JP5517203B2 - 燃料電池およびこれを用いた燃料電池スタック - Google Patents
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Description
CH3OH+H2O → CO2↑+6H++6e-
の酸化反応により二酸化炭素が燃料極側で発生する。
3/2O2+6H++6e- → 3H2O
の還元反応を起こし、水が生成する。このときに電子が外部の電子機器(負荷)を通過して燃料極から空気極に移動し、電力が取り出される。
以下、本発明の燃料電池を実施の形態を示して詳細に説明する。
CH3OH+H2O → CO2↑+6H++6e-
の式で表される酸化反応を起こし消費される。一方、空気極12においては、蓋筺体50の開口51およびカソード集電層22の開口を通って到達した空気中の酸素と、電解質膜10を介して燃料極11から空気極12に伝達されたプロトンとが、
3/2O2+6H++6e- → 3H2O
の式で表される還元反応を起こす。かかる酸化還元反応により、電子が、燃料極11→アノード集電層21→外部の電子機器(負荷)→カソード集電層22→空気極12のルートで移動し、外部の電子機器に対して電力が供給される。
(封止層)
燃料電池100において、単位電池30の双方の長辺側端面は、非ガス透過性の封止層90で被覆された封止領域Aと、封止層で被覆されていない(単位電池30の端面が露出した)複数の非封止領域Bとを有し、より具体的には、封止領域Aと非封止領域Bとが交互に設けられている。封止領域Aは、外気の燃料極11への混入を防ぐとともに、未反応のガス状の燃料の流出を防ぐ機能を有し、非封止領域Bは、燃料極11で生じた生成ガス(メタノール含有燃料を用いた場合における二酸化炭素など)を燃料電池外部へ排出するための開口として機能する。発電によって生じる生成ガスによって、燃料極11内は外気に対して陽圧となるため、非封止領域Bから外気が燃料極11へ混入し、燃料電池の出力特性を損なうことはない。長辺側端面に、適当な間隔を空けて複数の開口(非封止領域B)を設けることにより、単位電池が長辺と短辺とを有する短冊形状である場合においても、燃料極11で生じた生成ガスを効率的に、かつ、短い拡散距離で燃料電池外部へ排出することができる。これにより、燃料極11の内圧の過度の上昇を防止することができるとともに、燃料極11から燃料電池外部に至るまでの生成ガス排出経路内における生成ガスの分圧格差を低減することができ、燃料電池の出力および出力安定性を向上させることができる。このような効果は、本実施形態の燃料電池100のような、ポンプやファン等の補機を使用することなく燃料を燃料極11に供給するパッシブ型燃料電池や、燃料がガス状態で燃料極に供給される(燃料極に到達する)燃料電池など、燃料極11で生じた生成ガスが燃料電池内に滞留しやすい燃料電池において特に顕著である。すなわち、パッシブ型燃料電池では、ポンプやファン等によって生成ガスを排出するための圧力をかけることができないため、燃料極11から生じる生成ガスが滞留しやすく、分圧格差も生じやすい。また、燃料が液体である場合には、親水性や疎水性といった表面張力を利用した浸透力を用いることにより、生成ガスの排出を促すことができるが、燃料がガス状の場合はこれが困難であるため、生成ガスが滞留しやすく分圧格差が生じやすい。さらに、生成ガス滞留による燃料極11の内圧上昇が、ガス状燃料の供給を著しく阻害するため、発電に必要な燃料の安定供給が困難となる。本実施形態の燃料電池によれば、パッシブ型燃料電池や、燃料がガス状態で燃料極に供給される(燃料極に到達する)燃料電池である場合においても、生成ガスの排出が良好になるため、出力および出力安定性を向上させることができる。
疎水性多孔質層2は、単位電池30(より具体的には、アノード集電層21)上に配置される、液体不透過性かつガス透過性の層であり、燃料極11へ供給されるガス状態の燃料の量または濃度(分圧)を絞る機能を有する。疎水性多孔質層2の細孔径を小さくするなどして、燃料極11へ供給されるガス状の燃料の量または濃度(分圧)を絞ることが可能であり、これにより、燃料が電解質膜10を介して空気極12へ透過するクロスオーバーを抑制することができる。また、液体燃料としてメタノールやエタノールといったアルコール燃料を用いる際には、疎水性に加え撥油性も付与された層であることが好ましい。また、疎水性多孔質層2は、疎水性を有することから、燃料供給部1側への水(たとえば、空気極12で生成され、電解質膜10を介して燃料極11側へ移動してきた水)の侵入を防止することができる。これにより、燃料極11における水分濃度が良好に保たれるので、出力低下を防止することができる。この効果は、高濃度燃料(純メタノールなど)を用いる場合に特に有利である。さらに、燃料供給部1に配置される燃料輸送部材61内の液体燃料に水が溶け、液体燃料の濃度が低下することを防止することができる。これにより、液体燃料の濃度が一定に保たれ、燃料極11への燃料供給量が安定化される。
