JP2009277976A - 塗布方法およびパターン形成用マスク - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体装置から冷却体までの熱伝導率を向上させる。
【解決手段】冷却体13にベース基板11を設置させる止め具を挿入する孔(図1では止め孔11a)の中心部から距離raまでの間に、パターン12a の接触材を少なくとも一つ配設し、距離raから距離rbまでの間に、パターン12aより面積の大きい、パターン12bの接触材を少なくとも一つ配設し、距離rb以上においては、パターン12bより面積の大きい、パターン12cの接触材を少なくとも一つ配設することにより、冷却体13とベース基板11との間に接触材を薄く充填させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は塗布方法およびパターン形成用マスクに関し、特に、半導体装置のベース基板と冷却体との間に介在させる接触材を、ベース基板または冷却体のいずれかの主面に塗布する塗布方法およびパターン形成用マスクに関する。
IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、パワーMOS(Metal Oxide Semiconductor)およびFWD(Free Wheel Diode)などの半導体装置を冷却するために、発熱する半導体装置に冷却体を接触させて放熱させる方法が行われている。
半導体装置に、半導体装置の発熱主面に塗布した高熱伝導性グリースを介して、冷却体を設置している(例えば、特許文献1参照)。この際、高熱伝導性グリースは、発熱主面に格子状に塗布されている。なお、特許文献1では、高熱伝導性グリースを、中心および中心点から放射状に点状に塗布した場合などが開示されている。そして、半導体装置に冷却体を接触すると、高熱伝導性グリースは発熱主面上で空気を閉じ込めないように押し広げられる。このため、半導体装置と冷却体とが、空気が除去されて接続されて、半導体装置と冷却体との間の熱伝導性が向上し、半導体装置から発生した熱が高熱伝導性グリースを介して冷却体から放散される。
半導体装置および冷却体の接触面には、相互に数μmのうねりがあるため、半導体装置および冷却体を接触させてねじ締めする際に、接触面に特許文献1のような高熱伝導性グリースやコンパウンドを塗布している。なお、コンパウンドは、コンパウンドの熱伝導率を高めるためにセラミックス(例えば、アルミナ)などの熱伝導性の微粒子をオイル成分で混ぜ合わせたものである。このようなコンパウンドを介して半導体装置と冷却体とをねじ締めすることにより、半導体装置と冷却体との密着性が向上し、半導体装置の冷却性を向上できる。
特開平9−293811号公報
しかし、コンパウンドを半導体装置(または冷却体)の接触面に特許文献1のように格子状に塗布して、半導体装置および冷却体をねじ締めすると次のような問題点があった。
半導体装置および冷却体の接触面間のコンパウンドは、ねじ締めによって加圧されて押し広げられる。ところが、格子状に塗布された各々のコンパウンドは均等に広がらず、接触面の位置によっては、コンパウンドの広がりに斑が生じてしまう。斑が生じると空気などが溜まり、半導体装置と冷却体との熱伝導率が低下し、半導体装置の冷却性が低下してしまう。
また、コンパウンドは既述のようにセラミックス微粒子を含んでいる。このセラミックス微粒子は、コンパウンドの熱伝導率を高めるためのものであるが、冷却体などと比べると熱伝導率が小さい。ねじ締めによって広げられたコンパウンドが所定の厚さよりも厚い場合、半導体装置から冷却体への熱抵抗が大きくなってしまい、半導体装置の冷却性が低下してしまう。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、半導体装置から冷却体への熱伝導率を向上させる塗布方法およびパターン形成用マスクを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、半導体装置のベース基板と冷却体との間に介在させる接触材を、前記ベース基板または前記冷却体のいずれかの主面に塗布する塗布方法が提供される。
この塗布方法は、前記ベース基板に前記冷却体を設置させる止め具を挿入する孔の中心部から第1の距離までの間に、第1のパターンの前記接触材を、少なくとも一つ配設し、前記第1の距離から第2の距離までの間に、前記第1のパターンより面積の大きい、第2のパターンの前記接触材を少なくとも一つ配設し、前記第2の距離以上においては、前記第2のパターンより面積の大きい、第3のパターンの前記接触材を少なくとも一つ配設する。
このような塗布方法によれば、ベース基板に冷却体を設置させる止め具を挿入する孔の中心部から第1の距離までの間に、第1のパターンの接触材が、少なくとも一つ配設され、第1の距離から第2の距離までの間に、第1のパターンより面積の大きい、第2のパターンの接触材が少なくとも一つ配設され、第2の距離以上においては、第2のパターンより面積の大きい、第3のパターンが少なくとも一つ配設される。
また上記目的を達成するために、半導体装置のベース基板と冷却体との間に介在させる接触材を、前記ベース基板または前記冷却体のいずれかの主面に塗布するパターン形成用マスクが提供される。
このパターン形成用マスクは、マスク部材の端部から第1の距離の間までに、第1の開口部を少なくとも一つ配設し、前記第1の距離から第2の距離までの間に、前記第1の開口部より面積の大きい第2の開口部を少なくとも一つ配設し、前記第2の距離以上においては、前記第2の開口部より面積の大きい第3の開口部を少なくとも一つ配設している。
