JP2009293298A - 建築物の空気循環システム、および空気循環構造を有する建築物。 - Google Patents

建築物の空気循環システム、および空気循環構造を有する建築物。 Download PDF

Info

Publication number
JP2009293298A
JP2009293298A JP2008148811A JP2008148811A JP2009293298A JP 2009293298 A JP2009293298 A JP 2009293298A JP 2008148811 A JP2008148811 A JP 2008148811A JP 2008148811 A JP2008148811 A JP 2008148811A JP 2009293298 A JP2009293298 A JP 2009293298A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
building
water
air circulation
wall
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008148811A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5356731B2 (ja
Inventor
Harutaka Fujii
井 治 孝 藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JX Metals Takasho Co Ltd
Original Assignee
Takasho Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takasho Co Ltd filed Critical Takasho Co Ltd
Priority to JP2008148811A priority Critical patent/JP5356731B2/ja
Publication of JP2009293298A publication Critical patent/JP2009293298A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5356731B2 publication Critical patent/JP5356731B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Building Environments (AREA)

Abstract

【課題】簡易な構造により、建築物における断熱と、居住空間における空気環境の快適さの向上とを同時に行うことのできる建築物の空気循環システム、および空気循環構造を有する建築物を提供する。
【解決手段】建築物における外壁および屋根の少なくとも何れかの内側に設けられら通気路10と、当該通気空間内の空気を強制的に循環させる送風機50と、送風機で循環されている通気路を導入し、導入した空気を水と接触させる接触部を具備する空調装置40と、前記空調装置40から排出された処理後の空気を建築物内に案内する案内路55を含んで構成されている建築物の空気循環システム。
【選択図】図2

