JP2009289260A - 非線形の構造的応答の数値シミュレーションにおける接触貫通を制限するシステムおよび方法 - Google Patents

非線形の構造的応答の数値シミュレーションにおける接触貫通を制限するシステムおよび方法 Download PDF

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Abstract

【課題】陰解法有限要素解析法を用いる非線形の構造的応答の数値シミュレーションにおける接触貫通を制限するシステムおよび方法を、開示する。
【解決手段】一の面に関しては、構造体の有限要素解析法(FEA)モデルを、構造体の幾何学的配置および材料特性に基づいて、多数のノードおよび要素として定義する。そして、FEAモデルの時間進行解析が行なわれる。時間進行解析の結果は、それぞれの時間ステップにおける非線形の構造的応答の多数の解を含んでいる。それぞれの時間ステップにおける解は、少なくとも1つの反復法を演算することを必要とする。非線形の構造的応答は、以下の通りに決定される。1)調査方向が決定される。2)接触貫通パラメータが調査方向において計算される。3)最小エネルギー不平衡位置が調査方向に沿って、CPPによってさらに限定される解として、検出され、これにより、構造体の接触貫通が略制限される。
【選択図】図5

Description

本発明は、概して、機械学のコンピュータ支援工学解析に関し、特に、陰解法(陰解法による)有限要素解析法を用いて、非線形の構造的応答の数値シミュレーションにおける接触貫通を制限するシステムおよび方法に関する。
今日、コンピュータ支援工学(CAE)は、多くのタスクにおいてエンジニアを援助するために用いられている。例えば、構造体あるいは製品設計の手順において、CAE(Computer Aided Engineering)解析、特に有限要素解析法(Finite Element Analyis (FEA))が、種々の荷重条件(例えば、静的あるいは動的な荷重条件)下での応答(例えば応力、変位など)を評価するために、よく用いられている。
FEAは、三次元の非線形の構造設計および解析など複雑な製品あるいはシステム(例えば車、飛行機など)に関連する工学問題をシミュレートする(つまり、モデル化して解く)ために、産業において広く用いられているコンピュータ化された方法である。FEAの名前は、想定されている対象の幾何学的配置(ジオメトリー(geometry))を特定する方法に由来する。幾何学的配置は、要素(エレメント(element))とノード(node)とによって定義される。多くのタイプの要素があり、体積に対応する中実要素(ソリッド要素)、面に対応する外殻要素(シェル要素)あるいは板状要素(プレート要素)と、一次元の構造物に対応する梁状要素(ビーム要素)あるいは骨組構造要素(トラス要素)がある。例としての要素を、図1に示す。
現代のデジタルコンピュータの登場により、FEAは、FEAソフトウェアとして実装されている。FEAソフトウェアは、大まかに2つのタイプに分類することができる。陰解法によるもの(implicit)と陽解法によるもの(explicit)とがそれである。陰解法FEAソフトウェアは、連立線形方程式(coupled linear equation)のシステムを解くために陰解方程式による解法(implicit equation solver)を用いる。一方、陽解法FEAソフトウェアは、結合線形方程式を解くのではなく、それぞれが未知である解をそれらが連立していないものと仮定して明示的に解く。また、動的応答を評価するために、陰解法FEAあるいは陽解法FEAは、時間進行解析における多数の解法サイクルあるいは時間ステップで行なわれる。それぞれの解法サイクルで、特定の構造的な応答が得られる。2つの連続する解法サイクル間の時間インクリメントを、時間ステップΔtという。
衝突イベント(例えば自動車衝突、金属成形など)は、陽解法FEAを用いて、好ましくはシミュレートされる。しかしながら、陽解法FEA法は、数値的に不安定である。その不安定さは、非常に短い時間ステップ(10−6秒というマイクロセカンドオーダー)を用いることによって克服すなわち補償することができる。その結果、膨大な数の時間ステップが、ほんの短い期間(例えば0.1秒)をシミュレートするために必要とされる。最新技術水準のコンピュータシステムでさえ、この種の解析を行なうには多くの実時間(何時間というオーダー)がかかる。したがって、はるかに長い時間ステップサイズを可能にする陰解法FEAを用いて、静的あるいは擬似静的な工学問題をシミュレートするほうが、より適している。一般的に、それぞれの時間ステップに対する解法は、1つ以上の反復法を用いて収束(予め定義された許容範囲に基づいた)を達成する。
衝突イベントのシミュレートにおける物理的な構造挙動のうちの1つに、FEA解析においてFEAモデルの2つの部分が互いに接触することとして定義される構造的な接触がある。構造的な接触をシミュレートする従来技術解法のうちの1つには、構造的な接触貫通が時間進行解析の特定の時間ステップにおいて検出された後、補償力あるいは補償バネが導入されるペナルティー法と呼ばれる方法がある。補償力あるいは補償バネのサイズは、接触貫通の大きさに依存する。
