JP2009277447A - 燃料電池および燃料電池スタック - Google Patents

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Abstract

【課題】小型、薄型化および軽量化が実現可能であり、反応生成物を良好に排出し得る燃料電池および燃料電池スタックを提供する。
【解決手段】カソード極と、電解質膜と、アノード極と、アノード集電層とをこの順で備える第1の単位電池と、アノード集電層に積層された1以上のスペーサとを備える燃料電池であって、アノード集電層は、アノード極に燃料を供給するための燃料流路と、アノード極における反応により生じる反応生成物を排出するための貫通孔とを有し、スペーサは、燃料電池外部へ該反応生成物を排出する排出流路を有し、該貫通孔と該排出流路とが連通している燃料電池、およびこれを用いた燃料電池スタックである。
【選択図】図1

Description

本発明は、小型化および出力向上が可能な燃料電池および燃料電池スタックに関する。
近年、情報化社会を支える携帯電子機器の小型電源として、単独の発電装置として高い発電効率が得られる可能性を秘めていることから、燃料電池に対する期待が高まっている。燃料電池は、アノードで燃料(たとえば水素、メタノール、エタノール、ヒドラジン、ホルマリン、ギ酸など)を酸化し、カソードで空気中の酸素を還元するという電気化学反応を利用し、携帯電子機器等に電子を供給する化学電池である。
多種ある燃料電池の中でも、電解質膜としてプロトン交換したイオン交換膜を用いる固体高分子型燃料電池(Polymer Electrolyte Membrane Fuel Cell;以下、「PEMFC」という。)は、100℃以下の低温動作においても高い発電効率が得られ、リン酸型燃料電池や固体酸化物型燃料電池等の高温で動作させる燃料電池に比べて外部から熱を与える必要がなく、大掛かりな補機類を必要としないことから、小型電源として実用化の可能性を秘めている。
このようなPEMFCに供給される燃料としては、高圧ガスボンベを用いた水素ガスや、有機液体燃料を改質器により分解して得られる水素ガスと二酸化炭素ガスとの混合ガス等が用いられる。
PEMFCのアノードにメタノール水溶液を供給し、メタノール水溶液から直接プロトンと電子とを取り出すことにより発電を行なう直接メタノール型燃料電池(Direct Methanol Fuel Cell;以下、「DMFC」という。)は、改質器を必要としないことから、PEMFC以上に小型電源として実用化の可能性を秘めている。さらには、大気圧下で液体であるメタノール水溶液を燃料として用いていることから、高圧ガスボンベを用いることなく、高い体積エネルギ密度を有した燃料を簡易容器で取り扱うことができ、小型電源として安全性に優れるとともに、燃料容器を小さくすることが可能である。そのため、DMFCは、携帯電子機器の小型電源への応用、特に携帯電子機器用の2次電池代替用途という観点から注目が集まっている。
DMFCでは、アノードおよびカソードでそれぞれ以下のような反応が起きる。
アノード:CH3OH+H2O→CO2+6H++6e-
カソード:O2+4H++4e-→2H2
このように、DMFCにおいては、アノード極側で二酸化炭素が気体として生成し、カソード極側では水が生成する。通常、燃料が有機化合物である場合、二酸化炭素などの反応生成物を生成するため、燃料の供給と反応生成物の除去とを行なわなければならない。一般に、DMFCにおいて、二酸化炭素ガスは、燃料であるアノード極側のメタノール水溶液の流路に気泡として溜まり、メタノール水溶液の流れに乗って排出される。
従来、排出される二酸化炭素ガスとメタノール水溶液との混合物を分離するために、別途、気液分離装置などを設けて、分離されたメタノール水溶液を再度燃料として活用することが行なわれていた。しかし、この場合、燃料電池システムが大型化、重量化してしまうという問題点がある。
特許文献1には、電解質膜にアノードとカソードとが配されたセルと、一方の主面に形成されたリブを介して該セルを挟持する一対のプレートとを備え、該アノード側に液体燃料を供給するとともに、該カソード側に酸化剤ガスを供給することによって発電する燃料電池であって、該アノード側プレートのリブとリブとの間に複数の流路が形成され、当該複数の流路の中から選択された1以上からなる第1の流路に該液体燃料を供給するとともに、該複数の流路における該第1の流路以外の第2の流路に発電に伴って生成する生成ガスを排出する燃料電池が開示されている。
かかる構成によれば、第1の流路に供給された燃料のうち、未使用のまま燃料電池外に排出される燃料の量を抑制することができるので、気液分離装置などを不要とすることが可能である。したがって、ある程度の小型化、軽量化が実現され得る。しかしながら、特許文献1に記載の燃料電池に関しても、燃料電池の小型化、薄型化、軽量化、および発電効率の向上という観点からは改善の余地がある。
特許第3877516号公報
特許文献1に記載の燃料電池においては、二酸化炭素を排出するための流路と燃料を供給するための流路とが一枚のプレートに複数の流路として形成されている。したがって、燃料流路が形成されているプレートに二酸化炭素を排出するための流路が形成されていることにより、メタノール水溶液をアノード極に供給する面積が低減するため、アノード極全体に均一に燃料を供給することができないという問題が生じ得る。このことは、局所的に燃料が不足となることを意味し、発電効率の低下を招く。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、小型、薄型化および軽量化が実現可能であり、反応生成物を良好に排出し得る燃料電池および燃料電池スタックを提供することである。
本発明は、カソード極と、電解質膜と、アノード極と、アノード集電層とをこの順で備える第1の単位電池と、アノード集電層に積層された1以上のスペーサと、を備える燃料電池であって、アノード集電層は、アノード極に燃料を供給するための燃料流路と、アノード極における反応により生じる反応生成物を排出するための貫通孔とを有し、スペーサは、燃料電池外部へ該反応生成物を排出する排出流路を有し、該貫通孔と該排出流路とが連通している燃料電池を提供する。
本発明における燃料電池の1つの好ましい形態において、第1の単位電池は、長辺と短辺とを有する短冊形状を有しており、スペーサは、その長手方向が第1の単位電池の長辺方向と交差するように配置される。また、本発明において、貫通孔の内壁面は、撥水性を有することが好ましい。
また、本発明は、上記いずれかに記載の燃料電池と、カソード極、電解質膜、アノード極およびアノード集電層をこの順で備える第2の単位電池と、を少なくとも有し、該第2の単位電池は、そのカソード極がスペーサと接するように、該燃料電池に積層される燃料電池スタックを提供する。
さらに、本発明は、カソード極と、電解質膜と、アノード極と、アノード集電層とをこの順で備える2以上の単位電池を、同一平面内に隙間を設けて配置してなる単位電池層と、該単位電池層に積層された、2以上のスペーサからなるスペーサ層と、を少なくとも有し、該スペーサが、単位電池層が有する隙間と交差するように配置される燃料電池スタックであって、アノード集電層は、アノード極に燃料を供給するための燃料流路と、アノード極における反応により生じる反応生成物を排出するための貫通孔とを有し、スペーサは、燃料電池スタック外部へ該反応生成物を排出する排出流路を有し、該貫通孔と該排出流路とが連通している燃料電池スタックを提供する。該単位電池および/または該スペーサは、短冊形状を有することが好ましい。
本発明の燃料電池は、小型、薄型化および軽量化が実現可能であり、反応生成物を良好に排出し得る。また、発電効率も向上されている。かかる本発明の燃料電池は、燃料電池スタックを構成するユニットとして好適に用いることができる。本発明によれば、小型、薄型化および軽量化が実現可能であり、反応生成物を良好に排出し得る燃料電池スタックが提供される。また、本発明によれば、発電効率が向上され、出力密度が高い燃料電池スタックが提供される。
以下、本発明の燃料電池および燃料電池スタックを実施の形態を示して詳細に説明する。以下に示す実施形態はいずれも、メタノールから直接プロトンを取り出すことにより発電を行なう直接メタノール型燃料電池(DMFC)であり、燃料としてメタノール水溶液、酸化剤として空気(具体的には空気中の酸素)を用いるものである。ただし、本発明においては、燃料電池の形式は、DMFCに限定されるものはなく、上述した他の方式の燃料電池にも適用することができる。また、燃料および酸化剤も特に限定されるものではない。
