JP2009276725A - 感光性樹脂組成物およびそれを用いたフレキシブルプリント配線回路基板の製法ならびにカバー絶縁層を有するフレキシブルプリント配線回路基板 - Google Patents

感光性樹脂組成物およびそれを用いたフレキシブルプリント配線回路基板の製法ならびにカバー絶縁層を有するフレキシブルプリント配線回路基板 Download PDF

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昌紀 水谷
Katsutoshi Hirashima
克俊 平嶋
Hirofumi Fujii
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Abstract

【課題】半田耐熱性、絶縁信頼性、耐折性はもちろん、ノンハロゲン化による環境面が考慮された難燃性に優れたカバー絶縁層を形成することのできるフレキシブルプリント配線回路基板用の感光性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】下記の(A)〜(D)を含有する感光性樹脂組成物である。(A)末端にカルボキシル基を有する特定の(メタ)アクリル酸エステル構造単位を含有する線状重合体。(B)エチレン性不飽和基含有重合性化合物。(C)光重合開始剤。(D)上記(A)に含有する(メタ)アクリル酸エステル構造単位のカルボキシル基と熱架橋する官能基を有する熱硬化性化合物。
【選択図】なし

Description

本発明は、感光性樹脂組成物およびそれを用いたフレキシブルプリント配線回路基板の製法ならびに、カバー絶縁層を有するフレキシブルプリント配線回路基板に関するものである。
半田付けによって半導体素子等の電子部品を実装するフレキシブルプリント配線回路基板には、導体パターン上に、カバーレイと称される接着剤付きのポリイミドフィルムを所定のパターンに打ち抜いたものが積層されていたり、ソルダーレジストと呼ばれる耐熱性材料を用いてスクリーン印刷法や露光現像法により必要部分にカバー絶縁層を設けることが行われている。
このようなフレキシブルプリント配線回路基板に使用され、あるいは設けられる、カバーレイおよびソルダーレジストには、半田による電子部品実装時の耐半田耐熱性、絶縁信頼性、耐折性、さらには難燃性が要求されている。そのなかで、従来から、上記カバー絶縁層を形成する際に用いられるソルダーレジストと呼ばれるカバー絶縁層形成材料としては、臭素等のハロゲン元素を含有する化合物を配合させることにより難燃性を付与することが行なわれている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−42526号公報
しかしながら、上記ハロゲン元素を含有する化合物を用いて難燃性を付与するという態様に関しては、このような化合物を用いてカバー絶縁層が形成されてなるフレキシブルプリント配線回路基板を実際に燃焼させた場合、上記ハロゲン元素を含有する化合物に起因する有毒ガスを発生することが知られている。したがって、環境面等を考慮して、ノンハロゲン化による難燃性の付与が要求されているのが実情である。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、半田耐熱性、絶縁信頼性、耐折性はもちろん、ノンハロゲン化による環境面が考慮された難燃性に優れたカバー絶縁層を形成することのできる感光性樹脂組成物およびそれを用いたフレキシブルプリント配線回路基板の製法ならびにカバー絶縁層を有するフレキシブルプリント配線回路基板の提供をその目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は、下記の(A)〜(D)を含有する感光性樹脂組成物を第1の要旨とする。
(A)下記の一般式(1)で表される構造単位を含有する線状重合体(以下「特定の線状重合体」と略称する)。
Figure 2009276725
(B)エチレン性不飽和基含有重合性化合物。
(C)光重合開始剤。
(D)上記一般式(1)で表される構造単位のカルボキシル基と熱架橋する官能基を有する熱硬化性化合物。
そして、導体回路パターン上に、上記感光性樹脂組成物を用いて感光性樹脂組成物層を形成した後、この感光性樹脂組成物層を所定のパターンに露光して現像することによりカバー絶縁層を形成するフレキシブルプリント配線回路基板の製法を第2の要旨とする。
さらに、導体回路パターン上に、上記感光性樹脂組成物からなるカバー絶縁層が形成されているカバー絶縁層を有するフレキシブルプリント配線回路基板を第3の要旨とする。
すなわち、本発明者らは、カバー絶縁層として要求される諸特性に関して優れた性能を有し、さらにノンハロゲン化による優れた難燃性を備えた感光性レジスト材料となる感光性樹脂組成物を得るために一連の研究を重ねた。その結果、上記特定の線状重合体(A)を用いると、側鎖にリンを含有することから優れた難燃性を奏するとともに、上記感光性樹脂組成物を用いて形成される硬化被膜の伸びが大きいことから、可撓性がありフレキシブルプリント配線回路基板用ソルダーレジストとしての所期の目的が達成されることを見出し本発明に到達した。
