JP2009277807A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】静特性を損なうことなく、逆方向サージ破壊耐量を従来よりも高くすることが可能な半導体装置を提供する。
【解決手段】n型炭化珪素エピタキシャル層104と、バリアメタル層106とを備え、n型炭化珪素エピタキシャル層104の表面には、平面的に見てバリアメタル層106の端部を含むようにp型不純物領域108が形成され、p型不純物領域108の表面には、平面的に見てバリアメタル層106の一部を含むように、p++不純物領域110が形成された半導体装置において、平面的に見てp++型不純物領域110の一部の領域にはp型不純物領域112が形成され、p型不純物領域108のp++型不純物領域110との界面よりも深い領域にはp型不純物領域114が形成され、n型炭化珪素エピタキシャル層104のp型不純物領域108との界面よりも深い領域にはn型不純物領域116が形成されている半導体装置1。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置に関し、特にショットキー接合を有する半導体装置に関する。
炭化珪素を半導体材料として用いた半導体装置は、高耐圧、低損失、低リーク電流、高温動作可能、高速動作可能などの優れた特徴を有する。従来、このような半導体装置として、ショットキー接合を有する半導体装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。図11は、従来の半導体装置901を説明するために示す図である。図11(a)は半導体装置901の平面図であり、図11(b)は図11(a)におけるA−A断面図である。
従来の半導体装置901は、図11に示すように、n型炭化珪素エピタキシャル層904を有する炭化珪素半導体基体900と、n型炭化珪素エピタキシャル層904の表面上の一部に形成され、n型炭化珪素エピタキシャル層904との界面でショトキー接合を形成するバリアメタル層906とを備え、n型炭化珪素エピタキシャル層904の表面には、平面的に見てバリアメタル層906の端部を含むようにp型不純物領域908が形成され、p型不純物領域908の表面には、平面的に見てバリアメタル層906の一部を含むようにp++型不純物領域910が形成されている。なお、n型炭化珪素エピタキシャル層904は、n型炭化珪素エピタキシャル層904よりも高濃度のn型不純物を含有するn型炭化珪素単結晶基板902上に形成されている。また、n型炭化珪素単結晶基板902の裏面には裏面電極920が形成されている。
このため、従来の半導体装置901によれば、逆バイアス時にp型不純物領域908が空乏化し、p++型不純物領域910端の電界を緩和して高耐圧を得ることができる。
特開2003−101039号公報(図10)
ところで、このような半導体装置は通常高耐圧が要求される用途に用いられるため、このような半導体装置においては、逆方向サージ破壊耐量を従来よりも高くすることが求められている。もちろん、このような場合であっても、半導体装置の静特性を損なってはいけないことは言うまでもない。
そこで、本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、静特性を損なうことなく、逆方向サージ破壊耐量を従来よりも高くすることが可能な半導体装置を提供することを目的とする。
本発明の半導体装置は、第1導電型の炭化珪素層と、前記炭化珪素層の表面上の一部に形成され、前記炭化珪素層との界面でショットキー接合を形成するバリアメタル層とを備え、前記炭化珪素層の表面又は表面近傍には、平面的に見て前記バリアメタル層の端部の全部又は一部を含むように第1の第2導電型不純物領域が形成され、前記第1の第2導電型不純物領域の表面又は表面近傍には、平面的に見て前記バリアメタル層の一部を含むように、前記第1の第2導電型不純物領域よりも高濃度の第2導電型不純物を含有する第2の第2導電型不純物領域が形成された半導体装置において、平面的に見て前記第2の第2導電型不純物領域の一部の領域には、前記第2の第2導電型不純物領域よりも低濃度の第2導電型不純物を含有する第3の第2導電型不純物領域が形成され、平面的に見て前記一部の領域における、前記第1の第2導電型不純物領域の第2の第2導電型不純物領域との界面よりも深い領域には、前記第1の第2導電型不純物領域よりも低濃度の第2導電型不純物を含有する第4の第2導電型不純物領域が形成され、平面的に見て前記一部の領域における、前記炭化珪素層の前記第1の第2導電型不純物領域との界面よりも深い領域には、前記炭化珪素層よりも高濃度の第1導電型不純物を含有する第1導電型不純物領域が形成されていることを特徴とする。
