JP4901268B2 - 有害微量元素溶出抑制方法及びそれに用いる石炭添加用溶出防止剤 - Google Patents

有害微量元素溶出抑制方法及びそれに用いる石炭添加用溶出防止剤 Download PDF

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本発明は、石炭火力発電システムにおいて、原料となる石炭の燃焼残渣からの有害微量元素の溶出を抑制する有害微量元素溶出抑制方法、及びそれに用いる石炭添加用溶出防止剤に関する。
石炭火力発電システムにおいて石炭を燃焼させる方法としては種々の方式があるが、なかでも、石炭を微粉砕した粒子を炉内に吹き込んで燃焼させる、いわゆる微粉炭燃焼が主に採用されている。そして、燃焼後の残渣となる石炭灰は、資源の有効利用の観点から、コンクリートや土壌改良材等の土木建築材料として一部が使用されているが、余剰分については埋立て処分されている。
ところで、原料となる石炭は炭素以外にも、ホウ素、フッ素、セレン、ヒ素、六価クロムなどの有害な元素を微量ながら含んでいる。このため、環境への配慮から、石炭灰からの有害微量元素の溶出について、その許容濃度が法律で規定されている。しかしながら、日本に輸出される石炭種は、年間100炭種以上あり、それらのすべてが、上記の規制値を満足するわけではない。このため、石炭灰に含まれている有害微量元素の溶出濃度を規制値以下に低減するための技術が検討されている。
例えば、石炭灰にキレート剤等の微量元素溶出防止剤を添加する方法や、石炭灰をセメント等により固化処理する方法が行われている(特許文献1から3参照)。
特開2003−164886号公報 特開2003−200132号公報 特開2002−194328号公報
しかしながら、上記の従来技術は、燃料残渣である石炭灰に添加剤を加えることで有害微量元素の溶出濃度を低減するものである。この場合、石炭灰に添加剤を加えて混合するための設備として、サイロ、水タンク、混合装置などが大規模に必要となり、処理コストが高騰し、設備スペースも新たに必要となるという問題がある。
また、上記の従来技術では重金属の溶出防止は検討されているものの、ホウ素やフッ素などの軽元素の溶出防止についての検討が不充分であった。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、多額の初期投資が不要で、大規模な追加設備を必要としない、石炭火力発電システムにおける石炭の燃焼残渣からの有害微量元素の溶出を抑制する有害微量元素溶出抑制方法、及びそれに用いる石炭添加用溶出防止剤を提供とすることを目的とする。
(1) 石炭火力発電システムにおける原料となる石炭に、石炭添加用溶出防止剤を添加することにより、前記石炭の燃焼残渣からの有害微量元素の溶出を抑制する有害微量元素溶出抑制方法であって、前記石炭添加用溶出防止剤として、長石を含む溶出防止剤を用いることを特徴とする有害微量元素溶出抑制方法。
(1)の発明によれば、まず、溶出防止剤の添加を、燃焼後の石炭灰ではなく、燃焼中又は燃焼前の石炭に段階で添加するので、既存の設備の改良で簡単に適用できる。なお、添加のタイミングは石炭の状態への添加であれば特に限定されず、後述する石炭供給部、微粉炭生成部、微粉炭燃焼部のいずれであってもよい。
また、本発明においては、石炭添加用溶出防止剤として、長石を含み、好ましくは長石を主成分として含む溶出防止剤を用いることを特徴としている。長石は容易に入手可能であり、上記のホウ素、フッ素、セレン、ヒ素、六価クロムなどの有害な元素の溶出を効果的に抑制可能である。
(2) 前記石炭100質量部に対して、前記石炭添加用溶出防止剤を、0.3質量部以上10質量部以下の範囲で添加する、(1)記載の有害微量元素溶出抑制方法。
(2)の発明によれば、より効果的に上記の有害微量元素の溶出を抑制できる。石炭添加用溶出防止剤の添加量が0.3質量部未満であると、有害微量元素の溶出抑制効果が不充分となるので好ましくなく、10質量部を超えても有害微量元素の溶出抑制効果に大きな向上は認められず、また、石炭灰表面の融点降下によって火炉内壁への石炭灰の多量の付着(スラッギング)を起こす恐れがあるので好ましくない。
(3) 前記石炭火力発電システムが微粉炭燃焼方式の発電システムであり、前記石炭添加用溶出防止剤を、燃焼ボイラ内に添加する(1)又は(2)記載の有害微量元素溶出抑制方法。
(4) 前記石炭火力発電システムが微粉炭燃焼方式の発電システムであり、前記石炭添加用溶出防止剤を、燃焼ボイラ内より上流で添加する(1)又は(2)いずれか記載の有害微量元素溶出抑制方法。
