JP2009289946A - 薄膜太陽電池モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】変換効率の高い太陽電池モジュールを提供する。
【解決手段】太陽光を受光する第1の面1aおよび第1の面の裏側の第2の面6aを含み、光電変換層3と、第2の面側に設けられた透光性電極4とを有する薄膜太陽電池素子と、薄膜太陽電池素子の透光性電極上に設けられた透光性絶縁材料5と、透光性絶縁材料の表面5aに設けられた反射材6と、を有する薄膜太陽電池モジュールにおいて、透光性絶縁材料と反射材の界面を凹凸にする。
【選択図】図1

Description

本発明は、薄膜太陽電池モジュールに関するものである。
近年、薄膜太陽電池素子を用いた太陽電池モジュールの生産が増大しつつある。この太陽電池モジュールは、入射した太陽光が、薄膜太陽電池素子により光電変換され、電力をつくり出すものである。薄膜太陽電池素子は、電極と、半導体接合を有する光電変換層とを備える。このような太陽電池素子を有する太陽電池モジュールは、高効率化が期待されている。
特開平2−106077号公報 特開2002−299661号公報
上述の薄膜太陽電池モジュールは、さらなる普及が期待されている中において、変換効率を向上させることが重要となっている。薄膜太陽電池においては、モジュール表面に入射した光を厚みが薄い光電変換層に効率よく吸収させるための光閉じ込め構造が変換効率向上にとり非常に重要な要素である。
本発明は、このような課題に鑑みて案出されたものであり、太陽電池モジュールの変換効率を向上させることを目的とするものである。
本発明の太陽電池モジュールは、太陽光を受光する第1の面及び前記第1の面の裏側の第2の面を含む基板と、前記基板上に順次形成された第一電極と、光電変換層と、透光性の第二電極とを有する薄膜太陽電池素子と、前記薄膜太陽電池素子の前記第二電極上に設けられた透光性絶縁材料と、前記透光性絶縁材料の表面に設けられた反射材と、を有し、前記透光性絶縁材料と前記反射材の界面が凹凸形状であり、前記界面を形成する凹凸形状の面同士のなす角が、60゜〜90゜、又は115゜以上である。
本発明は、上述のような構成を有することにより、太陽電池モジュールに入射された光のうち薄膜太陽電池素子の裏側に透過した光を、薄膜太陽電池素子よりも裏側で反射させて光電変換層に再入射させることにより光閉じ込め効果が増進されて、太陽電池モジュールの発電効率を高めることが可能となる。
本発明の薄膜太陽電池モジュールの実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態2)
以下の説明においては、代表的構造として光電変換層3としてプラズマCVD法成膜の水素化アモルファスシリコン(以下a−Si:Hあるいはa−Siと表記する)のp−i−n接合(以下ユニットセルと呼称する)、及びプラズマCVD法成膜の水素化微結晶シリコン(以下μc−Si:Hあるいはμc−Siと表記する)のユニットセルからなるa−Si/μc−Si薄膜タンデム型太陽電池構造であるとする。
本実施の形態について図1〜2を用いて説明する。図1は、本実施の形態の太陽電池モジュールを部分的に示す断面図である。図2は、本実施形態における薄膜太陽電池内部の光路を模式的に示す。
図1に示す薄膜太陽電池モジュールは、透光性基板1の上に、透光性の第一電極2、光電変換層3、透光性の第二電極4が順次形成されてなる薄膜太陽電池素子M1と、薄膜太陽電池素子M1の第二電極4上に設けられた透光性絶縁材料5と、透光性絶縁材料5の表面に設けられた反射材6とからなり、薄膜太陽電池素子M1を透過した光を反射する光反射構造部M2と、を有する。このような薄膜太陽電池モジュールはスーパーストレート型と一般的に呼ばれる。
本実施の形態の光反射構造部M2において、透光性絶縁材料5と反射材6の界面5aは複数の面から構成される凹凸形状である。本実施形態において、凹凸を形成する面同士のなす角θは、60゜〜90゜、又は115゜度以上である。また、本実施形態において、凹凸形状は、複数の第3の面と、複数の第4の面とが互いに交差してなり、複数の第3の面と、複数の第4の面とは、それぞれ薄膜太陽電池モジュールの光入射面である第1の面1aに対しなす角が同じである。ここで、本実施形態における「傾斜が同じ」とは、実質的に凹凸を構成する面が平坦とみなせるものをいい、製造工程上生じる平面の凹凸、ねじれや、面同士の交線部の先端部がR形状であるものを含む。
以下、各部についてより詳細に説明する。第一電極2である透光性電極は、例えばガラス基板1上に熱CVD法により酸化物透明導電膜(例えばSnO)が形成されてなる。第一電極2と光電変換層3の界面2aは、熱CVD法による成膜時に発生した凹凸形状となっており、当該凹凸の水平方向における間隔の平均値(頂点と頂点の間隔の平均値、または谷と谷の間隔の平均値)は、凡そ200〜400nmである。
次に、第一電極2の上にプラズマCVD法により、a−Si:Hユニットセル、及びμc−Si:Hユニットセルからなるa−Si/μc−Si薄膜タンデム型太陽電池素子構造を形成する。ここで、光電変換層3の厚みは、a−Si:Hユニットセルで0.2〜0.3μm、μc−Si:Hユニットセルで1.5〜2.5μm程度である。
次に、光電変換層3の上に、第二電極4としてスパッタ法によりZnO膜、SnO膜、ITO膜等の酸化物導電膜を形成することにより、薄膜太陽電池素子M1が形成される。特に、ZnO膜を使用することにより、長波長光の光吸収ロスを少なくすることができる。
更に、薄膜太陽電池素子M1の第二電極4上に透光性絶縁材料5を設け、透光性絶縁材料5上に反射材6を設けて、透光性絶縁材料5と反射材6との界面は凹凸であるようにする。また、反射材6は光の反射率を高めるため白色のものを用いることが望ましい。