ところで、従来の半導体装置901においては、逆方向サージ電流の大部分はp++型不純物領域910(本発明の第2の第2導電型不純物領域に相当。)の端部を流れるため、狭い領域に多大な熱が発生することにより温度が上昇し易く、その結果、逆方向サージ破壊耐量を高くすることは容易ではない。
これに対して、本発明の半導体装置によれば、平面的に見て前記一部の領域における、前記炭化珪素層の前記第1の第2導電型不純物領域側との界面よりも深い領域には、前記炭化珪素層よりも高濃度の第1導電型不純物を含有する第1導電型不純物領域(後述する図1(b)の符号116参照。)。が形成されているため、逆バイアス時には、当該第1導電型不純物領域近傍の電界強度が高くなり、逆方向サージ電流は、当該第1導電型不純物領域に誘導されて流れるようになる。その結果、逆方向サージ電流の流れる面積を従来よりも広くすることができるため、従来よりも温度が上昇し難くなり、その結果、逆方向サージ破壊耐量を高くすることが可能となる。
また、本発明の半導体装置によれば、炭化珪素層と、上記した第1導電型不純物領域とでドリフト層を構成することが可能となるため、炭化珪素層単独でドリフト層を構成する場合と比較して、ドリフト層の抵抗を低くすることが可能となる。このため、ドリフト層における逆方向サージ電流によるジュール熱の発生を抑制することが可能となるため、このことによっても、逆方向サージ破壊耐量を高くすることが可能となる。
また、本発明の半導体装置によれば、半導体装置の静特性を決めるショットキー接合の部分については従来の半導体装置の場合と同じ構造を有するため、静特性を損なうこともない。
従って、本発明の半導体装置は、静特性を損なうことなく、逆方向サージ破壊耐量を従来よりも高くすることが可能な半導体装置となる。
本発明の半導体装置においては、前記第3の第2導電型不純物領域、前記第4の第2導電型不純物領域及び第1導電型不純物領域は、前記第1の第2導電型不純物領域の底面を越える深さまで、第1導電型不純物を導入することにより形成されていることが好ましい。
このような構成とすることにより、本発明の半導体装置を比較的簡易なプロセスで製造することが可能となる。
本発明の半導体装置においては、前記一部の領域は、前記第2の第2導電型不純物領域の端部を除く領域であることが好ましい。
このような構成とすることにより、逆方向サージ電流は、上記した第1導電型不純物領域に確実に誘導されて流れるようになるため、逆方向サージ破壊耐量を高くすることが可能となる。
本発明の半導体装置においては、前記バリアメタル層の端部は、前記第3の第2導電型不純物領域上に位置してもよいし、前記第3の第2導電型不純物領域の外側における第2の第2導電型不純物領域上に位置してもよいし、前記第2の第2導電型不純物領域の外側における第1の第2導電型不純物領域上に位置してもよい。
これらのような構成とすることにより、逆方向サージ電流は、上記した第1導電型不純物領域に確実に誘導されて流れるようになるため、逆方向サージ破壊耐量を高くすることが可能となる。
本発明の半導体装置においては、前記一部の領域の幅は、前記第2の第2導電型不純物領域における残余の幅よりも広いことが好ましい。
このような構成とすることにより、逆方向サージ電流の流れる面積をさらに広くすることで逆方向サージ破壊耐量をさらに高くすることが可能となる。
本発明の半導体装置においては、前記炭化珪素層における前記バリアメタル層が形成される面とは反対の面側に位置し、前記炭化珪素層よりも高濃度の第1導電型不純物を含有する第1導電型の第2炭化珪素層をさらに備えることとしてもよいし、当該第2炭化珪素層の裏面に形成された裏面電極をさらに備えることとしてもよい。
以下、本発明の半導体装置について、図に示す実施の形態に基づいて説明する。
[実施形態]
[実施形態1]
1.実施形態1に係る半導体装置1の構成
図1は、実施形態1に係る半導体装置1を説明するために示す図である。図1(a)は半導体装置1の平面図であり、図1(b)は図1(a)におけるA−A断面図である。
実施形態1に係る半導体装置1は、図1に示すように、従来の半導体装置901の場合と同様に、n型炭化珪素エピタキシャル層(炭化珪素層)104を有する炭化珪素半導体基体100と、n型炭化珪素エピタキシャル層104の表面上の一部に形成され、n型炭化珪素エピタキシャル層104との界面でショットキー接合を形成するバリアメタル層106とを備え、n型炭化珪素エピタキシャル層104の表面に、平面的に見てバリアメタル層106の端部を含むようにp型不純物領域(第1の第2導電型不純物領域)108が形成された半導体装置(ショットキーバリアダイオード)である。
