JP2009275999A - 有害微量元素溶出抑制剤及び有害微量元素溶出抑制方法 - Google Patents

有害微量元素溶出抑制剤及び有害微量元素溶出抑制方法 Download PDF

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Abstract

【課題】石炭灰からの有害微量元素の溶出を簡易な方法で抑制するために用いられる有害微量元素溶出抑制剤であって、有害微量元素の溶出抑制に特に好適な有害微量元素溶出抑制剤、及びこれを用いた有害微量元素溶出抑制方法を提供すること。
【解決手段】石炭火力発電システムにおいて、石炭の燃焼時に火炉に添加されることにより、前記石炭の燃焼残渣である石炭灰からの有害微量元素の溶出を抑制するために用いられる有害微量元素溶出抑制剤であって、石炭を燃焼させることにより得られる石炭灰を含有し、カルシウムを酸化カルシウム換算で5質量%以上含有する有害微量元素溶出抑制剤。
【選択図】図1

Description

本発明は、石炭の燃料残渣である石炭灰からの有害微量元素の溶出を抑制するために用いられる、有害微量元素溶出抑制剤及び有害微量元素溶出抑制方法に関する。
石炭火力発電システムにおいて石炭を燃焼させる方法としては種々の方式があるが、なかでも、石炭を微粉砕した粒子を炉内に吹き込んで燃焼させる、いわゆる微粉炭燃焼が主に採用されている。そして、燃焼後の残渣となる石炭灰は、資源の有効利用の観点から、コンクリートや土壌改良材等の土木建築材料として一部が使用されているが、余剰分については埋め立て処分されている。
ところで、燃料となる石炭は炭素以外にも、ホウ素、フッ素、セレン、ヒ素、六価クロム等の有害な元素を微量ながら含んでいる。このため、環境への配慮から、石炭灰からの有害微量元素の溶出について、その許容濃度が法律で規定されている。しかしながら、日本に輸出される石炭種は、年間100炭種以上あり、それらのすべてが、上記の規制値を満足するわけではない。このため、石炭灰に含まれている有害微量元素の溶出濃度を規制値以下に低減するための技術が検討されている。
例えば、石炭灰にキレート剤等の微量元素溶出抑制剤を添加する方法や、石炭灰をセメント等により固化処理する方法が行われている(特許文献1から3参照)。
また、引用文献4には、石炭を燃焼させる燃焼ボイラと、前記燃焼ボイラの下流に設けられ前記石炭の燃焼残渣のうち煤塵を集塵する集塵装置と、を備えた石炭火力発電システムにおいて、前記石炭に、前記石炭の燃焼残渣を添加して、前記集塵装置の集塵効率を向上する方法が開示されている。引用文献4に記載の発明によれば、石炭の燃焼残渣がフライアッシュとなる微小な鉱物粒子を物理的に取り込む結果、石炭の燃焼残渣の平均粒径を大きくすることが可能である。
特開2003−164886号公報 特開2003−200132号公報 特開2002−194328号公報 特開2007−333346号公報
しかしながら、特許文献1から特許文献3に記載の従来技術は、燃料残渣である石炭灰に添加剤を加えることで有害微量元素の溶出濃度を低減するものである。この場合、石炭灰に添加剤を加えて混合するための設備として、サイロ、水タンク、混合装置等が大規模に必要となり、処理コストが高騰し、設備スペースも新たに必要となるという問題がある。
また、特許文献1から特許文献3に記載の従来技術では重金属の溶出防止は検討されているものの、ホウ素やフッ素等の軽元素の溶出防止についての検討が不充分であった。
更に、引用文献4に記載の集塵効率を向上する方法は、燃焼前の石炭に石炭灰を添加することにより、燃焼後の石炭灰の平均粒径を向上させることを目的とする方法であり、有害微量元素の溶出抑制に特に好適な有害微量元素溶出抑制剤の構成等については、何ら検討されているものではない。
