JP2009285265A - ミシンの縫製データ編集装置 - Google Patents

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耕一 近藤
Masami Okamura
正美 岡村
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Abstract

【課題】表示パラメータの設定作業負担を軽減する。
【解決手段】縫製データを編集する縫製データ編集手段20と、縫製データの各針落ち位置の描画表示を行う表示部22と、表示パラメータに従って行わせる表示制御部101と、表示パラメータの設定入力を各項目ごとに個別に行う入力部20と、現在設定されている設定項目の内容で表示パラメータを記憶させる記憶指示部20と、その際の表示パラメータを記憶可能な記憶部104と、記憶された表示パラメータの再現を実行させる再現指示部20とを備え、表示制御部は、再現指示部から再現の実行が入力されると、記憶指示部の指示で記憶された表示パラメータに従って表示状態を切り替える表示制御を行う。
【選択図】図9

Description

本発明は、ミシンの縫製データ編集装置に係り、特に表示パラメータの設定が可能なミシンの縫製データ編集装置に関する。
従来のミシンの縫製データ編集装置は、複数の針落ち点からなる縫い目形状に関する縫製データを編集する縫製データ編集手段と、縫製データの各針落ち位置の描画表示を行う表示部とを備え、表示部に表示されるカーソルの移動操作に従って描画表示の中心位置を更新し、新たな中心位置を設定して再描画表示を行っていた(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−42280号公報
一般に上述のようなミシンの縫製データ編集装置の場合には、描画表示の中心位置に限らず、例えば、表示倍率などの設定も変更可能であり、それら描画表示の表示状態に関する表示パラメータは編集作業の必要に応じて逐次変更されていた。
しかしながら、編集を行う針落ち位置について後で再確認などの必要がある場合には、表示中心位置や表示倍率を以前の編集状態に再設定し直さなければならないが、以前の編集時の設定状態を忘れてしまって容易に以前の設定状態を再現ができないという問題があった。また、表示中心位置や表示倍率など、複数の設定項目の組み合わせて再設定するためには、再設定の為の操作が非常に煩雑であるという問題があった。
本発明の目的は、表示パラメータの設定作業を容易にするとともに、その繁雑さの解消を図ることである。
請求項1記載の発明は、複数の針落ち点からなる縫い目形状に関する縫製データを編集する縫製データ編集手段と、前記縫製データの各針落ち位置の描画表示を行う表示部と、
前記表示部の描画表示を当該描画表示の表示状態を設定する表示パラメータに従って行わせる表示制御部と、前記表示パラメータの設定入力を行う入力部とを備えるミシンの縫製データ編集装置において、描画表示について現在設定されている表示パラメータを記憶するように指示入力する記憶指示部と、前記表示パラメータを記憶可能な記憶部と、前記記憶部に記憶された表示パラメータに基づく描画表示の再現の実行を指示入力するための再現指示部とを備え、前記表示制御部は、前記再現指示部から再現の実行が入力されると、前記記憶された表示パラメータに従って描画表示の表示状態を切り替える表示制御を行うことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明と同様の構成を備えると共に、前記表示パラメータは、描画表示の表示倍率、表示中心位置、表示色、針落ち位置のドット表示の有無のいずれかの設定項目の組み合わせからなることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明と同様の構成を備えると共に、前記記憶部は、前記各項目の設定の組み合わせからなる表示パラメータの内の一部の設定項目のみを任意に記憶可能であることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明と同様の構成を備えると共に、前記表示制御部は、一部の設定項目のみが記憶された表示パラメータが前記再現指示部により選択された場合には、記憶されていない他の一部の設定項目については前記再現指示部による選択の直前の設定を採用することを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項2から4のいずれか一項に記載の発明と同様の構成を備えると共に、前記記憶部は、前記各項目の設定の組み合わせからなる表示パラメータを複数記憶可能であり、
前記再現指示部は、前記各表示パラメータの選択と再現の実行とを指示入力することを特徴とする。
請求項1記載の発明は、描画表示について現在設定されている表示パラメータを記憶し、それを再現するという入力操作を行えば、現在編集中の縫製データの内容を維持したまま表示設定についてのみ記憶時点の設定に戻すことができるので、縫製データの編集時に以前に作業を行った各位置の確認などのような表示パラメータの切り替えを行う必要が生じても、表示パラメータをいちいち覚えておく必要がなく選択操作のみで以前の設定に簡単に戻すことができ、設定のやり直し等による設定作業を容易に行うことが可能となる。
請求項2記載の発明は、表示パラメータが、描画表示の表示倍率、表示中心位置、表示色、針落ち位置のドット表示の有無のいずれかの設定項目の組み合わせを含むため、これらいずれかの設定項目を組み合わせた表示状態を再設定しなければならない場合であっても、再現指示部の指示入力により一括して以前の設定に簡単に戻すことができ、設定のやり直し等による設定作業の煩雑性を大幅に解消することが可能となる。
請求項3記載の発明は、表示パラメータの設定項目の一部のみを記憶可能であるため、当該記憶を呼び出して表示設定として再現する際に、再現に必要な設定項目のみを再現することができ、より縫製の編集作業に適した表示を行うことができ、編集作業の効率の向上を図ることが可能となる。
