JP2009277774A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】トレンチ開口部の緩やかな傾斜部の角度ゆらぎを低減することを課題とする。
【解決手段】半導体基板上の素子領域上にトレンチエッチマスクを形成する工程と、前記トレンチエッチマスクを用いて、前記半導体基板をエッチングすることで、第1の傾斜部を有する第1の溝を形成する工程と、前記トレンチエッチマスクの側壁と、前記第1の傾斜部の少なくとも一部を覆うサイドウォールスペーサーを形成する工程と、前記トレンチエッチマスクとサイドウォールスペーサーとを用いて、前記半導体基板をエッチングし、前記第1の傾斜部より急な第2の傾斜部を有する第2の溝を形成する工程を経ることで、第1の傾斜部と第2の傾斜部とから構成されるトレンチを形成することを特徴とする半導体装置の製造方法により上記課題を解決する。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置及びその製造方法に関する。更に詳しくは、本発明は、STI(Shallow Trench Isolation)を備えた半導体装置及びその製造方法に関する。
半導体装置における素子分離にはLOCOS(Local Oxidation Of Silicon)法が一般的に用いられてきた。しかし、このLOCOS法では、素子形成領域へ酸化膜が侵食してバーズビークが発生する。この発生により素子形成領域が減少するため、LOCOS法は近年のULSIの微細化には対応できなくなってきている。このため、最近では、半導体基板にトレンチを形成した後に、そのトレンチを絶縁膜で埋め込んで素子分離を行うSTI法が注目されてきている。STI法を図5(a)〜(g)を参照しながら説明する。
半導体基板301上の全面に厚さ10nm程度のシリコン酸化膜302を形成し、続いて厚さ160nm程度のシリコン窒化膜303を形成する(図5(a)参照)。
次に、フォトリソグラフィー技術によりフォトレジストパターン305を形成する(図5(b)参照)。
更に、フォトレジストパターン305をマスクにシリコン窒化膜303とシリコン酸化膜302をドライエッチングし、フォトレジストパターン305を除去する(図5(c)参照)。
次いで、シリコン窒化膜303をマスクに半導体基板301をドライエッチングしてトレンチ306を形成する(図5(d)参照)。
更に、トレンチ306の内壁を熱酸化した後、CVD(Chemical Vapor Deposition)技術によりトレンチ306を埋めるようにシリコン酸化膜307を形成する(図5(e)参照)。
次に、CMP(Chemical Mechanical Polishing)技術にてトレンチ306の内部のみにシリコン酸化膜が残るようにシリコン酸化膜307研磨する。更に、ウェットエッチングにてシリコン窒化膜303とシリコン酸化膜302を除去することでSTI(素子分離領域)が形成される(図5(f)参照)。
その後、素子の閾値を合わせ込むためのイオン注入工程、熱酸化によるゲート絶縁膜308を形成する工程、ゲート電極309を形成する工程等を経てMOSトランジスタを形成する(図5(g)参照)。
しかしながら、上記のように形成したSTIは、トレンチ開口部の角度が急である。そのため、このSTIを備えたMOSトランジスタは、ゲート電極309のエッジ部310で、ゲート電極からの電界集中が生じる。その結果、ゲート電圧が低い状態でも電流が流れやすくなる。すなわち、エッジ部310で閾値の低い寄生トランジスタが形成されたと等しい状態になり、図3の実線に示すように、ゲート電圧−ドレイン電流曲線が低電圧側に振れるという問題がある。なお、ゲート電圧−ドレイン電流曲線が低電圧側に振れることは、ハンプ特性と称される。また、図3において、点線はハンプ特性のないMOSトランジスタのゲート電圧−ドレイン電流曲線である。
ハンプ特性を抑制するための方法として、例えば、特開2004−63921号公報(特許文献1)では、半導体基板へのトレンチエッチを2段階にすることでトレンチ開口部に緩い傾斜をもたせることが提案されている。この公報に記載の方法を、図4(a)〜(c)を用いて説明する。
半導体基板301上の全面にシリコン酸化膜302を形成し、続いてシリコン窒化膜303を形成する。フォトレジストパターンをマスクにシリコン窒化膜303とシリコン酸化膜302をドライエッチングし、フォトレジストパターンを除去する(図4(a)参照)。
