JP2009287615A - 垂直及び斜め吊り自在のジョイント金具 - Google Patents
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Abstract
【課題】 スラブ等の吊り支持用のナットと吊ボルト間に介設使用して,吊ボルトの垂直と斜め吊りを自在としたジョイント金具を提供する。
【解決手段】 帯状金属板をプレス加工によって側面開口一体のボックス状にして天壁11を湾曲してその交差方向に長孔12を有する金具本体1と,その底壁15に固定した固定ナット2と,長孔12の縁部に回転支持部32を対接して金具本体1を支持する支持ボルト3を備えて,支持ボルト3を吊支持用のナット8に螺装し,固定ナット2に吊ボルト4を螺装する。金具本体1は支持ボルト3に回転可能であり,また金具本体1と支持ボルト3は長孔の範囲で相対位置可変であるから,支持ボルト4の吊支持を角度自在とすることができる。
【選択図】 図6
【解決手段】 帯状金属板をプレス加工によって側面開口一体のボックス状にして天壁11を湾曲してその交差方向に長孔12を有する金具本体1と,その底壁15に固定した固定ナット2と,長孔12の縁部に回転支持部32を対接して金具本体1を支持する支持ボルト3を備えて,支持ボルト3を吊支持用のナット8に螺装し,固定ナット2に吊ボルト4を螺装する。金具本体1は支持ボルト3に回転可能であり,また金具本体1と支持ボルト3は長孔の範囲で相対位置可変であるから,支持ボルト4の吊支持を角度自在とすることができる。
【選択図】 図6
Description
本発明は,コンクリートスラブや吊金具に,天井,配管パイプ,機器,ラック等を吊ボルトによって吊り支持し,またその振止め支持を行なうに際して好適に使用し得るようにした垂直及び斜め吊り自在のジョイント金具に関する。
例えば配管パイプは,特許文献1に図示される如くに,コンクリートスラブに埋込み配置したインサートナットに吊ボルトを螺装し,該吊ボルト下端にタンバックルを介して配管バンドを配置し,該配管バンドによって垂直の吊り支持を行なうものとされ,また配管パイプの振止め支持を行なう場合,例えば特許文献2に図示される如くに,吊ボルトに支持した吊バンドに振止支持用の金具を配置し,ワイヤー等の支持杆を該金具とコンクリートスラブ間に配置するものとされる。一方,吊ボルトの垂直吊りによる吊支持と斜め吊りによる振止め支持を可能とした吊金具として,特許文献3は,各断面コ字状の上位部材と下位部材を,その側壁同士を重合してそれぞれリベットで軸支した金具本体を形成し,その上位部材の天壁の透孔を介してタッピンネジをコンクリートスラブに螺入して該金具本体をコンクリートスラブに固定支持する一方,下位部材の底壁に,該下位部材に形成した上部及び側部の切起し片によって抱持して固定したナットに吊ボルトを螺装するようにしたものとされており,これによれば金具本体の上下位部材をリベットで軸支したことによって,タッピンネジによる金具本体のコンクリートスラブ固定状態で,下位部材を前後に回動して,ナットに螺装した吊ボルトをその垂直吊りと前後一方向に向けた斜め吊りの双方を可能としたものとされる。
しかし乍ら,この特許文献3の場合,金具本体は,上下位部材を軸支して形成していること,該軸支をリベットで行なっていること,金具本体のコンクリートスラブへの固定をタッピンネジで行っていることから,吊り対象の物体が比較的軽量なものに限られる結果,各種物体に汎用的に使用できないこと,コンクリートスラブにナットを固定し,鋼材にナットを有する吊金具を固定して,これらの吊り支持用のナットに吊りボルトを螺装することを前提とする,この種の吊り対象の物体支持に一般的な工事に対して,これらの間に設置して垂直吊りや斜め吊りをなし得ないこと,タッピンネジのコンクリートスラブへの螺入によって上位金具がコンクリートスラブに圧着される結果,その固定後に金具本体を回転することができず,従って,斜め吊りを行う場合に金具本体の固定に際して,下位金具の向きを吊支持方向に合せてタッピンネジの螺入を行う必要があり,その使い勝手が必ずしも良好ではないこと,等の問題点が残されている。
