JP2014135358A - 薄膜太陽電池およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ホットスポット現象による不具合が解消される薄膜太陽電池およびその製造方法、を提供する。
【解決手段】薄膜太陽電池10は、所定方向(矢印101に示す方向)に並び、互いに直列に接続される複数の太陽電池セル31からなる。薄膜太陽電池10は、透明絶縁基板と、透明絶縁基板上に設けられる透明電極層と、透明電極層上に設けられる半導体光電変換層と、半導体光電変換層上に設けられる裏面電極層15とを備える。互いに隣り合う太陽電池セル31間には、少なくとも裏面電極層15を分離し、所定方向に直交する方向(矢印102に示す方向)に延びる分離溝23が形成される。裏面電極層15は、所定方向(矢印101に示す方向)に相対的に小さく、所定方向に直交する方向(矢印102に示す方向)に相対的に大きい電気抵抗を有する。
【選択図】図4

Description

この発明は、薄膜太陽電池およびその製造方法に関する。
従来の薄膜太陽電池に関して、たとえば、特開2009−21513号公報には、セルやコンタクトラインの損傷を抑制することを目的とした、薄膜太陽電池モジュールが開示されている(特許文献1)。特許文献1に開示された薄膜太陽電池モジュールは、複数のセルストリングを備える。複数のセルストリングは、並列分割ラインにより互いに分離され、かつ共通電極を通じて互いに並列に電気的に接続されている。各セルストリングは、コンタクトラインを通じて互いに直列接続された複数のセルを備える。
特開2009−21513号公報
光電変換素子の表裏に配置される電極のうち、光入射側とは反対側の電極(裏面電極層)に金属膜を用いることによって、電極を低抵抗かつ異方性の無いものとした薄膜太陽電池が知られている。このような構成において、ホットスポット試験により1セルを影で覆うと、その下に形成されるホットスポットに電流が全て集中してしまう(ホットスポット現象)。このため、たとえば20Wを超える大出力の太陽電池モジュールを作成すると、ホットスポットでの発熱が非常に大きくなり、ガラス割れ等の不具合を起こし易くなる。
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、ホットスポット現象による不具合が解消される薄膜太陽電池およびその製造方法を提供することである。
この発明に従った薄膜太陽電池は、所定方向に並び、互いに直列に接続される複数の太陽電池セルからなる。薄膜太陽電池は、透明絶縁基板と、透明絶縁基板上に設けられる透明電極層と、透明電極層上に設けられる半導体光電変換層と、半導体光電変換層上に設けられる裏面電極層とを備える。互いに隣り合う太陽電池セル間には、少なくとも裏面電極層を分離し、所定方向に直交する方向に延びる分離溝が形成される。裏面電極層は、所定方向に相対的に小さく、所定方向に直交する方向に相対的に大きい電気抵抗を有する。
このように構成された薄膜太陽電池によれば、裏面電極層の電気抵抗を、太陽電池セルの直列接続方向に比べ、太陽電池セルの直列接続方向に直交する方向において高くすることによって、その直交方向からの電流集中を抑制する。これにより、ホットスポットに集中する電力を低減させ、太陽電池セルの局所的な温度上昇を防止できる。結果、ホットスポット現象による不具合を解消することができる。
また好ましくは、裏面電極層は、半導体光電変換層上に設けられる高抵抗層と、高抵抗層上に設けられ、高抵抗層よりも小さい抵抗を有する低抵抗層とを有する。低抵抗層は、所定方向に直交する方向において複数に分離されて設けられる。
このように構成された薄膜太陽電池によれば、太陽電池セルの直列接続方向に相対的に小さく、太陽電池セルの直列接続方向に直交する方向に相対的に大きい電気抵抗を有する裏面電極層を、構成することができる。
さらに好ましくは、高抵抗層は、透明誘電層であり、低抵抗層は、金属層である。このように構成された薄膜太陽電池によれば、太陽電池セルの直列接続方向に相対的に小さく、太陽電池セルの直列接続方向に直交する方向に相対的に大きい電気抵抗を有する裏面電極層を、構成することができる。
