JP2009287261A - 地盤改良装置及び地盤改良工法 - Google Patents

地盤改良装置及び地盤改良工法 Download PDF

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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Abstract

【課題】細粒砂質土に対してトンネルを掘削する際においても、切羽の自立を維持させる。
【解決手段】この地盤改良装置には、先端部に透水性のストレーナ部を有し地盤に埋設されるストレーナ管と、ストレーナ部を覆うようにストレーナ管の周囲に配置されたフィルター部と、ストレーナ管内に配置された排水ポンプにより、ストレーナ管内の地下水を地上まで排水するための排水管と、ストレーナ管内部と真空ポンプとを連通可能にするための真空ポンプ接続部と、ストレーナ管内部とコンプレッサーとを連通可能にするためのコンプレッサー接続部とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、地盤改良装置及び地盤改良工法に関する。
従来、切羽が湧水によって崩れるのを防止するため、事前に切羽よりも前方にある湧水面を把握して、トンネル側面から湧水面に向けて水抜きボーリングを施工する水抜き方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−186848号公報
しかしながら、上記の方法により水抜きがされたとしても、切羽を形成する地盤内には水が浸透しているので、切羽から僅かながら湧水が出る場合がある。特に地盤が細粒砂質土であると僅かな湧水であっても崩れてしまうおそれがあった。
本発明の課題は、細粒砂質土に対してトンネルを掘削する際においても、切羽の自立を維持させることである。
請求項1記載の発明に係る地盤改良装置は、
先端部に透水性のストレーナ部を有し地盤に埋設されるストレーナ管と、
前記ストレーナ部を覆うように前記ストレーナ管の周囲に配置されたフィルター部と、
前記ストレーナ管内に配置された排水ポンプにより、前記ストレーナ管内の地下水を地上まで排水するための排水管と、
前記ストレーナ管内部と真空ポンプとを連通可能にするための真空ポンプ接続部と、
前記ストレーナ管内部とコンプレッサーとを連通可能にするためのコンプレッサー接続部とを備え、
前記真空ポンプが前記真空ポンプ接続部に接続されて駆動すると、前記ストレーナ管内が排気されることになり、地下水は前記フィルター部を透過して前記ストレーナ部から前記ストレーナ管内に流入し、
前記コンプレッサーが前記コンプレッサー接続部に接続されて駆動すると、前記ストレーナ管内に圧縮空気が供給されることになり、前記ストレーナ部から前記フィルター部を介して地盤内に圧縮空気が注入されることを特徴としている。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の地盤改良装置において、
ストレーナ管内部と給水ポンプとを連通可能にするための給水ポンプ接続部を備え、
前記給水ポンプが前記給水ポンプ接続部に接続されて駆動すると、前記ストレーナ管内に水が供給されることになり、前記ストレーナ部から前記フィルター部を介して地盤内に水が注入されることを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の地盤改良装置において、
前記ストレーナ管に沿うように、当該ストレーナ管近傍に埋設される排気管と、
前記排気管に接続される排気ポンプとを備え、
前記排気管には、前記排気ポンプが駆動すると地盤中の空気を吸引する複数の吸気孔が、少なくとも前記ストレーナ部に対向する範囲に形成されていることを特徴としている。
請求項4記載の発明に係る地盤改良工法は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の地盤改良装置を用いた地盤改良工法であって、
トンネル計画位置の側方に、複数の前記地盤改良装置をトンネルの掘削方向に沿って所定間隔あけて配列し、前記ストレーナ管が略垂直方向に延在するように当該地盤改良装置を埋設する工程と、
切羽に対する前記掘削方向の先方側及び後方側の少なくとも一方で、前記切羽に最も近い前記地盤改良装置では前記コンプレッサー接続部に接続された前記コンプレッサーを駆動する工程と、
前記コンプレッサーが駆動された前記地盤改良装置以外の地盤改良装置では、前記真空ポンプ接続部に接続された前記真空ポンプを駆動する工程とを備えることを特徴としている。
請求項5記載の発明に係る地盤改良工法は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の地盤改良装置を用いた地盤改良工法であって、
前記ストレーナ管がトンネルの掘削方向に延在するように、切羽から第1の前記地盤改良装置を埋設する工程と、
