JP2009287428A - シリンダブロック - Google Patents

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高宏 原田
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幸治 笠原
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Abstract

【課題】エンジンの実働時に生じるシリンダの熱4次歪を、効果的に低減する。
【解決手段】シリンダブロック20は、端気筒のシリンダボア16Bの肉厚Tに対し、中気筒のシリンダボアの16Aの肉厚Tが、全体的に厚く形成されていることにより、ライナ鋳包み時のシリンダボア冷却工程中の中気筒16Aの剛性が、端気筒16Bと比較して高くなる。そして、中気筒の収縮力が端気筒の収縮力を上回り、中気筒に係るシリンダボアの形状が冷却完了時まで優先的に維持されることから、ボア間が凹むことによる、中気筒のライナの熱4次歪の発生が抑えられる。
【選択図】図1

Description

本発明は、シリンダブロックに関するものである。
近年、エンジンの小型化の要請から、図5に示されるような、隣接するシリンダ12のボア間が連結されたサイアミズ構造を有するシリンダブロック10が広く用いられている。このシリンダブロック10は、シリンダボア16に鉄系材料からなるライナ14(以下、本説明では単に「ライナ」という)が鋳包まれており、図6に示されるような手順により製造されるものである。その手順は、ダイカスト金型のボアピンにライナ14をセットする工程(図6(a))、ライナ14をアルミで鋳包む工程(図6(b))、ライナ14にボーリング加工を施す工程(図6(c))を含むものである。なお、図5、図6に符号15で示される部分は、シリンダヘッドボルトの取り付け穴又はシリンダヘッドボルトを模式的に示している。又、図5の符号18は、エンジンの冷却水が循環するウォータジャケットである。
ところで、上記図6(a)〜(c)の手順で製造された、サイアミズ構造のシリンダブロック10を備えるエンジンは、実働時において、ライナ14に熱4次歪が生じることが指摘されている。具体的には、図7(a)に示されるシリンダブロック単体の状態では、ライナ14は所定の真円度に形成されているが、エンジンとして組み上げられた状態では、ボルト位相部(シリンダボアの円周方向の、ヘッドボルト15と対向してヘッドボルト15の軸力の影響を顕著に受ける部分)が、図7(b)に示されるように変形し、更にエンジン実働時には、ヘッドボルトの軸力に拘束されない部分が、図7(c)に示されるように大きく膨張し、ボア真円度、特に4次成分が悪化するものである。
このような熱4次歪の発生メカニズムは、次の通りである。まず、断面真円状に形成されたライナ14(図6(a))は、鋳包み時(図6(b))のアルミブロック16のアルミ収縮の影響を受け、ライナ14に残留歪が生じる。その後、ライナにはボーリング加工等の仕上げ加工が施され必要な寸法精度が確保されるが(図6(c))、エンジン完成品となって実働に供する際に、温度上昇に伴いライナ14の残留歪が開放される(図6(d))ことによるものである。特に、サイアミズ構造を有するシリンダブロック10は、ライナ鋳包み後のアルミ冷却時に、直列に並ぶ複数の気筒のうち、端気筒のボアが中気筒のボアよりも強く収縮して、ボア間(隣接する気筒の双方のシリンダ壁を構成する部位)が凹むことにより、上記の如く熱4次歪が顕著に生じることとなる。
なお、シリンダボアの変形を抑制するための対応策として、例えば、外周面に、強度を向上させるための縦リブを形成したライナを使用する構造や(例えば、特許文献1)、中気筒のシリンダライナの燃焼室中心線を挟んでクランク軸と直角な方向に対向する部分の厚さを、その他の部分の圧さよりも大きく、楕円状にした構造(例えば、特許文献2)が、従来から考えられている。
特開2006−2602号公報 特開昭61−85557号公報