Description

本発明は建築物における空気を循環させるための空気循環システム、および空気循環構造を有する建築物に関し、特に建築物の断熱、並びに建築物内の空気の清浄、湿度調整および温度調整の少なくとも何れかを行う空気循環システム、および空気循環構造を有する建築物に関する。
住宅等の建築物では、より快適な室内環境と省エネルギー化を求めるために、建築物の屋根面や壁面には内・外の温度差を解消するための断熱材(グラスウールや発泡樹脂など)が施工されている。
しかしながら、夏季など、屋根の表面温度が外気温度より高くなる場合には、屋根面及び壁面内の断熱材自体が高温の蓄熱材となり易く、逆に不快感を与え、よりエネルギーを消費してしまう等の問題がある。
また住宅の壁を二重構造として内壁と外壁の隙間に空気を循環させることによって冷暖房の効率を高めるようにした技術も知られている。
例えば特許文献1(特公昭57−045859号公報)では、建築物の断熱壁構造として、基礎上に床とともに設けられる外壁を、内側の断熱層と、断熱層の外側に設ける外装材により構成し、該断熱壁と外装材との間に通気路を設け、通気路の下端から空気を導入して上方へ通気させて断熱が行われている。
また、特許文献2(特開平11−081509号公報)では、基礎部および軸組部の屋外側に張り巡らされた断熱層と、この断熱層の室内側に配設された内装材と、前記断熱層と内装材との間に形成され、かつ室内空気を下方から上方へ通気させるための通気路とを備えたものが提案されている。
更に、空気中の塵埃などを除去する空気清浄機として、水を利用することも種々提案されている。
例えば、特許文献3(特開2000−317239号公報)では、水を利用した空気清浄装置が提案されている。この空気清浄装置は、本体ケース内に水タンクを設置して、吸気力によって吸入された塵埃を含む空気を該水タンク内の水と混合して電動送風機に吸入させて、該電動送風機の回転を利用して攪拌し、空気に含まれた塵埃を強制的に水に捕獲させてそれを再度、該水タンク内に戻し、空気と水を自然分離して排気するものとなっている。
また、特許文献4(特開2001−314723号公報)では、吸入した空気に微細な水滴を接触させる空気清浄機が提案されている。この空気清浄機は、ファンと、水槽と、前記ファンの吸引力により取り込まれた空気と前記水槽内の液体を噴霧して形成した微細な液滴とを接触させる気液接触部とを備え、前記噴霧する液体を循環して用いる水循環式の空気清浄機であり、前記水槽内の水を自動的に交換する自動水交換手段等を設けて、水交換を自動的に行うものとなっている。
特公昭57−045859号公報 特開平11−081509号公報 特開2000−317239号公報 特開2001−314723号公報
上記のとおり、特許文献1および2から、建築物における外壁の内側に通気路を設け、この通岐路内に外気を導入・流通させることで、外壁からの断熱を果たすことは公知である。
また、特許文献3および4から、水を利用して空気の浄化を行うことも公知である。
しかしながら、建築物における断熱と、居住空間における空気環境を快適に保つこととを同時に行う思想はいまだ提案されていないのが実情である。
そこで本発明では、簡易な構造により、建築物における断熱と、居住空間における空気環境の快適さの向上を同時に得ることのできる建築物の空気循環システム、および空気循環構造を有する建築物の提供を第一の課題とする。
また、建築物の耐久性を見たとき、は四季による気温差もさることながら、湿度の変化による影響も少なくないのが実情である。
そこで本発明では建築物、特に木造建築物において、湿度を一定に保つことができるよう、感想時期でも一定の湿度を与えることのできる建築物の空気循環システム、および空気循環構造を有する建築物を提供することを第二の課題とする。
更に、建築物の断熱や室内環境の向上を果たす場合であっても、石油や電気などのエネルギー資源を大量に使用したのでは、経済上のみならず、地球環境上も好ましくない。
そこで本発明は、低コストかつエネルギー資源の無駄を省いた上で、建築物の断熱や室内環境の向上を果たすことのできる建築物の空気循環システム、および空気循環構造を有する建築物を提供することを第三の課題とする。
更に、従来において建築物の外壁の内側に通気路を設けて、空気を流通させる断熱方法では、当該通気路に導入される空気が常に外気であったことから、外気の状態や季節によっては十分な断熱効果が得られないことも考えられる。
そこで本発明は、四季を通じて最適な断熱効果が得られる建築物の空気循環システム、および空気循環構造を有する建築物を提供することを第四の課題とする。
上記課題の少なくとも何れかを解決するべく、本発明では外壁の内側に設けられた通気路を通過した空気をそのまま排出せずに、これを空調装置で処理してから再び室内に供給する建築物の空気循環システム、および空気循環構造を有する建築物を提供する。
即ち、本発明では、建築物の外壁および屋根の少なくとも何れかの内側に設けられら通気路と、当該通気空間内の空気を強制的に循環させる送風機と、送風機で循環されている通気路を導入し、導入した空気を水と接触させる接触部を具備する空調装置と、前記空調装置から排出された処理後の空気を建築物内に案内する案内路を含んで構成されている建築物の空気循環システムまたは空気循環構造を提供する。
