JP2009283982A - 薄膜太陽電池モジュールの製造方法 - Google Patents

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    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

Abstract

【課題】複数の光電変換層の間に導電性を有する中間層を備える場合にも、背面電極と中間層との電気的短絡を抑制することが可能な光起電力装置の製造方法を提供する。
【解決手段】この光起電力装置1の製造方法は、基板側電極3を分離する第1開溝部10aを第1のレーザを用いて形成し、基板側電極3上に積層した、光電変換層4、中間層5、および光電変換層6のうち、中間層5を切断するように第2開溝部10bを形成する工程と、光電変換層4、中間層5、および光電変換層6を貫通するとともに、基板側電極3aの表面を露出するように第3開溝部10cを形成する工程と、少なくとも光電変換層6上に形成された背面電極8を電気的に分離する工程と、においては第1のレーザとは波長の異なる第2のレーザを用いて形成するとともに、第2開溝部10b内で、中間層の切断部を覆うように形成する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、光起電力装置の製造方法に関し、特に、複数の光電変換層の間に導電性を有する中間層を備えた光起電力装置の製造方法に関する。
従来、複数の光電変換ユニット(光電変換層)の間に導電性を有する中間層を備えた光起電力装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1に開示された光起電力装置では、基板上に所定の間隔を隔てて第1透明電極および第2透明電極が形成されているとともに、第1透明電極および第2透明電極上に、第1光電変換ユニットが形成されている。そして、第1光電変換ユニット上に、導電性を有する中間層を介して第2光電変換ユニットが形成されている。そして、第2光電変換ユニット上には、上記第1透明電極および第2透明電極にそれぞれ対応するように第1背面電極および第2背面電極が配置されている。また、第1背面電極は、第2光電変換ユニット、中間層および第1光電変換ユニットを貫通するように形成された開溝部を介して、第2透明電極に電気的に接続されている。
特開2002−118273号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された光起電力装置では、第1背面電極が開溝部内で導電性を有する中間層と接触しているので、第1背面電極と中間層との間で電気的短絡(ショート)が発生するという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、複数の光電変換層の間に導電性を有する中間層を備える場合にも、背面電極と中間層との電気的短絡を抑制することが可能な光起電力装置の製造方法を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面における光起電力装置の製造方法は、絶縁性表面を有する基板の絶縁性表面上に基板側電極を形成する工程と、基板側電極に第1のレーザを用いて第1開溝部を形成することによって、第1開溝部により分離された第1基板側電極および第2基板側電極を形成する工程と、第1基板側電極および第2基板側電極を覆うように第1光電変換層を形成する工程と、第1光電変換層の表面上に導電性を有する中間層を介して第2光電変換層を形成する工程と、第1基板側電極上の領域において、第1のレーザとは波長の異なる第2のレーザを用いて前記中間層を切断するための第2開溝部を形成する工程と、第2開溝部内に、中間層の切断部を覆うように絶縁部材を形成する工程と、第2開溝部に対し第1開溝部と反対側の領域において、第2のレーザを用いて第1光電変換層、中間層、および第2光電変換層を貫通するとともに、第1基板側電極の表面を露出するように第3開溝部を形成する工程と、第3開溝部を介して第1基板側電極と第2基板側電極側の第2光電変換層とを電気的に接続するように背面電極を形成する工程と、第3開溝部に対し第1開溝部と反対側の領域において、第2のレーザを用いて背面電極を電気的に分離するための第4開溝部を形成する工程とを備える。
上記第2の局面による光起電力装置の製造方法において、好ましくは、絶縁部材を形成する工程は、絶縁部材が第2光電変換層の上面上を沿って延びるように形成する工程を含み、第4開溝部を形成する工程は、絶縁部材および絶縁部材上に形成された背面電極を分離する工程を含む。
