JP2009281987A - 絶縁計測方法及び絶縁計測装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1の電源充電電圧測定モード、負極側地絡抵抗測定電圧測定モード、第2の電源充電電圧測定モード、正極側地絡抵抗測定電圧測定モード、絶縁抵抗換算モードの5種類のモードが実行される。この処理により、電源充電電圧V0と負極側地絡抵抗測定電圧VC1nとの計測タイミングと、電源充電電圧V0と正極側地絡抵抗測定電圧VC1pとの計測タイミングとを同じにする。その結果、仮に電源Vの電圧が変動するときでも、その変動の影響を低減できる。
【選択図】図5
Description
また、前記第1及び第2の充電電圧測定工程と前記第1及び第2の地絡抵抗測定電圧測定工程における前記フライングキャパシタの充電時間は、前記フライングキャパシタをフル充電しない時間に設定されてもよい。
また、前記第1及び第2の地絡抵抗測定電圧測定工程における前記フライングキャパシタの充電時間は、フル充電しない時間に設定され、前記第1の電源充電電圧測定工程の前記第1の充電時間と前記第2の電源充電電圧測定工程の前記第2の充電時間は、前記フライングキャパシタをフル充電する時間に設定されており、当該絶縁計測方法は、前記電源電圧の測定を本来の目的とする別の所定の装置が正常に機能しない場合に実行され、前記第1の電源充電電圧測定工程又は前記第2の電源充電電圧測定工程における前記電源電圧の測定結果が、前記別の所定の装置の測定結果の代わりとして使用されてもよい。
また、前記第1の電源充電電圧測定工程の前記第1の充電時間は、前記フライングキャパシタをフル充電する時間に設定されており、前記第2の電源充電電圧測定工程の前記第2の充電時間は、前記フライングキャパシタをフル充電しない時間に設定されており、当該絶縁計測方法は、前記電源電圧の測定を本来の目的とする別の所定の装置が正常に機能しない場合に実行され、前記第1の電源充電電圧測定工程において計測された前記電源電圧の測定結果が、前記別の所定の装置の測定結果の代わりとして使用され、前記第2の電源充電電圧測定工程において計測された前記電源電圧の測定結果が、前記絶縁抵抗換算工程で使用されてもよい。
本発明の別の態様は、絶縁計測装置に係り、上記の絶縁計測方法を実行する。
しつつ説明する。本実施形態は、従来技術の絶縁計測回路を基本技術として、その絶縁計測回路における新たな計測方法を提案するものである。そこで、まず、基本技術として、絶縁計測回路の回路構成及び動作について説明し、つづいて、本実施形態で提案する第1〜第3の計測方法を説明する。
1)V0測定モード:
図3は、V0測定モード時に形成される閉回路図を示している。まず、図3(a)の太い破線に示すように、判定制御部30は、第1及び第2のスイッチSW1、SW2をオンして、電源Vの正極側から負極側に、第1のスイッチSW1、第1のダイオードD1、第1の抵抗R1、キャパシタC、及び第2のスイッチSW2による経路を形成して、キャパシタCに電源Vの電圧(その電圧を「高圧電圧V0」という)を設定する(図2において「V0充電」)。この電源充電電圧V0は、オン時間(充電時間)に対応して設定されている。
V0×R3/(R2+R3+R4)
として、保護抵抗Rp1を通って判定制御部30(入力ポートAD)に入力され計測される。
VC1n測定モードでは、図4の太い破線に示すように、判定制御部30は、第1のスイッチSW1及び第4のスイッチSW4を所定の時間だけオンして、オン時間(充電時間)に対応した電圧として負極側地絡抵抗RLnによる電圧(以下、「負極側地絡抵抗測定電圧VC1n」)をキャパシタCに設定する(図2において「VC1n充電」)。このとき形成される閉回路は、接地電位Gから、負極側地絡抵抗RLn、電源V、第1のスイッチSW1、第1のダイオードD1、第1の抵抗R1、キャパシタC、第4のスイッチSW4、第4の抵抗R4、及び接地電位Gの順で形成される。