(第1の実施形態)
図7および図8は、それぞれ本発明の燃料電池の好ましい一例を模式的に示す分解斜視図と断面図である。図7および8に示される燃料電池700を構成する単位電池701は、電解質膜702と、電解質膜702の一方の表面に配置されたアノード極703と、電解質膜702の他方の表面に配置されたカソード極704と、アノード極703の電解質膜702に対向する面とは反対の面に接して配置されたアノード集電層705とから構成される。燃料電池700は、単位電池701と、アノード集電層705に積層された1つまたは複数のスペーサ706とから構成される。ここで、本明細書中において「単位電池」とは、燃料電池を構成する1ユニットであって、膜電極複合体(MEA)と、発電機能の付与またはその他の目的のために、必要に応じて膜電極複合体に付加される他の構成部材とを備える構造体と定義される。他の構成部材としては、特に限定されず、たとえば、アノード集電層、カソード集電層、セパレータなどが挙げられる。また、膜電極複合体(MEA)とは、電解質膜とこれを挟持するアノード極およびカソード極とを少なくとも含む複合体と定義される。
アノード集電層705は、燃料輸送用の空間である燃料流路707と、アノード極703における反応により生じる反応生成物を排出するための貫通孔708とを備えており、貫通孔708は、アノード集電層705を層厚方向に貫通している。スペーサ706は、アノード極703における反応により生じる反応生成物を燃料電池700の外部へ排出するための排出流路709を備えている。スペーサ706は、それが有する排出流路709と貫通孔708とが連通するよう、貫通孔708の開口の直下に配置されている。燃料であるメタノール水溶液は、燃料流路707を通ってアノード極703に供給され、生成した二酸化炭素は、アノード集電層705の貫通孔708、ついでスペーサ706の排出流路709を通って、外部に排出される。また、酸化剤としての空気は、大気中からカソード極703に供給される。
本発明によれば、反応生成物の排出流路709を確保しつつ、複雑な燃料流路を形成することができる。例えば、燃料流路707を網目状に形成することができ、網目状に形成された燃料流路707によって囲まれた領域に貫通孔708が形成される。二酸化炭素の排出口である貫通孔708を穴形状とすることにより、微細で複雑な燃料流路を作製することができ、これにより、メタノール水溶液をアノード極703に均一に供給することができ、したがって、発電ムラを少なくすることができる。発電ムラが生じると、局所的な発熱や燃料不足による高分子の分解など、燃料電池の寿命を短くする問題が生じるが、本発明においてはこのような問題も解消され得る。
(第2の実施形態)
図1は、本発明の燃料電池スタックの好ましい一例を模式的に示す断面図である。図1に示される燃料電池スタック100を構成する第1の単位電池101aおよび第2の単位電池101bは、電解質膜102と、電解質膜102の一方の表面に配置されたアノード極103と、電解質膜102の他方の表面に配置されたカソード極104と、アノード極103の電解質膜102に対向する面とは反対の面に接して配置されたアノード集電層105とから構成される。燃料電池スタック100は、1つまたは複数のスペーサ106を介して第1の単位電池101aのカソード極104と第2の単位電池101bのアノード集電層105とが対向するように積層されることにより構成される。
アノード集電層105は、燃料輸送用の空間である燃料流路107と、アノード極103における反応により生じる反応生成物を排出するための貫通孔108とを備えており、貫通孔108は、アノード集電層105を層厚方向に貫通している。スペーサ106は、アノード極103における反応により生じる反応生成物を燃料電池スタック100の外部へ排出するための排出流路109を備えている。スペーサ106は、それが有する排出流路109と貫通孔108とが連通するよう、貫通孔108の開口の直下に配置されている。燃料であるメタノール水溶液は、燃料流路107を通ってアノード極103に供給され、生成した二酸化炭素は、アノード集電層105の貫通孔108、ついでスペーサ106の排出流路109を通って、外部に排出される。また、酸化剤としての空気は、大気中からカソード極103に供給される。図1では、2つの単位電池が積層された例を示しているが、3つ以上の単位電池が積層される場合においても適用することができる。
以下、各層について詳細に説明する。なお、以下の各層についての説明は、上記第1の実施形態にも適用される。
<電解質膜>
電解質膜102は、プロトン伝導性を有し、かつ電気的絶縁性を有する材質であれば特に限定されないが、好ましくは従来公知の適宜の高分子膜、無機膜またはコンポジット膜にて形成される。高分子膜としては、たとえばパーフルオロスルホン酸系電解質膜(ナフィオン(NAFION(登録商標):デュポン社製)、ダウ膜(ダウ・ケミカル社製)、アシプレックス(ACIPLEX(登録商標):旭化成社製)、フレミオン(登録商標:旭硝子社製))のほか、ポリスチレンスルホン酸、スルホン化ポリエーテルエーテルケトンなどの炭化水素系電解質膜などが挙げられる。無機膜としては、たとえば、リン酸ガラス、硫酸水素セシウム、ポリタングストリン酸、ポリリン酸アンモニウムなどが挙げられる。また、コンポジット膜としては、たとえばゴアセレクト膜(ゴアセレクト(登録商標):ゴア社製)が挙げられる。
燃料電池スタック(または燃料電池)が100℃付近もしくはそれ以上の温度になる場合には、電解質膜の材料として、低含水時でも高いイオン伝導性を有する、スルホン化ポリイミド、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)、スルホン化ポリベンゾイミダゾール、ホスホン化ポリベンゾイミダゾール、硫酸水素セシウム、ポリリン酸アンモニウム、イオン性液体(常温溶融塩)等を用い、これらを膜化して用いることが好ましい。電解質膜は、プロトン伝導率が10-5S/cm以上であることが好ましく、パーフルオロスルホン酸ポリマーや炭化水素系ポリマーなどのプロトン伝導率が10-3S/cm以上の高分子電解質膜を用いることがより好ましい。
<アノード極およびカソード極>
アノード極103は、燃料の酸化を促進する触媒を備え、該触媒上で燃料が酸化反応を起こすことにより、プロトンと電子を生成する。また、カソード極104は、酸化剤の還元を促進する触媒を備え、該触媒上で酸化剤がプロトンと電子を取り込み、還元反応が起きる。
アノード極103およびカソード極104としては、たとえば、触媒を担持した担持体と電解質とを含む触媒層と、触媒層上に積層された多孔質基材との積層構造を用いることができる。この場合、アノード触媒層におけるアノード触媒は、たとえばメタノールと水とから、プロトンと電子とを生成する反応速度を促進させる機能を有し、電解質は、生成したプロトンを電解質膜102へ伝導する機能を有し、アノード担持体は生成した電子をアノード多孔質基材へ導電する機能を有する。また、アノード多孔質基材は、メタノールと水をアノード触媒層へ供給することを可能とする空隙およびアノード担持体からアノード集電層105へ電子を導電する機能を有する。
一方、カソード触媒層におけるカソード触媒は、酸素とプロトンと電子とから、水を生成する反応速度を促進する機能を有し、電解質は、電解質膜102からカソード触媒近傍にプロトンを伝導する機能を有し、カソード担持体は、カソード多孔質基材からカソード触媒に電子を導電する機能を有する。また、カソード多孔質基材は、酸素をカソード触媒層へ供給することを可能とする空隙および外部配線(図示せず)またはスペーサ106からカソード触媒層へ電子を導電する機能を有する。
なお、アノード担持体およびカソード担持体は、電子伝導の機能を有するが、触媒も電子伝導性を有するため、必ずしも担持体を設ける必要はない。また、アノード多孔質基材およびカソード多孔質基材も必ずしも設ける必要はなく、この場合、アノード触媒層およびカソード触媒層は電解質膜102に直接形成され、アノード触媒層はアノード集電層と、カソード触媒層は外部配線(図示せず)またはスペーサと電子の授受を行なう。
アノード触媒およびカソード触媒としては、たとえば、Pt、Ru、Au、Ag、Rh、Pd、Os、Irなどの貴金属や、Ni、V、Ti、Co、Mo、Fe、Cu、Zn、Sn、W、Zrなどの卑金属、これら貴金属、卑金属の酸化物、炭化物、炭窒化物、およびカーボンが例示できる。これら材料の、単独もしくは2種類以上の組み合わせを触媒として用いることができる。アノード触媒およびカソード触媒は必ずしも同種類のものに限定されず、異なる物質を用いることができる。
