JP2016009846A - 光電変換素子および光電変換システム - Google Patents

光電変換素子および光電変換システム Download PDF

Info

Publication number
JP2016009846A
JP2016009846A JP2014131791A JP2014131791A JP2016009846A JP 2016009846 A JP2016009846 A JP 2016009846A JP 2014131791 A JP2014131791 A JP 2014131791A JP 2014131791 A JP2014131791 A JP 2014131791A JP 2016009846 A JP2016009846 A JP 2016009846A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photoelectric conversion
crystalline silicon
protrusions
protrusion
conversion element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014131791A
Other languages
English (en)
Inventor
博昭 重田
Hiroaki Shigeta
博昭 重田
野田 進
Susumu Noda
進 野田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyoto University
Sharp Corp
Original Assignee
Kyoto University
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyoto University, Sharp Corp filed Critical Kyoto University
Priority to JP2014131791A priority Critical patent/JP2016009846A/ja
Publication of JP2016009846A publication Critical patent/JP2016009846A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

Abstract

【課題】テクスチャ構造により光の反射が抑制された光電変換素子を提供する。【解決手段】光電変換素子(1)における結晶シリコン(11)の受光面側に設けられたテクスチャ構造(21)を構成する突起部(41)の底面1辺の長さLは700nm≦L≦2μmであり、突起部(41)を構成する結晶シリコン(11)の突起部(12)の高さhは{1.41?(L/2)}<h<{4.23?(L/2)}である。【選択図】図1

Description

本発明は光電変換素子および光電変換システムに関する。
従来から、太陽電池に用いられる、結晶シリコンからなる光電変換素子の受光面に、光の反射を低減するため、凹凸構造であるテクスチャ構造を形成することが知られている。一例として、このテクスチャ構造は、(100)面を有する結晶シリコン基板に異方性エッチングを行い、(111)面を出すことで形成することができる。
図20は、従来のテクスチャ構造を有する結晶シリコンの構造を表す断面図である。図20に示すように、結晶シリコン211の光の受光面には、断面が三角形状の突起部212が複数、ランダムに形成されたテクスチャ構造が設けられている。結晶シリコン211の厚さtは200μm程度である。突起部212の底角は54.7°、ピッチptは5μm〜10μm程度である。
また、特許文献1にはテクスチャ構造を微小とする構成が開示されている。図21は、特許文献1に開示された結晶シリコンの受光面近傍の構成を表す断面図である。
図21に示すように、結晶シリコン221は、受光面に、複数の微小な突起部222からなるテクスチャ構造が設けられている。ピッチptが60nm以上500nm以下程度であり、高さhがピッチptの3倍以上程度である突起部222からなるテクスチャ構造を受光面に設ける。
特許文献1では、このように、微小な突起部222からなるテクスチャ構造を結晶シリコン221の受光面に設けることで、受光面での反射が抑えられ、光が結晶シリコン221内に入りやすくなり、光の変換効率が高くなるとされている。
特開2012‐142568号公報(2012年7月26日公開)
しかし、図20に示す結晶シリコン211によると、受光面にテクスチャ構造が設けられているものの、突起部212のピッチptが5μm〜10μmと比較的大きく、また、ある程度ピッチ間のバラつきを有する。このため、受光面における結晶シリコン211内と外との屈折率差を低減することができず、図21に示すように、受光面における分光反射率が高くなる。図22は、図20に示す結晶シリコンの受光面側の反射率と波長との関係を表す図である。
図22に示すように、結晶シリコン211によると、特に、短波長側における反射率が高い。このように、図20に示す結晶シリコン211では、受光面での光の反射を十分に抑えることができない。
図23は、図21に示す結晶シリコンにおける受光面側の反射率と波長との関係を表す図である。
図23に示すように、結晶シリコン基板221は、特に短波長側の反射率を低減することはできる。
しかし、特に、太陽電池などに結晶シリコンが用いられる場合、厚さが200μm以下程度であることが要求される。このように結晶シリコンの厚みが薄いことを要求される場合、吸収係数に起因して、結晶シリコンは、長波長側の光を十分吸収しきれない。
結晶シリコン221のように、テクスチャ構造が微小となり、その微小なテクスチャ構造が設けられている結晶シリコンが十分に光を吸収できない場合、図23に示すように、特に長波長側の光は、図20に示した結晶シリコン211よりも多く外部に逃がしてしまう。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、受光面側に設けたテクスチャ構造により、長波長帯から短波長帯に至る波長帯の反射が抑制された光電変換素子および光電変換システムを提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る光電変換素子は、半導体層と、当該半導体層に積層された複数の層からなる積層体とを有し、受光面に、上記半導体層及び上記積層体からなる第1突起部が複数配された凹凸構造が形成されており、上記第1突起部は正角錐形状であり、底面の1辺の長さをLとすると700nm≦L≦2μmであり、 上記半導体層の受光面には上記複数の第1突起部を構成する第2突起部からなる凹凸構造が形成されており、上記第2突起部の底面から頂点までの距離を高さhとすると、{1.41×(L/2)}<h<{4.23×(L/2)}であることを特徴とする。
本発明の一態様によれば、受光面側に設けたテクスチャ構造により、長波長体から短波長帯に至る波長帯の反射が抑制された光電変換素子が得られるという効果を奏する。
実施形態1に係る光電変換素子の構成を表す断面図である。 (a)は実施形態1に係る光電変換素子のテクスチャ構造を表す平面図であり、(b)は(a)に示すテクスチャ構造を構成する突起部の平面図であり(c)は(b)に示す突起部を構成する結晶シリコンの突起部の斜視図である。 (a)は第1の比較例にかかるテクスチャ構造の構成を表す断面図であり、(b)は(a)に示すテクスチャ構造の平面図である。 (a)は第2の比較例にかかるテクスチャ構造の構成を表す断面図であり、(b)は(a)に示すテクスチャ構造の平面図である。 (a)は本実施形態にかかるテクスチャ構造の構成を表す断面図であり、(b)は(a)に示すテクスチャ構造の平面図である。 実施形態1に係るテクスチャ構造、第1及び第2の比較例にかかるテクスチャ構造それぞれの受光面側における反射率と波長との関係を表す図である。 Lの値を一定にし、hの値を変換させたときの光反射率と波長との関係を表す図である。 hの値を一定にし、Lの値を変換させたときの光反射率と波長との関係を表す図である。 結晶シリコンにレジストを塗布するまでの工程を表す図である。 マスクとして用いるレジストを表す図である。 結晶シリコンをエッチングする工程から、突起部が形成された結晶シリコンを得る工程までを表す図である。 (a)は実施形態2に係るテクスチャ構造を表す平面図であり(b)は(a)に示すテクスチャ構造を構成する突起部の構成を表す斜視図である。 実施形態3に係るテクスチャ構造を表す平面図である。 実施形態4に係るテクスチャ構造を表す平面図である。 実施形態5に係る光電変換素子の構成を表す断面図である。 実施形態6に係る光電変換素子の構成を表す断面図である。 実施形態7に係る光電変換素子の構成を表す断面図である。 実施形態8に係る光電変換素子の構成を表す断面図である。 実施形態9に係る光電変換素子の構成を表す断面図である。 従来のテクスチャ構造を有する結晶シリコンの構造を表す断面図である。 従来の結晶シリコンの受光面近傍の構成を表す断面図である。 図20に示す結晶シリコンの受光面側の反射率と波長との関係を表す図である。 図21に示す結晶シリコンにおける受光面側の反射率と波長との関係を表す図である。 実施形態10に係る光電変換モジュールの構成の一例を示す概略図である。 実施形態11に係る太陽光発電システムの構成の一例を示す概略図である。 図25に示す光電変換モジュールアレイの構成の一例を表す概略図である。 実施形態12に係る太陽光発電システムの構成の一例を示す概略図である 実施形態11に係る太陽光発電システムの変形例の構成の一例を示す概略図である。 実施形態12に係る太陽光発電システムの変形例の構成の一例を示す概略図である。 従来の、受光面にランダムなテクスチャ構造が配されている光電変換素子の反射率と波長との関係を表す図である。
〔実施形態1〕
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
(光電変換素子1の全体構成)
まず、図1および図2を用いて、実施形態1に係る光電変換素子1の全体構成について説明する。図1は実施形態1に係る光電変換素子1の構成を表す断面図である。図2の(a)は実施形態1に係る光電変換素子1のテクスチャ構造を表す平面図であり、(b)は(a)に示すテクスチャ構造を構成する突起部の平面図であり(c)は(b)に示す突起部を構成する結晶シリコンの突起部12の斜視図である。光電変換素子1はヘテロ接合型の光電変換素子である。光電変換素子1は、本実施形態では太陽電池に用いられるものとして説明する。
光電変換素子1は、受光面(表面)側から、反対である裏面側にかけて、順に配された、積層体31および表面電極32と、結晶シリコン(半導体層)11(c‐Si)と、非晶質シリコン(a‐Si)51と、透明導電膜61、および裏面電極33とを備えている。