このようなパターン形成用マスクによれば、マスク部材の端部から第1の距離までの間に、第1の開口部が少なくとも一つ配設され、第1の距離から第2の距離までの間に、第1の開口部より面積の大きい、第2の開口部が少なくとも一つ配設され、第2の距離以上においては、第2の開口部より面積の大きい、第3の開口部が少なくとも一つ配設される。
上記塗布方法では、半導体装置から冷却体までの熱伝導率が向上する。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。但し、本発明の技術的範囲はこれらの実施の形態に限定されるものではない。また、以下の図面の記載において、同一または類似の部分は同一または類似の符号を付している。
まず、本実施の形態の概要について説明する。
図1は、本実施の形態の塗布方法の概要を説明するための図であり、(A)は冷却体およびベース基板の断面模式図、(B)はベース基板の平面模式図である。
図1(A)に示されるように、ベース基板11と冷却体13とを接触させるために、ベース基板11に、3種類の形状の接触材のパターン12a,12b,12cを塗布する。なお、パターン12a,12b,12cの接触材は、既述のコンパウンドにより構成されている。接触材のパターン12a,12b,12cは冷却体13の方に塗布させてもよい。また、ベース基板11と冷却体13とには、互いを接触させて固定するための止め具(図示を省略)が締め込まれる止め孔11a,13aがそれぞれ形成されている。止め具と止め孔11a,13aは、例えば、ねじおよびねじ孔、または、ボルトおよびナットなどが対応する。パターン12a,12b,12cをベース基板11に塗布した状態で、冷却体13とベース基板11とを接触させて、止め具で固定する。
ここで、ベース基板11は半導体装置110の放熱面に設けられたものである。ベース基板11の冷却体13との接合面の反対側には、半導体素子が配置されるが、ここでは図示を省略した。
次に、ベース基板11に対して塗布するパターン12a,12b,12cについて説明する。
ベース基板11には、図1(B)に示されるように、3種類のパターン12a,12b,12cが塗布されている。
ここで、パターンとは、接触材を塗布したときの、接触材1箇所の形状を指し、同一パターン(同一形状)の接触材を複数箇所に塗布するときは後述する配列で塗布するものである。
パターン12aは、ベース基板11に形成された止め孔11aの中心からの距離raまでの領域に塗布されている。なお、パターン12aの接触材はそれぞれ略均等の塗布面積である。また、止め孔11aの近傍にはパターン12aを塗布していない。
パターン12bは、距離raから、止め孔11aの中心からの距離rbまでの領域に塗布されている。なお、パターン12bの接触材のそれぞれの塗布面積は略均等であってパターン12aのそれよりも広い。
パターン12cは、距離rbの外側の領域に塗布されている。なお、パターン12cのそれぞれの塗布面積は略均等であって、パターン12bのそれよりも広い。
なお、この例では、パターン12a,12b,12cは、それぞれ円形を採用した。
このようにパターン12a,12b,12cが塗布されたベース基板11と、冷却体13とを接触させて、止め孔11a,13aに止め具を締め込んでベース基板11と冷却体13とを固定する。すると、ベース基板11と冷却体13が止め具の締め込みによる応力を受けてパターン12a,12b,12cを押しつぶす。パターン12a,12b,12cはベース基板11と冷却体13とにはさまれて広がり、ベース基板11と冷却体13との接触面を満遍なく充填して、ベース基板11と冷却体13とが密着する。
それでは、以下に、冷却体またはベース基板に対する接触材のパターンの塗布位置について説明する。以下では、ベース基板にパターンを塗布する場合について説明する。なお、冷却体に接触材を塗布する場合でも同様である。
まず、冷却体に1種類の略均等のパターンを格子状に塗布した場合について説明する。
図2は、略均等のパターンを格子状に塗布したベース基板と、冷却体との接触を示す断面模式図(比較例)、図3は、略均等のパターンを格子状に塗布したベース基板を示す平面模式図(比較例)である。
図2に示されるように、ベース基板501と冷却体503とを接触させるために、ベース基板501には、接触材のパターン502が塗布されている。なお、パターン502の接触材は、既述のコンパウンドにより構成されている。コンパウンドのパターン502の塗布には、所定のマスク部材およびスキージ、またはローラが用いられる。また、ベース基板501および冷却体503には、互いを接触させて固定するための止め具(図示を省略)を締め込む止め孔501a,503aがそれぞれ形成されている。ベース基板501にパターン502を塗布した状態で、冷却体503とベース基板501とを接触させて止め具で固定する。
ベース基板501に塗布されたパターン502は、図3に示されるように、格子状に配列させている。なお、パターン502の形状は、例えば、約5mm×約5mmの略正方形である。
このようなパターン502が塗布されたベース基板501に冷却体503を接触させて、止め孔501a,503aに止め具を締め込んで固定させる。この際の止め具の締め込みによる応力を受けて広がるパターン502について説明する。
図4は、ベース基板に冷却体を接触させて止め具で固定した時の接触材の広がりを説明するための平面模式図(比較例)である。
応力を受けたベース基板501に塗布された接触材のパターン502は、図4に示されるように、止め孔501a近傍では、広がったパターン502同士が互いに結合して、ベース基板501を覆っている。一方、ベース基板501の中央部では、応力を受けたパターン502は塗布された位置で広がってはいるものの、隣接するパターン502同士が結合するまで広がっていない。
さらに、この時の止め具の締め込みによるベース基板501に対する応力分布の解析を行った結果について説明する。
