JP2009293490A - 車両用制御装置 - Google Patents

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啓 辻井
Michihiro Tabata
満弘 田畑
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修 米田
Yukari Okamura
由香里 岡村
Chika Tsumori
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Abstract

【課題】内燃機関を始動させ、原動機として作動させた加速走行と、内燃機関の作動を停止させた惰性走行とを交互に行って目標車速に従って走行する加速惰性走行を行いつつ、加速惰性走行中に内燃機関の始動に供される電力消費を抑制する。
【解決手段】ハイブリッド車両1のHVECU100は、設定された車速域内に車速の目標値である目標車速が設定された場合に、当該車速域内において、内燃機関を始動させ原動機として作動させた加速走行と、内燃機関の作動を停止させた惰性走行とを交互に行って目標車速に従って走行する加速惰性走行と、内燃機関を原動機として継続して作動させて目標車速に従って走行する定速走行との、いずれか一方を車両に行わせる機能と、内燃機関の始動1回あたりに必要な電力量である始動必要電力量を取得する機能とを有している。HVECU100は、加速惰性走行中に行う内燃機関の始動回数を低減させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、原動機として内燃機関を備え、車両走行中に内燃機関の作動を停止可能な車両の制御技術に関し、特に予め設定された目標車速に従って車両を走行させる走行制御技術に関する。
自動車等の原動機として内燃機関を備えた車両においては、近年、クルーズコントロール等、車両の走行速度(以下、単に「車速」と記す)が、予め設定された車両速度の目標値(以下、目標車速と記す)に従って、原動機が出力する機械的動力等を自動的に調整する制御技術が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
また、下記の特許文献1には、原動機として内燃機関とモータジェネレータ(以下、単に「モータ」と記す)とを備え、車両走行中に内燃機関の作動を停止可能なハイブリッド車両において、原動機からの機械的動力により駆動力を発生させた加速走行と、原動機に機械的動力を出力させることなく車両の慣性力により惰性で車両を走行させる、いわゆるコーストダウン(coast down:以下、「惰性走行」と記す)とを交互に行うことで、予め設定された目標車速に従って車両を走行させる走行制御技術が開示されている。
特許文献1の走行制御技術においては、運転者により燃料消費の抑制を優先する車両走行が選択されている場合には、原動機として内燃機関を作動させたエンジン走行による加速走行と、上述の惰性走行とを交互に行うことで、燃料消費を抑制することが提案されている。
特開2007−187090号公報 特開2007−291919号公報
ところで、上述のように原動機として内燃機関を備え、車両走行中に内燃機関の作動を停止可能な車両において、内燃機関を始動させ、原動機として作動させた加速走行と、内燃機関の作動を停止させた惰性走行とを交互に行う車両走行(以下、加速惰性走行と記す)を行う場合、加速走行の開始ごとに内燃機関を始動することとなり、内燃機関の始動1回あたりに必要な電力量(以下、始動必要電力量と記す)は、内燃機関や、当該内燃機関からの機械的動力を駆動輪に伝達する駆動装置の温度等に応じて変化する。例えば、内燃機関や駆動装置の冷間時においては、運動部品と静止部品の摩擦が温間時に比べて大きくなり、当該摩擦により始動必要電力量が比較的大きくなる。このように始動必要電力量が比較的大きくなる場合、加速惰性走行を行って燃料消費を抑制しても、当該加速惰性走行中において内燃機関の始動に供される電力消費が大きくなってしまうという問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、内燃機関を始動させ、原動機として作動させた加速走行と、内燃機関の作動を停止させた惰性走行とを交互に行って目標車速に従って走行する加速惰性走行を行いつつ、当該加速惰性走行中に内燃機関の始動に供される電力消費を抑制することが可能な車両用制御技術を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る車両用制御装置は、原動機として内燃機関を備え、車両走行中に内燃機関の作動を停止可能な車両に用いられる車両用制御装置であって、予め設定された車速域内に車速の目標値である目標車速が設定された場合に、当該車速域内において、内燃機関を始動させ、原動機として作動させた加速走行と、内燃機関の作動を停止させた惰性走行とを交互に行って目標車速に従って走行する加速惰性走行と、内燃機関を原動機として継続して作動させて目標車速に従って走行する定速走行との、いずれか一方を車両に行わせることが可能な走行制御手段と、内燃機関の始動1回あたりに必要な電力量である始動必要電力量を取得する始動電力量取得手段とを有し、走行制御手段は、始動必要電力量が大きくなるに従って、加速惰性走行中に行う内燃機関の始動回数を低減させることを特徴とする。
上記の車両用制御装置において、走行制御手段は、加速惰性走行中における内燃機関の始動回数が、予め設定された許容回数を上回る場合に、加速惰性走行に替えて定速走行を行わせるものであり、始動必要電力量が大きくなるに従って、前記許容回数を小さく設定するものとすることができる。