このように、本発明は、上記特定の線状重合体(A)と、エチレン性不飽和基含有重合性化合物(B)と、光重合開始剤(C)と、熱硬化性化合物(D)を含有する感光性樹脂組成物である。このため、これを用いて形成されるカバー絶縁層は、ノンハロゲン化による優れた難燃性を有するとともに、上記特定の線状重合体(A)の側鎖末端にあるカルボキシル基がアルカリ現像性を向上させるとともに、上記熱硬化性化合物(D)と熱架橋することにより、半田耐熱性が向上する。加えて、良好な可撓性を有しており、耐折性に優れたカバー絶縁層を形成することができる。したがって、環境面等が考慮された難燃性の付与が実現され、かつ上記感光性樹脂組成物を用いてフレキシブルプリント配線回路基板に硬化被膜を形成した際には、被膜の引張り伸び率が大きく、折り曲げ時にクラックの形成を抑制することが可能となる。そして、本発明の感光性樹脂組成物を用いてカバー絶縁層が形成されたフレキシブルプリント配線回路基板に、電子部品を実装して実装基板とし、例えば、携帯電話等の小型機器等のフレキシブルプリント配線回路基板として用いられる。
上記一般式(1)で表される構造単位が、前記構造式(3)で表される構造単位の側鎖の末端OHに、前記構造式(4)で表される酸無水物を開環付加反応させたものであると、比較的長い側鎖の先端にカルボキシル基を有することから、上記熱硬化性化合物(D)と熱架橋した後も柔軟性が保持され、一層良好な耐折性を示すようになる。
上記熱硬化性化合物(D)が、前記一般式(5)で表されるエポキシ樹脂であると、ノンハロゲン化による難燃性効果が一層向上するとともに、耐折性に関してもより一層優れた効果が得られる。
そして、上記特定の線状重合体(A)の含有量を、感光性樹脂組成物全体に対して特定の割合に設定すると、アルカリ現像性および半田耐熱性に一層優れたものが得られるようになる。
さらに、上記エチレン性不飽和基含有重合性化合物(B)として、前記一般式(7)で表されるビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物を用いると、露光感度および現像性に優れたものが得られるようになる。
つぎに、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
本発明の感光性樹脂組成物は、特定の線状重合体(A成分)と、エチレン性不飽和基含有重合性化合物(B成分)と、光重合開始剤(C成分)、熱硬化性化合物(D成分)とを用いて得られるものである。
上記特定の線状重合体(A成分)は、下記の一般式(1)で表される構造単位をその主鎖の骨格中に含有してなる重合体である。
Figure 2009276725
上記一般式(1)において、R1 は水素またはメチル基であり、R2 は上記構造式(2)で表される基を含有するリン含有の2価の有機基であるが、好ましくはR1 はメチル基である。また、繰り返し数nは1以上の正数であるが、好ましくはnは1〜5の正数であり、より好ましくはnは1〜3の正数である。
そして、上記特定の線状重合体(A成分)は、例えば、水酸基を有するエチレン性不飽和化合物の水酸基に、下記の構造式(4)で表される酸無水物を開環付加反応させた化合物を含むモノマーを調製し、これをラジカル重合させることにより得ることができる。あるいは、水酸基を有するエチレン性不飽和化合物を含むモノマーをラジカル重合させた後に、上記水酸基に、下記の構造式(4)で表される酸無水物を開環付加反応させることにより得ることができる。
Figure 2009276725
上記水酸基を有するエチレン性不飽和化合物としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、および、これら各(メタ)アクリレートのカプロラクトンまたは酸化アルキレン付加物、グリセリンモノ(メタ)アクリレート等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。より好ましくは、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートの1〜3モルカプロラクトン付加物があげられる。したがって、前記一般式(1)で表される構造単位は、下記の構造式(3)で表される構造単位の側鎖の末端OHに、前記構造式(4)で表される酸無水物を開環付加反応させたものがより好ましい。
Figure 2009276725
そして、上記特定の線状重合体(A成分)において、この線状重合体である共重合体中のリン(P)含有量が1重量%以上となるように設定することが好ましく、より好ましくは2重量%以上である。なお、通常、リン(P)含有量の上限値は、7重量%である。すなわち、リン(P)含有量が少な過ぎると、充分な難燃性が得られないという傾向がみられるからである。