前記ストレーナ部がトンネル計画位置の側方で、なおかつ前記第1の前記地盤改良装置の周囲に配置されるように、前記切羽若しくはトンネル側面から第2の前記地盤改良装置を埋設する工程と、
前記第1の前記地盤改良装置では、前記コンプレッサー接続部に接続された前記コンプレッサーを駆動する工程と、
前記第2の前記地盤改良装置では、前記真空ポンプ接続部に接続された前記真空ポンプを駆動する工程とを備えることを特徴としている。
請求項6記載の発明に係る地盤改良工法は、
先端部に透水性のストレーナ部を有し地盤に埋設されるストレーナ管と、前記ストレーナ部を覆うように前記ストレーナ管の周囲に配置されたフィルター部と、前記ストレーナ管内に配置された排水ポンプにより、前記ストレーナ管内の地下水を地上まで排水するための排水管と、前記ストレーナ管内部と真空ポンプとを連通可能にするための真空ポンプ接続部と、を有する地盤改良装置を、前記ストレーナ管が略垂直方向に延在するように切羽の先方に埋設する工程と、
前記真空ポンプ接続部に接続された前記真空ポンプを駆動させて、前記ストレーナ管内を排気させることで、前記フィルター部を介して前記ストレーナ部から前記ストレーナ管内に地下水を流入させる工程とを備えることを特徴としている。
本発明によれば、切羽を形成する地盤を不飽和地盤とすることができ、当該地盤内に水が浸透することを抑制することができる。したがって、切羽からの湧水も低減され、細粒砂質土に対してトンネルを掘削する際においても、切羽の自立を維持することが可能となる。
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態に係る地盤改良装置の概略構成を示す説明図である。この図1に示すように地盤改良装置1には、地盤Gに埋設されるストレーナ管2と、ストレーナ管2の周囲に配置されたフィルター部3と、ストレーナ管2の上部に連結される基台4とが設けられている。
ストレーナ管2は、例えば鋼管等の非透水性のものからなり、その先端部(図1における下端部)には外周に複数の穴21をあけて水が通るようにしたストレーナ部22が設けられている。ストレーナ管2の内部には、当該ストレーナ管2内に流入した地下水を排水するための排水管5と、排水管5の先端部に取り付けられ、複数の穴21よりも上方に配置される排水ポンプ6とが設けられている。排水ポンプ6が駆動することにより、ストレーナ管2内の地下水は排水管5を介して排水されることになる。
排水管5は、ストレーナ管2の長さ方向に延在していて、その上部に逆止弁(図示省略)が設けられている。逆止弁は、排水管5内の地下水が基端側(図1における上方)に向かう方向に流れるときに開き、先端側(図1における下方)に逆流するときに閉じるようになっている。
フィルター部3は、ストレーナ部22の穴21を覆うようにストレーナ管2の周囲に埋設されており、透水性を有する。フィルター部3としては砂利や巻線等を用いることができる。周囲の地盤Gからフィルター部3内に浸透した地下水は、ストレーナ部22の穴21を介してストレーナ管2内に流入することになる。
基台4は、ストレーナ管2と同径の非透水性の管状部材である。基台4の先端部にはストレーナ管2が連結されている。他方、基台4の基端部(図1における上端部)には、蓋板41が取り付けられていて、この蓋板41により遮蔽されている。蓋板41には、ストレーナ管2内部と真空ポンプ7とを連通可能にするための真空ポンプ接続部42と、外部の受水槽8と排水管5とを連通可能にするための受水槽接続部43とが設けられている。また、基台4の周面には、ストレーナ管2内部とコンプレッサー9とを連通可能にするためのコンプレッサー接続部44が設けられている。これら各接続部42,43,44には、それぞれ開閉状態を切り替えるコック42a,43a,44aが設けられている。
真空ポンプ7には、吸引物を気体と水とに分離するための気液分離装置10が連結されている。気液分離装置10には受水槽8と活性炭吸着装置11とが連通されている。そして、気液分離装置10により分離された水は受水槽8に送られ、気体は活性炭吸着装置11を通過して大気に放出されるようになっている。
次に、本実施形態の地盤改良装置の作用について説明する。
まず、作業者は、真空ポンプ7と真空ポンプ接続部42とを配管15aを介して接続する。同様に、受水槽8と受水槽接続部43とを配管15bを介して接続し、コンプレッサー9とコンプレッサー接続部44とを配管15cを介して接続する。
その後、作業者は、真空ポンプ接続部42のコック42aと、受水槽接続部43のコック43aとを開状態、コンプレッサー接続部44のコック44aを閉状態にしてから、真空ポンプ7及び排水ポンプ6を駆動する。
ここで、図1においては、ストレーナ管2の右半分部分では、真空ポンプ7及び排水ポンプ6の駆動時(吸引時)における地下水及び空気の動きを示し、左半分部分では、コンプレッサー9の駆動時(圧送時)における空気の動きを示している。