本発明は以上の課題に鑑みてなされたものであり、石炭灰からの有害微量元素の溶出を簡易な方法で抑制するために用いられる有害微量元素溶出抑制剤であって、有害微量元素の溶出抑制に特に好適な有害微量元素溶出抑制剤、及びこれを用いた有害微量元素溶出抑制方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、有害微量元素溶出抑制剤に、石炭灰を含有させ、カルシウム含有量を所定量以上としたとき、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
具体的には、本発明は以下のものを提供する。
(1) 石炭火力発電システムにおいて、石炭の燃焼時に火炉に添加されることにより、前記石炭の燃焼残渣である石炭灰からの有害微量元素の溶出を抑制するために用いられる有害微量元素溶出抑制剤であって、石炭を燃焼させることにより得られる石炭灰を含有し、カルシウムを酸化カルシウム換算で5質量%以上含有する有害微量元素溶出抑制剤。
(1)の有害微量元素溶出抑制剤は、石炭灰を含有し、カルシウムを酸化カルシウム換算で5質量%以上含有するものである。石炭灰を含有する有害微量元素溶出抑制剤を石炭に添加することにより、燃焼残渣における灰分の量が増加し、燃焼残渣中の有害微量元素の濃度が低減されるので、有害微量元素の溶出を有効に抑制することができる。
また、本発明においては、有害微量元素溶出抑制剤が、カルシウムを酸化カルシウム換算で5質量%以上含有する。このような有害微量元素溶出抑制剤を石炭中に混合させた場合、燃焼残渣である石炭灰の融点を低下させ石炭灰粒子の表面を融解させることにより、石炭灰中の有害微量元素を物理的に封じ込めることが可能であると共に、カルシウム分が一部の有害微量元素と化学的に反応することにより、有害微量元素を不溶化させることができる。
(2) 石炭を燃焼させることにより得られる前記石炭灰が、カルシウムを酸化カルシウム換算で5質量%以上含有する石炭灰である、(1)に記載の有害微量元素溶出抑制剤。
(2)の有害微量元素溶出抑制剤は、カルシウム分に富んだ石炭灰を含有するものである。有害微量元素溶出抑制剤にこのような石炭灰を添加することによって、有害微量元素溶出抑制剤のカルシウム含有量を、好ましい値に維持することができる。
(3) カルシウムを酸化カルシウム換算で5質量%以上含有する前記石炭灰が、国内炭、コールマウンテン炭、アブサロカ炭、又はベイズウォーター炭の燃焼生成灰である(2)に記載の有害微量元素溶出抑制剤。
(3)に記載の有害微量元素溶出抑制剤は、カルシウム分を多く含む石炭灰を生成する石炭の種類を特定したものである。このような石炭を用いることにより、本発明の有害微量元素溶出抑制剤を容易に製造することができる。
(4) 更に、消石灰、生石灰、及び石灰石からなる群から選ばれる少なくとも一種を添加することにより、カルシウムを酸化カルシウム換算で5質量%以上含有する(1)から(3)のいずれかに記載の有害微量元素溶出抑制剤。
(4)に記載の有害微量元素溶出抑制剤は、石炭灰に加え、消石灰、生石灰、及び石灰石からなる群から選ばれる少なくとも一種を含有するものである。これらのカルシウム源を有害微量元素溶出抑制剤に加えることにより、有害微量元素溶出抑制剤中のカルシウムの含有量を増加させることができ、カルシウムによる有害微量元素溶出抑制効果を増強することができる。
(5) 石炭火力発電システムにおいて燃料となる石炭に、有害微量元素溶出抑制剤を添加することにより、前記石炭の燃焼残渣である石炭灰からの有害微量元素の溶出を抑制する有害微量元素溶出抑制方法であって、有害微量元素溶出抑制剤として、(1)から(4)のいずれかに記載の有害微量元素溶出抑制剤を用いることを特徴とする有害微量元素溶出抑制方法。
(5)に記載の有害微量元素溶出抑制方法は、(1)から(4)に記載の発明を方法の発明として規定したものである。従って、上記(1)から(4)に記載の発明と同様の効果を得ることができる。
(6) 前記有害微量元素溶出抑制剤を、燃焼後の石炭灰中に含まれるカルシウムが、酸化カルシウム換算で4質量%以上となるように添加する、請求項5記載の有害微量元素溶出抑制方法。