燃料輸送部材61は、その少なくとも一部が燃料供給室60内に配置され、燃料貯蔵室70から燃料供給室60に毛細管現象を利用して液体燃料を輸送するための部材であり、用いる液体燃料に対して毛細管作用を示す材料からなる。このような毛細管作用を示す材料としては、アクリル系樹脂、ABS樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル、ナイロン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタラート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂、セルロースなどの高分子材料(プラスチック材料)および、ステンレス、チタン、タングステン、ニッケル、アルミニウム、スチールなどの金属材料からなる不規則な細孔を有する多孔質体が挙げられる。多孔質体としては、上記高分子材料または金属材料からなる不織布(フェルト)、発泡体、焼結体などを挙げることができる。また、上記高分子材料または金属材料からなり、毛細管として表面に規則的なまたは不規則なスリットパターン(溝パターン)を有する基板を燃料輸送部材61として用いることもできる。
膜電極複合体20を構成する電解質膜10は、燃料極11から空気極12へプロトンを伝達する機能と、燃料極11と空気極12との電気的絶縁性を保ち、短絡を防止する機能を有する。電解質膜の材質は、プロトン伝導性を有し、かつ電気的絶縁性を有する材質であれば特に限定されず、高分子膜、無機膜またはコンポジット膜を用いることができる。高分子膜としては、たとえば、パーフルオロスルホン酸系電解質膜である、ナフィオン(登録商標、デュポン社製)、アシプレックス(登録商標、旭化成社製)、フレミオン(登録商標、旭硝子社製)などが挙げられる。また、スチレン系グラフト重合体、トリフルオロスチレン誘導体共重合体、スルホン化ポリアリーレンエーテル、スルホン化ポリエーテルエーテルケトン、スルホン化ポリイミド、スルホン化ポリベンゾイミダゾール、ホスホン化ポリベンゾイミダゾール、スルホン化ポリフォスファゼンなどの炭化水素系電解質膜なども挙げられる。
電解質膜10の一方の表面に積層される燃料極11および他方の表面に積層される空気極12には、少なくとも触媒と電解質とを有する多孔質層からなる触媒層(アノード触媒層またはカソード触媒層)が設けられる。アノード触媒層を構成する触媒は、メタノール水溶液等の液体燃料をプロトンと電子に分解し、電解質は、生成した該プロトンを電解質膜10へ伝導する機能を有する。カソード触媒層を構成する触媒は、電解質を伝導してきたプロトンと空気中の酸素から水を生成する機能を有する。
アノード集電層21、カソード集電層22はそれぞれ、燃料極11上、空気極12上に積層され、膜電極複合体20とともに単位電池30を構成する。アノード集電層21およびカソード集電層22はそれぞれ、燃料極11、空気極12における電子を集電する機能と、電気的配線を行なう機能とを有する。集電層の材質は、比抵抗が小さく、面方向に電流を取り出しても電圧の低下が抑制されることから、金属であることが好ましく、なかでも、電子伝導性を有し、酸性雰囲気下で耐腐食性を有する金属であることがより好ましい。このような金属としては、Au、Pt、Pd等の貴金属;Ti、Ta、W、Nb、Ni、Al、Cu、Ag、Zn等の遷移金属;およびこれらの金属の窒化物または炭化物等;ならびに、ステンレスに代表されるこれらの金属を含有する合金などが挙げられる。Cu、Ag、Zn等の、酸性雰囲気下で耐腐食性に乏しい金属を用いる場合には、Au、Pt、Pdなどの耐腐食性を有する貴金属、導電性高分子、導電性窒化物、導電性炭化物、導電性酸化物等により表面処理(皮膜形成)を行なってもよい。なお、アノード導電性多孔質層およびカソード導電性多孔質層が、たとえば金属等からなり、導電性が比較的高い場合には、アノード集電層およびカソード集電層は省略されてもよい。