次いで、半導体基板301の表面に対するテーパー角が緩やかになるように、シリコン窒化膜303をマスクに半導体基板301をドライエッチングして第1の溝を形成する。このドライエッチングの際に、シリコン窒化膜303の側面及び第1の溝の側面には、エッチングの反応生成物311が堆積する(図4(b)参照)。
次に、反応生成物311とシリコン窒化膜303とをマスクに、第1の溝のテーパー角より急な側面を有する第2の溝をエッチングにより形成する(図4(c))。第1の溝と第2の溝とでトレンチが得られる。
特開2004−63921号公報
しかしながら、上記公報の2段階のトレンチエッチでは、図4(d)に示すように、以下のような問題がある。
反応生成物311とシリコン窒化膜303とをマスクに半導体基板301に第2の溝をエッチングにより形成する際、反応生成物もエッチングにより除去されることがある。図4(d)中、312は反応生成物が除去された部位を意味する。
除去された部位では、第2の溝のテーパー角が望む角度より急となり、この部位に形成されるMOSトランジスタにハンプ特性を生じさせることになる。
第2の溝を形成する際のエッチング条件を反応生成物ができるだけ除去されない条件とすることが考えられる。しかし、そのような条件にすることは、第2の溝を形成するために要する時間が長くなったり、第2の溝のテーパー角を大きくできなかったり、第2の溝を深くできなかったりするという問題がある。
加えて、反応生成物を堆積させる役割も有する第1の溝のエッチングと、反応生成物をマスクとする第2の溝のエッチングとは、エッチングの性質が異なる。そのため、エッチング装置内(チャンバー内)の状態を安定させるのは困難となり、エッチング特性が処理されるロット内で変化してしまう。その結果、形成されるトレンチの形状がロット内でばらつくという問題がある。
本発明の発明者は、上記の問題を鑑み、MOSトランジスタのような半導体装置のハンプ特性を抑制するために重要となるトレンチ開口部の緩やかな傾斜部の角度ゆらぎを低減することで、特性が低下しないSTIの構造及びその製造方法を見い出し本発明に至った。
かくして本発明によれば、半導体基板上の素子領域上にトレンチエッチマスクを形成する工程と、
前記トレンチエッチマスクを用いて、前記半導体基板をエッチングすることで、第1の傾斜部を有する第1の溝を形成する工程と、
前記トレンチエッチマスクの側壁と、前記第1の傾斜部の少なくとも一部を覆うサイドウォールスペーサーを形成する工程と、
前記トレンチエッチマスクとサイドウォールスペーサーとを用いて、前記半導体基板をエッチングし、前記第1の傾斜部より急な第2の傾斜部を有する第2の溝を形成する工程を経ることで、
第1の傾斜部と第2の傾斜部とから構成されるトレンチを形成することを特徴とする半導体装置の製造方法が提供される。
更に、本発明によれば、半導体基板と、前記半導体基板内に形成されたトレンチを具備し、
前記トレンチが、その上部側から、緩い傾斜の第1の傾斜部と、第1の傾斜部の下部に形成された第1の傾斜部より急な傾斜の第2の傾斜部と、第2の傾斜の下部に形成された第2の傾斜部より緩い傾斜の第3の傾斜部とから構成される側壁を有することを特徴とする半導体装置が提供される。
本発明によれば、第2の溝の第2の傾斜部のテーパー角を所定値に安定して製造可能であり、その結果、ハンプ特性の抑制された半導体装置を提供しうるSTIを備えた半導体装置が提供される。
更に、第2の溝の形成を別個の工程で製造されたサイドウォールスペーサーを使用して行うため、第1の溝の形成時に生じる反応生成物を使用する従来方法と比べて、トレンチの形状のバラツキを抑制できる。
また、第2の溝の底面部領域を下方に凸のラウンド形状を示すように形成すれば、トレンチ内部を絶縁膜で埋設した後のストレスをより緩和でき、その結果、絶縁膜の結晶欠陥の発生を抑制できる。
まず、本発明の半導体装置の製造方法を、工程順に説明する。
半導体基板上の素子領域上にトレンチエッチマスクが形成される。