ペナルティー方法は、陽解法FEAにおいてよく機能している。しかしながら、このような方法を陰解法FEA解析において適用した場合のシミュレーション結果は、陽解法FEA解析に適用した場合のシミュレーション結果ほどにはよくなく、多くの場合許容できないものである。特に、FEAメッシュモデルは、陰解法FEAにおいて、2つの時間ステップ間の大きい接触貫通によって生じる大きい架空の補償力あるいは補償バネにより、歪むことになる。
図2Aおよび図2Bは、従来技術のアプローチを用いた、2つの連続する時間ステップでの金属成形シミュレーションの陰解法FEAの結果を示す図である。図2Aに示すように、第1部分すなわち第1対象(例えばブランクシート金属)202は、初期(つまりステップ0)に、第2部分すなわち第2対象(例えば、そのブランクを受ける金型)204に向かって押圧される。図2Bに示す次のステップ(つまり、ステップ1)において、第1および第2対象間で、大きな接触貫通220が生じる。このシミュレーション結果が物理的に生じないことは、明白である。このような大きい接触貫通では、ペナルティー方法(例えば、接触貫通位置で反力すなわち反対方向バネを適用する)に基づいた補正測定は、FEAのメッシュモデルにおいてダメージを修復することができなかった。したがって、陰解法有限要素解析法を用いる非線形の構造的応答の数値シミュレーションにおける接触貫通を制限するシステムおよび方法の改良が望まれているといえよう。
この章は、本発明のいくつかの側面を要約することを目的とし、いくつかの好ましい態様を簡潔に紹介するものである。この章においては、要約およびここでの発明の名称と同様に、簡略化あるいは省略が、この章の目的を損なわないよう、行われている場合がある。このような簡略化あるいは省略は、本発明の範囲を制限するものではない。
本発明は、陰解法有限要素解析法を用いる非線形の構造的応答の数値シミュレーションにおける接触貫通を制限するシステムおよび方法を、開示する。一の側面に関しては、構造体の有限要素解析法(FEA)モデルを、構造体の幾何学的配置および材料特性に基づいて、多数のノードおよび要素として定義する。そして、FEAモデルの時間進行解析が行なわれる。時間進行解析の結果は、それぞれの時間ステップにおける非線形の構造的応答の多数の解を含んでいる。それぞれの時間ステップにおける解は、少なくとも1つの反復法を演算することを必要とする。非線形の構造的応答は、以下の通りに決定される。1)調査方向が決定される。2)接触貫通パラメータ(Contact Penetration Parameter (CPP))が調査方向において計算される。3)最小エネルギー不平衡位置が調査方向に沿って、CPPによってさらに限定される解として、検出され、これにより、構造体の接触貫通が略制限される。
他の側面に関しては、1セットの近似ノード接触距離が、直前の反復法から計算される。その1セットの近似ノード接触距離は、ノードのそれぞれと、FEAモデルの要素(つまり、プレートあるいはソリッド)によって形成された表面のそれぞれと、の間の最新の幾何学的配置および非線形の構造的応答(例えば、ノードの変位)から計算される。次の異なる3つの仮定が計算に用いられる。1)ノードおよび表面が両方とも移動している。2)ノードが移動しており、表面が静止している。3)ノードが静止しており、表面が移動している。ノード接触距離は、それぞれの仮定を個々に用いて計算される。接触貫通パラメータ(CPP)は、近似ノード接触距離の最小値(つまり、最も控えめな見積もり)と、非接触のノードの変位と、の間の比率として計算される。非接触のノードの変位は、それぞれの反復法の始めに、接触が起こらなかったと仮定した条件で、予め決定されている。CPPは、0〜1の実数である。CPPが陰解法FEA解法の解に適用されて、これにより、最小エネルギー不平衡位置を調査しているとき、接触貫通が略制限される。
一の態様に関しては、本発明は、構造体の非線形の応答の数値シミュレーションにおける接触貫通を制限する方法であって、少なくとも以下のステップを有する方法である。
構造体の初期の幾何学的配置に基づいて構造体の有限要素解析法(FEA)モデルを定義するステップであって、FEAモデルが複数のノードと複数の要素とを有しているステップと、FEAモデルの時間進行陰解法FEAを行なうステップであって、時間進行陰解法FEAの結果がそれぞれの時間ステップでの構造体の非線形の応答の複数の解を有しており、解のそれぞれに対して少なくとも1つの反復法を演算することが必要であり、構造体の非線形の応答が構造体の最新の幾何学的配置を有しているステップと、少なくとも1つの反復法のそれぞれで、調査方向を決定するステップと、直前の反復法において得られた構造体の非線形の応答を用いて、調査方向における接触貫通パラメータを計算するステップと、構造体の接触貫通を略最小化するよう、調査方向においてCPPによってスケール変更された最小エネルギー不平衡位置を決定するステップであって、位置が構造体の非線形の応答の複数の解のうちの個別の解であるステップとを備える。