結晶シリコン11の表面である受光面は、複数の突起部12が設けられることで凹凸構造である、いわゆるテクスチャ構造となっている。結晶シリコン11の受光面に配された積層体31も、結晶シリコン11の凹凸の形状に沿って凹凸形状となっている。
光電変換素子1の受光面は、結晶シリコン11の突起部(第2突起部)12と積層体31とからなる突起部(第1突起部)41が複数配されたテクスチャ構造(凹凸構造)21となっている。
図2の(a)〜(c)に示すように、突起部41は正四角錐形状をした突起部である。突起部41の底面の1辺の長さをLとすると、結晶シリコン11の突起部12の底面の1辺の長さもLである。当該Lの値は700nm≦L≦2μmである。また、当該Lの値は700nm<L<2μmがより好ましい。さらに、結晶シリコン11における突起部12の底面から、当該底面と離間する頂点C’までの距離を高さhとすると、(L/2)tanθ<h<3(L/2)tanθである。θは突起部12の底面と側面とがなす角(底角)である。具体的には、高さhは、{1.41×(L/2)}<h<{4.23×(L/2)}の範囲である。なお、θ=54.7°であり、tan(54.7°)≒1.41である。
この突起部41が複数個、規則的に等間隔に配されることでテクスチャ構造21が構成されている。図2の(a)に示すように、行列それぞれの方向に間隔(ピッチ)Mで並ぶ格子を格子XYとする。テクスチャ構造21を平面視すると、テクスチャ構造21に含まれる各突起部41の頂点Cの位置は、格子XYの各格子点Pの位置と一致している。なお、平面視したときの、突起部12の頂点C’の位置は突起部41の頂点Cの位置と同じである。また、間隔Mは突起部41の底面の1辺の長さLと等しい。
このように、テクスチャ構造21は、平面視したとき、正四角錐形状の突起部41が離間せず隙間なく配されることで構成されている。
突起部41は正角錐形状である。特に、突起部41は、正四角錐形状であることが好ましい。突起部41を構成する結晶シリコン11の突起部12を正四角錐形状に加工しやすいためである。加えて、突起部41を正四角錐形状とすることで、複数の突起部41を隙間なく平面上に配することができ、隣接する突起部41間に入射光に平行な平面(凹凸が無い面)が形成されることを防止することができ、反射率が上昇することを防止することができる。また、同様の理由から、突起部41は正六角錐形状(図12を参考して後述する)であってもよい。
表面電極32および裏面電極33は、結晶シリコン11で変換された電流を外部へ取り出すための一対の電極である。表面電極32は積層体31に積層されている。裏面電極33は透明導電膜61の裏面に配されている。表面電極32および裏面電極33は、Ag、Al、Mo、Cu、Ti、の何れかを主成分とする材質、またはそれらの加工物、または、それらの積層構造物からなる。
積層体31は、受光面側から、反対の裏面(結晶シリコン11との接触面)側にかけて順に、反射防止層、透明導電膜、および非晶質シリコンが積層された積層体である。反射防止層は、例えば、シリコン窒化膜もしくはシリコン酸化膜を主成分とする層、または、それらを有する2層以上の複合層からなる。この反射防止層は省略してもよい。透明導電膜はITO(Indium Tin Oxide)またはZnO(Zinc Oxide)などからなる。この積層体31に含まれている非晶質シリコンは、n型層にi型層が積層されていてもよいし、p型層にi型層が積層されていてもよい。
結晶シリコン11は、突起部12の頭頂部から裏面までの距離を厚みtとすると、厚みtは50μm<t<250μmの範囲内が好ましい。これにより、薄膜化された光電変換素子1を得ることができる。
結晶シリコン11のうち、突起部12が設けられている受光面とは逆側面である裏面(非晶質シリコン51との接触面)は平面であり、突起部12のような凹凸構造は設けられていない。さらに、結晶シリコン11の上記裏面は、研磨されるなどにより鏡面となっていてもよい。
結晶シリコン11はn型またはp型の何れであってもよい。非晶質シリコン51は、n型層にi型層が積層されていてもよいし、p型層にi型層が積層されていてもよい。透明導電膜61は、一例として、ITOまたはZnOなどからなる。
(テクスチャ構造21の主な利点について)
次に、図3〜図8を用いて、テクスチャ構造21による主な利点について説明する。
図3の(a)は第1の比較例にかかるテクスチャ構造121の構成を表す断面図であり、(b)は(a)に示すテクスチャ構造121の平面図である。図4の(a)は第2の比較例にかかるテクスチャ構造122の構成を表す断面図であり、(b)は(a)に示すテクスチャ構造122の平面図である。図5の(a)は本実施形態にかかるテクスチャ構造21の構成を表す断面図であり、(b)は(a)に示すテクスチャ構造21の平面図である。
図3に示すように、テクスチャ構造121は、複数の突起部141からなる。複数の突起部141は、それぞれ、結晶シリコン111の受光面に形成された突起部112と、結晶シリコン111の受光面に積層された積層体131とからなる。
積層体131は、受光面側から、反対の裏面(結晶シリコン111との接触面)側にかけて順に、シリコン酸化膜を主成分とする層である反射防止層、ITOなどからなる透明導電膜、および非晶質シリコンが積層された積層体である。
突起部141は正四角錐形状であり、規則的ではなくランダムに配されている。突起部141の1辺の長さを10μmとし、結晶シリコン111の突起部112の高さを14μmとする。突起部141の底角は54.7°である。
図4に示すように、テクスチャ構造122は、複数の突起部142からなる。複数の突起部142は、それぞれ、結晶シリコン113の受光面に形成された突起部114と、結晶シリコン113の受光面に積層された積層体131とからなる。
突起部142は微小な正四角錐形状である。突起部142の1辺の長さを200nmとし、結晶シリコン113の突起部114の高さを1μmとする。
図5に示す突起部12の高さhは一例として2.7μmとし、突起部41の1辺の長さLを1μmとする。また、突起部41の底角θは70.0°であるものとする。また、結晶シリコン111・113・11いずれも膜厚は150nmであるものとする。
図3に示すテクスチャ構造121においては、複数の突起部141はランダムに配されている。このため、テクスチャ構造121によると、受光面内における反射光の光量にバラつきが生じる。このため、結晶シリコン111内で光電変換される光量が面内でばらつき、変換効率が悪い。
一方、図5に示すテクスチャ構造21は突起部41が2次元面内に等間隔で配されている。このため、テクスチャ構造21によると、結晶シリコン11内で光電変換される光量が面内でばらつくことを防止することができるため、変換効率がよい。
さらに、テクスチャ構造21は突起部41が離間せず互いに底面同士が接触して配されている。このため、突起部41間に、光の入射方向と垂直に交わる平面(凹凸が無い平面)が存在しない。これにより、光の反射率の上昇を防止することができる。
図6は、本実施形態に係るテクスチャ構造21、第1及び第2の比較例にかかるテクスチャ構造121・122それぞれの受光面側における反射率と波長との関係を表す図である。図6において横軸は波長(nm)を表し、縦軸は受光面における反射率(%)を表している。
図6において、グラフREF0は、本実施形態にかかるテクスチャ構造21における受光面の反射率を表している。グラフREF1は第1の比較例にかかるテクスチャ構造121における受光面の反射率を表している。グラフREF2は第2の比較例にかかるテクスチャ構造122における受光面の反射率を表している。
図3に示すテクスチャ構造121を構成する突起部141の底面の1辺は10μmと大きい。このため、図6のグラフREF1に示すように、波長300nm〜1200nmのうち、350nm近傍(矢印A参照)である短波長帯の光の反射を抑えることができなかった。このため、テクスチャ構造121を有する光電変換素子では、上記反射に起因する短絡電流密度(Jsc)の低下を改善する必要がある。
図4に示すテクスチャ構造122は微小であり、突起部142の底面の1辺が200nm、突起部114の高さが1μmと、テクスチャ構造121を構成する突起部112より小さい。このテクスチャ構造122によると、グラフREF2に示すように、350nm近傍の短波長帯の光の反射を抑えることができる。これは、テクスチャ構造122は、テクスチャ構造121より微小な突起部142からなることで、結晶シリコン113の外部から内部へ光を透過させ易くすることができるためである。
しかし、結晶シリコン113の厚みが薄く、また、結晶シリコン113のうち受光面とは逆側である裏面が反射構造となっていると、受光面から結晶シリコン113に入射した光は結晶シリコン113内で十分吸収されず、裏面で反射した光は再びテクスチャ構造122を通り、受光面から結晶シリコン113の外部へ出射してしまう。
図6のグラフREF2に示すように、特に、約850nnm以上である長波長帯(矢印B参照)の光が多く反射されており、この長波長側の光を十分に吸収できない。
図5に示すテクスチャ構造21は、突起部41の1辺の長さLが1μmであり、突起部12の高さhが2.7μmである。つまりテクスチャ構造21は、Lの長さが700nm≦L≦2μmであり、かつ、突起部12の高さhは、{1.41×(L/2)}<h<{4.23×(L/2)}となっている。
図6のグラフREF0に示すように、テクスチャ構造21によると、REF1と比べて短波長帯である350nm近傍(矢印A近傍)の光の反射を大きく抑えることができると共に、さらに、グラフREF2と比べて、850nm近傍(矢印B近傍)の長波長帯の光の反射も抑えることができる。
このように、テクスチャ構造21を構成する突起部12は、ピッチ(L)が1μmと、長波長側の光のピッチと近く、かつ、高さhは2.7μmと、微小なテクスチャ構造122における高さ1μmより高い。これにより、グラフREF0に示すように、短波長側から長波長側までの全ての波長帯において反射光の光量を低減することで、結晶シリコン11内での光の吸収効率が高い。このため、光電変換素子1を、例えば太陽電池に用いた場合、短絡電流密度を向上し、光から電気への変換効率が高い太陽電池を得ることができる。
このように、テクスチャ構造21を備える光電変換素子1によると、短波長側の光を結晶シリコン11内に入射しやすくし、長波長側の光に対しては、結晶シリコン11外に出にくくことができる。また、受光面にテクスチャ構造21を設けているため、テクスチャ構造21が設けられている結晶シリコン11の厚みが薄い場合であっても、結晶シリコン11の内部において、結晶シリコン11の裏面に配された電極などの金属膜で反射された光が、再度、受光面のテクスチャ構造21に当たることで、外部への光が逃げることを防止することができる。
なお、突起部12の1辺の長さ、高さhは、それぞれ、上述した、1μm、2、7μmに限定されず、突起部12は、Lの長さが700nm≦L≦2μmであり、かつ、突起部12の高さhは、{1.41×(L/2)}<h<{4.23×(L/2)}であればよい。