真空ポンプ7の駆動によって、ストレーナ管2内が減圧されて排気されると、地盤G内の地下水はフィルター部3を透過してストレーナ部22の穴21からストレーナ管2内に流入することになる(矢印W1参照)。ストレーナ管2に流入した地下水は排水ポンプ6により排水管5から受水槽8まで排水される(矢印W2参照)。
さらに、真空ポンプ7の駆動を継続すると、ストレーナ管2の周囲の地盤Gから土壌ガスも吸引されて(矢印A1参照)、当該地盤G内に負圧が伝播することになる。地盤G内が大気圧よりも負圧になると、水の沸点も下がるために地盤G内の地下水は水蒸気となってストレーナ管2内に吸引される。これにより、ストレーナ管2周囲の地盤Gでは擬似的な真空状態が発生する。
真空ポンプ7により吸引された水蒸気及び土壌ガスは、ストレーナ管2を通過して、気液分離装置10に送られる(矢印A2参照)。気液分離装置10では、水蒸気及び土壌ガスが水と気体に分離され、水は受水槽8に送られ、気体は活性炭吸着装置11に送られる。活性炭吸着装置11では、気体が浄化されて大気に放出される。
その後、作業者は、真空ポンプ7及び排水ポンプ6の駆動を停止する。そして、作業者は、真空ポンプ接続部42のコック42aと、受水槽接続部43のコック43aとを閉状態、コンプレッサー接続部44のコック44aを開状態にしてから、コンプレッサー9を駆動する。
コンプレッサー9が駆動すると、ストレーナ管2内に圧縮空気が供給されることになり(矢印A3参照)、ストレーナ部22の穴21からフィルター部3を介して地盤G内に圧縮空気が注入されることになる(矢印A4参照)。このとき、地盤G内は擬似的な真空状態であるために、圧縮空気はスムーズに地盤G内に浸透する。これにより、ストレーナ管2の周囲の地盤Gを、均一に不飽和地盤とすることができる。
以上のように、第1の実施の形態に係る地盤改良装置1によれば、ストレーナ管2の周囲の地盤Gを均一に不飽和地盤にすることができる。ここで、不飽和地盤は、飽和地盤よりも透水係数が1/10〜1/100に小さくなると言われており、ストレーナ管2の周囲の地盤Gが不飽和地盤になるとそれだけ地下水の浸透を防止することが可能となる。つまり、本実施形態の地盤改良装置1で切羽近傍の地盤Gを不飽和地盤にすれば、切羽からの湧水を低減でき、細粒砂質土に対してトンネルを掘削する際においても切羽の自立を維持することが可能となる。
また、本実施形態の地盤改良装置1は、切羽の自立維持だけでなく地すべり対策にも有効である。具体的には、例えば、図2に示すように地すべりのおそれのある斜面に対して地盤改良装置1を埋設する。この際、ストレーナ部22がすべり面Sの直上に配置されるように、ストレーナ管2を埋設することが好ましい。この位置で、真空ポンプ7、排水ポンプ6及びコンプレッサー9を上記したように駆動させて、ストレーナ管2の周囲の地盤を不飽和地盤にすると、すべり面S近傍も不飽和地盤Tになる。これにより、すべり面Sに地下水が浸透しにくくなって、すべり面Sに対する地下水の影響を低減でき、地すべりを抑制することが可能となる。
[第2の実施の形態]
この第2の実施の形態では、上記第1の実施の形態で例示した地盤改良装置1に対して、さらにストレーナ管2内部と給水ポンプとを連通可能にするための給水ポンプ接続部を設けた地盤改良装置について説明する。なお、以下の説明において、第1の実施の形態と同一部分については同一符号を付してその説明を省略する。
図3は、第2の実施の形態に係る地盤改良装置1Aの概略構成を示す説明図である。この図3に示すように、ストレーナ管2における基台4の周面には、ストレーナ管2内部と給水ポンプ12とを連通可能にするための給水ポンプ接続部45が設けられている。この給水ポンプ接続部45には、開閉状態を切り替えるコック45aが設けられている。コック45aが開状態で、給水ポンプ接続部45に接続された給水ポンプ12が駆動すると、ストレーナ管2内に水が供給されることになり、ストレーナ部22の穴21からフィルター部3を介して地盤G内に水が注入されることになる。
なお、受水槽8に貯まった排水は、地下水処理プラント13により浄化され、清水槽14に貯留される。清水槽14中の清水は、給水ポンプ12によってストレーナ管2内部に供給されることになる。つまり、排水は再利用されるようになっている。
次に、第2の実施の形態に係る地盤改良装置1Aの作用について説明する。
まず、作業者は、真空ポンプ7と真空ポンプ接続部42とを配管15aを介して接続する。同様に、受水槽8と受水槽接続部43とを配管15bを介して接続し、コンプレッサー9とコンプレッサー接続部44とを配管15cを介して接続し、給水ポンプ12と給水ポンプ接続部45とを配管15dを介して接続する。
その後、作業者は、真空ポンプ接続部42のコック42aと、受水槽接続部43のコック43aとを開状態、コンプレッサー接続部44のコック44aと、給水ポンプ接続部45のコック45aとを閉状態にしてから、真空ポンプ7及び排水ポンプ6を駆動する。