太陽電池素子の発電原理は、光電変換層3へ進入した光によって、光電変換層3内部においてキャリアと呼ばれる電子、及びホールの対が発生し、これを分離して光電流として取出すことによる。
図1において太陽光は、透光性基板1側(図1の上方側)から入射する。
図2において、太陽電池モジュールに垂直に入射した光7の内、第一電極2と光電変換層3の界面2aの凹凸の平均サイズ(高さ、ピッチ)よりも十分大きい波長、例えば700nm以上の光は、ほとんど散乱されずほぼ直進して透過する。すなわち、光電変換層3に垂直に入射することになる。
光電変換層3がa−Si/μc−Si薄膜タンデム構造からなる場合、太陽電池モジュールに入射した光7のうち約700nm以上の光は、太陽電池素子部M1を透過して太陽電池素子部M1の裏側(光反射構造部M2)に出てくる(理由の詳細については後述する)。
本実施の形態において、このような透過光7は、光反射構造部M2の透光性絶縁材料5と反射材6の界面5a(以降、裏面反射界面と呼称する)で反射され、太陽電池素子部M1側に向かって進む(図2における反射光8)。上記したように裏面反射界面5aは凹凸形状をなす。
凹凸構造を構成する各面の傾斜に応じて、反射光8は、光電変換層3の膜面(平面)に対して入射角9をなす。
ここで、裏面反射界面5aは、凹凸の水平方向における間隔の平均値、凹凸の傾斜角が制御された凹凸構造とする。
一方、凹凸構造を構成する各面の傾斜が規則性なくばらついている場合、このような凹凸構造を構成する各面によって、反射された反射光8は、光電変換層3の膜面(平面)に対して規則性がなくいろいろな入射角9をなす。
上記どちらの場合においても、反射光8は、光電変換層3を斜めに進行する。このことにより、光電変換層3中の光路長が増大し、光電変換層3への光吸収量を増大させることが可能となり、太陽電池素子の光電流密度Jphを向上できる。
このような薄膜太陽電池モジュールにおける光閉じ込め効果について更に詳細に述べる。図3には、このような薄膜太陽電池モジュールの各特性の光波長に対する依存性を示す。横軸は光波長[nm]を示し、縦軸は以下に述べる各特性を、薄膜太陽電池モジュールへ照射された光の全強度を1とした時の相対値でもって示されている。
曲線47〜49は、光電変換層3がa−Si/μc−Si薄膜タンデム構造である薄膜太陽電池モジュールの外部量子効率の波長依存性を示す。曲線47はa−Si:Hユニットセルに対するもの、曲線48はμc−Si:Hユニットセルに対するもので、曲線49は両者の和、すなわち薄膜太陽電池全体としての外部量子効率である。ここで、「外部量子効率」とは各波長の光について、薄膜太陽電池モジュールに照射された光の総量(フォトン数)Nの内、光電変換層3内で吸収されてキャリア生成し有効な電流として取出された光の量(フォトン数)Nの比率N/Nを示す。
この図から、光電変換層3がa−Si/μc−Si薄膜タンデム構造からなる場合、発電に寄与する光の波長は約300〜1200nmであることがわかる。
曲線46は、モジュール内部に取り込まれた光の割合1−R(Rは反射率)を示したものである。波長700nm以下では、1−Rはほぼ一定の値0.9であるが、これは表面のガラスの反射率Rが0.1であることを示している。また、700nmより大きい波長では、1−Rの値が低下、すなわち太陽電池モジュール表面からの反射Rが増加する。このことは、約700nmよりも短い波長の光は光電変換層3内でほぼ吸収されるが、約700nmよりも長い波長の光は波長に応じて光電変換層3を透過し、太陽電池素子から出射していることを意味している。つまり、太陽電池モジュールの裏面で反射した光の一部が表面から再放出していることを示している。
従って、光電変換層3を透過した光のうち、特に700〜1200nmの波長の光を素子内部に有効に閉じ込めて光発電に寄与させる必要があることがわかる。
本実施の形態において、裏面反射界面5aが凹凸であることにより、裏面反射界面5aでの反射光8の光電変換層3への入射角9は、裏面反射界面5aが光学的フラットである場合(入射角9はゼロである)に比べて大きい。尚、「光学的フラット」とは、凹凸の水平方向における間隔の平均値16(頂点と頂点の間隔の平均値、または谷と谷の間隔の平均値)が入射光10の波長λに比して同程度以下である状態をいう。このような場合、ホイヘンスの原理に立ち戻って反射光の挙動を調べると凹凸がない面での反射の場合とほぼ同じ事になることがわかる。
以下、光学的フラットな場合とそうでない場合についてさらに詳細に述べる。図4(a)において、光を反射する面13は、図2の裏面反射界面5aに相当する。また、図4(a)における界面13の上側の部分は図2の透光性絶縁材料5に相当する。よって以下の説明において入射光10の真空中の波長をλ、透光性絶縁材料5の屈折率をnとすると、透光性絶縁材料5内部での入射光10の波長は、真空中の波長より小さな値であるλ12=λ/nとなっている。
図4(b)及び図4(c)は、図4(a)の凹凸の拡大図で、真上から鉛直方向に光を照射したとき、ホイヘンスの原理に従って斜面の各点で光が散乱している様子を図示したものである。
図4(b)は、界面13の凹凸の水平方向における間隔の平均値16が光の波長よりも大きい場合、つまり光学的フラットではない場合について示している。ここで、凹凸の斜面上の各点に入射した光10は、それぞれの点から球面波として散乱し、点線44に示す斜面の各点における同位相の散乱光波面を形成する。また、これら散乱光波面44の包絡面が点線45として示されており、当該包絡面45が反射光の波面を形成する。この時、反射光11はこの反射光の波面45に垂直な方向となる。