さらに好ましくは、薄膜太陽電池は、高抵抗層上で低抵抗層を覆うように設けられる白色封止層をさらに備える。このように構成された薄膜太陽電池によれば、金属層である低抵抗層が分離して設けられる形態においても、白色封止層により裏面電極層における反射率の低下を抑制することができる。
この発明に従った薄膜太陽電池の製造方法は、上述のいずれかに記載の薄膜太陽電池の製造方法である。薄膜太陽電池の製造方法は、透明絶縁基板上に、透明電極層を設ける工程と、透明電極層上に、半導体光電変換層を設ける工程と、半導体光電変換層上に、高抵抗層を設ける工程と、所定方向に直交する方向に間隔を隔てた高抵抗層上の位置に選択的に低抵抗層を設ける工程と、少なくとも裏面電極層を分離する分離溝を形成する工程とを備える。
このように構成された薄膜太陽電池の製造方法によれば、ホットスポット現象による不具合が解消される薄膜太陽電池を製造することができる。
以上に説明したように、この発明に従えば、ホットスポット現象による不具合が解消される薄膜太陽電池およびその製造方法を提供することができる。
この発明の実施の形態における薄膜太陽電池を示す平面図である。 図1中のII−II線上に沿った薄膜太陽電池を示す断面図である。 図1中のIII−III線上に沿った薄膜太陽電池を示す断面図である。 本実施の形態における薄膜太陽電池において、ホットスポット現象時の電流流れを示す平面図である。 裏面電極の直列接続方向に直交する方向のシート抵抗と、ホットスポットに集中する電極の最大値との関係を示すグラフである。 図2中の薄膜太陽電池の第1変形例を示す断面図である。 図2中の薄膜太陽電池の第2変形例を示す断面図である。 本実施の形態における薄膜太陽電池の製造方法の第1工程を示す断面図である。 本実施の形態における薄膜太陽電池の製造方法の第2工程を示す断面図である。 本実施の形態における薄膜太陽電池の製造方法の第3工程を示す断面図である。 本実施の形態における薄膜太陽電池の製造方法の第4工程を示す断面図である。 本実施の形態における薄膜太陽電池の製造方法の第5工程を示す断面図である。 本実施の形態における薄膜太陽電池の製造方法の第6工程を示す断面図である。
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
図1は、この発明の実施の形態における薄膜太陽電池を示す平面図である。図2は、図1中のII−II線上に沿った薄膜太陽電池を示す断面図である。図3は、図1中のIII−III線上に沿った薄膜太陽電池を示す断面図である。
図1から図3を参照して、本実施の形態における薄膜太陽電池10は、複数の太陽電池セル31からなる。複数の太陽電池セル31は、図1中の矢印101に示す方向に並んで配置されている。複数の太陽電池セル31は、互いに電気的に直列に接続されている。
薄膜太陽電池10は、略矩形の平面視を有する。各太陽電池セル31は、太陽電池セル31の直列接続方向に直交する矢印102に示す方向に沿って帯状に延びている。各太陽電池セル31は、太陽電池セル31の直列接続方向(図1中の矢印101に示す方向)を短手方向とし、太陽電池セル31の直列接続方向に直交する方向(図1中の矢印102に示す方向)を長手方向とする略矩形の平面視を有する。
薄膜太陽電池10は、透明絶縁基板12、透明(表面)電極層13、半導体光電変換層14および裏面電極層15を有する。
透明絶縁基板12上には、透明電極層13が設けられている。透明絶縁基板12としては、たとえば、ガラス基板が用いられている。透明電極層13としては、たとえば、SnO2(酸化スズ)、ITO(Indium Tin Oxide)またはZnO(酸化亜鉛)からなる層が用いられている。
透明電極層13には、分離溝21が形成されている。分離溝21は、太陽電池セル31の直列接続方向に直交する方向(図1中の矢印102に示す方向)に直線状に延びている。複数の分離溝21が、太陽電池セル31の直列接続方向(図1中の矢印101に示す方向)に間隔を設けて形成されている。透明電極層13は、分離溝21により複数に分離されている。
透明電極層13上には、半導体光電変換層14が設けられている。半導体光電変換層14は、分離溝21を充填するように設けられている。