燃料供給室60は、燃料輸送部材61とともに、燃料供給の役割を果たす燃料供給部を構成する部位であり、好ましくは燃料極11の直下に配置され、その内部空間に上述の燃料輸送部材61を備えている。燃料供給室60の内部空間は、好ましくは、燃料極11の燃料貯蔵室70側端部からこれと反対側の端部までの長さと同じかまたはそれ以上の長さを有しており、燃料極11の幅と同じかまたはそれ以上の幅を有している。燃料供給室60の内部空間の高さ(深さ)は特に制限されず、燃料輸送部材61を設置できる高さを有していればよい。
燃料貯蔵室70は、好ましくは単位電池30および燃料供給室60の側方に配置される、液体燃料を保持するための室である。燃料貯蔵室70の大きさや形状は特に制限されないが、燃料供給室60内に配置された燃料輸送部材61の一端と燃料貯蔵室70内に保持された液体燃料とが接触可能となるよう、その側壁面に開口を有する必要がある。その開口は、燃料供給室60と燃料貯蔵室70とを仕切る箱筺体40の一部分を構成する壁を貫通する穴から形成されるものであってもよく、この場合、燃料輸送部材61は、その一端が当該穴の内部に位置するかまたは燃料貯蔵室70内部に位置する(図4)ように、当該穴に挿入することができる。
本発明はまた、上記で示した本発明に係る燃料電池を2以上備える燃料電池スタックを提供する。複数の燃料電池を集積化して燃料電池スタック構造を構築する場合、スタック構造内部において、発電に伴う熱の滞留が生じやすく、温度上昇が生じやすいが、上記本発明に係る燃料電池を用いた燃料電池スタックによれば、生成ガスが効率的に燃料電池スタック外部に排出され、これとともに、スタック内部の熱が効率的に排出されるようになるため、スタック内部の過度の温度上昇が抑制され、これにより、燃料電池スタックの安定した出力を得ることが可能となる。また、生成ガスが熱をもって燃料電池スタック外部に排出されることにより、上昇気流の発生が促進されるため、空気極への空気の供給効率を高めることができる。
以下の手順で燃料電池を作製した。
Pt担持量32.5重量%、Ru担持量16.9重量%の触媒担持カーボン粒子(TEC66E50、田中貴金属社製)と、電解質である20重量%のナフィオン(登録商標)のアルコール溶液(アルドリッチ社製)と、n−プロパノールと、イソプロパノールと、ジルコニアボールとを、所定の割合でフッ素系樹脂製の容器に入れ、攪拌機を用いて500rpmで50分間の混合を行なうことにより、燃料極用の触媒ペーストを作製した。また、Pt担持量46.8重量%の触媒担持カーボン粒子(TEC10E50E、田中貴金属社製)を用いて、燃料極用の触媒ペーストと同様にして、空気極用の触媒ペーストを作製した。
厚さ100μm、縦2.5mm、横46mmのステンレス板(NSS445M2、日新製鋼社製)を用意し、この中央領域に、開孔径φ0.6mmである複数の開孔(開孔パターン:千鳥60°ピッチ0.8mm)を、フォトレジストマスクを用いたウェットエッチングにて両面から加工することにより、厚み方向に貫通する貫通孔を複数備えるステンレス板を2枚作製し、耐食性向上と電気抵抗低減のためこれらを金メッキし、それぞれアノード集電層およびカソード集電層とした。
疎水性多孔質層として、縦2.5mm、横41mm、厚み0.1mmのポリテトラフルオロエチレンからなる多孔質フィルム(日東電工(株)製の「テミッシュ〔TEMISH(登録商標)〕NTF2026A−N06」)を用いた。
一方の面に縦40mm、横1.5mm、深さ0.6mmの凹部(燃料供給室となる空間)が形成された縦70mm、横2.5mm、厚み0.8mmの箱筺体を用意した。この箱筺体は、図4に示される箱筺体40と同様の形状を有しており、燃料供給室となる凹部側方に燃料貯蔵室を構成する凹部を備えたものである。また、厚さ1.0mmの親水性多孔質体(三菱鉛筆社製フェルト)を用意し、これを縦1.5mm、横60mmに切断して燃料輸送部材とし、この燃料輸送部材を、箱筐体の凹部にその長手方向先端が、凹部の燃料供給室とは反対側の側壁に一致するよう、はめ込むように設置した。次に、箱筺体の凹部上に疎水性多孔質層を、ポリオレフィン系接着剤を介して積層させた後、熱圧着することにより、疎水性多孔質層に箱筺体を接合した。熱圧着により、疎水性多孔質層と箱筐体が接合されるため、燃料輸送部材は押し潰され、箱筐体の凹部に隙間なく配置された状態となる。
