JP2009279197A - 血圧測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】血圧測定装置における測定精度を向上させる。
【解決手段】血圧計では、測定部位の周長を取得して(S101)、周長に基づいてポンプの駆動電圧を制御するためのパラメータを決定する(S109)。そして、パラメータと流体袋の圧力とに基づいて駆動電圧を決定して流体袋を加圧する(S111)。また、加圧中にも流体袋の圧力に応じて駆動電圧を更新する。加圧過程において血圧値が算出される(S113)。これにより、流体袋への単位時間当たりの空気の注入量と流体袋の加圧速度とが比例関係に近づき、流体袋の圧力が変化しても検出される圧脈波の振幅値を一定に近づけることができ、血圧測定精度を向上させる。
【選択図】図2
【解決手段】血圧計では、測定部位の周長を取得して(S101)、周長に基づいてポンプの駆動電圧を制御するためのパラメータを決定する(S109)。そして、パラメータと流体袋の圧力とに基づいて駆動電圧を決定して流体袋を加圧する(S111)。また、加圧中にも流体袋の圧力に応じて駆動電圧を更新する。加圧過程において血圧値が算出される(S113)。これにより、流体袋への単位時間当たりの空気の注入量と流体袋の加圧速度とが比例関係に近づき、流体袋の圧力が変化しても検出される圧脈波の振幅値を一定に近づけることができ、血圧測定精度を向上させる。
【選択図】図2
Description
この発明は血圧測定装置に関し、特に、流体袋を内包する腕帯(カフ)を利用して血圧を測定する血圧測定装置に関する。
電子血圧計の採用する血圧の算出方法の1つとして、生体の一部に巻いた流体袋を内包する腕帯(カフ)を加圧することにより、圧迫された血管の容積変化から伝わる流体袋の容積変化を流体袋の圧力変化(圧脈波振幅)としてとらえ、血圧を算出するオシロメトリック法がある。
流体袋は、流体袋の圧力と流体袋の容積とが図13に示されるような関係となるような特性を備えている。すなわち、図13を参照して、A部分に示される流体袋の圧力の低い領域では、流体袋の圧力の増加に対して流体袋の容積が急激に増加する。また、B部分に示されるように、流体袋の圧力が高くなるに連れて、流体袋の圧力の増加に対して流体袋の容積の増加率が徐々に減少する。図14は流体袋内の流体密度が低いとき、図15は流体袋内の流体密度が高いときの、血管の容積変化(A)に伴う、流体袋の容積変化(B)、流体袋内の流体密度の変化(C)、および流体袋の圧力変化(D)を表わす図である。また、図16は流体袋への流体の流入が早いとき、つまり単位時間当たりの流入量が多いとき、図17は流体袋への流体の流入が遅いとき、つまり単位時間当たりの流入量が少ないときの、血管の容積変化(A)に伴う、流体袋の容積変化(B)、および流体袋の圧力変化(C)を表わす図である。図14〜図17より、血管の容積変化の検出精度には、以下のような特徴があることが読取られる:
(1)流体袋の圧力が高いほど、流体袋内の流体密度は高い、
(2)流体袋の容積が大きいほど流体袋の容積変化に伴う流体袋内の流体密度変化は小さいため、血管の容積変化の検出精度は低い、
(3)流体袋の容積変化が同じ場合、流体袋の圧力が高いほど流体袋の容積変化に伴う流体袋内の流体密度変化が大きくなるため、血管の容積変化の検出精度は高くなる、
(4)流体袋の圧力が同じであっても、流体袋への流体の流入量によって血管の容積変化による流体袋の容積変化の大きさが変化するため、血管の容積変化の検出精度は異なる、
(5)流体袋への流体の流入量が多いほど、血管の容積変化による流体袋の容積変化は小さくなるため、血管の容積変化の検出精度は低くなる。
(1)流体袋の圧力が高いほど、流体袋内の流体密度は高い、
(2)流体袋の容積が大きいほど流体袋の容積変化に伴う流体袋内の流体密度変化は小さいため、血管の容積変化の検出精度は低い、
(3)流体袋の容積変化が同じ場合、流体袋の圧力が高いほど流体袋の容積変化に伴う流体袋内の流体密度変化が大きくなるため、血管の容積変化の検出精度は高くなる、
(4)流体袋の圧力が同じであっても、流体袋への流体の流入量によって血管の容積変化による流体袋の容積変化の大きさが変化するため、血管の容積変化の検出精度は異なる、
(5)流体袋への流体の流入量が多いほど、血管の容積変化による流体袋の容積変化は小さくなるため、血管の容積変化の検出精度は低くなる。
そのため、オシロメトリック法を用いた電子血圧計では、血管の容積変化の検出精度は、流体袋内の流体の密度、および流体袋への流体の流入量に依存する。
流体袋を一定の速度で加圧する血圧計は、図18に示されるように、一定の速度で加圧するために(図18の(A))、流体袋の加圧速度や測定部位の周長に応じて、流体袋に注入する流体の量をポンプで制御している。このとき、流体袋に注入する流体の量は、流体袋の圧力や測定部位の周長に応じて変化していた(図18の(B))。これにより、図18の(C)に示されるように、流体袋の圧力が高い領域では血管の容積変化に対する圧脈波振幅が大きく、流体袋の圧力が低い領域では血管の一定の容積変化に対する圧脈波振幅が小さくなっていた。また、流体袋の圧力変化に伴う圧脈波振幅の変化量が測定部位の周長によって異なっていたため、これらが血圧測定の誤差要因となっていた。