図4(c)は、界面13の凹凸の水平方向における間隔の平均値16が光の波長より小さい場合、つまり光学的フラットな場合についてのものが示している。ここでは、凹凸の斜面上の各点に入射した光10による散乱光波面44の包絡面は、図から明らかなように多少の凹凸を有するものの概略平坦である。すなわち、反射光の波面は概略界面13の凹凸を平均化した面に平行な平面となる。
図4(d)〜(f)には、図4(b)、図4(c)に示されるような凹凸を有する界面13からの反射光の光のエネルギーがどの方向にどれくらい向かうかという指向性についてシミュレーション計算した結果を示したものである。すなわち、反射光の向きを示す角度φと、その方向の強度Iとした点(φ、I)による極座標表示において曲線43で示したものである。ここでは、界面13の凹凸の各頂点の角度(第一の角度)θを全て120゜としており、図4(d)、図4(e)、図4(f)は凹凸の水平方向における間隔の平均値16が媒質中の光波長λ12のそれぞれ0.1倍、1倍、3倍の場合を示したものである。
この図において、点線39は図4(b)の凹凸の斜面の傾きを示し、一点鎖線40は上記凹凸の斜面に垂直な方向を示し、矢印41は、斜面に向かう入射光の方向を表し、真上から光が入射していることを示している。矢印42は、入射角=反射角に従って反射する斜面からの反射光の方向を表す。
図4(f)では中央の点から斜面への入射角=反射角である反射方向に強い指向性をもってエネルギーが反射されていることが見て取れる。これは、凹凸の水平方向における間隔の平均値16が媒質中の光波長λ12の3倍である事に起因している。
一方、図4(d)は特に指向性がない。これは、凹凸の水平方向における間隔の平均値16が媒質中の光波長λ12の0.1倍である事に起因している。
又、図4(e)においても図4(f)よりも指向性に劣ることがわかる。すなわち、凹凸の水平方向における間隔の平均値16が媒質中の光波長λ12の1倍であるような場合では、反射光の指向性を制御するという効果に関して不充分であることがわかる。
本実施の形態の裏面反射界面5aは、図6にその断面を示すように規則的な凹凸構造を有する。ここで「規則的な凹凸構造」とは、薄膜太陽電池モジュールの水平面、すなわち光電変換層3が広がる面に対して凹凸を構成する各斜面の全てが実質的に同じ傾きを有することをいう。このような構造を有することにより、どの反射面からの反射光11の薄膜太陽電池モジュール平面に対する傾きもほぼ同じとなり、光電変換層3への進入角度もほぼ同じになる。ここで、凹凸の各頂点の角度(第一の角度)θを調整することで光路長を最大にすることが出来る。
このような裏面反射界面5aの凹凸形状は、例えばV溝形状、四面で囲まれたピラミッド型構造などが挙げられる。
次に裏面反射界面5aが、図5に示されるような反射光が光電変換層3に対しランダムな入射角をとるような凹凸を持った面14である場合について説明する。上記したように、入射光10の透光性絶縁材料5内部での波長λ12より充分大きい凹凸の水平方向における間隔の平均値15であれば、凹凸の各斜面において、それぞれの斜面に対して、図5に示すように斜面に対する入射角と反射角が等しくなるような関係で光の反射が起こる。ここで、凹凸の各斜面の傾きは、ランダムに分布しており、反射光11の角度もランダムに分布している。この場合も、反射光は光電変換層3に対して垂直に入射しないこととなり、前記、規則的凹凸構造の場合と同様に光路長が増大するが、反射角の制御が出来ないため、第一の角度が制御された規則的凹凸構造の場合よりも、光路長が短くなる場合が少なからず発生する。すなわち、光電変換効率がやや劣る。
ここで、「規則的な凹凸構造」における裏面反射界面5aからの、反射光の光電変換層3への入射角度と反射光の光電変換層3内部での光吸収量の関係について説明を行う。
まず、反射光の光電変換層3への入射角度について図7〜12を基にして補足説明する第一の角度θに対応して光反射構造部M2からの反射光の光電変換層3に対する入射角が定まることは既に前述した。
しかしながら前記、光反射構造部M2からの反射光は、第一の角度θによって、裏面反射界面5aへの反射回数が一通りしかない場合と、裏面反射界面5aへの反射回数が二通り存在する場合が在る。
例えば、図8に示されるように第一の角度θがθ≧120゜の場合には、図から明らかなように凹凸を形成する斜面上のどの点に光が入射しても、裏面反射界面5aに一回だけ反射してから第二電極4に向かう。
又図9、及び図10に示されるように第一の角度θが120゜>θ>90゜の場合(両図は共に第一の角度θが110゜である)は、凹凸を形成する斜面上の点の位置に応じて、裏面反射界面5aに一回だけ反射してから第二電極4に向かう図9のような場合と、裏面反射界面5aに二回反射して第二電極4に向かう図10のような場合とがある。
更に、第一の角度θが90゜≧θ≧72゜の場合は、常に裏面反射界面5aに二回反射してから第二電極4に向かい(図非表示)、第一の角度θが72゜>θ>60゜の場合は、凹凸を形成する斜面上の点の位置に応じて、裏面反射界面5aに二回反射してから第二電極4に向かう場合と、裏面反射界面5aに三回反射して第二電極4に向かう場合とがある。
このような反射回数が異なる光は、光電変換層3への入射角が異なる。すなわち、光電変換層3内の光路長が異なり、結果的に光吸収量が異なる。
以下の議論では反射回数が異なる二通りの光が混在する場合の裏面反射界面5aの凹凸斜面全体に対応する反射光の光電変換層3での光吸収量△Ptを、図9〜図11をもとにして説明する。
第一の角度θに対して反射光の光電変換層3での屈折角が二通り(γ、及びγ1)ある場合、光電変換層3での屈折角がγである場合に対応する斜面の領域の面積をSa、光電変換層3での屈折角がγ1である場合に対応する斜面の領域の面積をSbとして、面積Saと面積Sbとの比率s1:s2に応じて、光吸収量を比例配分した値でもって、その第一の角度θに対する裏面反射界面5aの凹凸斜面全体に対応する反射光の光電変換層3での光吸収量△Ptであるとする。
