JP2011208527A - 内燃機関の冷却構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷却水導入口から最も近い気筒と最も遠い気筒との間の温度差を小さく抑えることが可能な内燃機関の冷却構造を提供する。
【解決手段】シリンダブロック10のシリンダ列方向の一端側の冷却水導入口14からウォータジャケット13へ冷却水が導入され、ウォータジャケット13の吸気側水路X2と排気側水路X1とに分岐して冷却水が流通され、シリンダブロック10側からシリンダヘッド20側へ冷却水が供給される。吸気側水路X2が、上下仕切り部材32によって冷却水導入口14からの冷却水が供給される下側水路X21と、シリンダヘッド20側へ冷却水が流出される上側水路X22とに区画され、下側水路X21が、シリンダ列方向の他端側において排気側水路X1と連通され、下側水路X21と上側水路X22とが、第1の仕切り部材32に設けられた絞り部35を介して連通されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の冷却構造に関する。
内燃機関(エンジン)では、シリンダブロック側とシリンダヘッド側とに冷却液(冷却水)を流通させるためのウォータジャケットがそれぞれ設けられる。シリンダブロックのウォータジャケットは、シリンダボア壁を囲むように設けられる。このウォータジャケットには、シリンダブロックの壁部に形成された冷却水導入口から、ウォータポンプにより圧送される冷却水が導入される。冷却水導入口は、例えばシリンダブロックのシリンダ列方向(気筒列方向)の一端側に形成される。そして、冷却水導入口から導入された冷却水をウォータジャケットに流通させて、燃焼室からの熱により加熱されたシリンダボア壁を冷却している。
シリンダヘッドのウォータジャケットは、主として燃焼室周辺や排気ポート周辺に設けられる。シリンダヘッドのウォータジャケットは、シリンダブロックのウォータジャケットに連通されており、このシリンダヘッドのウォータジャケットには、シリンダブロックのウォータジャケット側から冷却水が流入される。この場合、シリンダブロックとシリンダヘッドとの間に介在されるシリンダヘッドガスケットに形成されたガスケット孔(開口)を介して、シリンダヘッドのウォータジャケットへ冷却水が供給される。
従来では、シリンダブロックのシリンダ列方向の一端側に形成された冷却水導入口から導入された冷却水をシリンダブロックのウォータジャケットの吸気側および排気側に分岐させてシリンダボア壁を冷却するようにした内燃機関の冷却構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1には、シリンダブロックのウォータジャケットの排気側へ供給される冷却水流量をできるだけ多く確保することが記載されている。しかし、冷却水導入口から最も近い気筒(例えば、直列4気筒エンジンでは第1番気筒)と、最も遠い気筒(例えば、直列4気筒エンジンでは第4番気筒)との間で温度差が大きくなる可能性がある。このため、冷却水導入口から最も遠い気筒の冷却を優先すると、冷却水導入口から最も近い気筒の温度が低くなりすぎ、燃料の気化の悪化による燃料消費量の増加などの問題が発生する可能性がある。
特開2009−264286号公報
本発明は、上述のような問題点に鑑みてなされたものであり、シリンダブロックのシリンダ列方向の一端側に形成された冷却水導入口から導入された冷却水をシリンダブロックのウォータジャケットの吸気側水路および排気側水路に分岐させてシリンダボア壁を冷却するようにした内燃機関の冷却構造において、冷却水導入口から最も近い気筒と最も遠い気筒との間の温度差を小さく抑えることを目的とする。
本発明は、上述の課題を解決するための手段を以下のように構成している。すなわち、本発明は、シリンダブロックのシリンダ列方向の一端側に形成された冷却水導入口から、シリンダボア壁を囲むように設けられたウォータジャケットへ冷却水が導入され、このシリンダブロックのウォータジャケットの吸気側水路と排気側水路とに分岐して冷却水が流通されるとともに、シリンダブロック側からシリンダヘッド側へ冷却水が供給されるように構成された内燃機関の冷却構造であって、上記吸気側水路が、第1の仕切り部材によって、上記冷却水導入口からの冷却水が供給される下側水路と、この下側水路の上側に設けられシリンダヘッド側へ冷却水が流出される上側水路とに区画され、上記下側水路が、シリンダ列方向の他端側において排気側水路と連通され、上記下側水路と上側水路とが、上記第1の仕切り部材に設けられた絞り部を介して連通されていることを特徴としている。