図5は、止め具の締め込みによるベース基板に対する応力分布の解析を行った結果を模式的に示す解析図である。
図4で示されたように、ベース基板501に冷却体503を接触させて止め具で固定すると、ベース基板501および冷却体503の接触面は止め具の締め込みにより応力を受ける。図5の解析図510は、この時のベース基板501に生じた応力分布の有限要素法(FEM:Finite Element Method)による解析結果を示したものである。
解析図510には、ベース基板501に対して、応力の大きさ([N/m2])の等しい位置を結んだ線が受けた応力ごとに描かれている。それぞれの受けた応力の大きさは解析図510の縁部に示されている。解析図510の四隅には止め孔501aの位置を示している。なお、図5に示されるようにx方向、y方向を紙面の横方向および縦方向にそれぞれ定義している。
解析図510によれば、図5に示されるように、止め具が締め込まれる止め孔501aの近傍の応力が最も大きい。止め孔501aを中心としてベース基板501の中心部に向かうにつれて応力が減衰して、一定の応力になっている。
このようにベース基板501の位置に対する応力分布の違いによって、図4に示したベース基板501のパターン502の広がり方に違いが生じたと考えられる。すなわち、止め具の締め込みによって応力が加えられるベース基板501の止め孔501aの近傍では応力が大きいために、パターン502の広がり方が、ベース基板501の中心部と比較して、顕著である。一方、止め孔501aからベース基板501の中央部へ向かうにつれて応力は減少していくために、ベース基板501の中心部のパターン502の広がり方が小さかった。
さらに、ベース基板501の中心部のパターン502の広がり方が小さい別の理由について説明する。
図6は、ベース基板と冷却体との間の接触面に塗布された接触材について説明するための断面拡大模式図である。
図6に示されるように、ベース基板501と冷却体503とを接触させるために、ベース基板501には、接触材のパターン502が塗布されていることは既述の通りである。なお、図6では、パターン502を構成する粒子502aについて描画している。また、ベース基板501および冷却体503には、互いを接触させて固定するための止め具503bが締め込まれる止め孔501a,503aがそれぞれ形成されている。パターン502を塗布した状態で、冷却体503とベース基板501とを接触させて、止め具503bを締め込んで固定する。
ベース基板501に塗布された接触材のパターン502は、既述の通り、例えば、アルミナなどのセラミックスの粒子502aをオイル成分で混ぜ合わせたものである。ベース基板501と冷却体503とを接触させる際には、熱伝導率が低い接触材はベース基板501にできる限り薄く塗布されることが望ましい。接触材は粒子502aを含有するために、少なくとも粒子502aの直径程度の厚さまで薄くできる。ところが、粒子502aを含有する接触材が止め具503bの近傍に塗布された場合、接触材は止め具503bにまとわりついてしまう可能性がある。止め具503bにまとわりついた接触材の粒子502aは、図6に示されるように、縦方向に積み重なる可能性がある。粒子502aが縦方向に積み重なった場合では、ベース基板501と冷却体503とを接触させて、止め具503bを締め込んでも、積み重なった粒子502aの高さ以下にすることが難しくなる。このため、止め孔501aの近傍領域以外の、例えば、ベース基板501の中央部の粒子502aは広がりにくくなる。
上記の理由により、図4で示されたように、パターン502の広がり方にベース基板501の止め孔501a近傍と中央部とで差が生じたと考えられる。
このようなベース基板501の接触面の位置による接触材の広がり方を考慮して、接触材のパターンを塗布した場合について説明する。
図7は、止め孔の近傍を除いて略均等のパターンを格子状に塗布したベース基板を示す平面模式図である。
図7では、図3に示した場合に対して、止め孔の周りには接触材のパターンを塗布しない場合(比較例)について示している。なお、冷却体の記載については省略するが、冷却体の構成については上述の通り止め孔が形成されてある。
ベース基板511と冷却体(図示を省略)とを接触させるために、ベース基板511には、接触材のパターン512が塗布されている。なお、接触材は、既述のコンパウンドにより構成されている。コンパウンドのパターン512の塗布には、所定のマスク部材およびスキージ、またはローラが用いられる。また、ベース基板511および冷却体には、互いを接触させて固定するための止め具(図示を省略)が締め込まれる止め孔511aが形成されている。パターン512を塗布した状態で、ベース基板511と冷却体とを接触させて、止め具で締め込んで固定する。
ベース基板511に塗布されたパターン512は、図7に示されるように、格子状に配列させている。なお、パターン512の形状は、例えば、約5mm×約5mmの略正方形である。ところが、図3に示したベース基板501と異なり、止め孔511aの周辺には接触材のパターン512を塗布していない。
このようにパターン512が塗布されたベース基板511に冷却体を接触させて、止め孔511aに止め具を締め込んで固定させる。この時の応力を受けて広がるパターン512について以下に説明する。
図8は、ベース基板に冷却体を接触させて止め具で固定した時の接触材の広がりを説明するための平面模式図(比較例)である。
応力を受けたパターン512は、図8に示されるように、ベース基板511の中央部において、隣接するパターン512同士で結合するまで広がるようになっている。なお、ベース基板501の場合には、図4に示したように、ベース基板501の中央部のパターン502は、塗布された位置で広がるだけで、隣接するパターン502同士とは結合しなかった。
