JP6395042B2 - シリンダブロックの冷却構造 - Google Patents
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Description
筒状のシリンダと、
前記シリンダの外側に設けられ、内壁面と該内壁面の外側にある外壁面との間に形成される流路に冷却媒体が流れるよう構成されるオープンデッキタイプのウォータジャケットと、
前記内壁面のアッパーデッキ面側において前記シリンダの径方向に向けて凹凸状に形成されると共に、前記シリンダの周方向に該凹凸状が伸びるよう形成される凹凸部と、
前記シリンダの軸方向に伸びる穴部と、
前記シリンダの開口端を含むアッパーデッキ面であって、前記ウォータジャケットの開口端と前記穴部の開口端を含むアッパーデッキ面と、を備え、
前記穴部の開口端は、前記ウォータジャケットの開口端により形成される領域であるウォータジャケット領域から前記アッパーデッキ面において前記内壁面又は前記外壁面のうちの少なくとも一方に突出する突出部を含むよう構成されている。
すなわち、オープンデッキタイプのシリンダブロックにおいて、ウォータジャケットの内壁面の上部(すなわち、アッパーデッキ面側)に凹凸部が設けられることによって、高温側となる燃焼室側の冷却力を高めることができ、ノッキングを防止することができる。
また、前記シリンダの軸方向に伸びる穴部によって、内壁面を凹凸状に加工するための工具を、凹凸部を設けようとする領域(加工領域)に導くことができ、凹凸部をウォータジャケットの内壁面に形成することができる。さらに、穴部の開口端がアッパーデッキ面にあることにより、凹凸部の加工領域へのアクセスが容易となる。しかも、穴部の開口端が突出部を有することにより、加工ヘッドが大きい工具であってもウォータジャケット内に挿入可能としながら、この新たに設けられる穴部によるシリンダブロックへの剛性や成形等に対する影響を低減することができる。
前記凹凸部は、前記シリンダの軸方向において前記内壁面の中央または中央より上から前記アッパーデッキ面にわたって設けられている。
上記(2)の構成によれば、ウォータジャケットの内壁面の上部に凹凸部が設けられることで、温度が高いアッパーデッキ側の冷却能力を向上することで温度勾配を是正することができる。これによって、ノッキングを防止すると共に、シリンダの下部を過冷却することはなく、過冷却により生じるフリクション増大を防止し、燃費悪化を防止することができる。
前記突出部は、前記ウォータジャケット領域のうちの前記内壁面による境界から突出するか、あるいは、前記ウォータジャケット領域のうちの前記外壁面による境界から突出するかの少なくとも一方により形成されている。
上記(3)の構成によれば、内壁面を構成するシリンダ壁に要求される強度に応じた態様で穴部を設けることができる。すなわち、穴部の突出部が外壁面側にあることで、シリンダ壁は強度的な観点で有利となる。また、穴部の突出部が内壁面側にあることで凹凸部の形成が容易となる。
前記ウォータジャケット領域のうちの前記内壁面による境界に前記突出部がある場合には、前記シリンダから前記内壁面への前記径方向の最小距離は、前記シリンダから前記突出部への距離以上となるよう構成されている。
上記(4)の構成によれば、内壁面を構成するシリンダの壁面に要求される強度を確保することができる。
前記凹凸部のうちの前記流路の内側に向けて突出する凹凸部の角部の少なくとも1つは、前記冷却媒体の流れる方向に沿って傾斜する傾斜部を有するよう構成されている。
上記(5)の構成によれば、ウォータジャケットを流れる冷却媒体が、凹凸部のうちのシリンダボア方向へ突出する部分の奥まで行き渡り、冷却効果を高めることができる。
前記凹凸部は、吸気側または排気側の少なくとも一方における前記内壁面に設けられている。
上記(6)の構成によれば、排気側の凹凸部によって高温となる排気側を冷却することができる。また、吸気側の凹凸部によって吸入空気の温度上昇を抑制でき、ノッキングの防止をすることができる。
前記穴部は、前記凹凸部を形成するための工具が挿入可能となるように形成さる工具挿入穴であり、かつ前記冷却媒体が流れるよう構成されている。
上記(7)の構成によれば、工具挿入穴はウォータジャケットの流路を広げており、冷却媒体が流れることで冷却効果を高めることができる。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1に例示されるように、シリンダブロック1は、シリンダ2、ウォータジャケット3、凹凸部35、工具挿入穴4を備えている。
この凹凸部35が設けられる領域は、温度勾配によって決められる。そして、図2に示される実施形態では、内壁面32の中央よりも上部側からアッパーデッキ面11までの間に凹凸部35が設けられている。他の実施形態では、内壁面32の中央付近からアッパーデッキ面11の間に凹凸部35が設けられている
例えば、図1の例示において、シリンダブロック1の吸気側16に設けられた1つ目の工具挿入穴4から、排気側17のウォータジャケット3に2つ目の工具挿入穴4を設けても良い。また、例えば、ウォータジャケット3の吸気側16および排気側17のそれぞれにおいて、シリンダ群の両端にそれぞれ工具挿入穴4を設けても良い。さらに、例えば、シリンダ群を構成するシリンダ2毎に工具挿入穴4を設けても良く、各シリンダ2の吸気側16または排気側17の少なくとも一方において、凹凸部35を設けようとするシリンダ2の周方向の両端に工具挿入穴4を設けても良い(下記に説明する図3A〜3B参照)。