上記構成によれば、第1の仕切り部材に設けられた絞り部によってシリンダブロックのウォータジャケットの吸気側水路の下側水路から上側水路へ供給される冷却水の流れが規制されるので、シリンダブロック側からシリンダヘッド側へ供給される冷却水の流れが規制される。このため、シリンダブロック側からシリンダヘッド側へ供給される冷却水流量が少なくなる。一方、吸気側水路の下側水路へ供給された冷却水の一部が、シリンダ列方向の他端側を経由して、排気側水路へ回り込み、冷却水導入口から最も遠い気筒のシリンダボア壁の周囲へ供給される。そして、この回り込んだ冷却水によって、冷却水導入口から最も遠い気筒のシリンダボア壁の排気側上部が冷却される。これにより、シリンダブロックのウォータジャケットの吸気側水路へ供給される冷却水流量に比べ、排気側水路へ供給される冷却水流量を多く確保することができる。したがって、シリンダブロックのシリンダボア壁の吸気側部分と、排気側部分との間の温度差を小さく抑えることができる。
しかも、冷却水導入口から最も遠い気筒のシリンダボア壁の排気側上部を冷却する冷却水流量を増加させることができる。ここで、シリンダブロックの吸気側下部は、他の部分に比べ比較的温度が低いので、吸気側水路の下側水路を流れる冷却水は比較的温度が低くなっている。この構成では、吸気側水路の下側水路を流れる比較的低温の冷却水が、冷却水導入口から最も遠い気筒のシリンダボア壁の周囲へ供給されるので、この気筒のシリンダボア壁の排気側上部の冷却性を向上させることができる。したがって、従来の冷却構造に比べ、冷却水導入口から最も近い気筒のシリンダボア壁と、最も遠い気筒のシリンダボア壁との間の温度差を小さく抑えることができる。そして、冷却水導入口から最も近い気筒のシリンダボア壁の過冷却を抑制することができ、これに起因する燃料消費量の増加などを抑制することができる。
本発明の内燃機関の冷却構造において、上記上側水路が、第2の仕切り部材によって各気筒ごとの水路に区画され、これら気筒ごとの水路がそれぞれシリンダヘッドのウォータジャケットに連通され、上記絞り部が、各気筒ごとにそれぞれ設けられていることが好ましい。この構成では、シリンダブロックのウォータジャケットの吸気側水路の上側水路が各気筒ごとに区画され、シリンダブロックの吸気側水路からシリンダヘッド側への冷却水の流れが明確になる。
また、本発明の内燃機関の冷却構造において、上記排気側水路が、シリンダ列を挟んで上記第2の仕切り部材と対称な位置に設けられた第3の仕切り部材によって各気筒ごとの水路に区画され、これら気筒ごとの水路がそれぞれシリンダヘッドのウォータジャケットに連通されていることが好ましい。この構成では、シリンダブロックのウォータジャケットの排気側水路の上側の部分(シリンダ列を挟んで吸気側水路の上側水路と対称な部分)が各気筒ごとに区画され、シリンダブロックの排気側水路からシリンダヘッド側への冷却水の流れが明確になる。
また、本発明の内燃機関の冷却構造において、上記第1〜第3の仕切り部材が一体的に形成されていることが好ましい。これにより、上記第1〜第3の仕切り部材を、例えば耐熱性を有する合成樹脂などによって容易に製造することができる。
本発明によれば、シリンダブロックのシリンダ列方向の一端側に形成された冷却水導入口から導入された冷却水をシリンダブロックのウォータジャケットの吸気側水路および排気側水路に分岐させてシリンダボア壁を冷却するようにした内燃機関の冷却構造において、冷却水導入口から最も近い気筒のシリンダボア壁と、最も遠い気筒のシリンダボア壁との間の温度差を小さく抑えることができる。そして、冷却水導入口から最も近い気筒のシリンダボア壁の過冷却を抑制することができ、これに起因する燃料消費量の増加などを抑制することができる。
