JP2009283479A - 太陽電池セル、太陽電池モジュール、および、太陽電池セルの製造方法 - Google Patents

太陽電池セル、太陽電池モジュール、および、太陽電池セルの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】製造工程が煩雑になるのを抑制しながら、太陽電池セルの発電に寄与する部分の面積が小さくなるのを抑制し、かつ、発熱するのを抑制することが可能な太陽電池セルを提供する。
【解決手段】この太陽電池セル2は、p型の半導体基板10の受光面側に設けられたn型導電領域12と、半導体基板10の裏面側に設けられ、n型導電領域12およびp型導電領域11にそれぞれ電気的に接続されたn型導電領域13およびn型導電領域14と、絶縁膜25と、n型導電領域12およびn型導電領域13に電気的に接続されたゲート電極26とを備えている。ゲート電極26、絶縁膜25、n型導電領域13およびn型導電領域14によって、トランジスタ40aおよび40bが形成されている。
【選択図】図2

Description

この発明は、太陽電池セル、太陽電池モジュール、および、太陽電池セルの製造方法に関する。
太陽電池電源システムは、複数の太陽電池セルが直列や並列に接続された太陽電池モジュールで構成されている。そして、複数の太陽電池セルの全てに太陽光を照射することにより、所望の出力電流および出力電圧を得ている。
しかしながら、隣接した建築物や鳥類の糞などの付着物により、一部の太陽電池セルに影が生じる場合がある。この場合、影が生じた太陽電池セルには、他の太陽電池セルにより発電された電圧が逆方向に印加される。この逆方向に印加された逆バイアス電圧が高電圧になり、太陽電池セルの逆耐電圧を超えると、太陽電池セルに電流が流れる。高電圧で電流が流れた部分では、発熱を引き起こし、高温になる。そのため、太陽電池モジュールの品質不良や出力低下の原因となる。
そこで、従来、太陽電池セルや太陽電池モジュール毎に、逆バイアス電圧をバイパスするバイパスダイオードを外付けした構造が提案されている。
また、従来、逆バイアス電圧をバイパスするために、太陽電池セルにトランジスタ構造を設けた太陽電池セルが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、太陽電池セルの受光面側に、MOS型のトランジスタを形成した太陽電池セルが開示されている。このトランジスタは、太陽電池セルのpn接合に対して並列に接続するように構成されている。
特開2001−77380号公報
しかしながら、バイパスダイオードを外付けした従来の構造では、バイパスダイオードを太陽電池セル(太陽電池モジュール)に外付けする必要があるので、製造工程が煩雑になるという問題点がある。
また、上記特許文献1の太陽電池セルでは、MOS型のトランジスタを、太陽電池セルの受光面側に形成しているので、太陽電池セルの発電に寄与する部分の面積が小さくなるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の目的は、製造工程が煩雑になるのを抑制しながら、太陽電池セルの発電に寄与する部分の面積が小さくなるのを抑制し、かつ、発熱するのを抑制することが可能な太陽電池セル、太陽電池モジュール、および、太陽電池セルの製造方法を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面による太陽電池セルは、第1導電型の第1不純物領域を含む半導体基板と、半導体基板の受光面側に設けられた第2導電型の第2不純物領域と、半導体基板の裏面側に設けられ、第2不純物領域に電気的に接続された第2導電型の第3不純物領域と、半導体基板の裏面側に第3不純物領域から所定の距離を隔てて設けられるとともに、第1不純物領域に電気的に接続された第2導電型の第4不純物領域と、第3不純物領域と第4不純物領域との間に位置する半導体基板の裏面上に設けられた絶縁膜と、絶縁膜の表面上に設けられるとともに、第2不純物領域および第3不純物領域に電気的に接続されたゲート電極とを備え、ゲート電極、絶縁膜、第3不純物領域および第4不純物領域によって、トランジスタが形成されている。
この第1の局面による太陽電池セルでは、上記のように、第2不純物領域に電気的に接続された第2導電型の第3不純物領域と、第1不純物領域に電気的に接続された第2導電型の第4不純物領域と、絶縁膜と、第2不純物領域および第3不純物領域に電気的に接続されたゲート電極とを設け、ゲート電極、絶縁膜、第3不純物領域および第4不純物領域により、トランジスタを形成することによって、第1不純物領域と第2不純物領域とにより形成されるpn接合に対して、トランジスタを並列に接続することができる。これにより、太陽電池セルに影が生じた場合に、他の太陽電池セルにより発電され逆方向に印加される逆バイアス電圧をバイパスすることができるので、影が生じた太陽電池セルのpn接合部(第1不純物領域および第2不純物領域)に逆方向に電流が流れるのを抑制することができる。その結果、太陽電池セルが発熱するのを抑制することができる。
このように、第1の局面による太陽電池セルでは、発熱を抑制するために太陽電池セル(太陽電池モジュール)にバイパスダイオードなどを外付けする必要がないので、製造工程が煩雑になるのを抑制することができる。
また、第1の局面による太陽電池セルでは、上記のように、トランジスタを形成するゲート電極、絶縁膜、第3不純物領域および第4不純物領域を、半導体基板の裏面側に設けることによって、太陽電池セルの発電に寄与する部分の面積が小さくなるのを抑制することができる。これにより、太陽電池セルの発電効率が低下するのを抑制することができる。
上記第1の局面による太陽電池セルにおいて、好ましくは、第2不純物領域と第3不純物領域とを接続する第1金属層をさらに備える。このように構成すれば、第2不純物領域と第3不純物領域とを、容易に、電気的に接続することができる。
上記第2不純物領域と第3不純物領域とを接続する第1金属層を備える太陽電池セルにおいて、好ましくは、半導体基板には、第1金属層の少なくとも一部が埋め込まれる貫通孔が形成されている。このように構成すれば、半導体基板の受光面側に設けられた第2不純物領域と、半導体基板の裏面側に設けられた第3不純物領域とを、より容易に、電気的に接続することができる。