しかしながら、上記のごとき従来のシリンダボアの変形を抑制する構造では、ライナ自体の製造コストや、ライナの縦リブの位置決めを正確に行うための金型構造の工夫が必要となり、設備コストの増大を来たすものとなる。又、ライナの縦リブが、かえってエンジンの実働時に生じるライナの熱4次歪の発生を助長することも懸念される。一方、中気筒のシリンダライナの燃焼室中心線を挟んでクランク軸と直角な方向に対向する部分の厚さを、その他の部分の圧さよりも大きくする構造は、肉厚部分の変形は抑制されるが、ヘッドボルトの軸力に拘束されない部分の膨張がより助長され、4次成分のさらなる悪化を来たすものと考えられる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、サイアミズ構造を有するシリンダブロックを備えるエンジンの、実働時に生じるライナの熱4次歪を、効果的に低減することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、シリンダボアにライナが鋳包まれ、かつ、隣接するシリンダボア間が連結されたサイアミズ構造を有するシリンダブロックであって、ライナ鋳包み後のアルミ冷却時、あるいはエンジン実働時に、シリンダボアに加わる外力に対するシリンダボアの剛性を高めように、シリンダボアの半径方向又はウォータジャケットの深さ方向の適所における肉厚設定を行うことにより、シリンダライナの熱4次歪の発生を防止するものである。
(発明の態様)
以下の発明の態様は、本発明の構成を例示するものであり、本発明の多様な構成の理解を容易にするために、項別けして説明するものである。各項は、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、発明を実施するための最良の形態を参酌しつつ、各項の構成要素の一部を置換し、削除し、又は、更に他の構成要素を付加したものについても、本願発明の技術的範囲に含まれ得るものである。
(1)シリンダボアにライナが鋳包まれ、かつ、隣接するシリンダボア間が連結されたサイアミズ構造を有するシリンダブロックであって、端気筒のボア肉厚に対し、中気筒のボア肉厚が全体的に厚く形成されていることを特徴とするシリンダブロック(請求項1)。
本項に記載のシリンダブロックは、端気筒のボア肉厚に対し、中気筒のボア肉厚が全体的に厚く、すなわち、中気筒のシリンダボアの外周壁面が隣接するシリンダボアの外周壁面との境界を形成する部分に至るまで、端気筒の肉厚よりも厚い一定の肉厚で形成されていることにより、ライナ鋳包み時のシリンダボア冷却工程中における中気筒の剛性が、端気筒と比較して高くなる。そして、中気筒の収縮力が端気筒の収縮力を上回り、中気筒に係るシリンダボアの形状が冷却完了時まで優先的に維持されることから、ボア間が凹むことによる中気筒のライナの熱4次歪の発生が抑えられる。
(2)上記(1)項において、前記シリンダボアの円周方向の、ヘッドボルトと対向するボルト位相部が、一般部に対し肉厚に形成されているシリンダブロック(請求項2)。
本項に記載のシリンダブロックは、上記(1)項に加え、シリンダボアの円周方向の、ヘッドボルトと対向するボルト位相部が、一般部(ボアの円周方向のボルト位相部以外の部分)に対し肉厚に形成されていることにより、ボルト位相部の剛性が、一般部に対して高くなる。従って、エンジンとして組み上げられた状態において、ヘッドボルトの軸力の影響を受けることによるシリンダボアの変形を抑制し、ライナの熱4次歪の発生を防止するものである。
(3)上記(1)、(2)項において、中気筒のシリンダボアを囲む領域のウォータジャケットに対し、両端気筒のシリンダボアを囲む領域のウォータジャケットが深く形成されているシリンダブロック(請求項3)。
本項に記載のシリンダブロックは、上記(1)、(2)項に加え、中気筒のシリンダボアを囲む領域のウォータジャケットに対し、両端気筒のシリンダボアを囲む領域のウォータジャケットが深く形成されていることにより、シリンダボアの深さ方向における中気筒のシリンダボアの肉厚の大きな範囲が、端気筒のそれに対して増大して、ライナ鋳包み時のシリンダボア冷却工程中における中気筒の剛性が、両端気筒と比較して高くなる。よって、中気筒の収縮力が端気筒の収縮力を上回り、中気筒に係るシリンダボアの形状が冷却完了時まで優先的に維持されることから、ボア間が凹むことによる、中気筒のライナの熱4次歪の発生を抑えることができる。