特に、突起部41の底面の1辺の長さLは、結晶シリコンにおけるバンド端付近(結晶シリコンのバンドギャップは約1.2eV)に合せることが好ましい。具体的には、突起部41の底面の1辺の長さLは約1000nm程度が特に好ましい。これは、例えば、図6のREF1に示すように、結晶シリコンにおけるバンド端近傍である波長1000nmよりも長波長となると、結晶シリコンにおける光吸収が急激に落ちるためである。
突起部41の底面の1辺の長さLを、結晶シリコンにおけるバンド端付近である約1000nm程度とすることで、グラフREF0に示すように、短波長域から波長1000nmまでの長波長域の光の反射を低く抑え、効率よく結晶シリコン11で光を吸収することができる。
θは突起部41の底面と側面とがなす底角の角度である。この突起部41の底面と側面とがなす底角の角度は、突起部41を形成する際、結晶シリコン11となる結晶シリコン基板を、ウェットプロセスを用いて等方性エッチングしたときに、(100)面がエッチングされて形成される(111)面と、(100)面に平行な面(突起部41の底面)とが成す角である。このときのθはθ=54.7°となる。
また、光電変換素子1によると、受光面にテクスチャ構造21を有するため、裏面は凹凸構造を設けず平坦な面であっても、十分に反射率を低減する効果を得ることができる。つまり、裏面において、長波長側の光を散乱させることによって、長波長側の光が、受光面から外界へ逃げるのを防止し、全波長域での光閉じ込め効果を高めるために、裏面に凹凸構造を設けることが不要になる。このため、光電変換素子の裏面を凹凸構造とすることによる、配線の接触不良などの問題を防止することができる。
また、光電変換素子1によると、受光面にテクスチャ構造21を有するため、裏面は凹凸構造を設けず平坦な面であっても、十分に反射率を低減する効果を得ることができる。このため、光電変換素子の裏面を凹凸構造とすることによる、配線の接触不良などの問題を防止することができる。
なお、裏面に凹凸構造があってもよく(図15を用いて後述する)、凹凸構造が無い光電変換素子1と同様に光反射率を低減する効果を得ることができる。
(シミュレーション結果)
次に、上述したLとhとの関係について、FDTD法を用いてシミュレーションをした結果を図7、図8、および図30を用いて説明する。
図7に突起部12の高さhに関する計算結果を示す。図7はLの値を一定にし、hの値を変換させたときの光反射率と波長との関係を表す図である。
図7のグラフREF11・12・13は、それぞれ以下の(式1)〜(式3)で表す式の計算結果を表すグラフである。
REF11:h=(L/2)×tanθ・・・(式1)
REF12:h=2×(L/2)×tanθ・・・(式2)
REF13:h=3×(L/2)×tanθ・・・(式3)
グラフREF11・12・13の何れもL=1.0μm、θ=54.7°とした。グラフREF11はh=700nm、グラフREF12はh=1.4μm、グラフREF13はh=2.1μmのときの光反射率と波長との関係を表している。
図7に示すように、グラフREF11と、グラフREF13とを比較すると、グラフREF13の方が短波長帯域の反射率が低いものの、長波長帯域ではグラフREF13の方が反射率が高くなっている。このため、高さhについて効果が得られる上限はh=3×(L/2)×tanθであると考えることができる。
また、図7に示すように、短波長帯の反射率の大きさは、小さい方から大きい方にかけて順に、グラフREF13<グラフREF12<グラフREF11となっている。そして、グラフREF11は短波長帯の反射率10%を越えており許容できる限界を超えているといえる。このため、高さhの下限はh=(L/2)×tanθであると考えることができる。
したがって、一例として、L=1.0μm、θ=54.7°としたとき、hについて下記式を得ることができる。
(L/2)×tan(54.7°)<h<3×(L/2)×tan(54.7°)
そして、tan(54.7°)≒1.41であるため、下記式を得ることができる。
{1.41×(L/2)}<h<{4.23×(L/2)}
図8に突起部12の底面の一辺の長さLに関する計算結果を示す。図8はhの値を一定にし、Lの値を変換させたときの光反射率と波長との関係を表す図である。
図8のグラフREF21〜24において、hの値は、図7を用いて説明したhの値の範囲のうち、中間であるh=2×(1/2)×tan(54.7°)=1.4μmで一定とした。θもθ=54.7°で一定とした。Lの値は、それぞれ、グラフREF21はL=1μm、グラフREF22はL=700nm、グラフREF23はL=900nm、グラフREF24はL=2.0μmとした。
図8に示すように、L=700nmのとき(グラフREF22)およびL=2.0μmのとき(グラフREF24)に、L=1.0μm(グラフREF21)のときよりも、短波長帯域および長波長帯域とも反射率が増加している。
すなわち、グラフREF22は長波長の反射率の限界を示し、L=700nmはLの値の下限値を示している。また、グラフREF24は短波長の反射率の限界を示し、L=2.0μmはLの値の上限値を示している。
L>2.0μmの場合、Lの値の増加に伴い、短波長側(波長300nm〜400nm辺り)の反射率が大きくなっていく。このように、短波長側の反射率が大きくなると、光電変換素子の光の吸収効率が低下し、光電変換効率が低下することになる。
Lの値がグラフREF24のときのL=2.0μmより大きくなると短波長側の反射率が大きくなりすぎるため、グラフREF24(図8)のときのL=2.0μmが、Lの値の上限値となる。
また、L<700nmの場合、Lの値の減少に伴い長波長側の反射率が大きくなっていく。
特にグラフREF22はグラフREF23と比べても短波長側の反射率がほとんど変わらないにもかかわらず、長波長側の反射率が大きくなっている。このように、長波長側の反射率が大きくなると、光電変換素子の光の吸収効率が低下し、光電変換効率が低下することになる。
Lの値がグラフREF22のときのL=700nmより小さくなると長波長側の反射率が大きくなりすぎるため、グラフREF22のときのL=700nmが、Lの値の下限値となる。
次に、従来のランダムテクスチャ構造を有する光電変換素子と、テクスチャ構造21を備える光電変換素子1との反射率を比較する。
図30は、従来の、受光面にランダムなテクスチャ構造が配されている光電変換素子の反射率と波長との関係を表す図である。図30は、FDTD法を用いたシミュレーション結果である。図30に示す光電変換素子においては、結晶シリコンの厚みを150μmとし、当該結晶シリコンの受光面には、1辺の長さ(L)が1μmより大きく2μm未満の四角錐の突起部がランダムに隙間なく配されている。当該突起部の高さ(h)は約1.41×(L/2)である。また、当該結晶シリコンの表面に反射防止層(ARC:antireflection coating)が配されている。
図8に示したグラフREF24と図30に示すグラフとを比較すると、グラフREF24の方が、短波長側(波長300nm〜400nm辺り)の反射率が多少大きくなっていることが分かる。
図8に示したグラフREF22と図30に示すグラフとを比較すると、グラフREF22の方が、長波長側の反射率が大きくなっていることが分かる。グラフREF22を実現するテクスチャ構造によると、いわゆるモスアイの技術と同様、短波長側の反射率を抑えることができるものの、長波長側の反射率は大きくなる。
図8に示したグラフREF21と図30に示すグラフとを比較すると、グラフREF21の方が、波長1000nm辺りの長波長帯でも反射率が低いことが分かる。このように、グラフREF21を実現するテクスチャ構造は、図30に示すグラフを実現する従来のテクスチャ構造と比べて反射率を低減することができることが分かる。
図8に示したグラフREF23と図30に示すグラフとを比較すると、グラフREF23の方が、長波長から短波長に至る全波長帯において反射率が低いことが分かる。このように、グラフREF23を実現するテクスチャ構造は、図30に示すグラフを実現する従来のテクスチャ構造と比べて反射率を低減することができることが分かる。
図7に示したグラフREF11と図30に示すグラフとを比較すると、グラフREF11の方が、短波長側の反射率が多少大きくなっていることが分かる。hの値がグラフREF11のときのh=700nmより低くなると短波長側の反射率が大きくなりすぎるため、グラフREF11(図7)のときのh=700nmが、hの値の下限値を示していることが分かる。
図7に示したグラフREF13と図30に示すグラフとを比較すると、グラフREF13の方が、長波長側の反射率が大きくなっていることが分かる。グラフREF13を実現するテクスチャ構造によると、いわゆるモスアイの技術と同様、短波長側の反射率を抑えることができるものの、長波長側の反射率は大きくなる。hの値がグラフREF13のときのh=1.4μmより大きくなると長波長側の反射率が大きくなりすぎるため、グラフREF13(図7)のときのh=1.4μmが、hの値の上限値を示していることが分かる。
図7に示したグラフREF12と図30に示すグラフとを比較すると、グラフREF12の方が、長波長から短波長に至る全波長帯において反射率が低いことが分かる。このように、グラフREF12を実現するテクスチャ構造は、図30に示すグラフを実現する従来のテクスチャ構造と比べて反射率を低減することができることが分かる。
以上より、Lの値の範囲は、700nm≦L≦2.0μmが望ましい。さらに、Lの値の範囲は、上限値および下限値を除く範囲である、700nm<L<2.0μmが、より望ましい。図8を用いて説明した計算結果からは、特にL=900nmのときに反射率を最も抑えることができるため、L=900nmが最も好ましいことが分かった。
なお、図7、図8においては何れも縦軸を光反射率(%)であるものとして説明した。光電変換素子1の裏面には金属膜が形成されているため、反射されなかった光は全て結晶シリコン11内で吸収されている状態である。結晶シリコン11の光吸収率を定義すると以下のように表現することができる。
光吸収率(%)=100−光反射率(%)
(製造方法)
次に、図9〜図11を用い光電変換素子1の製造方法について説明する。図9は、結晶シリコンにレジストを塗布するまでの工程を表す図である。図10はマスクとして用いるレジストを表す図である。図11は結晶シリコンをエッチングする工程から、突起部が形成された結晶シリコンを得る工程までを表す図である。
図9の(a)に示すように、スライスされた厚さtの結晶シリコン基板71(c‐Si)の表面にシリコン酸化膜(二酸化ケイ素膜)72、結晶シリコン基板71の裏面にシリコン酸化膜73をそれぞれ成膜する。なお、結晶シリコン基板71はのちに結晶シリコン11となるものである。次に、図9の(b)に示すように、レジストを成膜する工程にて、結晶シリコン基板71の表面に成膜したシリコン酸化膜72の表面にレジスト74を塗布し成膜する。
