JP2009292005A - 光学フィルム、光学フィルムの製造方法及び光学フィルムの製造装置 - Google Patents

光学フィルム、光学フィルムの製造方法及び光学フィルムの製造装置 Download PDF

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彰一 杉谷
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Abstract

【課題】本発明の目的は、揮発性の高い可塑剤や紫外線吸収剤を用いても、異物故障の発生がない、品質の高い光学フィルム、その製造方法及びその製造装置を提供することである。
【解決手段】乾燥室に対してフィルム搬送方向上流側または下流側の少なくともどちらか一方に隣接した中間室において、千鳥状に配置された複数の搬送ロールを用いて前記フィルムを搬送し、フィルムが搬送ロールに巻き付く円弧の角度θを45°以上178°以下とすることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、光学フィルム、光学フィルムの製造方法及び光学フィルムの製造装置に関する。
近年、自動車搭載用の液晶ディスプレイ、大型液晶テレビのディスプレイ、携帯電話、ノートパソコン等の普及から液晶表示装置の需要が増えてきている。液晶表示装置は、従来のCRT表示装置に比べて、省スペース、省エネルギーであることからモニターとして広く使用されている。さらにTV用としても普及が進んできている。このような液晶表示装置には、偏光フィルムや位相差フィルムなどの種々の光学フィルムが使用され、その需要が急増してきている。
ところで、液晶表示装置に用いられる偏光板の偏光フィルムは、延伸ポリビニルアルコールフィルムから成る偏光子の片面または両面にセルロースエステルフィルムが保護膜として積層されている。また、位相差フィルムは視野角の拡大やコントラストの向上などの目的で用いられており、ポリカーボネート、環状ポリオレフィン樹脂、セルロースエステルなどのフィルムを延伸するなどしてレタデーションが付与されたものである。光学補償フィルムとも呼ばれることがある。
これらの光学フィルムでは、光学的な欠陥がなく、レタデーションが均一であること、特に位相軸のばらつきがないことが要求される。特に、モニターやTVの大型化や高精細化が進み、これらの要求品質は、ますます厳しくなってきている。
光学フィルムの製造方法して溶液流延製膜法がある。溶液流延製膜法は、ポリマーを溶媒に溶かしたドープを作成し、このドープを支持体上に流延し、溶媒を蒸発し、さらに必要に応じて延伸してフィルムにする方法である。
ドープの組成としては、原料樹脂であるポリマーの他に、製膜性向上のためや作成した光学フィルムに柔軟性を付与するために、リン酸エステル等の可塑剤を添加している。しかしながら、このような光学フィルムを高温高湿下で使用した場合、表面に存在する可塑剤が析出し、光学的な欠陥となり、異物故障の原因となることが分かっている。
このような問題を解決するために、揮発性の高いリン酸エステル系可塑剤を使用して乾燥工程で表面の可塑剤を揮発させ、表面の可塑剤量を減量する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平7−20317号公報
しかしながら、特許文献1の方法を用いても、揮発しやすい可塑剤や紫外線吸収剤などの添加剤が、高温にした乾燥工程で揮発し、この揮発成分が凝集してフィルム表面に付着して新たな異物故障の原因となるという問題が発生した。
本発明者は、この問題について鋭意検討した結果、前記揮発成分の凝集物の発生が、乾燥工程で発生する揮発成分を含む高温の雰囲気の中に、温度の低い雰囲気が流入するときに揮発成分が凝集し、ローラなどに付着した後、フィルムに付着して異物故障の原因になっていることがわかった。即ち、乾燥室の入口側では、フィルムの搬送に伴って温度の低い雰囲気が流入し、乾燥室の高温で揮発成分を含む雰囲気と混ざるときに揮発成分の凝集が発生している。また、乾燥室の出口付近でも温度の低い乾燥室外の雰囲気と乾燥室の高温で揮発成分を含む雰囲気とが混ざるときに揮発成分の凝集が生じ、異物故障の原因になっていることも分かった。
本発明の目的は、上記検討結果をもとに、従来技術の問題点を解決し、揮発性の高い可塑剤や紫外線吸収剤を用いても、異物故障の発生がない、品質の高い光学フィルムとその製造方法及びその製造装置を提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明は以下の特徴を有するものである。
1.
少なくとも原料樹脂と可塑剤を溶媒に溶解した液体を支持体の上に流延する流延工程と、
該流延工程によって前記支持体上に形成されたフィルムを、前記支持体から剥離する剥離工程と、
該剥離工程によって前記支持体から剥離された前記フィルムを、乾燥室において乾燥する乾燥工程と、
を備えた光学フィルムの製造方法において、
前記乾燥室に対してフィルム搬送方向上流側または下流側の少なくともどちらか一方に隣接した中間室において、千鳥状に配置された複数の搬送ロールを用いて前記フィルムを搬送し、
前記フィルムが前記搬送ロールに巻き付く円弧の角度θを45°以上178°以下とすることを特徴とする光学フィルムの製造方法。
2.
前記円弧の角度θが90°以上175°以下であることを特徴とする1に記載の光学フィルムの製造方法。
3.
前記乾燥室に対してフィルム搬送方向上流側に隣接した前記中間室の温度が、前記乾燥室の温度をT℃とするとき、T−10℃以上T+20℃以下であることを特徴とする1又は2に記載の光学フィルムの製造方法。
4.
前記乾燥室に対してフィルム搬送方向下流側に隣接した前記中間室の温度が、前記乾燥室の温度をT℃とするとき、T−60℃以上T+20℃以下であることを特徴とする1乃至3の何れか1項に記載の光学フィルムの製造方法。
5.
1乃至4の何れか1項に記載の光学フィルムの製造方法により製造されることを特徴とする光学フィルム。
6.