アノード極103およびカソード極104に用いられる担持体は、電気伝導性の高い炭素系材料であることが好ましく、たとえば、アセチレンブラック、ケッチェンブラック(登録商標)、アモルファスカーボン、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーンなどが例示される。また、炭素系材料の他に、Pt、Ru、Au、Ag、Rh、Pd、Os、Irなどの貴金属、Ni、V、Ti、Co、Mo、Fe、Cu、Zn、Sn、W、Zrなどの卑金属、および、これら貴金属、卑金属の酸化物、炭化物、窒化物、炭窒化物が例示できる。これら材料の、単独もしくは2種類以上の組み合わせを担持体として用いることができる。また、プロトン伝導性を付与した材料、具体的には硫酸化ジルコニア、リン酸ジルコニウムなどを、担持体として用いてもよい。
本発明におけるアノード極に用いられる担持体は表面が親水性であることが好ましい。表面を親水化する方法しては、表面をカルボキシル基やヒドロキシル基などの親水性の官能基で修飾させる方法を好ましく用いることができる。具体例としては、カーボン表面のグラフト重合による表面修飾やシランカップリング剤による表面修飾などが挙げられる。これにより、アノード触媒層がメタノール水溶液をその細孔内に保持するため、燃料やプロトンの拡散がよくなると共に、排出流路109および貫通孔108から進入する酸素が触媒まで到達する量を少なくすることができ、酸素がアノード触媒層で反応することにより生じる出力特性の低下を防ぐことができる。
アノード極103およびカソード極104に用いられる電解質は、プロトン伝導性を有し、かつ電気的絶縁性を有する材質であれば特に限定されないが、メタノール等の燃料によって溶解しない固体もしくはゲルであることが好ましい。具体的には、スルホン酸、リン酸基などの強酸基やカルボキシル基などの弱酸基を有する有機高分子が好ましい。かかる有機高分子として、含有パーフルオロカーボン(ナフィオン(デュポン社製))、カルボキシル基含有パーフルオロカーボン(フレミオン(旭化成社製))、ポリスチレンスルホン酸共重合体、ポリビニルスルホン酸共重合体、イオン性液体(常温溶融塩)、スルホン化イミド、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)などが例示される。また、上述したプロトン伝導性を付与した担持体を用いる場合には、該担持体がプロトン伝導を行なうため、必ずしも電解質は必要ではない。
アノード触媒層およびカソード触媒層の厚みは、プロトン伝導の抵抗および電子伝導の抵抗を小さくし、燃料(たとえばメタノール)または酸化剤(たとえば酸素)の拡散抵抗を低減するために、それぞれ0.2mm以下とすることが好ましい。また、燃料電池スタック(または燃料電池)としての出力を向上させるためには十分な触媒を担持させる必要があるため、それぞれ少なくとも0.1μm以上とすることが好ましい。
アノード多孔質基材およびカソード多孔質基材は、導電性の材料からなることが好ましく、たとえばカーボンペーパー、カーボンクロス、金属発泡体、金属焼結体、金属繊維の不織布などを用いることができる。金属発泡体、金属焼結体、金属繊維の不織布に用いられる金属としては、Pt、Ru、Au、Ag、Rh、Pd、Os、Irなどの貴金属、Ni、V、Ti、Co、Mo、Fe、Cu、Zn、Sn、W、Zrなどの卑金属、および、これら貴金属、卑金属の酸化物、炭化物、窒化物、炭窒化物が例示できる。アノード多孔質基材およびカソード多孔質基材が設けられる場合、アノード多孔質基材は、アノード極103におけるアノード集電層105側(電解質膜102側と反対側)に配置され、カソード多孔質基材は、カソード極104における単位電池外側(電解質膜102側と反対側)に配置される。
<アノード集電層>
アノード集電層105は、アノード極103と電子の授受を行なう機能を有する。本発明においてアノード集電層105は、燃料流路107と、アノード極103における反応により生じる反応生成物を排出するための貫通孔108とを形成した構成を有している。
アノード集電層105に用いられる好適な材質としては、カーボン材料、導電性高分子、Au、Pt、Pd等の貴金属、Ti、Ta、W、Nb、Ni、Al、Cr、Ag、Cu、Zn、Su等の金属、Si、およびこれらの窒化物、炭化物、炭窒化物等、さらにステンレス、Cu−Cr、Ni−Cr、Ti−Pt等の合金等を挙げることができる。より好ましくは、Pt、Ti、Au、Ag、Cu、Ni、Wからなる群より選ばれる少なくとも一つの元素を含む。かかる元素を含むことにより、アノード集電層105の比抵抗が小さくなるため、アノード集電層105の抵抗による電圧低下を軽減し、より高い発電特性を得ることが可能となる。Cu、Ag、Zn等の、酸性雰囲気下で耐腐食性に乏しい金属を用いる場合には、Au、Pt、Pd等の耐腐食性を有する貴金属および金属材質や、導電性高分子、導電性窒化物、導電性炭化物、導電性炭窒化物、導電性酸化物等を表面コーティングとして用いることができる。これにより、燃料電池およびこれを用いた燃料電池スタックの寿命を延ばすことができる。
アノード集電層105は、層厚方向に貫通している貫通孔108を有する。アノード極103で生成した二酸化炭素等の反応生成物は気泡となり、大きくなったところで貫通孔108からスペーサ106の排出流路109へ排出される。当該貫通孔により、反応生成物が排出流路109に最短の距離で排出されるため、反応生成物の排出効率を向上させることができる。また、貫通孔108の内壁面は、撥水処理が施されていることが好ましい。貫通孔108の内壁面が撥水性を備えることによって、貫通孔108が燃料等の液体によって塞がれることによる反応生成物の排出不良を防ぐことができる。貫通孔108内壁面の撥水処理は、フッ素樹脂等の撥水性材料含有物の塗布やプラズマグラフト重合処理やイオンビーム改質処理や電子線照射処理などにより行なうことができる。
貫通孔108の断面形状は、特に制限されず、たとえば円状、楕円状、四角状、三角状等とすることができる。貫通孔の内径は、10μm〜1mmの範囲とすることが好ましい。また、貫通孔108間の距離(ピッチ)は、100μm〜10mmの範囲とすることが好ましい。燃料であるメタノール水溶液の漏れを防止する観点からは、貫通孔108の内径は、500μm未満とすることが好ましい。また、二酸化炭素の排出効率の観点からは、貫通孔108の内径は100μm以上であり、貫通孔108間の距離は1mm未満であることが好ましい。貫通孔108の数およびその断面積は、アノード集電層105の電気抵抗およびアノード集電層105とアノード極103との接触面積等を考慮して決定することが好ましい。貫通孔108は、たとえば上記した材質からなる板あるいは箔に、エッチング等により貫通する穴を設けることにより形成することができる。なお、複数の貫通孔108は、互いに連通していてもよい。
燃料流路107は、アノード極103に燃料を供給するための流路であり、上記貫通孔108とは別途に形成されている。これにより、燃料の供給と二酸化炭素の排出とを分離して行なうことができる。また、本発明において、アノード集電層105は、燃料の供給および二酸化炭素の排出の両機能を兼ね備えている。このことは、燃料電池および燃料電池スタックの小型化、薄型化、および軽量化に寄与する。
燃料流路107の形状は特に制限されず、たとえばその断面形状は、図1に示されるように四角形状である。燃料流路107は、アノード集電層105の、アノード極103側の面に1または2以上の溝を形成することにより形成することができる。燃料流路の幅および断面積は、好ましくは0.1〜1mmの幅で、断面積が0.01〜1mm2であり、アノード集電層105の電気抵抗およびアノード集電層105とアノード極103との接触面積等を考慮して決定することが好ましい。
アノード極103とアノード集電層105とが接触していない領域の長さは、最大で1mm未満であることが好ましい。また、アノード極103とアノード集電層105とが接触する面積は、アノード極103のアノード集電層105側表面積の20%以上であることが好ましい。アノード極103とアノード集電層105との間に別の層を介在させる場合においても同様である。
<スペーサ>
スペーサ106は、第1の単位電池101aのカソード極104と第2の単位電池101bのアノード集電層105との間に積層され、これにより、第1の単位電池101aのカソード極104と第2の単位電池101bのアノード集電層105との間に空間部110が確保される。空間部110が確保されることによって、大気中の酸素が空間部110を通って第1の単位電池101aのカソード極104へ効率よく供給される。また、スペーサ106は、アノード極103で発生する反応生成物を燃料電池スタック外部へ排出するための排出流路109を備える。排出流路109は、第2の単位電池101bのアノード集電層の貫通孔108と連通している。