本発明は係る事情に鑑みてなされたものであって,その解決課題とするところは,インサートナット,吊金具のナット等の吊り支持用のナットと吊ボルト間に設置することによって,荷重の如何を問わずに吊ボルトによる汎用的な吊り支持をなし得るようにするとともに該吊ボルトの吊り支持をその垂直吊りとともに360°の自由な角度に向けた斜め吊りをなし得るようにして,吊り対象の物体に対する使用の汎用性と良好な使い勝手を確保し得るようにした垂直吊り及び斜め吊り自在のジョイント金具を提供するにある。
上記課題に沿って本発明は,金具本体,支持ボルト及び固定ナットを備え,上記金具本体を,その天壁を前後に断面逆U字状乃至断面逆V字状の頂部を備えるようにして,該頂部がコンクリートスラブや吊金具等に接触することによる回転の阻害可能性を可及的に解消するとともに該天壁に頂部を通る該頂部交差方向に向けた長孔を透設し,該天壁の長孔から上方に上記支持ボルトを挿通して突出し,該支持ボルトを上記吊り支持用のナットに螺装することにより金具本体を吊り持ち支持するとともに該支持ボルトの装着状態におけるボルト頭の上面,即ちボルト軸部側裏面にボルト軸部に向けて傾斜面乃至湾曲面をなす回転支持部を配置し,該回転支持部を長孔の縁部に線接触乃至面接触する如くに対接することにより,支持ボルトによる吊り持ち支持の状態で支持ボルトに対して金具本体を360°回転可能とするとともに長孔に支持ボルトを挿通したことによる金具本体の支持ボルトに対する首振りによる相対位置を変化して,該支持ボルトに対する金具本体の傾斜角度を可変とする一方,金具本体の下端に上記固定ナットを固定し,該固定ナットに吊ボルトを螺装することにより,金具本体に対する吊りボルトの垂直吊りと斜め吊りの双方を自在として吊り対象の物体支持をなし得るようにしたものであって,即ち請求項1に記載の発明を,インサートナット,吊金具のナット等の吊り支持用のナットと天井,配管パイプ,機器等の吊ボルトの間に設置して上記吊り支持用のナットに対する吊ボルトの垂直及び斜め吊りを自在としたジョイント金具であって,前後方向に断面逆U字状乃至断面逆V字状をなし且つその前後方向の頂部を通って頂部交差方向に向けて長孔を透設した天壁を有する金具本体と,上記吊り支持用のナット螺装用にして該金具本体の長孔にボルト軸部を挿通し且つボルト頭部の上向き裏面に該ボルト頭部からボルト軸部に向けて傾斜面乃至湾曲面をなして天壁裏面の長孔縁部に対接することによって上記金具本体を首振り回転自在に吊り持ち支持する回転支持部を有する支持ボルトと,上記吊ボルト螺装用にして上記金具本体の下端に固定した固定ナットとを備えてなることを特徴とする垂直及び斜め吊り自在のジョイント金具としたものである。
請求項2に記載の発明は,上記に加えて,金具本体における天壁の長孔縁部と回転支持部の対接を同一曲率半径部位同士の点接触とすることにより,支持ボルトによる金具本体の首振り回転を可及的にスムーズになし得るものとするように,これを,上記天壁を前後方向に断面逆U字状とし,支持ボルトの回転支持部を湾曲面をなすものとするとともに該天壁の頂部と回転支持部の曲率半径を同一として上記天壁裏面の長孔縁部と回転支持部の対接を点接触としてなることを特徴とする請求項1に記載の垂直及び斜め吊り自在のジョイント金具としたものである。
請求項3に記載の発明は,同じく上記に加えて,上記吊り支持用のナットに対する支持ボルトの螺装をドライバーによってなし得るようにして,ジョイント金具の設置作業を可及的効率的になし得るものとするように,これを,上記支持ボルトにおけるボルト頭部の下向き表面にドライバーの受溝を配置し,上記固定ナットの雌ネジ孔を介して挿入したドライバーの操作によって支持ボルトを上記ナットに螺装自在としてなることを特徴とする請求項1に記載の垂直及び斜め吊り自在のジョイント金具としたものである。
請求項4に記載の発明は,同じく上記に加えて,金具本体に支持ボルトを一体的に配置し,該支持ボルトの落下や紛失等のトラブルを解消して,同じくジョイント金具の設置作業を可及的効率的になし得るものとするように,これを,上記支持ボルトのボルト頭部を上記固定ナットの雌ネジ孔より径大とし且つ支持ボルトの長さを金具本体の頂部と底壁又はその固定ナット間の距離より長寸としてなることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の垂直及び斜め吊り自在のジョイント金具としたものである。