上記の車両用制御装置において、車両は、原動機として内燃機関とモータとを備えるものであり、前記加速走行は、原動機として内燃機関とモータとを併用するHV走行、又は原動機として内燃機関のみを選択使用するエンジン走行により行い、前記惰性走行は、車両の慣性力により惰性で走行させるものとすることができる。
本発明によれば、始動必要電力量が大きくなるに従って、加速惰性走行中に行う内燃機関の始動回数を低減させて、加速惰性走行中において内燃機関の始動に供される合計の電力消費を抑制することができる。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態(以下、実施形態と記す)によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
まず、本実施形態に係る車両用制御装置が適用されるハイブリッド車両の概略構成について、図1〜図3を用いて説明する。図1は、ハイブリッド車両の概略構成を示す模式図である。図2は、内燃機関の機関回転速度及び機関負荷に対する燃料消費率及び機関出力を示す図である。図3は、運転者により原動機に要求される要求出力と、内燃機関による燃料消費との関係を示す図である。
図1に示すように、ハイブリッド車両1は、駆動輪94を回転駆動して推進するために、原動機として、内燃機関10と、発電可能な電動機であるモータジェネレータ(以下、単に「モータ」と記す)MG1,MG2とを備えている。モータMG1,MG2は、後述する動力分割統合機構30、減速機構70、及び差動機構80と共に、駆動装置20(いわゆるハイブリッド・トランスアクスル)を構成している。駆動装置20は、内燃機関10と結合されて動力出力装置(パワープラント)を構成し、ハイブリッド車両1に搭載されている。
ハイブリッド車両1には、内燃機関10及びモータMG1,MG2を協調して制御する制御手段として、ハイブリッド車両用の電子制御装置(以下、HVECUと記す)100が設けられている。HVECU100には、各種制御定数を記憶する記憶手段としてROM(図示せず)が設けられている。HVECU100により制御されて、ハイブリッド車両1は、内燃機関10とモータMG1,MG2を原動機として併用又は選択使用することが可能に構成されている。
内燃機関10は、燃料を燃焼させることにより燃料のエネルギを機械的仕事に変換して出力する熱機関であり、ピストン往復動機関である。内燃機関10は、図示しない燃料噴射装置、スロットル弁装置、及び各種センサ等を有しており、これら装置は、HVECU100により制御される。内燃機関10の出力軸12(以下、機関出力軸と記す)には、後述する動力分割統合機構30のプラネタリキャリア34が結合されている。内燃機関10は、機関出力軸12から駆動輪94に向けて機械的動力を出力する。内燃機関10が機関出力軸12から出力する機械的動力(以下、機関出力と記す)は、HVECU100により制御可能となっている。
また、内燃機関10には、機関本体(図示せず)を貫流する冷却水(クーラント)の温度を検出する水温センサ11が設けられている。水温センサ11は、検出した内燃機関10の機関本体を流れる冷却水の温度(以下、機関水温と記す)に係る信号を、HVECU100に送出している。また、内燃機関10には、機関出力軸12の回転角位置(以下、クランク角と記す)を検出するクランク角センサ(図示せず)が設けられており、クランク角に係る信号をHVECU100に送出している。
駆動装置20には、原動機として、モータMG1,MG2が設けられている。モータMG1及びMG2は、供給された電力を機械的動力に変換する電動機としての機能と、入力された機械的動力を電力に変換する発電機としての機能とを兼ね備えた、いわゆるモータジェネレータである。モータMG1は、主に発電機として用いられ、一方、モータMG2は、主に電動機として用いられる。モータMG1,MG2は、永久磁石式交流同期モータ等で構成されており、後述するインバータ61,62から交流電力の供給を受けて回転磁界を形成するステータ53,54と、回転磁界に引き付けられて回転するロータ51,52とを有している。ロータ51,52は、後述する動力分割統合機構30に結合されている。モータMG1,MG2には、それぞれロータ51,52の回転角位置を検出するレゾルバ(図示せず)が設けられており、ロータ51,52の回転角位置に係る信号を、後述するモータECU66に送出している。
なお、以下の説明において、モータ(MG1,MG2)を電動機として機能させて、ロータ(51,52)から機械的動力を出力することを「力行」と記す。これに対して、モータ(MG1,MG2)を発電機として機能させて、駆動輪94からモータ(MG1,MG2)のロータ(51,52)に伝達された機械的動力を電力に変換して回収すると共に、このときロータ(51,52)に生じる回転抵抗により、ロータ(51,52)及びこれに係合する部材(例えば、駆動輪94)の回転を制動することを「回生制動」と記す。
また、駆動装置20には、モータMG1,MG2に電力を供給する電力供給装置として、それぞれインバータ61,62が設けられている。インバータ61,62は、それぞれ、モータMG1,MG2に対応して設けられており、ステータ53,54に接続されている。インバータ61,62は、二次電池108から供給される直流電力を交流電力に変換して、それぞれ対応するモータMG1,MG2に供給することが可能に構成されている。また、モータMG1,MG2からの交流電力を直流電力に変換して後述する二次電池108に回収可能に構成されている。インバータ61,62の電力供給及び電力回収は、後述するモータECU66により制御される。
また、駆動装置20には、モータMG1,MG2を制御するための電子制御装置66(以下、モータECUと記す)が設けられている。モータECU66は、HVECU100から要求トルク、及び要求回転速度に係る信号を受け、インバータ61,62を制御することで、モータMG1,MG2のそれぞれについて、ロータ51,52が出力するトルク(以下、モータ出力トルクと記す)と、ロータ51,52の回転速度(以下、モータ回転速度と記す)とを調整することが可能となっている。