このような構成をとることによって、単位電池が層厚方向に積層されるスタック構造において、第2の単位電池で発生した反応生成物が、第1の単位電池のカソード極近傍に排出されることが抑制され、スペーサ内の排出流路を通り、燃料電池スタック外部へ反応生成物を排出することができるため、第1の単位電池のカソード極近傍に排出されることによって、カソード極への酸素の供給阻害を起こすことがなく、高い出力特性を維持することができる。
スペーサ106の材料は、燃料電池スタックに外力が加わっても単位電池間の空間部110を確保できる強度を保つものであれば特に限定はないが、導電性材料であることが好ましい。導電性材料を用いることによって、他に外部配線を用いることなく、第1の単位電池101aと第2の単位電池101bを直列接続することができるため、燃料電池スタックの小型化に有利となる。スペーサ106の好適な材質としては、アノード集電層105と同様の材質を用いることができ、カーボン材料、導電性高分子、Au、Pt、Pd等の貴金属、Ti、Ta、W、Nb、Ni、Al、Cr、Ag、Cu、Zn、Su等の金属、Si、およびこれらの窒化物、炭化物、炭窒化物等、さらにステンレス、Cu−Cr、Ni−Cr、Ti−Pt等の合金等を挙げることができる。より好ましくは、Pt、Ti、Au、Ag、Cu、Ni、Wからなる群より選ばれる少なくとも一つの元素を含む。かかる元素を含むことにより、スペーサ106の比抵抗が小さくなるため、スペーサ106の抵抗による電圧低下を軽減し、より高い発電特性を得ることが可能となる。Cu、Ag、Zn等の、酸性雰囲気下で耐腐食性に乏しい金属を用いる場合には、Au、Pt、Pd等の耐腐食性を有する貴金属および金属材質や、導電性高分子、導電性窒化物、導電性炭化物、導電性炭窒化物、導電性酸化物等を表面コーティングとして用いることができる。これにより、燃料電池およびこれを用いた燃料電池スタックの寿命を延ばすことができる。
スペーサ106の形状は、積層される単位電池間に酸素が供給される空間部110を確保することを可能とし、スペーサ106に形成される排出流路109とスペーサ106に隣接するアノード集電層105の貫通孔108を連通させることができ、スペーサ106の少なくとも一部が燃料電池スタック100の外部に面していれば特に限定はないが、空間部110の厚さを均一に確保し、空間部110の容積を大きくするために、単位電池の積層面の少なくとも一辺の長さを有する柱状であることが好ましい。柱状の断面形状は特に制限されず、たとえば、楕円状、四角状等とすることができる。スペーサ106が導電性材料からなり、スペーサ106が電気的接続の役割を果たす場合は、スペーサ106の形状は直方体状であることが好ましい。スペーサ106を直方体形状とすることによって、スペーサ106とこれに隣接する層とを面同士で接触させることができるため、電気的な接触抵抗を低減させることができる。
スペーサ106の幅は、貫通孔108を覆うことが可能な大きさであれば特に限定はないが、燃料電池スタックの構造強度を保つために、0.5mm以上が好ましく、空間部110への酸素供給を行なわれやすくするために、5mm以下であることが好ましい。スペーサ106の厚みは、スペーサ106によって形成される空間部110内への酸素供給を行なわれやすくするために、0.1mm以上が好ましく、燃料電池スタックの大型化を防ぐために、5mm以下であることが好ましい。さらには0.2mm〜1mm以下であることがより好ましい。
第1の単位電池101aと第2の単位電池101bの間に配置されるスペーサ106の数は、空間部110を確保することができれば特に限定はないが、燃料電池スタック100に外力が加わっても空間部110を安定的に確保するために、2本以上であることが好ましい。
また、アノード極103での反応生成物の排出抵抗を低減させるために、スペーサ106と隣接する層のスペーサ側表面のスペーサ106との接触面積は、当該スペーサ側表面全体の20%以上であることが好ましく、空間部110内への酸素供給の抵抗低減を図るために、80%以下であることが好ましい。
スペーサ106は、スペーサ106と隣接するアノード集電層105と一体化されていることが好ましい。ここで本発明における「一体化」とは、外部から圧力を加えなくとも分離しない状態のことをいい、具体的には化学結合やアンカー効果や粘着力等により接合された状態のことをいう。なお、本明細書においては、このように、単位電池(たとえば図1における第2の単位電池101b)とスペーサとが一体化された構造体のことを燃料電池と呼ぶ。かかる燃料電池(スペーサ一体型燃料電池)は、燃料電池スタックを構成するユニットとして好適に用いることができる。
スペーサ106とアノード集電層105が一体化されることによって、スペーサ106とアノード集電層105の接合面の気密度が向上し、反応生成物が該接合面から漏洩することを防ぐことができる。その結果、反応生成物が該接合面からカソード極雰囲気へ漏洩することを防ぐことができるため、反応生成物による酸素供給阻害を防ぎ、燃料電池スタック100の高い出力を維持することができる。
スペーサ106とアノード集電層105の一体化方法としては、熱硬化性樹脂等の接着剤を用いた接着、その他に拡散接合、超音波接合、レーザー溶接などが挙げられる。
スペーサ106に形成される排出流路109の形状は、スペーサ106に隣接するアノード集電層105の貫通孔108と連通し、排出流路109の少なくとも一部が燃料電池スタックの外部に面し、排出流路109と連通する貫通孔108から排出される反応生成物を燃料電池スタックの外部へ排出することができれば特に限定はないが、たとえばその断面形状は、図1に示されるように四角形状である。排出流路109は、スペーサ106のアノード集電層105との接合面に1または2以上の溝を形成することにより形成することができる。また、溝を形成する以外には、中空状スペーサを用い、中空状スペーサとアノード集電層105の貫通孔108との接合部に貫通孔108とスペーサの中空部が連通する開口を設けることで、スペーサの中空部を排出流路とすることもできる。排出流路109の幅および断面積は、好ましくは0.1〜1mmの幅で、断面積が0.01〜1mm2であり、スペーサに導電性材料を用いる場合は、スペーサ106の電気抵抗およびスペーサ106とアノード集電層105との接触面積等を考慮して決定することが好ましい。排出流路109は、エッチング加工、プレス加工、切削加工などによって形成することができる。
また、排出流路109は、その内部に、貫通孔108から排出される反応生成物中の有機化合物成分を燃焼させるための触媒を備えていることが好ましい。このような触媒を備えることによって、排出された二酸化炭素に含まれる有機化合物を空気中の酸素と反応させ、燃焼させることができる。これにより、燃料電池の外部に主にメタノールの蒸気からなる有機化合物を排出させる量を減らすことができる。また、燃焼させた熱を燃料電池に伝えることにより、触媒反応を活性化させることができ、発電効率を向上させることができる。その結果、従来に比べ、燃料電池外部へ有害な有機化合物を排出する量を減少させることができる。有機化合物燃焼触媒としては、好ましくはPtの微粒子が用いられ、該触媒は担持体に担持されていることが好ましい。耐熱性向上のため、金属、金属酸化物などの多孔質体が担持体として用いられることが好ましい。
図2は、本発明の燃料電池スタックの好ましい一例を模式的に示す分解斜視図である。図2に示される単位電池201は、長辺と短辺を有する短冊形状を有しており(より具体的には直方体形状)、スペーサ206は長手方向に延伸した形状(短冊形状)を有しており、単位電池201の長辺方向とスペーサ206の長手方向が交差するように積層されている。図2に示される例では、スペーサ206の排出流路は、スペーサ206の長手方向に対して略平行に延びる。したがって、スペーサ206の燃料流路は、単位電池201の長辺方向と交差するように延びる(単位電池201の短辺方向に対して略平行に延びる)。
単位電池201の長辺の長さL1と、短辺の長さL2の比率L1/L2が5以上であることが好ましく、さらにはL1/L2が10以上であることがより好ましい。こうすることによって、触媒面が正方形、つまりはL1/L2が1であって面積が等しい単位電池と比較して、アノード極での反応生成物は、スペーサ206の排出流路を通って、単位電池201の短辺方向にのみ排出されるため、燃料電池スタックの外部への反応生成物の排出経路が正方形状の単位電池における反応生成物の排出経路よりも短くすることができ、反応生成物の排出抵抗を低減させ、効率よく反応生成物を排出させることができる。その結果、燃料電池スタック内における反応生成物のガス圧を低下させることができるため、反応生成物のスペーサ206とアノード集電層との接合界面からカソード極雰囲気への漏洩および燃料流路内への漏洩を防ぐことができ、反応生成物による燃料または空気の供給阻害を防止し、安定した燃料電池スタックの出力を得ることができる。