このベース基板511の中心部のパターン512の広がりが向上した理由について図面を参照しながら説明する。
図9は、ベース基板と冷却体との間の接触面に塗布された接触材について説明するための断面拡大模式図である。
図9に示されるように、ベース基板511と冷却体513とを接触させるために、ベース基板511には、接触材のパターン512が塗布されていることは既述の通りである。なお、図9では、パターン512を構成する粒子512aについて描画している。また、ベース基板511および冷却体513には、互いを接触させて固定するための止め具513bが締め込まれる止め孔511a,513aが形成されている。パターン512を塗布した状態で、ベース基板511と冷却体513とを接触させて、止め具513bで締め込んで固定する。
ベース基板511に塗布された接触材のパターン512は、既述の通り、粒子512aを含有している。また、接触材のパターン512は、ベース基板511の止め孔511a近傍へは塗布しないようにしている。このため、ベース基板511および冷却体513の止め具513bの締め込みによる応力を受けた粒子512aは止め孔511aの近傍へも移動できる。よって、接触材を構成する粒子512aは四方へ広がることが可能となる。
したがって、止め孔511aの近傍にパターン512を塗布しない場合の方が、ベース基板501の場合より、止め具513bの締め込みによるベース基板511の中央部への応力によって、粒子512aを移動させることができて、接触材が広がる。このためベース基板511の中央部に塗布した、隣接する接触材のパターン512同士が結合するようになったと考えられる。
以上の図2〜図9を用いた説明から、止め具によるベース基板(または冷却体)に対する応力は、止め孔の中心からベース基板の中央部に進むほど減衰する。そして、止め孔の近傍に塗布した接触材のパターンは、接触材のパターンの広がりを妨げる恐れがあることが示された。
これらの結果を鑑みて、ベース基板の止め孔の近傍に近づくにつれて接触材の密度を減少させ、止め孔からベース基板の中心部に向かうにつれて接触材の密度を増加させて、パターンを塗布するようにすれば、接触材をベース基板に均等に薄く充填させることができる。
そこで、図1に示したように、ベース基板11に対して、パターン12aをベース基板11に形成された止め孔11aの中心から距離raまでの領域に塗布し、止め孔11a付近にはパターン12aを塗布しない。パターン12aよりも面積が広いパターン12bを距離raから、止め孔11aの中心からの距離rbまでの領域に塗布する。そして、パターン12bよりも面積が広いパターン12cを距離rbの外側の領域に塗布する。このように接触材のパターン12a,12b,12cを塗布することにより、ベース基板11に冷却体13を接触させて、止め具で締め込むと、接触材を接触面に均等に薄く充填させることができる。したがって、ベース基板11と冷却体13との密着性が向上して、ベース基板11から冷却体13への熱抵抗の上昇を抑制することができ、ベース基板11を冷却できる。
なお、パターン12a,12b,12cの面積の具体例として、パターン12aは約3〜51mm2、パターン12bは約113〜201mm2、パターン12cは約201mm2以上、とする場合などがある。
次に、止め孔が隣接している場合のパターンの塗布方法について説明する。
図10は、本実施の形態に係る隣接して止め孔が形成されている場合の塗布方法を説明するための平面模式図である。なお、以下でもベース基板に対してパターンを塗布する場合について説明する。冷却体に対してパターンを塗布しても構わない。
ベース基板41には、図10に示されるように、止め孔41a1,41a2が形成されている。止め孔41a1を中心にして、3種類のパターン42a1,42b1,42c1が塗布されている。
パターン42a1は、ベース基板41に形成された止め孔41a1の中心からの距離ra1までの領域に塗布されている。なお、止め孔41a1近傍にはパターン42a1を塗布していない。
パターン42b1は、距離ra1から、止め孔41a1の中心からの距離rb1までの領域に塗布されている。なお、パターン42b1の各々の塗布面積はパターン42a1のそれよりも広くしている。
パターン42c1は、距離rb1の外側の領域に塗布されている。なお、パターン42c1の各々の塗布面積はパターン42b1のそれよりも広くしている。
一方、止め孔41a2を中心にして、3種類のパターン42a2,42b2,42c2がパターン42a1,42b1,42c1とそれぞれ同様に塗布されている。なお、距離ra2,rb2は距離ra1,rb1とそれぞれ同距離とする。
このベース基板41では、それぞれのパターンを塗布する際に、止め孔41a1,41a2からの所定の距離の間で重なる領域が生じる。その場合には、短い距離内の領域に塗布しているパターンを塗布するようにする。例えば、距離ra1と距離rb2との間で重なる領域(図中の領域X1)が生じる。この場合には、図10に示されるように、距離が短い距離ra1までの間に塗布されているパターン42a1を領域X1に塗布するようにする。また、距離rb1と距離ra2との間で重なる領域(図中の領域X2)では、パターン42a2を領域X2に塗布するようにする。
このようにして、止め孔が隣接する場合において、それぞれの止め孔からの距離までの領域で、他の領域と重なる部分があれば、その部分には短い距離内の領域に塗布されているパターンを塗布するようにする。
また、図1,10においてパターンを形成する領域を定めるための距離の決め方の1例について説明する。