(6)に記載の有害微量元素溶出抑制方法は、有害微量元素溶出抑制剤の添加量を規定したものである。有害微量元素溶出抑制剤の添加量を、燃焼後の石炭灰に含まれるカルシウムが、酸化カルシウム換算で4質量%以上となるように添加することにより、燃焼後の石炭灰に移行するカルシウムの量を十分に確保することができ、有害微量元素溶出抑制効果を十分に担保することができる。
本発明によれば、有害微量元素溶出抑制剤に、石炭灰を含有させるので、燃料残渣における灰分の量を増加させることができ、有害微量元素の溶出量を低下させることができる。また、有害微量元素溶出抑制剤がカルシウムを所定量以上含有するので、石炭中に混合された場合、石炭灰の融点を低下させ石炭灰粒子の表面を融解させることにより、石炭灰中の有害微量元素を物理的に封じ込めることが可能であると共に、カルシウム分が一部の有害微量元素と化学的に反応することにより、有害微量元素を不溶化させることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
<A:石炭火力発電システムにおける微粉炭燃焼施設の構成>
以下、本発明の一例を示す実施形態について、図面に基づいて説明する。
図1は、石炭火力発電システムにおける微粉炭燃焼施設1を示すブロック図である。ここで、図1に示すように、微粉炭燃焼施設1は、石炭を供給する石炭供給部12と、供給された石炭を微粉炭にする微粉炭生成部14と、微粉炭を燃焼する微粉炭燃焼部16と、微粉炭の燃焼により生成された石炭灰を処理する石炭灰処理部18と、を備える。また、図2は、微粉炭燃焼部16における火炉161付近の拡大図である。
<A−1:石炭供給部>
石炭供給部12は、石炭を貯蔵する石炭バンカ121と、この石炭バンカ121に貯蔵された石炭を供給する給炭機122と、を備える。石炭バンカ121は、給炭機122へ供給する石炭を貯蔵する。給炭機122は、石炭バンカ121から供給された石炭を連続して石炭微粉炭機141へ供給するものである。また、この給炭機122は、石炭の供給量を調整する装置を備えており、これにより、石炭微粉炭機141に供給される石炭量が調整される。また、これら石炭バンカ121と給炭機122との境界には石炭ゲートが設けられており、これにより、給炭機からの空気が石炭バンカへ流入するのを防いでいる。
<A−2:微粉炭生成部>
微粉炭生成部14は、石炭を微粉炭燃焼が可能な微粉炭にする石炭微粉炭機(ミル)141と、この石炭微粉炭機141に空気を供給する空気供給機142と、を備える。
石炭微粉炭機141は、給炭機122から給炭管を介して供給された石炭を、微細な粒度に粉砕して微粉炭を形成すると共に、この微粉炭と、空気供給機142から供給された空気とを混合する。このように、微粉炭と空気とを混合することにより、微粉炭を予熱及び乾燥させ、燃焼を容易にする。形成された微粉炭には、エアーが吹きつけられて、これにより、微粉炭燃焼部16に微粉炭を供給する。
石炭微粉炭機141の種類としては、ローラミル、チューブミル、ボールミル、ビータミル、インペラーミル等が挙げられるが、これらに限定されるものではなく微粉炭燃焼で用いられるミルであればよい。
<A−3:微粉炭燃焼部>
微粉炭燃焼部16は、微粉炭生成部14で生成された微粉炭を燃焼する火炉161と、この火炉161を加熱する加熱機162(熱交換ユニット)と、火炉161に空気を供給する空気供給機163と、を備える。
火炉161は、加熱機162(熱交換ユニット)により加熱されて、石炭微粉炭機141から微粉炭管を介して供給された微粉炭を、空気供給機163から供給された空気と共に燃焼する。微粉炭を燃焼することにより石炭灰が生成され、排ガスと共に石炭灰処理部18に排出される。
図2を参照して、火炉161について詳しく説明すると、図2において、火炉161は全体として略逆U字状をなしており、図中矢印に沿って燃焼ガスが逆U字状に移動した後、再度小さくU字状に反転し、火炉161の出口(図2における矢印の最後)は、図1における脱硝装置181、集塵機182に接続されている。本実施形態に係る微粉炭燃焼施設においては、火炉161の高さは30mから70mであり、排ガスの流路の全長は300mから1000mに及ぶ。