なお、記憶されなかった設定項目については、請求項4のように再現する直前の設定を採用しても良いし、予め用意された一定の設定(デフォルトの設定)を採用しても良い。
請求項4記載の発明は、表示パラメータの設定項目の一部のみを記憶可能であるため、当該記憶を呼び出して表示設定として再現する際に、変更したくない設定項目については再現前に表示を行っていた設定内容を維持することができ、より縫製の編集作業に適した表示を行うことができ、編集作業の効率の向上を図ることが可能となる。
請求項5記載の発明は、各項目の設定の組み合わせからなる表示パラメータを複数記憶して選択可能であるため、複数ある任意の表示設定状態に戻すことができ、編集作業の効率のさらなる向上を図ることが可能となる。
(電子サイクルミシンの全体構成)
本発明の実施の形態を図1〜図9に基づいて説明する。図1は電子サイクルミシンMの全体斜視図である。
なお、本発明であるミシンの縫製データ編集装置を説明するにあたり、本実施形態においては、縫製データ編集装置を搭載した電子サイクルミシンMを例に挙げて説明する。なお、電子サイクルミシンMにおいて縫製データ編集装置は制御部100の一部として組み込まれている。
電子サイクルミシンMは、縫製を行う被縫製物である布を保持する保持枠を有し、その保持枠が縫い針に対し相対的に移動することにより、保持枠に保持される布に所定の縫製データに基づく縫い目形状の縫い目を形成するミシンである。
ここで、後述する縫い針8が上下動を行う方向をZ軸方向(上下方向)とし、これと直交する一の方向をX軸方向(左右方向)とし、Z軸方向とX軸方向の両方に直交する方向をY軸方向(前後方向)と定義する。
また、本発明に係るミシンは、縫製データを作成する縫製データ作成機能を有する。
電子サイクルミシンM(以下、ミシンM)は、図1から図3に示すように、ミシンテーブルTの上面に備えられるミシン本体1と、ミシンテーブルTの下部に備えられ、ミシン本体1を操作するためのペダル16等により構成されている。
(ミシン本体)
ミシン本体1は、図1に示すように、外形が側面視にて略コ字状を呈するミシンフレーム2を備えている。このミシンフレーム2は、ミシン本体1の上部をなしY軸方向に延びるミシンアーム部2aと、ミシン本体1の下部をなしY軸方向に延びるミシンベッド部2bと、ミシンアーム部2aとミシンベッド部2bとを連結する縦胴部2cと、を有している。
(上軸)
図2は縫い針8の周囲の構成を示す拡大斜視図である。
このミシン本体1には、ミシンフレーム2内にミシン駆動機構が配されており、回動自在でY軸方向に延びる図示しない上軸及び図示しない下軸を有している。上軸(図示省略)はミシンアーム部2aの内部に配され、下軸(図示省略)はミシンベッド部2bの内部に配されている。
上軸(図示省略)は、ミシンモータ5(図3参照)に接続され、このミシンモータ5により回動力が付与される。また、下軸(図示省略)は、図示しない動力伝達機構を介して上軸と連結しており、上軸が回動すると上軸の動力が動力伝達機構(図示省略)を通じて下軸側へ伝達され、下軸が回動するようになっている。
上軸(図示省略)の前端側には、図2に示すように、上軸の回動によりZ軸方向に上下動する針棒8aが接続されており、その針棒8aの下端には、縫い針8が交換可能に備えられている。
(中押さえ)
また、ミシンアーム2aには縫い針8の上下動による布の浮き上がりを防止するために、針棒8aの上下動と連動して上下動し、縫い針8の周囲の布を押圧する周知の中押さえ12が設けられている。かかる中押さえ12は、ミシンモータ5から動力を受けて上下動を行うと共に、その動力伝達機構の途中に下死点高さを調節する機構が設けられている。そして、当該下死点高さ調節機構は中押さえ高さ調節モータ23(図3参照)を駆動源として下死点高さの変更調節を行うようになっている。
(下軸)
また、下軸(図示省略)の前端には、釜(図示省略)が設けられている。上軸とともに下軸が回動すると、縫い針8と釜(図示省略)との協働により縫い目が形成される。
なお、ミシンモータ5、上軸(図示省略)、針棒8a、縫い針8、下軸(図示省略)、釜(図示省略)等の接続構成や動作は従来公知のものと同様であるので、ここでは詳述しない。
(布保持及び布移動を行う構成)
また、図1、図2に示すように、ミシンベッド部2b上には、布板10が配設されており、この布板10の上方に保持枠11及び縫い針8が配置されるようになっている。
保持枠11は、ミシンアーム部2aの前端部に配される取付部材13に取り付けられており、その取付部材13にはミシンベッド2b内に配置されたパルスモータであるX軸モータ14及びY軸モータ15が駆動機構部として連結されている(図3参照)。
保持枠11は、被縫製物である布を保持し、X軸モータ14及びY軸モータ15の駆動に伴い、保持した布を保持枠11ごと前後左右方向(XY方向)に移動し、その保持した布を縫い針8に対して相対的に移動させて位置決めするようになっている。そして、保持枠11の移動と、縫い針8や釜(図示省略)の動作が連動することにより、布に所定の縫製データ(特に、後述する針落ち点を示す座標の座標データ)に基づく針落ちを施すことで縫い目が形成される。特に、保持枠11における所定の縫製範囲であるその保持枠11の内側に保持される布に、所望する縫い目形状の縫い目が形成される。
つまり、ミシンM(ミシン本体1)は、その枠の内側が縫製可能エリアである保持枠11を有し、その保持枠11の内側に保持される布における縫製可能範囲に、縫い目形状に応じた縫製データにおける針落ち点を示す座標データ(針落ち点データ)に基づく針落ちを施し、所望する縫い目形状の縫い目を形成するようになっている。
また、保持枠11は、縫製データを作成する際に針落ち点を指定したり入力したりする場合や、作成された縫製データにおける針落ち点を指し示す場合などにおいて、縫い針8がその針落ち点に対応する位置に配置されるように、縫い針8に対して相対移動するように制御される。