ここで、光電変換層3での屈折角がγ、及びγ1である場合の光吸収量をそれぞれ△P、△Pとすると、裏面反射界面5aの凹凸斜面全体に対応する反射光の光電変換層3での光吸収量△Ptは以下の式で表される。
s1=Sa/(Sa+Sb)
s2=Sb/(Sa+Sb)
△Pt=△P・s1+△P・s2 … (1)
ここで、上記斜面の領域の面積比率について、図11をもとにして説明する。
図11に、裏面反射界面5aで一回反射する場合(図9)と、裏面反射界面5aで二回反射する場合(図10)の境界を示す。図11に示す光19、20は、このような境界の状態において入射、反射される光である。図11において、裏面反射界面5aへ向かう光19は、凹凸斜面の内、頂点26とその隣の谷点28をs1:s2に内分する点27へ入射している。裏面反射界面5aへ向かう光19が、凹凸斜面の内、頂点26と点27の間へ入射した場合は、裏面反射界面5aで一回だけ反射し、点27と谷点28の間へ入射した場合は、裏面反射界面5aで二回反射する。このような比率s1、s2については幾何学的関係から第一の角度θと次の関係がある。
s1=−2cosθ、s2=1−s1
尚、この式が成立する第一の角度θは一回反射と二回反射が混在する120゜>θ>90゜の範囲であるが、一回反射のみの場合(θ≧120゜)には、
s1=1、s2=0
また、二回反射のみの場合(90゜≧θ≧72゜)には、
s1=0、s2=1
とおくことで、θ≧72゜の範囲で(1)式が成立する。
また、第一の角度θが72゜>θ>60゜である場合(図非表示)についても、裏面反射界面5aで二回反射する場合と裏面反射界面5aで三回反射する場合の境界についての幾何学的関係から斜面の領域の面積比率について、第一の角度θと一定の関係があり、上記θ≧72゜の場合と同様に、裏面反射界面5aで二回反射する場合に対応する斜面の面積をSb、その時の光吸収量△P、裏面反射界面5aで三回反射する斜面の面積をSc、その時の光吸収量△Pのとすると、裏面反射界面5aの凹凸斜面全体に対応する反射光の光電変換層3での光吸収量△Ptは以下の式で表される。
s2=Sb/(Sb+Sc)
s3=Sc/(Sb+Sc)
△Pt=△P・s2+△P・s3 … (2)
尚、この場合s2、s3については詳述せず、光吸収量△Ptについてはシミュレーション計算の結果のみを図14(a)、図14(b)に示す。
続いて、裏面反射界面5aで反射された光の光電変換層3における光吸収量について説明する。光が光電変換層3に到達した後、内部を進行する光の強度Pは、光電変換層3に進入した直後の光のエネルギー強度をP、光電変換層3中を進んだ距離をX、光電変換層3の光吸収係数をαとするとP=Pexp(−αX)であらわされる。よって、光電変換層3中の光の光路長をLとすると、光吸収量△Pは
△P=P(X=0)−P(X=L)=P(1−exp(−αL)) … (3)
となる。
ここで、光電変換層3中の光の光路長Lは、光電変換層3の厚みをD、光電変換層3における屈折角をγとすると、
L=D/cosγ … (4)
の関係がある。
次に、光電変換層3に進入した直後の光のエネルギー強度P、及び光電変換層3における屈折角γについて説明する。 まず、裏面反射界面5aへ一回だけ反射する場合について図9にもとづいて説明する。
裏面反射界面5aへの入射光19は、凹凸斜面上で反射され(光線20)、更に第二電極層内を通過し(光線21)、更に光電変換層3を進む(光線22)。
透光性絶縁材料5を通過する光線20の第二電極4に対する入射角をα、第二電極4を通過する光線21の光電変換層3に対する入射角をβ、光電変換層3を通過する光線22の屈折角をγ、透光性絶縁材料5の屈折率をn、第二電極4の屈折率をn、光電変換層3の屈折率をnとすると、これらはスネルの式に従う。
ここで、それぞれの屈折率については、本実施例においては、消衰係数kについては値が小さいため無視する。
一方、光線20の第二電極4に対する入射角αと第一の角度θの間には、単純に幾何学的関係からα=π−θであるため、
sinγ=n/n・sin(π−θ)
となる。よって、第一の角度θによって光電変換層3を通過する光線22の屈折角γを制御することが可能である。
次に光電変換層3に進入した直後の光のエネルギー強度Pについて説明する。
図9において、裏面反射界面5aでは反射率が非常に高いため、エネルギーの損失は無視して支障ないため、以降の議論では裏面反射界面5aで反射した後の光線20の強度を1として話を進める。まず、第二電極4を通過する光線21についてみると、光線20のエネルギーの一部は透光性絶縁材料5と第二電極4の界面で光線39として反射されるため、界面における反射率をr1とすると、光線21の強度は1−r1となる。
更に、光線22についても、光線21のエネルギーの一部は第二電極4と光電変換層3の界面で光線40として反射されるため、ここにおける反射率をr2とすると、光線22の光電変換層3への進入直後の強度P0は、前記光線21の強度(1−r1)も考慮して
0=(1−r1)・(1−r2)
となる。
ここで、厳密には第二電極層4内部での光の吸収が存在するが、もともとこの層に用いられる材料である透明導電膜は光損失が小さなものが用いられているため、無視しても支障はない。以上により、一回反射の場合の、光線22の光電変換層3における光吸収量は式(3)、(4)より
△P=(1−r1)・(1−r2)(1−exp(−α・D/cosγ))… (5)
となる。 次に、裏面反射界面5aへ二回反射する場合について図10にもとづいて説明する。