火炉161の下方には、火炉161内のバーナーゾーン161a’付近で微粉炭を燃焼するためのバーナ161aが配置されている。また、火炉161内のU字頂部付近には、火炉上部分割壁161b、最終過熱器161b’、第1の再熱器161f(いずれも熱交換ユニット)が配置されており、更にそこから横置き1次過熱器161c(熱交換ユニット)が続いて配置されている。更に、横置き1次過熱器161cと平行して第2の再熱器161f’が設けられており、横置き1次過熱器161cの終端付近からは、1次節炭器161d(熱交換ユニット)、2次節炭器161e(熱交換ユニット)が2段階に設けられている。ここで、節炭器(ECOとも呼ばれる)は、燃焼ガスの保有する熱を利用してボイラ給水を予熱するために設けられた伝熱面群である。なお、本実施形態においては、火炉161中、1次節炭器161dと2次節炭器161eとは、2段階に分離して設置されているが、このような形態に限定されない。即ち、火炉161は単一の節炭器のみを有するものであってもよい。
<A−4:石炭灰処理部>
石炭灰処理部18は、微粉炭燃焼部16から排出された排ガス中の窒素酸化物を除去する脱硝装置181と、排ガス中の煤塵を除去する集塵機182と、この集塵機182で収集された石炭灰を一次貯蔵する石炭灰回収サイロ183と、を備える。
脱硝装置181は、排ガス中の窒素酸化物を除去するものである。即ち、比較的高温(300〜400℃)の排ガス中に還元剤としてアンモニアガスを注入し、脱硝触媒との作用により排ガス中の窒素酸化物を無害な窒素と水蒸気に分解する、いわゆる乾式アンモニア接触還元法が好適に用いられる。
集塵機182は、排ガス中の石炭灰を電極で収集する装置である。この集塵機182により収集された石炭灰は、石炭灰回収サイロ183に搬送される。また、石炭灰が除去された排ガスは、図示しない脱硫装置を介した後に煙突から排出される。
石炭灰回収サイロ183は、集塵機182により収集された石炭灰を一次貯蔵する設備である。
<B:本発明の有害微量元素溶出抑制剤>
本発明の有害微量元素溶出抑制剤は、上記微粉炭燃焼施設1に代表される石炭火力発電システムで用いられるものであり、微粉炭燃焼施設1において、石炭の燃焼時に火炉161に添加されることにより、前記石炭の燃焼残渣である石炭灰からの有害微量元素の溶出を抑制するために用いられる有害微量元素溶出抑制剤である。本発明の有害微量元素溶出抑制剤は、石炭を燃焼させることにより得られる石炭灰を含有し、カルシウムを酸化カルシウム換算で、5質量%以上上含有するものである。
有害微量元素溶出抑制剤に石炭灰を含有させることにより、燃焼残渣における灰分の量を増加させることができるため、石炭灰中における有害微量元素の含有量を低下させることにより、有害微量元素の溶出を有効に抑制することができる。また、有害微量元素溶出抑制剤がカルシウムを酸化カルシウム換算で5質量%以上含有するため、燃焼後の石炭灰にカルシウム分が移行し、石炭灰の融点を低下させ石炭灰粒子の表面を融解させることにより、石炭灰中の有害微量元素を物理的に封じ込めることが可能であると共に、カルシウム分が一部の有害微量元素と化学的に反応することにより、有害微量元素を不溶化させることができる。
有害微量元素溶出抑制剤として用いる石炭灰としては、カルシウムを酸化カルシウム換算で5質量%以上含有するものが好ましい。カルシウム含有量が上記の含有量となる石炭灰を用いることにより、有害微量元素溶出抑制剤による有害微量元素の溶出抑制効果をより高めることができる。
有害微量元素溶出抑制剤の製造に用いられる石炭灰の製造方法は、特に限定されるものではないが、例えば、上述した微粉炭燃焼施設1で所望の石炭を燃焼させることにより、製造することができる。本発明の有害微量元素溶出抑制剤に添加される石炭灰を製造するために用いられる石炭としては、特に限定されるものではないが、国内炭、コールマウンテン炭、アブサロカ炭、及びベイズウォーター炭を用いることが好ましい。これらの炭種の石炭から生成する石炭灰は、カルシウム分を多く含有するため、有害微量元素溶出抑制剤における石炭灰の添加効果をより高めることができる。