さらに、上記特定の線状重合体(A成分)を作製する際に用いる上記モノマー以外の化合物(モノマー)としては、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸エチルエステル、(メタ)アクリル酸ブチルエステル等の(メタ)アクリル酸のアルキルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルエステル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルエステル、フェノキシエチルアクリレート、トリブロモフェノキシエチルアクリレート、スチレン、α−スチレン、ビニルトルエン、N−ビニルピロリドン、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、N−フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記共重合成分である、上記モノマー以外の化合物(モノマー)の共重合量は、共重合成分の総量中、0〜60重量%に設定することが好ましく、より好ましくは0〜50重量%の範囲である。すなわち、共重合量が上限値を超えると、難燃性およびアルカリ現像性の低下傾向がみられるからである。
上記特定の線状重合体(A成分)の酸当量は、200〜1000の範囲であることが好ましく、より好ましくは250〜900、特に好ましくは300〜800の範囲である。すなわち、酸当量が低過ぎると、高温高湿下での導体回路パターン形成材料である銅の酸化を促進する傾向がみられ好ましくなく、酸当量が高過ぎると、アルカリ現像性に劣る傾向がみられるからである。
そして、上記特定の線状重合体(A成分)の重量平均分子量は、5000〜100000の範囲であることが好ましく、より好ましくは6000〜90000、特に好ましくは7000〜80000の範囲である。すなわち、重量平均分子量が小さ過ぎると、半田耐熱性等が悪くなる傾向がみられ、重量平均分子量が大き過ぎると、アルカリ現像性が悪くなる傾向がみられるからである。なお、上記重量平均分子量は、例えば、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)のポリスチレン換算により測定することができる。
そして、上記特定の線状重合体(A成分)中の、前記式(1)で表される構造単位の占める割合は、重量割合的には、線状重合体の両末端部分以外の略全体を占めるものであり、具体的には、40重量%以上であることが好ましい。通常、その上限値は、100重量%である。
上記特定の線状重合体(A成分)とともに用いられるエチレン性不飽和基含有重合性化合物(B成分)としては、例えば、半田耐熱性、耐折性、アルカリ現像性等の特性バランスに優れる点から、下記の一般式(7)で表されるビスフェノールA系ジ(メタ)アクリレート化合物があげられる。
Figure 2009276725
上記式(7)中、炭素数2〜6のアルキレン基としては、例えば、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基、イソブチレン基、ペンチレン基、ネオペンチレン基、ヘキシレン基等があげられる。特にエチレン基であることが好ましい。
上記イソプロピレン基は、−CH(CH3 )CH2 −で表される基であり、上記一般式(7)中の−(O−Y1 )−および−(Y2 −O)−において結合方向は、メチレン基が酸素と結合している場合とメチレン基が酸素に結合していない場合の2種類があり、1種類の結合方向でもよいし、2種類の結合方向が混在していてもよい。
上記−(O−Y1 )−および−(Y2 −O)−の繰り返し単位がそれぞれ2以上のとき、2以上のY1 および2以上のY2 は、互いに同一であってもよく異なっていてもよい。そして、Y1 およびY2 が2種以上のアルキレン基で構成される場合、2種以上の−(O−Y1 )−および−(Y2 −O)−は、ランダムに存在してもよいし、ブロック的に存在してもよい。
また、上記一般式(7)中の、2個のベンゼン環の置換可能な位置には、1個以上の置換基を有していてもよく、2個以上の置換基を有する場合には、それら置換基は互いに同じであっても異なっていてもよい。このような置換基としては、例えば、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、アリル基、炭素数1〜10のアルキルメルカプト基、炭素数1〜20のヒドロキシアルキル基、アルキル基の炭素数が1〜10のカルボキシアルキル基、アルキル基の炭素数が1〜10のアシル基、炭素数1〜20のアルコキシ基または複素環を含む基等があげられる。
上記一般式(7)中の、繰り返し数p,qは、p+qが4〜40となるよう選ばれる正の整数であり、より好ましくはp+qが4〜15となるよう選ばれる正の整数であり、特に好ましくはp+qが5〜13となるよう選ばれる正の整数である。すなわち、p+qが小さ過ぎると、耐折性が低下する傾向がみられ、p+qが大き過ぎると、感光性樹脂組成物全体の系が親水性を示し、高温高湿下での絶縁信頼性に劣る傾向がみられるからである。さらに、繰り返し数pは、1〜30の正数である。