この場合も光電変換層3を通過する光線25の屈折角γ1、は上記したようにそれぞれスネルの式、及び第一の角度θとの幾何学的関係から、第一の角度θと関係付けられる。つまり、
α1=θ/2−χ
χ=π−3θ/2
sinγ1=n/n・sin(2θ−π)
となる。
また裏面反射界面5aの反射率を1、透光性絶縁材料5と第二電極4の界面での反射率をr3、第二電極4と光電変換層3の界面での反射率をr4とすると、二回反射の場合の、光線25の光電変換層3における光吸収量△Pは一回反射の場合と同様、
△P=(1−r3)・(1−r4)・(1−e−αL1) 、L1=D/cosγ1 … (6)
となる。
以上により、裏面反射界面5aの凹凸斜面全体に対応する反射光の光電変換層3への光吸収量△Ptは、式(5)および式(6)の△P、△Pを用いて式(1)で表される。
シミュレーション条件としては、光電変換層3としてはa−Si/μc−Si薄膜タンデム構造、透光性の第二電極4としてはZnO膜、透光性絶縁材料5としては透明なエチレン酢酸ビニル樹脂を用いた。
表1に、このシミュレーションで用いたそれぞれの材料の光学定数が示されている。
ここで、各光学定数は真空中の光の波長λ=1000nmの場合の値である。
本実施例におけるa−Si/μc−Si薄膜タンデム構造の薄膜太陽電池素子の場合は、上記したように光電変換層3を透過した光のうち、裏面反射界面5aで反射させる必要のある光の波長はλ=700〜1200nmである。よってここでは、代表的波長としてλ=1000nmを選んである。尚、光電変換層3としてシリコン以外の材料を用いる場合は、その材料を透過してくる光の波長帯範囲の中で、代表的な値を選んで同じように考えればよい。
図12に、裏面反射界面5aの凹凸形状斜面で反射された光が透光性絶縁材料5、第二電極4、光電変換層3の各界面で更に反射されることによる二次反射光、及びそれ以上の高次の反射光について点線で描画されている。これらの高次の反射光についても反射を繰り返しながら、最終的に光電変換層3内部に進入するため、より正確にはこれらの高次の反射光について、それぞれの強度を計算して、光吸収量△Ptに対する寄与分の計算をする必要があるが、これら高次の反射光による寄与分はそれほど大きくはなく光吸収量の第一の角度依存性の議論において、本質的な影響は与えない。
尚、このシミュレーションにおいては裏面反射界面5aで反射する際に光吸収ロスは発生しないものと仮定している。また、反射率計算では光は偏向角ξ=45゜の円偏光として、P波、S波の反射率を合成している。
図14(a)、(b)に光反射構造部M2による裏面反射界面5aの凹凸斜面全体に対応する反射光の光電変換層3での光吸収量△Ptを、第一の角度θに対してシミュレーションした結果の一例を示す。両グラフとも光吸収量△Ptを縦軸に取り、第一の角度θを横軸に取り表示されている。図14(a)においてグラフ中の□の点によるプロットは、裏面反射界面に一度だけ反射する場合の寄与分△Pt・s1を示しており、△の点によるプロットは、裏面反射界面に二度反射する場合の寄与分△Pt・s2を示しており、◇の点によるプロットは、裏面反射界面に三度反射する場合の寄与分△Pt・s3を示しており、小さい黒丸の点によるプロットは、これらの和△Ptを示している。ここで、これら△Pt・s1、△Pt・s2、△Pt・s3、及び△Ptについては、上述の式(1)、(2)の説明のところで出てくるものを示している。
図14(b)に、図14(a)における黒丸の点によるプロット、すなわち光反射構造部M2による裏面反射界面5aの凹凸斜面全体に対応する反射光の光電変換層3への光吸収量△Ptを拡大表示したグラフが示されている。
また、グラフ中には第一の角度θが90゜の時の光吸収量△Ptの値において横軸に平行に点線が表示されている。
ここで、第一の角度θが90゜の場合は、図13に示すように反射光は常に裏面反射界面5aへ二回反射して光電変換層3に垂直な方向に反射していく。
よって、この場合が光反射構造部M2からの光反射について光電変換層3における光路長増加がもっとも小さい場合であり、この時の光吸収量は△Pt=4.86%である。図14(b)の点線はこの光吸収量△Ptに対応するものである。
よって、望ましい第一の角度範囲θとしては、図14(b)のグラフから、光吸収量が△Pt>4.86%である範囲として60〜90゜、又は115゜以上である。
特に、第一の角度θが90゜より大きい凹凸部材は、製造しやすいため低コストにすることができる。そこで、上記凹凸部材作成上のメリットから第一の角度θが90゜より大きい方が望ましい。
また、第一の角度範囲が90゜より小さい範囲に局所的ピークが存在し、θ=70゜において光吸収量は△Pt=4.99%である。また、第一の角度範囲が90゜より大きい範囲にも局所的ピークが存在し、θ=130゜において最も大きい光吸収量△Pt=5.03%を示している。
つまり、第一の角度範囲θが90゜より大きい範囲でかつ光吸収量△Ptの最大値付近の値をとるという条件を満たす範囲として、125゜〜140゜であることが上記の第一の角度範囲に比較して更に望ましい。
上記の第一の角度θの最適範囲は、光電変換層3としてa−Si/μc−Si薄膜タンデム構造、透光性の第二電極4としてZnO膜、透光性絶縁材料5として透明なエチレン酢酸ビニル樹脂を用いた場合について説明している。
尚、透光性の第二電極4としてZnO膜以外にITO膜、SnO2膜などを用いることが出来、又、透光性絶縁材料5としてエチレン酢酸ビニル樹脂(EVA)以外の、ポリビニルアルコール樹脂(PVA)などの透明度の高い樹脂や、1000nm付近の透過率の高い光学ガラスなどを用いてもよい。この場合も、図14に示したシミュレーションで用いた各材料の光学定数との差異は殆どないため、第一の角度θの最適範囲についてほぼ同じものになる。