本発明における建築物とは、ビルや家屋など人が居住する建築物を考慮しているが、これに限らず、保管庫など必ずしも人が居住しない建築物も対象とする。後述するように、本発明により室温や湿度を一定に保つことができることから、食料品や物品の保管に好適な環境が得られるためである。
本発明における通気路は、建築物の外壁および屋根の少なくとも何れかの内側に設けられている。かかる通気路は、外壁材の内側(即ち「室内側」。以下同じ)に設ける他、外壁の内側に存在する断熱材の内側に設けることもできる。特に、外壁の熱を直接発散させて外断熱を果たすためには、当該外壁材の内側に設けられることが望ましい。
また、当該通気路は建築物における直射日光が当たる側と、直射日光が当たらない日陰側とを仕切って設けることも望ましい。一般的には、建築物における南側の壁面や屋根は直射日光が当たり高温になり、一方で北側の壁面や屋根は直射日光によって温度が上昇することはない。そこで、建築物における日照具合に応じて壁面および/または屋根の内側(裏側)を通る通気路を2つ以上に区分し、それぞれの日照具合に応じて断熱のための空気路における空気の流通をコントロールするものである。よって、本発明にかかる建築物の空気循環システムまたは空気循環構造において、前記通気路は、建築物の高さ方向に沿う向きに、2つ以上に区画されていることが望ましい。
上記通気路内の空気は、送風機によって強制的に循環される。かかる送風機としては、プロペラファン、シロッコファン、ターボファン、斜流ファン、ラインフローファンなど、各種のファンを回転させることにより空気の流れを生じさせるものが使用される。なお、この送風機は常時稼動していることが望ましいが、所定間隔で、または必要時に稼動するように構成することもできる。したがって、送風機のファンを稼動させる電源として、太陽光や風力などの自然エネルギーを利用した発電機からの電力を使用することもできる。
また本発明における空調装置は、送風機で循環されている通気路を導入して処理するものであり、当該処理を行うために、導入した空気を水と接触させる接触部を具備して構成される。かかる接触部では、導入した空気を水と接触させることにより、空気中に含まれる塵埃や花粉などの吸着除去、空気に対する湿度の付与、および水温を調整することによる空気の冷却・加温の少なくとも何れかを行う。
本発明のように水を用いて空気の浄化等を行うために、水を霧状に噴霧したり蒸気化する事で微細化し、この微細化した水を処理対象となる空気に接触させて空気中の花粉や塵埃を吸着することも可能である。しかしながらこの場合には、花粉、塵埃あるいは細菌など吸着した微細化水粒子自体が排出されてしまうことから、当該空気中の微細な水粒子の吸着が必要になる。
そこで本発明では、花粉、塵埃あるいは細菌などを吸着した水を捕集し易いように、水をシャワー状にして、処理対象となる空気に噴射することができる。また本発明では、水をタンク内に貯蔵し、この貯蔵した水を通過させることにより、空気中の花粉、塵埃あるいは細菌などを水中に吸着することができる。
具体的には、空調装置における接触部を、水を収容するタンクと、当該タンク内の水中に設けられたフィルタまたは攪拌器で構成し、当該タンクの水中に供給された空気が、当該フィルタの通過、または攪拌器での攪拌によって気泡が微細化されるように構成することができる。また、フィルタを使用せずに、タンク内に攪拌装置を設け、当該タンク内の水中に導入した空気(処理対象)を攪拌して微細化し、水との接触面積を拡大させることで、空気中の花粉、塵埃あるいは細菌を確実に水中に吸着させることができる。
また、上記空調装置で使用される水に対して、殺菌剤や消毒液を配合することにより、空気中に含まれるウィルス等を除去することができ、処理後の空気における衛生を向上させることができる。
上記本発明における案内路は、空調装置から排出された処理後の空気を建築物内、望ましくは室内に案内するためのものである。空調装置で処理された空気は、少なくとも(1)空気中に含まれる塵埃や花粉などの吸着除去、(2)空気に対する湿度の付与、(3)水温を調整することによる空気の冷却・加温の何れかが行われており、これを建築物における居住空間に案内することで、居住区域における空気環境を向上させることができる。またこの処理済の空気を建築物における外壁の内側に存在する通気路に案内した場合には、当該通気路には、十分に冷却され、かつ一定の湿度を有する空気が供給されることから、当該外壁面の断熱効果を一層向上させることができる。特に一定の湿度を有することで、当該空気中の水分の気化熱による冷却効果も得ることができる。
以上のように構成された本発明にかかる空気循環システムまたは空気循環構造によれば、外壁の内側に形成された断熱のための通気路を通過した空気を、そのまま排出することなく、その流体エネルギー(実際には送風機のエネルギー)を利用して、水による空気の浄化・湿度調整をおこない、調整した処理後の空気を室内などの居住空間に供給することができる。これにより、エネルギーの無駄をなくして、断熱、室内空気環境の改善を図ることができる。また、処理後の空気を通気香に案内した場合には、単に外気を導入した場合以上の断熱効果を得ることができる。