ここで、図3においては、ストレーナ管2の右半分部分では、真空ポンプ7及び排水ポンプ6の駆動時における地下水及び空気の動きを示し、左半分部分では、コンプレッサー9及び給水ポンプ12の駆動時における水及び空気の動きを示している。
真空ポンプ7の駆動によって、ストレーナ管2内が減圧されて排気されると、地盤G内の地下水はフィルター部3を透過してストレーナ部22の穴21からストレーナ管2内に流入することになる(矢印W3参照)。ストレーナ管2に流入した地下水は排水ポンプ6により排水管5から受水槽8まで排水される。受水槽8に達した地下水は、地下水処理プラント13によって浄化され、清水槽14に貯留される(矢印W4参照)。
さらに、真空ポンプ7の駆動を継続すると、ストレーナ管2の周囲の地盤Gから土壌ガスも吸引されて(矢印A5参照)、当該地盤G内に負圧が伝播することになる。地盤G内が大気圧よりも負圧になると、水の沸点も下がるために地盤G内の地下水は水蒸気となってストレーナ管2内に吸引される。これにより、ストレーナ管2周囲の地盤Gでは擬似的な真空状態が発生する。
真空ポンプ7により吸引された水蒸気及び土壌ガスは、ストレーナ管2を通過して、気液分離装置10に送られる(矢印A6参照)。気液分離装置10では、水蒸気及び土壌ガスが水と気体に分離され、水は受水槽8に送られ、気体は活性炭吸着装置11に送られる。活性炭吸着装置11では、気体が浄化されて大気に放出される。
その後、作業者は、真空ポンプ7及び排水ポンプ6の駆動を停止する。そして、作業者は、真空ポンプ接続部42のコック42aと、受水槽接続部43のコック43aとを閉状態、コンプレッサー接続部44のコック44aと、給水ポンプ接続部45のコック45aとを開状態にしてから、コンプレッサー9及び給水ポンプ12を駆動する。
コンプレッサー9が駆動すると、ストレーナ管2内に圧縮空気が供給されることになり(矢印A7)、ストレーナ部22の穴21からフィルター部3を介して地盤G内に圧縮空気が注入されることになる(矢印A8参照)。
一方、給水ポンプ12が駆動すると、清水槽14からストレーナ管2内に清水が供給されることになり(矢印W5)、ストレーナ部22の穴21からフィルター部3を介して地盤G内に清水が注入されることになる(矢印W6参照)。
このとき、地盤Gに対しては圧縮空気と清水とが同時に供給されるために、それらの相乗効果によって、地盤Gに対しては大きな衝撃が加えられることになる。これにより、単に清水のみを供給した場合と比較しても、地盤G内に効果的にみず道を形成でき、清水の浸透度合いが高められることになる。
そして、上記した真空ポンプ7及び排水ポンプ6の駆動と、コンプレッサー9及び給水ポンプ12の駆動とを繰り返すことで、地盤G内に浸透した清水を繰り返し回収し、地盤G内の汚染物質(例えば重金属等)を除去することができ、地盤Gの洗浄が可能となる。
以上のように、第2の実施の形態に係る地盤改良装置1Aによれば、擬似的な真空状態となった地盤G内に、コンプレッサー9と給水ポンプ12とによって圧縮空気と清水が供給されるので、地盤G内に効果的にみず道を形成でき、清水の浸透度合いを高めることができる。そして、地盤Gに対して、地下水及び土壌ガスの吸引と、圧縮空気及び清水の供給とを繰り返し行えば、広範囲にわたって地盤G内を洗浄することが可能となる。さらに、洗浄後においては地盤Gに対して高い締め固め効果が得られることがわかった。つまり、切羽近傍に地盤改良装置1Aを埋設し、地下水及び土壌ガスの吸引と、圧縮空気及び清水の供給とを繰り返せば、切羽をより締め固めることができ、切羽の自立を長期にわたって維持することも可能になる。
[第3の実施の形態]
この第3の実施の形態では、上記第1の実施の形態で例示した地盤改良装置1に対して、さらにストレーナ管2に沿うように、当該ストレーナ管2近傍に埋設される排気管と、排気管に接続される排気ポンプとを設けた地盤改良装置について説明する。なお、以下の説明において、第1の実施の形態と同一部分については同一符号を付してその説明を省略する。
図4は、第3の実施の形態に係る地盤改良装置1Bの概略構成を示す説明図である。この図4に示すように、ストレーナ管2の近傍には、当該ストレーナ管2に沿うように排気管35が埋設されている。排気管35と、ストレーナ管2との地表面近辺には、コンクリートCが流し込まれている。
また、排気管35の上端部は地上に露出していて、当該上端部には排気ポンプ36が接続されている。また、排気管35には、排気ポンプ36が駆動すると地盤G中の空気を吸引する複数の吸気孔37が形成されている。複数の吸気孔37は、ストレーナ部22から、フィルター部3の上端部を除いた位置に対向する範囲に形成されている。
ここで、排気管35及び排気ポンプ36を省略した地盤改良装置1Cと、上記の地盤改良装置1Bのそれぞれの地下水吸引時について説明する。図5は、地盤改良装置1Cと地盤改良装置1Bのそれぞれの地下水吸引時の状態を示す説明図であり、(a)は地盤改良装置1C、(b)は地盤改良装置1Bを示している。