また、単位電池201のL2が数mm以下の長さである場合、単位電池201の長辺方向に沿ってスペーサを配置させると、単位電池間の大部分がスペーサ206で占められるため、スペーサ206を長辺方向と交差させて配置させることで、単位電池間の空間部を確保することができ、単位電池間への空気供給を好適に行なうことができる。
(第3の実施形態)
図3は、本発明の燃料電池スタックの別の好ましい一例を模式的に示す断面図である。図3に示される燃料電池スタック300は、燃料透過層311を設けたこと以外は、上記第2の実施形態と同様の構成を有している。以下、燃料透過層について詳細に説明する。
<燃料透過層>
燃料透過層311は、燃料を透過し得る層であって、その厚さ方向に燃料の拡散抵抗を有し、燃料の透過流束を制限する機能を有し、非多孔性であって、その厚さ方向に気体の通過を妨げる機能を有する。燃料透過層311は、図3に示されるように、燃料流路307の開口部を覆うように、アノード集電層305とアノード極303との間に形成される。
このような構成をとることによって、高濃度メタノール水溶液を燃料に用いても燃料透過層311によって透過流束が制限されるため、燃料のカソード側へのクロスオーバーを抑制することができ、高い出力特性を維持することができる。このため、高濃度のメタノール水溶液を燃料として用いることができることから、燃料タンクを小さくすることができる。なお、カソード側で生成した水を利用する場合は、燃料として100%のメタノールを供給することもできる。すなわち、カソード側で生成した水は、電解質膜302を通ってアノード極に拡散するため、当該水と、燃料透過層311を介して供給されたメタノールとの反応により発電させることができる。
また、燃料透過層311を備えない場合は、燃料流路307の深さが浅いと、燃料流路307上に配置されるアノード極303の材料が燃料流路307内に埋まってしまい燃料が供給されにくくなるので、燃料流路307の深さを確保するようにアノード集電層305の厚みを厚くしなければならないという問題が生じる。図3の構成をとることによって、アノード極303などの材料が燃料流路307内を塞いでしまうという問題を回避できるので、燃料流路307を浅くすることができるため、アノード集電層305を薄くすることができる。その結果、燃料電池スタックの薄型化を図ることができる。
さらに、燃料透過層311は非多孔性であり、気体の通過を妨げる機能を有しているため、二酸化炭素が燃料流路307に溜まることがなく、燃料を安定して供給することができる。これにより、燃料流路307に二酸化炭素が溜まり、メタノール水溶液のアノード極303への供給が阻害されることにより単位電池の出力が低下するという問題を回避することができる。
燃料透過層311は、上記したように、その厚さ方向に燃料の拡散抵抗を有し、燃料の透過流束を制限する機能を有し、より好ましくは、気体を透過しない材料からなる。燃料透過層311は、このような機能を有していれば形状面において特に限定されず、たとえば、その厚さ方向に貫通した微細孔を設けることにより燃料の透過機能を付与してもよい。燃料がメタノール水溶液の場合、燃料透過層311は、高分子膜、無機膜またはコンポジット膜にて形成されることが好ましい。高分子膜としては、たとえばシリコンゴム、パーフルオロスルホン酸系電解質膜(ナフィオン(デュポン社製)、ダウ膜(ダウ・ケミカル社製)、アシプレックス(旭化成社製)、フレミオン(旭硝子社製))やスルホン化ポリイミド、ポリスチレンスルホン酸、スルホン化ポリエーテルエーテルケトンなどの炭化水素系電解質膜などが例示できる。無機膜としては、たとえば多孔質ガラス、多孔質ジルコニア、多孔質アルミナなどが例示できる。コンポジット膜としては、たとえばゴアセレクト膜(ゴア社製)が例示できる。
また、感光性樹脂からなる燃料透過層も例示できる。感光性樹脂としては、耐酸性、耐メタノール性を有するネガ型の感光性樹脂が好ましく、エポキシ系の感光性樹脂、ポリイミド系の感光性樹脂、ポリアクリル系の感光性樹脂などが好ましい。感光性樹脂からなる燃料透過層を形成する場合には、フォトリソグラフィなどを用いることができるため、数10〜数100μm程度の幅を有し、数10〜数100μm程度の微細なピッチの燃料流路であっても、燃料透過層をパターニングすることで、アノード集電層表面の露出部を確保したまま、該燃料流路上に容易に燃料透過層を形成することができる。このため、アノード極303とアノード集電層305との間の導電経路を確保することができる。
(第4の実施形態)
図4は、本発明の燃料電池スタックの別の好ましい一例を模式的に示す断面図である。図4に示される燃料電池スタック400は、アノード集電層405に設けられた貫通孔408内に撥水性多孔質部412が形成されていること以外は、上記第3の実施形態の燃料電池スタックと同様の構成を有している。以下、撥水性多孔質層について詳細に説明する。
<撥水性多孔質部>
撥水性多孔質部412は、アノード集電層405の貫通孔408内に充填された撥水性多孔質材料からなり、メタノール水溶液が貫通孔408を通過してスペーサ406の排出流路409に漏洩することを抑止するために設けられる。また、貫通孔408内の充填だけに限らず、アノード集電層405のアノード極403側とは反対側の表面上に撥水性多孔質部(該表面上に形成された撥水性多孔質材料からなる層)が備えられてもよいし、貫通孔408内及びアノード集電層405のアノード触媒層側とは反対側の表面上の両方に具備されてもよい。撥水性多孔質部412は、水、メタノール水溶液等の液体に対して不透過性であり、気体に対して透過性であって気液分離能を有する。撥水性多孔質部412は、導電性を有していることが好ましい。
撥水性多孔質部412に用いる材料としては、気液分離能を有する材料と、導電性を有する材料との混合物を用いることができる。このような混合材料としては、PTFE(Polytetrafluoroethylene)、PVDF(Polyvinylidenfluolide)等のフッ素系高分子と、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、アモルファスカーボン、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーンなどとの混合物を挙げることができる。撥水性多孔質部412は、図4に示されるように、アノード集電層405の貫通孔408内部に形成してもよいし、または該貫通孔408を塞ぐように、アノード集電層405表面に形成してもよい。
このような構成をとることによって、排出流路409へのメタノール水溶液の浸入による反応生成物の外部への排出不良を防ぐことができ、安定した燃料電池スタックの出力特性を得ることができる。また、メタノール水溶液が排出流路409を通り、燃料電池スタック外部へ漏洩することも防げるため、燃料電池スタックの信頼性も向上させることができる。
(第5の実施形態)
図5(a)および図5(b)は、それぞれ本発明の燃料電池スタックの別の好ましい一例を模式的に示す断面図および当該燃料電池スタックに用いられているスペーサ506の断面図である。図5(a)に示される燃料電池スタック500は、スペーサ506が多孔質体からなり、排出流路509を形成する面に難気体透過性の排出流路壁513を備えていること以外は、上記第4の実施形態の燃料電池スタックと同様の構成を有している。以下、図5に示されるスペーサ506および排出流路壁513について詳細に説明する。
スペーサ506は、多孔質体から構成されており、スペーサ外部から内部へ気体を通過させる機能を有すること以外は第2の実施形態で記載したスペーサと同様の機能を有する。スペーサ506の材料としては、多孔質状であれば特に限定はないが、導電性材料であることが好ましく、Au、Pt、Pd等の貴金属、Ti、Ta、W、Nb、Ni、Al、Cr、Ag、Cu、Zn、Su等の金属、Si、およびこれらの窒化物、炭化物、炭窒化物等、さらにステンレス、Cu−Cr、Ni−Cr、Ti−Pt等の合金等を用いた発泡金属、金属焼結体、金属織物、金属不織布などが挙げられる。スペーサ506の空隙率は、スペーサ506と接触する部位に位置するカソード極504への酸素の拡散抵抗を低減させるために、20%以上であることが好ましく、燃料電池スタック500に外力が加わっても空間部510を確保するための強度を確保するために98%以下あることが好ましい。