図10の(a)は開口部74aが形成されたレジスト74が成膜指されている結晶シリコン基板71の断面を表し、(b)は開口部74aが形成されたレジスト74の平面を表す図である。
図10の(a)(b)に示すように、レジスト74を成膜したあと、レジストマスクを形成する工程にて、例えば、EB描画、またはインプリントにより、レジスト74にピッチRL=1μmでマトリクス状に開口部74aを設ける。なお、インプリントは光を利用する方法であってもよいし、熱を利用する方法であってもよい。この開口部74aを設けることでレジスト74はマスクとして用いることができる。開口部74aは円形状であってもよいし、角がとれることで丸みを帯びた四角形状であってもよい。
図11の(a)に示すように、次に、ドライエッチング工程にて、開口部74aが形成されたレジスト74が成膜されているシリコン酸化膜72および結晶シリコン基板71をドライエッチングする。レジスト74に開口部74aが形成されているため、レジスト74をマスクとして、開口部74aの下方のシリコン酸化膜72および結晶シリコン基板71がエッチングされる。シリコン酸化膜72のうち開口部74aと対応する領域には開口部72aが形成され、結晶シリコン基板71のうち開口部74aと対応する領域には開口部71aが形成される。
ドライエッチングに用いるガスは、一例として、CF、SF、Cl、またはCCLなど種々の種類のガスを用いることができる。
次に、図11の(b)に示すように、レジスト剥離工程にてレジスト74を剥離する。そして、ウェットエッチング工程にて、等方性エッチングを行うために、開口部72aが形成されたシリコン酸化膜72をマスクとして、硝酸または酢酸とフッ酸(HF)とを用いてウェットエッチングを行う。上記ドライエッチングによりシリコン酸化膜72の硬さを確保したのち、ウェットエッチング工程にて、シリコン酸化膜72からなるマスクを用いて、結晶シリコン基板71の開口部71aを等方性エッチングする。
この等方性エッチングにより、テクスチャ構造の高さは、{1.41×(L/2)}<h<{4.23×(L/2)}となる。また、テクスチャ構造の斜面は、従来のテクスチャ構造ではエッチストッパとなっていた面方位(111)面、以外の面方位となる。
ウェットエッチング工程では、ドライエッチングにて結晶シリコン基板71に形成された開口部71aの深さを考慮し、最終的に突起部12(図11の(c)参照)の高さhが{1.41×(L/2)}<h<{4.23×(L/2)}の範囲となるように、ウェットエッチングするプロセスを制御する。
そして、図11の(c)に示すように、シリコン酸化膜72を剥離する。これにより、ピッチがLの範囲であり、高さhが{1.41×(L/2)}<h<{4.23×(L/2)}の範囲である突起部12が形成された結晶シリコン11を得ることができる。この後、一般的に用いられている工程にて、結晶シリコン11に、積層体31および表面電極32と、非晶質シリコン(a‐Si)51と、透明導電膜61および裏面電極33とを形成することで、テクスチャ構造21を有する光電変換素子1を得ることができる。
〔実施形態2〕
本発明の実施形態2について、図12に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、実施形態1にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図12の(a)は実施形態2に係るテクスチャ構造21を表す平面図であり(b)は(a)に示すテクスチャ構造21を構成する突起部41aの構成を表す斜視図である。
実施形態1で説明した光電変換素子1が有するテクスチャ構造21は、図12に示すように正六角錐形状(ハニカム配置形状)である突起部41aがマトリクス状に配された構成であってもよい。
突起部41aは、6角形である底面の一辺の長さがLである。突起部41aは結晶シリコン11の受光面に形成された6角錐形状である複数の突起部12aと、突起部12aに積層された積層体31とからなる。突起部12aの底面から頂点C’までの距離である高さがhである。
図12の(a)に示すように、平面視すると、突起部41aはマトリクス状に隙間なく配されている。
格子XYを、行方向に間隔MX、列方向に間隔MYで並ぶ格子とすると、各突起部41aの頂点Cの位置は、格子XYの各格子点Paの位置と一致している。
このような六角錐形状である突起部41aがマトリクス状に隙間なく配されたテクスチャ構造21aを有する光電変換素子1によっても、実施形態1で説明した正四角錐形状である突起部41aからなるテクスチャ構造21を有する光電変換素子1と同様に、隙間なく突起部41aを配することができ、反射率を低減することができる。また、突起部12aを容易に加工して形成することができる。
なお、テクスチャ構造を構成する突起部の形状について、実施形態2で説明した六角錐形状や、実施形態1で説明した正四角錐形状や、正三角錐形状は、それ以外の形状と比べて加工が容易である。このため、テクスチャ構造を構成する正角錘形状は、特に、正三角錐、正四角錐、および正六角錐形状の何れかの形状であることが好ましい。
また、正三角錐、正四角錐、および六角錐以外の形状は、隣接する突起部間に、光の入射方向に対し垂直な面(凹凸が無い面)が形成されてしまい受光面での反射率が向上してしまう問題等が生じるため、テクスチャ構造21・21aよりも反射率を低減する効果は得られないと考えられる。
〔実施形態3〕
本発明の実施形態3について、図13に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、実施形態1、2にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図13は実施形態3に係るテクスチャ構造22を表す平面図である。テクスチャ構造22は、突起部41の配置が相違点でテクスチャ構造21と相違する。
図13に示すように、テクスチャ構造22を平面視すると、突起部41がマトリクス状に隙間なく配されている。
格子XYを、行列方向にそれぞれ間隔Mで並ぶ格子とすると、テクスチャ構造22を構成する突起部41の頂点Cの位置は、格子XYの格子点Pから、Lの値の50%以内となるようにずれていてもよいし、一致していてもよい。
図13に示す例では、1列目の突起部41のそれぞれの頂点Cの位置は、格子点Pと一致している。1列目の突起部41と行方向に隣接する2列目の突起部41の頂点Cの位置は、格子点Pから第1の方向にΔPだけずれている。2列目の突起部41と行方向に隣接する3列目の突起部41の頂点Cの位置は、格子点Pから上記第1の方向とは逆向きである第2の方向にΔPだけずれている。
この各突起部41の頂点Cの格子点Pからのずれ量であるΔPは、各突起部41の底面の一辺の長さLの50%以内であればよい。
このように、テクスチャ構造22は、複数の突起部41のうち少なくとも一部の突起部41が、複数の突起部41それぞれを等間隔に配したときの位置(格子点P)から、平面内において、長さLの50%以内のズレ(ΔP)を有してランダムに配されている。
このようなテクスチャ構造22を結晶シリコンの受光面に設けることで、結晶シリコンへ入射する光の波長依存性を分散させることができ、効率よく結晶シリコン内へ光を入射させることができる。これにより、結晶シリコン全体として長波長から短波長に至る全波長帯の吸収効率を向上させることができる。このため、光の変換効率が高い光電変換素子を得ることができる。
〔実施形態4〕
本発明の実施形態4について、図14に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、実施形態1〜3にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図14は実施形態4に係るテクスチャ構造23を表す平面図である。テクスチャ構造23は、突起部の配置が相違すると共に突起部の大きさが相違する点でテクスチャ構造21・22と相違する。
テクスチャ構造23は、複数の突起部41A11・41A12・41A13・41A21・41A22・41A23・41A31・41A32・41A33からなる。
図14に示すように、テクスチャ構造23を平面視すると、各突起部がマトリクス状に隙間なく配されている。
格子XYを、行列方向にそれぞれ間隔Mで並ぶ格子とすると、テクスチャ構造23を構成する各突起部の頂点Cの位置は、格子XYの格子点から、Lの値の50%以内となるようにずれていてもよいし、一致していてもよい。さらに、テクスチャ構造23を構成する各突起部は、底面の1辺の長さLが700nm≦L≦2μmの範囲内であればよい。
格子XYの格子点において、1列目に並ぶ格子点を順に格子点P11・P12P13とし、1列目と行方向に隣接する2列目に並ぶ格子点を順に格子点P21・P22・P23とし、2列目と行方向に隣接する3列目に並ぶ格子点を順に格子点P31・P32・P33とする。
図14に示す例においては、テクスチャ構造23を構成する各突起部の配置及び大きさは以下のようになっている。
1列目は、突起部41A11・41A12・41A13からなり、突起部41A11の頂点Cの位置は格子点P11と一致し、突起部41A11の底面の1辺の長さL11は1000nmである。突起部41A11と列方向に隣接する突起部41A12の頂点Cは格子点P12からΔP12だけずれており、突起部41A12の底面の1辺の長さL12は700nmである。突起部41A12と列方向に隣接する突起部41A13の頂点Cは格子点P13からΔP13だけずれており、突起部41A13の底面の1辺の長さL13は960nmである。
2列目は1列目と行方向に隣接し、突起部41A21・41A22・41A23からなる。突起部41A21の頂点Cの位置は格子点P21からΔP21だけずれており、突起部41A21の底面の1辺の長さL21は750nmである。突起部41A21と列方向に隣接する突起部41A22の頂点Cは格子点P22からΔP22だけずれており、突起部41A22の底面の1辺の長さL22は800nmである。突起部41A22と列方向に隣接する突起部41A23の頂点Cは格子点P23からΔP23だけずれており、突起部41A23の底面の1辺の長さL23は1000nmである。
3列目は2列目と行方向に隣接し、突起部41A31・41A32・41A33からなる。突起部41A31の頂点Cの位置は格子点P31からΔP31だけずれており、突起部41A31の底面の1辺の長さL31は1300nmである。突起部41A31と列方向に隣接する突起部41A32の頂点Cは格子点P32からΔP32だけずれており、突起部41A32の底面の1辺の長さL32は800nmである。突起部41A32と列方向に隣接する突起部41A33の頂点Cは格子点P33からΔP33だけずれており、突起部41A33の底面の1辺の長さL33は1000nmである。