型炭化珪素エピタキシャル層104は、n型炭化珪素エピタキシャル層104よりも高濃度のn型不純物を含有するn型炭化珪素単結晶基板(第2炭化珪素層)102上に形成されている。また、p型不純物領域108の表面には、平面的に見てバリアメタル層108の一部を含むように、p型不純物領域108よりも高濃度のp型不純物(第2導電型不純物)を含有するp++型不純物領域(第2の第2導電型不純物領域)110が形成されている。
平面的に見てp++型不純物領域110の一部の領域には、p++型不純物領域110よりも低濃度のp型不純物を含有するp型不純物領域112(第3の第2導電型不純物領域)が形成されている。また、平面的に見て上記一部の領域における、p型不純物領域108のp++型不純物領域110との界面よりも深い領域には、p型不純物領域108よりも低濃度のp型不純物を含有するp型不純物領域114(第4の第2導電型不純物領域)が形成されている。また、平面的に見て上記一部の領域における、n型炭化珪素エピタキシャル層104のp型不純物領域108との界面よりも深い領域には、n型炭化珪素エピタキシャル層104よりも高濃度のn型不純物を含有するn型不純物領域116(第1導電型不純物領域)が形成されている。
++型不純物領域112、p型不純物領域114及びn型不純物領域116は、p型不純物領域108の底面を越える深さまで、n型不純物(第1導電型不純物)を導入することにより形成されている。n型炭化珪素単結晶基板102の裏面には裏面電極130が形成されている。
型炭化珪素単結晶基板102としては、n型不純物濃度が例えば5×1017cm−3〜5×1019cm−3程度、厚さが例えば30μm〜400μm程度のものを用いることができる。また、n型炭化珪素単結晶基板102の結晶多形としては例えば4Hのものを用いることができる。
型炭化珪素エピタキシャル層104としては、n型不純物濃度が例えば1×1015cm−3〜1×1018cm−3程度、厚さが例えば3μm〜20μm程度のものを用いることができる。
バリアメタル層106としては、n型炭化珪素エピタキシャル層104との間でショットキー接合を形成する金属(例えば、チタン。)からなるバリアメタル層を用いることができる。バリアメタル層106をそのままアノード電極として用いてもよいし、バリアメタル層106とオーミック接続可能な金属膜(例えば、チタン及びアルミニウムが積層された積層膜又はニッケル膜。)をアノード電極として用いてもよい。
裏面電極130としては、例えばチタン、ニッケル及び銀が積層された積層膜からなるものを用いることができる。裏面電極130はカソード電極となる。
p型不純物領域108は、深さが例えば0.2μm〜1.0μm程度であり、p型不純物濃度が例えば1×1015cm−3〜1×1018cm−3程度である。p型不純物領域108は、n型炭化珪素エピタキシャル層104の表面に環状に形成されている(図1(a)参照。)。
++型不純物領域110は、深さが例えば0.1μm〜0.5μm程度であり、p型不純物濃度が例えば1×1017cm−3〜1×1019cm−3程度である。
n型不純物は、p型不純物領域108の底面を0.1〜0.5μmだけ越える深さまでイオン注入されている。また、n型不純物は、図1に示すように、平面的に見てp++型不純物領域110におけるp++型不純物領域110の端部を除く領域に、イオン注入されている。その結果、p++型不純物領域110の中央部に、p型不純物領域112が形成され、p型不純物領域108におけるp型不純物領域112よりも深い位置にp型不純物領域114が形成され、p型不純物領域114よりも深い位置におけるn型炭化珪素エピタキシャル層104中にn型不純物領域116が形成されている。p型不純物領域112におけるp型不純物濃度は、例えば1×1016cm−3〜3×1018cm−3程度であり、p型不純物領域114におけるp型不純物濃度は、例えば1×1014cm−3〜1×1017cm−3程度であり、n型不純物領域116におけるn型不純物濃度は、例えば1×1016cm−3〜1×1019cm−3程度である。
2.実施形態1に係る半導体装置1を製造する方法
図2及び図3は、実施形態1に係る半導体装置1を製造する方法を説明するために示す図である。図2(a)〜図2(c)及び図3(a)〜図3(d)は各工程図である。
