JP2009284144A - Ip電話システム、sipサーバ、ip電話機、ip電話システムの制御方法、及びプログラム - Google Patents

Ip電話システム、sipサーバ、ip電話機、ip電話システムの制御方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】RFC−3265プロトコルを使用するIP電話システムにおいて、不在応答時にもIP電話機が着信履歴を作成できる技術を提供する
【解決手段】SIPサーバは、IP電話機に対する着呼があったとき、着信を通知するための、「NOTIFY」メッセージを該IP電話機に送信し、着信に対して該IP電話機が応答する前に呼が放棄されたとき、発信元情報を含む、「INVITE」メッセージを、該IP電話機に送信し、「CANCEL」メッセージを、IP電話機に送信し、IP電話機は、「NOTIFY」メッセージを受信し、前記着信に対して自身が応答する前に前記「INVITE」メッセージを受信したのであれば、「INVITE」メッセージから発信元情報を読み出し、記憶する。
【選択図】図1

Description

本発明は、インターネットプロトコル電話システムの制御方法に関する。
RFC−3261プロトコルを利用するIP(Internet Protocol)電話システムにおいては、特許文献1に開示されているように、着信があったとき、主装置は、着信側のIP電話機へ「INVITE」メッセージを送信する。
この「INVITE」メッセージは、RFC−3261において発信側と着信側とのセッション確立を要求するためのメッセージであり、セッション確立により発信側および着信側のIP電話機のユーザは音声通話ができる。また、「INVITE」メッセージは、発信元を示す発信元情報を含むので、着信側のIP電話機は、このメッセージから発信元情報を取り出すことにより、着信に対して応答したか否かにかかわらず、着信履歴を作成し、保持しておくことができる。
これに対して、事業所用IP電話システムなどでは、IP電話機のLCD(Liquid Crystal Display)に表示させる内容、LED(Light Emitting Diode)の点灯、または着信音の出力パターンを制御するための着信信号を着信側に送信するために、RFC−3261プロトコルを拡張したRFC−3265プロトコルを利用する場合がある。この場合、例えば、着信があったとき、主装置は「INVITE」メッセージを直ちにIP電話機に送信せず、「NOTIFY」メッセージを送信するようなシーケンスを採用することができる。
この「NOTIFY」メッセージは、RFC−3265プロトコルにおいて、セッション開始プロトコルに特有のイベント(着信等)を通知するためのメッセージであり、発信元を示す情報は含まない。主装置は、この「NOTIFY」メッセージに着信信号を付加してIP電話機に着信を通知する。
そして、着信したIP電話機が応答したときに初めて、主装置はIP電話機に「INVITE」メッセージを送信し、音声通話のためにセッションを確立する。
特開2007−208380号公報
しかしながら、上述したようなシーケンスではIP電話機が着信履歴を表示できないことがあった。
具体的には、以下のような場合が考えられる。IP電話機に着信履歴が記録されていなくても、IP電話機は主装置から着信履歴を示す情報を取得すればよい。しかし、無線方式のIP電話機が圏外にいるときには、主装置から着信履歴を示す情報を取得できない。
そこで、圏外でも着信履歴を表示させるには、IP電話機自身が着信履歴を作成、保持する必要がある。しかし、上述のシーケンスにおいては、主装置は着信に対する応答があった場合には発信元情報を含む「INVITE」メッセージをIP電話機に送信するが、着信に対する応答がない場合は、「INVITE」メッセージを送信しない。このため、IP電話機は、不応答時に発信元情報を取得できず、発信元情報を含む着信履歴を残すことができない。
従って、RFC−3265プロトコルを使用する構成において、IP電話機が不在応答時の着信履歴を残せないという問題があった。