上記半導体基板に貫通孔が形成されている太陽電池セルにおいて、好ましくは、半導体基板には、貫通孔の周囲を覆うように、第2導電型の第5不純物領域が形成されている。このように構成すれば、第1金属層の貫通孔に埋め込まれた部分と第1不純物領域とが電気的に接続されるのを抑制することができる。
上記第2不純物領域と第3不純物領域とを接続する第1金属層を備える太陽電池セルにおいて、好ましくは、第1金属層の少なくとも一部は、半導体基板の側面上に形成されている。このように構成すれば、半導体基板の受光面側に設けられた第2不純物領域と、半導体基板の裏面側に設けられた第3不純物領域とを、より容易に、電気的に接続することができる。
上記第1金属層が半導体基板の側面上に形成されている太陽電池セルにおいて、好ましくは、半導体基板の第1不純物領域と第1金属層との間には、第2導電型の第6不純物領域が設けられている。このように構成すれば、半導体基板の第1不純物領域と第1金属層とが電気的に接続されるのを抑制することができる。
上記第2不純物領域と第3不純物領域とを接続する第1金属層を備える太陽電池セルにおいて、好ましくは、第1金属層は、インターコネクタに接続されるように構成されている。このように構成すれば、第2不純物領域で発生する電流を、容易に取り出すことができる。
上記第1の局面による太陽電池セルにおいて、好ましくは、半導体基板の裏面上に設けられるとともに、第1不純物領域と第4不純物領域とを接続する第2金属層をさらに備える。このように構成すれば、第1不純物領域と第4不純物領域とを、容易に、電気的に接続することができる。
上記第2金属層を備える太陽電池セルにおいて、好ましくは、第2金属層は、インターコネクタに接続されるように構成されている。このように構成すれば、第1不純物領域で発生する電流を、容易に取り出すことができる。
上記第1の局面による太陽電池セルにおいて、好ましくは、第3不純物領域とゲート電極とを電気的に接続する第3金属層をさらに備える。このように構成すれば、第3不純物領域とゲート電極とを、容易に電気的に接続することができる。
上記第1の局面による太陽電池セルにおいて、好ましくは、第2不純物領域、第3不純物領域および第4不純物領域は、半導体基板に第2導電型の不純物を導入することにより形成されている。このように構成すれば、半導体基板に、容易に、第2不純物領域、第3不純物領域および第4不純物領域を形成することができる。
この発明の第2の局面による太陽電池モジュールは、請求項1〜11のいずれか1項に記載の太陽電池セルを複数備える。このように構成すれば、製造工程が煩雑になるのを抑制しながら、太陽電池セルの発電に寄与する部分の面積が小さくなるのを抑制し、かつ、発熱するのを抑制することが可能な太陽電池モジュールを得ることができる。
この発明の第3の局面による太陽電池セルの製造方法は、第1導電型の第1不純物領域を含む半導体基板の受光面側に、第2導電型の第2不純物領域を設ける工程と、半導体基板の裏面側に、第2導電型の第3不純物領域および第2導電型の第4不純物領域を、互いに所定の距離を隔てて設ける工程と、半導体基板の裏面上に、絶縁膜を設ける工程と、絶縁膜の表面上に、ゲート電極を設ける工程とを備え、第2不純物領域、第3不純物領域およびゲート電極は、電気的に接続され、第1不純物領域および第4不純物領域は、電気的に接続され、絶縁膜は、第3不純物領域と第4不純物領域との間に位置する半導体基板の裏面上に配置されており、ゲート電極、絶縁膜、第3不純物領域および第4不純物領域によって、トランジスタが形成されている。
この第3の局面による太陽電池セルの製造方法では、上記のように、第2不純物領域、第3不純物領域およびゲート電極を、電気的に接続し、第1不純物領域および第4不純物領域を、電気的に接続し、ゲート電極、絶縁膜、第3不純物領域および第4不純物領域により、トランジスタを形成することによって、第1不純物領域と第2不純物領域とにより形成されるpn接合に対して、トランジスタを並列に接続することができる。これにより、太陽電池セルに影が生じた場合に、他の太陽電池セルにより発電され逆方向に印加される逆バイアス電圧をバイパスすることができるので、影が生じた太陽電池セルのpn接合部(第1不純物領域および第2不純物領域)に逆方向に電流が流れるのを抑制することができる。その結果、太陽電池セルが発熱するのを抑制することができる。
このように、第3の局面による太陽電池セルの製造方法では、発熱を抑制するために太陽電池セル(太陽電池モジュール)にバイパスダイオードなどを外付けする必要がないので、製造工程が煩雑になるのを抑制することができる。
また、第3の局面による太陽電池セルの製造方法では、上記のように、トランジスタを形成するゲート電極、絶縁膜、第3不純物領域および第4不純物領域を、半導体基板の裏面側に設けることによって、太陽電池セルの発電に寄与する部分の面積が小さくなるのを抑制することができる。
以上のように、本発明によれば、製造工程が煩雑になるのを抑制しながら、太陽電池セルの発電に寄与する部分の面積が小さくなるのを抑制し、かつ、発熱するのを抑制することが可能な太陽電池セル、太陽電池モジュール、および、太陽電池セルの製造方法を容易に得ることができる。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態による太陽電池セルを備えた太陽電池モジュールの構造を示した断面図である。図2は、本発明の第1実施形態による太陽電池セルの構造を示した断面図である。図3〜図5は、図2に示した第1実施形態による太陽電池セルの詳細構造を説明するための図である。まず、図1〜図5を参照して、本発明の第1実施形態による太陽電池セル2を備えた太陽電池モジュール1の構造について説明する。なお、第1実施形態では、太陽電池モジュール1が両面配線型である場合について説明する。
本発明の第1実施形態による太陽電池セル2を備えた太陽電池モジュール1は、図1に示すように、複数の太陽電池セル2と、複数の太陽電池セル2を直列に接続する複数のインターコネクタ3とを備えている。なお、複数の太陽電池セル2は、並列に接続されていてもよい。
太陽電池セル2は、図2に示すように、貫通孔10aが設けられたp型の半導体基板10と、半導体基板10の受光面側に設けられた反射防止膜20および受光面電極21と、半導体基板10の貫通孔10aに一部が埋め込まれた貫通孔電極22と、半導体基板10の裏面側に設けられた裏面電極23、24、絶縁膜25およびゲート電極26とを含んでいる。なお、受光面電極21は、本発明の「第1金属層」の一例であり、貫通孔電極22は、本発明の「第1金属層」および「第3金属層」の一例である。また、裏面電極23は、本発明の「第2金属層」の一例であり、裏面電極24は、本発明の「第3金属層」の一例である。