本発明で使用できる半導体基板としては、半導体装置に使用されるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、シリコン、ゲルマニウム等の元素半導体、シリコンゲルマニウム、GaAs、InGaAs、ZnSe、GaN等の化合物半導体によるバルク基板が挙げられる。なかでもシリコン基板が好ましい。半導体基板は、内部を流れる電流量に多少が生ずるが、単結晶、多結晶又はアモルファスのいずれであってもよい。
次に、素子領域に形成される素子としては、トランジスタ、キャパシタ、抵抗等が挙げられる。本発明では、ゲート電極のエッジ部の電解集中を抑制できる観点から、素子には、トランジスタが含まれていることが好ましい。
トレンチエッチマスクは、通常、素子領域を覆い、STIを形成する領域が開口するパターンを有する。また、トレンチエッチマスクは、エッチングに対する耐性を有する限り、その材料は特に限定されない。例えば、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化シリコンと窒化シリコンの積層体等が挙げられる。
トレンチエッチマスクは、公知のフォトリソグラフィー法及びエッチング法により形成できる。
次に、トレンチエッチマスクを用いて、半導体基板をエッチングする。このエッチングにより、半導体基板表面から第1のテーパー角の第1の傾斜部を有する第1の溝を形成する。第1の傾斜部は、公知のトレンチの傾斜部と比べて緩くなっている。緩くすることで、後にゲート電極が形成された際のエッジ部で電界の集中を防止でき、その結果、ハンプ効果を低減できる。
第1の傾斜部の半導体基板の表面に対する角度(第1のテーパー角)は、ハンプ効果を低減する観点から、45°〜89°であることが好ましく、45°〜75°であることがより好ましく、45°〜60°であることが更に好ましい。
第1の溝の深さは、ハンプ効果を低減する観点から、少なくとも50nm以上であることが好ましく、100〜150nmの範囲であることがより好ましい。また、第1の溝の幅は、素子間を分離する観点から、少なくとも100nm以上であることが好ましく、200nm以上であることがより好ましい。
また、第1の溝は、一対の第1の傾斜部からなるV字型の形状を有していてもよく、一対の第1の傾斜部と、それら傾斜部と下端で接続する平坦部とからなる形状を有していてもよい。
第1の溝の形成方法は、特に限定されず、ウェットエッチング法及びドライエッチング法のいずれも使用できる。この内、エッチングによる形状の制御の容易なドライエッチング法が好ましい。ドライエッチング法において、第1のテーパー角は、ガス組成比を調節することで、増減できる。
次に、トレンチエッチマスクの側壁と、第1の傾斜部の少なくとも一部とを覆うサイドウォールスペーサーを形成する。サイドウォールスペーサーの材料は、特に限定されないが、後の第2の溝の形成時の耐エッチング性を考慮すると、トレンチエッチマスクと同じ材料から選択することが好ましい。具体的には、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化シリコンと窒化シリコンの積層体等が挙げられる。
サイドウォールスペーサーは第1の傾斜部の少なくとも一部を覆っている。全部を覆う場合、一部を覆う場合より形状の制御が容易であり、製造上の観点から好ましい。一方、一部を覆う場合、全部を覆う場合より、最終的にトレンチに残存する第1の傾斜部の形状を一定にすることが容易である観点から好ましい。一部を覆う場合、第1の傾斜部の半導体基板の表面に対して垂線方向に対応する幅の50〜90%が覆われていることが好ましく、50〜80%が覆われていることがより好ましい。また、全部を覆う場合、第1の溝は一対の傾斜部間に平坦部を有する必要がある。
サイドウォールスペーサーは、特に限定されず、公知の方法で形成できる。例えば、半導体基板全面にサイドウォールスペーサー形成用膜を堆積した後、エッチバックする方法が挙げられる。エッチバックには、例えば反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching:RIE)法が使用できる。なお、第1の傾斜部の一部を覆うサイドウォールスペーサーは、サイドウォールスペーサー形成用膜を、第1の傾斜部全面を覆う場合に比べて、薄く堆積することで形成できる。