本発明は、RFC−3265プロトコルを使用するIP電話システムにおいて、不在応答時にもIP電話機が着信履歴を作成できる技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のインターネットプロトコル電話システムは、インターネットプロトコル電話機と、該インターネットプロトコル電話機を管理するセッション開始プロトコルサーバを有し、前記セッション開始プロトコルサーバは、前記インターネットプロトコル電話機に対する着呼があったとき、着信を通知するための、RFC(Request For Comments)−3265プロトコルにおける、「NOTIFY」メッセージを該インターネットプロトコル電話機に送信し、該着信に対して該インターネットプロトコル電話機が応答する前に呼が放棄されたとき、該呼の発信元を示す発信元情報を含む、RFC−3261プロトコルにおける、「INVITE」メッセージを、該インターネットプロトコル電話機に送信し、該「INVITE」メッセージが要求するセッションの確立を取り消すための「CANCEL」メッセージを、該インターネットプロトコル電話機に送信し、前記インターネットプロトコル電話機は、前記セッション開始プロトコルサーバから前記「NOTIFY」メッセージを受信し、前記着信に対して自身が応答する前に該セッション開始プロトコルサーバから前記「INVITE」メッセージを受信したとき、該「INVITE」メッセージから前記発信元情報を読み出し、該発信元情報を記憶する。
本発明のセッション開始プロトコルサーバは、インターネットプロトコル電話機に対する着呼があったとき、着信を通知するための、RFC−3265プロトコルにおける、「NOTIFY」メッセージを該インターネットプロトコル電話機に送信する第1のメッセージ送信手段と、前記第1のメッセージ送信手段により送信された前記「NOTIFY」メッセージに対して該インターネットプロトコル電話機が応答する前に呼が放棄されたとき、該呼の発信元を示す発信元情報を含む、RFC−3261プロトコルにおける、「INVITE」メッセージを、該インターネットプロトコル電話機に送信し、該「INVITE」メッセージが要求するセッションの確立を取り消すための「CANCEL」メッセージを、該インターネットプロトコル電話機に送信する第2のメッセージ送信手段と、を有する。
本発明のインターネットプロトコル電話機は、着信を通知するための、RFC−3265プロトコルにおける、「NOTIFY」メッセージを受信する受信手段と、前記受信手段により受信された前記「NOTIFY」の示す前記着信に対して自身が応答する前に、発信元を示す発信元情報を含む、RFC−3261プロトコルにおける、「INVITE」メッセージを受信したのであれば、該「INVITE」メッセージから該発信元情報を読み出す発信元情報読出手段と、前記発信元情報読出手段により読み出された前記発信元情報を記憶する記憶手段と、を有する。
本発明のインターネットプロトコル電話システムの制御方法は、セッション開始プロトコルサーバが、インターネットプロトコル電話機に対する着呼があったとき、着信を通知するための、RFC−3265プロトコルにおける、「NOTIFY」メッセージを該インターネットプロトコル電話機に送信し、該着信に対して該インターネットプロトコル電話機が応答する前に呼が放棄されたとき、該呼の発信元を示す発信元情報を含む、RFC−3261プロトコルにおける、「INVITE」メッセージを、該インターネットプロトコル電話機に送信し、該「INVITE」メッセージが要求するセッションの確立を取り消すための「CANCEL」メッセージを、該インターネットプロトコル電話機に送信し、前記インターネットプロトコル電話機が、前記セッション開始プロトコルサーバから前記「NOTIFY」メッセージを受信し、該「NOTIFY」メッセージに対して自身が応答する前に該セッション開始プロトコルサーバから前記「INVITE」メッセージを受信したとき、該「INVITE」メッセージから前記発信元情報を読み出し、該発信元情報を記憶手段に記憶する。
本発明のプログラムは、セッション開始プロトコルサーバを制御するためのプログラムであって、コンピュータに、インターネットプロトコル電話機に対する着呼があったとき、着信を通知するための、RFC−3265プロトコルにおける、「NOTIFY」メッセージを該インターネットプロトコル電話機に送信する第1のメッセージ送信手順、及び前記第1のメッセージ送信手順により送信された前記「NOTIFY」メッセージに対して該インターネットプロトコル電話機が応答する前に呼が放棄されたとき、該呼の発信元を示す発信元情報を含む、RFC−3261プロトコルにおける、「INVITE」メッセージを、該インターネットプロトコル電話機に送信し、該「INVITE」メッセージが要求するセッションの確立を取り消すための「CANCEL」メッセージを、該インターネットプロトコル電話機に送信する手順第2のメッセージ送信手順、を実行させるためのプログラムである。
本発明のプログラムは、インターネットプロトコル電話機を制御するためのプログラムであって、コンピュータに、着信を通知するための、RFC−3265プロトコルにおける、「NOTIFY」メッセージを受信する受信手順、前記受信手順により受信された前記「NOTIFY」に対して自身が応答する前に、発信元を示す発信元情報を含む、RFC−3261プロトコルにおける、「INVITE」メッセージを受信したとき、該「INVITE」メッセージから該発信元情報を読み出す発信元情報抽読出手順、及び前記発信元情報読出手順により読み出された前記発信元情報を記憶装置に記憶する手順、を実行させるためのプログラムである。