方法は、さらに、複数のノードのそれぞれと、複数の要素によって形成された複数の表面のそれぞれと、の間の複数の近似ノード接触距離を、計算するステップを有する。計算に関して、次の3つの仮定がある。
1)複数のノードの上記のそれぞれと、表面の上記のそれぞれと、は、両方とも構造体の非線形の応答および最新の幾何学的配置に従って、調査方向に沿って移動していると仮定される。
2)複数のノードの上記のそれぞれは、構造体の非線形の応答および最新の幾何学的配置に従って調査方向に沿って移動していると仮定され、一方、表面の上記のそれぞれは、静止していると仮定される。
3)複数のノードの上記のそれぞれは、静止していると仮定され、一方、表面の上記のそれぞれは、構造体の非線形の応答および最新の幾何学的配置に従って調査方向に沿って移動していると仮定される。これらの仮定に基づく最も控えめな見積もりが用いられる(例えば3つの計算の最小のもの)。
本発明のさらなる目的、特徴および利点は、添付した図面を参照し、以下の本発明の実施の形態の詳細な説明を考察することによって明らかとなろう。
本発明のこれらおよび他の特徴、面および利点は、以下の説明、添付の特許請求の範囲および添付した図面を考慮してより理解されよう。図面は次の通りである。
種々の例示的な有限要素タイプを示す図である。 従来技術のアプローチにおける、2つの連続する時間ステップでの金属成形シミュレーションの陰解法FEAの結果を示す図である。 従来技術のアプローチにおける、2つの連続する時間ステップでの金属成形シミュレーションの陰解法FEAの結果を示す図である。 本発明のある実施形態にかかる、陰解法有限要素解析法を用いる、非線形の構造挙動をシミュレートする際に接触貫通を制限する、例示的なコンピュータによって実行されるプロセスを示すフローチャートである。 本発明の一の実施形態にかかる、接触貫通パラメータとともに陰解法FEAを用いる、金属成形シミュレーションにおける非線形の構造的応答の例示的なシーケンスを示す図である。 本発明の一の実施形態にかかる、接触貫通パラメータとともに陰解法FEAを用いる、金属成形シミュレーションにおける非線形の構造的応答の例示的なシーケンスを示す図である。 本発明の一の実施形態にかかる、接触貫通パラメータとともに陰解法FEAを用いる、金属成形シミュレーションにおける非線形の構造的応答の例示的なシーケンスを示す図である。 図5は、本発明の一の実施形態にかかる、図4A乃至4Cの金属成形シミュレーションの例示的な有限要素モデルを示す図である。 図6は、本発明のある実施形態を実行可能である演算処理装置の主要な部品を示す機能図である。
以下の説明においては、本発明の完全な理解を提供するために、多数の具体的で主要ではない部分まで記述する。しかしながら、本発明をこれらの具体的で主要ではない部分までなくとも実現できることは、当業者にとって明らかであろう。ここでの説明および表現は、当該技術で経験のある者すなわち当業者が最も効果的に彼らの仕事を他の当業者に伝えるために用いる通常の手段である。他の場合では、よく知られている方法、手順、部品および回路類は、本発明の面を不必要に不明瞭にすることを回避するために、詳細には説明しない。
ここで言及する「一の実施形態」あるいは「ある実施形態」は、その実施形態に関して説明される特定の特徴、構造あるいは特性を本発明の少なくとも1つの実施形態にも含ませることができるということを意味する。本明細書においてところどころに現れる語「1つの実施形態において」は、必ずしも同じ実施形態をすべて言及しているのではなく、また、他の実施形態とは互いに相容れない別のあるいは代替的な実施形態でもない。さらに、本発明の1つ以上の実施形態を表わすプロセスフローチャートすなわちプロセス図におけるブロックの順序は、いかなる特定の順序を本質的に示すものではなく、また、本発明におけるいかなる限定をも含意するものでもない。
本発明の説明を円滑に行うために、ここでの開示の全体にわたって用いられるいくつかの語の定義を提供する必要があると思われる。以下の定義は、ある態様にかかる本発明の理解および説明に役立たせるものである、ことを付言しておく。定義が、その態様に関してある制限を含んでいるように見えるかもしれないが、語の実際の意味は、当業者が認識することができるそのような態様を適切に超えた適用範囲を有する。
陰解法FEAは、未知の解に対する連立線形方程式を解くための陰解法による解法の使用を意味する。一般的には、これはKu=Fの形をとる。ここで、Kは大域的な剛性行列であり、uは未知の変位配列であり、また、Fは大域的な力配列である。剛性行列Kは、FEAモデルにおける要素のそれぞれから形成され、要素のそれぞれの幾何学的配置および材料特性に基づいている。非線形の構造的応答が望まれる場合、剛性行列は、時間進行解析においてそれぞれの時間ステップで変化してもよい。未知の変位配列uが解かれ、そして、解かれた未知の変位配列uを、次の時間ステップすなわち解法サイクルに対する剛性行列の形成に用いることもできる。