実施形態1に係る半導体装置1は、図2及び図3に示すように、以下の工程(S1)〜工程(S7)を行うことによって製造することができる。
(S1)半導体基体準備工程
型炭化珪素単結晶基板102(厚さ:400μm、不純物濃度:1×1019cm−3)の上面にn型炭化珪素エピタキシャル層104(厚さ:10μm、不純物濃度:1×1016cm−3)が形成された炭化珪素半導体基体100を準備する(図2(a)参照。)。
(S2)第1のp型不純物導入工程
まず、炭化珪素半導体基体100の表面を清浄化する。その後、炭化珪素半導体基体100の表面に、p型不純物領域108に対応する部分に開口を有するマスクM1を形成する。その後、当該マスクM1を介して、n型炭化珪素エピタキシャル層104の所定部位107にp型不純物としてのボロンイオンを比較的少量打ち込む(図2(b)参照。)。なお、第1のp型不純物導入工程においては、マスクM1の開口に薄いシリコン酸化膜などが存在する条件下でボロンイオンの打ち込みを行ってもよい。
(S3)第2のp型不純物導入工程
まず、マスクM1を除去する。その後、炭化珪素半導体基体100の表面に、p++型不純物領域110に対応する部分に開口を有するマスクM2を形成する。その後、当該マスクM2を介してn型炭化珪素エピタキシャル層104の所定部位109にp型不純物としてのボロンイオンを第1のp型不純物導入工程においてよりも低エネルギー量でかつ第1のp型不純物導入工程においてよりも多量打ち込む(図2(c)参照。)。なお、第2のp型不純物導入工程においては、マスクM2の開口に薄いシリコン酸化膜などが存在する条件下でボロンイオンの打ち込みを行ってもよい。
(S4)n型不純物導入工程
まず、マスクM2を除去する。その後、炭化珪素半導体基体100の表面に、p型不純物領域112に対応する部分に開口を有するマスクM3を形成する。その後、当該マスクM3を介してn型炭化珪素エピタキシャル層104の所定部位111,113,115にn型不純物としてのリンイオンを幅広いエネルギー量範囲で打ち込む(図3(a)参照。)。なお、n型不純物導入工程においては、マスクM3の開口に薄いシリコン酸化膜などが存在する条件下でリンイオンの打ち込みを行ってもよい。
(S5)不純物活性化工程
まず、マスクM3を除去する。その後、炭化珪素半導体基体100の表面及び裏面に保護レジスト層(図示せず。)を形成した後、当該保護レジスト層を炭化してグラファイトマスクM4,M5を形成する(図3(b)参照。)。その後、炭化珪素半導体基体100を1600℃以上の温度に加熱することによりp型不純物及びn型不純物の活性化を行い、p型不純物領域108(深さ:0.5μm、表面p型不純物濃度:1.0×1017cm−3)、p++型不純物領域110(深さ:0.2μm、表面p型不純物濃度:1.0×1019cm−3)、p型不純物領域112(深さ:0.2μm、表面p型不純物濃度:1.0×1018cm−3)、p型不純物領域114(p型不純物濃度:1.0×1016cm−3)及びn型不純物領域116(n型不純物濃度:1.0×1018cm−3)を形成する(図3(b)参照。)。
(S6)バリアメタル層形成工程
まず、グラファイトマスクM4,M5を除去する。その後、炭化珪素半導体基体100の表面の一部に、チタンからなるバリアメタル層106を形成する(図3(c)参照。)。
(S7)裏面電極形成工程
炭化珪素半導体基体100の裏面にチタン、ニッケル及び銀が積層された積層膜からなる裏面電極130を形成する(図3(d)参照。)。
以上の工程を行うことによって、実施形態1に係る半導体装置1を製造することができる。
3.実施形態1に係る半導体装置1の効果
図4は、実施形態1に係る半導体装置1の効果を説明するために示す図である。図4(a)は実施形態1に係る半導体装置1における逆方向サージ電流の電流経路を模式的に示す図であり、図4(b)は比較例1に係る半導体装置901(従来の半導体装置901に相当。)における逆方向サージ電流の電流経路を模式的に示す図である。
実施形態1に係る半導体装置1によれば、平面的に見てp++型不純物領域110の一部の領域における、n型炭化珪素エピタキシャル層104のp型不純物領域108との界面よりも深い領域には、n型炭化珪素エピタキシャル層104よりも高濃度のn型不純物を含有するn型不純物領域116が形成されているため、逆バイアス時には、n型不純物領域116近傍の電界強度が高くなり、図4に示すように、逆方向サージ電流は、当該n型不純物領域116に誘導されて流れるようになる。その結果、逆方向サージ電流の流れる面積を従来よりも広くすることができるため、従来よりも温度が上昇し難くなり、その結果、逆方向サージ破壊耐量を高くすることが可能となる。