また、駆動装置20には、内燃機関10及びモータMG1,MG2が出力した機械的動力を駆動軸90に伝達する動力伝達機構として、内燃機関10が出力した機械的動力を分割する動力分割統合機構30と、動力分割統合機構30から伝達された回転を減速しトルクを増大させる減速機構70と、減速機構70から伝達された機械的動力を左右の駆動軸90に分配して出力する差動機構80が設けられている。
動力分割統合機構30は、2つのシングルピニオン式遊星歯車30a,30cで構成されている。詳細には、内燃機関10が出力した機械的動力を、モータMG1を駆動する機械的動力と減速機構70を駆動する機械的動力に分割可能な動力分割遊星歯車30aと、モータMG2が出力した機械的動力を、回転速度を減速しトルクを増大させて減速機構70に伝達可能な減速遊星歯車30cとを有している。動力分割統合機構30において、動力分割遊星歯車30aと減速遊星歯車30cは、同心配置されており、動力分割遊星歯車30aのリングギア36aと減速遊星歯車30cのリングギア36cが一体に結合されている。リングギア36a,36cの外周側には、減速機構70のカウンタドリブンギア74と噛み合うカウンタドライブギア44が設けられている。
動力分割遊星歯車30aにおいて、プラネタリキャリア34は、内燃機関10の機関出力軸12に結合されており、サンギア32は、モータMG1のロータ51に結合されている。動力分割遊星歯車30aは、内燃機関10が機関出力軸12から出力した機械的動力を、プラネタリキャリア34が支持するプラネタリピニオン33から、サンギア32に伝達する機械的動力と、リングギア36aに伝達する機械的動力に分割する。内燃機関10からサンギア32に伝達された機械的動力は、モータMG1に伝達されて、ここで発電に供される。
一方、減速遊星歯車30cにおいて、プラネタリキャリア41は、駆動装置20のハウジングに固定されており、サンギア38は、モータMG2のロータ52に結合されている。減速遊星歯車30cは、モータMG2がロータ52から出力した機械的動力を、プラネタリキャリア41が支持するプラネタリピニオン43を介して、回転速度を減速しトルクを増大させてリングギア36cに伝達する。動力分割統合機構30は、モータMG2からリングギア36cに伝達された機械的動力と、内燃機関10からリングギア36aに伝達された機械的動力を統合して、カウンタドライブギア44から減速機構70に伝達する。
減速機構70は、カウンタドライブギア44と噛み合うカウンタドリブンギア74と、当該カウンタドリブンギア74とに結合されており、差動機構80のリングギア82と噛み合うファイナルドライブギア78で構成されており、動力分割統合機構30のリングギア(36a,36c)からの機械的動力を、カウンタドリブンギア74で受けて、回転速度を減速しトルクを増大させて、ファイナルドライブギア78から、差動機構80に伝達する。差動機構80は、減速機構70からの機械的動力を、リングギア82で受けて、左右の駆動輪94にそれぞれ結合されている左右の駆動軸90に分配する。このようにして、ハイブリッド車両1は、内燃機関10及びモータMG1,MG2を原動機として併用又は選択使用して、駆動軸90に結合されている駆動輪94を回転駆動することが可能となっている。なお、駆動輪94の近傍には、駆動輪94の回転速度を検出する車輪速センサ(図示せず)が設けられており、検出した駆動輪94の回転速度に係る信号をHVECU100に送出している。
また、ハイブリッド車両1には、モータMG1,MG2に供給する電力を貯蔵する二次電池(蓄電池)108と、二次電池108の電圧を昇圧してインバータ61,62の供給電圧に変換可能な昇圧コンバータ106が設けられている。二次電池108は、モータMG1,MG2に対応して設けられたインバータ61,62に、昇圧コンバータ106を介して電気的に接続されている。二次電池108は、インバータ61,62を介して、それぞれモータMG1,MG2との間で電気エネルギの充放電が可能となっている。
また、ハイブリッド車両1には、二次電池108を監視する電池監視用の電子制御装置104(以下、電池ECUと記す)が設けられている。電池ECU104は、二次電池108の温度や電圧、充放電電流等を監視している。これら情報から電池ECU104は、二次電池108の蓄電状態(state-of-charge:SOC)、及び内燃機関10の始動1回あたりに必要な電力量[kWh]である「始動必要電力量」を算出している。電池ECU104は、二次電池108の蓄電状態に係る信号、及び始動必要電力量に係る信号を、HVECU100に送出している。
なお、始動必要電力量は、内燃機関10を始動するときに、インバータ61からモータMG1に供給される電力量と、インバータ62からモータMG2に供給される電力量との合計として算出することもできる。この場合、モータECU66が、これら電力量の合計から始動必要電力量を算出して、当該始動必要電力量に係る信号をHVECU100に送出しても良い。また、モータECU66は、内燃機関10を始動するときの、モータMG1に供給する電力量に係る信号と、モータMG2に供給する電力量に係る信号とを、それぞれHVECU100に送出し、HVECU100が始動必要電力量を算出するものとしても良い。
また、ハイブリッド車両1には、運転者によるアクセルペダル110の操作量を検出するアクセルペダルポジションセンサ112が設けられており、検出したアクセルペダル110の操作量(以下、アクセル操作量と記す)に係る信号を、HVECU100に送出している。