つまり、非縫製時の縫製データの新規入力などを含む編集作業時にも、保持枠11は、その保持枠11の内側に保持される布に縫製する縫い目形状に応じて、縫い針8に対して相対移動し、縫製データにおける針落ち点に対応する位置に縫い針8を配置させることが可能になっている。
なお、ミシンM(ミシン本体1)において、保持枠11がX軸モータ14とY軸モータ15との駆動により移動されることによって、保持枠11は縫い針8に対して相対的に移動することとなる。つまり、保持枠11の移動によって、縫い針8は保持枠11に対して相対移動するようになっている。
(糸調子装置)
また、ミシン本体1には、糸供給源から天秤に至るまでの経路の途中に一対の糸調子皿で縫い糸を挟持してその挟持力に応じて繰り出しに対して抵抗力を付与する糸調子装置(図示略)が設けられている。かかる糸調子装置は、糸調子ソレノイド24の推力を制御することにより糸張力の制御を可能としている。
(ペダル)
ペダル16は、ミシンMを駆動し、針棒8a(縫い針8)を上下動させたり、保持枠11を動作させたりするための操作ペダルとして作動する。すなわちペダル16には、ペダル16が踏み込まれたその踏み込み操作位置を検出するための、例えば、可変抵抗等から構成されるセンサ(踏み込み量検出手段)が組み込まれており、そのセンサからの出力信号がペダル16の操作信号として後述する制御部100に出力され、制御部100はその操作位置、操作信号に応じて、ミシンモータ5等を駆動し、ミシンMを動作させるように構成されている。
(操作パネル)
図3はミシンMの制御系を示すブロック図である。
また、ミシンM(ミシン本体1)は、図1、図3に示すように、作業者がミシンに対する各種設定操作や、各種データ等の入力操作を行うための操作パネル20を備えている。この操作パネル20とミシン本体1とは、図示しない有線又は無線の回線により接続されている。
操作パネル20は、図3に示すように、ミシンの各種設定や各種データの入力の操作が可能な複数の操作キーが配されるタッチパネル21と、各種操作キー及び各種縫製データや縫い目形状、各種設定条件や動作状態等を表示する表示部22と、を備えている。
タッチパネル21は、表示部22の表示画面上に配されており、表示部22の表示画面に対する接触位置を検出する検出手段として機能する。
表示部22は、例えば、液晶表示パネルであって、各種キーやボタンを有する操作キー群や、各種縫製データや各種表示画面を表示する表示手段として機能する。
つまり、本実施の形態における操作パネル20は、液晶表示パネルとその液晶表示パネルの表示面上に設けられたタッチパネル21とを備えて構成されており、液晶表示パネルに表示される操作キー群などをタッチ操作することにより、例えば、電磁誘導式、磁気歪式、感圧式等の位置読み取り原理で、タッチパネルがタッチ指示された位置を検出し、検出した位置に応じて、液晶表示パネルの表示部22部分に各種データ(例えば、縫製データ、縫製データにおける複数の針落ち点、複数の針落ち点からなる縫い目形状)等が表示されるようになっている。また、操作パネル20に対し所定の操作入力を行うことにより、操作パネル20の液晶表示パネルにおける表示が様々に切り替わり、各種設定操作や各種入力操作に応じた様々な操作キー群や様々な表示画面が表示されるようになっている。このように操作パネル20が、ミシンの入力部や表示部としての機能を有するようになっている。
(制御部)
また、図3に示すように、ミシンM(ミシン本体1)は、ミシンモータ5、X軸モータ14、Y軸モータ15、操作パネル20、ペダル16、中押さえ高さ調節モータ23、糸張力ソレノイド24等に接続される制御部100を有している。
この制御部100は、ミシンモータ5、X軸モータ14、Y軸モータ15、操作パネル20、中押さえ高さ調節モータ23、糸張力ソレノイド24及びその他の図示しないアクチュエータについて所定の制御プログラムに従って各種の処理及び制御を実行するCPU101と、各種の処理及び制御を実行するためのプログラムや各種の処理及び制御に要するデータが格納されたROM102と、各種のデータを格納して各種の処理の作業領域となるRAM103と、新たなデータの書き込み/消去が可能な記憶手段であるEEPROM104と、CPU101と各種の機器との接続を図るインターフェース(図示省略)と、各モータ用のパルスモータドライバ(図示省略)等を備えている。
CPU101は、ペダル16から入力される操作信号や、操作パネル20から入力される各種設定信号や各種データ等に応じて、ROM102に格納されている電子サイクルミシン用の各種制御プログラムやEEPROM104に格納されている各種縫製データ等を読み出し、そのプログラムやデータに従ってミシン各部の動作処理を集中制御し、その処理結果をRAM103内のワークエリアに格納するとともに、操作パネル20の操作により入力された各種データや、RAM103に格納した処理結果を必要に応じてEEPROM104に記憶させる。
つまり、CPU101は、ミシンM(ミシン本体1)を構成する各部の駆動や処理に関する制御を実行する。
ROM102には、ミシンM(ミシン本体1)の制御プログラムや制御データ、各種縫製に関するデータや表示画面情報、縫製データの各種編集を行う編集プログラム、後述する表示パラメータに基づく操作パネルの表示制御を行う表示制御プログラム、表示パラメータ記憶処理を行う表示パラメータ記憶処理プログラムなどが格納されて、記憶されている。
例えば、記憶手段としてのROM102には、布に各種縫い目を形成するために、針棒8a(縫い針8)や保持枠11を動作させるための、複数の縫い目形状に関する様々な縫製データが予め記憶されている。この縫製データとしては、主に、縫い目形状を示す複数の針落ち点の座標(針落ち点データ)が記憶されている。
RAM103には、種々のワークメモリやカウンタなどが設けられており、入力されたデータの処理中や、縫製動作中のワークエリアとして使用される。