また、実施形態1に係る半導体装置1によれば、n型炭化珪素エピタキシャル層104とn型不純物領域116とでドリフト層を構成することが可能となるため、n型炭化珪素エピタキシャル層単独でドリフト層を構成する場合と比較して、ドリフト層の抵抗を低くすることが可能となる。このため、ドリフト層における逆方向サージ電流によるジュール熱の発生を抑制することが可能となるため、このことによっても、逆方向サージ破壊耐量を高くすることが可能となる。
また、実施形態1に係る半導体装置1によれば、半導体装置の静特性を決めるショットキー接合の部分については従来の半導体装置901の場合と同じ構造を有するため、静特性を損なうこともない。
従って、実施形態1に係る半導体装置1は、静特性を損なうことなく、逆方向サージ破壊耐量を従来よりも高くすることが可能な半導体装置となる。
また、実施形態1に係る半導体装置1によれば、p型不純物領域112、p型不純物領域114及びn型不純物領域116は、p型不純物領域108の底面を越える深さまでn型不純物を導入することにより形成されているため、実施形態1に係る半導体装置を比較的簡易なプロセスで製造することが可能となる。
また、実施形態1に係る半導体装置1によれば、上記一部の領域は、p++型不純物領域110の端部を除く領域であるため、逆方向サージ電流は、n型不純物領域116に確実に誘導されて流れるようになるため、逆方向サージ破壊耐量を高くすることが可能となる。その結果、本発明の効果が確実に得られるようになる。
また、実施形態1に係る半導体装置1においては、バリアメタル層106の端部は、p型不純物領域112上に位置しているため、逆方向サージ電流は、p型不純物領域112を介してn型不純物領域116に確実に誘導されて流れるようになる。その結果、本発明の効果が確実に得られるようになる。
また、実施形態1に係る半導体装置1においては、p型不純物領域112の幅(n型不純物領域116の幅)は、p++型不純物領域110の幅よりも広いため、逆方向サージ電流の流れる面積をさらに広することで逆方向サージ破壊耐量をさらに高くすることが可能となる。
[実施形態2]
図5は、実施形態2に係る半導体装置2の部分断面図である。
実施形態2に係る半導体装置2は、基本的には実施形態1に係る半導体装置1と同様の構成を有するが、バリアメタル層106の端部の位置が実施形態1に係る半導体装置1の場合とは異なる。すなわち、実施形態2に係る半導体装置2においては、図5に示すように、バリアメタル層106の端部の位置は、p型不純物領域112の外側におけるp++型不純物領域110上に位置する。
このように、実施形態2に係る半導体装置2は、バリアメタル層106の端部の位置が実施形態1に係る半導体装置1の場合とは異なるが、実施形態1に係る半導体装置1の場合と同様に、平面的に見てp++型不純物領域110の一部の領域における、n型炭化珪素エピタキシャル層104のp型不純物領域108との界面よりも深い領域には、n型炭化珪素エピタキシャル層104よりも高濃度のn型不純物を含有するn型不純物領域116が形成されているため、静特性を損なうことなく、逆方向サージ破壊耐量を従来よりも高くすることが可能な半導体装置となる。
なお、実施形態2に係る半導体装置2は、バリアメタル層106の端部の位置以外の点については、実施形態1に係る半導体装置1と同様の構成を有するため、実施形態1に係る半導体装置1が有する効果のうち該当する効果を有する。
[実施形態3]
図6は、実施形態3に係る半導体装置3の部分断面図である。
実施形態3に係る半導体装置3は、基本的には実施形態1に係る半導体装置1と同様の構成を有するが、バリアメタル層106の端部の位置が実施形態1に係る半導体装置1の場合とは異なる。すなわち、実施形態3に係る半導体装置3においては、図6に示すように、バリアメタル層106の端部の位置は、p++型不純物領域110の外側におけるp型不純物領域108上に位置する。
このように、実施形態3に係る半導体装置3は、バリアメタル層106の端部の位置が実施形態1に係る半導体装置1の場合とは異なるが、実施形態1に係る半導体装置1の場合と同様に、平面的に見てp++型不純物領域110の一部の領域における、n型炭化珪素エピタキシャル層104のp型不純物領域108との界面よりも深い領域には、n型炭化珪素エピタキシャル層104よりも高濃度のn型不純物を含有するn型不純物領域116が形成されているため、静特性を損なうことなく、逆方向サージ破壊耐量を従来よりも高くすることが可能な半導体装置となる。