また、流体袋を加圧するためのポンプの駆動電圧を一定にして加圧する血圧計では、図19に示されるように、流体袋の加圧速度が流体袋の圧力や測定部位の周長に応じて変化していた(図19の(A))。また、流体袋に注入する流体の量が流体袋の圧力に応じて変化していた(図19の(B))。これにより、図19の(C)に示されるように、流体袋の圧力が高い領域では血管の一定の容積変化に対する圧脈波振幅が大きく、流体袋の圧力が低い領域では血管の一定の容積変化に対する圧脈波振幅が小さくなっていた。また、流体袋の圧力変化に伴う血管の容積変化の変化量が測定部位の周長によって異なっていたため、これらが血圧測定の誤差要因となっていた。
これらの問題を解消するための技術として、以下のような方法が開示されている。すなわち、特許第3113737号公報(特許文献1)は、流体袋の圧力に対する流体袋の容積変化特性を予め備えておき、流体袋の圧力変化の信号を容積変化へと換算しなおし、それを用いて血圧値を計測する方法を開示している。
特許第3113737号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている方法では、流体袋の圧力と容積変化特性とを予め与えておく必要がある。しかしながら、この変化特性は、流体袋の巻き方や測定部位の太さ、人体の軟らかさなどにより無限に変化するために、十分な補正を行なうことができないという問題がある。また、より複雑な複数の補正(流量検出、測定部位のサイズ検出、巻き付け状態検出、人体の軟度検出など)が必要で、大掛かりな装置が必要であり、実用的ではないという問題もある。
つまり、特許文献1に開示されている方法では、流体袋の圧力と容積とが比例関係にないため、加圧しながら血圧測定を行なう場合は、測定部位の周長や流体袋の圧力によって流体袋への流体の流入量が異なっていた。これにより、測定部位の周長や流体袋の圧力によって血管の容積変化に対する圧脈波振幅の検出精度が異なっていた。従って、血管の容積変化が同じであっても血圧値や測定部位の周長によって圧脈波振幅の大きさに誤差が生じるため、血圧測定の精度が低下してしまう、という問題があった。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、流体袋に注入する流体の流量と加圧速度とを比例関係にすることで、一定の血管の容積変化に対する圧脈波振幅を一定に近づけることができ、血圧測定の精度を向上させることのできる血圧測定装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のある局面に従うと、血圧測定装置は、流体袋と、流体袋に流体を注入して加圧する加圧手段と、流体袋の内圧変化を測定するセンサと、加圧手段によって流体袋に流体を注入する加圧過程においてセンサで得られる流体袋の内圧変化に基づいて、血圧値を算出する血圧測定手段と、加圧手段および血圧測定手段を制御する制御手段とを備え、制御手段は、加圧手段による流体袋への流体の単位時間当たりの注入量が流体袋の加圧速度と比例関係となるように、流体袋の内圧に基づいて加圧手段を制御するための制御量を決定し、加圧手段を制御する。
好ましくは、加圧手段は流体袋に流体を注入するためのポンプを含み、制御量はポンプを駆動するための駆動電圧であり、制御手段は、加圧過程において所定のタイミングで流体袋の内圧に基づいて駆動電圧を更新する。
より好ましくは、制御手段は、流体袋の内圧が最低血圧から最高血圧まで変化する時間内に所定数以上の脈拍数が含まれる加圧速度となるように制御量であるポンプを駆動するための駆動電圧を決定する。なお、より好ましくは、所定数は5であり、制御手段は、加圧速度が3mmHg/sec〜13mmHg/secとなる制御量であるポンプを駆動するための駆動電圧を決定する。
好ましくは、制御手段は、測定部位の周長に関する情報を取得する取得手段を含み、制御手段は周長に基づいて、制御量であるポンプを駆動するための駆動電圧を制御するための制御パラメータを決定する。
より好ましくは、血圧測定装置は周長を入力する入力手段をさらに備え、取得手段は入力手段から入力によって周長に関する情報を取得する。
好ましくは、取得手段は、流体袋に内圧が所定の圧力となるまでの加圧手段での加圧時間に基づいて周長に関する情報を取得する。
好ましくは、取得手段は、ポンプの回転数と流体袋の内圧とに基づいて周長に関する情報を取得する。
好ましくは、血圧測定装置は流体袋を測定部位に巻き付ける巻付手段をさらに備え、巻付手段にはスライド抵抗が含まれ、取得手段は、巻付手段で流体袋を測定部位に巻き付けることでスライド抵抗から得られる抵抗値に基づいて周長に関する情報を取得する。
好ましくは、血圧測定装置は流体袋への流体の注入量を測定する測定手段をさらに備えて、制御手段は、測定手段で測定される流体袋への流体の単位時間当たりの注入量に基づいて、加圧過程において加圧手段による流体袋への流体の単位時間当たりの注入量が流体袋の加圧速度と比例関係となるように加圧手段を制御する。