本発明の実施形態に係る内燃機関におけるシリンダブロックの概略構成を示す平面図である。 図1のシリンダブロックのウォータジャケットの内部に収容されるスペーサを示す平面図である。 図2のY1方向から見たスペーサを示す図である。 図2のY2方向から見たスペーサを示す図である。 内燃機関のシリンダブロックの下部における冷却水の流れを模式的に示す断面図である。 内燃機関の吸気側における冷却水の流れを模式的に示す断面図である。 内燃機関の排気側における冷却水の流れを模式的に示す断面図である。
本発明を具体化した実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
以下の実施形態では、本発明の内燃機関の冷却構造を直列4気筒エンジンに適用した例について説明するが、本発明は、任意の形式や気筒数のエンジンに適用可能である。
図1は、本発明の実施形態に係るエンジンにおけるシリンダブロック10の概略構成を示す平面図(ウォータジャケット13の頂面に垂直な方向から見た図)である。図1では、シリンダブロック10のエンジンのシリンダボア11およびその周辺部を示しており、シリンダブロック10におけるシリンダボア列、ウォータジャケット(冷却水通路)13、スペーサ30などの配置状態を示している(シリンダブロック10の外縁形状については省略している)。図1において左端に位置する気筒を第1番気筒♯1とし、その右側に位置する気筒を第2番気筒♯2、さらにその右側に位置する気筒を第3番気筒♯3、そして、右端に位置する気筒を第4番気筒♯4として説明する。また、図1における下側を吸気側とし、上側を排気側として説明する。ただし、気筒番号や吸排気の形態はこれに限るものではない。
シリンダブロック10は、アルミニウム合金製であって、このシリンダブロック10の頂面には、シリンダヘッド20(図6、図7参照)がシリンダヘッドガスケット(図示省略)を介して締結されている。図1に示すように、シリンダブロック10は、互いに隣り合うシリンダボア11の外周壁同士が結合されたサイアミーズ型に構成されている。この実施形態では、シリンダボア11のシリンダボア壁12が直列に4つ結合されている。なお、シリンダボア11内面は、シリンダブロック10に一体的に鋳込まれる鋳鉄製等のシリンダライナによって形成される。また、シリンダブロック10は、オープンデッキ型に構成されている。つまり、シリンダヘッド20の組み付け面であるシリンダブロック10の頂面にウォータジャケット13が開放されている。
ウォータジャケット13は、シリンダブロック10の外壁15とシリンダボア壁12との間に形成されている。ウォータジャケット13は、4つのシリンダボア11を外側から囲むように設けられている。ウォータジャケット13には、シリンダブロック1のシリンダ列方向の一端側(図1における左端側)、つまり、第1番気筒♯1の近傍に形成された冷却水導入口14から、図示しないウォータポンプにより圧送された冷却水が導入される。そして、冷却水がシリンダボア壁12の外周に送られることによって、シリンダブロック10が冷却される。冷却水導入口14は、シリンダブロック10の下部に設けられている(図5〜図7参照)。
この実施形態では、冷却水導入口14からウォータジャケット13へ供給された冷却水は、ウォータジャケット13の排気側の部分(排気側水路)X1と吸気側の部分(吸気側水路)X2とに分流されるようになっている(図5参照)。そして、冷却水は、ウォータジャケット13の排気側水路X1および吸気側水路X2のそれぞれにおいて、第1番気筒♯1側から第4番気筒♯4側に向かって流れる。排気側水路X1と吸気側水路X2とは、シリンダ列方向の他端側(図1における右端側)の部分X3を介して互いに連通されている。
また、冷却水は、ウォータジャケット13の排気側水路X1および吸気側水路X2のそれぞれから、シリンダヘッド20のウォータジャケット21へ送られるようになっている(図6、図7参照)。この場合、シリンダヘッドガスケットに形成された開口(ガスケット孔)を介して、シリンダヘッド20のウォータジャケット21へ冷却水が供給される。そして、シリンダヘッド20のシリンダ列方向の他端側(冷却水導入口14の配置された部分とは反対側)に設けられる冷却水流出口22から図示しないラジエータへ向けて冷却水が流出されるようになっている(図5〜図7参照)。