EEPROM104には、ROM102に記憶されている以外の縫製データや表示画面情報、オペレータが操作パネル20を介して設定した縫製データ等が複数格納されて記憶されている。なお、この縫製データとしては、縫い目形状を示す複数の針落ち点の座標が主に記憶されている。
(編集作業)
次に、縫製データの編集プログラムに基づいてCPU101が行う主な処理について説明する。かかる編集プログラムでは、縫い目を形成するための針落ち点を一つずつ新規に入力し或いは既に入力されている針落ち点の位置変更を入力する縫い位置入力処理、針落ちを伴わずに所定位置に保持枠を移動させる場合の目標点を一つずつ新規に入力し或いは既に入力されている目標点の位置変更を入力する空縫い位置入力処理、複数点の位置指定を行うと各点を連続した曲線でつなぐ軌跡を求めると共に当該曲線に沿って設定ピッチで針落ち点を自動的に設定する曲線縫い入力処理、いずれかの針落ち点の選択により当該針落ち位置を糸切りの実行位置に設定する糸切り位置設定処理、いずれかの針落ち点の選択により当該針落ち点以降の針落ち点を縫う場合の中押さえ12の下死点高さを設定値に定める中押さえ高さ設定処理、いずれかの針落ち点の選択により当該針落ち点以降の針落ち点を縫う場合の糸張力を設定値に定める糸張力設定処理等の実行を行う。ここでは、代表的な編集作業のみを列挙しているが、より多種の編集作業を行っても良いことは言うまでもない。
図4は編集プログラムの実行時に操作パネル20の表示部22に表示される編集画面G1の表示例である。かかる編集画面G1は、主に、縫製データの既に入力済みの各針落ち点や空縫いの目標点を描画表示する描画表示エリアA1と各種編集作業の選択実行を入力する操作ボタン群エリアA2と後述する表示パラメータの記憶と再現の実行を行う表示パラメータボタン群エリアA3とから構成される。
縫い位置入力処理は、編集画面G1における縫い位置入力ボタンK1を押下されると実行される。かかる縫い位置入力ボタンK1の押下が行われると、図5に示す座標入力画面G2に表示切り替えが行われる。かかる座標入力画面G2は、編集画面G1で表示されていた編集対象となる縫製データの描画表示が行われる描画表示エリアA4と八方向入力ボタンK2を有している。かかる描画表示エリアA4には、八方向入力ボタンK2によりエリア内を任意に移動可能なカーソルCの表示が行われ、針落ちの目標位置にカーソルCを移動操作して合わせ、決定ボタンK3の押下により針落ち点の位置入力が行われる。
また、CPU101は、上記針落ち点の位置入力に際し、X軸モータ14及びY軸モータ15を駆動制御してカーソル位置に対応する位置に保持枠11を実際に移動させる動作制御を実行する。
空縫い位置入力処理は、編集画面G1における空縫い位置入力ボタンK4を押下されると実行される。かかる空縫い位置入力ボタンK4の押下が行われた場合も、前述の座標入力画面G2に表示切り替えが行われ、前述と同じ操作で空縫いの目標点の位置入力が行われる。
また、この場合も、CPU101は、上記空縫いの目標点の位置入力に際し、X軸モータ14及びY軸モータ15を駆動制御してカーソル位置に対応する位置に保持枠11を実際に移動させる動作制御を実行する。
曲線縫い入力処理は、編集画面G1における曲線縫い入力ボタンK5を押下されると実行される。かかる曲線縫い入力ボタンK5の押下が行われた場合も、前述の座標入力画面G2に表示切り替えが行われ、前述と同じ操作で指定点の位置入力が行われる。そして、二以上の指定点の入力が行われると、CPU101は各指定点を通過する曲線を求め、これを表示する。そして、決定ボタンK3の押下により曲線に沿って設定ピッチで針落ち点を設定する処理を行う。
糸切り位置設定処理は、編集画面G1における糸切り位置設定ボタンK6を押下されると実行される。かかる糸切り位置設定ボタンK6の押下が行われると、描画表示エリアA1に表示されている縫製データに基づく描画表示の各針落ち点が選択可能となり、前後指定ボタンK7により選択されている針落ち点を前方向又は後方向に切り替えることができる。そして、いずれかの針落ち点を選択することにより当該針落ち点で糸切りの実行を行うように縫製データに設定を記録する処理が行われる。
また、CPU101は、上記針落ち点の選択入力に際し、X軸モータ14及びY軸モータ15を駆動制御して選択されている針落ち点に対応する位置に保持枠11を実際に移動させる動作制御を実行する。
中押さえ高さ設定処理は、編集画面G1における中押さえ高さ設定ボタンK8を押下されると実行される。かかる中押さえ高さ設定ボタンK8の押下が行われると、描画表示エリアA1に表示されている縫製データに基づく描画表示の各針落ち点が選択可能となり、前後指定ボタンK7により選択されている針落ち点を前方向又は後方向に切り替えることができる。そして、いずれかの針落ち点を選択することにより図示しない数値入力画面が表示され、当該数値入力画面により中押さえ12の下死点高さが入力されると、選択された針落ち点以降の針落ち点で中押さえ12が設定された下死点高さで上下動するように縫製データに設定を記録する処理が行われる。
また、この場合も、CPU101は、上記針落ち点の選択入力に際し、X軸モータ14及びY軸モータ15を駆動制御して選択されている針落ち点に対応する位置に保持枠11を実際に移動させる動作制御を実行する。
糸張力設定処理は、編集画面G1における糸張力設定ボタンK9を押下されると実行される。かかる糸張力設定ボタンK9の押下が行われると、描画表示エリアA1に表示されている縫製データに基づく描画表示の各針落ち点が選択可能となり、前後指定ボタンK7により選択されている針落ち点を前方向又は後方向に切り替えることができる。そして、いずれかの針落ち点を選択することにより図示しない数値入力画面が表示され、当該数値入力画面により糸張力値が入力されると、選択された針落ち点以降の針落ち点で糸調子ソレノイド2が設定された糸張力に制御されるように縫製データに設定を記録する処理が行われる。