好ましくは、制御手段は、流体袋の加圧速度が許容範囲内であるか否かを判断し、許容範囲内にないときに加圧手段における加圧を終了させる。
好ましくは、血圧測定装置は流体袋の容量を増加させる増加手段をさらに備え、加圧手段は、増加手段によって容積が増加された流体袋に対して流体を注入して加圧する。
より好ましくは、増加手段は前記流体袋に非圧縮性流体を注入する注入手段を含み、制御手段は、加圧手段で流体袋に流体を注入するよりも以前に注入手段で非圧縮性流体を流体袋に注入するよう制御する。
より好ましくは、制御手段は、加圧手段で流体袋に流体を注入するよりも以前に注入手段で所定量の非圧縮性流体を流体袋に注入するよう制御する。
好ましくは、制御手段は、流体袋の圧力が所定圧力に達するまで、または流体袋の加圧速度が所定の加圧速度に達するまで、加圧手段で流体袋に流体を注入するよりも以前に注入手段で非圧縮性流体を流体袋に注入するステップと、流体袋の圧力が所定圧力に達した後、または流体袋の加圧速度が所定の加圧速度に達した後に、流体袋の圧力を開放して大気圧とするステップと、流体袋の圧力を大気圧とした後に、流体袋を閉塞して加圧手段による流体の注入を開始するステップとを含む制御を実行する。
好ましくは、血圧測定装置は、流体袋と加圧手段で流体を注入するための注入口とを接続する部分に、流体は透過し、非圧縮性流体は透過しないフィルタを備える。
好ましくは、増加手段は、流体袋内に配される充填部材であり、より好ましくは、充填部材は、スポンジ、バネ、およびマイクロビーズのうちのいずれか1つを含む。
この発明によると、血圧測定装置において、血管の容積変化の検出精度を流体袋の圧力によらず一定に近づけることができる。これにより、血圧測定誤差を低減することができる。また、測定部位の周長によって流体袋の容積が異なっていても血管の容積変化の検出精度の変化の割合を一定に近づけることができる。これにより、血圧測定誤差を低減することができる。また、これにより測定部位の周長によって異なる流体袋の容積を補正する必要がなくなる。
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる血圧測定装置である血圧計1のハードウェア構成の具体例を示すブロック図である。図1を参照して、血圧計1は、本体2と、測定部位に巻付けるカフ5とを備え、それらがチューブ10で接続される。本体2の正面には、スイッチ等の操作部3と、測定結果等を表示する表示部4とが配備される。操作部3には、電源のON/OFFを指示するための電源スイッチ31、測定の開始を指示するための測定スイッチ32、測定の停止を指示するための停止スイッチ33、および記録されている測定値を呼出して表示させるための記録呼出スイッチ34などが含まれる。カフ5には流体袋13が配置される。流体袋13に注入され、流体袋13から排出される流体は、たとえば空気が該当する。カフ5を測定部位に巻付けることで流体袋13が測定部位に押付けられる。測定部位としては、たとえば上腕または手首などが挙げられる。
図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる血圧測定装置である血圧計1のハードウェア構成の具体例を示すブロック図である。図1を参照して、血圧計1は、本体2と、測定部位に巻付けるカフ5とを備え、それらがチューブ10で接続される。本体2の正面には、スイッチ等の操作部3と、測定結果等を表示する表示部4とが配備される。操作部3には、電源のON/OFFを指示するための電源スイッチ31、測定の開始を指示するための測定スイッチ32、測定の停止を指示するための停止スイッチ33、および記録されている測定値を呼出して表示させるための記録呼出スイッチ34などが含まれる。カフ5には流体袋13が配置される。流体袋13に注入され、流体袋13から排出される流体は、たとえば空気が該当する。カフ5を測定部位に巻付けることで流体袋13が測定部位に押付けられる。測定部位としては、たとえば上腕または手首などが挙げられる。
流体袋13は、流体袋13の内圧変化を測定する圧力センサ23、流体袋13に対する流体の注入/排出を行なうポンプ21、および弁22に接続される。圧力センサ23、ポンプ21、および弁22は、各々、発振回路28、ポンプ駆動回路26、および弁駆動回路27に接続され、さらに、発振回路28、ポンプ駆動回路26、および弁駆動回路27は、各々、血圧計1全体を制御するCPU(Central Processing Unit)40に接続される。
CPU40には、さらに、表示部4と、操作部3と、CPU40で実行されるプログラムを記憶したりプログラムを実行する際の作業領域となったりするメモリ6と、測定結果等を記憶するメモリ7と、電源53とが接続される。