この各突起部の頂点Cの各格子点P11〜13・P21〜P23・P31〜P33からのずれ量であるΔP11〜ΔP13・ΔP21〜ΔP23・ΔP31〜ΔP33は、それぞれ対応する突起部の底面の1辺の長さL11〜L13・L21〜L23・L31〜L33の50%以内であればよい。
このように、テクスチャ構造23によると、複数の突起部41A11〜41A13・41A21〜41A23・41A31〜41A33の少なくとも一部である突起部41A12・41A13・41A21〜41A23・41A31〜41A33は、当該突起部41A11〜41A13・41A21〜41A23・41A31〜41A33のそれぞれを等間隔に配したときの位置である格子点P12・P13・P21〜P23・P31〜P33から、平面内において、長さL12・L13・L21〜L23・L31〜L33のそれぞれの50%以内のズレΔP12・ΔP13・ΔP21〜ΔP23・ΔP31〜ΔP33を有してランダムに配されている。
さらに、突起部41A11〜41A13・41A21〜41A23・41A31〜41A33の少なくとも一部である突起部41A12・41A13・41A21・41A22・41A31・41A32は、他の突起部41A11・41A23・41A33と比べて底面の1辺の長さLの値がランダムに異なっている。
このようなテクスチャ構造23を結晶シリコンの受光面に設けることで、結晶シリコンへ入射する光の波長依存性を分散させることができ、効率よく結晶シリコン内へ光を入射させることができる。これにより、結晶シリコン全体として長波長から短波長に至る全波長帯の吸収効率を向上させることができる。このため、光の変換効率が高い光電変換素子を得ることができる。
〔実施形態5〕
本発明の実施形態5について、図15に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、実施形態1〜4にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図15は実施形態5に係る光電変換素子2の構成を表す断面図である。光電変換素子2は、裏面にも凹凸構造を有する点で光電変換素子1と相違する。
光電変換素子2は、結晶シリコン11に換えて結晶シリコン13を備える点で、光電変換素子1と相違する。光電変換素子2の他の構成は光電変換素子1と同様である。
結晶シリコン13は、表面に突起部12が形成されていると共に、裏面にも複数の突起部14からなる凹凸構造が設けられている。
結晶シリコン13の表面に設けられた突起部12は、実施形態1等と同様に、正四角錐形状であって、底面の1辺の長さをLとすると、700nm≦L≦2μmである。また、突起部12の底面から、当該底面と離間する頂点C’までの距離を高さhとすると、(L/2)tanθ<h<3(L/2)tanθである。具体的には、高さhは{1.41×(L/2)}<h<{4.23×(L/2)}である。
結晶シリコン13の裏面には、結晶シリコン11と同様に、結晶シリコン13側から順に、非晶質シリコン(a‐Si)51と、透明導電膜61、および裏面電極33とが積層されている。非晶質シリコン51と、透明導電膜61、および裏面電極33は、突起部14の形状に沿って凹凸形状となっている。突起部14の形状は正四角錐形状である。なお、突起部14は、三角錐形状または六角錐形状であってもよい。突起部14の1辺は、一例として0.8μm以上20μm以下程度である。
このように、光電変換素子2の裏面は、突起部14、非晶質シリコン51、透明導電膜61、および裏面電極33からなる突起部が複数配された凹凸構造24を有する。
これにより、受光面から結晶シリコン13に入射した光を、凹凸構造24で散乱させることができるため、結晶シリコン13内での光の吸収効率を向上させることができる。
このように、光電変換素子2によると、受光面側に設けられたテクスチャ構造21を設けることによる受光面での光の反射率低減効果と、裏面側に設けられた凹凸構造24による光の散乱効果により、さらに、光の変換効率を向上させることができる。
結晶シリコン13の厚みt(突起部12の頂点C’から突起部14の頂点までの長さ)は50μm<t<250μmの範囲内が好ましい。これにより、薄膜化された光電変換素子2を得ることができる。
〔実施形態6〕
本発明の実施形態6について、図16に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、実施形態1〜5にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図16は実施形態6に係る光電変換素子3の構成を表す断面図である。光電変換素子3は、結晶シリコンがn型とp型との2層構造であり、下層の結晶シリコンの表面にもテクスチャ構造が設けられている点で光電変換素子1と主に相違する。
光電変換素子3は、受光面(表面)側から、反対である裏面側にかけて、順に配された、積層体31および表面電極32と、結晶シリコン(c‐Si)15・81と、絶縁層62と、裏面電極34とを備えている。
結晶シリコン15はn型であり、結晶シリコン11と同様に、受光面に複数の突起部12が設けられている。すなわち、光電変換素子3の受光面は、突起部12、積層体31からなる突起部41が複数配されたテクスチャ構造21となっている。
結晶シリコン15の突起部12の底面の1辺の長さLの値は700nm≦L≦2μmである。また、結晶シリコン15における突起部12の底面から、当該底面と離間する頂点までの距離を高さhとすると、(L/2)tanθ<h<3(L/2)tanθである。具体的には、高さhは{1.41×(L/2)}<h<{4.23×(L/2)}である。
結晶シリコン15の受光面近傍の一部は高濃度n型領域91n(n領域)となっている。積層体31のうち高濃度n型領域91nの上方の領域は開口しており、当該開口部内で表面電極32と結晶シリコン15の高濃度n型領域91nとが接触している。この高濃度n型領域91nは、一例として、結晶シリコン15にP原子を高濃度で拡散させることで形成することができる。
結晶シリコン15の裏面(結晶シリコン81との接触面)にも複数の突起部16が設けられることで凹凸構造となっている。
結晶シリコン81はp型であり、受光面は、結晶シリコン15の突起部16と嵌合する形状である複数の突起部82が設けられることでテクスチャ構造23となっている。
突起部82の形状は、突起部12と同様に、正四角錐形状であることが好ましい。また、突起部82の底面の1辺の長さL’とすると、突起部12と同様に、700nm≦L’≦2μmであることが好ましい。さらには、長さL’は、700nm<L’<2μmであることが好ましい。
また、突起部12の底面から、当該底面と離間する頂点までの距離を高さh’とすると、(L/2)tanθ<h<3(L/2)tanθであることが好ましい。具体的には、高さh’は{1.41×(L/2)}<h<{4.23×(L/2)}であることが好ましい。これにより、結晶シリコン15から結晶シリコン81への入射光の反射率を低減することができる。
結晶シリコン81の裏面は平面であり、突起部82のような凹凸構造は設けられていない。さらに、結晶シリコン81の上記裏面は、研磨されるなどにより鏡面となっていてもよい。結晶シリコン81の裏面近傍には高濃度p型領域(p領域)92pが2ヶ所に設けられている。高濃度p型領域92pは、一例として、結晶シリコン15にB原子を高濃度で拡散させることで形成することができる。
絶縁層62のうち高濃度p型領域92pの下方の領域は開口しており、当該開口部内で裏面電極34に設けられた凸部34aと結晶シリコン81の高濃度p型領域92pとが接触している。
結晶シリコン15・81は、突起部12の頭頂部から結晶シリコン81の裏面までの距離を厚みtとすると、厚みtは50μm<t<250μmの範囲内が好ましい。これにより、薄膜化された光電変換素子3を得ることができる。
このように、光電変換素子3によると、それぞれ受光面にテクスチャ構造を構成する複数の突起部12・82が配された複数の結晶シリコン15・81が配されている。これにより、多層の結晶シリコンを有する構成において、結晶シリコン15に設けた複数の突起部12による反射率の低減効果に加え、さらに、結晶シリコン81に設けた複数の突起部82による反射率の低減効果も得ることができる。このため、多層の結晶シリコンを有する構成において、反射率を低減した光電変換素子3を得ることができる。
〔実施形態7〕
本発明の実施形態7について、図17に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、実施形態1〜6にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図17は実施形態7に係る光電変換素子4の構成を表す断面図である。光電変換素子4は、結晶シリコンの受光面近傍に高濃度n型領域91nが設けられており、裏面近傍に高濃度p型領域93pが設けられている点で、光電変換素子1と主に相違する。
光電変換素子4は、受光面(表面)側から、反対である裏面側にかけて、順に配された、積層体31および表面電極32と、結晶シリコン(c‐Si)17と、裏面電極33とを備えている。
結晶シリコン17はp型キャリアが拡散されたp型の結晶シリコンである。結晶シリコン17は、結晶シリコン11と同様に、受光面に複数の突起部12が設けられている。すなわち、光電変換素子4の受光面は、突起部12、積層体31からなる突起部41が複数配されたテクスチャ構造21となっている。
結晶シリコン17の突起部12の底面の1辺の長さLの値は700nm≦L≦2μmである。また、結晶シリコン17における突起部12の底面から、当該底面と離間する頂点までの距離を高さhとすると、(L/2)tanθ<h<3(L/2)tanθである。具体的には、高さhは{1.41×(L/2)}<h<{4.23×(L/2)}である。
結晶シリコン17の受光面近傍の一部は高濃度n型領域91n(n領域)となっている。積層体31のうち高濃度n型領域91nの上方の領域は開口しており、当該開口部内で表面電極32と結晶シリコン17の高濃度n型領域91nとが接触している。
結晶シリコン17の裏面は平面であり、突起部12のような凹凸構造は設けられていない。さらに、結晶シリコン17の上記裏面は、研磨されるなどにより鏡面となっていてもよい。結晶シリコン17の裏面近傍は一面が、層状に設けられた高濃度p型領域(p領域)93pとなっている。この結晶シリコン17の高濃度p型領域93pと、裏面電極33とが接触している。
以上のような光電変換素子4によっても、光電変換素子1と同様に、反射率を低減することができる。
また、結晶シリコン17は、突起部12の頭頂部から結晶シリコン17の裏面までの距離を厚みtとすると、厚みtは50μm<t<250μmの範囲内が好ましい。これにより、薄膜化された光電変換素子4を得ることができる。
〔実施形態8〕