また、本発明にかかる建築物の空気循環システムまたは空気循環構造において、通気路における空気吸入口には、吸入する空気を建築物の外気と建築物内の空気とで切り替える切り替え手段を設ける事が望ましい。即ち、ある程度冷却され、かつ湿度を有する空気を流通させる必要がある場合には、室内の空気を導入するようにし、室内の空気環境を変えたくない場合や、外気でも十分な断熱効果等が得られる場合には外気を導入するものである。このような切り替えは、四季に応じて外気の温度や断熱に必要な空気の特性が異なることから、より確実に断熱効果を得たい場合に必要となる。かかる切り替え手段としては、気体の流路を切り替える為に使用されている、切り替えバルブや弁などを使用することができる。
また、本発明では前記課題の少なくとも何れかを解決するために、外壁および屋根の少なくとも何れかの内側に、断熱のための通気路が設けられら建築物であって、当該通気空間内の空気を強制的に循環させる送風機と、当該送風機で循環されている通気路を導入し、導入した空気を水と接触させる接触部を具備する空調装置と、前記空調装置の排出口から排出された処理後の空気を建築物内に案内する案内路を含んで構成されている、空気循環構造を有する建築物を提供する。
かかる建築物においては、通気路を循環する空気として建築物内の空気を使用し、循環させた空気は空調装置で処理して建築物内に供給することから、当該建築物の断熱と共に、空気環境の改善を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態を添付の図面を参照して説明する。
図1は本実施の形態における建築物1に形成された外壁2の断面構造(A)および屋根3における断面構造(B)の1例を示している。この図に示すように、通気路10は、外壁材2aと断熱材2bとの間、および屋根材3aと断熱材3bとの間に確保されており、当該断熱材の室内側には内壁材(2c,3c)が設けられている。ただし、屋根材3aの内側に設けられる断熱材に対しては、内壁材は必ずしも必要ではない。また通気路10は断熱材の内側に設ける事もできる。
次に、図2〜4に基づいて、この実施の形態における建築物1の空気循環システム、および空気循環構造を有する建築物1の作用を説明する。
まず図2は、建築物1(本実施の形態では、特に家屋)の外壁2および屋根3の内側、即ち屋内4側に、空気を循環させるための通気路10が設けられている。この通気路10に対しては、屋内4の空気が供給され、日光があたって高温になる南側の壁面31内をとおり、南側の屋根32の内側をとおり、北側の屋根33の内側、北側の壁面34内を通って、空調装置40内に導かれる。この通気路10における空気流通は、屋根3の頂上部内に設けられた送風機50によって行われている。そして、空調装置40内に案内された空気(即ち処理対象の空気)には、送風機50によるエネルギーが作用していることから、当該エネルギーにより、空調装置40におけるタンク41の内の水42を通過する。この通過に際しては、空気中に含まれる花粉や塵埃、或いはウィルスなどが水42の中に吸着される。また処理対象の空気がタンク41の内の水42を通過する間に、水42によって冷却され、かつ適度の湿度が付与される。そして、このように浄化され、温度調整され、かつ湿度が付与された処理後の空気は、タンク41を出て、そのまま案内路55を通って建築物1の屋内4に案内される。
これにより、居住空間となる屋内4には、浄化され、温度調整され、かつ湿度が付与された空気が供給されることから、快適な空気環境が形成される。
なお、この図2に示す実施形態において、日光があたって高温になる南側の壁面31内、および南側の屋根32の内側をとおった処理対象の空気は、日陰になる北側の屋根33や壁面34内の通気路10を通さず、別途屋外に設けら通気路から空調装置40に案内することができる(図示せず)。ただし、日陰になる北側の壁面に湿気がこもる場合、例えば冬季等には、南側の壁面および屋根3の内側で加熱された空気を、北側の壁面および屋根3の内側に通すことで、湿気を除去することができ、これにより建築物1の耐久性を大幅に向上させることができる。
図3は特に日光が当たって高温になる南側の壁面31および屋根32の冷却に主眼を置いたものである。この図に示す建築物1の空気循環システム、および空気循環構造を有する建築物1では、空調装置40から排出された処理済の空気をそのまま南側の壁面31に形成された通気路10内に案内し、南側の屋根32の内側を通して、そのまま外に排出するものである。特に、この実施の形態にかかる建築物1の空気循環システム、および空気循環構造を有する建築物1では、空調装置40内に処理対象となる空気を案内するパイプ内に、建築物1の屋内4および屋外の何れかを選択できる切り替え弁50が設けてある。よって、この切り替え弁50を操作することにより処理する空気を外気または建築物1内の空気とで切り替えることができる。例えば、建築物1内の空気状態を変更したくない場合、即ち、浄化、湿度、温度のすべてに満足している場合には、当該空調装置40には外気を導入することができる。なお、このような切り替え弁50は、前記図2に示した建築物1の空気循環システム、および空気循環構造を有する建築物1にも設けることができる。
図4は、断熱のための通気路10と、室内空調用の通気路10とを異ならせて設けた建築物1の空気循環システム、および空気循環構造を有する建築物1の例を示している。
この図に示す実施態様では、直射日光が当たる南側の壁面31および屋根32における熱の除去、乃至は断熱のための空気を建築物1の外から取り込み、南側の壁面31、屋根32を通過させた後、そのまま廃棄している。特に、この実施の形態では、外から取り込む空気は一旦地下を通して温度を調整してから通気路10内に案内している。地下は年間を通じて一定の温度であるから、外気などを暖めるため、あるいは冷却するために、一旦地下を通すことが望ましい。特に地盤となる基礎の表面には液体ガラスを塗布することにより、地面からの熱を遮断することができる。また、このような基礎を建築物よりも1m程外側に広げて形成することにより、地面の熱による影響を抑えることができる。