次に、トレンチエッチマスクとサイドウォールスペーサーとを用いて、半導体基板をエッチングすることで、第2の溝を形成する。この第2の溝を構成する第2の傾斜部は、第1の溝を構成する第1の傾斜部より急である。第2の傾斜部は、素子間の分離の観点から、70°〜90°の範囲の第2のテーパー角を有していることが好ましく、85°〜90°の範囲のテーパー角を有していることがより好ましい。
第2の溝は、底部に平面を有していてもよく、1対の第2の傾斜部から構成されるV字型の溝であってもよい。この内、素子間の分離の観点から、第2の傾斜部の半導体基板表面に沿う方向の幅に対して、0.5〜1.0倍の幅の平面を底部に有していることが好ましい。更に、この平面の幅は、0.7〜1.0倍であることがより好ましい。
上記工程により、第1の傾斜部と第2の傾斜部とから構成されるトレンチを形成できる。
なお、サイドウォールスペーサーを第1の傾斜部の一部を覆うように形成することで、第2の溝の底部に、第2の傾斜部と下端でつながり第2の傾斜部より緩い第3の傾斜部を形成できる。この第2の傾斜部と第3の傾斜部とにより、第2の溝の底面部領域の形状を、下方に凸のラウンド形状とできる。この第3の傾斜部は、第2のテーパー角よりも小さな第3のテーパー角を有している。
ラウンド形状は、トレンチに埋め込まれる絶縁膜の結晶欠陥の発生を抑制する観点から、20〜100nmの曲率半径を有する形状であることが好ましい。より好ましい局率半径は、60〜100nmである。
更に、第3のテーパー角(半導体基板の表面方向に対する)は、トレンチに埋め込まれる絶縁膜の結晶欠陥の発生を抑制する観点から、45°〜75°であることが好ましく、45°〜60°であることがより好ましい。
トレンチが形成された半導体基板には、例えば、次の方法により素子としてのMOSトランジスタを形成できる。
まず、サイドウォールスペーサーを、例えばウェットエッチングにより除去する。
次に、トレンチ内を少なくとも埋め込む絶縁膜を半導体基板全面に形成する。絶縁膜の形成方法は、特に限定されず、CVD法が挙げられる。
次に、CMP法により半導体基板の表面とトレンチ内の絶縁膜の表面とがほぼ同一高さとなるように、トレンチエッチマスクとトレンチ内を埋め込む絶縁膜とを研磨する。研磨後、残存するトレンチエッチマスクを公知のエッチング方法により除去できる。
次いで、トレンチで囲まれた領域(素子領域)内に、ゲート絶縁膜及びゲート電極をこの順で形成する。ゲート電極の側壁には、サイドウォールスペーサーが形成されていてもよい。更に、ゲート電極(形成されている場合はサイドウォールスペーサーとゲート電極)をマスクとして、半導体基板に不純物を注入することで、ソース領域及びドレイン領域を形成する。ここで、ゲート電極をマスクとして低濃度の不純物を注入した後、ゲート電極及びサイドウォールスペーサーをマスクとして高濃度の不純物を注入することで、LDD構造のソース領域及びドレイン領域を形成してもよい。
上記では、素子としてMOSトランジスタの形成例を示したが、キャパシタや抵抗等の他の素子も公知の方法により上記素子領域内に形成可能である。
実施例1
以下、本発明の第1の実施例について図1(a)〜(g)を参照しつつ詳細に説明する。
まず、図1(a)に示すように、P型シリコン基板101上に熱酸化膜(SiO2膜)102を14nm程度形成し、その後、減圧CVD法により厚さ160nm程度のシリコン窒化膜(Si34膜)103を形成した。次に、図1(b)に示すように、フォトリソグラフィー技術により、所望のSTIパターンに応じたフォトレジストパターン104を形成した。
次に、図1(c)に示すように、RIE装置にて、フォトレジストパターン104をマスクに、混合プラズマガスを使用してドライエッチングすることで、熱酸化膜102b及びシリコン窒化膜103bからなるSTIパターンを形成した。ドライエッチングは、半導体基板の表面への垂線と、熱酸化膜102b及びシリコン窒化膜103bの側壁とが88〜90°になるように行った。具体的なドライエッチング条件は、圧力を50mTorr、下部電極に印加するRFパワーを600W、ガス流量をCF4:CHF3:Ar:O2=25:5:100:5sccmとした。その後、O2プラズマによりフォトレジストパターン104をアッシングして除去した。