図5(a)に示すように、地盤改良装置1Cで真空ポンプ7及び排水ポンプ6を駆動すると、ストレーナ管2内が減圧されて、地盤G内の地下水はフィルター部3を透過してストレーナ部22の穴21からストレーナ管2内に流入する。これにより、ストレーナ管2の周囲の地下水位L1は、穴21に向かってなだらかに傾斜することになる。そして、穴21の一部が地下水位L1の上方に位置することにもなるため、地盤G内の気体(土壌ガスや空気)もストレーナ部22の穴21からストレーナ管内に流入する。ストレーナ管2内には地下水だけでなく気体も混在することになるので、排水ポンプ6には地下水とともに気体も吸引されることになる。これが排水効率を低下させる要因になっていた。
一方、図5(b)に示すように、地盤改良装置1Bでは、真空ポンプ7及び排水ポンプ6とともに排気ポンプ36も駆動している。排気ポンプ36が駆動していると、排気管35の吸気孔37からストレーナ管2周囲の気体が排出されるので、その近傍は負圧となる。負圧であると、地下水位L2は、ストレーナ管2の周囲で上昇し、ストレーナ部22の穴21が地下水位L2の下方に位置することになる。これにより、ストレーナ管2内には地下水だけが流入するので、排水ポンプ6は地下水のみを吸引することになり、排水効率が高められる。
また、図5(b)においては、排気管35と、ストレーナ管2との地表面近辺が、コンクリートCにより封止されているので、真空ポンプ7の駆動によってストレーナ管2及び排気管35の地表面付近から大気が地盤G中に流入することが防止される。これにより、地盤G中におけるストレーナ管2の周囲をより負圧状態に維持することが可能となる。
以上のように、第3の実施の形態に係る地盤改良装置1Bによれば、ストレーナ部22の穴21からストレーナ管2内に気体が流入することを防止しているので、排水ポンプ6が地下水のみを吸引することになり、排水効率を高めることができる。
[第4の実施の形態]
第1〜第3の実施の形態では地盤改良装置について説明したが、この第4の実施の形態からは、上記の地盤改良装置を用いた地盤改良工法について説明する。なお、本実施形態に係る地盤改良工法においては、上記の地盤改良装置1,1A,1Bのうち、どれでも適用可能であるが、以下の説明では地盤改良装置1を用いた場合を例示して説明する。
図6,7は、第4の実施の形態に係る地盤改良工法を説明するための説明図であり、図6は平面図、図7は断面図である。
まず、作業者は、図6,7に示す通り、トンネル計画位置P上方の地表面から、ストレーナ管2が略垂直方向に延在するように複数の地盤改良装置1を埋設する。このとき、トンネル計画位置Pの側方でトンネルの掘削方向Hに沿って所定間隔あけて配列するように、複数の地盤改良装置1を埋設する。なお、ストレーナ部22がトンネル計画位置Pの下方に位置するように地盤改良装置1を埋設することが好ましい。
また、図6に示すように本実施形態では、複数の地盤改良装置1が掘削方向Hに沿って千鳥状になるように配列される場合を例示しているが、これは各地盤改良装置1による地下水及び土壌ガスの吸引や、圧縮空気の供給を、切羽に対して極力均一に作用させるためのものである。地盤形状やトンネル形状によって、千鳥状に配列するのが困難な場合は、千鳥状でなくとも地盤改良装置1が掘削方向Hに沿って配列されていればよい。
さらに、作業者は、掘削方向Hにおける各地盤改良装置1の間に、地盤G内の絶対圧力を計測するための絶対圧力計30を埋設する。これにより、絶対圧力計30もトンネル計画位置Pの側方に配置されることになる。絶対圧力計30は、コンプレッサー9を制御する制御部40に接続されている。制御部40は、絶対圧力計30の計測結果を基にコンプレッサー9を制御するようになっている。
なお、以下の説明において、便宜上、各地盤改良装置1の符号の末尾に、図6,7の掘削方向Hの上流側から順に、a,b,c,d,eを付す。
ここで、例えば切羽Kが図6,7における位置にある場合、作業者は、切羽Kに対する掘削方向Hの先方側及び後方側で、切羽Kに最も近い地盤改良装置1b,1cのコンプレッサー接続部44に対してコンプレッサー9を接続する。そして、作業者は、地盤改良装置1b,1cにおけるコンプレッサー接続部44のコック44aを開状態とし、真空ポンプ接続部42のコック42aと受水槽接続部43のコック43aを閉状態とする。
一方、コンプレッサー9が接続された地盤改良装置1b,1c以外の地盤改良装置1a,1d,1eに対しては、作業者は真空ポンプ接続部42に真空ポンプ7を、受水槽接続部43に受水槽8を接続する。そして、作業者は、地盤改良装置1a,1d,1eにおけるコンプレッサー接続部44のコック44aを閉状態とし、真空ポンプ接続部42のコック42aと受水槽接続部43のコック43aを開状態とする。
そして、作業者は地盤改良装置1a,1d,1eに接続された真空ポンプ7及び排水ポンプ6を駆動させる。これにより、各地盤改良装置1a,1d,1eでは地下水が吸引されるとともに地盤G内の気体が吸引され、地盤G内が負圧となる。この負圧は切羽Kの近傍まで伝播することになり、切羽Kをなす地盤Gは擬似的な真空状態となる。