上記一般式(7)で表されるビスフェノールA系ジ(メタ)アクリレート化合物としては、具体的には、2,2′−ビス〔4−(メタ)アクリロキシジエトキシフェニル〕プロパン、2,2′−ビス〔4−(メタ)アクリロキシテトラエトキシフェニル〕プロパン、2,2′−ビス〔4−(メタ)アクリロキシペンタエトキシフェニル〕プロパン、2,2′−ビス〔4−(メタ)アクリロキシジエトキシオクタプロポキシフェニル〕プロパン、2,2′−ビス〔4−(メタ)アクリロキシトリエトキシオクタプロポキシフェニル〕プロパン等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記A成分およびB成分とともに用いられる光重合開始剤(C成分)としては、例えば、置換または非置換の多核キノン類(2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン等)、α−ケタルドニルアルコール類(ベンゾイン、ピバロン等)、エーテル類、α−炭化水素置換芳香族アシロイン類(α−フェニル−ベンゾイン、α,α−ジエトキシアセトフェノン類等)、芳香族ケトン類(ベンゾフェノン、N,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン等の4,4′−ビスジアルキルアミノベンゾフェノン等)、チオキサントン類(2−メチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−エチルチオキサントン等)、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−モルホリノプロパン−1−オン等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記A〜C成分とともに用いられる熱硬化性化合物(D成分)としては、前記特定の線状重合体(A成分)のカルボキシル基と熱架橋する官能基を有するものが用いられ、例えば、エポキシ化合物、ブロックイソシアネート等を用いることが好ましい。
上記エポキシ化合物としては、難燃性向上の点から、リン原子を分子量全体の2重量%以上含有してなるリン含有エポキシ樹脂を用いることが好ましい。中でも、難燃性,耐折性の点から、下記の一般式(5)で表されるエポキシ樹脂を用いることが特に好ましい。
Figure 2009276725
上記式(5)中の、Zは上記式(6)で表される2価の基であるが、この式(6)中のAとしては、特にCH2 であることが好ましい。
また、式(5)中の繰り返し数nとしては、平均値が0.5〜1.0の範囲であることが好ましく、また式(6)中の繰り返し数mとしては、平均値が0.2〜0.7の範囲であることが好ましい。
上記一般式(5)で表されるエポキシ樹脂としては、例えば、特許第3268498号公報に記載の製造方法、すなわち、ビスフェノール型ジグリシジルエーテルに特定のリン化合物を特定の割合で反応させるという製造方法に準じて作製することができる。
本発明の感光性樹脂組成物における、上記A〜D成分を用いる場合の各成分の含有量は、好適にはつぎのように設定される。まず、上記A成分の含有量は、感光性樹脂組成物全体の30〜70重量%の範囲に設定することが好ましく、より好ましくは35〜65重量%である。すなわち、A成分の含有量が下限値未満では現像速度が遅くなる傾向がみられ、上限値を超えると半田耐熱性に劣る傾向がみられるからである。
上記B成分の含有量は、感光性樹脂組成物全体の10〜40重量%の範囲に設定することが好ましく、より好ましくは12〜30重量部である。すなわち、B成分の含有量が下限値未満では感光性樹脂組成物への露光の際の感度が悪くなる傾向がみられ、上限値を超えるとアルカリ現像性が低下する傾向がみられるからである。
上記C成分の含有量は、感光性樹脂組成物全体の1〜10重量%の範囲に設定することが好ましく、より好ましくは2〜8重量%である。すなわち、C成分の含有量が下限値未満では感度が不充分となる傾向があり、上限値を超えるとアルカリ現像性が低下する傾向がみられるからである。
上記D成分の含有量は、感光性樹脂組成物の不揮発成分全体中の3〜40重量%の範囲に設定することが好ましく、より好ましくは5〜30重量%である。すなわち、D成分の含有量が下限値未満では耐熱性が不充分となる傾向があり、上限値を超えると現像性が低下する傾向がみられるからである。