その後、図1(d)に示すように、STIパターンが形成された熱酸化膜102b及びシリコン窒化膜103bをマスク(トレンチエッチマスク)に、混合プラズマガスを使用してシリコン基板101をドライエッチングすることで、第1の溝を形成した。ドライエッチングは、第1の溝の側壁(第1の傾斜部)105とシリコン基板平面とのなす角度(第1のテーパー角)が70°、第1の溝の深さが60nm、第1の溝の幅が205nmになるように行った。具体的なドライエッチング条件は、圧力を100mTorr、下部電極に印加するRFパワーを500W、ガス流量をCF4:CHF3:Ar:O2=5:50:100:5sccmとした。
その後、減圧CVD法により厚さ20nm程度のシリコン酸化膜を形成し、混合プラズマガスを使用してRIE装置にて全面エッチバックを行うことで、熱酸化膜102及びシリコン窒化膜103の側壁と、第1の傾斜部105の全面とを覆うサイドウォールスペーサー107を形成した(図1(e))。具体的なRIE条件は、圧力を200mTorr、下部電極に印加するRFパワーを600W、ガス流量をCF4:CHF3:Ar=5:50:150sccmとした。形成されたサイドウォールスペーサー107の幅は15〜19nmであった。
その後、図1(f)に示すように、ICP(Inductively Coupled Plasma)−RIE装置にて、シリコン窒化膜103b及びサイドウォールスペーサー107をマスクにして、STIが形成される領域に、以下に示す条件でシリコントレンチエッチを行うことで第2の溝を形成した。
まず、シリコントレンチエッチを行う部分のシリコン基板表面に形成されている自然酸化膜をプラズマガスを使用してドライエッチングした。具体的なドライエッチングの条件は、圧力を4mTorr、ICP−RFパワーを600W、バイアスRFパワーを40W、ガス流量をCF4=45sccmとした。更にその後、第2の溝の側壁(第2の傾斜部)とシリコン基板平面とがなす角度(第2のテーパー角)が85°、第2の溝の深さが440nm、第2の溝の幅が75nmになるようにシリコン基板101を混合プラズマガスを使用してドライエッチングした。具体的なドライエッチングの条件は、圧力を35mTorr、プラズマを生成するためのトップRFパワーを750W、イオンを引き込む為のボトムRFパワーを180W、ガス流量をHBr:Cl2:O2=100:50:2sccmとした。
ここでは、シリコン窒化膜103b及びサイドウォールスペーサー107をマスクにしてエッチングしているため、従来のように傾斜部の角度が急になることが防止できた。
その後、図1(g)に示すように、ウェットエッチングによりサイドウォールスペーサー107を除去した。
以上の工程を経ることで、第1の傾斜部と第2の傾斜部とから構成されるSTIを得た。
得られたSTIは、MOSトランジスタのハンプ特性を抑制するために重要となるトレンチ開口部の緩やかな第1の傾斜部の角度ゆらぎが低減されているので、トランジスタ特性の劣化を防止できる。
実施例2
以下、本発明の第2の実施例について図2(a)〜(g)を参照しつつ詳細に説明する。実施例2は、サイドウォールスペーサーを第1の傾斜部の一部のみを被覆する場合の例である。
図2(c)までは、実施例1の図1(c)までと同様にして、シリコン基板上にSTIパターンを有する熱酸化膜202b及びシリコン窒化膜203bを形成した。図2(a)〜(c)中、201はP型シリコン基板、202は熱酸化膜、203はシリコン窒化膜、204はフォトレジストパターンを意味する。
その後、図2(d)に示すように、STIパターンが形成された熱酸化膜202b及びシリコン窒化膜203bをマスク(トレンチエッチマスク)に、混合プラズマガスを使用してシリコン基板201をドライエッチングすることで、第1の溝を形成した。ドライエッチングは、第1の溝の側壁(第1の傾斜部)205とシリコン基板平面とのなす角度(第1のテーパー角)が70°、第1の溝の深さが120nm、第1の溝の幅が155nmになるように行った。具体的なドライエッチング条件は、圧力を100mTorr、下部電極に印加するRFパワーを500W、ガス流量をCF4:CHF3:Ar:O2=5:40:100:5sccmとした。実施例2の第1の溝の深さは、実施例1に比べて深くなっている。
その後、実施例1と同様の条件で、サイドウォールスペーサー207を形成した(図2(e))。形成されたサイドウォールスペーサー207の幅は15〜19nmであるため、第1の傾斜部205には、サイドウォールスペーサー207で覆われていない領域が存在する。