本発明の実施形態8について、図18に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、実施形態1〜7にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図18は実施形態8に係る光電変換素子5の構成を表す断面図である。光電変換素子5は、結晶シリコンの受光面にn型とp型との2つの領域が形成されている点で光電変換素子1と主に相違する。
光電変換素子5は、フロントコンタクト型の光電変換素子である。光電変換素子5は、受光面(表面)側から、反対である裏面側にかけて、順に配された、積層体31および表面電極32・32と、結晶シリコン(c‐Si)18と、裏面支持台35とを備えている。
結晶シリコン18はp型であり、結晶シリコン11と同様に、受光面に複数の突起部12が設けられている。すなわち、光電変換素子5の受光面は、突起部12、積層体31からなる突起部41が複数配されたテクスチャ構造21となっている。
結晶シリコン18の突起部12の底面の1辺の長さLの値は700nm≦L≦2μmである。また、結晶シリコン18における突起部12の底面から、当該底面と離間する頂点までの距離を高さhとすると、(L/2)tanθ<h<3(L/2)tanθである。具体的には、高さhは{1.41×(L/2)}<h<{4.23×(L/2)}である。
結晶シリコン18の受光面近傍には高濃度p型領域94p(p領域)と、高濃度n型領域95n(n領域)とが分離して設けられている。積層体31のうち高濃度p型領域94pおよび高濃度n型領域95nのそれぞれの上方の一部領域は開口しており、当該開口部内で表面電極32と結晶シリコン18の高濃度p型領域94pとが接触しており、表面電極32と高濃度n型領域95nとが接触している。
結晶シリコン18の裏面(裏面支持台35との接触面)は平面であり、突起部12のような凹凸構造は設けられていない。さらに、結晶シリコン18の上記裏面は、研磨されるなどにより鏡面となっていてもよい。
裏面支持台35は結晶シリコン18の裏面に設けられ、ガラスやセラミックなどからなる。
このような光電変換素子5によっても、光電変換素子1と同様に、反射率を低減することができる。
また、結晶シリコン18は、突起部12の頭頂部から結晶シリコン18の裏面までの距離を厚みtとすると、厚みtは50μm<t<250μmの範囲内が好ましい。これにより、薄膜化された光電変換素子5を得ることができる。
〔実施形態9〕
本発明の実施形態9について、図19に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、実施形態1〜9にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図19は実施形態9に係る光電変換素子6の構成を表す断面図である。光電変換素子6は、結晶シリコンの受光面一面に高濃度n型の領域が形成されており、裏面には高濃度p型の領域と高濃度n型の領域とが形成されている点で光電変換素子1と主に相違する。
光電変換素子6はバックコンタクト型の光電変換素子である。光電変換素子6は、受光面(表面)側から、反対である裏面側にかけて、順に配された、積層体31と、結晶シリコン(c‐Si)19と、絶縁層62と、裏面電極34とを備えている。
結晶シリコン19は、例えばP原子がドープされたn型の結晶シリコンである。結晶シリコン19は、結晶シリコン11と同様に、受光面に複数の突起部12が設けられている。すなわち、光電変換素子6の受光面は、突起部12、積層体31からなる突起部41が複数配されたテクスチャ構造21となっている。
結晶シリコン19の突起部12の底面の1辺の長さLの値は700nm≦L≦2μmである。また、結晶シリコン19における突起部12の底面から、当該底面と離間する頂点までの距離を高さhとすると、(L/2)tan(54.7°)L<h<3(L/2)tan(54.7°)である。具体的には、高さhは{1.41×(L/2)}<h<{4.23×(L/2)}である。
結晶シリコン19の受光面近傍には高濃度n型領域96n(n領域)が層状に設けられている。高濃度n型領域96nは突起部12の形状に沿って凹凸形状となっており、高濃度n型領域96nと積層体31とが接触している。
絶縁層62のうち、高濃度p型領域97pの下方の一部領域と、高濃度n型領域98nの下方の一部領域とは開口している。そして、当該それぞれの開口部内で、高濃度p型領域97pと裏面電極34に設けられた凸部34aとが接触しており、高濃度n型領域98nと裏面電極34に設けられた凸部34aとが接触している。
このような光電変換素子6によっても、光電変換素子1と同様に、反射率を低減することができる。
また、結晶シリコン19は、突起部12の頭頂部から結晶シリコン19の裏面までの距離を厚みtとすると、厚みtは50μm<t<250μmの範囲内が好ましい。これにより、薄膜化された光電変換素子6を得ることができる。
〔実施形態10〕
本発明の実施形態10について、図24に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、実施形態1〜9にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
本実施形態において説明する光電変換モジュール1000は、実施形態1〜9にて説明した光電変換素子のうち少なくとも一つを備える。
実施形態1〜9に記載の光電変換素子は高い変換効率を有するため、当該光電変換素子を備える光電変換モジュール1000も高い変換効率を有することができる。
(光電変換モジュールの構造)
図24は、本実施形態に係る光電変換モジュールの構成の一例を示す概略図である。図24を参照して光電変換モジュール1000は、複数の光電変換素子1001と、カバー1002と、出力端子1013・1014とを備える。
複数の光電変換素子1001はアレイ状に配列され直列に接続されている。図24には光電変換素子1001を直列に接続する配列を図示しているが、配列および接続方式はこれに限定されず、並列に接続して配列してもよいし、直列と並列とを組み合わせた配列としてもよい。複数の光電変換素子1001の各々には、実施形態1〜9の光電変換素子のいずれか1つが用いられる。なお、光電変換モジュール1000は、複数の光電変換素子1001のうち少なくとも1つが実施形態1〜9の光電変換素子の何れかからなる限り、上記の説明に限定されず如何なる構成もとり得るものとする。また、光電変換モジュール1000に含まれる光電変換素子1001の数は2以上の任意の整数とすることができる。
カバー1002は耐候性のカバーから構成されており、複数の光電変換素子1001を覆う。カバー1002は、例えば、光電変換素子1001の受光面側に設けられた透明基材(例えばガラス等)と、光電変換素子1001の受光面側とは反対の裏面側に設けられた裏面基材(例えば、ガラス、樹脂シート等)と、上記透明基材と上記樹脂基材との間の隙間を埋める封止材(例えばEVA等)とを含む。
出力端子1013は、直列に接続された複数の光電変換素子1001の一方端に配置される光電変換素子1001に接続される。
出力端子1014は、直列に接続された複数の光電変換素子1001の他方端に配置される光電変換素子1001に接続される。
〔実施形態11〕
本発明の実施形態11について、図25に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、実施形態1〜10にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
本実施形態において説明する太陽光発電システム(光電変換システム)2000は、実施形態1〜9にて説明した光電変換素子のうち少なくとも一つを備える。
実施形態1〜9に記載の光電変換素子は高い変換効率を有するため、当該光電変換素子を備える太陽光発電システム2000も高い変換効率を有することができる。なお、太陽光発電システムとは、光電変換モジュールが出力する電力を適宜変換して、商用電力系統または電気機器等に供給する装置である。
(太陽光発電システムの構造)
図25は、本実施形態に係る太陽光発電システムの構成の一例を示す概略図である。図25を参照して、太陽光発電システム2000は、光電変換モジュールアレイ2001と、接続箱2002と、パワーコンディショナ2003と、分電盤2004と、電力メータ2005とを備える。後述するように光電変換モジュールアレイ2001は複数の光電変換モジュール1000(図24および実施形態10参照)から構成される。本発明の光電変換素子は高い変換効率を有するため、これを備える本発明の太陽光発電システムも高い変換効率を有することができる。
太陽光発電システム2000には、一般に「ホーム・エネルギー・マネジメント・システム(HEMS:Home Energy Management System)」、「ビルディング・エネルギー・マネージメント・システム(BEMS:Building Energy Management System」等と呼ばれる機能を付加することができる。これにより太陽光発電システム2000の発電量の監視、太陽光発電システム2000に接続される各電気機器類の消費電力量の監視・制御等を行うことで、エネルギー消費量を削減することができる。
接続箱2002は光電変換モジュールアレイ2001に接続される。パワーコンディショナ2003は接続箱2002に接続される。分電盤2004はパワーコンディショナ2003および電気機器類2011に接続される。電力メータ2005は分電盤2004および商用電力系統に接続される。
図28は、実施形態11に係る太陽光発電システムの変形例の構成の一例を示す概略図である。図28に示すように、パワーコンディショナ2003には蓄電池2100が接続されていてもよい。この場合、日照量の変動による出力変動を抑制することができると共に、日照のない時間帯であっても蓄電池2100に蓄電された電力を供給することができる。蓄電池2100はパワーコンディショナ2003に内蔵されていてもよい。
(太陽光発電システムの動作)
太陽光発電システム2000の動作を説明する。光電変換モジュールアレイ2001は太陽光を電気に変換して直流電力を発電し、直流電力を接続箱2002へ供給する。
接続箱2002は光電変換モジュールアレイ2001が発電した直流電力を受け、直流電力をパワーコンディショナ2003へ供給する。
パワーコンディショナ2003は接続箱2002から受けた直流電力を交流電力に変換して分電盤2004へ供給する。
なお、接続箱2002から受けた直流電力の一部または全部を交流電力に変換せずに、直流電力のままで分電盤2004へ供給してもよい。また、図28に示すようにパワーコンディショナ2003に蓄電池2100が接続されている場合(または、蓄電池2100がパワーコンディショナ2003に内蔵される場合)、パワーコンディショナ2003は接続箱2002から受けた直流電力の一部または全部を適切に電力変換して、蓄電池2100に蓄電することができる。蓄電池2100に蓄電された電力は、光電変換モジュールの発電量や電気機器類2011の電力消費量の状況に応じて適宜パワーコンディショナ2003側に供給され、適切に電力変換されて分電盤2004へ供給される。