ここで、裏面反射界面5aの凹凸の水平方向における間隔の平均値は、上記したように入射光10の真空中の波長をλ、透光性絶縁材料5の屈折率をnとすると、透光性絶縁材料5内部での入射光10の波長は、λ12=λ/nとなる。このため、透光性絶縁材料5の材質が例えば透明なエチレン酢酸ビニル樹脂(透明EVA)であるとすると、この物質の波長700〜1200nm付近の屈折率はおよそn=1.5であり、透光性絶縁材料5内部での波長はλ12=470〜800nmとなる。よって、透光性絶縁材料5が透明エチレン酢酸ビニル樹脂、光電変換層3がa−Si/μc−Si薄膜タンデム構造である場合、700〜1200nmの波長の光を入射角=反射角の関係でもって反射させる裏面反射界面5aの凹凸の水平方向における間隔の平均値16は少なくとも470〜800nmより大きくすることで、光学的フラットな面が形成されない。
また、より好ましくは凹凸を有する平面における光反射の反射光指向特性の説明において述べたように、裏面反射界面5aの凹凸の水平方向における間隔の平均値16が当該λ12の3倍、すなわち1400〜2400nmより大きくなるようにする。
また、本実施形態はスーパーストレート型太陽電池モジュールを用いており、これにより、光入射側から透過する水分が低減されて内部腐食が起こりにくくなり、信頼性が向上する。また、モジュール製造上、素子の集積化プロセス(レーザースクライブ)が行い易い。
次に、本実施形態の薄膜太陽電池モジュールの製造方法について説明する。以下においても、光電変換層3がa−Si/μc−Si薄膜タンデム構造である場合を例にとり説明する。尚、本発明はa−Si/μc−Si薄膜タンデム構造に限定されるものではなく、a−Si単セル構造、及び3タンデム構造以上のマルチタンデム構造にも適用することが可能である。
先ず、図1に示されるようにガラスなどの透光性基板1上に透明導電材料よりなる第一電極2を形成する。ここで、透光性基板1として使用されるガラスとして波長が600nm以上を高効率に透過するものを用いた場合、発電効率が向上する。すなわち、光電変換層3に含まれるμc−Si:Hの材料は現在シリコンが主流であり、この場合発電に寄与する光の波長上限としては1200nm付近まであるため、このような光の長波長領域まで高い透過率を有するような、鉄分の含有量の少ない原料を溶解して製造された太陽電池用のガラス材(白色ガラス)を用いる。
第一電極2用の透明導電材料としてはSnO、ITO、ZnOなどの酸化物系透明導電膜を用いることが出来る。成膜方法としては、スパッタ、熱CVD、LPCVD等の方法が可能である。この時、形成される膜の表面が凹凸形状を形成するような条件で行う。熱CVD法では自然に表面が凹凸形状になるが、スパッタ、LPCVDでは必要に応じて成膜後のエッチングにより凹凸を形成する。
次に、第一電極15の凹凸表面の上に、光電変換層3をプラズマCVD等の手法で形成する。光電変換層3において、上記したようにシリコン系の材料が主流であり、この場合では表側からa−Siユニットセル、μc−Siユニットセルの順に形成したa−Si/μc−Si薄膜タンデム構造にすると、吸収できる光波長帯の幅を広く取ることが可能となる。
光電変換層3の上に透明導電材料よりなる第二電極4をスパッタ法やLPCVD法等で形成する。第二電極を形成する場合、すでに形成されている光電変換層3の品質にダメージを与えないようにするため、200℃程度という低い基板温度で成膜可能となるスパッタ法やLPCVD法を用いるのが好適である。この場合、下地である光電変換層3上に形成された膜は、下地の表面形状をそのまま反映する形で膜形成がなされ、凹凸が強調されることはほとんどない。また、μc−Si:H膜の表面には自生的凹凸が生じるのが、そのサイズは光閉じ込めには必ずしも充分なものにはならない。そのため、光電変換層3の透過光である波長700nm以上の光に対しては充分に散乱されることなく相当量が真っ直ぐに透過する。
このような第二電極4の透明導電材料としては、第一電極同様にSnO、ITO、ZnOなどの酸化物系透明導電膜を使用することが出来る。この中でも特にZnOは長波長光の透過率に優れている。
透光性絶縁材料5の材質としては、樹脂、ガラスなど、半導体層を透過するに光に対して、吸収係数が小さい透明体を用いることが出来る。樹脂の材料としてはエチレン酢酸ビニル(EVA)樹脂やポリビニルアルコール(PVA)樹脂等を用いることができ、エチレン酢酸ビニル(EVA)樹脂はコスト的、また耐水性などの信頼性に関して優れている。
反射材6としては、下地側の透光性絶縁材料5に接して光を反射するものであればよく、白色染料を添加したエチレン酢酸ビニル樹脂やフッ素系樹脂などの白色の樹脂、TiO2等の無機系白色顔料を固めて固形化したもの、又は樹脂中に分散させたものなどを利用することが可能である。
以下において、本実施の形態における透光性絶縁材料5と反射材6の界面が裏面反射界面5aの凹凸形状をなしている光反射構造部M2の作製方法について説明する。
先ず、凹凸形状を有する透光性絶縁材料5を単独で形成する方法について述べる。
図16において、透光性絶縁材料は、板状部材30と除去部29とから構成されている。板状材料30の表面は、V溝状に加工して凹凸形状を有する透光性絶縁材料形成が可能である。この加工方法としては、板状材料30が熱硬化性樹脂の場合は図17に示すように、加熱した板状部材30に形状転写部材31 を押し付けることで凹凸形状形成が可能である。
また、板状部材30がガラスの場合は、図18に示すように、板状部材30表面から加工砥石32によりV溝を研削加工することで凹凸形状形成が可能である。