本発明によれば、セッション開始プロトコルサーバは、「NOTIFY」メッセージによってインターネットプロトコル電話機へ着信を通知した呼が発信元から放棄されたら、発信元情報を付加した「INVITE」メッセージと、その「INVITE」メッセージのセッション確立を取り消すための「CANCEL」メッセージとを送ることによって、インターネットプロトコル電話機に発信元情報を通知し、インターネットプロトコル電話機は、通知された発信元情報を記録するので、放棄呼の発信元情報を着信履歴に残すことができる。
本発明を実施するための形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施形態のIP電話システム1の構成を示すブロック図である。IP電話システム1は、RFC−3261およびRFC−3265で規定されたプロトコルを使用する。同図を参照すると、IP電話システム1は、主装置10およびIP電話機20を有する。このIP電話システム1は、ネットワークNを通じてIP電話機30およびAP(Access Point)40に接続される。
なお、RFC−3261またはRFC−3265に加え、他のプロトコルを使用してもよいのは勿論である。
主装置10は、プロキシ、リダイレクト、または登録などの機能を有するSIP(Session Initiation Protocol)サーバとして動作する。
図2は、主装置10の構成を示すブロック図である。同図を参照すると、主装置10は、SIP制御部11を有する。SIP制御部11は、主装置10全体を制御する。IP電話機30のユーザがIP電話機20の番号をダイヤル入力することにより、IP電話機20に対する着呼があったとき、SIP制御部11は、RFC−3265における「NOTIFY」メッセージ111をIP電話機20に送信する。「NOTIFY」メッセージ111は、着信など、セッション開始プロトコル特有のイベントを通知するメッセージであり、本実施形態では、着信を通知するためのメッセージとして「NOTIFY」メッセージ111を使用する。また、この「NOTIFY」メッセージ111には、IP電話機20における着信用LEDの点灯、着信音の出力パターン、または着信用LCDの表示を制御するための制御用の信号が付加される。
そして、着信に対してIP電話機20が応答する前にIP電話機10のユーザが電話を切ったとき、SIP制御部11は、その呼を放棄し、IP電話機20に「INVITE」メッセージ113を送信する。
「INVITE」メッセージ113は、IP電話機20とIP電話機30との間のセッションの確立を要求するメッセージである。「INVITE」メッセージ113には、SIPサーバにより、呼の発信元を示す発信元情報1131が設定される。図3に、「INVITE」メッセージ113の設定の一例を示す。「INVITE」メッセージ113には、発信元情報1131として、SIPのURI(Uniform Resource Identifier)、例えば「sip:050-111-2222@10.2.3.84」を示す情報が設定される。
RFC-3261およびRFC−3265の規定上、着信側(20)が着信に対して応答した場合、「INVITE」メッセージ113が着信側に送信されるが、着信側(20)が応答しない場合は、このメッセージは着信側に送信されない。しかし、本実施形態においては、着信側が不在着信について履歴を残せるようにするため、SIP制御部11は、呼が放棄された場合も、着信側(20)に「INVITE」メッセージ113を送信する。
さらに、SIP制御部11は、「INVITE」メッセージ113を送信してから所定時間が経過したとき、RFC−3261における「CANCEL」メッセージ115を送信する。
「CANCEL」は、セッション確立の取消を要求するメッセージである。本実施形態では、不在着信であるにもかかわらず、セッション確立のための「INVITE」メッセージ113を送信するので、このセッションを終了しておかないと、IP電話機20は、呼放棄後に着信があったとき、応答することができなくなってしまう。そこで、SIP制御部11は、呼放棄時に送信した「INVITE」メッセージ113に対応するセッション確立を取り消すために「CANCEL」メッセージ115を使用する。
着信に対してIP電話機20が応答したときや、IP電話機20が発信側であるときのSIP制御部11の動作は、RFC−3261およびRFC−3265に規定されたSIPサーバの動作と同様である。
次に、IP電話機20について説明する。IP電話機20は、無線でネットワークNに接続され、ユーザエージェントとして動作し、IP電話機機能を有するSIP端末である。