半導体光電変換層14としては、たとえば、アモルファスシリコン薄膜からなるp層、i層およびn層が順次積層された構造、アモルファスシリコン薄膜からなるp層、i層およびn層が順次積層された構造と微結晶シリコン薄膜からなるp層、i層およびn層が順次積層された構造とを組み合わせたタンデム構造、またはアモルファスシリコン薄膜からなるp層、i層およびn層が順次積層された構造と微結晶シリコン薄膜からなるp層、i層およびn層が順次積層された構造との間にZnO等からなる中間層が挿入された構造などが用いられる。アモルファスシリコン薄膜からなるp層およびi層と微結晶シリコン薄膜からなるn層とを組み合わせた構造のように、p層、i層およびn層のうち少なくとも1層をアモルファスシリコン薄膜から構成し、残りの層を微結晶シリコン薄膜から構成して、p層、i層およびn層にアモルファスシリコン薄膜からなる層と微結晶シリコン薄膜からなる層とを混在させてもよい。
また、上記において、アモルファスシリコン薄膜としては、シリコンの未結合手(ダングリングボンド)が水素で終端された水素化アモルファスシリコン系半導体(a−Si:H)からなる薄膜が用いられる。微結晶シリコン薄膜としては、シリコンの未結合手(ダングリングボンド)が水素で終端された水素化微結晶シリコン系半導体(μc−Si:H)からなる薄膜が用いられる。
また、上記において、半導体光電変換層14の厚みは、たとえば、200nm以上5μm以下である。
半導体光電変換層14には、コンタクトライン22が形成されている。コンタクトライン22は、太陽電池セル31の直列接続方向に直交する方向(図1中の矢印102に示す方向)に直線状に延びている。コンタクトライン22は、分離溝21により複数に分離された透明電極層13にそれぞれ達するように形成されている。コンタクトライン22は、導電層(後述する裏面電極層15の高抵抗層16)により充填されている。コンタクトライン22を充填する導電層により、太陽電池セル31と、図1中の矢印101に示す方向に隣接する別の太陽電池セル31とが、互いに電気的に接続されている。
半導体光電変換層14上には、裏面電極層15が設けられている。互いに隣り合う太陽電池セル31間には、少なくとも裏面電極層15を分離するように分離溝23が形成されている。本実施の形態では、分離溝23が、半導体光電変換層14および裏面電極層15を分離するように形成されている。分離溝23は、太陽電池セル31の直列接続方向に直交する方向(図1中の矢印102に示す方向)に直線状に延びている。分離溝23は、分離溝21により複数に分離された透明電極層15にそれぞれ達するように形成されている。
本実施の形態における薄膜太陽電池10においては、裏面電極層15が、太陽電池セル31の直列接続方向(図1中の矢印101に示す方向)に相対的に小さく、太陽電池セル31の直列接続方向に直交する方向(図1中の矢印102に示す方向)に相対的に大きい電気抵抗を有する。
裏面電極層15の具体的な構造について説明すると、裏面電極層15は、互いに異なる電気抵抗を有する複数の層を積み重ねた積層構造を有する。裏面電極層15は、半導体光電変換層14上に設けられる高抵抗層16と、高抵抗層16上に設けられ、高抵抗層16よりも小さい電気抵抗を有する低抵抗層17とから構成されている。低抵抗層17は、高抵抗層16上で、太陽電池セル31の直列接続方向に直交する方向(矢印102に示す方向)において複数に分離されている。
高抵抗層16は、たとえば、ZnOまたはITOから形成される透明誘電層である。低抵抗層17は、たとえば、Ag、AlまたはCuから形成される金属層である。
本実施の形態では、高抵抗層16が薄膜状に設けられている。低抵抗層17は、太陽電池セル31の直列接続方向(矢印101に示す方向)に延びる分離溝24によって、複数に分離されている。分離溝24は、幅狭のスリット状に形成されている。
裏面電極層15上には、集電電極(バスバー)11が設けられている。集電電極11は、太陽電池セル31の直列接続方向(図1中の矢印101に示す方向)に距離を隔てた両端に設けられている。集電電極11は、太陽電池セル31の直列接続方向に直交する方向(図1中の矢印102に示す方向)に帯状に延びている。