<排出流路壁>
排出流路壁513は、排出流路509中の反応生成物の通過を防ぐ機能を有し、スペーサ506の排出流路509を形成する面(排出流路509の内壁を構成する面)を覆うように形成される。また、排出流路壁513は、排出流路509を覆うのみに限らず、スペーサ506の排出流路509内壁面の空隙部に埋め込まれて形成されていてもよい。さらに、排出流路壁513は、スペーサ506の排出流路509を形成する面のみに限らず、スペーサ506と第2の単位電池501bのアノード集電層505との積層界面(アノード集電層505における排出流路509を形成する面)に形成されていてもよい。
排出流路壁513の材料としては、難気体透過性を有していれば特に限定されない。また、排出流路壁513が排出流路509内壁面を覆うように形成される場合は、排出流路壁513が排出流路509内壁面上に形成される時に密着性を高めるために、フィルム状の高分子基材、無機基材、金属基材が好ましい。さらには、スペーサに用いられている材料からなるフィルム基材や、100℃以上の耐熱性をもつシリコン樹脂、ポリカーボネート樹脂、フェノール樹脂、ポリオレフィン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂のいずれかからなるフィルム基材がより好ましい。また、排出流路壁513がスペーサ506の排出流路509内壁面の空隙部に埋め込まれて形成される場合は、耐熱性を有するテフロン樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、オレフィン樹脂のいずれかを主成分とするシーリング材を用いることが好ましい。
排出流路壁513の形成方法としては、排出流路壁513としてフィルム基材を用いる場合は、フィルム基材とスペーサ506の排出流路509内壁面とを、接着材による接着または熱圧着、レーザー溶着、拡散接合、焼結法によって一体化する方法が挙げられる。シーリング材を用いる場合は、排出流路509内壁面に形成されている空隙を埋めるようにシーリング材をスクリーン法、インクジェット法、スプレー法などによって塗布し、紫外線硬化、熱硬化などシーリング材に応じた硬化方法によって硬化させることで、排出流路壁513を形成することができる。また、排出流路壁513は、スペーサ506の排出流路509が形成された後に、形成されても良いし、スペーサ506へあらかじめ排出流路壁513を形成した後に、排出流路509を形成しても良い。
このような構成をとることによって、アノード極503で生成される反応生成物をカソード極雰囲気に直接排出することなく燃料電池スタック500の外部へ排出しつつ、カソード極504のスペーサ506との接触面へ酸素を好適に供給することができるため、カソード過電圧を低減させることができ、燃料電池スタックの特性を向上させることができる。
(第6の実施形態)
図6(a)および図6(b)は、それぞれ本発明の燃料電池スタックの別の好ましい一例を模式的に示す斜視図と断面図である。図6(a)および図6(b)に示される燃料電池スタック600は、図6(a)を参照して、長辺と短辺を有する複数の短冊状の単位電池601が同一平面内に隙間614を設けて長辺同士を対向させ、カソード極およびアノード極を同一方向にして配置された単位電池層と、短冊状のスペーサ606を同一平面内に複数配置したスペーサ層とを交互に積層してなる。それぞれのスペーサ606は、単位電池層の隙間614と交差するように配置されている。また、燃料電池スタック600においては、図6(b)を参照して、スペーサ606における単位電池層の隙間614に面する排出流路607が難気体透過性層615で覆われている。その他の構成については、上記第4の実施形態の燃料電池スタックと同様である。
このような構成をとることによって、同一平面内に設けられた隙間614および単位電池層間の空間部610が3次元的に連通し、空気の拡散性を向上させる。すなわち、かかる構成により、燃料電池スタック600内に入った空気を、連通した隙間614および空間部610を通して燃料電池スタック600の内部まで、自然対流または拡散によって供給させることができる。また、燃料電池スタック600内での空気の自然拡散性も良好である。発電に起因する熱によって温められた燃料電池スタック600内の空気は、対流により、連通した隙間614および空間部610を通って外部へ放出されるとともに、スタックの側面や下面から空気が効率的に吸入される。したがって、空気供給のためのエアポンプ、ファン等の補機を必ずしも必要とせず、このことは、燃料電池スタックを用いた燃料電池システムの小型化を可能とする。また、エアポンプ、ファン等の補機を用いる場合においても、燃料電池スタック内部まで空気を供給するために必要な風力を低減させることができる。このことは、補機の低消費電力や小型化を可能とする。
燃料電池スタック600の最上面または最下面の隙間614から燃料電池スタック600内部へ流入した空気は、単位電池間の空間部610を単位電池601の短辺方向に向かって対流または拡散することによって単位電池601のカソード極604へと供給される。このため、空気供給における移動距離を短くする観点から、単位電池の短辺の長さを10mm以下とすることが好ましく、5mm以下とすることがより好ましい。これにより空気の供給抵抗を低減させ、ファンやブロワーなどの補機を用いないパッシブ空気供給においても、空気供給不足による出力低下を抑制することができる。
また、スペーサ606は、隙間614と交差するように積層されることが好ましい。これにより、スペーサ606と単位電池が接触する面積を小さくすることができ、単位電池が直接空間部610に露出する面積を大きくすることができる。このため、単位電池601のカソード極604へ空気中の酸素の供給抵抗を低減させることができ、出力特性を維持することができる。
また、スペーサ606において、単位電池層の隙間614に面する排出流路607は難気体透過性を有する難気体透過性層615で覆われていることが好ましい。こうすることによって、アノード極603から排出流路607へ排出された反応生成物が、隙間614に面する排出流路607から燃料電池スタック600内部の空間部610や隙間614への排出されるのを防ぎ、燃料電池スタック600の外部へ直接排出することができるため、反応生成物が燃料電池スタック600内部の空間部610や隙間614へ排出されることによる空気の供給阻害を防ぎ、燃料電池スタック600の出力低下を抑制することができる。以下に難気体透過性層615を詳細に説明する。
<難気体透過性層>
難気体透過性層615は、難気体透過性を有し、単位電池層の隙間614に面する排出流路607を覆うように配置させることで、排出流路607内の反応生成物が隙間614へ直接排出されるのを防ぐ機能を有している。
難気体透過性層615の材料は、難気体透過性を有していれば特に限定されない。また、スペーサ606と難気体透過性層615の積層界面からの反応生成物の漏洩を防ぐ観点から、スペーサ606面上に形成される時に密着性を高めるために、フィルム状の高分子基材、無機基材、金属基材が好ましい。さらには、スペーサに用いられている材料からなるフィルム基材や、100℃以上の耐熱性をもつシリコン樹脂、ポリカーボネート樹脂、フェノール樹脂、ポリオレフィン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂のいずれかからなるフィルム基材がより好ましい。
難気体透過性層615の形成方法としては、上記フィルム基材とスペーサ606の排出流路607が形成されている面で排出流路607以外の部位とを、接着材による接着または熱圧着、レーザー溶着、拡散接合、焼結法によって一体化する方法が挙げられる。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1>
本実施例では、図3に示す構造の燃料電池スタック300と同様の構造の燃料電池スタック(実施例1の燃料電池スタック)を作製した。以下、実施例1の燃料電池スタックの作製方法について説明する。
まず、電解質膜302として、幅25mm×長さ25mm、厚さが約175μmのNafion(登録商標)117(デュポン社製)を用意した。次に、Pt担持量が32.5質量%で、Ru担持量が16.9質量%のPt粒子とRu粒子とカーボン粒子とからなる触媒担持カーボン粒子(田中貴金属社製TEC66E50)と、20質量%のNafion(登録商標)を含むアルコール溶液(アルドリッチ社製)と、イソプロパノールと、アルミナボールと、を質量比で0.5:1.5:1.6:100の割合でテフロン容器に入れ、攪拌脱機を用いて500rpmで50分間の混合を行なうことにより、アノード触媒ペーストを作製した。