図4は、IP電話機20の構成を示すブロック図である。同図を参照すると、IP電話機20は、UA制御部21を有する。UA制御部21は、IP電話機20全体を制御する。
UA制御部21は、主装置10からネットワークNを通じて「NOTIFY」メッセージ211、「INVITE」メッセージ213、および「CANCEL」メッセージ215を受信する。これらのメッセージ(211、213、215)は、「NOTIFY」メッセージ111、「INVITE」メッセージ113、および「CANCEL」メッセージ115と同じメッセージである。
UA制御部21は、「NOTIFY」メッセージ211を受信したとき、このメッセージに付加された制御用の信号に従って、着信用LEDの点灯や着信音の出力などにより着信をユーザに知らせる。
そして、UA制御部21は、「NOTIFY」メッセージ211に対してIP電話機20が応答する前に「INVITE」メッセージ213を受信したのであれば、「INVITE」メッセージ213から発信元情報(1131)を読み出す。UA制御部21は、読み出した発信元情報に基づいて不在着信についての履歴を示す不在着信履歴情報217を作成する。
一般的に、IP電話システムでRFC-3261およびRFC−3265を使用する場合、不応答時に、「INVITE」メッセージ213は着信側(20)に送信されないが、本実施形態では、不応答時においても、主装置10により「INVITE」メッセージ213が送信されるので、着信側(20)は、不在着信について履歴を残すことができる。
UA制御部21は、「INVITE」メッセージを受信したのであれば、「CANCEL」メッセージを受信する前に不在着信履歴情報217を作成し、記憶しておく。不在着信履歴情報217の作成を「CANCEL」メッセージ後に行うと、「CANCEL」メッセージ受信前にIP電話機20が、主装置10の圏外に移動した場合に、着信履歴を残せなくなることがあり、これを防ぐためである。
図5は、不在着信履歴情報217の構成の一例を示す図である。同図を参照すると、不在着信履歴情報217は、着信番号2171および着信日時2172を示す情報を含む。着信番号2171は、発信元の電話番号である。着信日時2172は、不在着信した日時である。
例えば、不在着信履歴情報217は、着信番号2171として「050−111−2222」、着信日時2172として「2008/1/1 1:00」を示す情報を含む。
IP電話機20は、不在時の着信履歴(217)に加え、応答時の着信の履歴も記憶する。
そして、「CANCEL」メッセージ215を受信したとき、UA制御部21は、RFC−3261に従って「INVITE」メッセージ213に対応するセッション確立を取り消す。
着信に対してIP電話機20が応答したときや、IP電話機20が発信するときのIP電話機20の動作は、RFC−3261およびRFC−3265に規定されたユーザエージェントの動作と同様である。
なお、IP電話システム1において、IP電話機20は、1台に限らず、複数台であってもよいのは勿論である。
また、IP電話機20は、無線方式に限らず、有線方式のSIP端末であってもよい。
IP電話機30は、プロトコルとしてRFC−3261を使用する。また、このIP電話機30は、一例として、IP電話システム1の外部に設けられ、主装置10とは別のSIPサーバの管理下にあるSIP端末である。
なお、他の例として、IP電話機30は、IP電話システム1に収容されたSIP端末であってもよい。
AP40は、主装置10とIP電話機20との間で送受信されるメッセージを中継するアクセスポイントである。
なお、主装置10やAP40とは別に、IP電話機20とIP電話機30との間で送受信されるメッセージを中継する通信機器を設けてもよいのは勿論である。
次に、図6および図7を参照して、IP電話システム1の動作について説明する。図6は、主装置10が実行するSIP着信制御処理を示すフローチャートである。SIP着信制御処理は、IP電話機20に対する着呼があったときに開始する。同図を参照すると、主装置10は、着信を通知するための「NOTIFY」メッセージ111をIP電話機20に送信する(ステップS5)。そして、主装置10は、IP電話機20が応答する前に、IP電話機のユーザが電話を切ることにより、呼が放棄されたか否かを判断する(ステップS10)。
応答前に呼が放棄されたのであれば(ステップS10:YES)、主装置10は、発信元情報1131を含む「INVITE」メッセージ113をIP電話機20に送信する(ステップS15)。そして、主装置10は、「INVITE」メッセージ113に対応するセッションの確立を取り消すための「CANCEL」メッセージ115をIP電話機10に送信する(ステップS20)。