VC1n×R3/(R2+R3+R4)
として、保護抵抗Rp1を通って判定制御部30(入力ポートAD)に入力され計測される。
VC1p測定モードでは、図5の太い破線に示すように、判定制御部30は、第2のスイッチSW2及び第3のスイッチSW3をオンして、正極側地絡抵抗RLpによる電圧(以下、「正極側地絡抵抗測定電圧VC1p」という)をキャパシタCに設定する(図2において「VC1p充電」)。このとき形成される閉回路は、接地電位Gから、第3の抵抗R3、第3のスイッチSW3、第1のダイオードD1、第1の抵抗R1、キャパシタC、第2のスイッチSW2、電源V、正極側地絡抵抗RLp、及び接地電位Gの順で形成される。
VC1p×R3/(R2+R3+R4)
として、保護抵抗Rp1を通って判定制御部30(入力ポートAD)に入力され計測される。
絶縁抵抗換算モードでは、判定制御部30は、上述の計測結果をもとに、以下の(1)式による絶縁抵抗換算を行う。
絶縁抵抗換算=(VC1p+VC1n)/V0・・・(1)式
例えば、片極の絶縁が低下している場合、つまり、正極側地絡抵抗RLp又は負極側地絡抵抗RLnの絶縁が劣化して、警報閾値RLに達している場合、絶縁側の極の地絡抵抗測定電圧VC1(VC1p又はVC1n)は高くなる。ここで、正極側地絡抵抗RLpが絶縁劣化しており負極側地絡抵抗RLnが絶縁良好(絶縁抵抗無限大)であり、VC1p=0となる場合を想定する。すると、絶縁抵抗換算は、以下の(2)式となる。
絶縁抵抗換算=(VC1p+VC1n)/V0
=VC1n/V0・・・(2)式
絶縁抵抗換算=VC1n×α’×β/(V0×α×β)
=VC1n×α’/(V0×α)・・・(3)式
図2の基本方式では、V0測定モード、VC1n測定モード、VC1p測定モード、判定モードの4種類のモードがこの順で実行された。しかし、この第1の計測方法では、図6(a)に示すように、VC1n測定モード終了後、VC1p測定モード開始前に、再度V0測定モードを実行する。なお、V0測定モードにおけるキャパシタCの充電時間TC1は、フル充電に至らない時間が設定されている。
絶縁抵抗換算=VC1n/V01+VC1p/V02・・・(4)式
ただし、正極側地絡抵抗測定電圧VC1pの計測値には負極側地絡抵抗測定電圧VC1nの影響が残り、同様に負極側地絡抵抗測定電圧VC1nの計測値には正極側地絡抵抗測定電圧VC1pの影響が残ることがある。そこで、(1)式のV0の代わりに、V01とV02の平均値を適用した以下の(5)式で絶縁抵抗換算を行う。
絶縁抵抗換算=(VC1p+VC1n)/{(V01+V02)/2}
・・・(5)式
なお、各測定モードにおける、絶縁計測回路10の上記動作以外は同一なので説明を省略する。
V0=(V01×a+V02×b)/2 (a,bは重み係数)・・・(6)式
例えば、電圧Vの変動に、一定の傾向が見られる場合には、上記(6)式のようにその傾向を重み係数a,bで反映させることで、より実際の状況に即した平均化が可能となり、一層の検知精度向上が実現できる。
V0=(V01×a+V02×b+V03×c)/3 (a,b,cは重み係数)
・・・(7)式
第2の計測方法は、図6(b)に示すように、第1の計測方法の第1及び第2のV0測定モードにおける電源充電電圧V0(V01、V02)の充電時間TC1を、フル充電可能な充電時間TC2に設定する。第1及び第2のV0測定モードの他の条件、及びVC1n測定モード、第2のV0測定モード、VC1p測定モード及び判定モードにおける動作は同一なので、ここでは説明を省略する。