シリンダブロック10のウォータジャケット13の内部には、スペーサ30が収容されている。このスペーサ30について、図1〜図4を参照して説明する。図2は、図1のシリンダブロック10のウォータジャケット13の内部に収容されるスペーサ30を示す平面図である。図3は、図2のY1方向から見たスペーサ30を示す図であって、スペーサ30の吸気側の側面を示している。図4は、図2のY2方向から見たスペーサ30を示す図であって、スペーサ30の排気側の側面を示している。
図1に示すように、スペーサ30は、シリンダボア壁12を囲むように設けられている。スペーサ30は、耐熱性を有する合成樹脂によって一体成形されている。スペーサ30は、上方からウォータジャケット13内に挿入され、ウォータジャケット13内の所定位置に配置されている。
図2〜図4に示すように、スペーサ30は、スペーサ本体31と、吸気側に設けられる上下仕切り部材32と、吸気側に設けられる気筒間仕切り部材33と、排気側に設けられる気筒間仕切り部材34と、吸気側に設けられる絞り部35とを備えている。
スペーサ本体31は、シリンダボア壁12の下側の部分を取り囲む。スペーサ本体31によって、上下仕切り部材32と、気筒間仕切り部材33と、気筒間仕切り部材34とが一体的に連結されている。スペーサ本体31は、円筒状の円筒部31aが直列に4つ連結された構成となっている。各円筒部31aの内径は、シリンダボア壁12の外径と略一致している。スペーサ本体31の高さは、シリンダボア壁12の高さの半分以下となっている。
そして、スペーサ30がウォータジャケット13の内部に配置された状態では(図5〜7参照)、スペーサ本体31は、シリンダボア壁12の下部に略隙間のない状態で接している。また、スペーサ本体31の下端31bは、ウォータジャケット13の底面あるいはその近傍に接している。一方、スペーサ本体31の上端31cは、ウォータジャケット13の上下方向の中央よりも下方に位置している。
図2、図3に示すように、吸気側の上下仕切り部材32は、ウォータジャケット13の吸気側水路X2の略全体を上下に仕切る板状の部分である。上下仕切り部材32は、スペーサ本体31の吸気側の部分の上端31cから径方向の外側に向かって水平に延びている。上下仕切り部材32の径方向の幅は、スペーサ30がウォータジャケット13の内部に配置された際にこの上下仕切り部材32が位置する高さにおけるウォータジャケット13の幅(径方向の幅)と略一致している。
そして、スペーサ30がウォータジャケット13の内部に配置された状態では(図1、図5〜7参照)、上下仕切り部材32の内端32aは、シリンダボア壁12に略隙間のない状態で接している。また、上下仕切り部材32の外端32bは、シリンダブロック10の外壁15に略隙間のない状態で接している。
図2、図3に示すように、吸気側の気筒間仕切り部材33は、ウォータジャケット13の吸気側水路X2の上側の部分、つまり、上述の上下仕切り部材32により区画される上側水路X22(図6参照)を気筒ごとに仕切る板状の部分である。気筒間仕切り部材33は、スペーサ本体31の吸気側の外面であって、互いに隣り合う2つの円筒部31aが連結された部分に設けられており、この実施形態では、3つの気筒間仕切り部材33が設けられている。気筒間仕切り部材33は、上下仕切り部材32の上面から鉛直上方に向かって延びている。また、気筒間仕切り部材33は、平面視で、シリンダ列方向に直交する方向に延びている。気筒間仕切り部材33のシリンダ列方向に直交する方向の長さは、ウォータジャケット13の吸気側水路X2の隣り合う気筒間部分の幅(シリンダ列方向に直交する方向の幅)と略一致している。
そして、スペーサ30がウォータジャケット13の内部に配置された状態では(図1、図5〜7参照)、気筒間仕切り部材33の内端33aは、シリンダボア壁12に略隙間のない状態で接している。また、気筒間仕切り部材33の外端33bは、シリンダブロック10の外壁15に略隙間のない状態で接している。気筒間仕切り部材33の上端33cは、ウォータジャケット13の頂面まで達している。