凹凸形状を有する透光性絶縁材料5を単独で形成する別の方法として、図19に示すように、板状部材から形成するのでなく、成形型33内に樹脂供給ノズル34で樹脂未硬化物35を注入して、硬化させてのち図20に示すように、成形型33を取り除くインジェクション成形法を採用することも可能である。この場合、樹脂未硬化物35として加熱溶融した熱可塑性樹脂を用い、金属製の成形型33を用いてもよく、また樹脂未硬化物35として光硬化樹脂を用い、ガラス製の成形型33を用い、当該成形型33へ注入後ガラス製成形型33外部から露光し硬化させて取出してもよい。
以上の方法で形成した凹凸形状を有する透光性絶縁材料5を図21に示されるように、薄膜太陽電池素子部M1の第二電極4上に、樹脂系接着剤36により接着する。第二電極4上に細線電極17が形成されている場合には、樹脂系接着剤36の厚みは当該細線電極17の第二電極4表面からの高さ程度になるように注意して樹脂系接着剤36の塗布を行う。
透光性絶縁材料5の凹凸形状の裏面側に反射材6を形成するため、図22に示すように、凹凸形状を有する透光性絶縁材料5が接着された薄膜太陽電池素子部M1をラミネーター装置37内に載置して、樹脂供給口38から白色の塗料を含有させたエチレン酢酸ビニル樹脂などの熱可塑性樹脂の加熱溶融物を注入することで、本実施形態の薄膜太陽電池モジュールを得ることが出来る。
次に、凹凸形状を有する透光性絶縁材料5を薄膜太陽電池素子部M1の上へ直接形成する方法について述べる。
この場合は先ず、図23に示すように、薄膜太陽電池素子部M1の第二電極4上に樹脂未硬化物35を塗布する。樹脂未硬化物35は、熱可塑性樹脂の加熱溶融物を用いた場合には、第二電極4上に塗布後、冷却硬化する前に図17のように形状転写部材31 を押し付ける凹凸形状転写法を行うことで図24に示すような薄膜太陽電池素子部M1の第二電極4上への透光性絶縁材料5の凹凸形状形成が可能である。
また、樹脂未硬化物35として、熱可塑性樹脂、光硬化性樹脂、または主剤と硬化剤を混合して硬化させる二液混合硬化性樹脂を用いた場合には、当該樹脂を硬化させた後、図18に示すように、当該硬化樹脂表面から加工砥石32によりV溝を研削加工することで図24に示すような薄膜太陽電池素子部M1の第二電極4上への透光性絶縁材料5の凹凸形状形成が可能である。
凹凸形状を有する透光性絶縁材料5を薄膜太陽電池素子部M1の上へ直接形成する別の方法として図25に示すように、薄膜太陽電池素子部M1の第二電極4上方に、成形型33を適切な高さに設置しておき、樹脂供給ノズル34で樹脂未硬化物35を注入して、硬化させたのち成形型33を取り除くことで図24に示すような薄膜太陽電池素子部M1の第二電極4上への透光性絶縁材料5の凹凸形状形成が可能である。
以上のようにして、薄膜太陽電池素子部M1の第二電極4上への透光性絶縁材料5の凹凸形状形成を行った後には、上記凹凸形状を有する透光性絶縁材料5を単独で形成した場合と同様にして、図26に示すようにラミネーター装置内に載置して、樹脂供給口38から白色の塗料を含有させたエチレン酢酸ビニル樹脂などの熱可塑性樹脂の加熱溶融物を注入することで、本実施の形態の薄膜太陽電池モジュールを得ることが出来る。
以上、本実施の形態によれば、薄膜太陽電池モジュールの裏面側に透過してきた光が、第一の角度θが60〜90゜、又は115゜以上とされた裏面反射界面5において反射されるため、光電変換層3を垂直に入射する場合に比較して、反射光の光電変換層3への吸収量△Ptを増大ざせることが可能となり、薄膜太陽電池モジュールの光電変換効率を向上させることが可能となる。また、規則的な凹凸形状による裏面反射界面5で反射することにより、反射光が再び光電変換層3に入射する角度を制御することが可能となる。
また、上記第一の角度θを125゜〜140゜とすることにより、反射光の光電変換層3での吸収量△Ptを最大にすることが可能となり薄膜太陽電池モジュールの光電変換効率を更に向上させることが可能となる。
(実施の形態2)
また、別の実施の形態として、上記透明導電膜は、一般に金属薄膜に比較して電気抵抗率(ρb)が高いので、第二電極4の膜厚を薄くすると、シート抵抗(ρs=ρb/膜厚)を増大させてしまい、太陽電池特性としての曲線因子FF(Fill Factor)を低下させ、光電変換効率ηを低下させる。これに対して、図15に示すように、第二電極4と透光性絶縁材料5の間に細線電極17を第二電極4に密着形成すれば第二電極4を含めた裏側の電極全体の抵抗を低下させることが可能であり、光電変換効率ηの低下を防止することが出来る。この時、細線電極17のピッチを、図15に示すように裏面反射界面5aの頂点位置にもってくるようにすれば、細線集電極17による光学ロス(集電極面での光吸収ロス)を最小とすることができる。
(実施の形態3)
別の実施の形態として、第二電極4に接触している透光性絶縁材料5のエチレン酢酸ビニル樹脂中に受酸材成分として水酸化マグネシウムを含有させる。このような構成により、透光性絶縁材料5に透過進入した水分による酢酸生成を低減できる。特に、第二電極4としてZnO等の酸に侵されやすい材料が用いられた場合、透明導電膜が変質し光透過率や電気抵抗率を劣化させる問題を低減できる。
この結果、第二電極4としてZnOを用いることで、当該ZnO層の高い光透過率による薄膜太陽電池の光電変換効率向上に加えて、信頼性も改善することが可能となる。
(実施の形態4)
また、別の実施の形態として、第二電極4にZnO膜、透光性絶縁材料5に樹脂材料を用いる場合、図15(b)に示すように第二電極4と透光性絶縁材料5の間にTiOやSiOなどの絶縁性酸化物層やSiN系の絶縁性窒化物層の絶縁層50を挿入することによっても耐湿性を向上させることが可能となる。これは樹脂材料である透光性絶縁材料5を透過してきた水分を上記絶縁層50でブロックすることによる。特に、透光性絶縁材料5として上記の受酸材成分を含有するエチレン酢酸ビニル樹脂を採用する構成と当該第二電極4と透光性絶縁材料5の間に絶縁層を設ける構成を組み合わせることで第二電極4の耐湿性能を格段に向上することが可能となる。