上述のように、操作パネル20は、縫い位置入力処理、空縫い位置入力処理、曲線縫い入力処理、糸切り位置設定処理、中押さえ高さ設定処理、糸張力設定処理の各処理の際に、所定の入力操作が行われることで縫製データを編集する「縫製データ編集手段」として機能する。
また、操作パネル20の表示部22は、上記各処理の際に、縫製データの各針落ち位置の描画表示を行う「表示部」として機能する。
(表示パラメータ)
次に、上記編集作業時における描画表示画面の表示状態に関する各種設定である表示パラメータについて説明する。表示パラメータは、主として、描画表示画面の表示中心位置、表示倍率、表示色、針落ち位置のドット表示の有無が挙げられる。なお、ここで挙げられるのは、代表的なものに過ぎず、より多種の表示パラメータの設定が可能であっても良い。
表示パラメータとしての表示中心位置は、縫製データの針落ち位置座標系においていずれの位置座標を描画表示エリアA1又はA4の中心に位置合わせして描画表示を行うべきかを設定するものである。その設定方法は、描画表示画面の表示状態において、描画表示エリアA1又はA4のエリア内の任意の位置をタッチすることにより当該タッチ位置の針落ち位置座標系における位置座標がEEPROM104に記憶されることで実行される。そして、タッチが行われると当該タッチ位置が中心となるように描画表示の切り替え制御が行われる。
表示パラメータとしての表示倍率は、縫製データに基づく描画表示の際に描画表示エリアA1又はA4において描画表示を行うべき倍率を設定するものである。
その設定方法は、まず、編集画面G1における各種設定ボタンK10を押下し、各種の設定項目の選択画面(図示略)に切り替え、表示倍率設定ボタンを選択する。表示倍率設定ボタンの押下により数値入力画面が表示され、表示倍率に応じた数値を入力すると当該倍率がEEPROM104に記憶される。そして、表示倍率の数値入力が行われると当該表示倍率となるように描画表示の切り替え制御が行われる。
表示パラメータとしての表示色は、縫製データに応じた描画表示の色彩を所定条件に応じて塗り分けるための設定である。
縫製データに応じた描画表示は、各針落ち点のドット表示とそれを結ぶ線分表示とにより構成される。そして、これらは、所定条件、例えば、前述した中押さえ12の下死点高さが各針落ち点について二以上の異なる値に設定されている場合に、下死点高さごとにドット及び線分を異なる色彩に塗り分けるように設定することができる。また、所定条件は、中押さえ12の下死点高さに限らず、糸張力値など、針落ち点ごとに設定できるものであれば何でも良い。
その設定方法は、まず、編集画面G1における各種設定ボタンK10を押下し、各種の設定項目の選択画面(図示略)に切り替え、色分け設定ボタンを選択する。色分け設定ボタンの押下により色分けの実行の有無を入力する画面が表示され、色分けの実行の有無を入力すると当該実行の有無の設定がEEPROM104に記憶される。そして、例えば、色分けの実行の設定入力が行われると、前述した所定条件に従って描画表示の色彩が色分けされるように表示制御が行われる。
表示パラメータとしての針落ち位置のドット表示の有無は、縫製データに応じた描画表示をドット表示と線分表示との組み合わせで行うか線分表示のみで行うかの設定である。
その設定方法は、まず、編集画面G1における各種設定ボタンK10を押下し、各種の設定項目の選択画面(図示略)に切り替え、ドット表示の有無の設定ボタンを選択する。ドット表示の有無の設定ボタンの押下によりドット表示の実行の有無を入力する画面が表示され、いずれかを選択すると当該実行の有無の設定がEEPROM104に記憶される。そして、例えば、ドット表示の有無の設定入力が行われると、設定に従って、描画表示がドット表示と線分表示との組み合わせか或いは線分表示のみで行われるように表示制御が実行される。
上述のように、制御部100(CPU101)は、描画表示画面の表示中心位置、表示倍率、表示色、針落ち位置のドット表示の有無を設定項目とする表示パラメータについて、各設定項目の設定に従って縫製データの各針落ち位置の描画表示を操作パネル20の表示部22に行わせる「表示制御部」として機能する。
また、操作パネル20は、上記各設定項目を含んだ表示パラメータについて、各設定項目ごとに個別に行う「入力部」として機能する。
(表示パラメータ記憶再生処理)
上記表示中心位置、表示倍率、表示色、針落ち位置のドット表示の有無の各設定項目からなる表示パラメータは、上述の説明のように各設定項目ごとに個別に逐次設定することが可能であるが、これらの内の全ての設定項目或いはこれらの内の複数の設定項目が既に設定されている状態で、各設定項目の設定内容をその時の組み合わせで記憶することも可能である。さらに、現在表示中の描画表示を、既に記憶された複数設定項目の組み合わせからなる表示パラメータの設定に従って表示するように表示制御を行うことが可能である。
即ち、CPU101は、表示パラメータ記憶再生プログラムに従って、各設定項目の設定内容を組み合わせで記憶すると共に、現在表示中の描画表示を、既に記憶された複数設定項目の組み合わせからなる表示パラメータの設定に従って表示するように表示制御を行う表示パラメータ記憶再生処理を実行する。
表示パラメータ記憶再生処理は、予めEEPROM104内に用意された各設定項目の設定内容の組み合わせからなる表示パラメータの五つの記憶領域に対する現在の設定の記憶処理(1)と記憶されている設定を読み出して実行する実行処理(2)と記憶されている設定の消去処理(3)と各設定項目ごとに記憶処理(1)の実行時に記憶するか否かの設定を行う設定処理(4)とからなる。
図6は各記憶領域における記憶構造を示す説明図であり、図6(A)は各設定項目について記憶を行うか否かの設定を記憶する実行設定構造体R1を示し、図6(B)は各設定項目について設定内容を記憶する表示パラメータ構造体R2を示す。そして、これら二種類の構造体R1,R2は五つの記憶領域のそれぞれについて用意されている。