請求項5に記載の発明は,同じく上記に加えて,金具本体を,固定ナット一体にして可及的簡易な構造にしてその製造に適するとともにジョイント金具を可及的低コストのものとするように,これを,上記金具本体を,天壁と,その前後の起立壁と,該前後の起立壁下端から対向方向に突出重合してその面内に透孔を透設した底壁を備えて帯状金属板にプレス成形を施すことによって側面開口一体のボックス状に形成し且つ上記透孔に雌ネジ孔が位置するように該底壁に固定ナットをカシメ乃至溶着によって固定してなることを特徴とする請求項1,2,3又は4に記載の垂直及び斜め吊り自在のジョイント金具としたものである。
本発明はこれらをそれぞれ発明の要旨として上記課題解決の手段としたものである。
本発明は上記のとおりに構成したから,請求項1に記載の発明は,金具本体,支持ボルト及び固定ナットを備え,上記金具本体を,その天壁を前後に断面逆U字状乃至断面逆V字状の頂部を備えるようにして,該頂部がコンクリートスラブや吊金具等に接触することによる回転の阻害可能性を可及的に解消するとともに該天壁に頂部を通る該頂部交差方向に向けた長孔を透設し,該天壁の長孔から上方に上記支持ボルトを挿通して突出し,該支持ボルトを上記吊り支持用のナットに螺装することにより金具本体を吊り持ち支持するとともに該支持ボルトの装着状態におけるボルト頭の上面,即ちボルト軸部側裏面にボルト軸部に向けて傾斜面乃至湾曲面をなす回転支持部を配置し,該回転支持部を長孔の縁部に線接触乃至面接触する如くに対接することにより,支持ボルトによる吊り持ち支持の状態で支持ボルトに対して金具本体を360°回転可能とするとともに長孔に支持ボルトを挿通したことによる金具本体の支持ボルトに対する首振りによる相対位置を変化して,該支持ボルトに対する金具本体の傾斜角度を可変とする一方,金具本体の下端に上記固定ナットを固定し,該固定ナットに吊ボルトを螺装することにより,金具本体に対する吊りボルトの垂直吊りと斜め吊りの双方を自在として吊り対象の物体支持をなし得るようにして,インサートナット,吊金具のナット等の吊り支持用のナットと吊ボルト間に設置することによって,荷重の如何を問わずに吊ボルトによる汎用的な吊り支持をなし得るようにするとともに該吊ボルトの吊り支持をその垂直吊りとともに360°の自由な角度に向けた斜め吊りをなし得るようにして,吊り対象の物体に対する使用の汎用性と良好な使い勝手を確保し得るようにした垂直吊り及び斜め吊り自在のジョイント金具を提供することができる。
請求項2に記載の発明は,上記に加えて,金具本体における天壁の長孔縁部と回転支持部の対接を同一曲率半径部位同士の点接触とすることにより,支持ボルトによる金具本体の首振り回転を可及的にスムーズになし得るものとすることができる。
請求項3に記載の発明は,同じく上記に加えて,上記吊り支持用のナットに対する支持ボルトの螺装をドライバーによってなし得るようにして,ジョイント金具の設置作業を可及的効率的になし得るものとすることができる。
請求項4に記載の発明は,同じく上記に加えて,金具本体に支持ボルトを一体的に配置し,該支持ボルトの落下や紛失等のトラブルを解消して,同じくジョイント金具の設置作業を可及的効率的になし得るものとすることができる。
請求項5に記載の発明は,同じく上記に加えて,金具本体を,固定ナット一体にして可及的簡易な構造にしてその製造に適するとともにジョイント金具を可及的低コストのものとすることができる。
以下図面の例に従って本発明を更に説明すれば,Aは,インサートナット,吊金具7のナット等の吊り支持用のナット8と天井,配管パイプ,機器等の吊ボルト4の間に設置して上記吊り支持用のナット8に対する吊ボルト4の垂直及び斜め吊りを自在とした,本例にあって鋼製としたジョイント金具であり,該ジョイント金具Aは,前後方向に断面逆U字状乃至断面逆V字状をなし且つその前後方向の頂部を通って頂部交差方向に向けて長孔12を透設した天壁11を有する金具本体1と,上記吊り支持用のナット8螺装用にして該金具本体1の長孔12にボルト軸部34を挿通し且つボルト頭部31の上向き裏面に該ボルト頭部31からボルト軸部34に向けて傾斜面乃至湾曲面をなして天壁11裏面の長孔12縁部に対接することによって上記金具本体1を首振り回転自在に吊り持ち支持する回転支持部32を有する支持ボルト3と,上記吊ボルト4螺装用にして上記金具本体1の下端に固定した固定ナット2とを備えたものとしてある。