少なくとも原料樹脂と可塑剤を溶媒に溶解した液体を支持体の上に流延する流延手段と、
該流延手段によって前記支持体上に形成されたフィルムを、前記支持体から剥離する剥離手段と、
該剥離手段によって前記支持体から剥離された前記フィルムを、乾燥室において乾燥する乾燥手段と、
を備えた光学フィルムの製造装置において、
前記乾燥室に対してフィルム搬送方向上流側または下流側の少なくともどちらか一方に隣接した中間室を設け、
該中間室の内部に、前記フィルムが巻き付く円弧の角度θが45°以上178°以下となる千鳥状に配置された複数の搬送ロールを有することを特徴とする光学フィルムの製造装置。
本発明によれば、乾燥室での可塑剤や紫外線吸収剤などの揮発成分の凝集を防止することができ、その結果、光学フィルムに付着する該凝集物からなる異物故障を抑えることができ、品質の高い光学フィルムの製造方法と該製造方法で製造した光学フィルム及び光学フィルムの製造装置を提供できる。
以下、本発明の実施の形態について具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明の光学フィルムの製造方法は、少なくとも原料樹脂と可塑剤を溶媒に溶解した液体を支持体の上に流延する流延工程と、流延工程によって支持体上に形成されたフィルムを、支持体から剥離する剥離工程と、剥離工程によって支持体から剥離されたフィルムを、乾燥室において乾燥する乾燥工程と、を備えた光学フィルムの製造方法において、乾燥室に対してフィルム搬送方向上流側または下流側の少なくともどちらか一方に隣接した中間室において、千鳥状に配置された複数の搬送ロールを用いてフィルムを搬送し、フィルムが搬送ロールに巻き付く円弧の角度θを45°以上178°以下とすることを特徴とするものである。
図1に本発明の光学フィルムの製造装置の第1の実施形態を示す。
少なくとも原料樹脂と可塑剤を溶媒に溶解した液体(以降、ドープと呼ぶ。)は、流延工程として流延手段である流延ダイ2により支持体3上に流延され、支持体3上で溶媒を蒸発させフィルム1を形成し、剥離工程として支持体3からフィルム1を剥離手段である剥離ローラ4により剥離する。剥離されたフィルム1は、温度調節された中間室5に搬送される。中間室5においては、5つの搬送ローラ51が千鳥状に配置され、各搬送ローラにフィルム1がかけられて、次の乾燥室7に搬送される。乾燥工程として乾燥室7で乾燥されたフィルム1は巻きとり工程として巻きとりローラ8に巻きとられ、光学フィルムが製造される。
図2に、搬送ローラ51とフィルム1との巻き付き状態を示す。
本発明において、フィルム1が搬送ローラ51に巻き付く円弧の角度θは、45°以上178°以下である。また、この円弧の角度θは、中間室に配置された複数の搬送ローラ51のうち、中間室の入口側の最初の搬送ローラと出口側の最後の搬送ローラとを除いた残りの搬送ローラに巻き付く角度である。
このようにして、剥離したフィルム1を千鳥状に配置した複数の搬送ローラ51を用いて温度調節された中間室5に搬送し、その直後に乾燥室7に搬送するようにすることで、高温な状態にある乾燥室7に、フィルム1の搬送に伴って温度の低い気体を直接流入させることが無い。即ち、温度調節された中間室5をフィルム1が千鳥状に配置された搬送ローラ51で搬送されることにより、フィルム1の温度が上昇すると共に、フィルム同伴されて乾燥室7に流入する気体の温度を上げることができる。その結果、乾燥室7の高温で可塑剤等の揮発成分が揮発した気体と混ざっても、揮発成分の凝集は起こらず、異物故障のない、品質の高い光学フィルムを作成することができる。
また、フィルム1が搬送ローラ51に巻き付く円弧の角度θが、45°未満であると、中間室5での気体の温度及びフィルム1の温度が上昇しない低い温度の状態で乾燥室7に入るため、乾燥室内7内の揮発成分が凝集し、異物故障になる。また、178°を越えると、搬送ローラにかけられた隣り合うフィルムの間隔が狭くなり、中間室内の空気が滞留しやすくなる為、局部的に可塑剤濃度が高くなり、凝集物が発生するという問題が生じる。
また、フィルム円弧の角度θは、90°以上175°以下であることが異物故障が少なく好ましい。
また、乾燥室に対してフィルム搬送方向上流側に隣接した前記中間室の温度が、前記乾燥室の温度をT℃とするとき、T−10℃以上T+20℃以下であることが好ましい。このような温度範囲とすることで乾燥室7の入口74からフィルム1と共に流入する雰囲気の気体の温度が乾燥室7の温度に近くなるとともに、フィルム1の温度も上昇し、乾燥室7の内部での揮発成分の凝集が起こらない。中間室5の温度がT−10℃未満の場合、乾燥室7の入口74から流入する気体の温度が低く、乾燥室7内で凝集物が発生しやすくなり、好ましくない。また、中間室5の温度がT+20℃を越える場合、中間室での可塑剤の蒸発量が増加し可塑剤濃度が高くなるという点で好ましくない。中間室5の温度制御は、中間室5に導入する流入口52からの気体の温度と流量を調整することにより制御することができる。
また、本発明の光学フィルムの製造装置の第2の実施形態を図3に示す。図1の第1の実施形態との違いは、中間室を乾燥室7のフィルム搬送方向下流側に配置した点である。その他は同様にした製造装置である。
本発明の第2の実施形態においては、中間室6が乾燥工程7のフィルム搬送方向下流側に配置され、中間室5の温度が、乾燥室7の温度をT℃とするとき、T−60℃以上T+20℃以下であることが好ましい。このような温度範囲とすることで乾燥室7の出口75付近で乾燥室7の気体と混ざる出口75側の気体との温度差が小さくなり、乾燥室7の出口75付近での揮発成分の凝集が起こらない。中間室5の温度がT−60℃未満の場合、乾燥室7の出口75付近で混ざる気体の温度差が大きくなり、揮発成分の凝集が発生しやすくなり、好ましくない。また、中間室5の温度がT+20℃を越える場合、中間室から出たフィルム温度が高くなりその後急激に室温まで冷却される為、シワが発生したり端部が波打つワカメ状になったりして平面性が損なわれるという点で好ましくない。また、乾燥室7のフィルム搬送方向下流側に中間室6を設けた場合の中間室6の温度制御も、中間室6に導入する流入口62からの気体の温度と流量を調整することにより制御することができる。
また、本発明の光学フィルムの製造装置の第3の実施形態を図4に示す。図1の第1の実施形態及び第2の実施形態との違いは、中間室を乾燥室7のフィルム搬送方向上流側と下流側に配置した点である。その他は同様にした製造装置である。