CPU40は、電源53から電力供給を受けて駆動する。CPU40は周長情報取得部41およびポンプ駆動電圧決定部45を含む。これらは、CPU40が操作部3から入力される操作信号に基づいてメモリ6に記憶されている所定のプログラムを実行することで、CPU40に形成される。周長情報取得部41は測定部位のサイズである周長情報を取得し、ポンプ駆動電圧決定部45に入力する。ポンプ駆動電圧決定部45は周長情報に基づいてポンプ21を駆動させるための電圧(以下、駆動電圧Ep)を制御するための制御パラメータApを決定する。さらに、制御パラメータApと発振回路28を介して入力される圧力センサ23で測定される流体袋13の圧力である内圧Pとに基づいて駆動電圧Epを決定する。CPU40は、ポンプ駆動回路26に、ポンプ駆動電圧決定部45で決定された駆動電圧Epに応じた制御信号を出力する。また、CPU40は、操作部3から入力される操作信号に基づいてメモリ6に記憶されている所定のプログラムを実行し弁駆動回路27に制御信号を出力する。
ポンプ駆動回路26および弁駆動回路27は、制御信号に従ってポンプ21および弁22を駆動させる。ポンプ21は、CPU40からの制御信号に従ったポンプ駆動回路26によってその駆動が制御されて、流体袋13内に流体を注入する。弁22は、CPU40からの制御信号に従った弁駆動回路27によってその開閉および開き幅が制御されて、流体袋13内の流体を排出する。
圧力センサ23は静電容量形の圧力センサであり、流体袋13の内圧変化により容量値が変化する。発振回路28は、圧力センサ23の容量値に応じた発振周波数の信号に変換され、CPU40に入力される。CPU40は、圧力センサ23から得られた流体袋13の内圧変化に基づいて所定の処理を実行し、その結果に応じてポンプ駆動回路26および弁駆動回路27に上記制御信号を出力する。また、CPU40は、圧力センサ23から得られた流体袋13の内圧変化に基づいて血圧値を算出し、測定結果を表示部4に表示させるための処理を行ない、表示させるためのデータと制御信号とを表示部4に出力する。また、CPU40は、血圧値をメモリ7に記憶させるための処理を行なう。
図2は、血圧計1において測定スイッチ32が操作されたタイミングで実行される処理の、第1の具体例を示すフローチャートである。図2のフローチャートに示される処理は、CPU40がメモリ6に記憶されている所定のプログラムを実行することにより実現される。
図2を参照して、CPU40は、操作部3からの操作信号の入力を監視し、測定スイッチ32が操作されたことを検知すると、ステップS101でCPU40の周長情報取得部41は、測定部位のサイズである測定部位の周長を表わす周長情報を取得する。ここでは、操作部3を構成するスイッチなどによって、測定時にたとえば「太」、「細」などの周長情報が入力されるものとし、周長情報取得部41は操作部3からの操作信号より周長情報を取得するものとする。
ステップS109でCPU40のポンプ駆動電圧決定部45は、ステップS101で取得された周長情報に基づいてポンプ21の駆動電圧Epを制御するための制御パラメータApを決定する。
なお、周長情報取得部41での周長情報の取得方法は上述の方法には限定されない。たとえば、血圧計1において測定スイッチ32が操作されたタイミングで実行される処理の第2の具体例として図3に示されるように、上記ステップS101に替えてステップS201の処理で周長情報を取得してもよい。詳しくは、ステップS201でCPU40は、上記ステップS103,S105の処理が行なわれることで流体袋13が所定圧力に達するまでの加圧時間を記憶する。図4(A)に示されるように、ポンプ21を駆動させる駆動電圧が同じ場合、測定部位の周長が大きくなるほど加圧速度は小さくなる。従って、図4(B)に示されるように、測定部位の周長が大きくなるほど加圧時間は大きくなる。つまり、流体袋13が所定圧力に達するまでの加圧時間は測定部位の周長を表わす指標と言える。そこで、周長情報取得部41は、ステップS201で記憶された加圧時間を周長情報として取得する。なお、周長情報取得部41は、加圧時間に替えて、ポンプ21の回転数と流体袋13の圧力とからも、同様にして得られる。また、他の例として、流体袋13を測定部位に巻きつける手段としての布(不図示)にスライド抵抗が含まれており、周長情報取得部41は、流体袋13を測定部位に巻きつけたときの上記スライド抵抗から得られる抵抗値から周長情報を取得してもよい。
ステップS111でCPU40は、ステップS109で決定された制御パラメータApと内圧Pとを用いて駆動電圧Epを決定し、決定された駆動電圧Epでポンプ21を駆動させるよう制御信号をポンプ駆動回路26に出力し、流体袋13を加圧する。なお、ステップS111でCPU40は、上述の処理を所定のタイミングで行なって、流体袋13の内圧変化に応じて駆動電圧Epを決定してもよい。所定のタイミングとは、たとえば所定の時間間隔や、流体袋13の圧力が所定の圧力に達したタイミングなどが挙げられる。そして、ステップS113でCPU40は、加圧中に得られる流体袋13の内圧に重畳した動脈の容積変化に伴う振動成分を抽出し、所定の演算により血圧値を算出する。なお、上記ステップS111での加圧速度が速すぎて上記ステップS113で血圧値が算出されないときや、逆に、上記ステップS111での加圧速度が遅すぎて加圧が進まないときなど(ステップS114でNO)、ステップS117でCPU40はエラーと判断して、弁22を開放させるよう制御信号を弁駆動回路27に出力し、流体袋13内の流体を急速に排出する。そうでない場合、つまり上記ステップS113で血圧値が算出された場合には(ステップS114でYES)、ステップS115でCPU40からの制御信号に従って弁22が開放され、流体袋13内の流体が排出される。