応答前に呼が放棄されていない場合(ステップS10:NO)、またはステップS15の後、主装置10は、RFC−3261およびRFC−3265のプロトコルに従って着信処理を行い、SIP着信制御処理を終了する。
図7は、IP電話機20が実行するUA着信制御処理を示すフローチャートである。UA着信制御処理は、IP電話機20の電源が投入されたときに開始する。同図を参照すると、IP電話機20は、「NOTIFY」メッセージ211を受信したとき、着信LEDの点灯または着信音の出力により、ユーザに着信を知らせる(ステップT5)。IP電話機20は、着信に対して応答する前に「INVITE」メッセージ213を受信したか否かを判断する(ステップT10)。
着信に対して応答する前に「INVITE」メッセージ213を受信したのであれば(ステップT10:YES)、IP電話機20は、「INVITE」メッセージ213から発信元情報(1131)を読み出し(ステップT15)、不在着信履歴情報217として記憶する(ステップT20)。そして、IP電話機20は、「CANCEL」メッセージ215を受信したとき、RFC−3261に従って「INVITE」メッセージ213に対応するセッションの確立を取り消す(ステップT25)。
着信に対して応答する前に「INVITE」メッセージ213を受信しないとき(ステップ10:NO)、またはステップT25の後、IP電話機20は、RFC−3261およびRFC3265のプロトコルに従って着信処理を行い、UA着信制御処理を終了する。
図8を参照して、IP電話システム1の動作結果の一例について説明する。同図は、着呼があったときのIP電話システム1の動作を示すシーケンス図である。同図を参照すると、IP電話機30のユーザは、IP電話機20の電話番号をダイヤル入力する。IP電話機30からIP電話機20への着呼に応じて、主装置10は、制御用の信号を付加した「NOTIFY」メッセージ111をIP電話機20に送信する(ステップS5)。IP電話機20は、「NOTIFY」メッセージ111に付加された制御用の信号に従って、着信音の出力などにより、着信をユーザに知らせる(ステップT5)。
RFC−3261に従い、IP電話機20は、主装置10に「NOTIFY」メッセージに対して応答するための「200 OK」メッセージを送信し(ステップT7)、主装置10がこれをIP電話機30に通知する。
着信に対して応答がなく、発信側のIP電話機30のユーザが電話を切ったとき(ステップU10)、主装置10は、呼を放棄して、発信元情報1311を含む「INVITE」メッセージ113をIP電話機20に送信する(ステップS15)。
IP電話機20は、「INVITE」メッセージ213から発信元情報(1131)を読み出し、不在着信履歴情報217を作成する(ステップT20)。
主装置10は、所定期間が経過したとき、「INVITE」メッセージ213に対応するセッション確立の取消を要求する「CANCEL」メッセージ215を送信する(ステップS20)。
なお、IP電話機20が着信に対して応答した場合、応答に対して主装置10が「INVITE」メッセージを送信し、このメッセージに対してIP電話機20が「200 OK」メッセージを送信し、主装置10からIP電話機が「ACK」メッセージを受信したとき、IP電話機20は応答着信についての履歴を作成する。
IP電話機20は、RFC−3261の規定に従い、「CANCEL」メッセージ215に対して応答する「200 OK」メッセージを主装置10に送信し(ステップT25)、リクエストが取り消されたエラーレスポンス(「487 Request Terminated」)を主装置10に送信する(ステップT30)。
主装置10は、エラーレスポンスによりセッションが終了した旨を通知する「ACK」メッセージをIP電話機20に送信し(ステップS25)、着信音の出力などを停止させるための制御信号を付加した「NOTIFY」メッセージをIP電話機20に送信する(ステップT30)。IP電話機20は、制御信号に従い、着信音の出力などを停止する。
以上説明したように、本実施形態によれば、主装置10は、「NOTIFY」メッセージ111によってIP電話機20へ着信を通知した呼が発信元から放棄されとき、発信元情報1131を付加した「INVITE」メッセージ113と、その「INVITE」メッセージ113のセッション確立を取り消すための「CANCEL」メッセージ115とを送ることによって、IP電話機20に発信元情報1131を通知する。そして、IP電話機20は、通知された発信元情報1131を記録するので、放棄呼の発信元情報を不在着信履歴情報217に残すことができる。
また、主装置10は、「INVITE」メッセージ113を送信してから所定時間が経過したとき、IP電話機20に「CANCEL」メッセージ115を送信するので、IP電話機20が発信元情報1131を読み出す前にセッションが取り消されることがない。このため、IP電話機20は、着実に着信履歴を残すことができる。