このように中間室5、6を乾燥室7のフィルム搬送方向上流側と下流側に隣接して配置することで、第1の実施形態と第2の実施形態の両方の効果が有り、より揮発成分の凝集による異物の付着が少なくなり、好ましい。
また、本発明における中間室5、6の可塑剤の濃度は、100μg/m以上1000μg/m以下が好ましく、50μg/m以上300μg/m以下がより好ましい。このような濃度範囲とすることで、より揮発成分の凝集が発生しにくく、好ましい。可塑剤の濃度が100μg/m未満の場合は、乾燥工程での可塑剤濃度が高くなるので好ましくない。また、可塑剤の濃度が1000μg/mを越える場合は、飽和状態になりやすく温度が高くても凝集するので好ましくない。
中間室内部の可塑剤の濃度の測定は、可塑剤専用の吸着管にポンプを接続し吸着管のポンプ接続側と反対側よりポンプを起動することにより10L吸引する。その後吸着管のフィルター及び内壁に吸着した成分を溶剤で洗い流しガスクロマトグラフ法にて予め作成していた検量線より各成分の濃度を測定することができる。
中間室の可塑剤濃度は、中間室に流入及び流出する流入口52、62や流出口53、63の気体の流量や温度を変更することで制御することができる。
また、本発明における中間室の搬送ロールの本数は5本以上50本以下であることが好ましい。5本未満であると、乾燥室7の入口及び出口で混合される気体の温度差が大きくなり、揮発成分の凝集が発生しやすくなり、好ましくない。また、50本を越えると、装置が大きくなり、設置スペースの増大を招き好ましくない。
次に、本発明の光学フィルムの製造方法に係る構成要素について、詳しく説明する。
〈原料樹脂〉
本発明に用いる原料樹脂としては、光学フィルムとして一般に用いられる樹脂フィルムの原料樹脂であれば良く、特に限定するものではないが、例えばセルロースエステルを用いることが好ましい。セルロースエステルは、セルロース由来の水酸基がアシル基などで置換されたセルロースエステルである。例えば、セルロースアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネートブチレートなどのセルロースアシレートや、脂肪族ポリエステルグラフト側鎖を有するセルロースアセテートなどが挙げられる。中でも、セルロースアセテートプロピオネート、脂肪族ポリエステルグラフト側鎖を有するセルロースアセテートが好ましい。本発明の効果を阻害しない範囲であれば、その他の置換基が含まれていてもよい。
セルロースアセテートプロピオネートの例としては、アシル基の置換度が、2.0以上3.0以下、アセチル基の置換度が1.4以上2.4以下であることが好ましい。さらに、アシル基の置換度が、2.5以上2.8以下、アセチル基の置換度が1.5以上2.0以下であることが好ましい。置換度をこの範囲にすることで、溶融流延製膜装置による良好な成形性が得られ、かつ所望の面内方向リタデーション(Ro)、及び厚み方向リタデーション(Rt)を容易に得ることができるのである。アセチル基の置換度が、この範囲より低いと、位相差フィルムとしての耐湿熱性、特に湿熱下での寸法安定性に劣る場合があり、置換度が大きすぎると、必要なリタデーション特性が発現しなくなる場合がある。
プロピオニル基を置換基として導入すると、セルロースエステルの可塑性が向上し、成形性が向上するのである。
本発明に用いられるセルロースエステルの原料のセルロースとしては、特に限定はないが、綿花リンター、木材パルプ、ケナフなどを挙げることができる。また、それらから得られたセルロースエステルは、それぞれ任意の割合で混合使用することができる。
本発明において、セルロースエステルの数平均分子量は、60000〜300000の範囲が、得られるフィルムの機械的強度が強く好ましい。さらに70000〜200000が好ましい。
〈溶媒〉
上記のセルロースエステルを溶解する溶剤(溶媒)としては、単独でも併用でもよいが、良溶剤と貧溶剤を混合して使用することが、生産効率の点で好ましい。
ここで、本発明の方法において用いる良溶剤、貧溶剤とは、使用するセルロースエステルを単独で溶解するものを良溶剤、単独で膨潤するかまたは溶解しないものを貧溶剤と定義している。そのため、セルロースエステルの結合酢酸量によっては、良溶剤、貧溶剤が変わり、例えばアセトンを溶剤として用いるときには、セルロースエステルの結合酢酸量55%では良溶剤になり、結合酢酸量60%では貧溶剤となってしまう。
セルロースエステルの溶剤としては、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコールなどの低級アルコール類、シクロヘキサン、ジオキサン類、メチレンクロライドのような低級脂肪族塩化炭化水素類などを用いることができる。
ドープを調製する時のセルロースエステルの溶解方法としては、一般的な方法を用いることができるが、好ましい方法としては、セルロースエステルを貧溶剤と混合し、湿潤あるいは膨潤させ、さらに良溶剤と混合する方法があげられる。このとき加圧下で、溶剤の常温での沸点以上でかつ溶剤が沸騰しない範囲の温度で加熱し、撹拌しながら溶解する方法が、「ゲル」や「ママコ」と呼ばれる塊状未溶解物の発生を防止するため、より好ましい。
溶剤比率としては、例えばメチレンクロライド70〜95質量%、その他の溶剤は5〜30質量%が好ましい。またセルロースエステルの濃度は10〜50質量%が好ましい。
溶剤を添加しての加熱温度は、使用溶剤の沸点以上で、かつ該溶剤が沸騰しない範囲の温度が好ましく例えば60℃以上、80〜110℃の範囲に設定するのが好適である。また、圧力は設定温度において、溶剤が沸騰しないように定められる。
溶解後、ドープは冷却しながら容器から取り出すか、または容器からポンプ等で抜き出して熱交換器などで冷却し、これを製膜に供する。
〈可塑剤〉