また、第二電極4と透光性絶縁材料5の間に細線集電極17を形成する場合は、図15(c)に示すように第二電極4上に細線集電極17を形成し、その上から絶縁層50を形成するようにすることが出来る。
この結果、実施の形態3の場合と同様に、第二電極4としてZnOを用いることで、当該ZnO層の高い光透過率による薄膜太陽電池の光電変換効率向上に加えて、信頼性も改善することが可能となる。
符号の説明
M1.薄膜太陽電池素子部
M2.光反射構造部
2.第一電極
3.光電変換層
4.第二電極(透光性電極)
5a.反射材と透光性絶縁材料の界面
5.透光性絶縁材料
6.反射材
実施の形態1の薄膜太陽電池モジュール構造を部分的に示す断面模式図 実施の形態1の一実施形態の薄膜太陽電池内部における光路を模式的に示す模式図 薄膜太陽電池モジュールの諸特性の光波長依存性を示すグラフ (a)凹凸を有する平面に対する光の入射・反射を示す模式図、(b)光学的フラットでない場合に凹凸を有する平面に対してホイヘンスの原理に従って光が散乱している様子を示す模式図、(c)光学的フラットである場合に凹凸を有する平面に対してホイヘンスの原理に従って光が散乱している様子を示す模式図、(d)〜(f)それぞれ異なる凹凸の水平方向における間隔の平均値に対して画かれた反射光強度指向特性のグラフ ランダムな斜面の傾きの凹凸構造を持った平面に対する光反射を示す模式図 規則的な凹凸構造を持った平面に対する光反射を示す模式図 第一の角度θが120゜の場合の反射光の光路を示す模式図 第一の角度θが120゜より大きい場合の反射光の光路を示す模式図 第一の角度θが120゜より大きい場合の反射光について裏面反射界面5aで一回反射する場合の光路を示す模式図 第一の角度θが120゜より大きい場合の反射光について裏面反射界面5aで二回反射する場合の光路を示す模式図 第一の角度θが120゜より大きい場合の反射光について裏面反射界面5aで一回反射する場合と二回反射する場合の境界を示す模式図 第一の角度θが120゜より大きい場合の反射光について裏面反射界面5aで反射された光の二次以上の反射光についての光路を示す模式図。 第一の角度θが90゜の場合の反射光についての光路を示す模式図。 (a)、(b)光吸収量Ptと第一の角度θとの関係を示すグラフ (a)実施の形態2の薄膜太陽電池モジュール構造を示す断面模式図、(b)実施の形態4の薄膜太陽電池モジュール構造を示す断面模式図、(c)実施の形態2、及び実施の形態4を組み合わせた薄膜太陽電池モジュール構造を示す断面模式図 板状材料の表面をV溝状に加工し凹凸を形成することを示す図 板状部材の表面をV溝状に加工する一実施例を示す図 板状部材の表面をV溝状に加工する別の実施例を示す図 透光性絶縁材料を樹脂射出成形で行う一実施例を示す図 透光性絶縁材料を樹脂射出成形で行う他の実施例を示す図 光反射構造部M2を薄膜太陽電池素子部M1上に形成する一実施例を示す図 光反射構造部M2を薄膜太陽電池素子部M1上に形成する他の実施例を示す図 透光性絶縁材料5を薄膜太陽電池素子部M1上へ直接形成する一実施例を示す図 透光性絶縁材料5を薄膜太陽電池素子部M1上へ直接形成する他の実施例を示す図 透光性絶縁材料5を薄膜太陽電池素子部M1上へ直接形成する別の実施例を示す図 反射材6を透光性絶縁材料5上に形成する実施例を示す図

Claims (8)

  1. 太陽光を受光する第1の面及び前記第1の面の裏側の第2の面を含む基板と、前記基板の前記第2の面上に順次形成された透光性の第一電極と、光電変換層と、透光性の第二電極とを有する薄膜太陽電池素子と、
    前記薄膜太陽電池素子の前記第二電極上に設けられた透光性絶縁材料と、
    前記透光性絶縁材料の表面に設けられた反射材と、を有し、
    前記透光性絶縁材料と前記反射材の界面が凹凸形状であり、前記界面を形成する凹凸形状の面同士のなす角が、60゜〜90゜、又は115゜以上である薄膜太陽電池モジュール。
  2. 前記界面は、前記第1の面に対して同じ傾斜をもった複数の平面から構成されることを特徴とする請求項1記載の薄膜太陽電池モジュール。
  3. 前記凹凸形状を形成する面同士のなす角は、125゜〜140゜であることを特徴とする請求項1または2記載の薄膜太陽電池モジュール。
  4. 前記透光性絶縁材料が、ポリビニルアルコール樹脂であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の薄膜太陽電池モジュール。
  5. 前記透光性絶縁材料が、エチレン酢酸ビニル樹脂であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の薄膜太陽電池モジュール。
  6. 前記第二電極が酸化亜鉛からなり、前記透光性絶縁材料が受酸剤を含むエチレン酢酸ビニル樹脂であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の薄膜太陽電池モジュール。
  7. 前記反射材が白色であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の薄膜太陽電池モジュール。
  8. 前記第二電極上に設けられた細線集電極を有する事を特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の薄膜太陽電池モジュール。
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