図2、図4に示すように、排気側の気筒間仕切り部材34は、ウォータジャケット13の排気側水路X1の上側水路X12(図7参照)を気筒ごとに仕切る板状の部分である。気筒間仕切り部材34は、シリンダ列を挟んで吸気側の気筒間仕切り部材33と対称な位置に設けられている。具体的には、気筒間仕切り部材34は、スペーサ本体31の排気側の外面であって、互いに隣り合う2つの円筒部31aが連結された部分に設けられており、この実施形態では、3つの気筒間仕切り部材34が設けられている。気筒間仕切り部材34は、スペーサ本体31の上端31cから鉛直上方に向かって延びている。また、気筒間仕切り部材34は、平面視で、シリンダ列方向に直交する方向に延びている。気筒間仕切り部材34のシリンダ列方向に直交する方向の長さは、ウォータジャケット13の排気側水路X1の隣り合う気筒間部分の幅(シリンダ列方向に直交する方向の幅)と略一致している。
そして、スペーサ30がウォータジャケット13の内部にスペーサ30が配置された状態では(図1、図5〜7参照)、気筒間仕切り部材34の内端34aは、シリンダボア壁12に略隙間のない状態で接している。また、気筒間仕切り部材34の外端34bは、シリンダブロック10の外壁15に略隙間のない状態で接している。気筒間仕切り部材34の上端34cは、ウォータジャケット13の頂面まで達している。
図2、図3に示すように、絞り部35は、上述した上下仕切り部材32に設けられている。絞り部35は、シリンダブロック10のウォータジャケット13の吸気側水路X2からシリンダヘッド20のウォータジャケット21へ供給される冷却水の流れを規制する規制手段である。この実施形態では、絞り部35は、上下仕切り部材32の周方向の一箇所に形成された切欠き部となっている。絞り部35は、各気筒ごとに1つずつ設けられており、この実施形態では、合計4つの絞り部35が設けられている。
絞り部35が設けられた部分では、上下仕切り部材32の径方向の幅が他の部分に比べて小さくなっている。このため、スペーサ30がウォータジャケット13の内部にスペーサ30が配置された状態では(図1、図5〜7参照)、上下仕切り部材32の外端32bとシリンダブロック10の外壁15との間に開口部が生じており、この開口部が絞り部35となっている。この実施形態では、絞り部35としての開口の断面積の大きさは、各気筒で同一となっている。
上記構成のスペーサ30によって、ウォータジャケット13の内部が複数の水路に区画される。スペーサ30によって区画形成される水路、および、各水路を流通する冷却水の流れについて、図5〜図7を参照して説明する。図5は、シリンダブロック10の下部における冷却水の流れを模式的に示す断面図である図6は、エンジンの吸気側における冷却水の流れを模式的に示す断面図である。図7は、エンジンの排気側における冷却水の流れを模式的に示す断面図である。
図7に示すように、ウォータジャケット13の排気側水路X1は、上下に区画されておらず、下側水路X11と上側水路X12とが互いに連通されている。このうち、上側水路X12は、気筒間仕切り部材34によって、気筒ごとの上側水路X121〜X124に区画されている。気筒ごとの上側水路X121〜X124は、それぞれシリンダヘッド20のウォータジャケット21に連通されている。一方、下側水路X11は、各気筒ごとには区画されておらず、第1番気筒#1〜第4番気筒#4に亘って連続して設けられている。
ウォータジャケット13の排気側水路X1では、図5、図7の矢印で示すような冷却水の流れが形成される。冷却水導入口14から導入された冷却水は、まず、排気側水路X1の下側水路X11へ供給される。排気側水路X1の下側水路X11へ供給された冷却水は、下側水路X11から気筒ごとの上側水路X121〜X124に分流される。この場合、気筒ごとの上側水路X121〜X124に略均等に冷却水が供給されるようになっている。また、隣り合う上側水路X121〜X124同士での冷却水の流通は、気筒間仕切り部材34によって阻止される。そして、気筒ごとの上側水路X121〜X124へ供給された冷却水は、それぞれの上方に設けられるシリンダヘッド20のウォータジャケット21に送られる。シリンダヘッド20のウォータジャケット21に送られた冷却水は、シリンダヘッド20の内部で合流された後、シリンダ列方向の他端側の冷却水流出口22から流出される。
図6に示すように、上下仕切り部材32によって、ウォータジャケット13の吸気側水路X2は、上下仕切り部材32よりも下側に位置する下側水路X21と、上下仕切り部材32よりも上側に位置する上側水路X22とに区画されている。このうち、上側水路X22は、気筒間仕切り部材33によって、気筒ごとの上側水路X221〜X224に区画されている。気筒ごとの上側水路X221〜X224は、それぞれシリンダヘッド20のウォータジャケット21に連通されている。一方、下側水路X21は、各気筒ごとに区画されておらず、第1番気筒#1〜第4番気筒#4に亘って連続して設けられている。