本発明の光学フィルムの製造方法に用いるドープには、可塑剤が含有されている。可塑剤としては、特に限定するものではないが、セルロースエステルフィルムに対しては、従来公知のセルロースエステル用の可塑剤が好ましく使用できる。特に相溶性に優れたものが好ましく、例えばリン酸エステルやカルボン酸エステルが好ましい。リン酸エステルとしては、例えばトリフェニルホスフェイト、トリクレジルホスフェート、フェニルジフェニルホスフェート等を挙げることができる。カルボン酸エステルとしては、フタル酸エステル及びクエン酸エステル等、フタル酸エステルとしては、例えばジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジオクチルフタレート及びジエチルヘキシルフタレート等、またクエン酸エステルとしてはクエン酸アセチルトリエチル及びクエン酸アセチルトリブチルを挙げることができる。またその他、オレイン酸ブチル、リシノール酸メチルアセチル、セバチン酸ジブチル、トリアセチン、等も挙げられる。アルキルフタリルアルキルグリコレートもこの目的で好ましく用いられる。アルキルフタリルアルキルグリコレートのアルキルは炭素原子数1〜8のアルキル基である。アルキルフタリルアルキルグリコレートとしてはメチルフタリルメチルグリコレート、エチルフタリルエチルグリコレート、プロピルフタリルプロピルグリコレート、ブチルフタリルブチルグリコレート、オクチルフタリルオクチルグリコレート、メチルフタリルエチルグリコレート、エチルフタリルメチルグリコレート、エチルフタリルプロピルグリコレート、プロピルフタリルエチルグリコレート、メチルフタリルプロピルグリコレート、メチルフタリルブチルグリコレート、エチルフタリルブチルグリコレート、ブチルフタリルメチルグリコレート、ブチルフタリルエチルグリコレート、プロピルフタリルブチルグリコレート、ブチルフタリルプロピルグリコレート、メチルフタリルオクチルグリコレート、エチルフタリルオクチルグリコレート、オクチルフタリルメチルグリコレート、オクチルフタリルエチルグリコレート等を挙げることができ、メチルフタリルメチルグリコレート、エチルフタリルエチルグリコレート、プロピルフタリルプロピルグリコレート、ブチルフタリルブチルグリコレート、オクチルフタリルオクチルグリコレートが好ましく、特にエチルフタリルエチルグリコレートが好ましく用いられる。分子量の大きい可塑剤は、押し出し成形の際の揮発が抑制でき好ましい。これらの例としては、ポリエチレンアジペート、ポリブチレンアジペート、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネートなどのグリコールと二塩基酸とからなる脂肪族ポリエステル類、ポリ乳酸、ポリグリコール酸などのオキシカルボン酸からなる脂肪族ポリエステル類、ポリカプロラクトン、ポリプロピオラクトン、ポリバレロラクトンなどのラクトンからなる脂肪族ポリエステル類、ポリビニルピロリドンなどのビニルポリマー類などが挙げられる。上記可塑剤は、これらを単独もしくは併用して使用することができる。
上述した可塑剤の含有量は、セルロースエステルに対して1〜30質量%含有させることが好ましい。可塑剤をこの範囲含有させることで、セルロースエステルフィルムの湿熱下での寸法安定性を向上することができる。
〈他の添加剤〉
本発明のドープには、他の添加剤として、紫外線吸収剤、酸化防止剤、微粒子などを添加するのが好ましい。
紫外線吸収剤としては、例えば、オキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物等を挙げることができるが、着色の少ないベンゾトリアゾール系化合物が好ましい。また、特開平10−182621号公報、特開平8−337574号公報記載の紫外線吸収剤、特開平6−148430号公報記載の高分子紫外線吸収剤も好ましく用いられる。紫外線吸収剤としては、偏光子や液晶の劣化防止の観点から、波長370nm以下の紫外線の吸収能に優れており、かつ、液晶表示性の観点から、波長400nm以上の可視光の吸収が少ないものが好ましい。
本発明に有用な紫外線吸収剤の具体例として、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−tert−ブチル−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−(3″,4″,5″,6″−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2−メチレンビス(4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール)、2−(2′−ヒドロキシ−3′−tert−ブチル−5′−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−(直鎖及び側鎖ドデシル)−4−メチルフェノール、オクチル−3−〔3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−(クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェニル〕プロピオネートと2−エチルヘキシル−3−〔3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェニル〕プロピオネートの混合物等を挙げることができるが、これらに限定されない。また、市販品として、チヌビン(TINUVIN)109、チヌビン(TINUVIN)171、チヌビン(TINUVIN)326(何れもチバ・ジャパン(株)社製)を好ましく使用できる。
ベンゾフェノン系化合物の具体例として、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、ビス(2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルフェニルメタン)等を挙げることができるが、これらに限定されない。
これらの紫外線吸収剤の配合量は、セルロースエステルに対して、0.01〜10質量%の範囲が好ましく、さらに0.1〜5質量%が好ましい。使用量が少なすぎると、紫外線吸収効果が不十分の場合があり、多すぎると、フィルムの透明性が劣化する場合がある。紫外線吸収剤は熱安定性の高いものが好ましい。
セルロースエステルのアセチル基の置換度が低いと、耐熱性が低下する場合がある。この場合、酸化防止剤を配合することが有効である。
酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系の化合物が好ましく用いられ、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサンジオール−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2,2−チオ−ジエチレンビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N′−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレイト等が挙げられる。特に2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕が好ましい。また例えば、N,N′−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル〕ヒドラジン等のヒドラジン系の金属不活性剤やトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト等のリン系加工安定剤を併用してもよい。
本発明におけるドープには、光学フィルムに滑り性を付与するために、マット剤等の微粒子を添加するのが好ましい。微粒子としては、無機化合物の微粒子または有機化合物の微粒子が挙げられる。
無機化合物の微粒子の例としては、二酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、炭酸カルシウム、タルク、クレイ、焼成カオリン、焼成ケイ酸カルシウム、水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム及びリン酸カルシウムを挙げることができる。酸化ジルコニウムの微粒子は、例えば、アエロジルR976及びR811(以上日本アエロジル株式会社製)の商品名で市販されており、使用することができる。その中でも、微粒子はケイ素を含むものが濁度が低くなる点で好ましく、特に二酸化ケイ素が好ましい。これらの例としては、アエロジルR972、R972V、R974、R812、200、200V、300、R202、OX50、TT600(以上日本アエロジル株式会社製)の商品名で市販されているものがあり、使用することができる。さらに、二酸化ケイ素微粒子の1次平均粒子径が20nm以下であり、かつ見掛比重が70g/リットル以上の二酸化ケイ素微粒子であることが好ましい。これらを満足する二酸化ケイ素の微粒子としては、例えば、アエロジル200V、アエロジルR972Vがあり、フィルムの濁度を低く保ちながら、摩擦係数をさげる効果が大きいために、特に好ましい。
有機化合物の微粒子の例としては、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、フッ素化合物樹脂、ウレタン樹脂等の微粒子が挙げられる。
微粒子の1次粒径は、特に限定されないが、最終的にフィルム中での平均粒径は、0.05〜5.0μm程度が好ましい。さらに好ましくは、0.1〜1.0μmである。
微粒子の平均粒径は、セルロースエステルフィルムを電子顕微鏡や光学顕微鏡で観察した際に、フィルムの観察場所における、粒子の長軸方向の長さの平均値を指す。フィルム中で観察される粒子であれば、1次粒子であっても、1次粒子が凝集した2次粒子であってもよいが、通常観察される多くは2次粒子である。
上記の微粒子の平均粒径が5μmを超えると、ヘイズの劣化等が見られたり、異物として巻状態での故障を発生する原因にもなる。また、微粒子の平均粒径が0.05μm未満の場合は、フィルムに滑り性を付与するのが難しくなる。
上記の微粒子は、セルロースエステルに対して、0.04〜0.5質量%添加して使用される。好ましくは、0.05〜0.3質量%、さらに好ましくは0.05〜0.25質量%添加して使用される。微粒子の添加量が0.04質量%以下では、フィルム表面粗さが平滑になりすぎて、摩擦係数の上昇によりブロッキングを発生する。微粒子の添加量が0.5質量%を超えると、フィルム表面の摩擦係数が下がりすぎて、巻き取り時に巻きズレが発生したり、フィルムの透明度が低く、ヘイズが高くなるため、液晶表示装置用フィルムとしての価値を持たなくなるので、上記の範囲が必須である。
微粒子の分散は、微粒子と溶剤を混合した組成物を高圧分散装置で処理することが好ましい。本発明で用いる高圧分散装置は、微粒子と溶媒を混合した組成物を、細管中に高速通過させることで、高剪断や高圧状態など特殊な条件を作りだす装置である。
高圧分散装置で処理することにより、例えば、管径1〜2000μmの細管中で装置内部の最大圧力条件が980N/cm以上であることが好ましい。さらに好ましくは、装置内部の最大圧力条件が1960N/cm以上である。またその際、最高到達速度が100m/sec以上に達するもの、伝熱速度が100kcal/hr以上に達するものが、好ましい。
上記のような高圧分散装置としては、例えば、Microfluidics Corporation社製の超高圧ホモジナイザー(商品名マイクロフルイダイザー)あるいはナノマイザー社製ナノマイザーが挙げられ、他にもマントンゴーリン型高圧分散装置、例えばイズミフードマシナリ製ホモゲナイザーなどが挙げられる。
〈光学フィルムの製造方法〉
次に、本発明の光学フィルムの製造方法について、セルロースエステルフィルムを例として詳しく説明する。
まず、セルロースエステルを、良溶媒及び貧溶媒の混合溶媒に溶解し、これに可塑剤や紫外線吸収剤を添加してセルロースエステル溶液(ドープ)を調製し、ドープを鏡面処理された表面を有するエンドレス支持体上に流延ダイから流延(キャスト)してフィルム(以降、ウェブとも呼ぶ)を得る(流延工程)。
流延(キャスト)される側の支持体の表面温度は、10〜55℃、溶液の温度は、25〜60℃、さらに溶液の温度を支持体の温度より0℃を超えて高くするのが好ましく、5℃以上に設定するのがさらに好ましい。溶液温度、支持体温度は、高いほど溶媒の乾燥速度が速くできるので好ましいが、あまり高すぎると発泡したり、平面性が劣化する場合がある。なお、剥離する際の支持体温度を10〜40℃、さらに好ましくは、15〜30℃にすることで、ウェブと支持体との密着力を低減できるので、好ましい。
支持体上において、ウェブの溶媒を蒸発させるには、ウェブ側から風を吹かせる方法、及び/または支持体の裏面から液体により伝熱させる方法、輻射熱により表裏から伝熱する方法等があるが、裏面液体伝熱の方法が乾燥効率が好ましい。またそれらを組み合わせる方法も好ましい。流延後の支持体上のウェブを温度40〜100℃の雰囲気下、支持体上で乾燥させることが好ましい。温度40〜100℃の雰囲気下に維持するには、この温度の温風をウェブ上面に当てるか、赤外線等の手段により加熱することが好ましい。