上記ステップS109のポンプ駆動電圧決定部45での制御パラメータApの決定、および上記ステップS111のポンプ駆動電圧決定部45での駆動電圧Epの決定について説明する。
図5は、駆動電圧Epを一定に保持した場合の、測定部位の周長ごとの、流体袋13の圧力と加圧速度との関係を表わす図である。図5を参照して、測定部位の周長が小さいほど全体的に加圧速度が大きい。逆に測定部位の周長が大きいほど、全体的に加圧速度が小さい。また、測定部位の周長が小さいほど加圧速度の変化度合いが大きく、測定部位の周長が大きいほど加圧速度の変化度合いが小さい。つまり、図5に示される関係より、測定部位の周長は駆動電圧Epを決定するためのパラメータであると言える。
そこで、上記ステップS109で、ポンプ駆動電圧決定部45は上述の図5に示された関係を利用して制御パラメータApを決定する。具体例として、ポンプ駆動電圧決定部45は、以下の式(1)に上記ステップS101または上記ステップS201で取得された周長情報を代入することで制御パラメータApを決定する:
制御パラメータAp=α×周長情報+β …式(1)。
制御パラメータAp=α×周長情報+β …式(1)。
図6は、測定部位の周長をある大きさに固定した場合の、駆動電圧Epごとの、流体袋13の圧力と流体袋13への流体の流入速度、つまり単位時間当たりの流入量との関係を表わす図である。図6を参照して、駆動電圧Epが大きい(高い)ほど、つまりポンプ21の駆動力が大きいほど全体的に流入速度が大きい。逆に、駆動電圧Epが小さい(低い)ほど、つまりポンプ21の駆動力が小さいほど、全体的に流入速度が小さい。また、駆動電圧Epが大きいほど流入速度の変化度合いが大きく、駆動電圧Epが小さいほど流入速度の変化度合いが小さい。
そこで、上記ステップS111で、ポンプ駆動電圧決定部45は上述の図6に示された関係を利用して駆動電圧Epを決定する。具体例として、上述のようにして決定された制御パラメータApと流体袋13の内圧Pとを以下の式(2)に代入することで、駆動電圧Epを決定する:
駆動電圧Ep=制御パラメータAp×内圧P …式(2)。
駆動電圧Ep=制御パラメータAp×内圧P …式(2)。
ステップS109,S111で上述の式(1),(2)が用いられることで、図7に示されるように、駆動電圧Epが測定部位の周長と内圧Pに比例した大きさで決定される。さらに、上記ステップS111では、上記ステップS105で流体袋13の圧力が所定の圧力に達した段階で上述のように駆動電圧Epが決定されてさらに加圧されるのみならず、その後の所定のタイミングでさらに同様にして、駆動電圧Epが決定(更新)されてもよい。上記所定のタイミングで駆動電圧Epが決定される場合、ポンプ駆動電圧決定部45はそのときの内圧Pを上記式(2)に代入することで駆動電圧Epを決定する。
なお、駆動電圧Epは、血圧測定を行なう加圧過程において、流体袋13の圧力が血圧値程度の範囲となる大きさが好ましい。より詳しくは、駆動電圧Epは、加圧時の最低血圧と最高血圧との間に検出できる脈拍数が所定数以上となるような大きさが好ましい。より好ましくは、上記「所定数」は5である。なぜなら、本願出願人が先に出願して開示されている特許第3179873号公報にも記載されているように、加圧時の最低血圧と最高血圧との間に5程度の脈拍数が測定されるように加圧速度が制御されるよう加圧測定のアルゴリズムの性能を考慮して設定されることが妥当であるとされているためである。加圧時の最低血圧と最高血圧との間に5以上の脈拍数が測定されるような加圧速度は、好ましくは3mmHg/sec〜13mmHg/sec程度である。または、図5に示される流体袋13の圧力と加圧速度との関係より、加圧速度は流体袋13の圧力が血圧値程度の範囲にある場合の速度であることが好ましく、具体的には3mmHg/sec〜13mmHg/sec程度であることが好ましい。従って、上記式(1)の係数α,βは、流体袋13の、最低血圧の算出から最低血圧の算出までの加圧速度を、3mmHg/sec〜13mmHg/sec程度である目標とする加圧速度内とするような値とすることができる。このような係数α,βは、予め実験や図6に示される関係等によって求められ、血圧計1のメモリ6に記憶されているものとする。なお、上の例では、ステップS109で上記式(1)に取得された周長情報を入力して制御パラメータApを決定するものとしているが、式(1)に替えて、メモリ6が周長情報と制御パラメータApとの関係を規定するテーブルを記憶しておき、ポンプ駆動電圧決定部45がそのテーブルから、取得された周長情報に対応する制御パラメータApを読出してもよい。同様に、式(2)に替えて、メモリ6が周長情報と駆動電圧Epとの関係を規定するテーブルを記憶しておき、ポンプ駆動電圧決定部45がそのテーブルから、取得された周長情報に対応する駆動電圧Epを読出してもよい。