図5で示したように、止め孔501aの中心から、ベース基板501の中心部に進むにつれて応力が減衰することは既述の通りである。図5にて、ベース基板501の端部の応力が約10N/m2であった。そこからベース基板501の中央部に進むにつれて応力は少しずつ減衰して、約5〜4N/m2となる。さらに中央部に進むと、応力がこれまでよりも大きく減衰していき、約1N/m2となる。このように応力の減衰を考慮して、応力が約5〜4N/m2近傍を距離ra,ra1,ra2、さらに、応力が約1N/m2までを距離rb,rb1,rb2と設定してもよい。このように係る応力ごとに距離を設定することによって、応力が大きくかかる止め孔の近傍には少ない密度の接触材を確実に塗布することができる。また、止め孔近傍よりも応力が小さいベース基板の中央部には、止め孔近傍よりも密度が大きい接触材を確実に塗布することができるようになる。
次に、楕円の形状のパターンの塗布方法について説明する。
上記では、パターンの形状が円形である場合について説明した。ここではパターンの形状が楕円である場合について図面を参照しながら説明する。
図11は、形状が楕円のパターンが塗布されたベース基板の要部平面模式図である。
ベース基板51には、上述と同様に、3種類のパターン52a1,52b1,52c1が塗布されている。また、パターン52a1,52b1,52c1は、パターン12a,12b,12cと同様に、中心から距離ra3までの領域、距離ra3から、中心からの距離rb3までの領域、距離rb3の外側にそれぞれ塗布して、塗布面積を異ならせている。但し、パターン52a1,52b1,52c1の形状は楕円である。なお、この場合の距離ra3,rb3は、上述の通り、応力ごとに設定される。また、図5で説明したように、止め具の締め込みによるベース基板51への応力は、止め具を中心にして中央部へ進むにつれて減衰する。したがって、パターン52a1,52b1,52c1は、図11に示されるように、楕円の短辺の向きを中心部に向けて塗布させることによって、止め具の締め込みによる応力を効率よく受けて広げさせることができる。または、図5の解析図510に示されるように、ベース基板51への応力は所定の距離を超えると一定になることがわかる。このため、例えば、ベース基板51のパターン52a1,52b1の形状は楕円のままであって、パターン52c1の形状は円形にしても構わない。
次に、上記概要を踏まえた実施の形態について説明する。
まず、第1の実施の形態について説明する。
第1の実施の形態では、4つのねじ孔を四隅に有するパワーモジュールに対して放熱フィンを接触させる場合について説明する。また、第1の実施の形態ではパワーモジュール側に本実施の形態のパターンでコンパウンドを塗布する。パワーモジュールは放熱面にベース基板(放熱ベース)を備えている。メタルマスクはベース基板にコンパウンドを塗布する際に用いられるパターン形成用のマスクである。したがって、メタルマスクは、パワーモジュールのベース基板の、放熱フィンとの接触面に適合する寸法で形成されている。また、放熱フィンには櫛型状の溝部が形成されて、溝部の隙間に、冷却用の冷媒を接触させ、または水路を形成するようにしてもよい。
図12は、第1の実施の形態に係るパターン形成用のメタルマスクの平面模式図である。なお、図12に示されるようにx方向、y方向を紙面の横方向および縦方向にそれぞれ定義している。また、パワーモジュールのベース基板70を点線で示し、パターン形成用のメタルマスク60をベース基板70に載置した状態を示している。
パターン形成用のメタルマスク60は、図12に示されるように、略長方形であって、ベース基板70に設置した際に、ベース基板70が有するねじ孔と重ね合わせられるねじ領域61を四隅に備えている。なお、メタルマスク60のx方向の長さR1は約120mm、ねじ領域61の中心間のx方向の長さR2は約110mm、y方向の長さR3は約60mm、ねじ領域61の中心間のy方向の長さR4は約50mm、ねじ領域61の直径は約5.5mm、ねじ領域61のメタルマスク60の外縁からの距離R5は約2mm、メタルマスク60の厚さは約100μmである。
メタルマスク60は、中心部に複数の開口部65(半径:約7mm、面積:約154mm2)、開口部65を囲むように複数の開口部64(半径:約5mm、面積:約79mm2)、開口部64の外側に複数の開口部62(半径:約3mm、面積:約28mm2)が形成されている。したがって、ねじ領域61から中心部につれて、開口部62,64,65の面積は広くなっている。なお、最も外側の開口部65間のx方向の長さR7は約47mm、y方向の長さR10は約39mmであって、開口部65同士の間に開口部66(半径:約3mm、面積:約28mm2)、開口部64の間に開口部63(半径:約2mm、面積:約13mm2)がそれぞれ形成されている。また、開口部64は、開口部65の周りを取り囲んで形成されている。なお、R11は約8mm、R8は約15mmである。開口部62は、メタルマスク60から、x方向の長さR9(約19mm)の間に形成されている。また、ねじ領域61の端部から、ねじ領域61に最も近い開口部62の端部までの距離R6は約3mmである。なお、メタルマスク60の開口率は約40〜55%とする。
パワーモジュールのベース基板70を放熱フィンに取り付けた際の、仕上がりのコンパウンド厚は、メタルマスクの厚さと開口率を選定することで調整できる。
このような構成のメタルマスク60をパターン形成用のマスクとして用いて、パワーモジュールのベース基板70の放熱フィンとの接触面にコンパウンドのパターンを塗布する。
図13は、第1の実施の形態に係るパターン化されたコンパウンドが塗布されたパワーモジュールのベース基板の接触面の平面模式図である。
パワーモジュールのベース基板70の接触面は、図13に示されるように、ねじ孔71が四隅に形成されている。また、パワーモジュールのベース基板70および放熱フィンのそれぞれの接触面のうねりは数μm以下である。