本例の金具本体1は,前後方向に断面逆U字状とした天壁11と,その前後の起立壁14と,該前後の起立壁14下端から対向方向に突出重合してその面内に透孔を透設した底壁15を備えて帯状金属板にプレス成形を施すことによって側面開口一体のボックス状に形成したものとしてあり,本例にあって該帯状金属板は,金具本体1としての強度を確保するように厚肉鋼板を用いて,これに上記プレス成形を施して上部に上記断面逆U字状の湾曲した天壁11と,該天壁11の両端から下向きに垂下した前後の起立壁14と,該起立壁14の下端をそれぞれ対向する側方に向けて水平に折曲して相互に上下に重合した底壁15を備えて,必要に応じて,例えば,該重合した一方の底壁15端部において溶着16を施したものとしてあり,また該重合した底壁15は,これら底壁15を上下に貫通するように,その面内中央位置に同径円形の上記固定ナット2用の透孔を透設したものとしてある。本例にあって帯状金属板は,例えば,その肉厚を1.5〜2mm程度,幅を2.5〜3cm程度,長さを10〜15cm程度とした長尺のものを用いて,湾曲した天壁11の半径を1.5〜2cm程度,起立壁14の高さを2〜3cm程度,底壁15の前後幅を2〜3cm程度としたものとしてある。
このとき該金具本体1は,その上記透孔に雌ネジ孔が位置するようにその底壁15に固定ナット2をカシメ乃至溶着によって固定したものとしてあり,本例にあって該固定ナット2は,その雌ネジ径を吊ボルト4のボルト軸部の径に合せたものを用いて,例えば該固定ナット2の上面に起立したリング部を上記透孔に挿通して,これをその外周側に圧潰してカシメ固定を施すとともにその外周方向複数箇所,例えば対向する2箇所で底壁15に対して溶着16を施して,その金具本体1に対する固定を行ったものとしてある。
本例の支持ボルト3は,ボルト頭部31とボルト軸部34を備えて,その長さを,例えば3〜3.5cm程度とし,ボルト軸部34の軸径を吊り支持用のナット8の雌ネジ径に合せたものとする一方,該支持ボルト3の上記頭部裏面に配置した回転支持部32の曲率半径を,天壁11の頂部の曲率半径と同一径として上記天壁11裏面の長孔12縁部と該回転支持部32の対接を点接触としたものとしてある。該回転支持部32は,上記ボルト頭部31の上記裏面の外周端から,例えば断面半球状をなすように上向き,支持ボルト3単体としては下向きに肉盛することによって,上方に円弧状に膨出した湾曲面をなすものとしてある。また本例の支持ボルト3は,そのボルト頭部31の下向き表面にドライバーの受溝(図示省略)を配置し,上記固定ナット2の雌ネジ孔を介して挿入したドライバーの操作によって支持ボルト3を上記ナット8に螺装自在としたものとしてあり,このとき該受溝は,常法に従って十字穴又はすりわり(マイナス穴)としてある。
本例の支持ボルト3は,そのボルト頭部31付根とボルト軸部34との間に無ネジ部33,例えば断面円形の円筒部を配置し,該支持ボルト3を上記吊り支持用のナット8に螺装したとき,該円筒部の長さ内に金具本体1の頂部が納まるようにしてあり,これによって,例えばコンクリートスラブ5に凹凸や傾斜が存在する場合を含めて,該コンクリートスラブ5や吊金具7の吊支持用のナット8に対して該支持ボルト3を強固に締着するように螺装しても,これらとの間に空隙を形成して,金具本体の首振り回転が阻害されることのないようにしてあり,本例にあって該無ネジ部33は,その長さを金具本体の頂部肉厚,本例にあっては1.5mmより長く,例えば余裕を持った0.5〜1cm程度としてある。