(4)シリンダボアにライナが鋳包まれ、かつ、隣接するシリンダボア間が連結されたサイアミズ構造を有するシリンダブロックであって、中気筒のシリンダボアを囲む領域のウォータジャケットに対し、両端気筒のシリンダボアを囲む領域のウォータジャケットが深く形成されているシリンダブロック(請求項4)。
本項に記載のシリンダブロックは、中気筒のシリンダボアを囲む領域のウォータジャケットに対し、両端気筒のシリンダボアを囲む領域のウォータジャケットが深く形成されていることにより、シリンダボアの深さ方向における中気筒のシリンダボアの肉厚の大きな範囲が、端気筒のそれに対して増大して、ライナ鋳包み時のシリンダボア冷却工程中における中気筒の剛性が、両端気筒と比較して高くなる。よって、中気筒の収縮力が端気筒の収縮力を上回り、中気筒に係るシリンダボアの形状が冷却完了時まで優先的に維持されることから、ボア間が凹むことによる、中気筒のライナの熱4次歪の発生を抑えることができる。
(5)上記(4)項において、前記シリンダボアの円周方向の、ヘッドボルトと対向するボルト位相部が、一般部に対し肉厚に形成されているシリンダブロック(請求項5)。
本項に記載のシリンダブロックは、上記(4)項に加え、シリンダボアの円周方向の、ヘッドボルトと対向するボルト位相部が、一般部に対し肉厚に形成されていることにより、ボルト位相部の剛性が、一般部に対して高くなる。従って、エンジンとして組み上げられた状態において、ヘッドボルトの軸力の影響を受けることによるシリンダボアの変形を抑制し、ライナの熱4次歪の発生を防止するものである。
(6)シリンダボアにライナが鋳包まれ、かつ、隣接するシリンダボア間が連結されたサイアミズ構造を有するシリンダブロックであって、前記シリンダボアの円周方向の、ヘッドボルトと対向するボルト位相部が、一般部に対し肉厚に形成されているシリンダブロック(請求項6)。
本項に記載のシリンダブロックは、シリンダボアの円周方向の、ヘッドボルトと対向するボルト位相部が、一般部(ボアの円周方向のボルト位相部以外の部分)に対し肉厚に形成されていることにより、ボルト位相部の剛性が、一般部に対して高くなる。従って、エンジンとして組み上げられた状態において、ヘッドボルトの軸力の影響を受けることによるシリンダボアの変形を抑制し、ライナの熱4次歪の発生を防止するものである。
本発明はこのように構成したので、サイアミズ構造を有するシリンダブロックを備えるエンジンの、実働時に生じるシリンダの熱4次歪を、効果的に低減することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を添付図面に基づいて説明する。なお、従来技術と同一部分若しくは相当する部分については、詳しい説明を省略する。
図1には、本発明の第1の実施の形態に係るシリンダブロック20の平面図が示されている。このシリンダブロック20は、隣接するシリンダ12のボア間が連結されたサイアミズ構造を有している。しかも、端気筒のシリンダボア16Bの肉厚Tに対し、中気筒のシリンダボア16Aが、全体的に厚く、すなわち、中気筒のシリンダボア16Aの外周壁面が隣接するシリンダボアの外周壁面との境界を形成する部分に至るまで、一定の肉厚T(T>T)で形成されているものである。
なお、中気筒のシリンダボア16Aの肉厚Tと、端気筒のシリンダボア16Bの肉厚Tとの肉厚比の具体例を示すと、ライナ14の厚みtと中気筒のシリンダボア16Aの肉厚Tとの肉厚比X=t/(t+T)=0.30、ライナ14の厚みtと端気筒のシリンダボア16Bの肉厚Tとの肉厚比X=t/(t+T)=0.36とし、X<Xとなるように各シリンダボア16A、16Bの肉厚を設定するものである。
参考までに、従来の、端気筒のボア肉厚と中気筒のボア肉厚が同じシリンダブロック10(図5)において、ライナ14の厚みtとシリンダボア16の肉厚Tとの肉厚比X=t/(t+T)=0.36で一定となっている。
さて、上記構成をなす本発明の第1の実施の形態によれば、次のような作用効果を得ることが可能である。すなわち、本発明の第1の実施の形態に係るシリンダブロック20は、端気筒のシリンダボア16Bの肉厚Tに対し、中気筒のシリンダボアの16Aの肉厚Tが、全体的に厚く形成されていることにより、ライナ鋳包み時のシリンダボア冷却工程中の中気筒16Aの剛性が、端気筒16Bと比較して高くなる。そして、中気筒の収縮力が端気筒の収縮力を上回り、中気筒のシリンダボア16Aの形状が冷却完了時まで優先的に維持されることから、ボア間が凹むことによる、中気筒のライナ14の熱4次歪の発生が抑えられる。