上記第2の局面による光起電力装置の製造方法において、好ましくは、第2開溝部を形成する工程、第3開溝部を形成する工程および第4開溝部を形成する工程に先立って、第2光電変換層上に透光性導電層を形成する工程をさらに備える。
本発明の第1実施形態による光起電力装置の構成を示した断面図である。 図1に示した第1実施形態による光起電力装置の製造プロセスを説明するための断面図である。 図1に示した第1実施形態による光起電力装置の製造プロセスを説明するための断面図である。 図1に示した第1実施形態による光起電力装置の製造プロセスを説明するための断面図である。 図1に示した第1実施形態による光起電力装置の製造プロセスを説明するための断面図である。 図1に示した第1実施形態による光起電力装置の製造プロセスを説明するための断面図である。 図1に示した第1実施形態による光起電力装置の製造プロセスを説明するための断面図である。 図1に示した第1実施形態による光起電力装置の製造プロセスを説明するための断面図である。 図1に示した第1実施形態による光起電力装置の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明の第2実施形態による光起電力装置の構成を示した断面図である。 比較実験の比較例による光起電力装置の構成を示した断面図である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態による光起電力装置の構成を示した断面図である。まず、図1を参照して、本発明の第1実施形態による光起電力装置1の構成について説明する。
第1実施形態による光起電力装置1は、図1に示すように、基板2と、基板側電極3aおよび3bと、光電変換ユニット4と、中間層5と、光電変換ユニット6と、透光性導電層7と、絶縁部材8と、背面電極9aおよび9bとを備えている。この第1実施形態による光起電力装置1は、基板2の主表面に沿った方向に複数のユニットを背面電極9aおよび9bを介して直列接続した構造を有する。以下、詳細に説明する。
基板2は、絶縁性表面を有するとともに、透光性を有するガラスからなる。この基板2は、約1mm〜約5mmの厚みを有している。また、基板2の上面上には、開溝部3cにより分離された基板側電極3aおよび3bが形成されている。この基板側電極3aおよび3bは、約800nmの厚みを有するとともに、導電性および透光性を有する酸化錫(SnO)などのTCO(Transparent Conductive Oxide:透明酸化物導電体)からなる。なお、基板側電極3aおよび3bは、それぞれ、本発明の
「第1基板側電極」および「第2基板側電極」の一例であり、開溝部3cは、本発明の「第1開溝部」の一例である。
また、基板側電極3aおよび3bの上面上に、pin型の非晶質(アモルファス)シリコン系半導体からなる光電変換ユニット4が形成されている。このpin型のアモルファスシリコン系半導体からなる光電変換ユニット4は、約10nm〜約20nmの厚みを有するp型水素化アモルファスシリコンカーバイド(a−SiC:H)層と、約250nm〜約350nmの厚みを有するi型水素化アモルファスシリコン(a−Si:H)層と、約20nm〜約30nmの厚みを有するn型水素化アモルファスシリコン層とにより構成されている。また、光電変換ユニット4は、基板側電極3aの上面上に、開溝部4a、4bおよび4cを有するとともに、開溝部3cを埋め込むように形成されている。このアモルファスシリコン系半導体からなる光電変換ユニット4は、比較的短波長の光を吸収するために形成されている。なお、光電変換ユニット4は、本発明の「第1光電変換層」の一例である。
また、光電変換ユニット4の上面上に、開溝部4a、4bおよび4cにそれぞれ対応する領域に開溝部5a、5bおよび5cを有する中間層5が形成されている。また、中間層5は、約10nm〜約500nmの厚みを有している。この中間層5は、導電性を有するとともに、基板2側から入射する光を部分的に反射し、かつ、透過する機能を有する酸化亜鉛(ZnO)などのTCOからなる。また、中間層5は、基板2側から入射する光を部分的に反射することにより光電変換ユニット4を通過する光の量を増加させる機能を有している。このため、光電変換ユニット4の厚みを大きくすることなく、光電変換ユニット4の出力電流を増加させることが可能である。すなわち、アモルファスシリコン系半導体からなる光電変換ユニット4の厚みに応じて顕著になる光劣化を抑制しながら光電変換ユニット4の出力電流を増加させることが可能である。これにより、光電変換ユニット4および6の出力電流の均衡を図ることが可能である。