単位電池の長手方向先端が、燃料供給部の凹部長手方向の先端と重なるように単位電池を疎水性多孔質層上に積層した。次に、単位電池、疎水性多孔質層および箱筺体の双方の長辺側端面に、マスクを用いて、エポキシ樹脂を含有する塗布液を塗布し硬化させることにより、エポキシ樹脂からなる封止層で被覆された、長辺方向長さ6mmの封止領域Aを2mmの間隔を空けて、合計5個形成した。すなわち、単位電池の双方の長辺側端面は、エポキシ樹脂からなる封止層で被覆された封止領域A(長辺方向長さ6mm)と封止されていない非封止領域B(長辺方向長さ2mm)とを交互に有し、領域A、Bの合計数はそれぞれ5個である。非封止領域Bの長辺方向長さの合計L1totalと、単位電池の長辺方向長さLcell(=40mm)との比L1total/Lcellは、0.25である。封止層の厚みは、約100μmであった。
単位電池および疎水性多孔質層の燃料貯蔵室側端面に、エポキシ樹脂を塗布し硬化させることにより、燃料侵入防止層を形成した。また、空気極に空気を供給するための開口と、圧力調整孔とを備えた蓋筐体を、単位電池上に配置することにより、燃料電池を得た。
単位電池の双方の長辺側端面に、エポキシ樹脂からなる封止層で被覆された、長辺方向長さ7mmの封止領域Aを1mmの間隔を空けて、合計5個形成したこと以外は、実施例1と同様にして燃料電池を作製した。すなわち、単位電池の双方の長辺側端面は、エポキシ樹脂からなる封止層で被覆された封止領域A(長辺方向長さ7mm)と封止されていない非封止領域B(長辺方向長さ1mm)とを交互に有し、領域A、Bの合計数はそれぞれ5個である。非封止領域Bの長辺方向長さの合計L1totalと、単位電池の長辺方向長さLcell(=40mm)との比L1total/Lcellは、0.13である。
単位電池の双方の長辺側端面に、エポキシ樹脂からなる封止層で被覆された、長辺方向長さ5mmの封止領域Aを3mmの間隔を空けて、合計5個形成したこと以外は、実施例1と同様にして燃料電池を作製した。すなわち、単位電池の双方の長辺側端面は、エポキシ樹脂からなる封止層で被覆された封止領域A(長辺方向長さ5mm)と封止されていない非封止領域B(長辺方向長さ3mm)とを交互に有し、領域A、Bの合計数はそれぞれ5個である。非封止領域Bの長辺方向長さの合計L1totalと、単位電池の長辺方向長さLcell(=40mm)との比L1total/Lcellは、0.38である。
単位電池の双方の長辺側端面に、エポキシ樹脂からなる封止層で被覆された、長辺方向長さ2mmの封止領域Aを6mmの間隔を空けて、合計5個形成したこと以外は、実施例1と同様にして燃料電池を作製した。すなわち、単位電池の双方の長辺側端面は、エポキシ樹脂からなる封止層で被覆された封止領域A(長辺方向長さ2mm)と封止されていない非封止領域B(長辺方向長さ6mm)とを交互に有し、領域A、Bの合計数はそれぞれ5個である。非封止領域Bの長辺方向長さの合計L1totalと、単位電池の長辺方向長さLcell(=40mm)との比L1total/Lcellは、0.75である。
単位電池の双方の長辺側端面に、封止層を形成しなかったこと以外は、実施例1と同様にして燃料電池を作製した。すなわち、非封止領域Bの長辺方向長さの合計L1totalと、単位電池の長辺方向長さLcell(=40mm)との比L1total/Lcellは、1.0である。
単位電池の双方の長辺側端面のすべてをエポキシ樹脂からなる封止層で被覆したこと以外は、実施例1と同様にして燃料電池を作製した。すなわち、非封止領域Bの長辺方向長さの合計L1totalと、単位電池の長辺方向長さLcell(=40mm)との比L1total/Lcellは、0である。
12mol/dm3メタノール水溶液を燃料としてパッシブ供給にて燃料供給を行ない、得られた燃料電池を稼動させ、充放電装置(菊水電子工業(株)製の「SPEC20526」)を用いてI−V測定を行ない、最大瞬間出力を評価するとともに、同装置を用いて定電流測定(電流密度75mA/cm2)を行なった。定電流負荷を与えた5min後の電圧を基準にして、測定2hr後の電圧と当該基準電圧との差によって出力安定性を評価した。電圧の差が大きいほど、生成ガスが滞留するなどして出力安定性を欠いていることとなる。また、同装置を用いて、開回路電圧に1hr保持した後の電圧を測定し、燃料極への空気混入の程度を評価した。結果を表1に示す。
Claims (21)
- 燃料極、電解質膜および空気極をこの順で含む膜電極複合体を備え、長辺と短辺とを有する短冊形状の単位電池と、