また、ハイブリッド車両1には、運転者が、内燃機関10による燃料消費の抑制を優先した車両走行(以下、燃費走行と記す)を選択するために、HVECU100に燃費走行を指示するスイッチ(以下、エコ運転スイッチと記す)120が設けられている。エコ運転スイッチ120は、車室内のインスツルメントパネル等、運転者により操作可能な場所に設けられており、運転者の操作により、オン(ON)状態とオフ(OFF)状態とを切替可能に構成されている。エコ運転スイッチ120のオン状態とオフ状態は、HVECU100により検出される。
以上のように構成されたハイブリッド車両1において、HVECU100は、クランク角センサからの機関出力軸12の回転角位置及び回転速度に係る信号と、車輪速センサからの駆動輪94の回転速度に係る信号と、モータMG1,MG2それぞれ設けられたレゾルバからのモータ回転速度に係る信号とを検出している。また、HVECU100は、水温センサ11からの機関水温に係る信号と、アクセルペダルポジションセンサ112からのアクセル操作量に係る信号と、エコ運転スイッチ120のオン/オフ状態に係る信号とを検出している。また、HVECU100は、電池ECU104からの二次電池108の蓄電状態に係る信号と、始動必要電力量に係る信号とを検出している。なお、始動必要電力量に係る信号は、モータECU66から検出するものとしても良い。
これら信号に基づいて、HVECU100は、内燃機関10の機関出力軸12の回転速度(以下、機関回転速度と記す)と、内燃機関10が機関出力軸12から出力するトルク(以下、機関負荷と記す)とを算出しており、機関回転速度及び機関負荷から内燃機関10の機関出力を制御変数として算出している。また、HVECU100は、モータMG1,MG2のそれぞれについて、モータ回転速度とモータ出力トルクとを制御変数として算出しており、モータMG1,MG2がそれぞれロータ51,52から出力する機械的動力(以下、モータ出力と記す)を算出している。
また、HVECU100は、駆動輪94の回転速度に基づいて車両の走行速度(以下、車速と記す)を制御変数として算出している。また、HVECU100は、二次電池108の蓄電状態と、始動必要電力量を制御変数として算出している。また、HVECU100は、アクセル操作量に係る信号と、二次電池108の蓄電状態に基づいて、運転者により原動機すなわち内燃機関10及びモータMG1,MG2に出力することが要求される合計の機械的動力(以下、要求出力と記す)を制御変数として算出している。
これら制御変数に基づいて、HVECU100は、内燃機関10の機関回転速度及び機関負荷と、モータMG1,MG2のそれぞれについて、モータ回転速度及びモータ出力トルクとを協調して制御することが可能となっている。また、HVECU100は、エコ運転スイッチ120のオン状態を検出した場合、運転者が燃費走行を要望しているものと判断する。HVECU100は、エコ運転スイッチ120のオン状態を検出した場合、運転者が燃費走行を要望しているものと判断する。
HVECU100は、エコ運転スイッチ120がオン状態である場合、運転者によりアクセルペダル110から踏みこんでいた足を離す操作(アクセルオフ操作と記す)がなされて、アクセル操作量がゼロとなった時点の車速を、そのまま車速の目標値(以下、目標車速と記す)に設定する機能(目標車速設定手段)を有している。
また、HVECU100は、内燃機関10の作動/非作動状態を切替える機能と、モータMG1,MG2の電動機及び発電機としての作動と非作動とを切替える機能とを有している。HVECU100は、モータMG1,MG2を空転させると共に、内燃機関10の作動を停止する、すなわち非作動状態にすることで、原動機としての内燃機関10及びモータMG1,MG2に機械的動力を出力させることなく、ハイブリッド車両1の慣性力により惰性で車両を走行させる、いわゆる惰性走行(コーストダウン)を行わせることが可能となっている。
また、HVECU100は、車両走行中において、内燃機関10を始動し、又は作動を停止して、内燃機関10の作動状態と非作動状態とを切替えることが可能となっている。
例えば、一定の車速での走行中において内燃機関10を非作動状態にする場合、HVECU100は、モータMG2の回転速度はそのままに、モータMG2のモータ出力トルクすなわちモータ出力を増大させると共に、その分、内燃機関10の機関出力をゼロにして、モータMG1をモータMG2と逆の回転方向に空転させて機関回転速度をゼロにすることで、内燃機関10の作動を停止して非作動状態にすることが可能となっている。
また、一定の車速での走行中において内燃機関10を作動状態にする場合、HVECU100は、モータMG2の回転速度をそのままに、モータMG2のモータ出力トルクすなわちモータ出力を減少させると共に、モータMG1をモータMG2と同じ方向に力行させて、ゼロとなっていた機関回転速度を上昇させることで、内燃機関10を始動して作動状態にすることが可能となっている。
このように構成されたハイブリッド車両1は、車両走行中において、内燃機関10及びモータMG2を原動機として併用又は選択使用し、これら原動機からの機械的動力を、駆動装置20内の動力伝達機構(30,70,80)により駆動軸90に伝達することで、駆動輪94を回転駆動して、ハイブリッド車両1に駆動力を発生させることが可能となっている。また、ハイブリッド車両1は、車両減速時において、駆動輪94から駆動装置20に伝達された機械的動力を、モータMG2で電力に変換して、二次電池108に回収する、いわゆる回生制動を行うことが可能となっている。
ハイブリッド車両1は、原動機として内燃機関10とモータMG1,MG2とを併用又は選択使用することで、様々な車両走行(走行モード)を実現することができる。例えば、原動機として内燃機関10のみを選択使用する車両走行である「エンジン走行」、原動機として内燃機関10及びモータMG1,MG2を併用する車両走行である「HV走行」、原動機としてモータMG1,MG2のみを選択使用する車両走行である「EV走行」等がある。これら車両走行(走行モード)は、運転者が要求する要求出力や、モータMG1,MG2に電力を供給する二次電池108の蓄電状態(SOC)等に応じてHVECU100により、逐次、自動的に切り替えられる。