本発明の有害微量元素溶出抑制剤は、その他の成分として、消石灰、生石灰、及び石灰石からなる群から選ばれる少なくとも一種を含有していてもよい。これらのカルシウム源を有害微量元素溶出抑制剤に加えることにより、有害微量元素溶出抑制剤中のカルシウムの含有量を増加させることができ、カルシウムによる有害微量元素溶出抑制効果を増強することができる。
有害微量元素溶出抑制剤は粒状又は粉末状であることが好ましく、具体的には、平均粒径が10μmから100μmであることが好ましく、10μmから80μmであることがより好ましく、10μmから60μmであることが更に好ましい。平均粒径が10μm未満である場合には、平均粒径が細かすぎ、有害微量元素溶出抑制剤として実用的ではない。平均粒径が100μmを超える場合には、平均粒径を調整することによる効果を殆ど得ることができない。また、平均粒径を80μm以下とする場合には、石炭微粉炭機141を用いて有害微量元素溶出抑制剤の粒径を調整することができ、効率的である。更に、平均粒径を60μm以下とする場合には、有害微量元素溶出抑制剤の粒径を調整することによる効果を十分に得ることができる。
<C:本発明の有害微量元素溶出抑制方法>
本発明の有害微量元素溶出抑制方法は、石炭火力発電システムにおいて燃料となる石炭に、有害微量元素溶出抑制剤を添加することにより、前記石炭の燃焼残渣からの有害微量元素の溶出を抑制する有害微量元素溶出抑制方法であるが、これを、上記の微粉炭燃焼施設1を用いて説明する。
この工程は、石炭を供給する石炭供給工程S10と、供給された石炭を粉砕して微粉炭を生成する微粉炭生成工程S20と、この微粉炭を燃焼して石炭灰を生成する微粉炭燃焼工程S30と、この石炭灰を集塵しこれを収容する石炭灰処理工程S40とを含み、これら各工程は、それぞれ、上述の微粉炭燃焼施設1の石炭供給部12、微粉炭生成部14、微粉炭燃焼部16、及び石炭灰処理部18、において行われる。そして、本発明の特徴である有害微量元素溶出抑制剤添加工程S50は、好ましくは上記の石炭供給工程S10、微粉炭生成工程S20、微粉炭燃焼工程S30のいずれかで行われる。
<石炭供給工程S10>
まず、石炭供給工程では、石炭バンカ121に貯蔵された石炭が、給炭機122により、石炭微粉炭機141に供給される。なお、この石炭微粉炭機141に供給される石炭は、具体的には瀝青炭、亜瀝青炭、又は褐炭等であるが、これらの石炭に限定されるものではなく微粉炭燃焼が行える石炭であればよい。
<微粉炭生成工程S20>
次に、微粉炭生成工程では、給炭機122から供給された石炭が石炭微粉炭機141により粉砕されて、これにより、微粉炭が生成される。生成された微粉炭は、火炉161に供給される。このとき、この微粉炭生成工程で粉状に形成された微粉炭の平均の粒度は、微粉炭燃焼で一般的に用いられる粒径範囲であればよく、一般的には、74μmアンダー80wt%以上の粉砕度である。なお、この範囲は有害微量元素溶出抑制剤が添加された場合にも適用できる。
<微粉炭燃焼工程S30>
次に、微粉炭燃焼工程では、石炭微粉炭機141で生成された微粉炭が、火炉161により燃焼される。図2に示すように、バーナーゾーン161a’においては微粉炭が燃焼されるが、このときの温度は1300℃から1500℃に及び、燃焼によって生成される石炭灰は、矢印の方向に沿って上昇して排ガスと共に火炉上部分割壁161b、最終過熱器161b’、第1の再熱器161f、第2の再熱器161f’、横置き1次過熱器161c(いずれも熱交換ユニット)を通過し、1次節炭器161d(熱交換ユニット)、2次節炭器161e(熱交換ユニット)を順次通過する。上記のように、この熱交換ユニット付近は、850℃から900℃前後が維持されている領域であり、この燃焼ガスの保有する熱を利用してボイラ給水を予熱するために設けられた伝熱面群を通過することによって熱交換され、温度が低下する。排ガスがバーナーゾーン161a’から節炭器付近まで到達するまでに要する時間は、おおむね5秒から10秒である。そして、その後、後段の脱硝装置181、集塵機182に送られる。この微粉炭燃焼工程で生成される石炭灰は、通常、その平均の粒度が1μmから100μmの範囲内の粉末状である。