その後、実施例1と同様にして、シリコン窒化膜203b及びサイドウォールスペーサー207をマスクにして、STIが形成される領域に、以下に示す条件でシリコントレンチエッチを行うことで第2の溝を形成した。
まず、シリコントレンチエッチを行う部分のシリコン基板表面に形成されている自然酸化膜をプラズマガスを使用してドライエッチングした。具体的なドライエッチングの条件は、圧力を4mTorr、ICP−RFパワーを600W、バイアスRFパワーを40W、ガス流量をCF4=45sccmとした。更にその後、第2の溝の側壁(第2の傾斜部)とシリコン基板平面とがなす角度(第2のテーパー角)が85°、第2の溝の深さが380nm、第2の溝の幅が25nmになるようにシリコン基板201を混合プラズマガスを使用してドライエッチングした。具体的なドライエッチングの条件は、圧力を35mTorr、プラズマを生成するためのトップRFパワーを750W、イオンを引き込む為のボトムRFパワーを180W、ガス流量をHBr:Cl2:O2=100:50:2sccmとした。
その後、図2(g)に示すように、ウェットエッチングによりサイドウォールスペーサー207を除去した。
以上の工程を経ることで、第1の溝と第2の溝とから構成されるSTIを得た。
得られたSTIは、MOSトランジスタのハンプ特性を抑制するために重要となるトレンチ開口部の緩やかな傾斜の角度ゆらぎが低減されているので、トランジスタ特性の劣化を防止できる。
また、トレンチ底面部においては、トレンチ形状を、下に凸の丸みを帯びたラウンド形状に改善することができた。丸みを帯びさせることで、トレンチ内部を絶縁膜で埋設した後のストレス緩和に大きく寄与できる。従って、STIに埋め込まれる絶縁膜の結晶欠陥の発生を抑制できる。
なお、図2(g)において、第2の溝の底部のラウンド形状の曲率半径は70nmであり、第2の傾斜部と下端でつながる第3の傾斜部のシリコン基板表面に対する角度(第3のテーパー角)は75°であった。
実施例3
実施例2で得られたSTIを備えたシリコン基板を用いて、図6(a)〜(c)に示すMOSトランジスタを下記の手順で形成する。図6(a)は概略平面図、図6(b)は図6(a)のA−A’線の概略断面図、図6(c)は図6(a)のB−B’線の概略断面図である。
図2(g)に示すトレンチを埋め込むように、CVD技術によりシリコン基板全面にシリコン酸化膜を堆積する。次に、CMP技術にてトレンチ内のみにシリコン酸化膜が残るようにシリコン酸化膜を研磨する。更に、ウェットエッチングにてシリコン窒化膜203bとシリコン酸化膜202bを除去することでSTI208を形成する。
次に、STI208で囲われた領域内にゲート絶縁膜209及びゲート電極210をこの順で、公知の堆積法、フォトリソグラフィー法及びエッチング法により形成する。更に、公知の堆積法及びエッチバック法により、ゲート電極210の側壁に、サイドウォールスペーサー211を形成する。
更に、ゲート電極210及びサイドウォールスペーサー211をマスクとして不純物をシリコン基板201に注入することで、ソース領域212及びドレイン領域213を形成する。
次いで、全面を層間膜214で覆い、ソース領域212及びドレイン領域213と配線とを接続するためのコンタクト215を形成する。更に、層間膜214上のコンタクト215と接する位置に配線216を形成する。
更に、全面をパッシベーション膜217で覆うことで、図6(a)〜(c)に示すMOSトランジスタが得られる。
このMOSトランジスタでは、図6(c)に示すように、トレンチ開口部の角度が緩いため、ゲート電極210のエッジ部で、ゲート電極から電界が集中することが防止できる。その結果、ハンプ特性のないMOSトランジスタを得ることができる。
本発明の半導体装置の製造方法の概略工程断面図である。 本発明の半導体装置の製造方法の概略工程断面図である。 半導体装置のドレイン電流とゲート電圧の関係を示すグラフである。 従来の半導体装置の製造方法の概略工程断面図である。 従来の半導体装置の製造方法の概略工程断面図である。 本発明の半導体装置の概略図である。
符号の説明
101、201 シリコン基板
102、102b、202、202b 熱酸化膜
103、103b、203、203b、303 シリコン窒化膜
104、204、305 フォトレジストパターン
105、205 第1の傾斜部