半導体基板10の受光面には、凹凸構造(テクスチャ構造)が形成されている。これにより、太陽光が半導体基板10の表面で反射するのを抑制することが可能である。なお、半導体基板10の受光面に、凹凸構造が形成されていなくてもよい。
ここで、第1実施形態では、半導体基板10には、p型導電領域11と、半導体基板10の受光面側に設けられたn型導電領域12と、半導体基板10の裏面側に設けられたn型導電領域13および14と、半導体基板10の厚み方向に延びるように設けられたn型導電領域15とが形成されている。そして、p型導電領域11とn型導電領域12とによって、pn接合(pn接合部30)が形成されている。なお、p型導電領域11は、本発明の「第1不純物領域」の一例であり、n型導電領域12は、本発明の「第2不純物領域」の一例である。また、n型導電領域13は、本発明の「第3不純物領域」の一例であり、n型導電領域14は、本発明の「第4不純物領域」の一例である。また、p型は、本発明の「第1導電型」の一例であり、n型は、本発明の「第2導電型」の一例である。
n型導電領域12は、受光面電極21に電気的に接続されている。
また、第1実施形態では、n型導電領域13は、半導体基板10(p型導電領域11)の裏面側の貫通孔10aの周囲に設けられた部分13aと、半導体基板10(p型導電領域11)の裏面側の周縁部に設けられた部分13bとを含んでいる。また、n型導電領域13は、後述するトランジスタ40aおよび40bのドレイン領域として機能する。
また、n型導電領域13の部分13aは、貫通孔電極22に電気的に接続されている。この貫通孔電極22は、ゲート電極26にも電気的に接続されている。このため、n型導電領域13の部分13aは、貫通孔電極22を介して、ゲート電極26(後述する部分26a)に電気的に接続されることになる。
また、n型導電領域13の部分13bは、裏面電極24に電気的に接続されている。この裏面電極24は、ゲート電極26にも電気的に接続されている。このため、n型導電領域13の部分13bは、裏面電極24を介して、ゲート電極26(後述する部分26b)に電気的に接続されることになる。
n型導電領域14は、n型導電領域13の部分13aおよび13bからそれぞれ所定の距離を隔てて配置された部分14aおよび14bを含んでいる。このn型導電領域14の部分14aは、図2および図3に示すように、n型導電領域13の部分13a(図2参照)の周囲を覆うように配置されており、n型導電領域14の部分14bは、n型導電領域13の部分13b(図2参照)の内側に配置されている。
また、n型導電領域14は、後述するトランジスタ40aおよび40bのソース領域として機能する。また、n型導電領域14は、裏面電極23に電気的に接続されている。
n型導電領域15は、図2に示すように、貫通孔10aの周囲を覆うように設けられた部分15aと、半導体基板10(p型導電領域11)の側面部(周縁部)に設けられた部分15bとを含んでいる。なお、n型導電領域15の部分15aは、本発明の「第5不純物領域」の一例である。また、n型導電領域15の部分15aは、貫通孔電極22の貫通孔10aに埋め込まれた部分22aと、p型導電領域11とが電気的に接続されるのを防止する機能を有する。なお、貫通孔10aの周囲に、n型導電領域15の部分15aを設けず、絶縁層を設けてもよい。
反射防止膜20は、半導体基板10の受光面上の受光面電極21が形成されていない領域に設けられている。
受光面電極21は、バスバー電極部21aと、バスバー電極部21aに対して直交する方向に延びるフィンガー電極部21bとによって構成されている。また、受光面電極21は、貫通孔10aの受光面側を覆うように配置されており、貫通孔電極22に電気的に接続されている。これにより、n型導電領域12は、太陽電池セル2内において、受光面電極21および貫通孔電極22を介して、n型導電領域13の部分13aとゲート電極26(後述する部分26a)との両方に電気的に接続されている。
また、受光面電極21は、図1に示すように、インターコネクタ3を介して、裏面電極24にも電気的に接続されている。これにより、n型導電領域12は、受光面電極21、インターコネクタ3および裏面電極24を介して、n型導電領域13の部分13bとゲート電極26(後述する部分26b)との両方に電気的に接続されている。
貫通孔電極22は、図2に示すように、その一部(部分22a)が貫通孔10a内に配置されており、その他の部分は半導体基板10の裏面側に配置されている。
裏面電極23は、p型導電領域11とn型導電領域14とを電気的に接続している。また、裏面電極23は、図1に示すように、インターコネクタ3を介して、隣接する他の太陽電池セル2の受光面電極21および裏面電極24に電気的に接続されている。
絶縁膜25は、図2に示すように、n型導電領域13とn型導電領域14との間に位置するp型導電領域11(半導体基板10)の裏面上に配置されている。また、絶縁膜25は、平面的に見て貫通孔電極22の周囲を覆うように配置された部分25aと、裏面電極24の内側に配置された部分25bとを含んでいる。
ゲート電極26は、絶縁膜25の裏面上に配置されている。また、ゲート電極26は、図3に示すように、平面的に見て貫通孔電極22の周囲を覆うように配置された部分26aと、裏面電極24の内側に配置された部分26bとを含んでいる。
そして、図2に示すように、n型導電領域13の部分13a、n型導電領域14の部分14a、絶縁膜25の部分25a、および、ゲート電極26の部分26aによって、トランジスタ40aが形成されている。このトランジスタ40aは、半導体基板10の内側の部分(貫通孔10aの周辺部分)に配置されている。
また、n型導電領域13の部分13b、n型導電領域14の部分14b、絶縁膜25の部分25b、および、ゲート電極26の部分26bによって、トランジスタ40bが形成されている。このトランジスタ40bは、半導体基板10の周縁部に配置されている。
なお、トランジスタ40aおよび40bの配置位置や数は、図3に示したものに限定されず、任意に設定可能である。
また、図1に示すように、太陽電池セル2の裏面電極23をインターコネクタ3を介して隣接する他の太陽電池セル2の受光面電極21および裏面電極24に接続する際に、インターコネクタ3(裏面電極23)が裏面電極24やゲート電極26に接触するのを防止するために、裏面電極24やゲート電極26の裏面上の所定領域に絶縁膜などを形成してもよい。