前述した編集画面G1の表示パラメータボタン群エリアA3に表示されている選択ボタン[1]〜[5]は、五つの記憶領域にそれぞれ対応しており、押下することによりいずれの記憶領域に処理を行うかを選択することができる。なお、図6(A)及び図6(B)は、二種類の構造体R1,R2を、選択ボタン[1]〜[5]に対応する添字を付して示している。
かかる選択ボタン[1]〜[5]は、その押下時間の長短と選択された各記憶領域内の表示パラメータ設定データの有無により記憶処理(1)、実行処理(2)、消去処理(3)、設定処理(4)のいずれを実行するかを識別する。
いずれかの選択ボタン[1]〜[5]が押下された場合に、CPU101が、その押下時間が所定の閾値以上で(以下、長押しとする)、選択された記憶領域内に表示パラメータの記憶がないと判断すると設定処理(4)を実行する。かかる設定処理(4)の際には、編集画面G1の上に重畳してパラメータ記録設定ポップアップ画面G3が表示される。かかる設定画面G3は、図7に示すように、表示中心位置、表示倍率、表示色、針落ち位置のドット表示の有無のそれぞれの設定項目の項目ボタンK11と、各選択ボタン[1]〜[5]についてコメント入力の実行ボタンK12と、設定処理(4)の確定ボタンK13とが表示される。
表示パラメータの記憶の実行の有無は、当該設定を行おうとする設定項目の項目ボタンK11を押下することで行われる。いずれかの項目ボタンK11が押下されると、対応する設定項目についての表示パラメータの記憶の実行と非実行とが切り替えられる。ここで、前述した図6(A)の実行設定構造体R1は、表示中心位置、表示倍率、表示色、針落ち位置のそれぞれの設定項目について実行の有無を記憶する記憶領域を有しており、項目ボタンK11を押下により、実行設定構造体R1の該当する設定項目の設定内容が、記憶の「実行」から「非実行」に或いは「非実行」から「実行」に書き換える処理が行われる。また、このとき、「実行」に書き換えられるとその項目ボタンK11は凹み表示となり、「非実行」に書き換えられるとその項目ボタンK11は出っ張り表示となるように表示制御が行われる(図7参照)。
また、この設定処理(4)では、コメント入力の実行ボタンK12の押下により、各選択ボタン[1]〜[5]ごとにコメントを設定することができる。このコメントは、編集画面G1の表示パラメータボタン群エリアA3における各選択ボタン[1]〜[5]の表示の際にボタン上に表示される文字列である。設定項目の組み合わせからなる表示パラメータに名前や設定内容を示すコメントを表示させることで作業者からの設定内容の識別を容易にするためのものである。コメント入力の実行ボタンK12の押下が検出されると、CPU101は、図8に示すコメント入力画面G4の表示を行う。かかるコメント入力画面G4には、文字キー群K14が表示されており、文字キー群K14における文字キーを順番に押下することで所定の文字数の範囲内でコメントの入力設定が行われる。そして、確定ボタンK15の入力を受けると、表示が設定画面G3に戻り、さらに、確定ボタンK13の入力を受けると、入力設定されたコメントの文字列が図6(B)の表示パラメータ構造体R2におけるコメント記憶領域に記憶される。
なお、この設定処理(4)では、実行の有無の設定或いはコメントの入力が行われると、それに連動してその時点での各設定項目の設定内容の組み合わせである表示パラメータの記憶処理(1)が実行されるようになっている。
また、いずれかの選択ボタン[1]〜[5]が押下された場合に、CPU101が、その押下時間が所定の閾値未満で(以下、早押しとする)、選択された記憶領域内に表示パラメータの記憶がないと判断すると記憶処理(1)を実行する。かかる記憶処理(1)の際には、まず、押下された選択ボタンの記憶領域から実行設定構造体R1の表示パラメータの各設定項目についての記憶実行の有無が読み出され、実行が設定されている設定項目についてのみ今現在の設定がEEPROM104から読み出され、表示パラメータ構造体R2に記憶される。このとき、実行設定構造体R1において「非実行」が設定されている設定項目については、「設定なし」が記憶される。
また、記憶処理(1)が実行された選択ボタンについては、表示色が赤になるように表示制御が行われる。
また、いずれかの選択ボタン[1]〜[5]が押下された場合に、CPU101が、その押下時間が所定の閾値以上で、選択された記憶領域内に表示パラメータの記憶があると判断すると消去処理(3)を実行する。かかる消去処理(3)の際には、押下された選択ボタンの記憶領域における実行設定構造体R1と表示パラメータ構造体R2のコメント以外の内容が全て消去される。なお、実行設定構造体R1の消去とは全ての設定項目についてデフォルト([実行])に戻されることを意味する。
また、消去処理(3)が実行された選択ボタンについては、表示色が白になるように表示制御が行われる。
いずれかの選択ボタン[1]〜[5]が押下された場合に、CPU101が、その押下時間が所定の閾値未満で、選択された記憶領域内に表示パラメータの記憶があると判断すると実行処理(2)を実行する。かかる実行処理(2)の際には、押下された選択ボタンの記憶領域から表示パラメータ構造体R2の各設定項目の内容が読み出され、現在表示中の縫製データの描画表示が読み出された設定項目の内容に従って再表示される。
このとき、実行設定構造体R1において「非実行」が設定されていることにより、記憶処理において「設定なし」と記憶された設定項目については、選択ボタン[1]〜[5]の押下の直前まで採用されていた設定内容がそのまま維持される。
また、編集画面G1の表示パラメータボタン群エリアA3には、選択ボタン[1]〜[5]の他に選択ボタン[D]が表示される。この選択ボタン[D]は、前述した五つの記憶領域以外の第六番目の記憶領域に記憶された表示パラメータを読み出すボタンであり、当該選択ボタン[D]の押下により、第六番目の記憶領域に記憶された表示パラメータに従って押下直前の内容の描画表示が行われる。