上記ステップS111でCPU40が、上記ステップS105で流体袋13の圧力が所定の圧力に達した段階で上述のように駆動電圧Epを決定してさらに加圧する、またはステップS111で加圧しながら内圧Pに応じて駆動電圧Epを更新する。これにより、加圧時、流体袋13への流体の単位時間当たりの流入量は、流体袋13の圧力変化に伴って図8(A)に示されるように制御される。このとき、流体袋13の加圧速度は、流体袋13の圧力変化に伴って図8(B)に示されるように変化(増加)する。これにより、血圧計1においては、流体袋13に単位時間当たりに注入する流体の流量と流体袋13の加圧速度とを比例関係に近づけることができる。そのため、測定精度を向上させることができる。つまり、図8(C)に示されるように、流体袋13の圧力変化に関わらず、一定の容積変化に対する圧脈波振幅を測定部位の周長に応じた値で一定とすることができる。
図9は、流体袋13の圧力と検出される脈波振幅との関係を説明するための図である。図9(A)は、流体袋13の時間経過に従った圧力変化と、動脈内圧の圧力変化とを示している。図9(A)中の点線Aは、従来の、流体袋の圧力を等速加圧するよう制御した場合の、流体袋13の圧力変化を示している。それに対して、本実施の形態にかかる血圧計1において、駆動電圧Epを流体袋13の圧力である内圧Pに応じて更新するよう制御して加圧した場合の流体袋13の圧力変化は実線Bで示されている。血圧計1において加圧時にポンプ21の駆動電圧Epが流体袋13の圧力に応じて更新されることで、従来では図9(B)に示されるように流体袋13の圧力変化(加圧)に従って測定される動脈内圧が、図9(C)に示されるように測定される。詳しくは、図9(C)において、図9(B)に示された動脈内圧の各測定値を結んで得られる線分が、点線で示されている。従来の、流体袋の圧力を等速加圧するよう制御される血圧計においては、図14および図15に示されたように、同じ動脈内圧であっても、流体袋の流体密度が低い領域では高い領域と比較して血管の容積変化の検出精度が低くなる。それに対して、本実施の形態にかかる血圧計1では、図9(B)と図9(C)とを比較することで示されるように、流体袋13の圧力の低い領域における血管の容積変化の検出精度が、従来の、流体袋の圧力を等速加圧するよう制御される血圧計での検出精度よりも向上していることが顕著に示されている。同様に、圧力の高い領域における血管の容積変化の検出精度も向上していることが示されている。
なお、上の例では、上記ステップS111での加圧過程において、CPU40は駆動電圧Epを流体袋13の圧力に基づいて更新している。しかしながら、血圧計1が上に示された構成に加えて、図20に示されるように、流体袋13への流体の流入量を測定する流量計55をさらに含んで、加圧過程において、ポンプ駆動電圧決定部45によって、流体袋13への流体の単位時間当たりの流入量と加圧速度とが比例関係となるように駆動電圧Epが更新されてもよい。これによっても、流体袋13への流体の単位時間当たりの流入量と加圧速度とを比例関係に近づけることができる。それにより、一定の血管の容積変化に対する圧脈波振幅を一定に近づけることができ、測定精度を向上させることができる。
[第2の実施の形態]
図10は、本発明の第2の実施の形態にかかる血圧測定装置である血圧計1’のハードウェア構成の具体例を示すブロック図である。図10を参照して、血圧計1’は、図1に示された第1の実施の形態の血圧計1のハードウェア構成に加えて、チューブ10で流体袋13に接続された、非圧性流体を保管するためのタンク54をさらに備える。タンク54は、ポンプ51および弁52に接続される。ポンプ51および弁52は、各々、ポンプ駆動回路56および弁駆動回路57に接続され、さらに、ポンプ駆動回路56および弁駆動回路57は、各々、CPU40に接続される。CPU40は、操作部3から入力される操作信号に基づいてメモリ6に記憶されている所定のプログラムを実行することで、ポンプ51および弁52を駆動させるための電圧を決定し、ポンプ駆動回路56および弁駆動回路57に、決定された電圧に応じた制御信号を出力する。ポンプ51が駆動することで、タンク54に保管されている非圧縮性流体がチューブ10を介して流体袋13に流入する。弁52が駆動することで、流体袋13内の非圧縮性流体が排出される。
図10は、本発明の第2の実施の形態にかかる血圧測定装置である血圧計1’のハードウェア構成の具体例を示すブロック図である。図10を参照して、血圧計1’は、図1に示された第1の実施の形態の血圧計1のハードウェア構成に加えて、チューブ10で流体袋13に接続された、非圧性流体を保管するためのタンク54をさらに備える。タンク54は、ポンプ51および弁52に接続される。ポンプ51および弁52は、各々、ポンプ駆動回路56および弁駆動回路57に接続され、さらに、ポンプ駆動回路56および弁駆動回路57は、各々、CPU40に接続される。CPU40は、操作部3から入力される操作信号に基づいてメモリ6に記憶されている所定のプログラムを実行することで、ポンプ51および弁52を駆動させるための電圧を決定し、ポンプ駆動回路56および弁駆動回路57に、決定された電圧に応じた制御信号を出力する。ポンプ51が駆動することで、タンク54に保管されている非圧縮性流体がチューブ10を介して流体袋13に流入する。弁52が駆動することで、流体袋13内の非圧縮性流体が排出される。