本発明の感光性樹脂組成物には、上記A〜D成分の各成分以外に必要に応じて、他の添加剤、すなわち、フタロシアニングリーン,フタロシアニンブルー等の顔料、シリカ,硫酸バリウム,タルク等の充填剤、消泡剤、レベリング剤、難燃剤、安定剤、2−アミノ−5−メルカプト−1,3,4−チアジアゾールや5−アミノ−1−H−テトラゾール等の密着性付与剤、ベンゾトリアゾール等の防錆剤等を適宜配合することができる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。そして、これら他の添加剤は、感光性樹脂組成物全体の0.01〜20重量%の範囲内で用いることが好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物は、上記各成分を所定の含有量となるように配合し混合することにより得られる。そして、本発明の感光性樹脂組成物は、必要に応じて有機溶剤と混合して用いることができる。上記有機溶剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ソルベントナフサ、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン、ブチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メチルセロソルブ、トルエン、キシレン、メシチレン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等の溶剤またはこれらの混合溶剤を用いることができる。
上記有機溶剤を用いる場合の使用量は、特に限定されるものではないが、感光性樹脂組成物100重量部に対して0〜200重量部程度混合して用いることができる。
本発明の感光性樹脂組成物は、フレキシブルプリント配線回路基板等の配線回路基板用のソルダーレジスト(カバー絶縁層形成材料)として有用である他、塗料、コーティング剤、接着剤等の用途としても使用することができる。
本発明の感光性樹脂組成物を上記フレキシブルプリント配線回路基板用のソルダーレジスト(カバー絶縁層形成材料)として用いる際には、例えば、つぎのようにして使用される。以下、順を追って説明する。
まず、所定の導体回路パターンが形成されたフレキシブルプリント配線回路基板を準備する。そして、このフレキシブルプリント配線回路基板の導体回路パターン形成面に、スクリーン印刷法、スプレー法、ロールコート法、静電塗装法等により、乾燥後の厚みが5〜50μmとなるように本発明の感光性樹脂組成物を塗布し、50〜120℃で2〜60分間程度乾燥させた後、ネガ型またはポジ型パターンのマスクフィルムを塗膜に直接接触させ、あるいは接触させずに設置し、ついで活性光線を照射する。
または、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の透明支持フィルム上に、本発明の感光性樹脂組成物を乾燥後の厚みが5〜50μmとなるように塗布・乾燥し、乾燥した感光性樹脂組成物の上にポリエチレン等の保護フィルムを貼り合わせることにより、本発明の感光性樹脂組成物を含む積層体を作製する。
つぎに、上記積層体の保護フィルムを剥離した後、これをフレキシブルプリント配線回路基板の導体回路パターン形成面に貼り合わせ、上記マスクフィルムを透明支持フィルムに直接接触させ、あるいは接触させずに設置し、ついで活性光線を照射した後、積層体の透明支持フィルムを剥離する。
上記活性光線の光源としては、公知の各種光源、例えば、カーボンアーク灯、水銀蒸気アーク灯、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハイドライドランプ等の紫外線を有効に照射するものが用いられる。また、写真用フラッド電球、太陽ランプ等の可視光を有効に照射するものも用いられる。
ついで、アルカリ性水溶液等の現像液を用いて、例えば、スプレー,揺動浸漬,ブラッシング,スクラッピング等の公知の方法により未露光部を除去して現像し、レジストパターンを製造する。
上記現像に用いるアルカリ性水溶液としては、0.1〜5重量%炭酸ナトリウムの希薄溶液、0.1〜5重量%炭酸カリウムの希薄溶液、0.1〜5重量%水酸化ナトリウムの希薄溶液、0.1〜5重量%四ホウ酸ナトリウムの希薄溶液等を用いることができる。
つぎに、現像後、半田耐熱性,耐薬品性等を向上させる目的で、加熱を行なう。上記加熱条件としては100〜250℃程度の範囲で1〜180分間行なうことが好ましい。さらに、上記加熱に加えて、必要に応じて高圧水銀ランプや低圧水銀ランプによる紫外線照射を行うこともできる。上記紫外線の照射量は、0.2〜10J/cm2 程度に設定することが好ましい。なお、上記紫外線照射は、加熱を行なう前であってもよいし加熱を行なった後であってもよい。
このようにして導体回路パターン上にソルダーレジスト(カバー絶縁層)が形成されたフレキシブルプリント配線回路基板が得られる。そして、このフレキシブルプリント配線回路基板は、その後、半田付け等によって、LSI、ダイオード、トランジスタ、コンデンサ等の電子部品を実装して実装基板とし、これが、例えば、携帯電話等の小型機器等に装着されることとなる。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。ただし、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