かかる第六番目の記憶領域には、実行設定構造体R1は存在せず、表示中心位置表示パラメータ構造体R2のみが存在する。そして、かかる表示パラメータ構造体R2には、設定項目である表示中心位置には縫製データの針落ち位置座標系における原点位置座標(0,0)が記憶され、表示倍率には100%が記憶されている。また、表示色、針落ち位置のドット表示の有無については「設定なし」が記憶されている。
かかる第六番目の記憶領域の表示中心位置表示パラメータ構造体R2は、その内容の更新ができず、上記設定から変更することができないようになっている。
以上のように、表示パラメータ記憶再生処理において、EEPROM104は、表示パラメータ構造体R2により、各設定項目の設定の組み合わせからなる表示パラメータを複数記憶可能な「記憶部」として機能している。
また、EEPROM104は、実行設定構造体R1に記憶される実行の有無の設定により、各項目の設定の組み合わせからなる表示パラメータの内の一部の設定項目のみを任意に記憶可能としている。
また、操作パネル20に表示される各選択ボタン[1]〜[5]は、描画表示について現在設定されている設定項目の内容の組み合わせで表示パラメータを記憶するように指示入力する「記憶指示部」として機能すると共に、表示パラメータ構造体R2に記憶された各項目の設定の組み合わせからなる表示パラメータに基づく描画表示の再現の実行を指示入力するための「再現指示部」として機能している。
また、制御部100(CPU101)は、各選択ボタン[1]〜[5]により各表示パラメータの選択及び再現の実行の入力が行われると、当該選択された表示パラメータに従って描画表示の表示状態を切り替える表示制御を行う「表示制御部」として機能している。
(制御部における表示制御)
図9は制御部100のCPU101が実行する操作パネル20に対する表示制御における処理内容を示すフローチャートである。これにより、操作パネル20の表示制御の内容を詳細に説明する。
表示制御の前提として、編集対象の縫製データに基づく描画表示が行われている編集画面G1の表示状態であって、表示パラメータの各設定項目について設定済みの状態にあるものとする。
まず、CPU101は、操作パネル20のタッチパネル21から選択ボタン[1]〜[5]のいずれかに対して長押しによる押下の有無を判定し(ステップS1)、押下がなければ選択ボタン[1]〜[5]のいずれかに対して早押しによる押下の有無を判定し(ステップS2)、押下がなければ選択ボタン[D]の押下の有無を判定し(ステップS3)、押下がなければステップS1に戻る処理を行い、いずれかの選択ボタンの押下があるまで、これらの判定を繰り返し実行する。
そして、ステップS1において長押しが検出されると、押下されたいずれかの選択ボタン[1]〜[5]に対応する記憶領域から表示パラメータの表示パラメータ構造体R2の設定項目のいずれか一つでも内容が記憶されているか(設定項目の全てが「設定なし」状態ではない状態)を判定し、記憶が一つもないときには(ステップS4:N0)、設定処理(4)を実行してパラメータ記録設定ポップアップ画面G3を表示する(ステップS5)。
かかるパラメータ記録設定ポップアップ画面G3の表示状態において項目ボタンK11による実行の有無の設定又はコメント入力が行われ、確定ボタンK13が入力されると設定画面G3を閉じて(ステップS6)、各設定項目について記録の実行の有無が確定して実行設定構造体R1の記録内容を更新するか、或いは、入力されたコメントを確定して表示パラメータ構造体R2のコメントの内容を更新する(ステップS7)。そして、記憶処理(1)を実行するステップS11に処理を進める。
ステップS4において、押下されたいずれかの選択ボタン[1]〜[5]に対応する記憶領域における表示パラメータ構造体R2の設定項目のいずれか一つでも内容が記憶されている場合には、消去処理(3)を実行して、当該記憶領域の表示パラメータの内容(実行設定構造体R1及び表示パラメータ構造体R2)を削除する(ステップS8)。つまり、実行設定構造体R1については表示パラメータの各設定項目について全て記録の「実行」を設定し、表示パラメータ構造体R2についてはコメント以外の設定項目について「設定なし」に更新する。
またこのとき、押下されたいずれかの選択ボタン[1]〜[5]についてその表示色を白に変更する(ステップS9)。
そして、ステップS1に処理を戻す。
一方、ステップS2において早押しが検出されると、押下されたいずれかの選択ボタン[1]〜[5]に対応する記憶領域から表示パラメータの表示パラメータ構造体R2の設定項目のいずれか一つでも内容が記憶されているかを判定し、記憶が一つもないときには(ステップS10:N0)、記憶処理(1)を実行して、EEPROM104に記憶されている現在設定されている表示パラメータの各設定項目を読み出し、それらを押下された選択ボタンに対応する記憶領域の表示パラメータ構造体R2に記憶する(ステップS11)。
またこのとき、押下されたいずれかの選択ボタン[1]〜[5]についてその表示色を赤に変更する(ステップS12)。
そして、ステップS1に処理を戻す。
一方、押下されたいずれかの選択ボタン[1]〜[5]に対応する記憶領域における表示パラメータ構造体R2の設定項目のいずれか一つでも内容が記憶されている場合には、実行処理(1)を実行して、当該記憶領域の表示パラメータ構造体R2の各設定項目の内容を読み出し、その設定内容を新たな設定項目の内容に更新する。このとき、「設定なし」とされている設定項目については選択ボタンの押下直前の設定を維持する(ステップS13)。
そして、操作パネル20の表示部に対して新たな表示パラメータに従ってその表示内容を維持して描画の再表示を実行させる(ステップS14)。
そして、ステップS1に処理を戻す。
一方、ステップS3において選択ボタン[D]の押下が検出されると、選択ボタン[Dの記憶領域から表示パラメータの表示パラメータ構造体R2の設定項目を読み出し、その設定内容を新たな設定項目の内容に更新する。このとき、表示色及び針落ち位置のドット表示の有無については「設定なし」とされているので、これらは選択ボタン[D]の押下直前の設定を維持する(ステップS13)。