107、207 サイドウォールスペーサー
208 STI
209、308 ゲート絶縁膜
210、309 ゲート電極
211 サイドウォールスペーサー
212 ソース領域
213 ドレイン領域
214 層間膜
215 コンタクト
216 配線
217 パッシベーション膜
301 半導体基板
302、307 シリコン酸化膜
306 トレンチ
310 エッジ部
311 反応生成物
312 反応生成物が除去された部位

Claims (12)

  1. 半導体基板上の素子領域上にトレンチエッチマスクを形成する工程と、
    前記トレンチエッチマスクを用いて、前記半導体基板をエッチングすることで、第1の傾斜部を有する第1の溝を形成する工程と、
    前記トレンチエッチマスクの側壁と、前記第1の傾斜部の少なくとも一部を覆うサイドウォールスペーサーを形成する工程と、
    前記トレンチエッチマスクとサイドウォールスペーサーとを用いて、前記半導体基板をエッチングし、前記第1の傾斜部より急な第2の傾斜部を有する第2の溝を形成する工程を経ることで、
    第1の傾斜部と第2の傾斜部とから構成されるトレンチを形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記第1の傾斜部が、半導体基板表面に対して、45°〜89°の第1のテーパー角を有する請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記第1の溝が、フロロカーボンガスを含むプラズマガスを用いて前記半導体基板をエッチングすることにより形成される請求項1又は2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記第2の溝が、Cl2、O2及びHBrを含む混合プラズマガスを用いて前記半導体基板をエッチングすることにより形成される請求項1〜3のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記サイドウォールスペーサーがシリコン酸化膜からなり、トレンチエッチマスクがシリコン窒化膜を含む請求項1〜4のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法.
  6. 前記サイドウォールスペーサーが、CVD法でシリコン酸化膜を堆積し、次いで、フロロカーボンガスを含むプラズマガスを用いてエッチバックすることにより形成される請求項1〜5のいずれか1つ記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記第2の傾斜部が、半導体基板表面に対して、70°〜90°の第2のテーパー角を有する請求項1〜6のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
  8. 前記第2の溝が、Cl2、O2及びHBrを含む混合プラズマガスを用いて半導体基板をエッチングすることにより形成される請求項1〜7のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
  9. 前記第2の溝が、前記第2の傾斜部と、前記第2の傾斜部と下端でつながり前記第2の傾斜部より緩い第3の傾斜部とを備え、前記第2の傾斜部と第3の傾斜部が、第2の溝の底面部領域で、下方に凸のラウンド形状を示すように形成される請求項1〜8のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
  10. 前記ラウンド形状が、20〜100nmの曲率半径を有する形状である請求項9に記載の半導体装置の製造方法。
  11. 前記第3の傾斜部が、半導体基板表面に対して、60°〜85°の第3のテーパー角を有する請求項9又は10に記載の半導体装置の製造方法。
  12. 半導体基板と、前記半導体基板内に形成されたトレンチを具備し、
    前記トレンチが、その上部側から、緩い傾斜の第1の傾斜部と、第1の傾斜部の下部に形成された第1の傾斜部より急な傾斜の第2の傾斜部と、第2の傾斜の下部に形成された第2の傾斜部より緩い傾斜の第3の傾斜部とから構成される側壁を有することを特徴とする半導体装置。
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