また、工具挿入穴4によって、内壁面32を凹凸状に加工するための工具を、凹凸部35を設けようとする領域(加工領域)に導くことができ、凹凸部35をウォータジャケット3の内壁面32に形成することができる。さらに、工具挿入穴4の開口端41がアッパーデッキ面11にあることにより、凹凸部35の加工領域へのアクセスが容易となる。しかも、工具挿入穴4の開口端41が突出部42を有することにより、加工ヘッドが大きい工具であってもウォータジャケット3内に挿入可能としながら、この新たに設けられる工具挿入穴4によるシリンダブロック1への剛性や成形等に対する影響を低減することができる。
また、その他の幾つかの実施形態では、工具挿入穴4の突出部42は、内壁面32側と外壁面33側の両方にあっても良い。
このような場合には、凹凸部35のうちのウォータジャケット3の内部(シリンダ2の径方向外側)に向けて突出する部分の角部38は、その下流側において角部38が取り除かれて、傾斜させられている(傾斜部39)。そして、冷却媒体は、図示されるように、上から下への流れ6が、この傾斜部39に沿ってシリンダ2へ向けて突出する部分に流れる。
このような場合には、凹凸部35のうちのウォータジャケット3の内部に向けて突出する部分の角部38は、その上流側と下流側の両方の角部38に傾斜部39が設けられている。そして、冷却媒体は、図示されるように、ウォータジャケット3の周方向の流れ6が、この傾斜部39に沿ってシリンダ2へ向けて突出する部分に流れる。
シリンダブロック1の吸気側16に凹凸部35が設けられることによって吸入空気の温度上昇を抑制でき、ノッキングの防止をすることができる。また、シリンダブロック1の排気側17に凹凸部35が設けられることによって、高温となる排気側17を冷却することができる。
11 アッパーデッキ面
12 外壁
13 シリンダ壁
14 ボルト穴
15 中心線
16 吸気側
17 排気側
2 シリンダ
21 シリンダの開口端
23 シリンダライナ
25 軸方向に伸びるシリンダの中心線
3 ウォータジャケット
31 ウォータジャケットの開口端
32 内壁面
33 外壁面
34 底壁面
35 凹凸部
36 ウォータジャケット領域
37 流路
38 角部
39 傾斜部
4 穴部(工具挿入穴)
41 穴部(工具挿入穴)の開口端
42 突出部
5 吸気バルブ
6 冷却媒体の流れ
Claims (6)
- 筒状のシリンダと、
前記シリンダの外側に設けられ、内壁面と該内壁面の外側にある外壁面との間に形成される流路に冷却媒体が流れるよう構成されるオープンデッキタイプのウォータジャケットと、
前記内壁面のアッパーデッキ面側において前記シリンダの径方向に向けて凹凸状に形成されると共に、前記シリンダの周方向に該凹凸状が伸びるよう形成される凹凸部と、
前記シリンダの軸方向に伸びる穴部と、
前記シリンダの開口端を含むアッパーデッキ面であって、前記ウォータジャケットの開口端と前記穴部の開口端を含むアッパーデッキ面と、を備え、
前記穴部の開口端は、前記ウォータジャケットの開口端により形成される領域であるウォータジャケット領域から前記アッパーデッキ面において前記内壁面又は前記外壁面のうちの少なくとも一方に突出する突出部を含むよう構成されており、
前記凹凸部は、前記シリンダの軸方向において、前記ウォータジャケットの前記内壁面の中央または中央より上から前記アッパーデッキ面にわたって設けられ、かつ、前記中央または前記中央より上から前記アッパーデッキ面側の反対側には設けられていないことを特徴とするシリンダブロックの冷却構造。 - 前記突出部は、前記ウォータジャケット領域のうちの前記内壁面による境界から突出するか、あるいは、前記ウォータジャケット領域のうちの前記外壁面による境界から突出するかの少なくとも一方により形成されていることを特徴とする請求項1に記載のシリンダブロックの冷却構造。
- 前記ウォータジャケット領域のうちの前記内壁面による境界に前記突出部がある場合には、前記シリンダから前記内壁面への前記径方向の最小距離は、前記シリンダから前記突出部への距離以上となるよう構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のシリンダブロックの冷却構造。
- 前記凹凸部のうちの前記流路の内側に向けて突出する凹凸部の角部の少なくとも1つは、前記冷却媒体の流れる方向に沿って傾斜する傾斜部を有するよう構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のシリンダブロックの冷却構造。
- 前記凹凸部は、吸気側または排気側の少なくとも一方における前記内壁面に設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のシリンダブロックの冷却構造。
- 前記穴部は、前記凹凸部を形成するための工具が挿入可能となるように形成される工具挿入穴であり、かつ前記冷却媒体が流れるよう構成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のシリンダブロックの冷却構造。
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Family Applications (1)
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