一方、作業者は地盤改良装置1b,1cに接続されたコンプレッサー9も駆動させる。これにより、擬似的な真空状態となっている切羽K周辺の地盤G内に圧縮空気が供給され、当該地盤Gが不飽和地盤となる。また、このとき、制御部40は、絶対圧力計30の計測結果が大気圧よりも高い圧力を示すまでコンプレッサー9を駆動させる。
コンプレッサー9、真空ポンプ7及び排水ポンプ6の駆動が所定時間経過すると、作業者はコンプレッサー9、真空ポンプ7及び排水ポンプ6を停止させる。ここで、制御部40は常に絶対圧力計30の計測結果を監視しており、当該計測結果が大気圧よりも低い圧力になると、再度絶対圧力計30の計測結果が大気圧よりも高い圧力を示すまでコンプレッサー9を駆動させる。
以上のように、第4の実施の形態に係る地盤改良工法によれば、切羽Kをなす地盤Gを不飽和地盤とすることができるので、切羽Kからの湧水を低減でき、細粒砂質土に対してトンネルを掘削する際においても切羽の自立を維持することが可能となる。
[第5の実施の形態]
第4の実施の形態では、トンネル計画位置P上方の地表面から地盤改良装置1を埋設して湧水対策を施す地盤改良工法について説明したが、この第5の実施の形態では、トンネル内から地盤改良装置1を埋設して湧水対策を施す地盤改良工法について説明する。なお、本実施形態に係る地盤改良工法においては、上記の地盤改良装置1,1A,1Bのうち、どれでも適用可能であるが、以下の説明では地盤改良装置1を用いた場合を例示して説明する。
図8,9は、第5の実施の形態に係る地盤改良工法を説明するための説明図であり、図8は平面図、図9は断面図である。
まず、作業者は、図8,9に示す通り、切羽Kから、ストレーナ管2が掘削方向Hに沿うように、2つの地盤改良装置1を埋設する。以下の説明においてはこれら2つの地盤改良装置1を第1の地盤改良装置1fと称す。2つの第1の地盤改良装置1fは、水平方向及び垂直方向にそれぞれ所定間隔あけて配置されている。
その後、さらに作業者は、切羽K若しくはトンネル側面K1から、ストレーナ部22がトンネル計画位置Pの側方で、なおかつ第1の地盤改良装置1fの周囲に配置されるように、2つの地盤改良装置1を埋設する。以下の説明においてはこれら2つの地盤改良装置1を第2の地盤改良装置1gと称す。第2の地盤改良装置1gは、その基端部が第1の地盤改良装置1gよりも外側に配置されるとともに、その先端部(ストレーナ部22)が水平方向及び垂直方向のそれぞれでトンネル計画位置Pの外側に配置されるように、掘削方向Hに対して斜めに配置されている。
そして、作業者は、第1の地盤改良装置1fのコンプレッサー接続部44に対してコンプレッサー9を接続する。そして、作業者は、第1の地盤改良装置1fにおけるコンプレッサー接続部44のコック44aを開状態とし、真空ポンプ接続部42のコック42aと受水槽接続部43のコック43aを閉状態とする。
一方、第2の地盤改良装置1gに対しては、作業者は真空ポンプ接続部42に真空ポンプ7を、受水槽接続部43に受水槽8を接続する。そして、作業者は、第2の地盤改良装置1gにおけるコンプレッサー接続部44のコック44aを閉状態とし、真空ポンプ接続部42のコック42aと受水槽接続部43のコック43aを開状態とする。
そして、作業者は第2の地盤改良装置1gに接続された真空ポンプ7及び排水ポンプ6を駆動させる。これにより、第2の地盤改良装置1gでは地下水が吸引されるとともに地盤G内の気体が吸引され、地盤G内が負圧となる。この負圧は切羽Kの近傍まで伝播することになり、切羽Kをなす地盤Gは擬似的な真空状態となる。
一方、作業者は第1の地盤改良装置1fに接続されたコンプレッサー9も駆動させる。これにより、擬似的な真空状態となっている切羽K周辺の地盤G内に圧縮空気が供給され、当該地盤Gが不飽和地盤となる。
以上のように、第5の実施の形態に係る地盤改良工法によれば、切羽Kをなす地盤Gを不飽和地盤とすることができるので、切羽Kからの湧水を低減でき、細粒砂質土に対してトンネルを掘削する際においても切羽の自立を維持することが可能となる。
[第6の実施の形態]
第4,5の実施の形態では、複数の地盤改良装置1を用いて、切羽Kの自立維持対策を講じた場合を例示して説明したが、この第6の実施の形態では、1つの地盤改良装置1だけであっても、切羽Kの自立維持が可能な地盤改良工法について説明する。
図10は、第6の実施の形態に係る地盤改良工法で用いられる地盤改良装置100の概略構成を示す説明図である。図10に示すように、地盤改良装置100には、地盤Gに埋設されるストレーナ管102と、ストレーナ管102の周囲に配置されたフィルター部103と、ストレーナ管102の上部に連結される基台104とが設けられている。