太陽電池セル2の等価回路としては、図4に示すように、トランジスタ40aおよび40bが、pn接合(pn接合部30)に並列に接続されている。具体的には、ソース領域(n型導電領域14)は、pn接合(pn接合部30)のp型領域(p型導電領域11)に接続されている。また、ドレイン領域(n型導電領域13)は、pn接合(pn接合部30)のn型領域(n型導電領域12)と、ゲート電極26とに接続されている。
また、ゲート電極26の入力電圧をVrとし、入力電圧Vrに対する出力電流(チャネル電流)をIrとすると、トランジスタ40aおよび40bのIr−Vr特性は、図5に示すようになる。なお、Vthは、トランジスタ40aおよび40bが動作状態(オン状態)を開始する閾値電圧を示している。
ここで、太陽電池セル2の受光面に影が生じた場合、他の太陽電池セル2が発電することにより逆バイアス電圧Vrが印加され、pn接合(pn接合部30)のn型領域(n型導電領域12)が正電位になるとともにp型領域(p型導電領域11)が負電位になる。
このとき、ゲート電極26の電位が、p型導電領域11よりも高くなるとともにトランジスタ40の閾値電圧Vthを超えると、ドレイン領域(n型導電領域13)とソース領域(n型導電領域14)との間のp型導電領域11(半導体基板10)の表面にチャネル層(図示せず)が形成される。
そして、図5のIr−Vr特性を示すチャネル電流Irがドレイン領域(n型導電領域13)からソース領域(n型導電領域14)に流れる。これにより、逆バイアス電圧Vrが上昇するのを抑制することが可能であるとともに、太陽電池セル2が発熱するのを抑制することが可能である。
図6〜図8は、図2に示した太陽電池セルの製造プロセスを説明するための断面図である。次に、図2および図6〜図8を参照して、本発明の第1実施形態による太陽電池セル2の製造プロセスについて説明する。
まず、図6に示すように、p型の半導体基板10の所定の位置に、例えば約0.3mmの内径を有する貫通孔10aを形成する。なお、貫通孔10aの形成方法は、特に限定されず、例えばレーザ加工などにより貫通孔10aを形成することが可能である。また、貫通孔10aの内径は、約0.3mm以外の大きさでもよい。また、貫通孔10aは、円状以外の断面を有するように形成してもよい。
その後、酸性またはアルカリ性の溶液や、反応性プラズマなどを用いて、半導体基板10の表面をエッチングすることによって、半導体基板10の表面に凹凸構造(テクスチャ構造)を形成する。
次に、図7に示すように、n型導電領域13および14を形成する予定の領域を除く半導体基板10の裏面上に、例えばSiO2からなる拡散防止マスク27を形成する。具体的には、APCVD法(大気圧化学気相蒸着法)により、半導体基板10の裏面全面に拡散防止層(図示せず)を形成する。そして、フォトリソグラフィ技術を用いて、n型導電領域13および14を形成する予定の領域の拡散防止層を除去することにより、拡散防止マスク27を形成する。
そして、拡散防止マスク27をマスクとして、半導体基板10にn型の不純物を導入する。具体的には、半導体基板10をn型の不純物を含む材料(例えば、POCl3(オキシ塩化リン))が充填された高温気体中に放置することにより、半導体基板10にn型の不純物を導入する。これにより、半導体基板10の所定領域に、n型導電領域12、13、14および15が形成される。その後、拡散防止マスク27をエッチングなどにより除去する。
なお、n型導電領域12、13、14および15の形成方法としては、上記の方法に限定されない。例えば、半導体基板10に、n型の不純物イオンをイオン注入することにより、n型導電領域12、13、14および15を形成してもよい。
次に、図8に示すように、プラズマCVD法などを用いて、受光面電極21(図2参照)を形成する予定の領域を除く半導体基板10の受光面上に、例えば約70nmの厚みを有するSiN膜からなる反射防止膜20を形成する。なお、反射防止膜20は、表面反射を抑制する機能を有するものであれば、その材料、厚みおよび形成方法は特に限定されない。
その後、n型導電領域13とn型導電領域14との間に位置する半導体基板10の裏面上に絶縁膜25を形成する。絶縁膜25は、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸化タンタルまたは酸化アルミニウムなどで形成することができる。
なお、絶縁膜25は、静電容量が大きくなるように形成することが望ましい。これは、絶縁膜25の静電容量が大きくなる程、小さな逆バイアス電圧Vrが印加された場合にも、トランジスタ40aおよび40b(図2参照)は電流をバイパスすることができ、太陽電池セル2が発熱するのをより抑制することができるためである。また、絶縁膜25の静電容量は、比誘電率に比例するとともに厚みに反比例するので、絶縁膜25は、比誘電率の高い材料を用いるとともに厚みを小さくすることが望ましい。
次に、図2に示すように、反射防止膜20が形成されていない半導体基板10の受光面上の領域に、受光面電極21を形成する。なお、受光面電極21は、ファイアスルー法を用いて受光面電極21を形成することも可能である。具体的には、半導体基板10の受光面全面に反射防止膜20を形成した後、所定の領域に受光面電極21となる電極パターン(図示せず)を形成する。そして、熱処理を行うことにより、電極パターン(受光面電極21)が反射防止膜20を貫通し、n型導電領域12と電気的に接続された受光面電極21を形成する。
その後、貫通孔10aを埋め込むように貫通孔電極22を形成するとともに、半導体基板10の裏面上の所定領域に裏面電極23および24を形成する。
なお、第1実施形態では、受光面電極21、裏面電極23および24は、電流の取り出しに利用されるので、電気抵抗ができるだけ小さい材料で形成することが望ましい。このため、受光面電極21、裏面電極23および24は、例えば銀、アルミニウム、銅、ニッケルまたはパラジウムなどの金属材料を用いて形成する。
その後、絶縁膜25の裏面上に、ゲート電極26を形成する。なお、ゲート電極26は、電流を流す必要がなく、電圧を伝達可能な程度の導電性を有していればよい。このため、ゲート電極26は、ITO、SnO2、ZnO、Si、SiCまたはSiGeなどに導電型不純物がドープされた材料で形成することも可能である。