このようなパワーモジュールのベース基板70に対して、ねじ孔71とねじ領域61とを位置合わせして、パワーモジュールのベース基板70の接触面に設置されたメタルマスク60をマスクとして、コンパウンドが塗布される。パワーモジュールのベース基板70の接触面に塗布されたコンパウンドのパターンも、メタルマスク60に形成されたそれぞれの開口部65,64,62に対応して、パターン75,74,72が塗布されている。同様に、パターン75同士の間にパターン76、パターン74の間にパターン73がそれぞれ塗布されている。なお、パワーモジュールのベース基板70の塗布された各パターンの面積はメタルマスク60に形成した各開口部に対応する。
このようにしてパターン化されたコンパウンドが塗布されたパワーモジュールのベース基板70に対してパワーモジュールを接触させてねじをねじ孔71に締めつけて固定する。
図14は、第1の実施の形態に係る放熱フィンの接触面に充填されたコンパウンドの平面模式図である。
パターン化されたコンパウンドが塗布されたパワーモジュールのベース基板70に、放熱フィンを接触させて、ねじ孔71にねじを締めつけて、放熱フィンをパワーモジュールのベース基板70に固定させた。なお、この時のねじの締めつけ圧力は約1〜5N/m2である。
ねじを締めつけてパワーモジュールのベース基板70に生じる応力を受けたパターン化されたコンパウンドは接触面で広がる。すると、パワーモジュールのベース基板70の放熱フィンとの接触面には、図14に示されるように、コンパウンド77aが満遍なく充填される。なお、パワーモジュールのベース基板70の接触面に充填されたコンパウンド77aの平均厚さは約55μmである。
なお、パターン同士の間に隙間があると、パターン化されたコンパウンドを広げた際に、その隙間が埋められない場合がある。第1の実施の形態では、例えば、パターン75同士の間にパターン76が、パターン74同士の間にパターン73がそれぞれ塗布されるようにメタルマスク60に開口部を形成した。このように細密にパターンを塗布した場合では、パターン化されたコンパウンドを広げると接触面にコンパウンドを満遍なく充填させることが可能となる。
また、上記では、パターン同士の間に塗布するパターンが円形の場合を示している。次のようにパターン化されたコンパウンドを塗布しても構わない。
図15は、第1の実施の形態に係る接触面に塗布されるコンパウンドのパターン例を示す模式図である。
コンパウンドのパターン75は、図12,13で示されたように、パワーモジュールのベース基板70の接触面にて、格子状の交点に塗布されている。4つのパターン75に囲まれた領域に円形のパターン76が塗布されて、パターン化されたコンパウンドを細密に塗布できた。
一方、パターン76に代わって、図15(A)に示されるように、略四角形のパターン76aをパターン75に囲まれた領域に塗布するようにしても構わない。パターン75で囲まれた領域は、パターン75が応力を受けて広がると、略四角形の形状の隙間になる可能性がある。そこで、あらかじめ略四角形のパターン76aを塗布しておくことで、応力によって広げられたコンパウンドを接触面に満遍なく充填させることができる。
また、図15(B)に示されるように、パターン75aが、ハニカム格子の各頂点に塗布されている場合は、パターン75aに囲まれた領域に、略三角形のパターン76a1を塗布するようにすればよい。
なお、図15(A),(B)ではパターン76a,76a1は角を丸めた形状にしている。これは、面積が小さい開口部が形成されたメタルマスクをマスクとしてコンパウンドの転写に用いると、開口部の角にコンパウンドが溜まり、うまく転写ができなくなることがある。そこで、角を丸めることで、接触面への転写を容易に行えるようになる。
一方、図14に示したベース基板70の接触面に充填させたコンパウンド77aの比較例について以下に説明する。
図16は、パターン化されたコンパウンドが塗布されたパワーモジュールのベース基板の接触面の平面模式図である。
パワーモジュールのベース基板80は、図16に示されるように、四隅にねじ孔81が形成されており、図13と同様にメタルマスクを用いて、格子状に略正方形にパターン化されたコンパウンド82が接触面に塗布されている。
このようにしてパターン化されたコンパウンド82が塗布されたパワーモジュールのベース基板80に対してパワーモジュールを接触させてねじをねじ孔81に締めつけて固定する。
図17は、パワーモジュールのベース基板の接触面に充填されたコンパウンドの平面模式図である。
パターン化されたコンパウンド82が塗布されたパワーモジュールのベース基板80に、放熱フィンを接触させて、ねじをねじ孔81に締めつけて、ベース基板80に放熱フィンを固定させた。なお、この時のねじの締めつけ圧力は約1〜5N/m2である。
ねじを締めつけてパワーモジュールのベース基板80に生じる応力を受けたパターン化されたコンパウンド82は接触面で広がる。ところが、パワーモジュールのベース基板80の接触面には、図17に示されるように、広がったコンパウンド87が充填されつつも、隙間88a,88bが生じる。
以上に説明したように、第1の実施の形態では、パターン化したコンパウンドを塗布することにより、コンパウンドを放熱フィンの接触面に略均等に薄く充填させることができる。したがって、放熱フィンとパワーモジュールのベース基板との密着性を向上させて、パワーモジュールから放熱フィンまでの熱伝導率が向上し、パワーモジュールを冷却することができる。
次に、第2の実施の形態について説明する。
第2の実施の形態では、一対のねじ孔が対向して形成されたパワーモジュールに対して放熱フィンを接触させる場合について説明する。また、第2の実施の形態ではパワーモジュールのベース基板にパターン化したコンパウンドを形成する。第1の実施の形態と同様に、パワーモジュールのベース基板へのコンパウンドの塗布には、パワーモジュールのベース基板の接触面に適合するように形成されているメタルマスクを用いる。