続いて、図2を参照しながら、本発明の第2の実施の形態に係るシリンダブロック22について説明する。ここで、従来技術又は本発明の第1の実施の形態と同一部分、若しくは相当する部分については、詳しい説明を省略する。
図2には、本発明の第2の実施の形態に係るシリンダブロック22の平面図が示されている。このシリンダブロック22は、図1に示されたシリンダブロック20の構成に加え、更に、シリンダボアの円周方向の、ヘッドボルト15と対向するボルト位相部が、一般部に対し肉厚に形成されているものである。具体的には、中気筒のシリンダボア16Aのボルト位相部(円周方向に見て4箇所)の肉厚Ta1が、一般部の肉厚Tに対して肉厚となるように形成されている。又、端気筒のシリンダボア16Bのボルト位相部(円周方向に見て4箇所)の肉厚Tb1が、一般部の肉厚Tに対して肉厚となるように形成されている。又、ボルト位相部は一般部から滑らかな曲面を描いて盛り上がるものであり、最大肉厚がTb1となっている。
なお、図2には、ボルト位相部における一般部との肉厚の差を明確に示すために、中気筒のシリンダボア16A及び端気筒のシリンダボア16Bの何れのボルト位相部にも、一般部に相当する壁面を仮想線で示している。
参考までに、各シリンダボア16のボルト位相部の肉厚と、一般部の肉厚との肉厚比の具体例を以下に示す。まず、中気筒のシリンダボア16Aの、ライナ14の厚みtとボルト位相部(円周方向に見て4箇所)の肉厚Ta1との肉厚比Xa1=t/(t+Ta1)=0.30である。又、中気筒のシリンダボア16Aの、ライナ14の厚みtと一般部の肉厚Tとの肉厚比X=t/(t+T)=0.36であり、Xa1<Xとなっている。
一方、端気筒のシリンダボア16Bの、ライナ14の厚みtとボルト位相部の肉厚Tb1との肉厚比Xb1=t/(t+Tb1)=0.32である。又、端気筒のシリンダボア16Bのライナ14の厚みtと、一般部の肉厚Tとの肉厚比X=t/(t+T)=0.39であり、Xb1<Xとなっている。
しかも、図2の例では、X<Xの関係が成り立つように、各部の肉厚設定がなされていることで、中気筒のシリンダボア16Aのボルト位相部の肉厚が最も厚く、最も高剛性となる。
さて、上記構成をなす本発明の第2の実施の形態によれば、次のような作用効果を得ることが可能である。すなわち、本発明の第2の実施の形態に係るシリンダブロック22は、シリンダボア16の円周方向の、ヘッドボルトと対向するボルト位相部が、一般部に対し肉厚に形成されていることにより、ボルト位相部の剛性が、一般部に対して高くなる。従って、エンジンとして組み上げられた状態において、ヘッドボルト15の軸力の影響を受けることによる、シリンダボア16A、16Bの変形を抑制し、ライナ14の熱4次歪の発生を防止するものである。その他、本発明の第1の実施の形態と同様の作用効果については、説明を省略する。
なお、必要に応じ、中気筒のシリンダボア16A又は両端気筒のシリンダボア16Bのいずれかのボルト位相部にのみ、一般部の肉厚に対して肉厚となるように形成することとしても良い。
又、従来の、端気筒のボア肉厚と中気筒のボア肉厚が同じシリンダブロック10(図5参照)においても、各シリンダボアのボルト位相部を、一般部に対し肉厚に形成することとしても、同様の作用効果を得ることが可能である。
続いて、図3、図4を参照しながら、本発明の第3の実施の形態に係るシリンダブロック24について説明する。ここで、従来技術又は本発明の第1、第2の実施の形態と同一部分、若しくは相当する部分については、詳しい説明を省略する。
図3には、本発明の第3の実施の形態に係るシリンダブロック24の平面図が示され、図4には、図3のA−A線における縦断面図が示されている。このシリンダブロック24は、中気筒のシリンダボア16Aを囲む領域のウォータジャケット18Aの深さDに対し、両端気筒のシリンダボア16Bを囲む領域のウォータジャケット18Bの深さDが深く形成されているものである。なお、図3には、ウォータジャケット18Bの深さDの領域に、斜線を付して示している。