第3の計測方法は、図6(c)に示すように、第1の計測方法における第1のV0測定モードにおける電源充電電圧V0(V01)の充電時間TC1を、フル充電可能な充電時間TC2に設定する。また、第2のV0測定モードにおける電源充電電圧V0(V02)の充電時間は変更せずに第1の計測方法と同様にフル充電に至らない所定の充電時間TC1に設定する。第1及び第2のV0測定モードの他の条件、及びVC1n測定モード、第2のV0測定モード、VC1p測定モード及び判定モードにおける動作は同一なので、ここでは説明を省略する。
20 検出回路
30 判定制御部
AD 入力ポート
C キャパシタ
D1 第1のダイオード
D2 第2のダイオード
R1 第1の抵抗
R2 第2の抵抗
R3 第3の抵抗
R4 第4の抵抗
R5 第5の抵抗
SW1 第1のスイッチ
SW2 第2のスイッチ
SW3 第3のスイッチ
SW4 第4のスイッチ
SW5 第5のスイッチ
T1 第1の端子点
T2 第2の端子点
T3 第3の端子点
T4 第4の端子点
T5 第5の端子点
Claims (5)
- フライングキャパシタ方式の絶縁計測装置における絶縁計測方法であって、
電源電圧を、第1の充電時間だけ印加してフライングキャパシタに設定する第1の電源充電電圧測定工程と、
前記電源電圧を、前記電源電圧の一方の極の絶縁抵抗を介して前記フライングキャパシタに設定する第1の地絡抵抗測定電圧測定工程と、
前記電源電圧を、第2の充電時間だけ印加して前記フライングキャパシタに設定する第2の電源充電電圧測定工程と、
前記電源電圧を、前記電源電圧の他方の極の絶縁抵抗を介して前記フライングキャパシタに設定する第2の地絡抵抗測定電圧測定工程と、
前記第1及び第2の充電電圧測定工程と前記第1及び第2の地絡抵抗測定電圧測定工程の測定結果及び所定の絶縁抵抗換算式にもとづいて、前記絶縁抵抗を求める絶縁抵抗換算工程と、
を実行することを特徴とする絶縁計測方法。 - 前記第1及び第2の充電電圧測定工程と前記第1及び第2の地絡抵抗測定電圧測定工程における前記フライングキャパシタの充電時間は、前記フライングキャパシタをフル充電しない時間に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の絶縁計測方法。
- 前記第1及び第2の地絡抵抗測定電圧測定工程における前記フライングキャパシタの充電時間は、フル充電しない時間に設定され、
前記第1の電源充電電圧測定工程の前記第1の充電時間と前記第2の電源充電電圧測定工程の前記第2の充電時間は、前記フライングキャパシタをフル充電する時間に設定されており、
当該絶縁計測方法は、前記電源電圧の測定を本来の目的とする別の所定の装置が正常に機能しない場合に実行され、
前記第1の電源充電電圧測定工程又は前記第2の電源充電電圧測定工程における前記電源電圧の測定結果が、前記別の所定の装置の測定結果の代わりとして使用されることを特徴とする請求項1に記載の絶縁計測方法。 - 前記第1の電源充電電圧測定工程の前記第1の充電時間は、前記フライングキャパシタをフル充電する時間に設定されており、
前記第2の電源充電電圧測定工程の前記第2の充電時間は、前記フライングキャパシタをフル充電しない時間に設定されており、
当該絶縁計測方法は、前記電源電圧の測定を本来の目的とする別の所定の装置が正常に機能しない場合に実行され、
前記第1の電源充電電圧測定工程において計測された前記電源電圧の測定結果が、前記別の所定の装置の測定結果の代わりとして使用され、
前記第2の電源充電電圧測定工程において計測された前記電源電圧の測定結果が、前記絶縁抵抗換算工程で使用されることを特徴とする請求項1に記載の絶縁計測方法。 - 請求項1から4までの何れかに記載の絶縁計測方法を実行することを特徴とする絶縁計測装置。
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