また、中間層5の上面上に、開溝部5a、5bおよび5cに対応する領域に開溝部6a、6bおよび6cを有するpin型の微結晶シリコン系半導体からなる光電変換ユニット6が形成されている。このpin型の微結晶シリコン系半導体からなる光電変換ユニット6は、約10nm〜約20nmの厚みを有するp型水素化微結晶シリコン(μc−Si:H)層と、約1500nm〜約2000nmの厚みを有するi型水素化微結晶シリコン層と、約20nm〜約30nmの厚みを有するn型水素化微結晶シリコン層とにより構成されている。また、この微結晶シリコン系半導体からなる光電変換ユニット6は、比較的長波長の光を吸収するために形成されている。なお、光電変換ユニット6は、本発明の「第2光電変換層」の一例である。
また、光電変換ユニット6の上面上に、開溝部6a、6bおよび6cに対応する領域に開溝部7a、7bおよび7cを有する透光性導電層7が形成されている。この透光性導電層7は、約70nmの厚みを有するとともに、主に酸化インジウム(InO)などのTCOから形成されている。
ここで、第1実施形態では、透光性導電層7の上面上の一部には、開溝部7aおよび7bに対応する領域に開溝部8aおよび8bを有する絶縁部材8が、透光性導電層7の上面上に沿って延びるように形成されている。具体的には、絶縁部材8の一方端8cは、開溝部3cの2つの側面のうち、開溝部10aから離れている側の側面3dと対応する位置まで延びている。また、絶縁部材8の他方端8dは、後述する背面電極9を分離するための開溝部10cに対して開溝部3cと反対側の領域まで延びている。また、絶縁部材8は、開溝部4c、5c、6cおよび7cからなる開溝部10aを充填するように形成されている。すなわち、中間層5の開溝部5cの開溝部3c側に位置する部分と、中間層5の開溝
部5cの開溝部3cと反対側に位置する部分とを電気的に絶縁するように、絶縁部材8が埋め込まれている。また、絶縁部材8は、酸化シリコン(SiO)からなる。なお、絶縁部材8は、本発明の「絶縁部材」の一例である。
また、絶縁部材8および透光性導電層7の上面上の全面には、開溝部8bに対応する領域に形成された開溝部9cにより分離された背面電極9aおよび9bが形成されている。背面電極9aおよび9bは、開溝部10cを含む領域において、絶縁部材8の表面上に形成されている。また、背面電極9bは、開溝部10bを充填するように形成されている。これにより、背面電極9bと基板側電極3aとが電気的に接続されている。また、背面電極9bは、絶縁部材8を跨ぐようにして、基板側電極3bに対応する透光性導電層7に接続されている。このように、基板側電極3aと、基板側電極3bに対応する透光性導電層7とが背面電極9bを介して電気的に接続されることにより、基板2の主表面に沿った方向に複数のユニットが直列接続されるように構成されている。また、背面電極9aおよび9bは、約200nm〜約400nmの厚みを有するとともに、銀(Ag)を主成分とする金属材料からなる。また、背面電極9aおよび9bは、基板2の下面側から入射して背面電極9aおよび9bに到達した光を反射することにより、光電変換ユニット4および6に再度入射させる機能を有している。なお、背面電極9aおよび9bは、それぞれ、本発明の「第1背面電極」および「第2背面電極」の一例である。
また、開溝部4b、5b、6b、7b、8bおよび9cによって、背面電極9aと背面電極9bとを電気的に分離するための開溝部10cが構成されており、開溝部4c、5c、6cおよび7cによって、中間層5を電気的に分離するための開溝部10aが構成されている。また、開溝部4a、5a、6a、7aおよび8aによって、背面電極9bと基板側電極3aとを電気的に接続するための開溝部10bが構成されている。なお、開溝部10a、10bおよび10cは、それぞれ、本発明の「第2開溝部」、「第3開溝部」および「第4開溝部」の一例である。
図2〜図9は、図1に示した第1実施形態による光起電力装置の製造プロセスを説明するための断面図である。次に、図1〜図9を参照して、第1実施形態による光起電力装置1の製造プロセスについて説明する。
まず、図2に示すように、絶縁性表面を有する基板2の上面上に、熱CVD(Chemical Vapor Deposition)法により、約800nmの厚みを有する酸化錫からなる基板側電極3を形成する。
次に、図3に示すように、基板側電極3に、波長約1064nm、発振周波数約20kHz、平均パワー約14.0WのNd:YAGレーザの基本波(図3のLB1)を基板側電極3側から走査することにより、約50μmの幅を有する開溝部3cを約9.0mmの間隔で形成する。これにより、開溝部3cにより分離された基板側電極3aおよび3bが形成される。
