JP2009277807A - 半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】n−型炭化珪素エピタキシャル層104と、バリアメタル層106とを備え、n−型炭化珪素エピタキシャル層104の表面には、平面的に見てバリアメタル層106の端部を含むようにp型不純物領域108が形成され、p型不純物領域108の表面には、平面的に見てバリアメタル層106の一部を含むように、p++不純物領域110が形成された半導体装置において、平面的に見てp++型不純物領域110の一部の領域にはp+型不純物領域112が形成され、p型不純物領域108のp++型不純物領域110との界面よりも深い領域にはp−型不純物領域114が形成され、n−型炭化珪素エピタキシャル層104のp型不純物領域108との界面よりも深い領域にはn型不純物領域116が形成されている半導体装置1。
【選択図】図1
Description
これに対して、本発明の半導体装置によれば、平面的に見て前記一部の領域における、前記炭化珪素層の前記第1の第2導電型不純物領域側との界面よりも深い領域には、前記炭化珪素層よりも高濃度の第1導電型不純物を含有する第1導電型不純物領域(後述する図1(b)の符号116参照。)。が形成されているため、逆バイアス時には、当該第1導電型不純物領域近傍の電界強度が高くなり、逆方向サージ電流は、当該第1導電型不純物領域に誘導されて流れるようになる。その結果、逆方向サージ電流の流れる面積を従来よりも広くすることができるため、従来よりも温度が上昇し難くなり、その結果、逆方向サージ破壊耐量を高くすることが可能となる。
[実施形態1]
1.実施形態1に係る半導体装置1の構成
図1は、実施形態1に係る半導体装置1を説明するために示す図である。図1(a)は半導体装置1の平面図であり、図1(b)は図1(a)におけるA−A断面図である。
p++型不純物領域112、p−型不純物領域114及びn型不純物領域116は、p型不純物領域108の底面を越える深さまで、n型不純物(第1導電型不純物)を導入することにより形成されている。n+型炭化珪素単結晶基板102の裏面には裏面電極130が形成されている。
図2及び図3は、実施形態1に係る半導体装置1を製造する方法を説明するために示す図である。図2(a)〜図2(c)及び図3(a)〜図3(d)は各工程図である。
n+型炭化珪素単結晶基板102(厚さ:400μm、不純物濃度:1×1019cm−3)の上面にn−型炭化珪素エピタキシャル層104(厚さ:10μm、不純物濃度:1×1016cm−3)が形成された炭化珪素半導体基体100を準備する(図2(a)参照。)。
まず、炭化珪素半導体基体100の表面を清浄化する。その後、炭化珪素半導体基体100の表面に、p型不純物領域108に対応する部分に開口を有するマスクM1を形成する。その後、当該マスクM1を介して、n−型炭化珪素エピタキシャル層104の所定部位107にp型不純物としてのボロンイオンを比較的少量打ち込む(図2(b)参照。)。なお、第1のp型不純物導入工程においては、マスクM1の開口に薄いシリコン酸化膜などが存在する条件下でボロンイオンの打ち込みを行ってもよい。
まず、マスクM1を除去する。その後、炭化珪素半導体基体100の表面に、p++型不純物領域110に対応する部分に開口を有するマスクM2を形成する。その後、当該マスクM2を介してn−型炭化珪素エピタキシャル層104の所定部位109にp型不純物としてのボロンイオンを第1のp型不純物導入工程においてよりも低エネルギー量でかつ第1のp型不純物導入工程においてよりも多量打ち込む(図2(c)参照。)。なお、第2のp型不純物導入工程においては、マスクM2の開口に薄いシリコン酸化膜などが存在する条件下でボロンイオンの打ち込みを行ってもよい。
まず、マスクM2を除去する。その後、炭化珪素半導体基体100の表面に、p+型不純物領域112に対応する部分に開口を有するマスクM3を形成する。その後、当該マスクM3を介してn−型炭化珪素エピタキシャル層104の所定部位111,113,115にn型不純物としてのリンイオンを幅広いエネルギー量範囲で打ち込む(図3(a)参照。)。なお、n型不純物導入工程においては、マスクM3の開口に薄いシリコン酸化膜などが存在する条件下でリンイオンの打ち込みを行ってもよい。
まず、マスクM3を除去する。その後、炭化珪素半導体基体100の表面及び裏面に保護レジスト層(図示せず。)を形成した後、当該保護レジスト層を炭化してグラファイトマスクM4,M5を形成する(図3(b)参照。)。その後、炭化珪素半導体基体100を1600℃以上の温度に加熱することによりp型不純物及びn型不純物の活性化を行い、p型不純物領域108(深さ:0.5μm、表面p型不純物濃度:1.0×1017cm−3)、p++型不純物領域110(深さ:0.2μm、表面p型不純物濃度:1.0×1019cm−3)、p+型不純物領域112(深さ:0.2μm、表面p型不純物濃度:1.0×1018cm−3)、p−型不純物領域114(p型不純物濃度:1.0×1016cm−3)及びn型不純物領域116(n型不純物濃度:1.0×1018cm−3)を形成する(図3(b)参照。)。