図18は、第2の実施の形態に係るパターン形成用のメタルマスクの平面模式図である。なお、図18に示されるようにx方向、y方向を紙面の横方向および縦方向にそれぞれ定義している。また、パワーモジュールのベース基板70aを点線で示し、パターン形成用のメタルマスク90をベース基板70aに載置した状態を示している。
パターン形成用のメタルマスク90は、図18に示されるように、略長方形であって、パワーモジュールのベース基板70aに設置した際に、パワーモジュールのベース基板70aが有するねじ孔と重ね合わせられるねじ領域91を対向させて備えている。なお、メタルマスク90のx方向の長さS1は約104mm、y方向の長さS2は約38mm、ねじ領域91の直径は約6mm、メタルマスク90の厚さは約100μmである。
メタルマスク90は、中心部に複数の開口部95(半径:約7mm、面積:約154mm2)、複数の開口部95を両側から挟むように複数の開口部93(半径:約5mm、面積:約79mm2)、開口部93をさらに両側から挟むように複数の開口部92(半径:約3mm、面積:約28mm2)が形成されている。したがって、ねじ領域91から中心部に向かうにつれて、開口部92,93,95の面積は広くなっている。なお、最も外側の開口部95の長さS3は約39mmであって、開口部95同士の間に開口部92,94(半径:約2mm、面積:約13mm2)が形成されている。また、開口部93のx方向の長さS4は約9mmであって、開口部92のx方向の長さS5は約27mmである。ねじ領域91の端部から、ねじ領域91に最も近い開口部92端部までの距離S3は約3mmである。なお、メタルマスク90の開口率は約40〜55%とする。
このような構成であるメタルマスク90をマスクとして用いて、第1の実施の形態と同様に、パワーモジュールのベース基板70aの放熱フィンとの接触面にコンパウンドを塗布する。すると、パワーモジュールのベース基板70aの放熱フィンとの接触面にメタルマスク90の開口部と同じ形状のパターン化したコンパウンドが塗布される。そして、パターン化されたコンパウンドが塗布されたパワーモジュールのベース基板70aに放熱フィンを接触させると、コンパウンドが広げられて接触面を満遍なく充填する。第2の実施の形態では、パターン化したコンパウンドを塗布することにより、コンパウンドをパワーモジュールのベース基板70aの接触面に略均等に薄く充填させることができる。したがって、パワーモジュールのベース基板70aと放熱フィンとの密着性を向上させて、パワーモジュールのベース基板70aから放熱フィンへの熱伝導率の低下を抑制して、パワーモジュールを冷却することができる。
なお、第1および第2の実施の形態では、ねじ孔が4つおよび2つの場合を例に挙げて説明した。その他、ねじ孔が6つ、8つなどの場合にでもパターン化されたコンパウンドを同様に塗布することが可能である。
次に、第3の実施の形態について説明する。
実施の形態の概要、第1および第2の実施の形態では、接触材(コンパウンド)のパターンとして円形もしくは楕円について説明した。第3の実施の形態では、他のパターン形状について説明する。
図19は、第3の実施の形態に係るパターンの形状を示す平面模式図である。
放熱フィンのパワーモジュールとの接触面に塗布するコンパウンドのパターンの形状として、例えば、略六角形が挙げられる。図19(A)に示されるように、パワーモジュールのベース基板の接触面に対して、ねじ孔(図示を省略)から、略六角形のパターン112,113,114を中心部に進むにつれて、面積を大きくして塗布することができる。略六角形のパターン形状であれば、パターン化したコンパウンドを細密に放熱フィンの接触面に塗布することができる。したがって、放熱フィンとパワーモジュールのベース基板と接触させて固定すると、接触面にコンパウンドを満遍なく充填させることができる。
一方、略六角形のパターン112a,113a,114aを、図19(B)に示されるように、同様に接触面の中心部に進むにつれて、面積を大きくして塗布することもできる。但し、パターン112a,113a,114aの配置は図19(A)と異なった場合について示している。このような配置でも、パターン化したコンパウンドを細密に放熱フィンの接触面に塗布することができる。その他様々な配置が考えられる。また、パターン112a,113a,114aは、図15で説明したように、角を丸めさせた場合について示している。
このように、略六角形はパターン形状の1例であり、その他、略3角形以上の略多角形にパターン化したコンパウンドでも同様に細密に放熱フィンの接触面に塗布することができる。このようにしてパターン化したコンパウンドは格子状やハニカム格子状に塗布することができる。また、略多角形を組み合わせてパターン化したコンパウンドでも同様の効果を得ることができる。
上記については単に本発明の原理を示すものである。さらに、多数の変形、変更が当業者にとって可能であり、本発明は上記に示し、説明した正確な構成および応用例に限定されるものではなく、対応するすべての変形例および均等物は、添付の請求項およびその均等物による本発明の範囲とみなされる。