ストレーナ管102は、例えば鋼管等の非透水性のものからなり、その先端部には外周に複数の穴121をあけて水が通るようにしたストレーナ部122が設けられている。ストレーナ管102の内部には、当該ストレーナ管102内に流入した地下水を排水するための排水管105と、排水管105の先端部に取り付けられ、複数の穴121よりも上方に配置される排水ポンプ106とが設けられている。排水ポンプ106が駆動することにより、ストレーナ管102内の地下水は排水管105を介して排水されることになる。
排水管105は、ストレーナ管102の長さ方向に延在していて、その上部に逆止弁(図示省略)が設けられている。逆止弁は、排水管105内の地下水が基端側(図10における上方)に向かう方向に流れるときに開き、先端側(図10における下方)に逆流するときに閉じるようになっている。
フィルター部103は、ストレーナ部122の穴121を覆うようにストレーナ管102の周囲に埋設されており、透水性を有する。フィルター部103としては砂利や巻線等を用いることができる。周囲の地盤Gからフィルター部103内に浸透した地下水は、ストレーナ部122の穴121を介してストレーナ管102内に流入することになる。
基台104は、ストレーナ管102と同径の非透水性の管状部材である。基台104の先端部(図10における下端部)にはストレーナ管102が連結されている。他方、基台104の基端部(図10における上端部)には、蓋板141が取り付けられていて、この蓋板141により遮蔽されている。蓋板141には、ストレーナ管102内部と真空ポンプ107とを連通可能にするための真空ポンプ接続部142と、外部の受水槽108と排水管105とを連通可能にするための受水槽接続部143とが設けられている。これら各接続部142,143には、それぞれ開閉状態を切り替えるコック142a,143aが設けられている。
真空ポンプ107には、吸引物を気体と水とに分離するための気液分離装置110が連結されている。気液分離装置110には受水槽108と活性炭吸着装置111とが連通されている。そして、気液分離装置110により分離された水は受水槽108に送られ、気体は活性炭吸着装置111を通過して大気に放出されるようになっている。
次に、本実施形態に係る地盤改良工法について図11を参照して説明する。図11は、本実施形態に係る地盤改良工法を説明するための断面図である。
まず、作業者は、図11に示す通り、切羽Kの先方におけるトンネル計画位置P上方の地表面から、ストレーナ管102が略垂直方向に延在するように地盤改良装置100を埋設する。このとき、ストレーナ部122がトンネル計画位置Pの下方に位置するように地盤改良装置100を埋設することが好ましい。
その後、作業者は、地盤改良装置100の真空ポンプ接続部142に真空ポンプ107を、受水槽接続部143に受水槽108を、それぞれ配管115a,115bを介して接続する。そして、作業者は、地盤改良装置100における真空ポンプ接続部142のコック142aと受水槽接続部143のコック143aを開状態とする。
そして、作業者は地盤改良装置100に接続された真空ポンプ7及び排水ポンプ6を駆動させる。これにより、地盤改良装置100では地下水が吸引されるとともに地盤G内の気体が吸引され、地盤G内が負圧となる。この負圧は切羽Kの近傍まで伝播する。ここで、トンネル内においては大気圧であるために、トンネル内の空気は、切羽Kやトンネル側面K1を介して地盤G内に浸透する。これにより、切羽K近傍の地盤Gが不飽和地盤となる。
以上のように、第6の実施の形態に係る地盤改良工法によれば、複数の地盤改良装置100を用いなくとも、切羽Kをなす地盤Gを不飽和地盤とすることができるので、切羽Kからの湧水を低減でき、細粒砂質土に対してトンネルを掘削する際においても切羽Kの自立を維持することが可能となる。
また、第6実施の形態に係る地盤改良工法に、前述した第1〜第3の実施の形態に係る地盤改良装置1,1A,1Bを適用することも可能である。この場合、地盤改良装置1,1A,1Bにコンプレッサー9を接続せずに使用したり、接続されていたとしてもコンプレッサー9を停止させて使用すればよい。
なお、本発明は上記実施形態に限らず適宜変更可能であるのは勿論である。
第1の実施の形態に係る地盤改良装置1の概略構成を示す説明図である。 第1の実施の形態に係る地盤改良装置1を地すべりのおそれのある斜面に適用した場合を示す断面図である。 第2の実施の形態に係る地盤改良装置1Aの概略構成を示す説明図である。 第3の実施の形態に係る地盤改良装置1Bの概略構成を示す説明図である。 地盤改良装置1Cと地盤改良装置1Bのそれぞれの地下水吸引時の状態を示す説明図であり、(a)は地盤改良装置1Cの場合、(b)は地盤改良装置1Bの場合を示している。 第4の実施の形態に係る地盤改良工法を説明するための平面図である。 第4の実施の形態に係る地盤改良工法を説明するための断面図である。 第5の実施の形態に係る地盤改良工法を説明するための平面図である。 第5の実施の形態に係る地盤改良工法を説明するための断面図である。 第6の実施の形態に係る地盤改良工法で用いられる地盤改良装置100の概略構成を示す説明図である 第6の実施の形態に係る地盤改良工法を説明するための断面図である。