分電盤2004はパワーコンディショナ2003から受けた電力および電力メータ2005を介して受けた商用電力の少なくともいずれかを電気機器類2011へ供給する。また分電盤2004はパワーコンディショナ2003から受けた交流電力が電気機器類2011の消費電力よりも多いとき、パワーコンディショナ2003から受けた交流電力を電気機器類2011へ供給する。そして余った交流電力を電力メータ2005を介して商用電力系統へ供給する。
また、分電盤2004は、パワーコンディショナ2003から受けた交流電力が電気機器類2011の消費電力よりも少ないとき、商用電力系統から受けた交流電力およびパワーコンディショナ2003から受けた交流電力を電気機器類2011へ供給する。
電力メータ2005は、商用電力系統から分電盤2004へ向かう方向の電力を計測するとともに、分電盤2004から商用電力系統へ向かう方向の電力を計測する。
(光電変換モジュールアレイの構造)
光電変換モジュールアレイ2001について説明する。図26は、図25に示す光電変換モジュールアレイ2001の構成の一例を表す概略図である。図26に示すように、光電変換モジュールアレイ2001は、複数の光電変換モジュール1000と出力端子2013,2014とを含む。
複数の光電変換モジュール1000はアレイ状に配列され直列に接続されている。図26には光電変換モジュール1000を直列に接続する配列を図示しているが、配列および接続方式はこれに限定されず、並列に接続して配列してもよいし、直列と並列とを組み合わせた配列としてもよい。なお、光電変換モジュールアレイ2001に含まれる光電変換モジュール1000の数は2以上の任意の整数とすることができる。
出力端子2013は、直列に接続された複数の光電変換モジュール1000の一方端に位置する光電変換モジュール1000に接続される。
出力端子2014は、直列に接続された複数の光電変換モジュール1000の他方端に位置する光電変換モジュール1000に接続される。
なお、以上の説明はあくまでも一例であり、本実施形態の太陽光発電システムは、複数の光電変換素子1001のうち、少なくとも一つが実施形態1〜9に記載の光電変換素子の何れかからなる限り、上記の説明に限定されず如何なる構成もとり得るものとする。
〔実施形態12〕
本発明の実施形態12について、図27に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、実施形態1〜11にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
本実施形態において説明する太陽光発電システム(光電変換システム)4000は、実施形態11にて説明した太陽光発電システム2000より大規模な太陽光発電システムである。実施形態1〜9に記載の光電変換素子は高い変換効率を有するため、当該光電変換素子を備える太陽光発電システム4000も高い変換効率を有することができる。
(大規模太陽光発電システムの構造)
図27は、本実施形態に係る太陽光発電システムの構成の一例を示す概略図である。図72に示すように、太陽光発電システム4000は、複数のサブシステム4001と、複数のパワーコンディショナ4003と、変圧器4004とを備える。太陽光発電システム4000は、図25に示す太陽光発電システム2000よりも大規模な太陽光発電システムである。本発明の光電変換素子は高い変換効率を有するため、これを備える本発明の太陽光発電システムも高い変換効率を有することができる。
複数のパワーコンディショナ4003は、それぞれサブシステム4001に接続される。太陽光発電システム4000において、パワーコンディショナ4003およびそれに接続されるサブシステム4001の数は2以上の任意の整数とすることができる。
図29は、実施形態12に係る太陽光発電システムの変形例の構成の一例を示す概略図である。図29に示すようにパワーコンディショナ4003には蓄電池4100が接続されていてもよい。この場合、日照量の変動による出力変動を抑制することができると共に、日照のない時間帯であっても蓄電池4100に蓄電された電力を供給することができる。また、蓄電池4100はパワーコンディショナ4003に内蔵されていてもよい。
変圧器4004は、複数のパワーコンディショナ4003および商用電力系統に接続される。
複数のサブシステム4001の各々は、複数のモジュールシステム3000から構成される。サブシステム4001内のモジュールシステム3000の数は2以上の任意の整数とすることができる。
複数のモジュールシステム3000の各々は、複数の光電変換モジュールアレイ2001と、複数の接続箱3002と、集電箱(接続箱)3004とを含む。モジュールシステム3000内の接続箱3002およびそれに接続される光電変換モジュールアレイ2001の数は2以上の任意の整数とすることができる。
集電箱3004は複数の接続箱3002に接続される。またパワーコンディショナ4003はサブシステム4001内の複数の集電箱3004に接続される。
(大規模太陽光発電システムの動作)
太陽光発電システム4000の動作を説明する。モジュールシステム3000の複数の光電変換モジュールアレイ2001は、太陽光を電気に変換して直流電力を発電し、直流電力を接続箱3002を介して集電箱3004へ供給する。サブシステム4001内の複数の集電箱3004は、直流電力をパワーコンディショナ4003へ供給する。さらに複数のパワーコンディショナ4003は、直流電力を交流電力に変換して、交流電力を変圧器4004へ供給する。
なお、図29に示すようにパワーコンディショナ4003に蓄電池4100が接続されている場合(または、蓄電池4100がパワーコンディショナ4003に内蔵される場合)、パワーコンディショナ4003は集電箱3004から受けた直流電力の一部または全部を適切に電力変換して、蓄電池4100に蓄電することができる。蓄電池4100に蓄電された電力は、サブシステム4001の発電量に応じて適宜パワーコンディショナ4003側に供給され、適切に電力変換されて変圧器4004へ供給される。
変圧器4004は複数のパワーコンディショナ4003から受けた交流電力の電圧レベルを変換して商用電力系統へ供給する。
なお、太陽光発電システム4000は、実施形態1〜9に記載の光電変換素子のうち少なくとも一つを備えるものであればよく、太陽光発電システム4000に含まれる全ての光電変換素子が実施形態1〜9に記載の光電変換素子である必要はない。
たとえば、あるサブシステム4001に含まれる光電変換素子の全てが実施形態1〜9の光電変換素子の何れかであり、別のサブシステム4001に含まれる光電変換素子の一部もしくは全部が、実施形態1〜9に記載の光電変換素子でない場合等もあり得るものとする。
以上のように本発明の実施形態について説明を行ったが、上述した各実施形態の構成を適宜組み合わせることも当初から予定している。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る光電変換素子1は、半導体層(結晶シリコン11)と、当該半導体層(結晶シリコン11)に積層された複数の層からなる積層体31とを有し、受光面に、上記半導体層(結晶シリコン11)及び上記積層体31からなる第1突起部(突起部41)が複数配された凹凸構造(テクスチャ構造21)が形成されており、上記第1突起部(突起部41)は正角錐形状であり、底面の1辺の長さをLとすると700nm≦L≦2μmであり、上記半導体層(結晶シリコン11)の受光面には上記複数の第1突起部(突起部41)を構成する第2突起部(突起部12)からなる凹凸構造が形成されており、上記第2突起部(突起部12)の底面から頂点までの距離を高さhとすると、{1.41×(L/2)}<h<{4.23×(L/2)}であることを特徴とする。
上記構成によると、短波長側の光を半導体層内に入射しやすくし、長波長側の光に対しては、半導体層外に出にくくすることができる。また、受光面に凹凸構造を設けているため、当該凹凸構造が設けられている半導体層の厚みが薄い場合であっても、半導体層の内部において、半導体層の裏面に配された電極などの金属膜で反射された光が、再度、受光面の凹凸構造に当たることで、外部への光が逃げることを防止することができる。
このように、上記構成によると、上記受光面に設けた上記凹凸構造によって、上記受光面に入射する光のうち、長波長から短波長に至る波長帯の反射を抑えることができる。これにより、光の変換効率が高い光電変換素子を得ることができる。また、受光面における長波長帯の反射を抑えるためには、上記凹凸構造を受光面に設けるだけでよく、裏面側に別途、凹凸構造を設ける必要がない。
本発明の態様2に係る光電変換素子は、上記複数の第1突起部(突起部41)のうち隣接する第1突起部(突起部41)の底面同士は接触しており、上記複数の第1突起部(突起部41)の少なくとも一部の第1突起部(突起部41)は、当該複数の第1突起部(突起部41)のそれぞれを等間隔に配したときの位置(格子点P)から、平面内において、長さLの50%以内のズレを有して配されていることが好ましい。
上記構成によると、さらに、結晶シリコンへ入射する光の波長依存性を分散させることができ、上記半導体層への光の入射効率を高めることができる。これにより、さらに、光の変換効率が高い光電変換素子を得ることができる。
本発明の態様3に係る光電変換素子は、上記態様2において、上記複数の第1突起部(突起部41A11〜41A13・41A21〜41A23・41A31〜41A33)の少なくとも一部の第1突起部(突起部41A12・41A13・41A21・41A22・41A31・41A32)は、他の第1突起部(突起部41A11・41A23・41A33)と比べて底面の1辺の長さLの値が異なっていることが好ましい。
上記構成によると、さらに、結晶シリコンへ入射する光の波長依存性を分散させることができ、上記半導体層への光の入射効率を高めることができる。これにより、さらに、光の変換効率が高い光電変換素子を得ることができる。
本発明の態様4に係る光電変換素子は、上記態様1〜3において、上記第1突起部(突起部41・41a)は、正四角錐形状または正六角錐形状であることが好ましい。上記構成によると、上記第1突起部を容易に形成することができる。加えて、隣接する第1突起部間に、光の入射方向に対し垂直な平面が形成されることを防止することができるため、受光面における反射率上昇を防止することができる。
本発明の態様5に係る光電変換システム(太陽光発電システム2000・4000)は、請求項1〜4の何れか1項に記載の光電変換素子1001がアレイ状に複数配されており、当該複数の光電変換素子1001を覆うカバー1002と、上記複数の光電変換素子1001の何れかに接続されている出力端子1013・1014とを備える光電変換モジュール1000と、上記光電変換素子1001から供給される電力を受ける接続箱2002・3002(集電箱3004)と、上記接続箱2002・3002(集電箱3004)から供給される電力を受けるパワーコンディショナ2003・4003とを備えることが好ましい。これにより、光電変換の効率が高い光電変換システムを得ることができる。