そして、操作パネル20の表示部に対して新たな表示パラメータに従ってその表示内容を維持して描画の再表示を実行させる(ステップS14)。
そして、ステップS1に処理を戻す。
(電子サイクルミシンに搭載された縫製データ編集装置の効果)
縫製データ編集装置としての制御部100は、描画表示について現在設定されている複数の項目の組み合わせからなる表示パラメータを五つの記憶領域中のいずれかの表示パラメータ構造体R2に記憶し、それらの内の任意のものを選択ボタン[1]〜[5]の押下という操作で選択すれば、現在編集中の縫製データの内容を維持したまま表示設定についてのみ記憶処理(1)の時点の設定に戻すことができるので、縫製データの編集時に以前に作業を行った各位置の確認などのような表示パラメータの切り替えを頻繁に行う必要が生じても、ボタンの押下操作のみで以前の設定に簡単に戻すことができ、設定のやり直し等による設定作業の繁雑性を大幅に解消することが可能となる。
また、複数の表示パラメータを選択可能なので、任意の表示設定状態に戻すことができ、編集作業の効率のさらなる向上を図ることが可能となる。
また、設定処理(4)により、表示パラメータの設定項目の一部のみを記憶可能であるため、当該記憶を呼び出して表示設定として再現する際に、再現に必要な設定項目のみを再現することができ、さらに任意の設定項目については「設定なし」の設定を行うことにより、変更したくない設定項目を再現前に表示を行っていた設定内容に維持することができ、より縫製の編集作業に適した表示を行うことができ、編集作業の効率のさらなる向上を図ることが可能となる。
さらに、制御部100において、使用頻度が高い基本設定からなる表示パラメータによる設定状態とする選択ボタン[D]を設けたので、選択操作(押下操作)のみでその表示パラメータに従って表示制御が行われるようにすることで、編集作業の効率のさらなる向上を図ることが可能となる。
また、この選択ボタン[D]を設定内容は更新を受け付けないようになっているので、かかる基本的な設定からなる表示パラメータを変更により喪失しないで済むという効果を得ることが可能である。
(その他)
なお、上記実施形態では、縫製データ編集装置をミシンに搭載した例を示したが、これに限定されるものではなく、ミシンと独立した縫製データの編集のみを行う縫製データ編集装置に上述した各機能を設けても良いことは言うまでもない。
また、縫製データ編集装置とは、完成した縫製データに対して内容の修正や変更を施すものに限定されず、縫製データを一から新規入力するものも含む意味である。
本発明にかかるミシンを示す斜視図である。 本発明にかかるミシンの保持枠の近傍を示す拡大斜視図である。 本発明にかかるミシンの要部構成を示すブロック図である。 本発明にかかるミシンの操作パネルの編集画面の表示例を示す説明図である。 本発明にかかるミシンの操作パネルの座標入力画面の表示例を示す説明図である。 図6は各記憶領域における記憶構造を示す説明図であり、図6(A)は各設定項目について記憶を行うか否かの設定を記憶する実行設定構造体を示し、図6(B)は各設定項目について設定内容を記憶する表示パラメータ構造体を示す。 本発明にかかるミシンの操作パネルのパラメータ記録設定ポップアップ画面の表示例を示す説明図である。 本発明にかかるミシンの操作パネルのコメント入力画面の表示例を示す説明図である。 制御部が実行する操作パネルに対する表示制御における処理内容を示すフローチャートである。
符号の説明
20 操作パネル(縫製データ編集手段、入力部、記憶指示手段、選択部)
21 タッチパネル
22 表示部
100 制御部(縫製データ編集装置)
101 CPU(表示制御部)
104 EEPROM(記憶部)
M 電子サイクルミシン(ミシン)
R1 実行設定構造体
R2 表示パラメータ構造体

Claims (5)

  1. 複数の針落ち点からなる縫い目形状に関する縫製データを編集する縫製データ編集手段と、
    前記縫製データの各針落ち位置の描画表示を行う表示部と、
    前記表示部の描画表示を当該描画表示の表示状態を設定する表示パラメータに従って行わせる表示制御部と、
    前記表示パラメータの設定入力を行う入力部とを備えるミシンの縫製データ編集装置において、
    描画表示について現在設定されている表示パラメータを記憶するように指示入力する記憶指示部と、
    前記表示パラメータを記憶可能な記憶部と、
    前記記憶部に記憶された表示パラメータに基づく描画表示の再現の実行を指示入力するための再現指示部とを備え、
    前記表示制御部は、前記再現指示部から再現の実行が入力されると、前記記憶された表示パラメータに従って描画表示の表示状態を切り替える表示制御を行うことを特徴とするミシンの縫製データ編集装置。
  2. 前記表示パラメータは、描画表示の表示倍率、表示中心位置、表示色、針落ち位置のドット表示の有無のいずれかの設定項目の組み合わせからなることを特徴とする請求項1に記載のミシンの縫製データ編集装置。
  3. 前記記憶部は、前記各項目の設定の組み合わせからなる表示パラメータの内の一部の設定項目のみを任意に記憶可能であることを特徴とする請求項2記載のミシンの縫製データ編集装置。
  4. 前記表示制御部は、一部の設定項目のみが記憶された表示パラメータが前記再現指示部により選択された場合には、記憶されていない他の一部の設定項目については前記再現指示部による選択の直前の設定を採用することを特徴とする請求項3記載のミシンの縫製データ編集装置。
  5. 前記記憶部は、前記各項目の設定の組み合わせからなる表示パラメータを複数記憶可能であり、
    前記再現指示部は、前記各表示パラメータの選択と再現の実行とを指示入力することを特徴とする請求項2から4のいずれか一項に記載のミシンの縫製データ編集装置。
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