また、Pt担持量が46.8質量%のPt粒子とカーボン粒子とからなる触媒担持カーボン粒子(田中貴金属社製TEC10E50E)を用いたこと以外はアノード触媒ペーストと同様にしてカソード触媒ペーストを作製した。
続いて、アノード極の基材として、外形が23mm×23mmで、片面にフッ素系の樹脂と炭素粒子からなる層で撥水処理されたカーボンペーパー(SGLカーボン社製:25BC)を用い、カーボンペーパーの撥水処理が施されている面に、上記で作製したアノード触媒ペーストを触媒担持量が2mg/cm2となるように、幅23mm×長さ23mmの正方形状の開口部を有するスクリーン印刷版を用いて、カーボンペーパーのマイクロポーラスレイヤーが形成されている面の全面にスクリーン印刷した。その後、スクリーン印刷されたアノード触媒ペーストを室温にて乾燥させて、約20μmの厚さの触媒層を有するアノード極303を作製した。また、アノード極と同様にして、カーボンペーパー(SGLカーボン社製:25BC)にカソード触媒ペーストをスクリーン印刷し、約20μmの厚さの触媒層を有するカソード極304を形成した。
ついで、上記の電解質膜を用い、電解質膜を挟んで、電解質膜の中心でアノード極とカソード極が重なり、アノード触媒層とカソード触媒層が電解質膜と接するようにして、下からアノード極、電解質膜、カソード極の順に積層した。50mm×50mmの正方形型の貫通穴を有する100mm×100mm、厚さ0.30mmの額縁状のテフロンスペーサ(テフロン(登録商標))の該貫通穴に、この積層体を設置した。これらを100mm×100mm、厚み3mmのステンレス板で挟んだ後、ステンレス板の厚み方向に130℃、5kgf/cm2で2分間熱圧着し、電解質膜と電極が一体化された膜電極複合体を作製した。
また、次のようにしてアノード集電層305を作製した。幅25mm、長さ25mm、厚さ300μmの耐硫酸性ステンレスSUS316L製平板に、エッチング加工により、直径300μmの貫通孔308を、2mmピッチで一列に外形の長さ方向に向かって空けた。同時にエッチング加工により、200μmの深さで、幅が500μmの溝を掘り、燃料流路307を形成した。ステンレス平板の幅方向の端より1mmから貫通孔を形成し、貫通孔の端と、溝のエッジ間の間隔を左右それぞれ150μmずつ設け、溝と貫通孔のラインを1100μmピッチで平行にレイアウトした。
次に、厚さ45μmのレジスト樹脂からなるドライフィルムをアノード集電層305に全面ホットラミネートし、フォトレジストマスクを用いて、露光後、現像、350℃でキュアーすることにより燃料透過層311を形成した。燃料透過層311は、燃料流路307の幅500μmに対し、650μmの幅を有しており、燃料流路307の溝を塞ぐように形成した。この際、燃料透過層311が左右75μmずつ溝からはみ出るようにした。ついで、燃料透過層311の真ん中に、10μm幅の複数の開孔を600μmピッチで、長手方向に一列に設けた。
下からアノード集電層305、燃料透過層311、アノード極303、電解質膜302、カソード極304の順に積層した。50mm×50mmの正方形型の貫通穴を有する100mm×100mm、厚さ0.6mmの額縁状のテフロンスペーサ(テフロン(登録商標))の該貫通穴に、この積層体を設置した。これらを100mm×100mm、厚み3mmのステンレス板で挟んだ後、ステンレス板の厚み方向に130℃、5kgf/cm2で2分間熱圧着し、積層体を一体化し、第1の単位電池301aを作製した。また、第2の単位電池301bも第1の単位電池301aと同様の方法で作製した。
また、次のようにしてスペーサ306を作製した。外形1×25mm、厚さ400μmの耐酸性ステンレスSUS316製平板に、エッチング加工により、深さ200μm、幅500μmの溝を、溝の中心とスペーサ平板の中心が重なるように堀り、排出流路309を形成した。
スペーサ306の排出流路309を形成している面であって、排出流路309以外の部位に導電性ペースト(タムラ化研製:CARBOLLOID MRX―713J)をスクリーン印刷法により、塗布厚が30μm厚となるように塗布し、第2の単位電池301bのアノード集電層305の燃料流路307とスペーサ306の長手方向を直交させ、かつ、アノード集電層305の貫通孔308とスペーサ306の排出流路309面が重なるように、2mmピッチで配置して積層した。60mm×60mmの正方形型の貫通穴を有する100mm×100mm、厚さ1mmの額縁状のテフロンスペーサ(テフロン(登録商標))の該貫通穴に、この積層体を設置した。これらを100mm×100mm、厚み3mmのステンレス板で挟んだ後、ステンレス板の厚み方向に130℃、5kgf/cm2で30分間熱圧着し、積層体を一体化し、第2の単位電池301bとスペーサ306の積層体(燃料電池)を作製した。
次に、スペーサ306の第2の単位電池301bとの接合面との反対側の面に導電性ペースト(タムラ化研製:CARBOLLOID MRX―713J)をスクリーン印刷法により、塗布厚が20μm厚となるように塗布し、第1の単位電池301aのカソード極304面とスペーサ306の導電性ペースト塗布面を対向させ、第1の単位電池301aと第2の単位電池301bとが、スペーサ306を介して重なるように積層した。60mm×60mmの正方形型の貫通穴を有する100mm×100mm、厚さ1.5mmの額縁状のテフロンスペーサ(テフロン(登録商標))の該貫通穴に、この積層体を設置した。これらを100mm×100mm、厚み3mmのステンレス板で挟んだ後、ステンレス板の厚み方向に130℃、5kgf/cm2で30分間熱圧着し、燃料電池スタック300を作製した。
次に、外径360μmφ(内径150mmφ)のテフロンチューブを燃料流路307の端部から燃料流路に挿入し、該チューブと燃料流路307端部の隙間をエポキシ樹脂で埋め、乾燥させることで燃料供給の接続部を作製した。ポンプを用いて、3Mのメタノール水溶液を0.5cc/minの速度で供給して発電させたところ、最大出力密度34mW/cm2が得られた。
<実施例2>
本実施例では、図5に示す構造の燃料電池スタック500と同様の構造の燃料電池スタック(実施例2の燃料電池スタック)を作製した。以下、実施例2の燃料電池スタックの作製方法について説明する。
スペーサ506を次のようにして作製した。外形1×25mm、厚み600μm、空隙率80%のチタン繊維焼結体(ベキニット社製)に、外形1×25mm、厚み100μmのチタン箔を外形が重なるように積層し、放電プラズマ焼結法によりチタン繊維焼結体とチタン箔を接合した。この接合体のチタン箔側に、深さ200μm、幅500μmの溝が、接合体の中心に形成され、接合体の総厚みが400μmとなるように、プレス成形してスペーサ506を作製した。上記のスペーサ506を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で燃料電池スタック500を作製した。実施例1と同様の方法により発電評価を行ったところ、最大出力密度40mW/cm2が得られた。
<実施例3>
本実施例では、図6に示す構造の燃料電池スタック600と類似の構造の燃料電池スタック(実施例3の燃料電池スタック)を作製した。以下、実施例3の燃料電池スタックの作製方法について説明する。
まず、実施例1と同様の方法によって作製した膜電極複合体を、外形2mm×25mm、電極部2mm×23mmとなるようにトリミングナイフで切断して、短冊状の膜電極複合体を作製した。
また、次のようにしてアノード集電層605を作製した。幅2mm、長さ25mm、厚さ300μmの耐硫酸性ステンレスSUS316L製平板に、エッチング加工により、直径300μmの貫通孔608を2000μmピッチで、一列に外形の長さ方向に向かって空けた。同時にエッチング加工により、200μmの深さで、幅が800μmの溝を掘り、燃料流路607を形成した。ステンレス平板の幅方向の端より150μmから貫通孔を形成し、貫通孔の端と、溝のエッジ間の間隔を左右それぞれ150μmずつ設けた。
次に、厚さ45μmのレジスト樹脂からなるドライフィルムをアノード集電層605に全面ホットラミネートし、フォトレジストマスクを用いて、露光後、現像、350℃でキュアーすることにより燃料透過層611を形成した。燃料透過層611は、燃料流路607の幅800μmに対し、950μmの幅を有しており、燃料流路607の溝を塞ぐように形成した。この際、燃料透過層611が左右75μmずつ溝からはみ出るようにした。ついで、燃料透過層611の真ん中に、10μm幅の複数の開孔を600μmピッチで、長手方向に一列に設けた。