本発明の実施形態を、図3乃至図6を参照して、ここに説明する。しかしながら、当業者には、これらの図面に関してここでなされる詳細な説明が、本発明がこれらの限定的な実施形態を越えて広がっていることの解説的な目的のためのものであることが、容易に分かるであろう。
まず、図3を参照して、本発明の一の実施形態にかかる、陰解法有限要素解析法を用いる、非線形の構造的応答を数値シミュレートする際に接触貫通を制限する、例示的なプロセス300を示す。プロセス300を、ソフトウェア、ハードウェア、あるいはその両方の組合せで実行できる。
ステップ302において、構造体の初期の幾何学的配置および材料特性から構造体(例えば、車、金属部分の金属成形など)の有限要素解析法(FEA)モデルを定義することによって、プロセス300がスタートする。FEAモデルは、多数のノードおよび要素を有する。さらに、FEAモデルは、また、数値シミュレーションにおいて用いられる荷重条件あるいは初期条件を有することもできる。次に、ステップ304において、FEAモデルの時間進行解析(つまり、数値シミュレーション)が、陰解法FEAを用いて行なわれる。時間進行解析の結果は、それぞれの時間ステップにおける非線形の構造的応答の多数の解を含んでいる。時間ステップのそれぞれにおける解は、少なくとも1つの反復法を演算することを必要とする。それぞれの反復法の最初に、プロセス300は、ステップ308において、特定の解法手法(例えばNewton−Raphson法,Broyden−Fletcher−Goldfarb−Shanno(BFGS)法など)に基づいて、調査方向を決定する。例えば、調査方向は、特定の反復法において、連立方程式(coupled equation)(つまり、特定の荷重条件を有するFEAモデルの剛性行列)を解くことによって、決定される。調査方向が決定された後、調査方向に関連する接触貫通パラメータ(CPP)が、ステップ310において、計算される。CPPは、陰解法FEAに適用されたとき、陰解法FEAの解析の解が大きい接触貫通を有することを防止するよう、用いられるように構成される。
CPPは、1セットの近似ノード接触距離とそれぞれの非接触のノードの変位との間の比率として計算される。それぞれの非接触のノードの変位は、それぞれの反復法の始めに、接触が起こらなかったと仮定した条件で、予め決定されている。その1セットの近似ノード接触距離は、FEAモデルの要素のノードのそれぞれと、FEAモデルの要素によって形成されたそれぞれの表面と、の間の距離として、計算される。3つの異なる仮定が、近似ノード接触距離の計算に用いられる。第1の仮定では、ノードおよび表面は両方とも移動している。第2の仮定では、ノードは移動しているが、表面は静止している。第3の仮定では、ノードは静止しているが、表面は移動している。これらの仮定に基づく最も控えめな見積もりが用いられる(例えば3つの計算の最小のもの)。非接触ノード変位は、接触が特定の反復法においては生じないという仮定で、FEAモデルを解くことによって決定される。
ステップ312において、プロセス300は、この反復法の非線形の構造的応答の解として、調査方向に沿って最小エネルギー不平衡位置を検出する。その位置はCPPによってさらに制限され、これにより、構造体の接触貫通が略制限され、その結果、従来技術のアプローチの短所を克服する。次に、判断ステップ314において、力の平衡に到達したか否か(例えば許容範囲より低いか否か)が判断される。「no」の場合、他の反復法が特定の時間ステップに要求され、プロセスはステップ308へと戻る。「yes」の場合、プロセス300はステップ316へと移行し、時間を次の時間ステップへとインクリメントする。最後に、判断ステップ318において、数値シミュレーションが終了した否か(例えば、ユーザによって設定された総シミュレーション時間に達したか否か)が判断される。「no」の場合、プロセス300はステップ308へと戻り、数値シミュレーションを次の時間ステップにおいて継続する。そうでなければ、プロセス300は、終了する。
図4A乃至4Cは、本発明の一の実施形態にかかる、接触貫通パラメータとともに陰解法FEAを用いる、例示的な金属成形シミュレーションにおける一連の構造的応答を示す図である。図4Aにおける構造体は、図2Aに示した同じ構造体である。第1対象すなわち第1部分402は、第2対象404に向かって押圧され、これにより成形部分を形成する。非線形の陰解法FEA手法に従った調査方向401を、図4Aのステップ0において、第1対象402から第2対象404へ向かって示している。図4Bに示す次のステップ(ステップ1)においては、第1対象402が押圧されて、第2対象404にわずかに触れている。本発明の一の実施形態に関しては、図4Bに示す構造的応答が、接触貫通パラメータを用いる陰解法FEAの結果である。接触貫通は、図4Bに示す2つの接触点410として略制限されている。最後に、第1部分が、図4Cに示すステップ2において、異なる形状に成形される。図2A乃至図2Bに示すシーケンスは著しい接触貫通を示しているが、図4A乃至図4Cに示すこのシーケンスでは接触貫通が生じていない。