このようにハイブリッド車両1は、「内燃機関10を原動機として作動させた走行」、すなわち内燃機関10を作動状態にして、内燃機関10から出力される機械的動力を駆動輪94に伝達して駆動力を発生させる車両走行を、上述のHV走行及びエンジン走行により実現することができる。一方、「内燃機関10の作動を停止させた走行」には、内燃機関10を非作動状態にして、内燃機関10以外の原動機であるモータMG1,MG2から出力される機械的動力を駆動輪94に伝達して駆動力を発生させる車両走行であるEV走行と、原動機に機械的動力を出力させることなく、車両慣性力により惰性でハイブリッド車両1を走行させる惰性走行が含まれている。
このようなハイブリッド車両1において、原動機として設けられた内燃機関10は、図2に示すように、その運転状態すなわち機関回転速度及び機関負荷に応じて燃料消費率が決まる。燃料消費率[g/kWh]が等しくなる運転状態(機関回転速度及び機関負荷)を図に実線で示し、以下に「等燃料消費率曲線」と記す。内燃機関10は、一般的に、機関回転速度が中程度であり、且つ機関負荷が中負荷から高負荷である運転状態において、燃料消費率が低くなる(効率が高くなる)傾向がある。
加えて、内燃機関10においては、機関回転速度に応じて最も燃料消費率が低くなる機関負荷が決まる。機関回転速度に応じて最も燃料消費率が低くなる機関負荷を接続した線を図2に一点鎖線で示し、以下に「最適燃費線」と記す。HVECU100は、内燃機関10における燃料消費を抑制するために、運転状態(機関回転速度及び機関負荷)が最適燃費線上となるよう、内燃機関10を作動させる。なお、図において、機関負荷に機関回転速度を乗じた値となる機関出力が、同一となる運転状態を接続した線を図2に破線で示し、以下に「等機関出力線」と記す。
しかし、HVECU100が、運転状態が最適燃費線上となるよう内燃機関10を作動させても、例えば、図に「定速」で示す運転状態のように、内燃機関10に要求される機関出力が比較的低い場合には、図に「加速」で示すように、内燃機関10に要求される機関出力が比較的高い場合に比べて燃料消費率が高くなる(効率が低くなる)傾向がある。
また、図3に要求出力Pev以下に示す領域のように、運転者により原動機すなわち内燃機関10及びモータMG1,MG2に要求される合計の出力すなわち要求出力が低い場合、要求出力の少なくとも一部を内燃機関10により発生させると、機関出力が低く、内燃機関10における燃料消費率が他の運転領域に比べて高くなる。よって、HVECU100は、要求出力がPev以下となる場合には、内燃機関10の作動を停止し非作動状態にして、内燃機関10の作動を停止させた車両走行すなわちモータMG2のみを選択使用するEV走行を行わせる。
一方、図3に要求出力Phv以上で示す領域のように、運転者により原動機に要求される要求出力が比較的高い場合、HVECU100は、要求出力の少なくとも一部を内燃機関10により発生させても、機関出力がさほど低くならず、燃料消費率が高くならないものと判断して、内燃機関10を始動し作動状態にして、原動機として内燃機関10を用いる車両走行すなわち上述のエンジン走行又はHV走行をハイブリッド車両1に行わせることが可能となっている。
このように構成されたハイブリッド車両1において、運転者により燃料消費の抑制を優先する走行が望まれており、且つ予め設定された車両速度域内に目標車速が設定された場合において、HVECU100は、車両速度域内において、内燃機関10を始動し、原動機として作動させた加速走行と、内燃機関10の作動を停止させた惰性走行とを交互に行って目標車速に沿って走行する車両走行(以下、加速惰性走行と記す)と、内燃機関10を原動機として継続して作動させて目標車速どおりに走行する車両走行(以下、定速走行と記す)とのいずれか一方をハイブリッド車両1に行わせることが可能となっており、加速惰性走行を行わせることで、定速走行を行わせる場合に比べて内燃機関10における燃料消費を抑制することができる。以下に詳細を、図2、図4及び図5を用いて説明する。
図4は、ハイブリッド車両が行う加速惰性走行の一例を示す図である。図5は、加速走行を行う場合と低速走行を行う場合における機関出力の差異を説明する図である。
運転者によりエコ運転スイッチ120がオン状態に操作されている場合等、運転者により燃料消費の抑制を優先することが選択されている場合、HVECU100は、まず、目標車速Vmを設定する。目標車速Vmは、例えば、アクセルオフ操作がなされて、アクセル操作量がゼロとなった時点の車速に設定される。なお、目標車速Vmは、HVECU100により設定されるものであれば良く、HVECU100がクルーズコントロール制御を行う際に、設定するものとしても良い。
加えて、HVECU100は、予め設定された車速域R内に、目標車速Vmが設定された場合に、当該目標車速Vmに従ってハイブリッド車両1を走行させる機能(以下、走行制御手段と記す)を有している。まず、HVECU100は、上述のように設定された目標車速Vmが、予め設定された車速域R内にあるか否かを判定する。この車速域Rは、例えば、約30km/h〜50km/h等、中低速で市街地を巡航するような領域に設定される。車速域Rの上限値VH(以下、単に「上限車速」と記す)と、車速域の下限値VL(以下、単に「下限車速」と記す)は、制御定数としてHVECU100のROM(図示せず)に記憶されている。
目標車速Vmが車速域R内にある場合、HVECU100は、図4に示すように、当該車速域R内において、内燃機関10を原動機として作動させた車両走行による加速走行と、内燃機関10の作動を停止させた惰性走行とを交互に行って、目標車速Vmに従って走行する「加速惰性走行」を行わせる。