流体袋13と弁22とを接続する部分にはフィルタ9が設けられている。タンク54内の非圧縮性流体が流体袋13に移動する際、流体袋13に流体を注入する、または流体袋13から流体を排出するための弁22から非圧縮性流体が漏れ出すことを防止するため、フィルタ9の素材は、流体は透過させるが非圧縮性流体は透過させない素材であることが好ましい。
図11は、血圧計1’において測定スイッチ32が操作されたタイミングで実行される処理の具体例を示すフローチャートである。図11のフローチャートに示される処理は、CPU40がメモリ6に記憶されている所定のプログラムを実行することにより実現される。
図11を参照して、第2の実施の形態にかかる血圧計1’では、ステップS401でCPU40は弁駆動回路27に制御信号を出力し弁22を閉塞して、流体袋13への流体の流入口および排出口を封鎖する。その後、ステップS403でポンプ駆動回路56に制御信号を出力しポンプ51を駆動させて、流体袋13が予め規定されている所定の圧力に達するまで、または所定の加圧速度に達するまでタンク54内の非圧縮性流体を流体袋13内へ流入させる。つまり、非圧縮性流体をタンク54から流体袋13に移動させる。流体袋13の圧力が所定の圧力に達すると、または流体袋13の加圧速度が所定の加圧速度に達すると(ステップS405でYES)、ステップS407でCPU40は弁駆動回路57に制御信号を出力し弁52を閉塞して、流体袋13への非圧縮性流体の流入口を封鎖する。そして、封鎖後、ステップS409でCPU40は弁駆動回路27に制御信号を出力し弁22を開放して、流体袋13内の圧力を開放する。これにより、流体袋13には所定量の非圧縮性流体が注入され、さらに内圧が大気圧となっている。
その後、第1の実施の形態にかかる処理と同様の、ステップS111の処理が実行され、流体袋13が加圧されつつ、ステップS113で血圧値が算出される。血圧値の算出が終了すると(ステップS114でYES)、第2の実施の形態にかかる血圧計1’では、ステップS413でCPU40は弁駆動回路57に制御信号を出力し弁52を開放し、流体袋13内の非圧縮性流体を排出する。その後、ステップS115でCPU40からの制御信号に従って弁22が開放され、流体袋13内の流体が排出される。
第2の実施の形態にかかる血圧計1’は、上記ステップS111での流体袋13の加圧に先立って、所定量、非圧縮性流体を流体袋13に注入して流体袋13の容積を増加させておき、流入する流体の容量を軽減しておくことを特徴とする。これにより、初期状態からすべて流体を流入する方法に比べて、先に図13を用いて説明されたように、図13においてA部分で示されている、流体袋13の圧力の低い領域での流体袋13の容積変化が抑えられる。このため、血圧計1’においては、血管の容積変化の検出精度を向上させることができる。
なお、上の例では低圧領域での流体袋13の容積変化の容積変化を抑える手段として非圧縮性流体を流体袋13に流入するものとしているが、上記手段の他の具体例として、流体袋13に予め充填部材を配してもよい。たとえば、図12(A)に示されるように、充填部材としてマイクロビーズ等のゲル素材を予め流体袋13に流入しておく方法であってもよい。またたとえば、図12(B)、図12(C)に示されるように、充填部材としてスポンジやバネ等の弾性素材を予め流体袋13内に配しておいてもよい。これらの充填部材が予め流体袋13内に配されることによって、流体袋13の容積を加圧前に増加させることができる。なお、充填部材は、上述のゲル素材や弾性素材に限定されず、その他の素材であってもよい。また、充填部材はこれら複数の素材の組み合わせであってもよい。
さらに、第1の実施の形態にかかる加圧時の制御と、第2の実施の形態にかかる構成とを組合わせてもよい。つまり、血圧計1’における処理で図11には示されていない上述のステップS101の処理を行なって周長情報取得部41が周長情報を取得して、ポンプ駆動電圧決定部45が制御パラメータApを決定する。さらに、ステップS111’に替えて、上述のステップS111の処理を実行し、流体袋13を加圧する際にポンプ駆動電圧決定部45が制御電圧Epを決定する。または、ステップS111で加圧中に流体袋13の内圧に応じてポンプ駆動電圧決定部45が制御電圧Epを更新してもよい。このようにすることで、流体袋13に単位時間当たりに注入する流体の流量と流体袋13の加圧速度とを比例関係により近づけることができる。それにより、血管の容積変化の検出精度を一定に近づけることができ、測定精度を向上させることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1,1’ 血圧計、2 本体、3 操作部、4 表示部、5 カフ、6,7 メモリ、9 フィルタ、10 チューブ、13 流体袋、31 電源スイッチ、21 ポンプ、22 弁、23 圧力センサ、26 ポンプ駆動回路、27 弁駆動回路、28 発振回路、32 測定スイッチ、33 停止スイッチ、34 記録呼出スイッチ、40 CPU、41 周長情報取得部、45 ポンプ駆動電圧決定部、51 ポンプ、52 弁、53 電源、54 タンク、55 流量計、56 ポンプ駆動回路、57 弁駆動回路。