図5は、本発明の一の実施形態にかかる、図4A乃至4Cの金属成形シミュレーションの例示的なFEAモデルを示す。FEAモデルは、第1部分モデル502と第2対象モデル504とを有している。第1部分モデル502は、複数のノード512a〜512nを有している。複数の表面524a〜524nは、第2モデル504の要素によって形成される。調査方向は、下向きの矢印501によって示される。陰解法FEA解析のそれぞれの反復法の最初に接触貫通パラメータを決定するために、ノード512a〜512nのそれぞれと、表面524a〜524nのそれぞれと、の間の1セットの近似ノード接触距離が、まず計算される。計算は、図3に関して説明した3つの仮定(つまりノードおよび表面の移動および静止)を用いて行なわれる。その計算が、すべての要素に対するすべてのノードの計算を含んでおり、そのため時間を要するとともに多くの演算ソース(つまりプロセッサーサイクル)を必要とする可能性があることは、明白である。種々の既知の手法が、この計算を効率的で効果的とするように適用される。例えば、関係のあるバケットにおける要素のみを所定のノードに対して考慮する必要があるように、バケット並べ換え(バケット・ソート)を用いる。
一の側面において、本発明は、ここに説明した機能を実行可能な1つ以上のコンピュータシステムに対してなされたものである。コンピュータシステム600の一例を、図6に示す。コンピュータシステム600は、プロセッサ604など1つ以上のプロセッサを有する。プロセッサ604は、コンピュータシステム内部通信バス602に接続されている。種々のソフトウェアの実施形態を、この例示的なコンピュータシステムで説明する。この説明を読むと、いかにして、他のコンピュータシステムおよび/またはコンピュータアーキテクチャーを用いて、本発明を実行するかが、関連する技術分野に習熟している者には明らかになるであろう。
コンピュータシステム600は、また、メインメモリ608、好ましくはランダムアクセスメモリ(RAM)を有しており、また、二次メモリ610を有していてもよい。二次メモリ610は、例えば、1つ以上のハードディスクドライブ612、および/またはフロッピーディスクドライブ、磁気テープドライブ、光ディスクドライブなどに代表される1つ以上のリムーバブルストレージドライブ614を有することができる。リムーバブルストレージドライブ614は、よく知られている方法で、リムーバブルストレージユニット618から情報を読み取り、および/またはリムーバブルストレージユニット618に情報を書き込む。リムーバブルストレージユニット618は、リムーバブルストレージドライブ614によって読み取り・書き込みされるフロッピーディスク、磁気テープ、光ディスクなどを表わす。以下にわかるように、リムーバブルストレージユニット618は、コンピュータソフトウェアおよび/またはデータを内部に記憶しているコンピュータで使用可能な記憶媒体を有している。
別の実施形態において、二次メモリ610は、コンピュータプログラムあるいは他の命令をコンピュータシステム600にロードすることを可能にする他の同様な手段を有することもできる。そのような手段は、例えば、リムーバブルストレージユニット622とインターフェース620とを有することができる。そのようなものの例には、プログラムカートリッジおよびカートリッジのインターフェース(ビデオゲーム機に見られるようなものなど)と、リムーバブルメモリチップ(消去可能なプログラマブルROM(EPROM)、ユニバーサルシリアルバス(USB)フラッシュメモリ、あるいはPROMなど)およびそれらに対応するソケットと、ソフトウェアおよびデータをリムーバブルストレージユニット622からコンピュータシステム600に転送することを可能にする他のリムーバブルストレージユニット622およびインターフェース620と、が含まれうる。一般に、コンピュータシステム600は、プロセススケジューリング、メモリ管理、ネットワーク管理およびI/Oサービスなどのタスクを行なうオペレーティングシステム(OS)ソフトウェアによって、制御され連係される。例示的なOSには、Linux(R)およびMicrosoft Windows(R)が含まれる。
通信用インターフェース624も、また、バス602に接続することができる。通信用インターフェース624は、ソフトウェアおよびデータをコンピュータシステム600と外部装置との間で転送することを可能にする。通信用インターフェース624の例には、モデム、ネットワークインターフェイス(イーサネット・カードなど)、コミュニケーションポート、PCMCIA(Personal Computer Memory Card International Association)スロットおよびカードなど、が含まれうる。通信用インターフェース624を介して転送されたソフトウェアおよびデータは、通信用インターフェース624によって受信可能な電子信号、電磁気信号、光学信号、あるいは他の同等な手段とできるデータパケットの態様である。これらのデータパケットは、通信経路(つまりチャンネル)を介して通信用インターフェース624へと出力される。このチャンネルは、データパケットを伝送するものであり、そのデータパケットを、ワイヤすなわちケーブル、光ファイバー、電話線、携帯電話リンク、RFリンク、Bluetooth(R)無線リンクおよび他の通信チャネルを用いて実現(インプリメント)することができる。