そして、吸気側水路X2では、下側水路X21と、気筒ごとの上側水路X221〜X224とが、規制手段としての絞り部35を介してそれぞれ連通されている。さらに、下側水路X21は、シリンダ列方向の他端側で、排気側水路X1の下側水路X11と連通されている。
ウォータジャケット13の吸気側水路X2では、図5、図6の矢印で示すような冷却水の流れが形成される。冷却水導入口14から導入された冷却水は、まず、吸気側水路X2の下側水路X21へ供給される。吸気側水路X2の下側水路X21へ供給された冷却水は、下側水路X21から絞り部35を介して気筒ごとの上側水路X221〜X224に分流される。この場合、気筒ごとの上側水路X221〜X224に略均等に冷却水が供給されるようになっている。また、隣り合う上側水路X221〜X224同士での冷却水の流通は、気筒間仕切り部材33によって阻止される。気筒ごとの上側水路X221〜X224への冷却水の流入は、絞り部35を介してのみ可能となっている。そして、気筒ごとの上側水路X221〜X224へ供給された冷却水は、それぞれの上方に設けられるシリンダヘッド20のウォータジャケット21に送られる。シリンダヘッド20のウォータジャケット21に送られた冷却水は、シリンダヘッド20の内部で合流された後、シリンダ列方向の他端側の冷却水流出口22から流出される。
この実施形態では、上述したように、吸気側水路X2が、上下仕切り部材32によって、冷却水導入口14からの冷却水が供給される下側水路X21と、この下側水路X21の上側に設けられシリンダヘッド20のウォータジャケット21へ冷却水が流出される上側水路X22とに区画され、下側水路X21が、シリンダ列方向の他端側において排気側水路X1と連通され、下側水路X21と上側水路X22とが、上下仕切り部材32に設けられた絞り部35を介して連通されている。したがって、この実施形態によれば、次のような効果が得られる。
すなわち、上下仕切り部材32に設けられた絞り部35によって吸気側水路X2の下側水路X21から上側水路X22へ供給される冷却水の流れが規制されるので、シリンダヘッド20のウォータジャケット21へ供給される冷却水の流れが規制される。このため、吸気側水路X2の下側水路X21からシリンダヘッド20のウォータジャケット21へ供給される冷却水流量が少なくなる。一方、吸気側水路X2の下側水路X21へ供給された冷却水の一部が、シリンダ列方向の他端側の部分X3を経由して、排気側水路X1の下側水路X11に回り込み、冷却水導入口14から最も遠い第4番気筒#4の上側水路X124へ供給される。そして、この回り込んだ冷却水によって、第4番気筒#4のシリンダボア壁12の排気側上部が冷却される。これにより、シリンダブロック10のウォータジャケット13の吸気側水路X2へ供給される冷却水流量に比べ、排気側水路X1へ供給される冷却水流量を多く確保することができる。したがって、シリンダブロック10のシリンダボア壁12の吸気側部分と排気側部分との間の温度差を小さく抑えることができる。
しかも、冷却水導入口14から最も遠い第4番気筒#4の上側水路X124へ供給される冷却水流量を増加させることができる。ここで、シリンダブロック10の吸気側下部は、他の部分に比べ比較的温度が低いので、吸気側水路X2の下側水路X21を流れる冷却水は比較的温度が低くなっている。この実施形態では、吸気側水路X2の下側水路X21を流れる比較的低温の冷却水が排気側水路X1の第4番気筒#4の上側水路X124へ供給されるので、第4番気筒#4のシリンダボア壁12の排気側上部の冷却性を向上させることができる。したがって、従来の冷却構造に比べ、冷却水導入口14から最も近い第1番気筒#1のシリンダボア壁12と、最も遠い第4番気筒#4のシリンダボア壁12との間の温度差を小さく抑えることができる。そして、冷却水導入口14から最も近い第1番気筒#1のシリンダボア壁12の過冷却を抑制することができ、これに起因する燃料消費量の増加などを抑制することができる。