一方、日光が当たらない北側の屋根33から取り込んだ外気は、北側の屋根33、壁面34を通過させてから空調装置40内に案内し、当該空調装置40内で、空気の浄化、湿度・温度の調整を行い、そして建築物1内の居住空間4内に案内している。このように構成した建築物1の空気循環システム、および空気循環構造を有する建築物1によれば、南側の壁面31・屋根32を通過して温度が上昇した空気はそのまま排出し、北側の湿度が多い壁面33・屋根34を通過した空気は、空調装置40内で浄化、湿度・温度の調整を行い、そして建築物1における居住環境領域(室内4など)内に供給することができる。特に、冬季等のように、北側の屋根33や壁面34に湿気がこもる場合には、当該領域の空気を流通させることで、建築物1の耐久性を向上させることができる。
この図4に示す建築物1の空気循環システム、および空気循環構造を有する建築物1においても、南側における壁面31などを流通させる空気の取り込み口には、建築物1の内側又は外側の何れから取り込むかを任意に調整できるように、切り替え弁50を設けることが望ましい。
仮に建築物1の内側から取り込むようにした場合には、例えば夏季においては、ある程度温度が下げられ、かつ湿度が保たれた空気が当該通気路10内に案内され、これによって効果的に建築物1壁面の冷却を行うことができる。
特に、上記した実施の形態において、南側の壁面31および屋根32に設けられた通気路10内に、湿度が保たれた空気を供給することにより、熱の吸収度が高まり、かつ吸収した熱は、処理された空気中に含まれる水42分の気化熱として利用される。即ち、通気路10内に一定の湿度を有する空気を供給することで、より高い断熱、更には除熱効果を得ることができる。
なお、上記図2〜4に示した実施の形態において、送風機50は建築物1の頂上部に設けているが、空調装置40の近傍に設けられることが望ましい。空調装置40の近傍に設けることにより、送風機50により循環される空気の移動エネルギーをそのまま減衰させることなく利用することができるためである。この点、仮に送風機50を空調装置40から離れた通気とに設置した場合には、送風機50から空調装置40に向かう通気路10の機密性を保たなければ、十分に送風機50のエネルギーを活用できなくなるためである。また、送風機50のメンテナンスを行ううえでも、空調装置40の近傍に設けられることが望ましい。
図5よび6は、上記本実施の形態にかかる建築物1の空気循環システム、および空気循環構造を有する建築物1で使用することができる空調装置40を示す断面略図である。これら図5および6における(A)は、空気を処理する前の待機状態を示しており、(B)は導入された空気を処理している稼動状態を示している。
特に図5には、水42が充填されたタンク41の内には、金網又は多孔性の板部材43が設けられており、当該タンク41の内の底面から案内され、浮上してきた空気を補足して、当該金網又は多孔性の板部材43に設けられている開口部を通過させることにより、当該気泡を微細化している。これにより、空気と水42との接触面積を増大させ、空気の処理効果を向上させている。
図6に示した空調装置40では、タンク41の内に充填された水42の中に、当該水42を攪拌するための攪拌装置44が設けられている。即ち、当該タンク41の内の底面から導入された空気は、タンク41の内で水42と攪拌され、粒子が微細化されて水42との接触面積を増大させている。その結果空気の処理効果を向上させている。特に、このような攪拌装置44を設けてタンク41の内の水42に渦流を生じさせた場合、当該渦流によって空気の導入口付近は負圧になり、処理対象となる空気がタンク41の内に吸引されることになる。よって、このような攪拌器を設けた場合には、処理対象となる空気の導入口は、タンク41の内における水42流が最も早くなる場所に開口されることが望ましい。更に、このような攪拌器を設けた場合には、当該空調装置40が送風機50としての機能を兼ねることも考えられる。
そして、上記図5および6に示した空調装置40では、処理された空気内に強制的に微細な水42滴を接触させるものではないことから、不適切に水蒸気量が上昇することにはならない。当該空気が含むことのできる最大の水42分(飽和水蒸気量)を含んでおり、しかも処理対象となる空気中に含まれる塵埃などは、タンク41の内の水42に吸着され、当該処理対象となる空気の水分中に含まれることはなくなる。
尚、本発明の建築物1の空気循環システム、および空気循環構造を有する建築物1は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
建築物に形成された外壁の断面構造(A)および屋根における断面構造(B)を示す断面図 建築物における空気の循環状態を示す断面略図 建築物における空気の他の循環状態を示す断面略図 建築物における空気の更に他の循環状態を示す断面略図 空調装置を示す断面略図 他の空調装置を示す断面略図
符号の説明
1 建築物
2 外壁
3 屋根
4 屋内
10 通気路
40 空調装置
41 タンク
42 水
50 送風機
55 案内路