詳細には、図4に点b→点aに示すように、上限車速VHから再び下限車速VLまでハイブリッド車両1を減速させる場合、HVECU100は、上限車速VHにおいて内燃機関10の作動を停止させて、当該上限車速VHから下限車速VLまで内燃機関10の作動を停止させた惰性走行を行わせる。この間、内燃機関10は、非作動状態であるため、燃料消費はゼロとなる。
一方、図4に点a→点bに示すように、下限車速VLから上限車速VHまでハイブリッド車両1を加速走行させる場合、HVECU100は、下限車速VLにおいて内燃機関10を始動して、当該下限車速VLから上限車速VHまで内燃機関10を原動機として作動させたHV走行(又はエンジン走行)を行わせる。このように内燃機関10を原動機として作動させたHV走行により加速走行を行っている間、原動機(内燃機関10及びモータMG1,MG2)に要求される要求出力は、目標車速Vmで定速走行を行う場合に比べて高いものとなる。
このように原動機として内燃機関10を用いてハイブリッド車両1を車速域R内において加速走行させる場合、二次電池108からモータMG1,MG2への電力の供給(持ち出し)がないものを仮定すると、原動機に要求される要求出力は、そのまま内燃機関10が発生する機関出力となる。当該機関出力Pe3は、図5に示すように、原動機として内燃機関10のみを用いて目標車速Vmで定速走行を行った場合の機関出力Pe1に比べて大きくなる。
当該車速域R内において内燃機関10を原動機として作動させたHV走行(又はエンジン走行)を行っている場合、車速域Rが比較的中低速に設定されているため、これに応じて機関回転速度も比較的低回転速度となる。このような場合、図2に示すように、加速走行を行って機関出力Pe3を発生させた方が、定速走行を行って機関出力Pe1を発生させるよりも燃料消費率が低くなる。
したがって、目標車速Vmが、予め設定された車速域R内にある場合、図4及び図5に示すように、HVECU100は、内燃機関10を原動機として作動させた加速走行(機関出力Pe3)と、燃料消費がゼロとなる内燃機関10の作動を停止させた惰性走行とを交互に行わせる「加速惰性走行」をハイブリッド車両1に行わせることで、原動機として内燃機関10を用いて目標車速Vmどおりに定速走行(機関出力Pe1)を継続して行わせる場合に比べて、内燃機関10における燃料消費を抑制することができる。
なお、図4に示すように、加速走行の開始時に内燃機関10を始動させるため、加速惰性走行中において、内燃機関10を始動させる回数(以下、始動回数と記す)は、加速走行と惰性走行とを交互に繰り返す回数(以下、加減速繰り返し回数と記す)に一致している。加速惰性走行を継続する時間が長くなるに従って、加速惰性走行中に行われる始動回数は増加することとなる。
上述のように原動機として内燃機関10を備え、車両走行中に内燃機関10の作動を停止可能な車両において、内燃機関10を始動させ、原動機として作動させた加速走行と、内燃機関10の作動を停止させた惰性走行とを交互に行う「加速惰性走行」を行う場合、図4に点aで示すように、加速走行の開始ごとに内燃機関10を始動する必要があり、このとき、モータMG1,MG2において電力が消費されることとなる。内燃機関の始動1回あたりに必要な電力量である始動必要電力量は、内燃機関10や駆動装置20の温度等に応じて変化する。始動必要電力量が比較的大きくなる場合、加速惰性走行を行って燃料消費を抑制しても、内燃機関10の始動に供される合計の電力消費が大きくなってしまうという問題が生じる。
そこで、本実施形態に係るハイブリッド車両の制御手段としての車両用制御装置(HVECU)は、始動必要電力量が大きくなるに従って、加速惰性走行中に行われる内燃機関10の始動回数、すなわち加速惰性走行を継続する時間を低減させており、以下に、HVECUが実行する走行制御について図1〜図7を用いて説明する。図6は、HVECUが実行する走行制御を示すフローチャートである。図7は、HVECUが設定する、始動必要電力量に対する許容回数を示す図である。
図6に示すように、ステップS100において、HVECU100は、各種制御変数を取得する。この制御変数には、目標車速Vm、機関水温Tw、及びエコ運転スイッチ120のオン/オフ状態、および始動必要電力量を制御変数として取得する。
そして、ステップS102において、HVECU100は、エコ運転スイッチ120がオン状態であるか否かを判定する。すなわち、運転者により燃料消費を優先した車両走行が求められているか否かを判定している。エコ運転スイッチ120がオフ状態である(No)と判定された場合、HVECU100は、ステップS110において、原動機として内燃機関10を原動機として継続して作動させる定速走行を行わせる。
この場合、HVECU100は、図4に示すように、内燃機関10を原動機として作動させたHV走行又はエンジン走行により、目標車速Vmどおりに一定の車速でハイブリッド車両1を走行させる。HVECU100は、ハイブリッド車両1を、目標車速Vmどおりの車速で走行させるため、運転者に違和感を与えることがなく、運転性を良好なものにしている。
一方、ステップS102において、エコ運転スイッチ120がオン状態である(Yes)と判定された場合、HVECU100は、ステップS104において、機関水温Twが、予め設定された暖機判定水温Tw1を上回るか否かを判定する。暖機判定水温Tw1は、内燃機関10及び駆動装置20の暖機が完了しているか否かを判断するための閾値であり、予め適合実験等により求められて、制御定数としてHVECU100のROMに記憶されている。
ステップS104において、機関水温Twが暖機判定水温Tw1以下であり、内燃機関10及び駆動装置20の暖機が完了していない(No)と判定された場合、HVECU100は、ステップS110において、内燃機関10を原動機として継続して作動させた定速走行を行い、内燃機関10を常時、作動状態にすることで暖機を促進する。