IP電話機20は、「CANCEL」メッセージ受信前に不在着信履歴情報217を記憶するので、「INVITE」メッセージ受信後、「CANCEL」メッセージ受信前にIP電話機が主装置10の制御を離れた圏外に移動した場合であっても、着信履歴を残すことができる。
IP電話機20は、無線IP電話機であるが、不在着信履歴情報217を記憶するので、主装置10の制御を離れた圏外においても、ユーザは不在着信についての履歴を参照することができる。
そして、プロトコルとしてRFC−3261を拡張したRFC3265プロトコルを使用するので、RFC−3261に対応する既存の仕組みを利用しつつ、最小の仕様変更により、着信履歴を残せるように機能を拡張できる。
なお、IP電話機20は、有線でネットワークNに接続する構成としてもよいのは勿論である。
また、RFC−3261やRFC−3265と全く同じプロトコルでなく、これらの一部を変更した類似のプロトコルを使用する構成であっても、「NOTIFY」や「INVITE」に相当するメッセージを使用するのであれば、本発明を適用することができる。
図6および図7に示したフローチャートの一部または全部の処理はコンピュータプログラムの実行により実現することもできる。
本実施形態のIP電話システムの構成を示す全体図である。 本実施形態の主装置の構成を示すブロック図である。 本実施形態の「INVITE」メッセージの設定の一例を示す図である。 本実施形態の主装置の構成を示すブロック図である。 本実施形態の不在着信履歴情報の構成の一例を示す図である。 本実施形態のSIP着信制御処理を示すフローチャートである。 本実施形態のUA着信制御処理を示すフローチャートである。 本実施形態のIP電話システムの動作を示すシーケンス図である。
符号の説明
1 IP電話システム
10 主装置
20、30 IP電話機
40 AP
11 SIP制御部
21 UA制御部
111、211 「NOTIFY」メッセージ
113、213 「INVITE」メッセージ
115、215 「CANCEL」メッセージ
S5〜S30、T5〜T30、U5〜U10 ステップ

Claims (12)

  1. インターネットプロトコル電話機と、該インターネットプロトコル電話機を管理するセッション開始プロトコルサーバを有し、
    前記セッション開始プロトコルサーバは、前記インターネットプロトコル電話機に対する着呼があったとき、着信を通知するための、RFC(Request For Comments)−3265プロトコルにおける、「NOTIFY」メッセージを該インターネットプロトコル電話機に送信し、該着信に対して該インターネットプロトコル電話機が応答する前に呼が放棄されたとき、該呼の発信元を示す発信元情報を含む、RFC−3261プロトコルにおける、「INVITE」メッセージを、該インターネットプロトコル電話機に送信し、該「INVITE」メッセージが要求するセッションの確立を取り消すための「CANCEL」メッセージを、該インターネットプロトコル電話機に送信し、
    前記インターネットプロトコル電話機は、前記セッション開始プロトコルサーバから前記「NOTIFY」メッセージを受信し、前記着信に対して自身が応答する前に該セッション開始プロトコルサーバから前記「INVITE」メッセージを受信したのであれば、該「INVITE」メッセージから前記発信元情報を読み出し、該発信元情報を記憶する、インターネットプロトコル電話システム。
  2. 前記セッション開始プロトコルサーバは、前記「INVITE」メッセージを送信してから所定時間が経過したとき、前記「CANCEL」メッセージを送信する、請求項1に記載のインターネットプロトコル電話システム。
  3. 前記インターネットプロトコル電話機は、前記「CANCEL」メッセージを受信する前に、前記発信元情報を記憶する、請求項1又は2に記載のインターネットプロトコル電話システム。
  4. 前記インターネットプロトコル電話機は、無線ネットワークを通じて前記「NOTIFY」メッセージを受信する、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のインターネットプロトコル電話システム。
  5. インターネットプロトコル電話機に対する着呼があったとき、着信を通知するための、RFC−3265プロトコルにおける、「NOTIFY」メッセージを該インターネットプロトコル電話機に送信する第1のメッセージ送信手段と、