チャンネルは、データネットワークとコンピュータ600との間のデータパケット送信を円滑化し、典型的には、特定の通信手続(つまりプロトコル)を実行してデータを送受信する。一般的なプロトコルのうちの1つは、インターネットにおいて一般に用いられているTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)である。一般に、通信インターフェース624は、データファイルをデータネットワーク上で伝達される小さいパケットへ分割し、あるいは受信したパケットを元のデータファイルへと組み立てる(再構築する)、いわゆるパケットのアセンブル・リアセンブル管理を行う。さらに、通信インターフェース624は、正しい宛先に届くようそれぞれのパケットのアドレス部分に対処し、あるいはコンピュータ600が宛先となっているパケットを他に向かわせることなく確実に受信する。この書類において、「コンピュータプログラム媒体」および「コンピュータで使用可能な媒体」という語は、リムーバブルストレージドライブ614および/またはハードディスクドライブ612に組み込まれたハードディスクなどの媒体を通常意味して用いられている。これらのコンピュータプログラム製品は、コンピュータシステム600にソフトウェアを提供する手段である。本発明は、このようなコンピュータプログラム製品に対してなされたものである。
コンピュータシステム600は、また、コンピュータシステム600をモニタ、キーボード、マウス、プリンタ、スキャナ、プロッタなどとアクセスさせるための入出力(I/O)インターフェース630を有していてもよい。
コンピュータプログラム(コンピュータ制御ロジックともいう)は、メインメモリ608および/または二次メモリ610にアプリケーションモジュール606として記憶される。コンピュータプログラムを、通信用インターフェース624を介して受け取ることもできる。このようなコンピュータプログラムが実行された時、コンピュータプログラムによって、コンピュータシステム600がここに説明した本発明の特徴を実行することが可能になる。詳細には、コンピュータプログラムが実行された時、コンピュータプログラムによって、プロセッサ604が本発明の特徴を実行することが可能になる。したがって、このようなコンピュータプログラムは、コンピュータシステム600のコントローラを表わしている。
ソフトウェアを用いて発明が実行されるある実施形態において、当該ソフトウェアは、コンピュータプログラム製品に記憶され、あるいは、リムーバブルストレージドライブ614、ハードドライブ612あるいは通信用インターフェース624を用いてコンピュータシステム600へとロードされる。アプリケーションモジュール606は、プロセッサ604によって実行された時、アプリケーションモジュール606によって、プロセッサ604がここに説明した本発明の機能を実行する。
所望のタスクを実現するために、I/Oインターフェース630を介したユーザ入力によって、あるいは、よることなしに、1つ以上のプロセッサ604によって実行することができる1つ以上のアプリケーションモジュール606を、メインメモリ608に、ロードすることもできる。動作においては、少なくとも1つのプロセッサ604がアプリケーションモジュール606のうちの1つが実行されると、結果が演算されて二次メモリ610(つまりハードディスクドライブ612)に記憶される。CAE解析(例えば有限要素解析法を用いる数値シミュレーション)の状況は、テキストあるいはグラフィック表現で、I/Oインターフェース630を介してユーザに報告される。
本発明を具体的な実施形態を参照しながら説明したが、これらの実施形態は単なる例示であって、本発明を限定するものではない。開示した例示的な実施形態に対する種々の変更あるいは変形を、当業者は思いつくであろう。例えば、金属成形の例を本発明の応用として示し説明したが、他のタイプの構造的な接触問題をシミュレートすることもできる。2つの部分のFEAのモデルを用いて、金属成形の例を示し説明したが、これとは異なる数の部分(1つ部分のFEAモデルを含む)を有するFEAのモデルを用いることもできる。要約すると、発明の範囲は、ここで開示した具体的で例示的な実施形態に限定されず、当業者が容易に思い付くあらゆる変更が、本願の精神および認識範囲そして添付の特許請求の範囲の権利範囲に含まれる。
600 コンピュータ
602 バス
604 プロセッサ
606 モジュール
608 メインメモリ(RAM)
610 第2メモリ
612 ハードディスクドライブ
614 リムーバブルストレージドライブ
618 リムーバブルストレージユニット