次に、図4に示すように、基板側電極3aおよび3bの上面上に、プラズマCVD法により、約10nm〜約20nmの厚みを有するp型水素化アモルファスシリコンカーバイド層と、約250nm〜約350nmの厚みを有するi型水素化アモルファスシリコン層と、約20nm〜約30nmの厚みを有するn型水素化アモルファスシリコン層とを順次形成することにより、アモルファスシリコン系半導体からなる光電変換ユニット4が形成される。その後、光電変換ユニット4の上面上に、スパッタリング法により、約10nm〜約500nmの厚みを有する酸化亜鉛からなる中間層5を形成する。そして、中間層5の上面上に、プラズマCVD法により、約10nm〜約20nmの厚みを有するp型水素化微結晶シリコン層と、約1500nm〜約2000nmの厚みを有するi型水素化微結
晶シリコン層と、約20nm〜約30nmの厚みを有するn型水素化微結晶シリコン層とを順次形成することにより、微結晶シリコン系半導体からなる光電変換ユニット6が形成される。そして、スパッタリング法により、酸化インジウムを主成分とする約70nmの厚みを有する透光性導電層7が形成される。
ここで、第1実施形態では、光電変換ユニット4、中間層5、光電変換ユニット6および透光性導電層7が連続して形成されるので、光電変換ユニット4、中間層5、光電変換ユニット6の表面が大気に曝されることなく形成される。
次に、図5に示すように、開溝部3cに隣接するように、波長約532nm、発振周波数約12kHz、平均パワー約230mWのNd:YAGレーザの第2高調波(図5のLB2)を基板2側から走査することにより、開溝部4c、5c、6cおよび7cからなる約50μmの幅を有する開溝部10aを形成する。
そして、図6に示すように、約400μmのライン状開口部(図示せず)を有するステンレス製のコンタクトマスク(図示せず)を用いて、スクリーン印刷法により、開溝部10aの左右に約400μm〜約500μmの幅を有するようにポリシラザンを塗布する。これにより、酸化シリコンからなる絶縁部材8を開溝部10aに充填するとともに、透光性導電層7の表面上に沿って延びるように形成する。開溝部10aに絶縁部材8が充填されることにより、開溝部10aによって切断された中間層5が絶縁される。
次に、図7に示すように、開溝部10aの開溝部3cと反対側の領域に、上記LB2と同様のレーザ(図7のLB3)を基板2側から走査することにより、開溝部4a、5a、6a、7aおよび8aからなる約50μmの幅を有する開溝部10bを形成する。
その後、図8に示すように、スパッタリング法により、開溝部10bを充填するとともに、透光性導電層7および絶縁部材8を覆うように銀を主成分とする背面電極9を形成する。これにより、基板側電極3aと、基板側電極3b側の透光性導電層7とが電気的に接続される。そして、図9に示すように、開溝部10bの開溝部3cと反対側の領域に、上記LB2と同様のレーザ(図9のLB4)を基板2側から走査することにより、開溝部4b、5b、6b、7bおよび9cからなる約50μmの幅を有する開溝部10cを形成する。これにより、背面電極9aと背面電極9bとが分離されて、図1に示した光起電力装置1が形成される。
第1実施形態では、上記のように、絶縁部材8を、開溝部10cの開溝部3cと反対側の領域まで延びるように形成することによって、開溝部10aおよび開溝部10a近傍の領域のみに絶縁部材8を形成する場合と比較して、広い領域に絶縁部材8を形成することになるので、絶縁部材8を形成する際に、高い寸法精度のマスクを用いる必要がない。
また、第1実施形態では、上記のように、絶縁部材8を、開溝部10cの開溝部3cと反対側の領域まで延びるように形成するとともに、背面電極9aおよび背面電極9を、10c開溝部を含む領域において、絶縁部材8上に形成することによって、絶縁部材8の厚みの分、背面電極9aおよび9bと、基板側電極3aまたは中間層5との間隔を大きくすることができる。これにより、レーザLB4を照射することにより開溝部10cを形成する際(図9参照)に、レーザの熱により溶融した背面電極9が開溝部10cにおける中間層5の開溝部5bまたは開溝部10cを形成することにより露出した基板側電極3aに付着することを抑制することができる。その結果、背面電極9aまたは9bと中間層5または基板側電極3aとが電気的に短絡するのを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、背面電極9を、光電変換層6の表面上に形成