本実施の形態の塗布方法の概要を説明するための図であり、(A)は冷却体およびベース基板の断面模式図、(B)はベース基板の平面模式図である。 略均等のパターンを格子状に塗布したベース基板と、冷却体との接触を示す断面模式図(比較例)である。 略均等のパターンを格子状に塗布したベース基板を示す平面模式図(比較例)である。 ベース基板に冷却体を接触させて止め具で固定した時の接触材の広がりを説明するための平面模式図(比較例)である。 止め具の締め込みによるベース基板に対する応力分布の解析を行った結果を模式的に示す解析図である。 ベース基板と冷却体との間の接触面に塗布された接触材について説明するための断面拡大模式図(その1)である。 止め孔の近傍を除いて略均等のパターンを格子状に塗布したベース基板を示す平面模式図である。 ベース基板に冷却体を接触させて止め具で固定した時の接触材の広がりを説明するための平面模式図(比較例)である。 ベース基板と冷却体との間の接触面に塗布された接触材について説明するための断面拡大模式図(その2)である。 本実施の形態に係る隣接して止め孔が形成されている場合の塗布方法を説明するための平面模式図である。 形状が楕円のパターンが塗布されたベース基板の要部平面模式図である。 第1の実施の形態に係るパターン形成用のメタルマスクの平面模式図である。 第1の実施の形態に係るパターン化されたコンパウンドが塗布されたパワーモジュールのベース基板の接触面の平面模式図である。 第1の実施の形態に係る放熱フィンの接触面に充填されたコンパウンドの平面模式図である。 第1の実施の形態に係る接触面に塗布されるコンパウンドのパターン例を示す模式図である。 パターン化されたコンパウンドが塗布されたパワーモジュールのベース基板の接触面の平面模式図である。 パワーモジュールのベース基板の接触面に充填されたコンパウンドの平面模式図である。 第2の実施の形態に係るパターン形成用のメタルマスクの平面模式図である。 第3の実施の形態に係るパターンの形状を示す平面模式図である。
符号の説明
11 ベース基板
11a,13a 止め孔
12a,12b,12c パターン
13 冷却体
ra,rb 距離

Claims (11)

  1. 半導体装置のベース基板と冷却体との間に介在させる接触材を、前記ベース基板または前記冷却体のいずれかの主面に塗布する塗布方法であって、
    前記ベース基板に前記冷却体を設置させる止め具を挿入する孔の中心部から第1の距離までの間に、第1のパターンの前記接触材を、少なくとも一つ配設し、
    前記第1の距離から第2の距離までの間に、前記第1のパターンより面積の大きい、第2のパターンの前記接触材を少なくとも一つ配設し、
    前記第2の距離以上においては、前記第2のパターンより面積の大きい、第3のパターンの前記接触材を少なくとも一つ配設することを特徴とする塗布方法。
  2. 前記第3のパターンの前記接触材を複数配設し、隣接する前記第3のパターンの前記接触材の間に、前記第3のパターンより面積の小さい第4のパターンで、前記接触材を配設することを特徴とする請求項1記載の塗布方法。
  3. 前記第2のパターンと前記第3のパターンとの前記接触材の間、または、前記第2のパターンの前記接触材を複数配設して隣接する前記第2のパターンの前記接触材の間に、前記第2のパターンより面積の小さい第5のパターンで前記接触材を配設することを特徴とする請求項1記載の塗布方法。
  4. 前記第1のパターン、前記第2のパターンおよび前記第3のパターンの形状は円形であることを特徴とする請求項1記載の塗布方法。
  5. 前記第2のパターンおよび前記第3のパターンの前記接触材がそれぞれ格子状に配列されている場合には、
    前記第3のパターンの前記接触材を複数配設して隣接する前記第3のパターンの前記接触材の間に、前記第3のパターンより面積が小さく、形状が四角形の第4のパターンの前記接触材を配設して、
    前記第2のパターンと前記第3のパターンとの前記接触材の間、または、前記第2のパターンの前記接触材を複数配設して隣接する第2のパターンの前記接触材の間に、前記第2のパターンよりも面積が小さく、形状が四角形の第5のパターンの前記接触材を配設することを特徴とする請求項4記載の塗布方法。
  6. 前記第2のパターンおよび前記第3のパターンの前記接触材がそれぞれハニカム格子状に配列されている場合には、
    前記第3のパターンの前記接触材を複数配設して隣接する前記第3のパターンの前記接触材の間に、前記第3のパターンより面積が小さく、形状が三角形の第4のパターンの前記接触材を配設して、
    前記第2のパターンと前記第3のパターンとの前記接触材の間、または、前記第2のパターンの前記接触材を複数配設して隣接する第2のパターンの前記接触材の間に、前記第2のパターンよりも面積が小さく、形状が三角形の第5のパターンの前記接触材を配設することを特徴とする請求項4記載の塗布方法。
  7. 前記第1のパターン、前記第2のパターンおよび前記第3のパターンの形状は楕円形または多角形であることを特徴とする請求項1記載の塗布方法。
  8. 前記孔と別の孔とが隣接して、前記孔の中心部から第1の所定の距離までと、前記別の孔の中心部からの第2の所定の距離までとが重なる領域には、短い方の距離までの領域に配設するパターンの前記接触材を配設することを特徴とする請求項1記載の塗布方法。
  9. 前記第1,第2の距離は、前記孔の中心部から、前記止め具の挿入によって前記接触材の配設面に伝達する応力が等しい距離であることを特徴とする請求項1記載の塗布方法。
  10. 半導体装置のベース基板と冷却体との間に介在させる接触材を、前記ベース基板または前記冷却体のいずれかの主面に塗布するパターン形成用マスクであって、
    マスク部材の端部から第1の距離の間に、第1の開口部を少なくとも一つ配設し、
    前記第1の距離から第2の距離までの間に、前記第1の開口部より面積の大きい第2の開口部を少なくとも一つ配設し、
    前記第2の距離以上においては、前記第2の開口部より面積の大きい第3の開口部を少なくとも一つ配設したことを特徴とするパターン形成用マスク。
  11. 前記ベース基板または前記冷却体のいずれかの主面に設置し、前記マスク部材の端部は、前記ベース基板に前記冷却体を設置させる止め具を挿入する孔に合わせたことを特徴とする請求項10記載のパターン形成用マスク。
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