<石炭灰処理工程S40>
その後、微粉炭を燃焼することにより生成された石炭灰は、排ガスと共に脱硝装置181に排出され、集塵機182を経て石炭灰回収サイロ183に送られる。この集塵機182は複数段設けられていることが好ましい。
<有害微量元素溶出抑制剤添加工程S50>
本発明の特徴である有害微量元素溶出抑制剤を添加する工程である有害微量元素溶出抑制剤添加工程S50は、図1に示すように、好ましくは上記の石炭供給工程S10、微粉炭生成工程S20、微粉炭燃焼工程S30のいずれかに対して行われる(それぞれ、図1におけるS51、S52、S53)。
なお、有害微量元素溶出抑制剤の添加場所は、石炭の状態であれば特に限定されず、例えば、石炭供給工程S10と微粉炭生成工程S20との間の移送路や、微粉炭生成工程S20と微粉炭燃焼工程S30との間の移送路等で行われてもよい。
具体的には、例えば、給炭機122から石炭微粉炭機141に輸送する際の移送中のベルトコンベア上に有害微量元素溶出抑制剤を供給して混合する方法、有害微量元素溶出抑制剤を石炭微粉炭機141の石炭ホッパー(図示せず)に直接投入する方法、石炭微粉炭機141と火炉161の間の配管に剤投入口を設けて供給する方法、火炉161へ燃焼用空気と共に直接投入する方法、火炉161の一部を構成する、火炉上部分割壁161b、最終過熱器161b’、第1の再熱器161f、第2の再熱器161f’、横置き1次過熱器161c、等の熱交換ユニット付近に添加する方法、等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。このように、本発明の方法は新たな設備を必要とせず、既存の設備の軽微な改良で適用可能であるため、既存設備を有効利用することができ、コスト的にも有利である。
有害微量元素溶出抑制剤の石炭への添加量は、燃焼後の石炭灰に含まれるカルシウムが、酸化カルシウム換算で4質量%以上となるように添加することが好ましい。燃焼後の石炭灰中のカルシウム含有量が酸化カルシウム換算で4質量%未満である場合には、有害微量元素溶出抑制剤を添加することによる効果を実質的に得ることができない。一方、有害微量元素溶出抑制剤は、カルシウム分の添加に伴うスラッギングやファウリングを防止するという観点から、10質量%未満であることが好ましい。燃焼後の石炭灰におけるカルシウム含有量の好ましい値は5質量%である。
有害微量元素溶出抑制剤は、燃焼の結果生成する石炭灰の溶融点が1200℃以上となるように添加することが好ましく、1300℃以上となるように添加することが更に好ましい。石炭灰の溶融点が1200℃以上であるので、火炉161内部で石炭灰が過剰に溶融し、スラッギングやファウリングが発生することを防止することができる。更に、石炭灰の溶融点が1300℃以上となるように添加することで、このようなスラッギングやファウリングの発生の防止の効果をより強く得ることができる。
石炭灰の溶融点は、石炭灰の構成成分により大きく左右される。即ち、石炭灰中に酸化鉄(III)、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム等が多量に存在するときには、石炭灰の溶融点が相対的に低くなる傾向にあり、石炭灰中に、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン等が多量に存在するときには、石炭灰の融点が相対的に高くなる傾向にある。有害微量元素溶出抑制剤の添加にあたっては、これらの成分の石炭灰中での含有量を調整する形で、石炭灰の溶融点を調整することができる。
また、本発明においては、水100質量部に対して、石炭灰10質量部を添加することにより生成される水溶液のpHが12.0以上となるように石炭添加用溶出抑制剤を添加することもできる。セレン、ホウ素、ヒ素等の元素は、石炭灰のpHが高いほど、石炭灰から溶出しにくいという性質を有する。このため、石炭灰のpHを12.0以上とすることにより、これらの元素が石炭灰から溶出することを有効に抑制することができる。