    前記第1のメッセージ送信手段により送信された前記「NOTIFY」メッセージに対して該インターネットプロトコル電話機が応答する前に呼が放棄されたとき、該呼の発信元を示す発信元情報を含む、RFC−3261プロトコルにおける、「INVITE」メッセージを、該インターネットプロトコル電話機に送信し、該「INVITE」メッセージが要求するセッションの確立を取り消すための「CANCEL」メッセージを、該インターネットプロトコル電話機に送信する第2のメッセージ送信手段と、
    を有するセッション開始プロトコルサーバ。
  6. 前記第2のメッセージ送信手段は、前記第1のメッセージ送信手段により前記「INVITE」メッセージが送信されてから所定時間が経過したとき、前記「CANCEL」メッセージを送信する、請求項5に記載のセッション開始プロトコルサーバ。
  7. 着信を通知するための、RFC−3265プロトコルにおける、「NOTIFY」メッセージを受信する受信手段と、
    前記受信手段により受信された前記「NOTIFY」の示す前記着信に対して自身が応答する前に、発信元を示す発信元情報を含む、RFC−3261プロトコルにおける、「INVITE」メッセージを受信したのであれば、該「INVITE」メッセージから該発信元情報を読み出す発信元情報読出手段と、
    前記発信元情報読出手段により読み出された前記発信元情報を記憶する記憶手段と、
    を有するインターネットプロトコル電話機。
  8. 前記受信手段は、前記「INVITE」前記受信手段により前記「INVITE」メッセージが要求するセッションの確立を取り消すための「CANCEL」メッセージを更に受信し、
    前記発信元情報読出手段は、前記受信手段により前記「CANCEL」メッセージが受信される前に、前記発信元情報を読み出す、請求項7に記載のインターネットプロトコル電話機。
  9. 前記受信手段は、無線ネットワークを通じて前記「NOTIFY」メッセージを受信する、請求項7又は8に記載のインターネットプロトコル電話機。
  10. セッション開始プロトコルサーバが、インターネットプロトコル電話機に対する着呼があったとき、着信を通知するための、RFC−3265プロトコルにおける、「NOTIFY」メッセージを該インターネットプロトコル電話機に送信し、該着信に対して該インターネットプロトコル電話機が応答する前に呼が放棄されたとき、該呼の発信元を示す発信元情報を含む、RFC−3261プロトコルにおける、「INVITE」メッセージを、該インターネットプロトコル電話機に送信し、該「INVITE」メッセージが要求するセッションの確立を取り消すための「CANCEL」メッセージを、該インターネットプロトコル電話機に送信し、
    前記インターネットプロトコル電話機が、前記セッション開始プロトコルサーバから前記「NOTIFY」メッセージを受信し、前記着信に対して自身が応答する前に該セッション開始プロトコルサーバから前記「INVITE」メッセージを受信したのであれば、該「INVITE」メッセージから前記発信元情報を読み出し、該発信元情報を記憶手段に記憶する、インターネットプロトコル電話システムの制御方法。
  11. セッション開始プロトコルサーバを制御するためのプログラムであって、
    コンピュータに、
    インターネットプロトコル電話機に対する着呼があったとき、着信を通知するための、RFC−3265プロトコルにおける、「NOTIFY」メッセージを該インターネットプロトコル電話機に送信する第1のメッセージ送信手順、及び
    前記第1のメッセージ送信手順により送信された前記「NOTIFY」メッセージに対して該インターネットプロトコル電話機が応答する前に呼が放棄されたとき、該呼の発信元を示す発信元情報を含む、RFC−3261プロトコルにおける、「INVITE」メッセージを、該インターネットプロトコル電話機に送信し、該「INVITE」メッセージが要求するセッションの確立を取り消すための「CANCEL」メッセージを、該インターネットプロトコル電話機に送信する手順第2のメッセージ送信手順、
    を実行させるためのプログラム。
  12. インターネットプロトコル電話機を制御するためのプログラムであって、
    コンピュータに、
    着信を通知するための、RFC−3265プロトコルにおける、「NOTIFY」メッセージを受信する受信手順、
    前記受信手順により受信された前記「NOTIFY」の示す前記着信に対して自身が応答する前に、発信元を示す発信元情報を含む、RFC−3261プロトコルにおける、「INVITE」メッセージを受信したのであれば、該「INVITE」メッセージから該発信元情報を読み出す発信元情報抽読出手順、及び
    前記発信元情報読出手順により読み出された前記発信元情報を記憶装置に記憶する手順、
    を実行させるためのプログラム。
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