本発明の態様6に係る光電変換素子は、上記態様1〜4において、上記半導体層(結晶シリコン11)のうち、上記受光面とは逆側面である裏面は平面であることが好ましい。上記構成によると、上記裏面に反射防止の微細構造を設けた構成が抱える問題、すなわち、上記裏面に設ける配線や電極等が接触不良を生じることを防止することができる。
本発明の態様7に係る光電変換素子の製造方法は、結晶シリコン基板71の表面に成膜された二酸化ケイ素膜(シリコン酸化膜72)に、700nm≦L≦2μmとなるLの間隔で開口部72aを形成する工程と、上記結晶シリコン基板71をウェットエッチングすることで、上記結晶シリコン基板71のうち、上記二酸化ケイ素膜(シリコン酸化膜72)が成膜されている面に、ピッチが上記Lの範囲であり、底面から頂点までの距離を高さhとすると、{1.41×(L/2)}<h<{4.23×(L/2)}となる角錐形状である複数の突起部を形成する工程とを有することが好ましい。
上記構成によると、受光面に入射する光のうち、長波長から短波長に至る波長帯の反射を抑えることができる結晶シリコンを得ることができる。これにより、光の変換効率が高い光電変換素子を得ることができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
本発明は、光電変換素子および光電変換素子の製造方法に利用することができる。
1〜6 光電変換素子
11・13・15・17〜19 結晶シリコン
12・12a 突起部(第2突起部)
14 突起部
21・21a・22・23 テクスチャ構造
24 凹凸構造
31 積層体
32 表面電極
33・34 裏面電極
35 裏面支持台
41・41a 突起部(第1突起部)
41A11〜41A13 突起部(第1突起部)
41A21〜41A23 突起部(第1突起部)
41A31〜41A33 突起部(第1突起部)
51 非晶質シリコン
61 透明導電膜
62 絶縁層
71 結晶シリコン基板
71a・71a 開口部
74 レジスト
74a 開口部
81 結晶シリコン
82 突起部
91n・95n・96n・98n 高濃度n型領域
92p〜94p・97p 高濃度p型領域
C 頂点
C’ 頂点
M・MX・MY 間隔
P・P11〜13・P21〜P23・P31〜P33 格子点
2000 太陽光発電システム(光電変換システム)
2001 光電変換モジュールアレイ
2002 接続箱
2003 パワーコンディショナ
2004 分電盤
2005 電力メータ
2011 電気機器類
2013 出力端子
2013,2014 出力端子
2014 出力端子
2100 蓄電池
3000 モジュールシステム
3002 接続箱
3004 集電箱
4000 太陽光発電システム
4001 サブシステム
4003 パワーコンディショナ
4004 変圧器
4100 蓄電池

Claims (5)

  1. 半導体層と、当該半導体層に積層された複数の層からなる積層体とを有し、
    受光面に、上記半導体層及び上記積層体からなる第1突起部が複数配された凹凸構造が形成されており、
    上記第1突起部は正角錐形状であり、底面の1辺の長さをLとすると700nm≦L≦2μmであり、
    上記半導体層の受光面には上記複数の第1突起部を構成する第2突起部からなる凹凸構造が形成されており、上記第2突起部の底面から頂点までの距離を高さhとすると、{1.41×(L/2)}<h<{4.23×(L/2)}であることを特徴とする光電変換素子。
  2. 上記複数の第1突起部のうち隣接する第1突起部の底面同士は接触しており、
    上記複数の第1突起部の少なくとも一部の第1突起部は、当該複数の第1突起部のそれぞれを等間隔に配したときの位置から、平面内において、長さLの50%以内のズレを有して配されていることを特徴とする請求項1に記載の光電変換素子。
  3. 上記複数の第1突起部の少なくとも一部の第1突起部は、他の第1突起部と比べて底面の1辺の長さLの値が異なっていることを特徴とする請求項2に記載の光電変換素子。
  4. 上記第1突起部は、正四角錐形状または正六角錐形状であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の光電変換素子。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の光電変換素子がアレイ状に複数配されており、当該複数の光電変換素子を覆うカバーと、上記複数の光電変換素子の何れかに接続されている出力端子とを備える光電変換モジュールと、
    上記光電変換素子から供給される電力を受ける接続箱と、
    上記接続箱から供給される電力を受けるパワーコンディショナとを備えることを特徴とする光電変換システム。
JP2014131791A 2014-06-26 2014-06-26 光電変換素子および光電変換システム Pending JP2016009846A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014131791A JP2016009846A (ja) 2014-06-26 2014-06-26 光電変換素子および光電変換システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014131791A JP2016009846A (ja) 2014-06-26 2014-06-26 光電変換素子および光電変換システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016009846A true JP2016009846A (ja) 2016-01-18

Family

ID=55227190

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014131791A Pending JP2016009846A (ja) 2014-06-26 2014-06-26 光電変換素子および光電変換システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016009846A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10879407B2 (en) 2016-09-27 2020-12-29 Nec Corporation Optical sensor and method for forming same
WO2023166884A1 (ja) * 2022-03-03 2023-09-07 ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 固体撮像装置及びその製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10879407B2 (en) 2016-09-27 2020-12-29 Nec Corporation Optical sensor and method for forming same
WO2023166884A1 (ja) * 2022-03-03 2023-09-07 ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 固体撮像装置及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20130220406A1 (en) Vertical junction solar cell structure and method
US20110129714A1 (en) Semiconductor wire array structures, and solar cells and photodetectors based on such structures
US20130192663A1 (en) Single and multi-junction light and carrier collection management cells
US20120073641A1 (en) Solar cell apparatus having the transparent conducting layer with the structure as a plurality of nano-level well-arranged arrays
US20110253203A1 (en) Tandem photovoltaic device and method for manufacturing the same
WO2014175066A1 (ja) 光電変換素子
JP2016009846A (ja) 光電変換素子および光電変換システム
US20150179843A1 (en) Photovoltaic device
EP2355173B1 (en) Silicon thin film solar cell
JP6342386B2 (ja) 光電変換装置
KR101622088B1 (ko) 태양전지
WO2010134360A1 (ja) 薄膜太陽電池およびその製造方法
US20110303270A1 (en) Solar cell structure having high photoelectric conversion efficiency and method of manufacturing the same
KR102574926B1 (ko) 페로브스카이트 실리콘 탠덤 태양전지 및 이의 제조 방법
JP2012204646A (ja) 薄膜光電変換装置用基板の製造方法および薄膜光電変換装置の製造方法
US20150325712A1 (en) Nanostructured Thin-Film Solar Cell
US20110259398A1 (en) Thin film solar cell and method for manufacturing the same
TWI470814B (zh) 太陽能電池
JP5036663B2 (ja) 薄膜太陽電池およびその製造方法
US8901413B2 (en) Photovoltaic device including flexible substrate and method for manufacturing the same
JP6209682B2 (ja) 太陽電池用シリコン基板製造方法
WO2014171351A1 (ja) 光電変換素子
JP6389639B2 (ja) 光電変換素子
KR101628957B1 (ko) 패터닝된 그리드전극과 이를 적용한 박막 태양전지 및 이들의 제조방법
JP2009177210A (ja) 薄膜シリコン積層型太陽電池の製造方法