以上より、この実施形態によれば、シリンダブロック10のウォータジャケット13の構造を変更することなく、シリンダブロック10のシリンダボア壁12の吸気側部分と排気側部分との間の温度差、および、第1番気筒#1のシリンダボア壁12と第4番気筒#4のシリンダボア壁12との間の温度差をともに小さく抑えることができる。
−他の実施形態−
本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲内および当該範囲と均等の範囲で包含されるすべての変形や応用が可能である。
上記実施形態では、気筒間仕切り部材33,34を設けたが、吸気側水路X2からシリンダヘッド20のウォータジャケット21へ供給される冷却水の流れを規制することが可能であれば、気筒間仕切り部材33,34を設けない構成としてもよい。
また、上記実施形態では、上下仕切り部材32と、気筒間仕切り部材33,34とを備えるスペーサ30を一体的に形成したが、上下仕切り部材32と、気筒間仕切り部材33,34とをそれぞれ別体として構成してもよい。また、絞り部35を上下仕切り部材32に設けたが、それ以外の箇所に設ける構成としてもよい。
また、上記実施形態では、上下仕切り部材32を吸気側にだけ設けたが、排気側にも設ける構成としてもよい。この場合、上下仕切り部材によって区画される下側水路と上側水路とを互いに連通する開口部を吸気側および排気側のそれぞれに設け、絞り部35となる吸気側の開口部の断面積を、排気側の開口部の断面積に比べ小さくすればよい。
本発明は、シリンダブロックのシリンダ列方向の一端側に形成された冷却水導入口から導入された冷却水をシリンダブロックのウォータジャケットの吸気側水路および排気側水路に分岐させてシリンダボア壁を冷却するようにした内燃機関の冷却構造に利用可能である。
10 シリンダブロック
11 シリンダボア
12 シリンダボア壁
13 ウォータジャケット
X1 排気側水路
X11 下側水路
X12 上側水路
X121〜X124 気筒ごとの上側水路
X2 吸気側水路
X21 下側水路
X22 上側水路
X221〜X224 気筒ごとの上側水路
X3 他端側の部分
14 冷却水導入口
20 シリンダヘッド
21 ウォータジャケット
30 スペーサ
32 上下仕切り部材(第1の仕切り部材)
33 気筒間仕切り部材(第2の仕切り部材)
34 気筒間仕切り部材(第3の仕切り部材)
35 絞り部

Claims (4)

  1. シリンダブロックのシリンダ列方向の一端側に形成された冷却水導入口から、シリンダボア壁を囲むように設けられたウォータジャケットへ冷却水が導入され、このシリンダブロックのウォータジャケットの吸気側水路と排気側水路とに分岐して冷却水が流通されるとともに、シリンダブロック側からシリンダヘッド側へ冷却水が供給されるように構成された内燃機関の冷却構造であって、
    上記吸気側水路が、第1の仕切り部材によって、上記冷却水導入口からの冷却水が供給される下側水路と、この下側水路の上側に設けられシリンダヘッド側へ冷却水が流出される上側水路とに区画され、
    上記下側水路が、シリンダ列方向の他端側において排気側水路と連通され、
    上記下側水路と上側水路とが、上記第1の仕切り部材に設けられた絞り部を介して連通されていることを特徴とする内燃機関の冷却構造。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の冷却構造において、
    上記上側水路が、第2の仕切り部材によって各気筒ごとの水路に区画され、これら気筒ごとの水路がそれぞれシリンダヘッドのウォータジャケットに連通され、
    上記絞り部が、各気筒ごとにそれぞれ設けられていることを特徴とする内燃機関の冷却構造。
  3. 請求項2に記載の内燃機関の冷却構造において、
    上記排気側水路が、シリンダ列を挟んで上記第2の仕切り部材と対称な位置に設けられた第3の仕切り部材によって各気筒ごとの水路に区画され、これら気筒ごとの水路がそれぞれシリンダヘッドのウォータジャケットに連通されていることを特徴とする内燃機関の冷却構造。
  4. 請求項3に記載の内燃機関の冷却構造において、
    上記第1〜第3の仕切り部材が、一体的に形成されていることを特徴とする内燃機関の冷却構造。
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