された透光性導電層7を介して形成することによって、透光性導電層7により、背面電極9に含まれる銀が光電変換層6内に拡散することを抑制することができる。これにより、銀と光電変換層6に含まれるシリコンとが合金化することに起因して、背面電極9aおよび9bの反射率が下がるのを抑制することができる。したがって、光起電力装置1の特性が低下するのを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、光電変換層6を形成した後に透光性導電層7を形成した後、開溝部10aのパターニングなどを行うことができることができるので、光起電力装置1の製造プロセスにおいて最も汚染されるのを抑制したい光電変換層6の表面が大気に曝されることを防止することができる。
(第2実施形態)
図10は、本発明の第2実施形態による光起電力装置の構成を示した断面図である。図10を参照して、この第2実施形態では、上記第1実施形態と異なり、絶縁部材18が開溝部10cに対応する開溝部20cと開溝部10bに対応する開溝部20bとの間の領域まで延びるように形成した例を説明する。
第2実施形態による光起電力装置11では、絶縁部材18の端部18aが開溝部20cまで延びていないことにより、上記第1実施形態の開溝部10cに対応する開溝部20c近傍の領域において、背面電極19は、絶縁部材18を介さずに透光性導電層7の表面上に形成されている。なお、光起電力装置11の製造プロセスは、絶縁部材18の延びる範囲を上記第1実施形態よりも小さくするとともに、絶縁部材18が形成された範囲より外側に開溝部20cを形成する以外は、上記第1実施形態の製造プロセスと同様であるので、詳細な説明を省略する。
第2実施形態では、上記のように、絶縁部材18を、開溝部20cと開溝部20bとの間の領域まで延びるように形成することによって、開溝部10aおよび開溝部10a近傍の領域のみに絶縁部材18を形成する場合と比較して、広い領域に絶縁部材18を形成することになるので、絶縁部材18を形成する際に、高い寸法精度のマスクを用いる必要がない。
また、第2実施形態では、上記のように、上記第1実施形態の開溝部10cを形成する場合と異なり、開溝部20cを形成する際に絶縁部材18をパターニングする必要がないので、開溝部20cを形成するために必要なレーザの強度を弱めることができる。これにより、開溝部20cを形成する際のレーザの熱による光起電力装置11に対する損傷を軽減することができる。
次に、上記した実施形態の効果を確認するために行った比較実験について説明する。この比較実験では、以下の実施例1、実施例2および比較例1による光起電力装置を作製した。
まず、実施例1による光起電力装置1を上記第1実施形態の製造プロセスを用いて図1に示すように作製した。また、実施例2による光起電力装置11を上記第2実施形態の製造プロセスを用いて図10に示すように作製した。
また、比較例1による光起電力装置21を図11に示すような構造を有するように作製した。比較例1による光起電力装置21の製造プロセスとしては、基板2上に基板側電極3aおよび3bを形成した後、光電変換ユニット4、中間層5、光電変換ユニット6、透光性導電層7および背面電極22を形成した。その後、光電変換ユニット4、中間層5、光電変換ユニット6、透光性導電層7および背面電極22を貫通するように、開溝部30a、30bおよび30cを形成した。そして、寸法精度の比較的高いコンタクトマスク(
図示せず)を用いて、開溝部30aのみに絶縁部材23を充填した。そして、開溝部30b内に銀ペーストからなる導電性部材24を充填するとともに、絶縁部材23を跨ぐようにして基板側電極3b側の背面電極22と電気的に接続した。この構成によっても、絶縁部材23により、背面電極22と、中間層5とが電気的に絶縁されるので、背面電極22と中間層5とが電気的に短絡するのを抑制することができる。したがって、比較例1は、絶縁部材23を形成する際に寸法精度の比較的高いマスクが必要である一方、本発明の課題を解決する構造となっている。
上記実施例1による光起電力装置1、上記実施例2による光起電力装置11および比較例1による光起電力装置21について、開放電圧(Voc)、短絡電流(Isc)、曲線因子(F.F.)および最大出力(Pmax)を測定し、その各測定結果を比較例1による光電変換装置21の各測定結果により規格化した。この結果を以下の表1に示す。
Figure 2009283982
上記表1を参照して、実施例1および実施例2の開放電圧は、ともに「1.0000」であった。また、実施例1および実施例2の短絡電流は、それぞれ、「1.0000」および「0.9912」であった。また、実施例1および実施例2の曲線因子は、それぞれ、「1.0104」および「0.9949」であった。また、実施例1および実施例2の最大出力は、それぞれ、「1.0078」および「0.9948」であった。すなわち、実施例1の特性は、比較例1および実施例2と比較して、全体として高い値を示していることが判明した。