そして、ウェブがエンドレス支持体の下面に至りほぼ一巡したところで、剥離ロールにより剥離する(剥離工程)。支持体の上下の移送経路の表裏両側に、支持体上に流延されたドープを加熱乾燥してウェブを形成する加熱乾燥装置をそれぞれ配置するのが、好ましい。
剥離したウェブは、乾燥工程で乾燥され、巻きとり工程でロール状に巻きとられ光学フィルムとなる。
従来、溶液流延製膜においては、乾燥工程において、可塑剤や紫外線吸収剤等の揮発成分が乾燥室に揮発し、この揮発成分が乾燥室内で凝集して、乾燥室内の壁面や搬送ロールにこの凝集物が付着して、一定の大きさになったときにウェブ状に付着して異物故障が発生することがある。この原因物除去ための努力が従来からなされてきたが、未だ充分ではない状況である。
しかしながら、本発明では、前述の第1〜第3の実施形態で説明したように、乾燥室のウェブ搬送方向上流側または下流側の少なくともどちらか一方に、隣接して温度制御された中間室を設け、該中間室の内部に千鳥状に配置された複数の搬送ロールを用いて前記ウェブを搬送し、ウェブが前記搬送ロールに巻き付く円弧の角度θを45°以上178°以下とすることを特徴とする光学フィルムの製造方法を用いることにより、乾燥室内での揮発成分の凝集物の発生を抑制することができ、異物故障を低減することができることを見いだした。
即ち、乾燥室の入口又は出口から直接温度の低い気体が流入して、乾燥室入口又は出口付近で可塑剤や紫外線吸収剤等の揮発成分が凝集することを防ぐために、乾燥室に隣接して、中間室を設け、中間室内の温度管理と、中間室でウェブを搬送する複数の搬送ローラを千鳥状に配置して、且つ搬送ローラにウェブが巻き付く円弧の角度θを前記範囲とすることで、温度の低い気体の流入を防止して、揮発成分の凝集を防止し、異物故障のない良好なフィルムが得られることを見出したものである。
本発明における剥離工程において、ウェブを支持体から剥離ロールにより剥離する際のウェブの平均残留溶媒量は、20〜120質量%が好ましい。剥離工程での残留溶媒量が120質量%を越えると、剥離不良が発生しやすくなり、ウェブの破断の恐れがある。また、20質量%未満であると、途中でウェブが剥がれたりすることがある。
残留溶媒量は、下記の式で表わせる。
残留溶媒量(質量%)={(M−N)/N}×100
ここで、Mはウェブの任意時点での質量、Nは質量Mのものを110℃で3時間乾燥させたときの質量である。
上記のように剥離時の残留溶媒量を調整するには、流延後の流延用支持体の表面温度を制御し、ウェブからの有機溶媒の蒸発を効率的に行なえるように、流延用支持体上の剥離位置における温度を前記の温度範囲に設定することが、好ましい。支持体温度を制御するには、伝熱効率のよい伝熱方法を使用するのがよく、例えば、液体による裏面伝熱方法が、好ましい。
輻射熱や熱風等による伝熱方法は支持体温度のコントロールが難しく、好ましい方法とはいえないが、ベルト(支持体)マシンにおいて、移送するベルトが下側に来た所の温度制御には、緩やかな風でベルト温度を調節することができる。
支持体の温度は、加熱手段を分割することによって、部分的に支持体温度を変えることができ、流延用支持体の流延位置、乾燥部、剥離位置等異なる温度とすることができる。
乾燥工程では、ウェブを千鳥状に配置したロールに交互に通して移送する乾燥装置及び/またはクリップまたはピンでウェブの両端を保持して移送するテンター装置を用いて幅保持しながら、ウェブを乾燥する工程である。
乾燥工程における移送張力も可能な範囲で低めに維持することが好ましく、190N/m以下であることが好ましい。さらに170N/m以下であることが好ましく、さらに140N/m以下であることが好ましく、100〜130N/mであることが特に好ましい。特に、フィルム中の残留溶媒量が少なくとも5質量%以下となるまで、上記移送張力以下に維持することが効果的である。
乾燥の手段はウェブの両面に熱風を吹かせるのが一般的であるが、風の代わりにマイクロウェーブを当てて加熱する手段もある。あまり急激な乾燥はでき上がりのフィルムの平面性を損ねやすい。高温による乾燥は残留溶媒が8質量%以下くらいから行なうのがよい。全体を通し、乾燥温度は概ね40〜250℃で行なわれる。特に40〜160℃で乾燥させることが好ましい。
乾燥工程では、溶媒の蒸発によってウェブは幅方向に収縮しようとする。高温度で急激に乾燥するほど、収縮が大きくなる。この収縮を可能な限り抑制しながら乾燥することが、でき上がったフィルムの平面性を良好にする上で好ましい。
このとき幅手方向の延伸倍率は0%〜100%であることが好ましく、偏光板用保護フィルムとして用いる場合は5〜50%がさらに好ましく、8〜40%が最も好ましく、位相差フィルムとして用いる場合は10〜60%がさらに好ましく、20〜55%が最も好ましい。延伸倍率によってリタデーション値Roをコントロールすることが可能で、延伸倍率が高い方ができ上がったフィルムの平面性に優れるため、好ましい。
テンターを行なう場合のウェブの残留溶媒量は、テンター開始時に5〜100質量%であるのが好ましく、かつ、ウェブの残留溶媒量が10質量%以下になるまでテンターをかけながら乾燥を行なうことが好ましく、さらに好ましくは5質量%以下である。
テンターを行なう場合の乾燥温度は、30〜250℃が好ましく、80〜200℃がさらに好ましく、90〜200℃が最も好ましい。乾燥温度の低い方が紫外線吸収剤、可塑剤などの蒸散が少なく、工程汚染に優れ、乾燥温度の高い方がフィルムの平面性に優れる。なお、乾燥温度が高い場合でも蒸散しにくい紫外線吸収剤を使用することにより、テンター乾燥温度が高く、延伸倍率の高い製造条件のときに、その効果が顕著に発揮される。
ウェブ乾燥工程では、一般にロール懸垂方式でウェブを移送しながら乾燥する方式が採られる。すなわち、セルロースエステルのウェブは、乾燥装置内では上下に交互に配置せられた複数の乾燥用ロールによってウェブが蛇行させられ、その間にウェブを移送しながら乾燥する方式が採られる。ウェブを乾燥させる手段は特に制限なく、一般的に熱風、赤外線、加熱ロール、マイクロ波等で行なう。簡便さの点で熱風で行なうのが好ましい。乾燥温度は40〜150℃の範囲で3〜5段階の温度に分けて、段々高くしていくことが好ましく、80〜140℃の範囲で行なうことが寸法安定性を良くするため、さらに好ましい。