本例にあって支持ボルト3のボルト頭部31は,これを上記固定ナット2の雌ネジ孔より径大とし且つ支持ボルト3の長さを金具本体1の頂部と固定ナット2間の距離より長寸としてあり,このとき,本例の上記3〜3.5cm程度とした支持ボルト3は,例えば,金具本体1における天壁11頂部と底壁15の最大距離2〜3cm程度に対して,固定ナット2の底壁15からの突出高さ1〜2mm程度をマイナスした寸法を基準として,これより0.5〜1cm程度長くするように,その長さを設定してあり,これによって上記固定ナット2を固定した金具本体1に該支持ボルト3を一体化して,金具本体1を任意の角度に保持しても,該支持ボルト3が金具本体1から離脱することのないようにして,その落下や紛失等のトラブルを解消したものとしてある。
なお上記金具本体1の頂部と固定ナット2間の距離より長寸とした本例の支持ボルト3にあって,その金具本体1への装着は,該金具本体1に上記プレス成形を施すに際して,その底壁15の形成前に,ボルト軸部34を長孔12から突出するように該ボルト頭部31を金具本体1の内側に装着することによって,これを行うものとしてある。
以上のように形成した本例のジョイント金具Aは,支持ボルト3に対して金具本体1がその水平方向に回転自在であるとともに長孔12の範囲で金具本体1が傾斜自在となり,従って吊り支持のナット8に対して吊ボルト4の垂直吊りと斜め吊りが自在となり,その無方向的な吊り支持を行なうことが可能となる。これを吊り対象の物体支持との関係で説明すれば,図6は,配管パイプを吊り対象の物体として,コンクリートスラブAに所定間隔に埋め込んで一直線上に配置した直列のインサートナットを吊り支持用のナット8として,該ナット8に支持ボルト3を螺装することによってジョイント金具Aを設置して,該インサートナットの下位に位置する配管パイプを支持する配管バンド9を吊り持ち支持する吊ボルト4を垂直吊りし,また,配管長手方向に該配管パイプと偏芯した位置の配管パイプを支持する配管バンド9を吊り持ち支持する吊ボルト4を斜め吊りして,該配管バンド9を介して配管パイプを支持した例である。
図7及び図8は,同じく配管パイプ(図示省略)を吊り対象の物体として,図7において水平配置の鋼材6に対して,図8において傾斜配置の鋼材6に対して固定した吊金具7に,その下端に配置されたナットを吊り支持用のナット8として,該ナット8に支持ボルト4を螺装することによってジョイント金具Aを設置して,同様に吊ボルト4の垂直吊りと斜め吊りを行なった例である。
図9は,機器乃至そのラック,本例にあってはラックを振止め支持対象の物体として,コンクリートスラブ5に4ヶ所配置したインサートナットに,常法に従って直接に螺装してラックを吊り支持した吊ボルト4を,コンクリートスラブ5の上記インサートナットと離隔した位置に埋込んで配置したインサートナットを吊り支持用のナット8として,該ナット8に支持ボルト3を螺装することによってジョイント金具Aを設置して,同様に吊ボルト4の斜め吊りを行い,その先端を上記ラック支持の吊ボルト4の長手方向中間位置に固定したS字金具に固定して,該ラックの振止め支持を行なった例である。
図中13は,本例において天壁11上面に突出配置して,該天壁11を補強することにより金具本体1の開止めを行なう補強リブである。
図示した例は以上のとおりとしたが,天壁の形状を前後方向に断面逆U字状と断面逆V字状との間で適宜な断面をなすものとすること,天壁を半球の面とする如くにして,支持ボルトの回転支持部を同じく球面をなすようにして,対接を面接触とすること,金具本体を,厚肉のアルミ押出材に所定の加工を施して,同じく一体のボックス状のものとすること,支持ボルトのボルト軸と回転支持部間に,例えば数mm程度の高さにしてボルト軸径より径大の段部を配置して,吊り支持用のナットへの螺装を強固に行なった場合にも,コンクリートスラブ等に金具本体の天壁が接触して金具本体の回転が阻害されるのを防止し,螺装の状態如何を問わずに金具本体の回転を常時良好に確保し得るものとすること等を含めて,吊り支持用のナット,吊ボルト,ジョイント金具,金具本体,天壁,長孔,支持ボルト,回転支持部,固定ナット等の各具体的形状,構造,材質,寸法,これらの関係,これらに対する付加,その用途,使用方法等は,上記発明の要旨に反しない限り,様々な形態のものとすることができる。
A ジョイント金具
1 金具本体