前記燃料極に対向するように前記単位電池に積層され、前記燃料極側が開放された空間からなる燃料供給室を備える、長辺と短辺とを有する短冊形状の燃料供給部と、
を含み、
前記単位電池の2つの長辺側端面および前記燃料供給部の2つの長辺側端面からなる群から選択される少なくとも1つの端面は、燃料電池外部に開口する開口であって、前記燃料極で生じるガスを排出するための複数の開口を有し、
下記(a)および(b):
(a)前記単位電池の長辺側端面の少なくとも一方は、非ガス透過性の封止層で被覆された封止領域と、前記開口としての前記封止層で被覆されていない複数の非封止領域とを有する、
(b)前記燃料供給部の長辺側端面の少なくとも一方は、前記開口としての前記燃料供給室と燃料電池外部とを連通させる複数の貫通孔を有する、
の少なくともいずれか一方を具備する、燃料電池。 - 前記複数の非封止領域の長辺方向長さの合計L1totalと、前記単位電池の長辺方向長さLcellとの比L1total/Lcellが0.05以上0.5以下である、請求項1に記載の燃料電池。
- 前記複数の非封止領域のうち、長辺方向中心部により近く配置される非封止領域が、より長い長辺方向長さを有する、請求項1または2に記載の燃料電池。
- 前記複数の貫通孔の長辺方向長さの合計L2totalと、前記単位電池の長辺方向長さLcellとの比L2total/Lcellが0.05以上0.5以下である、請求項1〜3のいずれかに記載の燃料電池。
- 前記複数の貫通孔のうち、長辺方向中心部により近く配置される貫通孔が、より長い長辺方向長さを有する、請求項1〜4のいずれかに記載の燃料電池。
- 前記燃料極は、前記電解質膜上に積層されるアノード触媒層と、前記アノード触媒層上に積層されるアノード導電性多孔質層とを備える、請求項1〜5のいずれかに記載の燃料電池。
- 前記アノード導電性多孔質層は、その厚み方向のガス拡散性が面方向のガス拡散性よりも大きい、請求項6に記載の燃料電池。
- 前記アノード導電性多孔質層の面方向の通気度が20cm3/cm2・秒以下である、請求項7に記載の燃料電池。
- 前記アノード導電性多孔質層は、導電性多孔質基材と、前記導電性多孔質基材の片面または両面に積層される、撥水性樹脂を含む導電性多孔質層とからなる、請求項6〜8のいずれかに記載の燃料電池。
- 前記導電性多孔質層の合計厚みT1と、前記アノード導電性多孔質層の厚みT2との比T1/T2が0.5以上である、請求項9に記載の燃料電池。
- 前記アノード導電性多孔質層は、前記導電性多孔質層、または、前記導電性多孔質層および前記導電性多孔質基材を厚み方向に貫通する貫通穴を備える、請求項9または10に記載の燃料電池。
- 前記単位電池は、前記燃料極側に配置される、疎水性多孔質層をさらに備える、請求項1〜11のいずれかに記載の燃料電池。
- 燃料を保持するための燃料貯蔵室をさらに備え、
前記燃料供給部は、前記燃料に対して毛細管作用を示す材料からなる部材であって、その一端が前記燃料貯蔵室内に保持される前記燃料に接触可能な位置に配置されるとともに、その他端が前記燃料供給室内部に配置され、前記燃料極に対向するように延びる燃料輸送部材を有する、請求項1〜12のいずれかに記載の燃料電池。 - 前記単位電池は、前記燃料極側に配置される、疎水性多孔質層をさらに備え、
前記疎水性多孔質層と前記燃料輸送部材との間に配置された、前記燃料極に供給される燃料を保持可能な親水層を備える、請求項13に記載の燃料電池。 - 前記燃料貯蔵室に保持される前記燃料は液体燃料である、請求項13または14に記載の燃料電池。
- 前記単位電池は、前記燃料極上に積層されるアノード集電層と、前記空気極上に積層されるカソード集電層とをさらに備える、請求項1〜15のいずれかに記載の燃料電池。
- 前記燃料供給部の両面に、一対の前記単位電池を備える、請求項1〜16のいずれかに記載の燃料電池。
- 前記燃料極に供給される燃料はガス状態の燃料である、請求項1〜17のいずれかに記載の燃料電池。
- 請求項1〜18のいずれかに記載の燃料電池を2以上備える燃料電池スタック。
- 2以上の燃料電池層を含み、
前記燃料電池層は、同一平面内に離間して配置された2以上の前記燃料電池から構成される、請求項19に記載の燃料電池スタック。 - 請求項1〜20のいずれかに記載の燃料電池または燃料電池スタックを備える電子機器。
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