Claims (4)

  1. 建築物における外壁および屋根の少なくとも何れかの内側に設けられら通気路と、
    当該通気空間内の空気を強制的に循環させる送風機と、
    送風機で循環されている通気路を導入し、導入した空気を水と接触させる接触部を具備する空調装置と、
    前記空調装置から排出された処理後の空気を建築物内に案内する案内路を含んで構成されていることを特徴とする、建築物の空気循環システム。
  2. 前記空調装置における接触部は、水を収容するタンクと、当該タンク内の水中に設けられたフィルタまたは攪拌器で構成され、当該タンクの水中に供給された空気は、当該フィルタの通過、または攪拌器での攪拌によって気泡が微細化される、請求項1に記載の建築物の空気循環システム。
  3. 前記通気路における空気吸入口には、吸入する空気を建築物の外気と建築物内の空気とで切り替える切り替え手段が設けられている、請求項1または2に記載の建築物の空気循環システム。
  4. 外壁および屋根の少なくとも何れかの内側に、断熱のための通気路が設けられら建築物であって、
    当該通気空間内の空気を強制的に循環させる送風機と、
    送風機で循環されている通気路を導入し、導入した空気を水と接触させる接触部を具備する空調装置と、
    前記空調装置の排出口から排出された処理後の空気を建築物内に案内する案内路を含んで構成されていることを特徴とする、空気循環構造を有する建築物。