本発明における乾燥室の温度T℃は、乾燥室の温度が複数の段階に分けられている場合は、中間室が乾燥工程のウェブ搬送方向上流側に配置される場合は、乾燥室の入口側の温度を指し、中間室が乾燥工程のウェブ搬送方向下流側に配置される場合は、乾燥室の出口側の温度を指す。
溶液流延製膜装置を通しての流延直後から乾燥までの工程において、乾燥装置内の雰囲気を、空気とするのもよいが、窒素ガスや炭酸ガス、アルゴン等の不活性ガス雰囲気で行なってもよい。
ただ、乾燥雰囲気中の蒸発溶媒の爆発限界の危険性は常に考慮されなければならないことは勿論のことである。
巻き取り工程では、ウェブ中の残留溶媒量が2質量%以下となってからセルロースエステルフィルムとして巻き取る工程であり、残留溶媒量を0.4質量%以下にすることにより寸法安定性の良好なフィルムを得ることができる。
巻き取り方法は、一般に使用されているものを用いればよく、定トルク法、定テンション法、テーパーテンション法、内部応力一定のプログラムテンションコントロール法等があり、それらを使いわければよい。
また、流延工程における支持体は、例えばステンレス鋼製のエンドレスベルトであるが、この周回金属製エンドレス支持体の代わりに回転する金属ドラム支持体が設けられていてもよい。
なお、本発明の方法により溶液流延製膜法によって作製したセルロースエステルフィルムは、延伸した乾燥後のセルロースエステルフィルムの膜厚が、20〜100μmの範囲であるのが、好ましい。その理由は、セルロースエステルフィルム全体の膜厚が薄すぎると、偏光板の保護フィルムとしての強度が不足し、偏光板の寸法安定性や湿熱での保存安定性が悪化する。膜厚が厚いと偏光板が厚くなり、液晶ディスプレイの薄膜化が困難になる。これらを両立するセルロースエステルフィルムの膜厚は20〜100μmで、好ましくは30〜90μm、さらに好ましくは35〜80μmである。
膜厚の調節には、所望の厚さになるように、ドープ濃度、ポンプの送液量、ダイの口金のスリット間隙、ダイの押し出し圧力、流延用支持体の速度等をコントロールするのがよい。また、膜厚を均一にする手段として、膜厚検出手段を用いて、プログラムされたフィードバック情報を上記各装置にフィードバックさせて調節するのが、好ましい。
上記のように本発明の光学フィルムの製造方法を用いて製造された本発明の光学フィルムは、異物故障が無く高品質を有することから、液晶表示用部材、特に偏光板用保護フィルムに用いられる。ここで用いている異物故障とは、製品として用いる場合に、品質上の問題を起こす異物による故障のことを言う。
ここで、偏光フィルムは、従来から使用されている、例えば、ポリビニルアルコールフィルムの如きの延伸配向可能なフィルムを、沃素のような二色性染料で処理して縦延伸したものである。偏光フィルム自身では、十分な強度、耐久性がないので、一般的にはその両面に保護フィルムとしての異方性のないセルローストリアセテートフィルムを接着して偏光板としている。
偏光板は、上記のセルロースエステルフィルムが、偏光フィルムの両側に配置された2枚の偏光板用保護フィルムのうちの少なくともいずれか一方を構成するものである。
偏光板は、上記の偏光フィルムに、本発明の光学フィルムであるセルロースエステルフィルムを位相差フィルムとして貼り合わせて作製してもよいし、また本発明の光学フィルムであるセルロースエステルフィルムを、位相差フィルム及び保護フィルムを兼ねて、直接偏光フィルムと貼り合わせて作製してもよい。貼り合わせる方法は、特に限定はないが、水溶性ポリマーの水溶液からなる接着剤により行なうことができる。この水溶性ポリマー接着剤は完全鹸化型のポリビニルアルコール水溶液が好ましく用いられる。
また、長手方向に延伸し、二色性染料処理した長尺の偏光フィルムと、長尺の本発明の光学フィルムであるセルロースエステルフィルムよりなる位相差フィルムとを貼り合わせることによって、長尺の偏光板を得ることができる。偏光板はその片面または両面に感圧性接着剤層(例えば、アクリル系感圧性接着剤層など)を介して剥離性シートを積層した貼着型のもの(剥離性シートを剥すことにより、液晶セルなどに容易に貼着することができる)としてもよい。
本発明の光学フィルムとしてのセルロースエステルフィルムを用いることにより、薄膜化とともに、光学特性に優れた偏光板を得ることができる。
このようにして得られた偏光板は、種々の表示装置に使用できる。特に電圧無印加時に液晶性分子が実質的に垂直配向しているVAモードや、電圧無印加時に液晶性分子が実質的に水平かつねじれ配向しているTNモードの液晶セルを用いた液晶表示装置が好ましい。
この偏光板を用いた液晶表示装置は、長期間に亘って安定した表示性能を維持することができるものである。
なお、本発明の光学フィルムとしてのセルロースエステルフィルムには、ハードコート層、防眩層、反射防止層、防汚層、帯電防止層、導電層、光学異方層、液晶層、配向層、粘着層、接着層、下引き層等の各種機能層を付与することができる。これらの機能層は塗布あるいは蒸着、スパッタ、プラズマCVD、大気圧プラズマ処理等の方法で設けることができる。
また、本発明によるセルロースエステルフィルムは、その他、反射防止用フィルムあるいは光学補償フィルムの基材としても使用できる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
(実施例1〜20、比較例1〜2)
光学フィルムの製造装置として、図3に示すように中間室が乾燥室のフィルム搬送方向上流側と下流側にあるものを用いた。
図1に用いた光学フィルムの製造装置のフローシートを示す。
〈ドープの組成〉
セルローストリアセテート 100質量部
(Mn=148000、Mw=310000、Mw/Mn=2.1)
トリフェニルフォスフェート 8質量部
エチルフタリルエチルグリコレート 2質量部
メチレンクロライド 440質量部
エタノール 40質量部
チヌビン109(チバ・ジャパン(株)製) 0.5質量部
チヌビン171(チバ・ジャパン(株)製) 0.5質量部
アエロジル972V(日本アエロジル(株)製) 0.2質量部
上記の材料を密閉したドープ溶解釜に投入し、加熱し、撹拌しながら、完全に溶解した。溶解後、密閉釜での攪拌を停止し、密閉釜に連結した配管を経て流延ダイから30℃に保たれたドープを、30℃の乾燥風を吹かせたステンレス鋼製エンドレスベルト支持体上に流延し、支持体上で溶媒を蒸発させ、フィルムを形成した後、これが約1周したところで、エンドレスベルト支持体上から剥離する。