なお、実施形態3に係る半導体装置3は、バリアメタル層106の端部の位置以外の点については、実施形態1に係る半導体装置1と同様の構成を有するため、実施形態1に係る半導体装置1が有する効果のうち該当する効果を有する。
以上、本発明の半導体装置を上記の実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
(1)上記した各実施形態においては、p型不純物領域108の表面にp++型不純物領域110が形成された半導体基体の所定位置にn型不純物を導入した半導体装置を例にとって本発明の半導体装置を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。図7は、変形例1に係る半導体装置4の部分断面図である。図8は、変形例2に係る半導体装置5の部分断面図である。図7及び図8に示すように、p型不純物領域108の表面における平面的に見てp++型不純物領域110の外側にp型不純物領域110と離隔してp++型不純物領域118がさらに形成された半導体基体の所定位置にn型不純物を導入した半導体装置であってもよいし、n型炭化珪素エピタキシャル層104の表面における平面的に見てp型不純物領域108の外側にp型不純物領域108と離隔してp型不純物領域120がさらに形成された半導体基体の所定位置にn型不純物を導入した半導体装置であってもよい。
(2)上記した各実施形態においては、第1のp型不純物導入工程及び第2のp型不純物導入工程を実施した後にn型不純物導入工程を実施する場合を例にとって、本発明の半導体装置を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。図9及び図10は、変形例3に係る半導体装置の製造方法を説明するために示す図である。図9(a)〜図9(c)及び図10(a)〜図10(d)は各工程図である。図9及び図10に示すように、第1のp型不純物導入工程及び第2のp型不純物導入工程を実施するのに先立ってn型不純物導入工程を実施することとしてもよい。
(3)上記した各実施形態においては、平面的に見てp++型不純物領域110における一部の領域に、イオン注入によりn型不純物が導入されているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、不純物拡散その他の方法によりn型不純物を導入することもできる。
(4)上記した各実施形態においては、n型炭化珪素エピタキシャル層104の表面にp型不純物領域108が形成された半導体装置を例にとって本発明の半導体装置を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、n型炭化珪素エピタキシャル層の表面近傍にp型不純物領域が形成された半導体装置に本発明を適用することもできる。
(5)上記した各実施形態においては、p型不純物領域108の表面にp++型不純物領域110が形成された半導体装置を例にとって本発明の半導体装置を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、p型不純物領域の表面近傍にp++型不純物領域が形成された半導体装置に本発明を適用することもできる。
(6)上記した各実施形態においては、第1導電型をn型とし第2導電型をp型として、本発明の半導体装置を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、第1導電型をp型とし第2導電型をn型としてもよい。
(7)上記した各実施形態においては、n型炭化珪素単結晶基板として結晶多形が4Hであるものを用いたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、n型炭化珪素単結晶基板として結晶多形が6H又は3Cであるものを用いることもできる。
実施形態1に係る半導体装置1を説明するために示す図である。 実施形態1に係る半導体装置1を製造する方法を説明するために示す図である。 実施形態1に係る半導体装置1を製造する方法を説明するために示す図である。 実施形態1に係る半導体装置1の効果を説明するために示す図である。 実施形態2に係る半導体装置2の部分断面図である。 実施形態3に係る半導体装置3の部分断面図である。 変形例1に係る半導体装置4の部分断面図である。 変形例2に係る半導体装置5の部分断面図である。 変形例3に係る半導体装置の製造方法を説明するために示す図である。 変形例3に係る半導体装置の製造方法を説明するために示す図である。 従来の半導体装置901を説明するために示す図である。