なお、受光面電極21、貫通孔電極22、裏面電極23、24およびゲート電極26は、蒸着法、ペースト電極の印刷焼成法およびめっき法などによって形成することが可能である。また、受光面電極21、貫通孔電極22、裏面電極23、24およびゲート電極26を形成した後、必要に応じて、熱処理や、フォーミングガスアニールを行ってもよい。
上記した太陽電池セル2の製造プロセスの順序は、一例であり、各工程を別の順序で行ってもよい。例えば、反射防止膜20および受光面電極21を形成した後に、絶縁膜25、貫通孔電極22、裏面電極23、24およびゲート電極26を形成してもよい。
第1実施形態では、上記のように、n型導電領域12に電気的に接続されたn型導電領域13と、p型導電領域11に電気的に接続されたn型導電領域14と、絶縁膜25と、n型導電領域12およびn型導電領域13に電気的に接続されたゲート電極26とを設け、ゲート電極26、絶縁膜25、n型導電領域13およびn型導電領域14により、トランジスタ40aおよび40bを形成している。これにより、p型導電領域11とn型導電領域12とにより形成されるpn接合(pn接合部30)に対して、トランジスタ40aおよび40bを並列に接続することができる。このため、太陽電池セル2に影が生じた場合に、他の太陽電池セル2により発電され逆方向に印加される逆バイアス電圧Vrをバイパスすることができるので、影が生じた太陽電池セル2のpn接合部30(p型導電領域11およびn型導電領域12)に逆方向に電流が流れるのを抑制することができる。その結果、太陽電池セル2が発熱するのを抑制することができる。
このように、第1実施形態による太陽電池セル2(太陽電池モジュール1)では、発熱を抑制するためにバイパスダイオードなどを外付けする必要がないので、製造工程が煩雑になるのを抑制することができる。
また、第1実施形態では、トランジスタ40aおよび40bを形成するゲート電極26、絶縁膜25、n型導電領域13およびn型導電領域14を、半導体基板10の裏面側に設けることによって、太陽電池セル2の発電に寄与する部分の面積が小さくなるのを抑制することができる。これにより、太陽電池セル2の発電効率が低下するのを抑制することができる。
また、第1実施形態では、n型導電領域12とn型導電領域13とを接続する受光面電極21および貫通孔電極22を設けるとともに、半導体基板10に、貫通孔電極22の一部(部分22a)が埋め込まれる貫通孔10aを形成することによって、半導体基板10の受光面側に設けられたn型導電領域12と、半導体基板10の裏面側に設けられたn型導電領域13の部分13aとを、容易に、電気的に接続することができる。
また、第1実施形態では、p型導電領域11とn型導電領域14とを接続する裏面電極23を設けることによって、p型導電領域11とn型導電領域14とを、容易に、電気的に接続することができる。
また、第1実施形態では、n型導電領域13とゲート電極26とを電気的に接続する貫通孔電極22および裏面電極24を設けることによって、n型導電領域13とゲート電極26とを、容易に電気的に接続することができる。
(第2実施形態)
図9は、本発明の第2実施形態による太陽電池セルを備えた太陽電池モジュールの構造を示した断面図である。この第2実施形態では、図9を参照して、上記第1実施形態と異なり、太陽電池モジュール101が裏面配線型である場合について説明する。
本発明の第2実施形態による太陽電池セル2を備えた太陽電池モジュール101は、図9に示すように、複数の太陽電池セル2と、複数の太陽電池セル2を直列に接続する複数のインターコネクタ103とを備えている。
本発明の第2実施形態による太陽電池モジュール101では、貫通孔電極22は、インターコネクタ103を介して、裏面電極24に電気的に接続されている。また、貫通孔電極22および裏面電極24は、インターコネクタ103を介して、隣接する他の太陽電池セル2の裏面電極23に電気的に接続されている。すなわち、第2実施形態では、太陽電池セル2は、裏面側に設けられた電極(貫通孔電極22、裏面電極23および24)のみを用いて、隣接する他の太陽電池セル2と電気的に接続されている。
なお、貫通孔電極22をインターコネクタ103を介して裏面電極24と接続する際に、インターコネクタ103(貫通孔電極22および裏面電極24)が裏面電極23に接触するのを防止するために、裏面電極23の裏面上の所定領域に絶縁膜などを形成してもよい。
また、第2実施形態では、貫通孔電極22は、電流の取り出しに利用されるので、貫通孔電極22も、例えば銀、アルミニウム、銅、ニッケルまたはパラジウムなどの金属材料を用いて形成することが望ましい。
なお、第2実施形態による太陽電池セル2および太陽電池モジュール101のその他の構造は、上記第1実施形態と同様である。
また、第2実施形態の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第3実施形態)
図10は、本発明の第3実施形態による太陽電池セルを備えた太陽電池モジュールの構造を示した断面図である。図11は、本発明の第3実施形態による太陽電池セルの構造を示した断面図である。図12は、図11に示した第3実施形態による太陽電池セルの構造を示した底面(裏面)図である。この第3実施形態では、図10〜図12を参照して、上記第1および第2実施形態と異なり、太陽電池セル202に貫通孔および貫通孔電極が設けられていない場合について説明する。
本発明の第3実施形態による太陽電池セル202を備えた太陽電池モジュール201は、図10に示すように、複数の太陽電池セル202と、複数の太陽電池セル202を直列に接続する複数のインターコネクタ203とを備えている。
太陽電池セル202は、図11に示すように、p型の半導体基板210と、半導体基板210の受光面側に設けられた反射防止膜220および受光面電極221と、半導体基板210の裏面側に設けられた裏面電極223、224、絶縁膜225およびゲート電極226とを含んでいる。なお、裏面電極223は、本発明の「第2金属層」の一例であり、裏面電極224は、本発明の「第3金属層」の一例である。
ここで、第3実施形態では、半導体基板210には、p型導電領域211と、半導体基板210の受光面側に設けられたn型導電領域212と、半導体基板210の裏面側に設けられたn型導電領域213および214と、半導体基板210の厚み方向に延びるように設けられたn型導電領域215とが形成されている。そして、p型導電領域211とn型導電領域212とによって、pn接合(pn接合部230)が形成されている。なお、p型導電領域211は、本発明の「第1不純物領域」の一例であり、n型導電領域212は、本発明の「第2不純物領域」の一例である。また、n型導電領域213は、本発明の「第3不純物領域」の一例であり、n型導電領域214は、本発明の「第4不純物領域」の一例である。