剥離ロールで剥離した後のフィルムを上流側の中間室に入れて、千鳥状に配置された搬送ローラにかけて搬送し、乾燥室で乾燥する。乾燥室で乾燥されたフィルムを下流側に配置された中間室に入れて、千鳥状に配置された搬送ローラにかけて、搬送し、その後、巻きとりローラにより巻きとって、光学フィルムとした。光学フィルムの幅は、1500mm、1本の巻きとり長は、4000mとした。
また、上流側の中間室と下流側の中間室とは、搬送ロールの本数を同じにし、また、フィルムが搬送ローラに巻き付く円弧の角度θも同じにした。
乾燥工程における乾燥室の温度、両中間室でフィルムが搬送ローラに巻き付く円弧の角度θ、中間室内の搬送ロールの本数、上流側中間室の温度、下流側中間室の温度、上流側中間室の可塑剤濃度、下流側中間室の可塑剤濃度を表1の条件にして、実施例1〜29、比較例1〜2の光学フィルムとした。中間室の可塑剤濃度は、中間室に導入する流入口からのフレッシュな気体の流量を制御することで所定の濃度にした。
(実施例21)
実施例21においては、実施例2の中間室の配置を乾燥室の上流側のみに配置し、下流側に配置しなかった以外は、実施例2と同様に作成した。
(実施例22)
実施例22においては、実施例2の中間室の配置を乾燥室の下流側のみに配置し、上流側に配置しなかった以外は、実施例2と同様に作成した。
(比較例3)
比較例3においては、実施例1の中間室を乾燥室の上流側及び下流側に配置しなかった他は、実施例1と同様に作成した。
(評価)
巻きとりロールの直前で、搬送しているフィルムを複数のCCDカメラで撮影し、その画像により直径100μm以上の異物を100m毎にカウントした。その個数が、1m当たりに2個以上の個数になるまでの光学フィルムの連続製膜長さを評価した。2個以上の個数が観測されると、光学フィルムの異物故障として品質上問題となる。また、2個以上の個数が観測されるまでの連続製膜長さとして、500km未満をランク1、500km以上1000km未満をランク2、1000km以上1500km未満をランク3、1500km以上2000km未満をランク4、2000km以上2500km未満をランク5、2500km以上をランク6とした。生産性の観点からランク2以上が必要である。評価結果を表1に示す。
Figure 2009292005
表1の結果から、実施例1〜6、21、22と比較例1、2、3を比べると、乾燥室のフィルム搬送方向上流側または下流側の少なくともどちらか一方に、中間室を設け、該中間室の内部に千鳥状に配置された複数の搬送ロールを用いて前記フィルムを搬送し、フィルムが搬送ロールに巻き付く円弧の角度θを45°以上178°以下とすることにより、光学フィルムの異物故障が少なく、良好な品質の光学フィルムを製造できることが分かる。また、フィルムが搬送ロールに巻き付く円弧の角度θは、90°以上175°以下が好ましいといえる。また、実施例4、7〜13を比較すると、上流側の中間室の温度が、乾燥室の温度をT℃とするとき、T−10℃以上T+20℃以下であることが好ましいといえる。更に、実施例7、14〜20を比較すると、下流側の中間室の温度が、乾燥室の温度をT℃とするとき、T−60℃以上T+20℃以下であることが好ましいことが分かる。
本発明の光学フィルムの製造方法の第1の実施形態を示す模式図である。 中間室における搬送ローラにフィルムが巻き付く円弧の角度示す模式図である。 本発明の光学フィルムの製造方法の第2の実施形態を示す模式図である。 本発明の光学フィルムの製造方法の第3の実施形態を示す模式図である。
符号の説明
1 フィルム、ウェブ
2 流延ダイ
3 支持体
4 剥離ロール
5、6 中間室
51、61 搬送ロール
52、62、72 流入口
53、63、73 流出口
7 乾燥室
8 フィルム巻き取り装置
11 光学フィルム

Claims (6)

  1. 少なくとも原料樹脂と可塑剤を溶媒に溶解した液体を支持体の上に流延する流延工程と、
    該流延工程によって前記支持体上に形成されたフィルムを、前記支持体から剥離する剥離工程と、
    該剥離工程によって前記支持体から剥離された前記フィルムを、乾燥室において乾燥する乾燥工程と、
    を備えた光学フィルムの製造方法において、
    前記乾燥室に対してフィルム搬送方向上流側または下流側の少なくともどちらか一方に隣接した中間室において、千鳥状に配置された複数の搬送ロールを用いて前記フィルムを搬送し、
    前記フィルムが前記搬送ロールに巻き付く円弧の角度θを45°以上178°以下とすることを特徴とする光学フィルムの製造方法。
  2. 前記円弧の角度θが90°以上175°以下であることを特徴とする請求項1に記載の光学フィルムの製造方法。
  3. 前記乾燥室に対してフィルム搬送方向上流側に隣接した前記中間室の温度が、前記乾燥室の温度をT℃とするとき、T−10℃以上T+20℃以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学フィルムの製造方法。
  4. 前記乾燥室に対してフィルム搬送方向下流側に隣接した前記中間室の温度が、前記乾燥室の温度をT℃とするとき、T−60℃以上T+20℃以下であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の光学フィルムの製造方法。
  5. 請求項1乃至4の何れか1項に記載の光学フィルムの製造方法により製造されることを特徴とする光学フィルム。
  6. 少なくとも原料樹脂と可塑剤を溶媒に溶解した液体を支持体の上に流延する流延手段と、
    該流延手段によって前記支持体上に形成されたフィルムを、前記支持体から剥離する剥離手段と、
    該剥離手段によって前記支持体から剥離された前記フィルムを、乾燥室において乾燥する乾燥手段と、
    を備えた光学フィルムの製造装置において、
    前記乾燥室に対してフィルム搬送方向上流側または下流側の少なくともどちらか一方に隣接した中間室を設け、
    該中間室の内部に、前記フィルムが巻き付く円弧の角度θが45°以上178°以下となる千鳥状に配置された複数の搬送ロールを有することを特徴とする光学フィルムの製造装置。
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