一方、ステップS104において、機関水温Twが暖機判定水温Tw1を上回る(Yes)場合には、HVECU100は、ステップS106において、目標車速Vmが予め設定された車速域R内にあるか否かを判定する。詳細には、図4に示すように、車速域Rを規定する下限車速VL及び上限車速VHと、目標車速Vmとの間において、以下の条件式(1)が成立するか否かを判定する。
VL<Vm<VH ・・・(1)
なお、本実施形態において、下限車速VL及び上限車速VHは、ハイブリッド車両1の車両諸元等に応じて予め設定されており、制御定数としてHVECU100のROMに記憶されている。
式(1)が成立しない、すなわち目標車速Vmが車速域R内にはない(No)と判定された場合、HVECU100は、ステップS110において、内燃機関10を原動機として継続して作動させる定速走行をハイブリッド車両1に行わせる。
一方、式(1)が成立する、すなわち目標車速Vmが車速域Rにある(Yes)と判定された場合、HVECU100は、ステップS108において、加速惰性走行中における内燃機関10の始動回数が、予め設定された許容回数以下であるか否かを判定する。許容回数は、加速惰性走行中において内燃機関10の始動を許可するか否かを判定する閾値である。HVECU100は、図7に示すように、始動必要電力量が大きくなるに従って、許容回数を小さく設定する。なお、内燃機関10の始動回数は、加速惰性走行の開始時点において初期値としてゼロに設定されている。
ステップS120において内燃機関10の始動回数が許容回数以下である(Yes)と判定された場合、HVECU100は、内燃機関10を始動し、原動機として作動させた加速走行と、内燃機関10の作動を停止させた惰性走行とを交互に行って、目標車速Vmに従って走行する加速惰性走行を行わせる。
詳細には、HVECU100は、図4に示すように、原動機として内燃機関10とモータMG1,MG2とを併用するHV走行により、下限車速VLから上限車速VHまでハイブリッド車両1を加速走行させる。上限車速VHに達すると、HVECU100は、内燃機関10の作動を停止して、内燃機関10の作動を停止させた惰性走行を開始する。そして、HVECU100は、下限車速VLに達するまで惰性走行によりハイブリッド車両1を減速させる。そして、図4に点aで示すように、下限車速VLに達すると、HVECU100は、非作動状態にある内燃機関10を始動する。
そして、HVECU100は、加速惰性走行中において内燃機関10を始動したときの始動必要電力量を取得して、当該始動必要電力量に応じて許容回数を新たに設定する(S122)と共に、内燃機関10の始動回数を加算する(S124)。
これにより、加速惰性走行を継続する、すなわちステップS100からステップS124までのルーチンを繰り返すに従って、HVECU100は、始動必要電力量に応じて許容回数を最新の値に更新すると共に、始動回数を増加させていく。
そして、ステップS108において、始動回数が許容回数を上回る(No)と判定された場合、HVECU100は、加速惰性走行に替えて、ステップS110において、原動機として内燃機関10を原動機として継続して作動させる定速走行を行わせる。具体的には、HVECU100は、図4に示すように、内燃機関10を原動機として作動させたHV走行又はエンジン走行により、目標車速Vmどおりに一定の車速でハイブリッド車両1を走行させる。このように原動機として内燃機関10の作動を継続させる定速走行を行っている間、内燃機関10は、常時、作動状態となる。このため、内燃機関10の冷間時にあっては、機関水温Twが上昇し、内燃機関10、及び当該内燃機関10に結合された駆動装置20の暖機が促進されて、始動必要電力量が低下していくこととなる。
なお、加速惰性走行に替えて定速走行を行わせるステップS110において、加速惰性走行中に加算された内燃機関10の始動回数をゼロに初期化する。
以上に説明した走行制御ルーチンは、所定時間ごとに繰り返され、その都度、目標車速Vm、機関水温Tw、始動必要電力量等の制御変数が更新され、さらに始動必要電力量に応じて許容回数が新たに設定される。このようにして、HVECU100は、加速惰性走行中に行われる内燃機関10の始動回数すなわち加減速繰り返し回数を、始動必要電力量が大きくなるに従って低減させている。
これにより、始動必要電力量が比較的小さい場合には、加速惰性走行を比較的長い時間継続して、内燃機関10における燃料消費を抑制しつつ、始動必要電力量が比較的大きい場合には、加速惰性走行を継続する時間を低減させて、その分、定速走行を行う時間を増大させる、すなわち、全走行時間のうち加速惰性走行を行わせる時間割合を低減させることで、加速惰性走行中において内燃機関10の始動に供される合計の電力消費を抑制することができる。
以上に説明したように、本実施形態に係る車両用制御装置(HVECU)100は、原動機として内燃機関10を備え、車両走行中に内燃機関10の作動を停止可能なハイブリッド車両1に用いられる。HVECU100は、予め設定された車速域R内に車速の目標値である目標車速Vmが設定された場合に、当該車速域R内において、内燃機関10を始動させ、原動機として作動させた加速走行と、内燃機関10の作動を停止させた惰性走行とを交互に行って目標車速Vmに従って走行する加速惰性走行と、内燃機関10を原動機として継続して作動させて目標車速Vmに従って走行する定速走行との、いずれか一方をハイブリッド車両1に行わせることが可能な機能である走行制御手段と、内燃機関の始動1回あたりに必要な電力量である始動必要電力量を取得する機能である始動電力量取得手段とを有している。HVECU100の走行制御手段は、始動必要電力量が大きくなるに従って、加速惰性走行中に行う内燃機関10の始動回数を低減させるものとした。始動必要電力量が比較的大きい場合には、加速惰性走行中に行う内燃機関10の始動回数を低減させて、加速惰性走行中において内燃機関10の始動に供される合計の電力消費を抑制することができる。