まず、下記にしたがって、ポリマー(線状重合体)a〜dを合成した。
〔ポリマーaの合成〕
前記構造式(4)で表される酸無水物57.5g、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート40gを、窒素雰囲気下で、300ミリリットルのセパラブルフラスコに投入し攪拌しながら90℃に加温して溶解させた。ついで、カプロラクトン1mol変性2−ヒドロキシエチルメタクリレート42.5gを加え、90℃で2時間反応させることにより、カプロラクトン1mol変性2−ヒドロキシエチルメタクリレートのヒドロキシ基に、上記構造式(4)で表される酸無水物が開環付加したモノカルボン酸化合物を得た。これを25℃まで冷却した後、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート30g、アゾビスイソブチロニトリル1.6gを加え、攪拌しながら100℃に加温し、100℃にて5時間反応させた後、冷却することにより、バインダーポリマー溶液a(固形分50重量%)を得た。
〔ポリマーbの合成〕
前記構造式(4)で表される酸無水物41.2g、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート40gを、窒素雰囲気下で、300ミリリットルのセパラブルフラスコに投入し攪拌しながら90℃に加温して溶解させた。ついで、カプロラクトン3mol変性2−ヒドロキシエチルメタクリレート58.8gを加え、90℃で2時間反応させることにより、カプロラクトン3mol変性2−ヒドロキシエチルメタクリレートのヒドロキシ基に、上記構造式(4)で表される酸無水物が開環付加したモノカルボン酸化合物を得た。これを25℃まで冷却した後、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート30g、アゾビスイソブチロニトリル1.6gを加え、攪拌しながら100℃に加温し、100℃にて5時間反応させた後、冷却することにより、バインダーポリマー溶液b(固形分50重量%)を得た。
〔ポリマーcの合成〕
前記構造式(4)で表される酸無水物41.2g、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート40gを、窒素雰囲気下で、300ミリリットルのセパラブルフラスコに投入し攪拌しながら90℃に加温して溶解させた。ついで、カプロラクトン2mol変性2−ヒドロキシエチルメタクリレート43.0gを加え、90℃で2時間反応させることにより、カプロラクトン2mol変性2−ヒドロキシエチルメタクリレートのヒドロキシ基に、上記構造式(4)で表される酸無水物が開環付加したモノカルボン酸化合物を得た。これを25℃まで冷却した後、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート30g、メタクリル酸メチル15.8g、アゾビスイソブチロニトリル1.6gを加え、攪拌しながら100℃に加温し、100℃にて5時間反応させた後、冷却することにより、バインダーポリマー溶液c(固形分50重量%)を得た。
〔ポリマーdの合成〕
前記構造式(4)で表される酸無水物60.4g、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート40gを、窒素雰囲気下で、300ミリリットルのセパラブルフラスコに投入し攪拌しながら90℃に加温して溶解させた。ついで、2−ヒドロキシエチルアクリレート23.8gを加え、90℃で2時間反応させることにより、2−ヒドロキシエチルアクリレートのヒドロキシ基に、上記構造式(4)で表される酸無水物が開環付加したモノカルボン酸化合物を得た。これを25℃まで冷却した後、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート30g、メタクリル酸メチル15.8g、アゾビスイソブチロニトリル1.6gを加え、攪拌しながら100℃に加温し、100℃にて5時間反応させた後、冷却することにより、バインダーポリマー溶液d(固形分50重量%)を得た。
〔ポリマーeの合成〕
無水コハク酸20.5g、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート40gを、窒素雰囲気下で、300ミリリットルのセパラブルフラスコに投入し攪拌しながら90℃に加温して溶解させた。ついで、カプロラクトン1mol変性2−ヒドロキシエチルメタクリレート50.0gを加え、90℃で2時間反応させることにより、カプロラクトン1mol変性2−ヒドロキシエチルメタクリレートのヒドロキシ基に、上記無水コハク酸が開環付加したモノカルボン酸化合物を得た。これを25℃まで冷却した後、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート30g、メタクリル酸メチル29.5g、アゾビスイソブチロニトリル1.6gを加え、攪拌しながら100℃に加温し、100℃にて5時間反応させた後、冷却することにより、バインダーポリマー溶液e(固形分50重量%)を得た。