JP2008148811A 2008-06-06 2008-06-06 建築物の空気循環システム、および空気循環構造を有する建築物。 Active JP5356731B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008148811A JP5356731B2 (ja) 2008-06-06 2008-06-06 建築物の空気循環システム、および空気循環構造を有する建築物。

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008148811A JP5356731B2 (ja) 2008-06-06 2008-06-06 建築物の空気循環システム、および空気循環構造を有する建築物。

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009293298A true JP2009293298A (ja) 2009-12-17
JP5356731B2 JP5356731B2 (ja) 2013-12-04

Family

ID=41541715

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008148811A Active JP5356731B2 (ja) 2008-06-06 2008-06-06 建築物の空気循環システム、および空気循環構造を有する建築物。

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5356731B2 (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012220177A (ja) * 2011-04-03 2012-11-12 Shinichi Fujita 自然エネルギー主導の換気と空調の自動調整方法。
WO2013061406A1 (ja) * 2011-10-25 2013-05-02 パナセアディシンフェクタントカンパニーリミテッド 機能性空調装置及び機能性空調方法
CN103404391A (zh) * 2013-07-31 2013-11-27 北京工业大学 日光温室太阳能主-被动蓄热“三重”结构墙体构筑体系
CN107906833A (zh) * 2017-12-04 2018-04-13 广东北玻电子玻璃有限公司 设于玻璃板加工的恒温净化室内的快速风冷循环系统
CN111878927A (zh) * 2020-09-02 2020-11-03 中铁建设集团有限公司 高污染建筑空间排风消杀净化系统及方法
CN111878931A (zh) * 2020-09-02 2020-11-03 中铁建设集团有限公司 高污染建筑空间排风综合消杀系统及方法
CN111878930A (zh) * 2020-09-02 2020-11-03 中铁建设集团有限公司 高污染排风多措施消杀系统及方法
CN111878926A (zh) * 2020-09-02 2020-11-03 中铁建设集团有限公司 高污染建筑空间负压排风及自消毒系统及方法
CN111878929A (zh) * 2020-09-02 2020-11-03 中铁建设集团有限公司 地下空间高污染排风多流程综合消杀净化系统及方法
CN111878928A (zh) * 2020-09-02 2020-11-03 中铁建设集团有限公司 高污染排风曝气消杀系统及方法
CN111878932A (zh) * 2020-09-02 2020-11-03 中铁建设集团有限公司 高污染建筑空间排风多流程综合消杀系统及方法
CN111912053A (zh) * 2020-09-02 2020-11-10 中铁建设集团有限公司 高污染排风曝气加热燃烧消杀系统及方法
KR20210044978A (ko) * 2019-10-16 2021-04-26 이영무 거주자 맞춤형 환경연출과 쾌적한 실내조성 기능을 겸비하는 이동주택

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0719541A (ja) * 1993-06-29 1995-01-20 Ig Tech Res Inc 家 屋
JP2007278681A (ja) * 2006-03-16 2007-10-25 Hideki Fujisawa 建築構造

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0719541A (ja) * 1993-06-29 1995-01-20 Ig Tech Res Inc 家 屋
JP2007278681A (ja) * 2006-03-16 2007-10-25 Hideki Fujisawa 建築構造