620 インターフェース
622 リムーバブルストレージユニット
624 通信用インターフェース
630 I/Oインターフェース

Claims (20)

  1. 構造体の非線形の応答の数値シミュレーションにおける接触貫通を制限する方法であって、
    前記構造体の初期の幾何学的配置に基づいて前記構造体の有限要素解析法(FEA)モデルを定義するステップであって、前記FEAモデルが複数のノードと複数の要素とを有しているステップと、
    前記FEAモデルの時間進行陰解法FEAを行なうステップであって、時間進行陰解法FEAの結果がそれぞれの時間ステップでの前記構造体の非線形の応答の複数の解を有しており、前記解のそれぞれに対して少なくとも1つの反復法を演算することが必要であり、前記構造体の前記非線形の応答が前記構造体の最新の幾何学的配置を有しているステップと、
    前記少なくとも1つの反復法のそれぞれで、調査方向を決定するステップと、
    直前の反復法において得られた前記構造体の前記非線形の応答を用いて、前記調査方向における接触貫通パラメータ(CPP)を計算するステップと、
    最小エネルギー不平衡位置を決定するステップであって、該最小エネルギー不平衡位置は前記構造体の接触貫通を略最小化するよう前記調査方向において前記CPPによって変倍されているステップであり、前記位置が前記構造体の前記非線形の応答の前記複数の解の個別の解であるステップと、
    を備える方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、前記接触貫通パラメータは、複数の近似ノード接触距離と、対応する非接触のノードの変位と、の間の比率として計算され、前記対応する非接触のノードの変位が、前記反復法の上記それぞれの始めに、接触が起こらなかったと仮定した条件で、予め決定されている方法。
  3. 請求項2に記載の方法であって、前記複数の近似ノード接触距離は、前記複数のノードのそれぞれと、前記複数の要素によって形成された複数の表面のそれぞれと、の間の最も控えめな見積もりとして計算される方法。
  4. 請求項2に記載の方法であって、前記複数のノードの上記のそれぞれと、前記表面の上記のそれぞれと、は、両方とも前記構造体の前記非線形の応答および最新の幾何学的配置に従って、前記調査方向に沿って移動していると仮定される方法。
  5. 請求項2に記載の方法であって、前記複数のノードの上記のそれぞれは、前記構造体の前記非線形の応答および最新の幾何学的配置に従って前記調査方向に沿って移動していると仮定され、一方、前記表面の上記のそれぞれは、静止していると仮定される方法。
  6. 請求項2に記載の方法であって、前記複数のノードの上記のそれぞれは、静止していると仮定され、一方、前記表面の上記のそれぞれは、前記構造体の前記非線形の応答および最新の幾何学的配置に従って前記調査方向に沿って移動していると仮定される方法。
  7. 請求項6に記載の方法であって、前記CPPは、0〜1の値を有する実数である方法。
  8. 請求項1に記載の方法であって、前記少なくとも1つの反復法の上述のそれぞれでの前記調査方向において前記最小エネルギー不平衡位置を決定するステップが、さらに、予め定義された許容範囲未満のエネルギー不平衡を検出するステップを備えている方法。
  9. 構造体の非線形の応答の数値シミュレーションにおける接触貫通を制限するシステムであって、
    入出力(I/O)インターフェースと、
    アプリケーションモジュールに関するコンピュータが読取り可能なコードを記憶しているコンピュータ記憶装置と、
    前記コンピュータ記憶装置に連結されている少なくとも1つのプロセッサと、
    を備えるシステムであって、
    前記少なくとも1つのプロセッサが前記コンピュータ記憶装置内の前記コンピュータが読み取り可能なコードを実行して、これにより、前記アプリケーションモジュールに、
    前記構造体の初期の幾何学的配置に基づいて前記構造体の有限要素解析法(FEA)モデルを定義するステップであって、前記FEAモデルが複数のノードと複数の要素とを有しているステップと、
    前記FEAモデルの時間進行陰解法FEAを行なうステップであって、時間進行陰解法FEAの結果がそれぞれの時間ステップでの前記構造体の非線形の応答の複数の解を有しており、前記解のそれぞれに対して少なくとも1つの反復法を演算することが必要であり、前記構造体の前記非線形の応答が前記構造体の最新の幾何学的配置を有しているステップと、
    前記少なくとも1つの反復法のそれぞれで、調査方向を決定するステップと、
    直前の反復法において得られた前記構造体の前記非線形の応答を用いて、前記調査方向における接触貫通パラメータ(CPP)を計算するステップと、
    最小エネルギー不平衡位置を決定するステップであって、該最小エネルギー不平衡位置は前記構造体の接触貫通を略最小化するよう前記調査方向において前記CPPによって変倍されているステップであり、前記位置が前記構造体の前記非線形の応答の前記複数の解の個別の解であるステップと、