上記各ポリマー(線状重合体)の合成に際して使用した配合組成、得られた各ポリマーでの一般式(1)中の繰り返し数n、各ポリマーの酸当量、重量平均分子量、さらにポリマー中のリン(P)含有量を計算にて求めその割合(重量%)を下記の表1に合わせて示した。
Figure 2009276725
つぎに、下記に示す各成分を準備した。
〔エチレン性不飽和基含有重合性化合物〕
エチレンオキサイド変性ビスフェノールA型メタクリレート〔前記式(2)中のp+q=10、BIS−A系アクリレート:新中村化学社製,BPE500〕
〔難燃剤〕
環状ホスファゼンオリゴマー(大塚化学社製、SPB−100)
〔光重合開始剤a〕
チバガイギー社製、Irgacure907
〔光重合開始剤b〕
日本化薬社製、KAYACURE DETS−X
〔リン含有エポキシ樹脂(熱硬化性化合物)〕
前記式(5)で表されるエポキシ樹脂〔式(5)中、nの平均値=0.7〜0.8、式(6)中のmの平均値=0.4〜0.5、式(6)中のA=CH2
〔顔料〕
フタロシアニンブルー(大日精化社製、UTCO−053)
〔密着性付与剤〕
5−アミノ−1−H−テトラゾール
〔消泡剤〕
アクリル系コポリマー(CBCマテリアルズ社製、モダフロー)
〔実施例1〜6、比較例〕
上記各配合成分を用い、後記の表2に示す割合にて混合し溶解することにより感光性樹脂組成物を作製した。なお、表2中の数字は不揮発分重量部であり、合計100重量部となる。
このようにして得られた各感光性樹脂組成物を用いて、下記に示す方法にしたがって特性評価を行なった。その結果を後記の表2に併せて示す。
〔耐折性〕
厚み18μm、L/S(パターン幅/パターン間隔)=50/50μmの直線状銅パターンが、厚み25μmのポリイミドフィルム上に直接形成されたフレキシブルプリント配線回路基板を、脱脂、ソフトエッチングして銅表面を整面した。その後、上記フレキシブルプリント配線回路基板の銅パターン面上に、上記感光性樹脂組成物溶液を、乾燥後の厚みが約20μmとなるように塗布し、乾燥(80℃×30分間)した。つぎに、この上に厚み38μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを密着させ、高圧水銀灯にて300mJ/cm2 の露光量で紫外線照射した後、PETフィルムを剥離し、30℃の1重量%炭酸ナトリウム水溶液を用いて圧力0.2MPaで90秒間現像し、さらに水道水にて30秒間洗浄した後、熱風循環乾燥機中にて150℃×3時間の熱処理を行なった。
得られた感光性樹脂組成物層が設けられたフレキシブルプリント配線回路基板の銅パターンを外側に向けて銅パターンと垂直方向に180°折り曲げ、折り曲げた部分の感光性樹脂組成物層のクラックの発生状況を目視にて観察し、下記の基準にて評価した。
○:クラックが発生しなかった。
×:クラックが発生した。
〔アルカリ現像性〕
厚み35μmの銅箔上に、上記感光性樹脂組成物溶液を、乾燥後の厚みが約20μmとなるように塗布し、乾燥(80℃×30分間)した。ついで、この上に厚み38μmのPET製カバーフィルムを密着させ、一辺5mmの正方形ネガパターンが設けられたガラスマスクを通して250Wの超高圧水銀灯にて、300mJ/cm2 の露光量にて紫外線照射した。その後、PET製カバーフィルムは剥離し、30℃の1重量%炭酸ナトリウム水溶液を用いて、圧力0.2MPaで90秒間現像し、さらに水道水にて30秒間洗浄した後、現像後の未露光部を目視にて観察し、下記の基準にて評価した。
○:感光性樹脂組成物の残渣が確認されなかった。
×:感光性樹脂組成物の残渣が確認された。
〔難燃性〕
厚み12.5μmのポリイミドフィルムの片面上に、上記感光性樹脂組成物溶液を乾燥後の厚みが20μmになるように、塗布して乾燥(80℃×30分)し、その上に厚み38μmのPET製カバーフィルムを密着させ、250Wの超高圧水銀灯で、300mJ/cm2 の露光量で紫外線照射した。その後、上記カバーフィルムを剥離し、30℃の1重量%炭酸ナトリウム水溶液を用いて圧力0.2MPaで90秒間現像し、さらに水道水にて30秒間洗浄した後、熱風循環乾燥機中で150℃×3時間熱処理を行なった。上記と同様にして、上記ポリイミドフィルムの他面上にも、感光性樹脂組成物層を形成した。つぎに、これを難燃性試験規格UL94に準拠した装置(東洋精機製作所社製、No.1031、HVUL UL燃焼テストチャンバー)、方法(VTM法)にしたがって難燃性を評価した。VTM−0を合格とした。
〔絶縁信頼性〕