Cited By (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012220177A (ja) * 2011-04-03 2012-11-12 Shinichi Fujita 自然エネルギー主導の換気と空調の自動調整方法。
WO2013061406A1 (ja) * 2011-10-25 2013-05-02 パナセアディシンフェクタントカンパニーリミテッド 機能性空調装置及び機能性空調方法
JPWO2013061406A1 (ja) * 2011-10-25 2015-04-02 パナセア ディシンフェクタント カンパニー リミテッド 機能性空調装置及び機能性空調方法
CN103404391A (zh) * 2013-07-31 2013-11-27 北京工业大学 日光温室太阳能主-被动蓄热“三重”结构墙体构筑体系
CN107906833A (zh) * 2017-12-04 2018-04-13 广东北玻电子玻璃有限公司 设于玻璃板加工的恒温净化室内的快速风冷循环系统
KR102303458B1 (ko) * 2019-10-16 2021-09-16 이영무 거주자 맞춤형 환경연출과 쾌적한 실내조성 기능을 겸비하는 이동주택
KR20210044978A (ko) * 2019-10-16 2021-04-26 이영무 거주자 맞춤형 환경연출과 쾌적한 실내조성 기능을 겸비하는 이동주택
CN111878928A (zh) * 2020-09-02 2020-11-03 中铁建设集团有限公司 高污染排风曝气消杀系统及方法
CN111878927A (zh) * 2020-09-02 2020-11-03 中铁建设集团有限公司 高污染建筑空间排风消杀净化系统及方法
CN111878929A (zh) * 2020-09-02 2020-11-03 中铁建设集团有限公司 地下空间高污染排风多流程综合消杀净化系统及方法
CN111878930A (zh) * 2020-09-02 2020-11-03 中铁建设集团有限公司 高污染排风多措施消杀系统及方法
CN111878932A (zh) * 2020-09-02 2020-11-03 中铁建设集团有限公司 高污染建筑空间排风多流程综合消杀系统及方法
CN111912053A (zh) * 2020-09-02 2020-11-10 中铁建设集团有限公司 高污染排风曝气加热燃烧消杀系统及方法
CN111878931A (zh) * 2020-09-02 2020-11-03 中铁建设集团有限公司 高污染建筑空间排风综合消杀系统及方法
CN111878926A (zh) * 2020-09-02 2020-11-03 中铁建设集团有限公司 高污染建筑空间负压排风及自消毒系统及方法
CN111878932B (zh) * 2020-09-02 2024-04-19 中铁建设集团有限公司 高污染建筑空间排风多流程综合消杀系统及方法
CN111878929B (zh) * 2020-09-02 2024-04-23 中铁建设集团有限公司 地下空间高污染排风多流程综合消杀净化系统及方法
CN111878926B (zh) * 2020-09-02 2024-04-23 中铁建设集团有限公司 高污染建筑空间负压排风及自消毒系统及方法
CN111912053B (zh) * 2020-09-02 2024-04-23 中铁建设集团有限公司 高污染排风曝气加热燃烧消杀系统及方法
CN111878930B (zh) * 2020-09-02 2024-04-23 中铁建设集团有限公司 高污染排风多措施消杀系统及方法
CN111878931B (zh) * 2020-09-02 2024-04-26 中铁建设集团有限公司 高污染建筑空间排风综合消杀系统及方法
CN111878928B (zh) * 2020-09-02 2024-04-26 中铁建设集团有限公司 高污染排风曝气消杀系统及方法
CN111878927B (zh) * 2020-09-02 2024-04-26 中铁建设集团有限公司 高污染建筑空间排风消杀净化系统及方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5356731B2 (ja) 2013-12-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5356731B2 (ja) 建築物の空気循環システム、および空気循環構造を有する建築物。
US20180001249A1 (en) Methods Apparatuses Assemblies Devices and Systems for Conditioning and Purifying Air
JP5809609B2 (ja) 涼温換気装置
JP5092647B2 (ja) 換気空調装置
CN207132459U (zh) 一种空调
CN103591666B (zh) 一种具有温度调节功能的建筑通风系统
WO2006068017A2 (ja) 空調システム
JP2011179699A (ja) 空調システム及び空調方法
CN102133419A (zh) 空气净化灭菌取暖消毒机
JP5272360B2 (ja) 換気空調装置
JP2003339817A (ja) 負イオン発生装置およびサウナ装置
KR101917819B1 (ko) 냉-난방 및 공기청정 기능을 갖는 제습기
CN103124878A (zh) 一种空气温度调节系统
JP5430042B1 (ja) 空調及び清浄化システム
JP2002098374A (ja) クリーンルームの加湿方法及びクリーンルーム装置
JP5228344B2 (ja) 換気空調装置
EP2042813A1 (en) Air conditioning system
JP2006258358A (ja) 空調システム
CN207132469U (zh) 一种空调
CN207214250U (zh) 一种空调
KR100774866B1 (ko) 다중 이용시설의 공기정화 시스템
JP4258422B2 (ja) 換気設備
KR20180070373A (ko) 공기정화 및 가습기능을 갖는 실내 환기장치
JP2011163635A (ja) 換気空調装置
CN104879837A (zh) 一种应用于体育馆的温湿度调节装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110531

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120810

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121218

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130218

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130820

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130829

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5356731

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250