    を行わせるシステム。
  10. 請求項9に記載のシステムであって、前記接触貫通パラメータは、複数の近似ノード接触距離と、対応する非接触のノードの変位と、の間の比率として計算され、前記対応する非接触のノードの変位が、前記反復法の上記それぞれの始めに、接触が起こらなかったと仮定した条件で、予め決定されているシステム。
  11. 請求項10に記載のシステムであって、前記複数の近似ノード接触距離は、前記複数のノードのそれぞれと、前記複数の要素によって形成された複数の表面のそれぞれと、の間の最も控えめな見積もりとして計算されるシステム。
  12. 請求項11に記載のシステムであって、前記複数のノードの上記のそれぞれと、前記表面の上記のそれぞれと、は、両方とも前記構造体の前記非線形の応答および最新の幾何学的配置に従って、前記調査方向に沿って移動していると仮定されるシステム。
  13. 請求項11に記載のシステムであって、前記複数のノードの上記のそれぞれは、前記構造体の前記非線形の応答および最新の幾何学的配置に従って前記調査方向に沿って移動していると仮定され、一方、前記表面の上記のそれぞれは、静止していると仮定されるシステム。
  14. 請求項11に記載のシステムであって、前記複数のノードの上記のそれぞれは、静止していると仮定され、一方、前記表面の上記のそれぞれは、前記構造体の前記非線形の応答および最新の幾何学的配置に従って前記調査方向に沿って移動していると仮定されるシステム。
  15. 構造体の非線形の応答の数値シミュレーションにおける接触貫通を制限する方法を実行するコンピュータが読み取り可能な手段を記憶しているコンピュータで使用可能な記憶媒体であって、
    前記構造体の初期の幾何学的配置に基づいて前記構造体の有限要素解析法(FEA)モデルを定義するコンピュータが読み取り可能なコードであって、前記FEAモデルが複数のノードと複数の要素とを有しているコンピュータが読み取り可能なコードと、
    前記FEAモデルの時間進行陰解法FEAを行なうコンピュータが読み取り可能なコードであって、時間進行陰解法FEAの結果がそれぞれの時間ステップでの前記構造体の非線形の応答の複数の解を有しており、前記解のそれぞれに対して少なくとも1つの反復法を演算することが必要であり、前記構造体の前記非線形の応答が前記構造体の最新の幾何学的配置を有しているコンピュータが読み取り可能なコードと、
    前記少なくとも1つの反復法のそれぞれで、調査方向を決定するコンピュータが読み取り可能なコードと、
    直前の反復法において得られた前記構造体の前記非線形の応答を用いて、前記調査方向における接触貫通パラメータ(CPP)を計算するコンピュータが読み取り可能なコードと、
    最小エネルギー不平衡位置を決定するコンピュータが読み取り可能なコードであって、該最小エネルギー不平衡位置は前記構造体の接触貫通を略最小化するよう前記調査方向において前記CPPによって変倍されているコンピュータが読み取り可能なコードであり、前記位置が前記構造体の前記非線形の応答の前記複数の解の個別の解であるコンピュータが読み取り可能なコードと、
    を備えるコンピュータで使用可能な記憶媒体。
  16. 請求項15に記載のコンピュータで使用可能な記憶媒体であって、前記接触貫通パラメータは、複数の近似ノード接触距離と、対応する非接触のノードの変位と、の間の比率として計算され、前記対応する非接触のノードの変位が、前記反復法の上記それぞれの始めに、接触が起こらなかったと仮定した条件で、予め決定されているコンピュータで使用可能な記憶媒体。
  17. 請求項16に記載のコンピュータで使用可能な記憶媒体であって、前記複数の近似ノード接触距離は、前記複数のノードのそれぞれと、前記複数の要素によって形成された複数の表面のそれぞれと、の間の最も控えめな見積もりとして計算されるコンピュータで使用可能な記憶媒体。
  18. 請求項17に記載のコンピュータで使用可能な記憶媒体であって、前記複数のノードの上記のそれぞれと、前記表面の上記のそれぞれと、は、両方とも前記構造体の前記非線形の応答および最新の幾何学的配置に従って、前記調査方向に沿って移動していると仮定されるコンピュータで使用可能な記憶媒体。
  19. 請求項17に記載のコンピュータで使用可能な記憶媒体であって、前記複数のノードの上記のそれぞれは、前記構造体の前記非線形の応答および最新の幾何学的配置に従って前記調査方向に沿って移動していると仮定され、一方、前記表面の上記のそれぞれは、静止していると仮定されるコンピュータで使用可能な記憶媒体。
  20. 請求項17に記載のコンピュータで使用可能な記憶媒体であって、前記複数のノードの上記のそれぞれは、静止していると仮定され、一方、前記表面の上記のそれぞれは、前記構造体の前記非線形の応答および最新の幾何学的配置に従って前記調査方向に沿って移動していると仮定されるコンピュータで使用可能な記憶媒体。
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