JP4017584B2 - シリンダブロックの冷却構造 - Google Patents
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Description
また、輸送、保管時にスペーサ20Pが図8に示すような配置をとることになるので、スペース効率がよくない。
(1) シリンダブロックのウォータジャケットにスペーサを配置したシリンダブロックの冷却構造であって、前記スペーサを複数の分割体に分割し、各分割体のシリンダボア壁まわり弧状部分の内半径をシリンダボア壁弧状部分の外半径と同一の半径以下とし、前記スペーサの各分割体をシリンダボア壁側に寄せる寄せ手段を設けたシリンダブロックの冷却構造。
(2) シリンダブロックのウォータジャケットにスペーサを配置したシリンダブロックの冷却構造であって、前記スペーサを複数の分割体に分割し、各分割体のシリンダボア壁まわり弧状部分の内半径をシリンダボア壁弧状部分の外半径と同一の半径以下とし、前記スペーサの各分割体の外面形状を水流を外側に向けるテーパ形状にしたシリンダブロックの冷却構造。
(3) ウォータジャケットに配置されてシリンダボア壁の温度分布を均一化するスペーサを有し、該スペーサの厚さはウォータジャケットの幅より小さい(1)または(2)記載のシリンダブロックの冷却構造。
上記(1)、(3)の本発明のシリンダブロックの冷却構造によれば、スペーサの各分割体をシリンダボア壁に寄せる寄せ手段を設けたので、スペーサをウォータジャケットに挿入後、寄せ手段によってスペーサの各分割体をシリンダボア壁側に寄せて、スペーサの各分割体の内周面とシリンダボア壁の外周面との間の隙間を小に管理し(場合によっては密着させ)、その状態を保つことができる。
上記(2)、(3)の本発明のシリンダブロックの冷却構造によれば、上記(1)の寄せ手段の代わりに、エンジン冷却水の水流によってスペーサの各分割体をシリンダボア壁側に寄せて、スペーサの各分割体の内周面とシリンダボア壁の外周面との間の隙間を小に管理する(場合によっては密着させる)ことができる。
ウォータジャケット10にエンジン冷却水が流れ、シリンダボア壁4を適正温度に冷却する。スペーサ20は、ウォータジャケット10に挿入されて、ウォータジャケット10内のエンジン冷却水の流量分布を変え、シリンダボア壁4の温度を各シリンダボア3の上下方向および気筒間で均一化させる。
シリンダボアの軸芯と平行な方向には、ウォータジャケット10は、ピストンの上面のストローク範囲の側方に形成され、ピストンの上面のストローク範囲とほぼ同じ深さ(高さ)を有する。
ウォータジャケット10は、シリンダボア壁4と、ウォータジャケット外壁5との間に形成された空間で、底壁6有りで上方がシリンダヘッドガスケットを介してシリンダヘッドで覆われた空間である。
スペーサ20は、ウォータジャケット10に挿入可能な形状と大きさを有する。スペーサ20は、シリンダボアの軸芯と直交する面内方向には、シリンダボア3まわりに延びている。スペーサ20は、シリンダボアの軸芯と平行な方向には、ウォータジャケット10の深さより低い高さを有する。スペーサ20は、ウォータジャケット10の幅より小さい厚さを有する。
シリンダボア壁4を保温したい場合(冷却し過ぎを抑制したい場合)は、スペーサ20の内面をシリンダボア壁4の外面に密着させるか、スペーサ20の内面とシリンダボア壁4の外面との間の隙間19(冷却通路)を小さくする必要がある。
寄せ手段20bは、たとえば引っ張りばねからなる。この引っ張りばね20bは、隣り合う2つの分割体20aのそれぞれの上端部と下端部に連結されていて、隣り合う2つの分割体20aを、2つの分割体20aの間の間隔が小となるように、互いに引き寄せる。スペーサ20をウォータジャケット10に挿入する時は、引っ張りばね20bを引っ張って隣り合う2つの分割体20aの間隔を広げた状態で挿入する。挿入後、引っ張りばね20bの引っ張り状態を解除し、隣り合う2つの分割体20aの間隔が縮まり、各分割体20aがシリンダボア壁4側に寄せられ、分割体20aの内周面とシリンダボア壁4の外周面との間の間隔が小になるか、または分割体20aの内周面がシリンダボア壁4の外周面に密着する。
寄せ手段20bは、分割体20aとウォータジャケット外壁5との間に設けられた弾性体からなり分割体20aをシリンダボア壁4側に押す押し手段であってもよい。分割体20aをウォータジャケット10に挿入する時に押し手段が弾性変形するので、挿入性は確保される。
まず、スペーサ20を複数の分割体20aに分割し、スペーサ20の各分割体20aの内半径をシリンダボア壁4の外半径と設計的に同一の半径以下としたので、スペーサ20をウォータジャケットに容易に挿入し組み付けることができ、組み付け性を確保することができ、かつ、スペーサ20の各分割体20aの内周面とシリンダボア壁の外周面との間の隙間を小に管理でき、あるいは、密着させることができ、各分割体20aの内周面とシリンダボア壁4の外周面との間の隙間19(冷却通路)を通過するエンジン冷却水量を小として、シリンダボアを保温することができる、あるいは冷却し過ぎを抑制することができる。
2 シリンダブロック
3 シリンダボア
4 シリンダボア壁
5 ウォータジャケット外壁
6 ウォータジャケット底壁
10 ウォータジャケット
11 (ウォータジャケットの)上部
12 (ウォータジャケットの)下部
13 (ウォータジャケットの)中間部
14、15 流路
16、17 合流部
18 上部の冷却通路
19 スペーサとウォータジャケット内外壁間の隙間(冷却通路)
20 スペーサ
20a (スペーサの)分割体
20b 寄せ手段
Claims (3)
- シリンダブロックのウォータジャケットにスペーサを配置したシリンダブロックの冷却構造であって、前記スペーサを複数の分割体に分割し、各分割体のシリンダボア壁まわり弧状部分の内半径をシリンダボア壁弧状部分の外半径と同一の半径以下とし、前記スペーサの各分割体をシリンダボア壁側に寄せる寄せ手段を設けたシリンダブロックの冷却構造。
- シリンダブロックのウォータジャケットにスペーサを配置したシリンダブロックの冷却構造であって、前記スペーサを複数の分割体に分割し、各分割体のシリンダボア壁まわり弧状部分の内半径をシリンダボア壁弧状部分の外半径と同一の半径以下とし、前記スペーサの各分割体の外面形状を水流を外側に向けるテーパ形状にしたシリンダブロックの冷却構造。
- ウォータジャケットに配置されてシリンダボア壁の温度分布を均一化するスペーサを有し、該スペーサの厚さはウォータジャケットの幅より小さい請求項1または請求項2記載のシリンダブロックの冷却構造。
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