HVECU100の走行制御手段は、加速惰性走行中における内燃機関10の始動回数が、予め設定された許容回数を上回る場合に、加速惰性走行に替えて定速走行を行わせるものであり、加速惰性走行中における内燃機関10の始動必要電力量が大きくなるに従って、前記許容回数を小さく設定するものとした。始動必要電力量が大きくなるに従って、加速惰性走行中における内燃機関の始動回数、すなわち加速惰性走行を継続する時間を低減すると共に、定速走行を行う時間を増大させ、全走行時間のうち加速惰性走行を行う時間割合を低減させる走行制御を容易に実現することができる。
また、本実施形態において、ハイブリッド車両1は、原動機として内燃機関10とモータMG1,MG2とを備えるものであり、前記加速走行は、原動機として内燃機関10とモータMG1,MG2とを併用するHV走行、又は原動機として内燃機関10のみを選択使用するエンジン走行により行い、前記惰性走行は、ハイブリッド車両1の慣性力により惰性で走行させるものとした。これにより、内燃機関10を原動機として作動させた加速走行と、内燃機関10の作動を停止させた惰性走行とを交互に行う加速惰性走行を、クラッチ操作等の複雑な制御を行うことなく、原動機として内燃機関10とモータMG1,MG2とを備えた車両により容易に実現することができる。
なお、本実施形態において、本発明に係る車両は、原動機として内燃機関10とモータMG1,MG2とを備えたハイブリッド車両1であるものとしたが、本発明が適用可能な車両は、これに限定されるものではない。車両走行中に内燃機関の作動を停止可能な車両であれば、本発明を適用することができる。
以上のように、本発明は、原動機として内燃機関を備え、車両走行中に内燃機関の作動を停止可能な車両に有用であり、特に、原動機として内燃機関とモータとを備えたハイブリッド車両に適している。
本実施形態に係るハイブリッド車両の概略構成を示す模式図である。 内燃機関の機関回転速度及び機関負荷に対する燃料消費率及び機関出力の一例を示す図である。 運転者により原動機に要求される要求出力と、内燃機関による燃料消費との関係の一例を示す図である。 本実施形態に係るハイブリッド車両が行う加速惰性走行の一例を示す図である。 加速走行を行う場合と定速走行を行う場合との機関出力の差異を説明する図である。 本実施形態に係る車両用制御装置(HVECU)が実行する走行制御を示すフローチャートである。 本実施形態に係る車両用制御装置(HVECU)が設定する、始動必要電力量に対する許容回数を示す図である。
符号の説明
1 ハイブリッド車両
10 内燃機関
11 水温センサ
20 駆動装置
30 動力分割統合機構(動力伝達機構)
30a 動力分割遊星歯車
30c 減速遊星歯車
34 プラネタリキャリア
36a,36c 動力分割統合機構のリングギア
44 カウンタドライブギア
51,52 モータジェネレータのロータ
53,54 モータジェネレータのステータ
61,62 インバータ
66 モータジェネレータ用の電子制御装置(モータECU)
70 減速機構(動力伝達機構)
74 カウンタドリブンギア
78 ファイナルドライブギア
80 差動機構(動力伝達機構)
82 差動機構のリングギア
90 駆動軸
94 駆動輪
108 二次電池(蓄電池)
110 アクセルペダル
112 アクセルペダルポジションセンサ
120 エコ運転スイッチ
MG1,MG2 モータジェネレータ(回転電機)
100 ハイブリッド車両用の電子制御装置(車両用制御装置、ECU、走行制御手段、始動電力量取得手段、目標車速設定手段、記憶手段)

Claims (3)

  1. 原動機として内燃機関を備え、車両走行中に内燃機関の作動を停止可能な車両に用いられる車両用制御装置であって、
    予め設定された車速域内に車速の目標値である目標車速が設定された場合に、当該車速域内において、内燃機関を始動させ、原動機として作動させた加速走行と、内燃機関の作動を停止させた惰性走行とを交互に行って目標車速に従って走行する加速惰性走行と、内燃機関を原動機として継続して作動させて目標車速に従って走行する定速走行との、いずれか一方を車両に行わせることが可能な走行制御手段と、
    内燃機関の始動1回あたりに必要な電力量である始動必要電力量を取得する始動電力量取得手段と、
    を有し、
    走行制御手段は、始動必要電力量が大きくなるに従って、加速惰性走行中に行う内燃機関の始動回数を低減させる
    ことを特徴とする車両用制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両用制御装置において、
    走行制御手段は、
    加速惰性走行中における内燃機関の始動回数が、予め設定された許容回数を上回る場合に、加速惰性走行に替えて定速走行を行わせるものであり、
    始動必要電力量が大きくなるに従って、前記許容回数を小さく設定する
    ことを特徴とする車両用制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載の車両用制御装置において、
    車両は、原動機として内燃機関とモータとを備えるものであり、
    前記加速走行は、原動機として内燃機関とモータとを併用するHV走行、又は原動機として内燃機関のみを選択使用するエンジン走行により行い、
    前記惰性走行は、車両の慣性力により惰性で走行させる
    ことを特徴とする車両用制御装置。
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