まず、グラファイトマスクM4,M5を除去する。その後、炭化珪素半導体基体100の表面の一部に、チタンからなるバリアメタル層106を形成する(図3(c)参照。)。
炭化珪素半導体基体100の裏面にチタン、ニッケル及び銀が積層された積層膜からなる裏面電極130を形成する(図3(d)参照。)。
図4は、実施形態1に係る半導体装置1の効果を説明するために示す図である。図4(a)は実施形態1に係る半導体装置1における逆方向サージ電流の電流経路を模式的に示す図であり、図4(b)は比較例1に係る半導体装置901(従来の半導体装置901に相当。)における逆方向サージ電流の電流経路を模式的に示す図である。
図5は、実施形態2に係る半導体装置2の部分断面図である。
実施形態2に係る半導体装置2は、基本的には実施形態1に係る半導体装置1と同様の構成を有するが、バリアメタル層106の端部の位置が実施形態1に係る半導体装置1の場合とは異なる。すなわち、実施形態2に係る半導体装置2においては、図5に示すように、バリアメタル層106の端部の位置は、p+型不純物領域112の外側におけるp++型不純物領域110上に位置する。
図6は、実施形態3に係る半導体装置3の部分断面図である。
実施形態3に係る半導体装置3は、基本的には実施形態1に係る半導体装置1と同様の構成を有するが、バリアメタル層106の端部の位置が実施形態1に係る半導体装置1の場合とは異なる。すなわち、実施形態3に係る半導体装置3においては、図6に示すように、バリアメタル層106の端部の位置は、p++型不純物領域110の外側におけるp型不純物領域108上に位置する。
Claims (9)
- 第1導電型の炭化珪素層と、
前記炭化珪素層の表面上の一部に形成され、前記炭化珪素層との界面でショットキー接合を形成するバリアメタル層とを備え、
前記炭化珪素層の表面又は表面近傍には、平面的に見て前記バリアメタル層の端部の全部又は一部を含むように第1の第2導電型不純物領域が形成され、
前記第1の第2導電型不純物領域の表面又は表面近傍には、平面的に見て前記バリアメタル層の一部を含むように、前記第1の第2導電型不純物領域よりも高濃度の第2導電型不純物を含有する第2の第2導電型不純物領域が形成された半導体装置において、
平面的に見て前記第2の第2導電型不純物領域の一部の領域には、前記第2の第2導電型不純物領域よりも低濃度の第2導電型不純物を含有する第3の第2導電型不純物領域が形成され、
平面的に見て前記一部の領域における、前記第1の第2導電型不純物領域の第2の第2導電型不純物領域との界面よりも深い領域には、前記第1の第2導電型不純物領域よりも低濃度の第2導電型不純物を含有する第4の第2導電型不純物領域が形成され、
平面的に見て前記一部の領域における、前記炭化珪素層の前記第1の第2導電型不純物領域側との界面よりも深い領域には、前記炭化珪素層よりも高濃度の第1導電型不純物を含有する第1導電型不純物領域が形成されていることを特徴とする半導体装置。 - 請求項1に記載の半導体装置において、
前記第3の第2導電型不純物領域、前記第4の第2導電型不純物領域及び第1導電型不純物領域は、前記第1の第2導電型不純物領域の底面を越える深さまで、第1導電型不純物を導入することにより形成されていることを特徴とする半導体装置。 - 請求項1又は2に記載の半導体装置において、
前記一部の領域は、前記第2の第2導電型不純物領域の端部を除く領域であることを特徴とする半導体装置。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の半導体装置において、
前記バリアメタル層の端部は、前記第3の第2導電型不純物領域上に位置することを特徴とする半導体装置。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の半導体装置において、
前記バリアメタル層の端部は、前記第3の第2導電型不純物領域の外側における第2の第2導電型不純物領域上に位置することを特徴とする半導体装置。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の半導体装置において、
前記バリアメタル層の端部は、前記第2の第2導電型不純物領域の外側における第1の第2導電型不純物領域上に位置することを特徴とする半導体装置。 - 請求項1〜6のいずれかに記載の半導体装置において、
前記一部の領域の幅は、前記第2の第2導電型不純物領域における残余の幅よりも広いことを特徴とする半導体装置。 - 請求項1〜7のいずれかに記載の半導体装置において、
前記炭化珪素層における前記バリアメタル層が形成される面とは反対の面側に位置し、前記炭化珪素層よりも高濃度の第1導電型不純物を含有する第1導電型の第2炭化珪素層をさらに備えることを特徴とする半導体装置。 - 請求項8に記載の半導体装置において、
前記炭化珪素層の裏面に形成された裏面電極をさらに備えることを特徴とする半導体装置。
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