Claims (17)
- 流体袋と、
前記流体袋に流体を注入して加圧する加圧手段と、
前記流体袋の内圧変化を測定するセンサと、
前記加圧手段によって前記流体袋に流体を注入する加圧過程において前記センサで得られる前記流体袋の内圧変化に基づいて、血圧値を算出する血圧測定手段と、
前記加圧手段および前記血圧測定手段を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記加圧手段による前記流体袋への前記流体の単位時間当たりの注入量が前記流体袋の加圧速度と比例関係となるように、前記流体袋の内圧に基づいて前記加圧手段を制御するための制御量を決定し、前記加圧手段を制御する、血圧測定装置。 - 前記加圧手段は前記流体袋に前記流体を注入するためのポンプを含み、
前記制御量は前記ポンプを駆動するための駆動電圧であり、
前記制御手段は、加圧過程において所定のタイミングで前記流体袋の内圧に基づいて前記駆動電圧を更新する、請求項1に記載の血圧測定装置。 - 前記制御手段は、前記流体袋の内圧が最低血圧から最高血圧まで変化する時間内に所定数以上の脈拍数が含まれる加圧速度となるように前記制御量である前記ポンプを駆動するための駆動電圧を決定する、請求項2に記載の血圧測定装置。
- 前記制御手段は、測定部位の周長に関する情報を取得する取得手段を含み、
前記制御手段は前記周長に基づいて、前記制御量である前記ポンプを駆動するための駆動電圧を制御するための制御パラメータを決定する、請求項2または3に記載の血圧測定装置。 - 前記周長を入力する入力手段をさらに備え、
前記取得手段は前記入力手段から入力によって前記周長に関する情報を取得する、請求項4に記載の血圧測定装置。 - 前記取得手段は、前記流体袋に内圧が所定の圧力となるまでの前記加圧手段での加圧時間に基づいて前記周長に関する情報を取得する、請求項4に記載の血圧測定装置。
- 前記取得手段は、前記ポンプの回転数と前記流体袋の内圧とに基づいて前記周長に関する情報を取得する、請求項4に記載の血圧測定装置。
- 前記流体袋を前記測定部位に巻き付ける巻付手段をさらに備え、
前記巻付手段にはスライド抵抗が含まれ、
前記取得手段は、前記巻付手段で前記流体袋を前記測定部位に巻き付けることで前記スライド抵抗から得られる抵抗値に基づいて前記周長に関する情報を取得する、請求項4に記載の血圧測定装置。 - 前記流体袋への前記流体の注入量を測定する測定手段をさらに備えて、
前記制御手段は、前記測定手段で測定される前記流体袋への前記流体の単位時間当たりの注入量に基づいて、前記加圧過程において前記加圧手段による前記流体袋への前記流体の単位時間当たりの注入量が前記流体袋の加圧速度と比例関係となるように前記加圧手段を制御する、請求項1または2に記載の血圧測定装置。 - 前記制御手段は、前記流体袋の加圧速度が許容範囲内であるか否かを判断し、前記許容範囲内にないときに前記加圧手段における加圧を終了させる、請求項1〜4のいずれかに記載の血圧測定装置。
- 前記流体袋の容量を増加させる増加手段をさらに備え、
前記加圧手段は、前記増加手段によって容積が増加された前記流体袋に対して前記流体を注入して加圧する、請求項1〜10のいずれかに記載の血圧測定装置。 - 前記増加手段は前記流体袋に非圧縮性流体を注入する注入手段を含み、
前記制御手段は、前記加圧手段で前記流体袋に流体を注入するよりも以前に前記注入手段で前記非圧縮性流体を前記流体袋に注入するよう制御する、請求項11に記載の血圧測定装置。 - 前記制御手段は、前記加圧手段で前記流体袋に流体を注入するよりも以前に前記注入手段で所定量の前記非圧縮性流体を前記流体袋に注入するよう制御する、請求項12に記載の血圧測定装置。
- 前記制御手段は、
前記流体袋の圧力が所定圧力に達するまで、または前記流体袋の加圧速度が所定の加圧速度に達するまで、前記加圧手段で前記流体袋に流体を注入するよりも以前に前記注入手段で前記非圧縮性流体を前記流体袋に注入するステップと、
前記流体袋の圧力が所定圧力に達した後、または前記流体袋の加圧速度が所定の加圧速度に達した後に、前記流体袋の圧力を開放して大気圧とするステップと、
前記流体袋の圧力を大気圧とした後に、前記流体袋を閉塞して前記加圧手段による前記流体の注入を開始するステップとを含む制御を実行する、請求項12または13に記載の血圧測定装置。 - 前記流体袋と前記加圧手段で前記流体を注入するための注入口とを接続する部分に、前記流体は透過し、前記非圧縮性流体は透過しないフィルタを備える、請求項12〜14のいずれかに記載の血圧測定装置。
- 前記増加手段は、前記流体袋内に配される充填部材である、請求項11に記載の血圧測定装置。
- 前記充填部材は、スポンジ、バネ、およびマイクロビーズのうちのいずれか1つを含む、請求項16に記載の血圧測定装置。
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