n型導電領域212は、受光面電極221に電気的に接続されている。
また、第3実施形態では、n型導電領域213は、半導体基板210の裏面側の周縁部に設けられている。また、n型導電領域213は、後述するトランジスタ240のドレイン領域として機能する。
また、n型導電領域213は、裏面電極224に電気的に接続されている。この裏面電極224は、ゲート電極226にも電気的に接続されている。このため、n型導電領域213は、裏面電極224を介して、ゲート電極226に電気的に接続されることになる。
n型導電領域214は、n型導電領域213から所定の距離を隔てて配置されている。このn型導電領域214は、図11および図12に示すように、n型導電領域213(図11参照)の内側に配置されている。また、n型導電領域214は、後述するトランジスタ240のソース領域として機能する。また、n型導電領域214は、裏面電極223に電気的に接続されている。
n型導電領域215は、半導体基板210の側面部(周縁部)に設けられている。
また、第3実施形態では、受光面電極221は、図10に示すように、インターコネクタ203を介して、裏面電極224に電気的に接続されている。これにより、n型導電領域212は、受光面電極221、インターコネクタ203および裏面電極224を介して、n型導電領域213とゲート電極226との両方に電気的に接続されている。
また、受光面電極221および裏面電極224は、インターコネクタ203を介して、隣接する他の太陽電池セル202の裏面電極223に電気的に接続されている。この裏面電極223は、図11に示すように、p型導電領域211とn型導電領域214とを電気的に接続している。
絶縁膜225は、n型導電領域213とn型導電領域214との間に位置するp型導電領域211(半導体基板210)の裏面上に配置されている。
ゲート電極226は、絶縁膜225の裏面上に配置されている。
そして、n型導電領域213、214、絶縁膜225およびゲート電極226によって、トランジスタ240が形成されている。
第3実施形態のその他の構造は、上記第1実施形態と同様である。
図13および図14は、図11に示した第3実施形態による太陽電池セルの製造プロセスを説明するための断面図である。次に、図11、図13および図14を参照して、本発明の第3実施形態による太陽電池セル202の製造プロセスについて説明する。
まず、酸性またはアルカリ性の溶液や、反応性プラズマなどを用いて、半導体基板210の表面をエッチングすることによって、半導体基板210の表面に凹凸構造(テクスチャ構造)を形成する。
そして、図13に示すように、n型導電領域213および214を形成する予定の領域を除く半導体基板210の裏面上に、例えばSiO2からなる拡散防止マスク227を形成する。
その後、拡散防止マスク227をマスクとして、半導体基板210にn型の不純物を導入する。具体的には、半導体基板210をn型の不純物を含む材料が充填された高温気体中に放置することにより、半導体基板210にn型の不純物を導入する。これにより、半導体基板210の所定領域に、n型導電領域212、213、214および215が形成される。その後、拡散防止マスク227をエッチングなどにより除去する。
次に、図14に示すように、プラズマCVD法などを用いて、受光面電極221(図11参照)を形成する予定の領域を除く半導体基板210の受光面上に、反射防止膜220を形成する。
そして、n型導電領域213とn型導電領域214との間に位置する半導体基板210の裏面上に絶縁膜225を形成する。
その後、図11に示すように、反射防止膜220が形成されていない半導体基板210の受光面上の領域に、受光面電極221を形成する。
そして、絶縁膜225の裏面上に、ゲート電極226を形成する。
なお、第3実施形態のその他の製造プロセスは、上記第1実施形態と同様である。
また、第3実施形態の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第4実施形態)
図15は、本発明の第4実施形態による太陽電池セルの構造を示した断面図である。この第4実施形態では、図15を参照して、上記第3実施形態と異なり、半導体基板210の側面部(周縁部)に、n型導電領域215が設けられていない場合について説明する。
本発明の第4実施形態による太陽電池セル302では、図15に示すように、半導体基板210には、p型導電領域211と、半導体基板210の受光面側に設けられたn型導電領域212と、半導体基板210の裏面側に設けられたn型導電領域213および214とが形成されている。すなわち、半導体基板210の側面部(周縁部)には、n型導電領域215が形成されていない。
第4実施形態のその他の構造は、上記第3実施形態と同様である。
次に、図15を参照して、本発明の第4実施形態による太陽電池セル302の製造プロセスについて説明する。
まず、上記第3実施形態と同様のプロセスを用いて、拡散防止マスク227(図13参照)までを形成する。
そして、拡散防止マスク227をマスクとして、半導体基板210にn型の不純物を導入する。
このとき、第4実施形態では、半導体基板210の受光面側および裏面側に、例えばn型の不純物イオンをイオン注入することにより、n型導電領域212、213および214を形成する。これにより、半導体基板210の側面部(周縁部)には、n型導電領域215が形成されない。
なお、第4実施形態のその他の製造プロセスは、上記第3実施形態と同様である。
また、第4実施形態の効果は、上記第3実施形態と同様である。
(第5実施形態)
図16は、本発明の第5実施形態による太陽電池セルの構造を示した断面図である。この第5実施形態では、図16を参照して、上記第3実施形態と異なり、太陽電池セル402の側面上に側面電極422が設けられている場合について説明する。