符号の説明
1,2,3,4,5,901…半導体装置、100,900…炭化珪素半導体基体、102,902…n型炭化珪素単結晶基板、104,904…n型炭化珪素エピタキシャル層、106,906…バリアメタル層、107,109,111,113,115…(n型炭化珪素エピタキシャル層の)所定部位、108,120,908…p型不純物領域、110,118,910…p++型不純物領域、112…p型不純物領域、114…p型不純物領域、116…n型不純物領域、130,930…裏面電極、M1,M2,M3…マスク、M4,M5…グラファイトマスク

Claims (9)

  1. 第1導電型の炭化珪素層と、
    前記炭化珪素層の表面上の一部に形成され、前記炭化珪素層との界面でショットキー接合を形成するバリアメタル層とを備え、
    前記炭化珪素層の表面又は表面近傍には、平面的に見て前記バリアメタル層の端部の全部又は一部を含むように第1の第2導電型不純物領域が形成され、
    前記第1の第2導電型不純物領域の表面又は表面近傍には、平面的に見て前記バリアメタル層の一部を含むように、前記第1の第2導電型不純物領域よりも高濃度の第2導電型不純物を含有する第2の第2導電型不純物領域が形成された半導体装置において、
    平面的に見て前記第2の第2導電型不純物領域の一部の領域には、前記第2の第2導電型不純物領域よりも低濃度の第2導電型不純物を含有する第3の第2導電型不純物領域が形成され、
    平面的に見て前記一部の領域における、前記第1の第2導電型不純物領域の第2の第2導電型不純物領域との界面よりも深い領域には、前記第1の第2導電型不純物領域よりも低濃度の第2導電型不純物を含有する第4の第2導電型不純物領域が形成され、
    平面的に見て前記一部の領域における、前記炭化珪素層の前記第1の第2導電型不純物領域側との界面よりも深い領域には、前記炭化珪素層よりも高濃度の第1導電型不純物を含有する第1導電型不純物領域が形成されていることを特徴とする半導体装置。
  2. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記第3の第2導電型不純物領域、前記第4の第2導電型不純物領域及び第1導電型不純物領域は、前記第1の第2導電型不純物領域の底面を越える深さまで、第1導電型不純物を導入することにより形成されていることを特徴とする半導体装置。
  3. 請求項1又は2に記載の半導体装置において、
    前記一部の領域は、前記第2の第2導電型不純物領域の端部を除く領域であることを特徴とする半導体装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の半導体装置において、
    前記バリアメタル層の端部は、前記第3の第2導電型不純物領域上に位置することを特徴とする半導体装置。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載の半導体装置において、
    前記バリアメタル層の端部は、前記第3の第2導電型不純物領域の外側における第2の第2導電型不純物領域上に位置することを特徴とする半導体装置。
  6. 請求項1〜3のいずれかに記載の半導体装置において、
    前記バリアメタル層の端部は、前記第2の第2導電型不純物領域の外側における第1の第2導電型不純物領域上に位置することを特徴とする半導体装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の半導体装置において、
    前記一部の領域の幅は、前記第2の第2導電型不純物領域における残余の幅よりも広いことを特徴とする半導体装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の半導体装置において、
    前記炭化珪素層における前記バリアメタル層が形成される面とは反対の面側に位置し、前記炭化珪素層よりも高濃度の第1導電型不純物を含有する第1導電型の第2炭化珪素層をさらに備えることを特徴とする半導体装置。
  9. 請求項8に記載の半導体装置において、
    前記炭化珪素層の裏面に形成された裏面電極をさらに備えることを特徴とする半導体装置。
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