図示されていないが、裏面電極層15上には、たとえばEVAシートおよび保護フィルムが順に設けられている。
なお、本実施の形態では、裏面電極層15の電気抵抗に異方性を持たせる構造について説明したが、裏面電極層15に加えて透明電極層13の電気抵抗にも同様の異方性を持たせてもよい。
図4は、本実施の形態における薄膜太陽電池において、ホットスポット現象時の電流流れを示す平面図である。図4を参照して、図中では、2点鎖線106で囲まれた領域が影で覆われることによって、ホットスポット現象の起こり得る状態が示されている。このような状態において、太陽電池セル31の直列接続方向(矢印101に示す方向)に流れる電流が、高抵抗となった2点鎖線106で囲まれた領域で停滞し、ホットスポット111に集中してしまうと、その位置で異常発熱が生じてしまう。
これに対して、本実施の形態では、裏面電極層15の電気抵抗に異方性を持たせているため、2点鎖線106で囲まれた領域において、電流が太陽電池セル31の直列接続方向に直交する方向(図1中の矢印102に示す方向)に流れることを抑制できる。これにより、ホットスポット111に電流が集中しずらくなり、発熱を効果的に抑えることができる。
なお、ホットスポット対策として、太陽電池セル31の直列接続方向に延びる分割ラインを設け、かかる分割ラインにより分割された太陽電池セル31間を集電電極11によって並列接続する構造も考えられるが、この構造では、分割ラインの形成によって発電ロスが生じる懸念がある。これに対して、本実施の形態では、裏面電極層15の電気抵抗に異方性を持たせる構造であるため、このような懸念を解消できる。
図5は、裏面電極の直列接続方向に直交する方向のシート抵抗と、ホットスポットに集中する電極の最大値との関係を示すグラフである。
図5を参照して、裏面電極層15のシート抵抗を太陽電池セル31の直列接続方向に比べその直交方向において高くした場合において、ホットスポットに集中する電力の最大値をシミュレーションにより求めた。本シミュレーションにおける条件は、以下のとおりである。
モジュールサイズ:1400×500mm
モジュール出力:65W
集積段数(直列接続方向における太陽電池セル31の数):45段(直列接続方向に直交する方向における太陽電池セル31の分離はなし)
単位セル形状:10mm×1376mm
透明電極層13:TCO(シート抵抗15Ω/□)
裏面電極層15:高抵抗層16(ZnO)+低抵抗層17の積層電極
1kW/mの照度下で、IEC61646に規定されるホットスポット試験を実施し、1つのスポット点にモジュールの全出力が集中する場合をワーストケースとした。この際、太陽電池セル31の直列接続方向に直交する方向の裏面電極層15のシート抵抗値を変化させながら、電力の最大値を求めた。
本シミュレーションにおけるモジュールは、ホットスポットに集中する電力が15W以下に抑制されれば、ホットスポット現象による不具合が発生しないことが分かっている。このため、図5中に示すシミュレーション結果から、太陽電池セル31の直列接続方向に直交する方向の裏面電極層15のシート抵抗値を7Ω/□以上とすれば、ホットスポット現象による不具合が解消されることが確認できた。
このようにホットスポット現象による不具合が解消される裏面電極層15は、一例として、高抵抗層16(ZnO)の厚みが50nmで、シート抵抗値が5kΩ/□である場合に、10mm幅の低抵抗層17(Ag)が20μmの間隔(分離溝24の幅)で設けられることによって実現される。
図6は、図2中の薄膜太陽電池の第1変形例を示す断面図である。図中には、図1中のII−II線上に沿った位置に対応する断面が示されている。
図6を参照して、本変形例では、図2中に示す裏面電極層15の形態と比較して、高抵抗層16が厚膜状に設けられている。このような構成においては、たとえば、高抵抗層16(ZnO)の厚みが500nmで、シート抵抗値が50Ωである場合に、0.3mm幅の低抵抗層17(Ag)が2mmの間隔(分離溝24の幅)で設けられることによって、ホットスポット現象による不具合が発生しないモジュールが実現される。
図7は、図2中の薄膜太陽電池の第2変形例を示す断面図である。図中には、図1中のII−II線上に沿った位置に対応する断面が示されている。