本発明の第5実施形態による太陽電池セル402は、図16に示すように、p型の半導体基板410と、半導体基板410の受光面側に設けられた反射防止膜420および受光面電極421と、半導体基板410の側面上に設けられた側面電極422と、半導体基板410の裏面側に設けられた裏面電極423、424、絶縁膜425およびゲート電極426とを含んでいる。なお、受光面電極421および側面電極422は、本発明の「第1金属層」の一例であり、裏面電極423は、本発明の「第2金属層」の一例である。また、裏面電極424は、本発明の「第1金属層」および「第3金属層」の一例である。
半導体基板410には、上記第3実施形態と同様、p型導電領域411と、半導体基板410の受光面側に設けられたn型導電領域412と、半導体基板410の裏面側に設けられたn型導電領域413および414と、半導体基板410の厚み方向に延びるように設けられたn型導電領域415とが形成されている。そして、p型導電領域411とn型導電領域412とによって、pn接合(pn接合部430)が形成されている。なお、p型導電領域411は、本発明の「第1不純物領域」の一例であり、n型導電領域412は、本発明の「第2不純物領域」の一例である。また、n型導電領域413は、本発明の「第3不純物領域」の一例であり、n型導電領域414は、本発明の「第4不純物領域」の一例である。また、n型導電領域415は、本発明の「第6不純物領域」の一例である。
n型導電領域415は、側面電極422と、p型導電領域411とが電気的に接続されるのを防止する機能を有する。
受光面電極421は、半導体基板410の受光面側の内側に配置された部分421aと、半導体基板410の受光面側の周縁部に配置された部分421bとを含んでいる。この受光面電極421の部分421aと部分421bとは、受光面電極421の図示しない他の部分やインターコネクタなどにより、電気的に接続されている。
また、第5実施形態では、側面電極422は、受光面電極421の部分421b、半導体基板410、および、裏面電極424の側面上に形成されている。
また、側面電極422は、受光面電極421の部分421bおよび裏面電極424に電気的に接続されている。この裏面電極424は、n型導電領域413およびゲート電極426に電気的に接続されている。これにより、受光面電極421の部分421bは、側面電極422および裏面電極424を介して、n型導電領域413とゲート電極426との両方に電気的に接続されている。
また、n型導電領域413、414、絶縁膜425およびゲート電極426によって、トランジスタ440が形成されている。
第5実施形態のその他の構造は、上記第3実施形態と同様である。
なお、第5実施形態による太陽電池モジュールは、上記第1、第3および第4実施形態のように両面配線型に構成してもよいし、上記第2実施形態のように裏面配線型に構成してもよい。
次に、図16を参照して、本発明の第5実施形態による太陽電池セル402の製造プロセスについて説明する。
まず、上記第3実施形態と同様のプロセスを用いて、受光面電極421、裏面電極423、424およびゲート電極426までを形成する。
その後、受光面電極421の部分421b、半導体基板410、および、裏面電極424の側面上に側面電極422を形成する。
第5実施形態では、上記のように、側面電極422を、受光面電極421の部分421b、半導体基板410、および、裏面電極424の側面上に形成することによって、半導体基板410の受光面側に設けられたn型導電領域412と、半導体基板410の裏面側に設けられたn型導電領域413とを、容易に、電気的に接続することができる。
また、第5実施形態では、p型導電領域411と側面電極422との間に、n型不純物領域415を設けることによって、p型導電領域411と側面電極422とが電気的に接続されるのを防止することができる。なお、p型導電領域411と側面電極422との間に、n型導電領域415を設けず、絶縁層を設けてもよい。
なお、第5実施形態のその他の効果は、上記第1および第3実施形態と同様である。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
例えば、上記実施形態では、第1導電型をp型とし、第2導電型をn型とした例について示したが、本発明はこれに限らず、第1導電型をn型とし、第2導電型をp型としてもよい。
また、上記実施形態では、第2〜第6不純物領域を、半導体基板に不純物を導入することにより形成した例について示したが、本発明はこれに限らず、第2〜第6不純物領域を、例えばCVD法などを用いて、半導体基板に不純物層を積層することにより形成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、半導体基板の内側の部分(貫通孔の周辺部分)と、半導体基板の周縁部との両方にトランジスタを設けた例について示したが、本発明はこれに限らず、図17に示した本発明の変形例による太陽電池モジュール501の太陽電池セル502のように、半導体基板10の周縁部にトランジスタ40bを設けることなく、半導体基板10の内側の部分(貫通孔10aの周辺部分)のみにトランジスタ40aを設けてもよい。ただし、半導体基板10の側面部には、n型導電領域15を設けない。
また、上記第1および第2実施形態では、貫通孔電極を設け、第5実施形態では、貫通孔電極を設けることなく、側面電極を設けた例について示したが、本発明はこれに限らず、1つの太陽電池セルに貫通孔電極と側面電極との両方を設けてもよい。
また、半導体基板の裏面電極が形成される表面部分にp型の不純物領域が高濃度でドープされた層(p+層)を形成してもよい。このように構成すれば、半導体基板の裏面近傍における再結合損失を抑制することが可能である。p+層の形成方法としては、半導体基板の裏面上にアルミニウムなどのp型の不純物を含むペースト材料を印刷し、焼成することにより裏面電極を形成することによって、半導体基板の裏面電極が形成される表面部分にp+層を形成することが可能である。