厚み18μm、L/S(パターン幅/パターン間隔)=50μm/50μmのバイアステスト用櫛型銅パターンが厚み25μmのポリイミドフィルム上に直接形成されたフレキシブルプリント配線板を準備し、上記フレキシブルプリント配線板上に、上記感光性樹脂組成物溶液を乾燥後の厚みが20μmになるように、塗布して乾燥(80℃×30分間)し、その上に厚み38μmのPET製カバーフィルムを密着させ、これに250Wの超高圧水銀灯で、300mJ/cm2 の露光量で紫外線照射した。その後、PET製カバーフィルムを剥離し、30℃の1重量%炭酸ナトリウム水溶液を用いて圧力0.2MPaで90秒間現像し、ついで水道水にて30秒間洗浄した後、熱風循環乾燥機中で150℃×3時間熱処理を行ない絶縁性試験用フレキシブルプリント配線板を作製した。この絶縁性試験用プリント配線板を85℃×85%RHの恒温恒湿槽に投入し、櫛型パターンの両電極間に50Vの電圧をかけ、絶縁抵抗を1000時間経過時まで槽内で測定して、下記の基準により評価した。
○:1000時間を超え経過しても絶縁抵抗値が106 Ω以上を示したもの。
×:1000時間以内に絶縁抵抗値が106 Ω未満を示したもの。
〔半田耐熱性〕
厚み18μmの銅箔と厚み25μmのポリイミドフィルムからなる、2層基材を準備し、この2層基材の銅箔上に、上記感光性樹脂組成物溶液を乾燥後の厚みが20μmになるように、塗布して乾燥(80℃×30分間)し、その上に厚み38μmのPET製カバーフィルムを密着させ、一辺が5mmの正方形ネガパターンが形成されたガラスマスクを通して250Wの超高圧水銀灯で、300mJ/cm2 の露光量で紫外線照射した。その後、PET製カバーフィルムを剥離し、30℃の1重量%炭酸ナトリウム水溶液を用いて圧力0.2MPaで90秒間現像し、ついで水道水にて30秒間洗浄した後、熱風循環乾燥機中で150℃×3時間熱処理を行ない半田耐熱性試験用基板を作製した。
ついで、ロジン系フラックスMH−820V(タムラ化研社製)を塗布した後、260℃の半田浴中に10秒間浸漬して半田付け処理を行なった。その後、目視により下記の基準に従い評価した。
○:半田潜り、ソルダーレジストの浮き、剥がれが発生しなかった。
×:半田潜り、またはソルダーレジストの浮きおよび剥がれが発生した。
Figure 2009276725
上記結果から、実施例品は、耐折性,アルカリ現像性,絶縁性,半田耐熱性の全てにおいて良好な結果が得られた。しかも、ハロゲン化合物を含有せずに優れた難燃性を示しており、結果、高精細なパターンに対応したフレキシブルプリント配線回路基板を得ることができた。
これに対して、比較例品は、耐折性,アルカリ現像性,絶縁信頼性および半田耐熱性に関しては良好な結果が得られたが、ポリマーeが、その骨格中にリンを含有していないために、難燃性評価において燃焼してしまった。

Claims (7)

  1. 下記の(A)〜(D)を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物。
    (A)下記の一般式(1)で表される構造単位を含有する線状重合体。
    Figure 2009276725
    (B)エチレン性不飽和基含有重合性化合物。
    (C)光重合開始剤。
    (D)上記一般式(1)で表される構造単位のカルボキシル基と熱架橋する官能基を有する熱硬化性化合物。
  2. 上記一般式(1)で表される構造単位が、下記の構造式(3)で表される構造単位の側鎖の末端OHに、下記の構造式(4)で表される酸無水物を開環付加反応させたものである請求項1記載の感光性樹脂組成物。
    Figure 2009276725
    Figure 2009276725
  3. 上記(D)の熱硬化性化合物が、下記の一般式(5)で表されるエポキシ樹脂である請求項1または2記載の感光性樹脂組成物。
    Figure 2009276725
  4. 上記(A)の線状重合体の含有量が、感光性樹脂組成物全体に対して30〜70重量%に設定されている請求項1〜3のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物。
  5. 上記(B)のエチレン性不飽和基含有重合性化合物が、下記の一般式(7)で表されるビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物である請求項1〜4のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物。
    Figure 2009276725
  6. 導体回路パターン上に、請求項1〜5のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物を用いて感光性樹脂組成物層を形成した後、この感光性樹脂組成物層を所定のパターンに露光して現像することによりカバー絶縁層を形成することを特徴とするフレキシブルプリント配線回路基板の製法。
  7. 導体回路パターン上に、請求項1〜5のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物からなるカバー絶縁層が形成されていることを特徴とするカバー絶縁層を有するフレキシブルプリント配線回路基板。
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