さて、上記構成をなす本発明の第3の実施の形態によれば、次のような作用効果を得ることが可能である。すなわち、中気筒のシリンダボア16Aを囲む領域のウォータジャケット18Aの深さDに対し、両端気筒のシリンダボア16Bを囲む領域のウォータジャケット18Bの深さDが深く形成されていることにより、シリンダボア16Aの深さ方向における、中気筒のシリンダボア16Aの肉厚の大きな範囲W(図4)が、端気筒のそれW(図4)に対して増大して、ライナ14鋳包み時のシリンダボア冷却工程中における中気筒の剛性が、両端気筒16Bと比較して高くなる。よって、中気筒の収縮力が端気筒の収縮力を上回り、中気筒のシリンダボア16Aの形状が冷却完了時まで優先的に維持されることから、ボア間が凹むことによる、中気筒のライナ14の熱4次歪の発生を抑えることができる。
なお、本発明の第3の実施の形態に係るシリンダブロック22の構造を、本発明の第1、第2の実施の形態に係るシリンダブロック20、22の構造と同時に採用することも可能であり、その場合は、本発明の第1、第2の実施の形態における作用効果をも得ることが可能である。
又、本発明の第1から第3の実施の形態に係るシリンダブロック20、22、24は、何れも直列3気筒(あるいはV型6気筒の片バンク)を例示しているが、これらの発明を、サイアミズ構造を有し気筒数の異なるシリンダブロックにも、同様に適用可能であることは理解されるであろう。
本発明の第1の実施の形態に係るシリンダブロックの平面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るシリンダブロックの平面図である。 本発明の第3の実施の形態に係るシリンダブロックの平面図である。 図3のA−A断面図である。 従来の、ボア間が連結されたサイアミズ構造を有するシリンダブロックを部分的に示した平面図である。 エンジンの実働時に、ライナに熱4次歪が生じるメカニズムを、サイアミズ構造を有するシリンダブロックの一般的な製造手順と併せて示した説明図である。 従来の、サイアミズ構造のシリンダブロックを備えるエンジンの実働時において、ライナに熱4次歪が生じる様子を示す説明図である。
符号の説明
10:シリンダブロック、12:シリンダ、14:鉄ライナ、15:シリンダヘッドボルトの取り付け穴又はシリンダヘッドボルト、 16、16A、16B:アルミブロック、 18、18A、18B:ウォータジャケット、 20、22、24:シリンダブロック

Claims (6)

  1. シリンダボアにライナが鋳包まれ、かつ、隣接するシリンダボア間が連結されたサイアミズ構造を有するシリンダブロックであって、端気筒のボア肉厚に対し、中気筒のボア肉厚が全体的に厚く形成されていることを特徴とするシリンダブロック。
  2. 前記シリンダボアの円周方向の、ヘッドボルトと対向するボルト位相部が、一般部に対し肉厚に形成されていることを特徴とする請求項1記載のシリンダブロック。
  3. 中気筒のシリンダボアを囲む領域のウォータジャケットに対し、両端気筒のシリンダボアを囲む領域のウォータジャケットが深く形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のシリンダブロック。
  4. シリンダボアにライナが鋳包まれ、かつ、隣接するシリンダボア間が連結されたサイアミズ構造を有するシリンダブロックであって、中気筒のシリンダボアを囲む領域のウォータジャケットに対し、両端気筒のシリンダボアを囲む領域のウォータジャケットが深く形成されていることを特徴とするシリンダブロック。
  5. 前記シリンダボアの円周方向の、ヘッドボルトと対向するボルト位相部が、一般部に対し肉厚に形成されていることを特徴とする請求項4記載のシリンダブロック。
  6. シリンダボアにライナが鋳包まれ、かつ、隣接するシリンダボア間が連結されたサイアミズ構造を有するシリンダブロックであって、前記シリンダボアの円周方向の、ヘッドボルトと対向するボルト位相部が、一般部に対し肉厚に形成されていることを特徴とするシリンダブロック。
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