なお、石灰石の添加量は、上記条件で調整される水溶液のpHが12.5以上となるように添加することがより好ましく、13.0以上となるように添加することが更に好ましい。このようなpHとなるように石灰石を添加することにより、セレン、ホウ素、ヒ素等の元素の溶出抑制作用を更に強めることができる。
インドネシア産瀝青炭であるセナキン炭100質量部に、石炭灰を11.4質量部添加し、この混合炭をミルによって粉砕した。添加した石炭灰中のカルシウム含有量は酸化カルシウム換算で3.5質量%であった。この混合炭を微粉炭燃焼施設に供給し、燃焼させた。燃焼残渣である石炭灰は、水平部及び電気式集塵機(EP)から採取した。
採取した石炭灰から溶出される有害微量元素の濃度については、環境省告示第46号(平成3年)記載の方法により測定した。本試験では、石炭灰50gに蒸留水500mlを混合して試料液とし、調整した試料液を常温常圧で振とう機を用いて、6時間連続して振とう後、孔径0.45μmのメンブランフィルターでろ過し、検液とした。結果を表1に示す。
Figure 2009275999
表1より、石炭灰を添加した場合、ホウ素、三価クロム、及び六価クロムの石炭灰からの溶出量が有意に減少していることが分かる。この結果より、石炭灰を含有する有害微量元素溶出抑制剤を用いることにより、燃焼残渣である石炭灰からの有害微量元素の溶出を抑制できることが分かった。
本発明の一実施形態を示す石炭火力発電システムにおける微粉炭燃焼施設の概略構成図である。 図1における火炉付近の拡大図である。
符号の説明
1 微粉炭燃焼施設
12 石炭供給部
121 石炭バンカ
122 給炭機
14 微粉炭生成部
141 石炭微粉炭機
142 空気供給機
16 微粉炭燃焼部
161 火炉
162 加熱機
163 空気供給機
18 石炭灰処理部
181 脱硝装置
182 集塵機
183 石炭灰回収サイロ
S10 石炭供給工程
S20 微粉炭生成工程
S30 微粉炭燃焼工程
S40 石炭灰処理工程
S50 有害微量元素溶出抑制剤添加工程

Claims (6)

  1. 石炭火力発電システムにおいて、石炭の燃焼時に火炉に添加されることにより、前記石炭の燃焼残渣である石炭灰からの有害微量元素の溶出を抑制するために用いられる有害微量元素溶出抑制剤であって、
    石炭を燃焼させることにより得られる石炭灰を含有し、カルシウムを酸化カルシウム換算で5質量%以上含有する有害微量元素溶出抑制剤。
  2. 石炭を燃焼させることにより得られる前記石炭灰が、カルシウムを酸化カルシウム換算で5質量%以上含有する石炭灰である、請求項1に記載の有害微量元素溶出抑制剤。
  3. カルシウムを酸化カルシウム換算で5質量%以上含有する前記石炭灰が、国内炭、コールマウンテン炭、アブサロカ炭、又はベイズウォーター炭の燃焼生成灰である請求項2に記載の有害微量元素溶出抑制剤。
  4. 更に、消石灰、生石灰、及び石灰石からなる群から選ばれる少なくとも一種を添加することにより、カルシウムを酸化カルシウム換算で5質量%以上含有する請求項1から3のいずれかに記載の有害微量元素溶出抑制剤。
  5. 石炭火力発電システムにおいて燃料となる石炭に、有害微量元素溶出抑制剤を添加することにより、前記石炭の燃焼残渣である石炭灰からの有害微量元素の溶出を抑制する有害微量元素溶出抑制方法であって、
    有害微量元素溶出抑制剤として、請求項1から4のいずれかに記載の有害微量元素溶出抑制剤を用いることを特徴とする有害微量元素溶出抑制方法。
  6. 前記有害微量元素溶出抑制剤を、燃焼後の石炭灰中に含まれるカルシウムが、酸化カルシウム換算で4質量%以上となるように添加する、請求項5記載の有害微量元素溶出抑制方法。
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