下からアノード集電層605、燃料透過層611、アノード極603、電解質膜602、カソード極604の順に積層した。50mm×50mmの正方形型の貫通穴を有する100mm×100mm、厚さ0.6mmの額縁状のテフロンスペーサ(テフロン(登録商標))の該貫通穴に、この積層体を設置した。これらを100mm×100mm、厚み3mmのステンレス板で挟んだ後、ステンレス板の厚み方向に130℃、5kgf/cm2で2分間熱圧着し、積層体を一体化し、単位電池601を作製した。同様の方法により総数15個の単位電池601を作製した。
スペーサ606を次のようにして作製した。外形1×14mm、厚み600μm、空隙率80%のチタン繊維焼結体(ベキニット社製)に、外形1×14mm、厚み100μmのチタン箔を外形が重なるように積層し、放電プラズマ焼結法によりチタン繊維焼結体とチタン箔を接合した。この接合体のチタン箔側に、深さ100μm、幅500μmの溝が、接合体の中心に形成され、接合体の総厚みが400μmとなるように、プレス成形してスペーサ606を作製した。
単位電池601の長辺を対向させ、対向する長辺同士の間に1mmの隙間614を設けて、平面上に5個配置して第1の単位電池層を作製した。次に、スペーサ606の排出流路609を形成している面であって、排出流路609以外の部位に導電性ペースト(タムラ化研製:CARBOLLOID MRX―713J)をスクリーン印刷法により、塗布厚が30μm厚となるように塗布した。スペーサ606を第1の単位電池層の単位電池601と直交させ、かつ、アノード集電層605の貫通孔608とスペーサ606の排出流路609面が重なるように、2mmピッチで配置して積層した。50mm×50mmの正方形型の貫通穴を有する100mm×100mm、厚さ1mmの額縁状のテフロンスペーサ(テフロン(登録商標))の該貫通穴に、この積層体を設置した。これらを100mm×100mm、厚み3mmのステンレス板で挟んだ後、ステンレス板の厚み方向に130℃、5kgf/cm2で30分間熱圧着し、積層体を一体化し、第1の単位電池層とスペーサ606の積層体を作製した。
続いて、第1の単位電池層と同様にして単位電池601を配置して第2の単位電池層を作製した。次に、第1の単位電池層とスペーサ606との積層体におけるスペーサ606の積層面とは反対側の面に、導電性ペースト(タムラ化研製:CARBOLLOID MRX―713J)をスクリーン印刷法により、塗布厚が30μm厚となるように塗布した。次に、スペーサ606を介して、第1の単位電池層の単位電池と第2の単位電池層の単位電池が同じ位置に重なり、第2の単位電池層を構成する単位電池のカソード極とスペーサー606とが対向するようにして積層した。50mm×50mmの正方形型の貫通穴を有する100mm×100mm、厚さ1.5mmの額縁状のテフロンスペーサ(テフロン(登録商標))の該貫通穴に、この積層体を設置した。これらを100mm×100mm、厚み3mmのステンレス板で挟んだ後、ステンレス板の厚み方向に130℃、5kgf/cm2で30分間熱圧着し、積層体を一体化し、上から第1の単位電池層、スペーサ606、第2の単位電池層を順に積層した積層体を作製した。
続いて、第1の単位電池層とスペーサ606の積層体の作製方法と同様にして、第2の単位電池層のアノード集電層とスペーサ606を積層し一体化した。このとき、額縁状のテフロンスペーサ(テフロン(登録商標))は厚み1.9mmのものを使用した。
続いて、第1の単位電池層および第2の単位電池層と同様にして、単位電池601を配置して第3の単位電池層を作製した。次に、第1の単位電池層とスペーサ606と第2の単位電池層を順に積層した積層体の作製方法と同様にして、上から第1の単位電池層、スペーサ606、第2の単位電池層、スペーサ606、第3の単位電池層を順に積層した燃料電池スタック600を作製した。このとき額縁状のテフロンスペーサ(テフロン(登録商標))は厚み2.4mmのものを使用した。
次に、実施例1と同様の方法で発電評価を行なったところ、最大出力密度43mW/cm2が得られた。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の燃料電池スタックの好ましい一例を模式的に示す断面図である。 本発明の燃料電池スタックの好ましい一例を模式的に示す分解斜視図である。 本発明の燃料電池スタックの別の好ましい一例を模式的に示す断面図である。 本発明の燃料電池スタックの別の好ましい一例を模式的に示す断面図である。 本発明の燃料電池スタックの別の好ましい一例を模式的に示す図であり、図5(a)はその断面図、図5(b)は、当該燃料電池スタックに用いられるスペーサの好ましい一例を示す断面図である。 本発明の燃料電池スタックの別の好ましい一例を模式的に示す図であり、図6(a)はその斜視図、図6(b)はその断面図である。 本発明の燃料電池の好ましい一例を模式的に示す分解斜視図である。 本発明の燃料電池の好ましい一例を模式的に示す断面図である。
符号の説明
100,300,400,500,600 燃料電池スタック、101a,301a,401a,501a 第1の単位電池、101b,301b,401b,501b 第2の単位電池、201,601,701 単位電池、102,302,402,502,602,702 電解質膜、103,303,403,503,603,703 アノード極、104,304,404,504,604,704 カソード極、105,305,405,505,605,705 アノード集電層、106,206,306,406,506,606,706 スペーサ、107,307,407,507,607,707 燃料流路、108,308,408,508,608,708 貫通孔、109,309,409,509,609,709 排出流路、110,310,410,510,610 空間部、311,411,511,611 燃料透過層、412,512,612 撥水性多孔質部、513 排出流路壁、614 隙間、615 難気体透過性層、700 燃料電池。

Claims (7)

  1. カソード極と、電解質膜と、アノード極と、アノード集電層とをこの順で備える第1の単位電池と、
    前記アノード集電層に積層された1以上のスペーサと、を備える燃料電池であって、
    前記アノード集電層は、前記アノード極に燃料を供給するための燃料流路と、前記アノード極における反応により生じる反応生成物を排出するための貫通孔とを有し、
    前記スペーサは、前記燃料電池外部へ前記反応生成物を排出する排出流路を有し、
    前記貫通孔と前記排出流路とが連通している燃料電池。
  2. 前記第1の単位電池は、長辺と短辺とを有する短冊形状を有しており、
    前記スペーサは、その長手方向が前記第1の単位電池の長辺方向と交差するように配置される請求項1に記載の燃料電池。
  3. 前記貫通孔の内壁面は、撥水性を有する請求項1または2に記載の燃料電池。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の燃料電池と、
    カソード極と、電解質膜と、アノード極と、アノード集電層とをこの順で備える第2の単位電池と、を少なくとも有し、
    前記第2の単位電池は、そのカソード極が前記スペーサと接するように、前記燃料電池に積層される燃料電池スタック。
  5. 前記スペーサは、多孔質体からなり、
    前記スペーサの排出流路内壁を構成する面は、難気体透過性材料によって被覆されている請求項4に記載の燃料電池スタック。
  6. カソード極と、電解質膜と、アノード極と、アノード集電層とをこの順で備える2以上の単位電池を、同一平面内に隙間を設けて配置してなる単位電池層と、
    前記単位電池層に積層された、2以上のスペーサからなるスペーサ層と、を少なくとも有し、
    前記スペーサが、前記単位電池層が有する前記隙間と交差するように配置される燃料電池スタックであって、
    前記アノード集電層は、前記アノード極に燃料を供給するための燃料流路と、前記アノード極における反応により生じる反応生成物を排出するための貫通孔とを有し、
    前記スペーサは、前記燃料電池スタック外部へ前記反応生成物を排出する排出流路を有し、
    前記貫通孔と前記排出流路とが連通している燃料電池スタック。
  7. 前記単位電池および/または前記スペーサは、短冊形状を有する請求項6に記載の燃料電池スタック。
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