符号の説明
1,1A,1B,100 地盤改良装置
2 ストレーナ管
3 フィルター部
4 基台
5 排水管
6 排水ポンプ
7 真空ポンプ
8 受水槽
9 コンプレッサー
12 給水ポンプ
21 穴
22 ストレーナ部
35 排気管
36 排気ポンプ
42 真空ポンプ接続部
43 受水槽接続部
44 コンプレッサー接続部
45 給水ポンプ接続部

Claims (6)

  1. 先端部に透水性のストレーナ部を有し地盤に埋設されるストレーナ管と、
    前記ストレーナ部を覆うように前記ストレーナ管の周囲に配置されたフィルター部と、
    前記ストレーナ管内に配置された排水ポンプにより、前記ストレーナ管内の地下水を地上まで排水するための排水管と、
    前記ストレーナ管内部と真空ポンプとを連通可能にするための真空ポンプ接続部と、
    前記ストレーナ管内部とコンプレッサーとを連通可能にするためのコンプレッサー接続部とを備え、
    前記真空ポンプが前記真空ポンプ接続部に接続されて駆動すると、前記ストレーナ管内が排気されることになり、地下水は前記フィルター部を透過して前記ストレーナ部から前記ストレーナ管内に流入し、
    前記コンプレッサーが前記コンプレッサー接続部に接続されて駆動すると、前記ストレーナ管内に圧縮空気が供給されることになり、前記ストレーナ部から前記フィルター部を介して地盤内に圧縮空気が注入されることを特徴とする地盤改良装置。
  2. 請求項1記載の地盤改良装置において、
    ストレーナ管内部と給水ポンプとを連通可能にするための給水ポンプ接続部を備え、
    前記給水ポンプが前記給水ポンプ接続部に接続されて駆動すると、前記ストレーナ管内に水が供給されることになり、前記ストレーナ部から前記フィルター部を介して地盤内に水が注入されることを特徴とする地盤改良装置。
  3. 請求項1又は2記載の地盤改良装置において、
    前記ストレーナ管に沿うように、当該ストレーナ管近傍に埋設される排気管と、
    前記排気管に接続される排気ポンプとを備え、
    前記排気管には、前記排気ポンプが駆動すると地盤中の空気を吸引する複数の吸気孔が、少なくとも前記ストレーナ部に対向する範囲に形成されていることを特徴とする地盤改良装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の地盤改良装置を用いた地盤改良工法であって、
    トンネル計画位置の側方に、複数の前記地盤改良装置をトンネルの掘削方向に沿って所定間隔あけて配列し、前記ストレーナ管が略垂直方向に延在するように当該地盤改良装置を埋設する工程と、
    切羽に対する前記掘削方向の先方側及び後方側の少なくとも一方で、前記切羽に最も近い前記地盤改良装置では前記コンプレッサー接続部に接続された前記コンプレッサーを駆動する工程と、
    前記コンプレッサーが駆動された前記地盤改良装置以外の地盤改良装置では、前記真空ポンプ接続部に接続された前記真空ポンプを駆動する工程とを備えることを特徴とする地盤改良工法。
  5. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の地盤改良装置を用いた地盤改良工法であって、
    前記ストレーナ管がトンネルの掘削方向に延在するように、切羽から第1の前記地盤改良装置を埋設する工程と、
    前記ストレーナ部がトンネル計画位置の側方で、なおかつ前記第1の前記地盤改良装置の周囲に配置されるように、前記切羽若しくはトンネル側面から第2の前記地盤改良装置を埋設する工程と、
    前記第1の前記地盤改良装置では、前記コンプレッサー接続部に接続された前記コンプレッサーを駆動する工程と、
    前記第2の前記地盤改良装置では、前記真空ポンプ接続部に接続された前記真空ポンプを駆動する工程とを備えることを特徴とする地盤改良工法。
  6. 先端部に透水性のストレーナ部を有し地盤に埋設されるストレーナ管と、前記ストレーナ部を覆うように前記ストレーナ管の周囲に配置されたフィルター部と、前記ストレーナ管内に配置された排水ポンプにより、前記ストレーナ管内の地下水を地上まで排水するための排水管と、前記ストレーナ管内部と真空ポンプとを連通可能にするための真空ポンプ接続部と、を有する地盤改良装置を、前記ストレーナ管が略垂直方向に延在するように切羽の先方に埋設する工程と、
    前記真空ポンプ接続部に接続された前記真空ポンプを駆動させて、前記ストレーナ管内を排気させることで、前記フィルター部を介して前記ストレーナ部から前記ストレーナ管内に地下水を流入させる工程とを備えることを特徴とする地盤改良工法。
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