図7を参照して、本変形例では、図6中に示す第1変形例の構成に加えて、白色封止層41が設けられている。白色封止層41は、高抵抗層16上で低抵抗層17を覆うように設けられている。
金属層である低抵抗層17が幅狭で設けられる場合、透明絶縁基板12側から入射した太陽光が裏面電極層15側で十分に反射されず、発電効率が低くなる懸念がある。これに対して、本変形例では、分離された低抵抗層17の間を塞ぐように高反射率の白色封止層41が設けられるため、そのような懸念を解消することができる。
以上のように、裏面電極層15を、高抵抗層16と、分離された低抵抗層17とからなる積層構造とすることによって、裏面電極層15の電気抵抗に異方性を持たせることができる。この際、図2中に示すように、高抵抗層16上に、スリット状の分離溝24によって分離された低抵抗層17を設けてもよいし、図6および図7中に示すように、高抵抗層16上に、低抵抗なグリッドを設けて低抵抗層17としてもよい。
続いて、図1から図3中の薄膜太陽電池10の製造方法について説明する。図8から図13は、本実施の形態における薄膜太陽電池の製造方法の工程を示す断面図である。図8(A)が、図1中のII−II線上に沿った薄膜太陽電池の断面に対応し、図8(B)が、図1中のIII−III線上に沿った薄膜太陽電池の断面に対応する。図9から図13の断面位置についても、図8と同様である。
図8を参照して、まず、透明絶縁基板12上に透明電極層13を積層する。図9を参照して、次に、透明絶縁基板12側から太陽電池セル31の直列接続方向(図1中の矢印101に示す方向)にレーザ光を走査してレーザ光を照射する。これにより、図9(B)に示すように、透明電極層13の一部をストライプ状に除去し、透明電極層13を分離する分離溝21を形成する。
図10を参照して、次に、分離溝21により分離された透明電極層13を覆うように、アモルファスシリコン薄膜からなるp層、i層およびn層と微結晶シリコン薄膜からなるp層、i層およびn層とからなる積層体を、たとえばプラズマCVD法により積層する。これにより、透明電極層13上に半導体光電変換層14を積層する。このとき、半導体光電変換層14は、透明電極層13に形成された分離溝21を充填する。
図11を参照して、次に、透明絶縁基板12側から太陽電池セル31の直列接続方向(図1中の矢印101に示す方向)にレーザ光を走査してレーザ光を照射する。これにより、図11(B)に示すように、半導体光電変換層14の一部をストライプ状に除去し、透明電極層13の頂面に達するコンタクトライン22を形成する。
図12を参照して、次に、半導体光電変換層14を覆うように裏面電極層15を積層する。本実施の形態では、まず、半導体光電変換層14上に、高抵抗層16を設ける。このとき、高抵抗層16は、半導体光電変換層14に形成されたコンタクトライン22を充填する。次に、高抵抗層16上に低抵抗層17を設ける。
図12(A)中に示すように、幅狭のスリット状の分離溝24によって分離された低抵抗層17を設ける場合、低抵抗層17のスパッタリング時にワイヤー状のマスクを用いることによって、分離溝24を形成してもよい。また、低抵抗層17を一面に形成した後、レーザースクライブにより分離溝24を形成してもよい。図6中に示すように、幅狭の低抵抗層17を設ける場合、低抵抗層17を印刷やインクジェットにより必要な箇所にだけ設ければよい。
このように、高抵抗層16上の所定領域に選択的に低抵抗層17を設ける方法としては、成膜時のマスク使用や、成膜後のエッチング、スクリーン印刷やインクジェットによる成膜などが挙げられる。
図13を参照して、次に、透明絶縁基板12側から太陽電池セル31の直列接続方向(図1中の矢印101に示す方向)にレーザ光を走査してレーザ光を照射する。これにより、図13(B)に示すように、半導体光電変換層14および裏面電極層15をストライプ状に除去し、透明電極層13の頂面に達する分離溝23を形成する。
図2および図3を参照して、次に、太陽電池セル31の直列接続方向に直交する方向(図1中の矢印102に示す方向)の両端の裏面電極層15の表面上に、太陽電池セル31の直列接続方向(図1中の矢印101に示す方向)に延びる電流取り出し用の集電電極11をそれぞれ形成する。