11 天壁
12 長孔
13 突起
14 起立壁
15 底壁
16 溶着
2 固定ナット
3 支持ボルト
31 ボルト頭部
32 回転支持部
33 無ネジ部
34 ボルト軸部
4 吊ボルト
5 コンクリートスラブ
6 鋼材
7 吊金具
8 吊り支持用のナット
9 配管バンド
1 金具本体
11 天壁
12 長孔
13 突起
14 起立壁
15 底壁
16 溶着
2 固定ナット
3 支持ボルト
31 ボルト頭部
32 回転支持部
33 無ネジ部
34 ボルト軸部
4 吊ボルト
5 コンクリートスラブ
6 鋼材
7 吊金具
8 吊り支持用のナット
9 配管バンド
Claims (5)
- インサートナット,吊金具のナット等の吊り支持用のナットと天井,配管パイプ,機器等の吊ボルトの間に設置して上記吊り支持用のナットに対する吊ボルトの垂直及び斜め吊りを自在としたジョイント金具であって,前後方向に断面逆U字状乃至断面逆V字状をなし且つその前後方向の頂部を通って頂部交差方向に向けて長孔を透設した天壁を有する金具本体と,上記吊り支持用のナット螺装用にして該金具本体の長孔にボルト軸部を挿通し且つボルト頭部の上向き裏面に該ボルト頭部からボルト軸部に向けて傾斜面乃至湾曲面をなして天壁裏面の長孔縁部に対接することによって上記金具本体を首振り回転自在に吊り持ち支持する回転支持部を有する支持ボルトと,上記吊ボルト螺装用にして上記金具本体の下端に固定した固定ナットとを備えてなることを特徴とする垂直及び斜め吊り自在のジョイント金具。
- 上記天壁を前後方向に断面逆U字状とし,支持ボルトの回転支持部を湾曲面をなすものとするとともに該天壁の頂部と回転支持部の曲率半径を同一として上記天壁裏面の長孔縁部と回転支持部の対接を点接触としてなることを特徴とする請求項1に記載の垂直及び斜め吊り自在のジョイント金具。
- 上記支持ボルトにおけるボルト頭部の下向き表面にドライバーの受溝を配置し,上記固定ナットの雌ネジ孔を介して挿入したドライバーの操作によって支持ボルトを上記ナットに螺装自在としてなることを特徴とする請求項1に記載の垂直及び斜め吊り自在のジョイント金具。
- 上記支持ボルトのボルト頭部を上記固定ナットの雌ネジ孔より径大とし且つ支持ボルトの長さを金具本体の頂部と底壁又はその固定ナット間の距離より長寸としてなることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の垂直及び斜め吊り自在のジョイント金具。
- 上記金具本体を,天壁と,その前後の起立壁と,該前後の起立壁下端から対向方向に突出重合してその面内に透孔を透設した底壁を備えて帯状金属板にプレス成形を施すことによって側面開口一体のボックス状に形成し且つ上記透孔に雌ネジ孔が位置するように該底壁に固定ナットをカシメ乃至溶着によって固定してなることを特徴とする請求項1,2,3又は4に記載の垂直及び斜め吊り自在のジョイント金具。
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JP2008138407A JP2009287615A (ja) | 2008-05-27 | 2008-05-27 | 垂直及び斜め吊り自在のジョイント金具 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009299847A (ja) * | 2008-06-16 | 2009-12-24 | Nichiei Intec Co Ltd | 吊ボルト用ジョイント金具 |
JP2013231467A (ja) * | 2012-04-27 | 2013-11-14 | Tokkyokiki Corp | 減震インサートアンカー |
KR101822795B1 (ko) | 2017-08-22 | 2018-03-14 | 최장우 | 배관 설치용 행거 조립체 |
-
2008
- 2008-05-27 JP JP2008138407A patent/JP2009287615A/ja active Pending
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