上記の結果は、以下の理由によると考えられる。すなわち、図1に示した実施例1では、開溝部10cを含む領域において、背面電極9aおよび9bは、絶縁部材8を介して形成されているので、背面電極9aおよび9bと中間層5または基板側電極3aとの距離が実施例2および比較例1と比較して大きい。したがって、光起電力装置1の開溝部10cをレーザパターニングにより形成する際に、レーザの熱により溶融した背面電極9が中間層5または基板側電極3aに付着する確率が、光起電力装置11の開溝部20cおよび光起電力装置21の開溝部30cを形成する場合と比較して、減少する。この結果、背面電極9と中間層5または基板側電極3aとの電気的短絡が生じるのが抑制されたため、実施例1では、実施例2および比較例1よりも特性が向上したと考えられる。
なお、今回開示された実施形態および実施例は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態および実施例の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
上記実施形態および実施例では、中間層5として酸化亜鉛(ZnO)を用いた例を示したが、本発明はこれに限らず、マグネシウムを含有した酸化亜鉛化合物、酸化インジウム、酸化錫または有機物を結合材とする焼結材を用いてもよい。
また、上記実施形態および実施例では、絶縁部材8を開溝部3cの側面3dと対応する位置まで延びるように形成した例を示したが、本発明はこれに限らず、開溝部10aから開溝部3cの側面3dまでの領域であれば、どの範囲まで延びていてもよい。
1、11 光起電力装置
2 基板
3 基板側電極
3a 基板側電極(第1基板側電極)
3b 基板側電極(第2基板側電極)
3c 開溝部(第1開溝部)
4 光電変換ユニット(第1光電変換層)
4a、5a、6a、7a、8a、10b、20b 開溝部(第3開溝部)
4b、5b、6b、7b、8b、9a、10c、20c 開溝部(第4開溝部)
4c、5c、6c、7c、10a 開溝部(第2開溝部)
5 中間層
6 光電変換ユニット(第2光電変換層)
7 透光性導電層
8、18 絶縁部材
9、19 背面電極
9a 背面電極(第1背面電極)
9b 背面電極(第2背面電極

Claims (3)

  1. 絶縁性表面を有する基板の前記絶縁性表面上に基板側電極を形成する工程と、
    前記基板側電極に第1のレーザを用いて第1開溝部を形成することによって、前記第1開溝部により分離された第1基板側電極および第2基板側電極を形成する工程と、
    前記第1基板側電極および前記第2基板側電極を覆うように第1光電変換層を形成する工程と、
    前記第1光電変換層の表面上に導電性を有する中間層を介して第2光電変換層を形成する工程と、
    前記第1基板側電極上の領域において、第1のレーザと波長の異なる第2のレーザを用いて前記中間層を切断するための第2開溝部を形成する工程と、
    前記第2開溝部内に、前記中間層の切断部を覆うように絶縁部材を形成する工程と、
    前記第2開溝部に対し前記第1開溝部と反対側の領域において、前記第2のレーザを用いて前記第1光電変換層、前記中間層、および前記第2光電変換層を貫通するとともに、前記第1基板側電極の表面を露出するように第3開溝部を形成する工程と、
    前記第3開溝部を介して前記第1基板側電極と前記第2基板側電極側の前記第2光電変換層とを電気的に接続するように背面電極を形成する工程と、
    前記第3開溝部に対し前記第1開溝部と反対側の領域において、前記第2のレーザを用いて前記背面電極を電気的に分離するための第4開溝部を形成する工程と、
    を備えることを特徴とする光起電力装置の製造方法。
  2. 前記絶縁部材を形成する工程は、前記絶縁部材が前記第2光電変換層の上面上を沿って延びるように形成する工程を含み、
    前記第4開溝部を形成する工程は、前記絶縁部材および前記絶縁部材上に形成された前記背面電極を分離する工程を含む、請求項1に記載の光起電力装置の製造方法。
  3. 前記第2開溝部を形成する工程、前記第3開溝部を形成する工程および前記第4開溝部を形成する工程に先立って、前記第2光電変換層上に透光性導電層を形成する工程をさらに備える、請求項1または2に記載の光起電力装置の製造方法。
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