本発明の第1実施形態による太陽電池セルを備えた太陽電池モジュールの構造を示した断面図である。 本発明の第1実施形態による太陽電池セルの構造を示した断面図である。 図2に示した第1実施形態による太陽電池セルの構造を示した底面(裏面)図である。 図2に示した第1実施形態による太陽電池セルの等価回路を示した図である。 図2に示した第1実施形態による太陽電池セルのトランジスタのIr−Vr特性を示した図である。 図2に示した太陽電池セルの製造プロセスを説明するための断面図である。 図2に示した太陽電池セルの製造プロセスを説明するための断面図である。 図2に示した太陽電池セルの製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明の第2実施形態による太陽電池セルを備えた太陽電池モジュールの構造を示した断面図である。 本発明の第3実施形態による太陽電池セルを備えた太陽電池モジュールの構造を示した断面図である。 本発明の第3実施形態による太陽電池セルの構造を示した断面図である。 図11に示した第3実施形態による太陽電池セルの構造を示した底面(裏面)図である。 図11に示した第3実施形態による太陽電池セルの製造プロセスを説明するための断面図である。 図11に示した第3実施形態による太陽電池セルの製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明の第4実施形態による太陽電池セルの構造を示した断面図である。 本発明の第5実施形態による太陽電池セルの構造を示した断面図である。 本発明の変形例による太陽電池セルを備えた太陽電池モジュールの構造を示した断面図である。
符号の説明
1、101、201、501 太陽電池モジュール
2、202、302、402、502 太陽電池セル
3、103、203 インターコネクタ
10、210、410 半導体基板
10a 貫通孔
11、211、411 p型導電領域(第1不純物領域)
12、212、412 n型導電領域(第2不純物領域)
13、213、413 n型導電領域(第3不純物領域)
14、214、414 n型導電領域(第4不純物領域)
15a 部分(第5不純物領域)
21 受光面電極(第1金属層)
22 貫通孔電極(第1金属層、第3金属層)
23、223、423 裏面電極(第2金属層)
24、224 裏面電極(第3金属層)
25、225、425 絶縁膜
26、226、426 ゲート電極
40a、40b、240、440 トランジスタ
415 n型導電領域(第6不純物領域)
421 受光面電極(第1金属層)
422 側面電極(第1金属層)
424 裏面電極(第1金属層、第3金属層)

Claims (13)

  1. 第1導電型の第1不純物領域を含む半導体基板と、
    前記半導体基板の受光面側に設けられた第2導電型の第2不純物領域と、
    前記半導体基板の裏面側に設けられ、前記第2不純物領域に電気的に接続された第2導電型の第3不純物領域と、
    前記半導体基板の裏面側に前記第3不純物領域から所定の距離を隔てて設けられるとともに、前記第1不純物領域に電気的に接続された第2導電型の第4不純物領域と、
    前記第3不純物領域と前記第4不純物領域との間に位置する前記半導体基板の裏面上に設けられた絶縁膜と、
    前記絶縁膜の表面上に設けられるとともに、前記第2不純物領域および前記第3不純物領域に電気的に接続されたゲート電極とを備え、
    前記ゲート電極、前記絶縁膜、前記第3不純物領域および前記第4不純物領域によって、トランジスタが形成されていることを特徴とする太陽電池セル。
  2. 前記第2不純物領域と前記第3不純物領域とを接続する第1金属層をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池セル。
  3. 前記半導体基板には、前記第1金属層の少なくとも一部が埋め込まれる貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の太陽電池セル。
  4. 前記半導体基板には、前記貫通孔の周囲を覆うように、第2導電型の第5不純物領域が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の太陽電池セル。
  5. 前記第1金属層の少なくとも一部は、前記半導体基板の側面上に形成されていることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の太陽電池セル。
  6. 前記半導体基板の第1不純物領域と前記第1金属層との間には、第2導電型の第6不純物領域が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の太陽電池セル。
  7. 前記第1金属層は、インターコネクタに接続されるように構成されていることを特徴とする請求項2〜6のいずれか1項に記載の太陽電池セル。
  8. 前記半導体基板の裏面上に設けられるとともに、前記第1不純物領域と前記第4不純物領域とを接続する第2金属層をさらに備えることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の太陽電池セル。
  9. 前記第2金属層は、インターコネクタに接続されるように構成されていることを特徴とする請求項8に記載の太陽電池セル。
  10. 前記第3不純物領域と前記ゲート電極とを電気的に接続する第3金属層をさらに備えることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の太陽電池セル。
  11. 前記第2不純物領域、前記第3不純物領域および前記第4不純物領域は、前記半導体基板に第2導電型の不純物を導入することにより形成されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の太陽電池セル。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の太陽電池セルを複数備えることを特徴とする太陽電池モジュール。
  13. 第1導電型の第1不純物領域を含む半導体基板の受光面側に、第2導電型の第2不純物領域を設ける工程と、
    前記半導体基板の裏面側に、第2導電型の第3不純物領域および第2導電型の第4不純物領域を、互いに所定の距離を隔てて設ける工程と、
    前記半導体基板の裏面上に、絶縁膜を設ける工程と、
    前記絶縁膜の表面上に、ゲート電極を設ける工程とを備え、
    前記第2不純物領域、前記第3不純物領域および前記ゲート電極は、電気的に接続され、
    前記第1不純物領域および前記第4不純物領域は、電気的に接続され、
    前記絶縁膜は、前記第3不純物領域と前記第4不純物領域との間に位置する前記半導体基板の裏面上に配置されており、
    前記ゲート電極、前記絶縁膜、前記第3不純物領域および前記第4不純物領域によって、トランジスタが形成されていることを特徴とする太陽電池セルの製造方法。
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