次に、裏面電極層15の表面上に、たとえば、EVAシートを設置し、EVAシート上にPET(ポリエステル)/Al(アルミニウム)/PETの3層積層フィルムからなる保護フィルムを設置する。その後、これらを加熱圧着することによって、本実施の形態における薄膜太陽電池10が完成する。
なお、裏面電極層15上に図7に示す白色封止層41が設けられている場合、白色封止層41そのものがEVAとして機能し、白色封止層41上に保護フィルムが設けられてもよい。また、白色封止層41として、白色ハイミランや白色シリコーンが用いられる場合、裏面電極層15上に白色封止層41のみが設けられてもよい。
以上に説明した、この発明の実施の形態における薄膜太陽電池10の構造についてまとめて説明すると、本実施の形態における薄膜太陽電池10は、所定方向(矢印101に示す方向)に並び、互いに直列に接続される複数の太陽電池セル31からなる。薄膜太陽電池10は、透明絶縁基板12と、透明絶縁基板12上に設けられる透明電極層13と、透明電極層13上に設けられる半導体光電変換層14と、半導体光電変換層14上に設けられる裏面電極層15とを備える。互いに隣り合う太陽電池セル31間には、少なくとも裏面電極層15を分離し、所定方向に直交する方向(矢印102に示す方向)に延びる分離溝23が形成される。裏面電極層15は、所定方向(矢印101に示す方向)に相対的に小さく、所定方向に直交する方向(矢印102に示す方向)に相対的に大きい電気抵抗を有する。
このように構成された、この発明の実施の形態における薄膜太陽電池10およびその製造方法によれば、裏面電極層15の電気抵抗に異方性を持たせることによって、ホットスポットにおける発熱を効果的に抑えることができる。これにより、ホットスポット現象によるガラス割れ等の不具合の発生を防ぐことができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、主に、薄膜太陽電池に利用される。
10 薄膜太陽電池、11 集電電極、12 透明絶縁基板、13 透明電極層、14 半導体光電変換層、15 裏面電極層、16 高抵抗層、17 低抵抗層、21,23,24 分離溝、22 コンタクトライン、31 太陽電池セル、41 白色封止層、111 ホットスポット。

Claims (5)

  1. 所定方向に並び、互いに直列に接続される複数の太陽電池セルからなる薄膜太陽電池であって、
    透明絶縁基板と、
    前記透明絶縁基板上に設けられる透明電極層と、
    前記透明電極層上に設けられる半導体光電変換層と、
    前記半導体光電変換層上に設けられる裏面電極層とを備え、
    互いに隣り合う前記太陽電池セル間には、少なくとも前記裏面電極層を分離し、前記所定方向に直交する方向に延びる分離溝が形成され、
    前記裏面電極層は、前記所定方向に相対的に小さく、前記所定方向に直交する方向に相対的に大きい電気抵抗を有する、薄膜太陽電池。
  2. 前記裏面電極層は、前記半導体光電変換層上に設けられる高抵抗層と、前記高抵抗層上に設けられ、前記高抵抗層よりも小さい抵抗を有する低抵抗層とを有し、
    前記低抵抗層は、前記所定方向に直交する方向において複数に分離されて設けられる、請求項1に記載の薄膜太陽電池。
  3. 前記高抵抗層は、透明誘電層であり、
    前記低抵抗層は、金属層である、請求項2に記載の薄膜太陽電池。
  4. 前記高抵抗層上で前記低抵抗層を覆うように設けられる白色封止層をさらに備える、請求項3に記載の薄膜太陽電池。
  5. 請求項2から4のいずれか1項に記載の薄膜太陽電池の製造方法であって、
    前記透明絶縁基板上に、前記透明電極層を設ける工程と、
    前記透明電極層上に、前記半導体光電変換層を設ける工程と、
    前記半導体光電変換層上に、前記高抵抗層を設ける工程と、
    前記所定方向に直交する方向に間隔を隔てた前記高抵抗層上の位置に選択的に前記低抵抗層を設ける工程と、
    少なくとも前記裏面電極層を分離する前記分離溝を形成する工程とを備える、薄膜太陽電池の製造方法。
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