(3)と(4)の発明は、石炭添加用溶出防止剤の添加位置を規定するものである。本発明においては、石炭添加用溶出防止剤を石炭の状態で添加するものであり、好ましい添加位置として、(3)の発明では燃焼ボイラ内に添加を行う。これにより、燃焼による高温加熱によって、有害微量元素の溶出抑制効果を向上させることができる。なお、本発明における「燃焼ボイラ内」には、燃焼ボイラが排ガスの再循環を行っている場合には、その配管への添加も含まれるものである。また、(4)の発明では、石炭添加用溶出防止剤を燃焼ボイラ内より上流で添加する。「燃焼ボイラ内より上流」とは、例えば、後述する石炭供給部、微粉炭生成部である。この態様によれば、原料石炭又は微粉炭の状態で添加できるので、より簡便な設備で添加が行え、既存の設備であっても容易に適用できる。
(5) 石炭火力発電システムにおける原料となる石炭に添加することにより、その燃焼残渣からの有害微量元素の溶出を抑制する石炭添加用溶出防止剤であって、長石を含むことを特徴とする石炭添加用溶出防止剤。
(5)の発明は、上記(1)の発明を石炭添加用溶出防止剤として捉えたものであり、上記(1)の発明と同様の効果が得られる。
(6) 前記石炭添加用溶出防止剤は粒状又は粉末状である(5)記載の石炭添加用溶出防止剤。
(7) 平均粒径が10μmから100μmである(5)又は(6)記載の石炭添加用溶出防止剤。
(6)の態様によれば、石炭添加用溶出防止剤を粒状又は粉末状とすることで、添加が容易となり、また混合も均一にされて溶出防止効果を高めることができる。なかでも、(7)の態様のように平均粒径を10μmから100μmとすることで石炭への混合を容易にして、特に溶出防止効果を高めることができる。
本発明の有害微量元素溶出抑制方法、及びそれに用いる石炭添加用溶出防止剤によれば、多額の初期投資が不要で、大規模な追加設備を必要とせずに、石炭火力発電システムにおける石炭の燃焼残渣からの有害微量元素の溶出を抑制することができる。
<A:石炭火力発電システムにおける微粉炭燃焼施設の構成>
以下、本発明の一例を示す実施形態について、図面に基づいて説明する。
図1は、石炭火力発電システムにおける微粉炭燃焼施設1を示すブロック図である。ここで、図1に示すように、微粉炭燃焼施設1は、石炭を供給する石炭供給部12と、供給された石炭を微粉炭にする微粉炭生成部14と、微粉炭を燃焼する微粉炭燃焼部16と、微粉炭の燃焼により生成された石炭灰を処理する石炭灰処理部18と、を備える。
<A−1:石炭供給部>
石炭供給部12は、石炭を貯蔵する石炭バンカ121と、この石炭バンカ121に貯蔵された石炭を供給する給炭機122と、を備える。石炭バンカ121は、給炭機122へ供給する石炭を貯蔵する。給炭機122は、石炭バンカ121から供給された石炭を連続して石炭微粉炭機123へ供給するものである。また、この給炭機122は、石炭の供給量を調整する装置を備えており、これにより、石炭微粉炭機123に供給される石炭量が調整される。また、これら石炭バンカ121と給炭機122との境界には石炭ゲートが設けられており、これにより、給炭機からの空気が石炭バンカへ流入するのを防いでいる。
<A−2:微粉炭生成部>
微粉炭生成部14は、石炭を微粉炭燃焼が可能な微粉炭にする石炭微粉炭機(ミル)141と、この石炭微粉炭機141に空気を供給する空気供給機142と、を備える。
石炭微粉炭機141は、給炭機122から給炭管を介して供給された石炭を、微細な粒度に粉砕して微粉炭を形成するとともに、この微粉炭と、空気供給機142から供給された空気とを混合する。このように、微粉炭と空気とを混合することにより、微粉炭を予熱及び乾燥させ、燃焼を容易にする。形成された微粉炭には、エアーが吹きつけられて、これにより、微粉炭燃焼部16に微粉炭を供給する。
石炭微粉炭機141の種類としては、ローラミル、チューブミル、ボールミル、ビータミル、インペラーミル等が挙げられるが、これらに限定されるものではなく微粉炭燃焼で用いられるミルであればよい。
<A−3:微粉炭燃焼部>
微粉炭燃焼部16は、微粉炭生成部14で生成された微粉炭を燃焼する火炉161と、この火炉161を加熱する加熱機162と、火炉161に空気を供給する空気供給機163と、を備える。
火炉161は、加熱機162により加熱されて、石炭微粉炭機141から微粉炭管を介して供給された微粉炭を、空気供給機163から供給された空気とともに燃焼する。微粉炭を燃焼することにより石炭灰が生成され、排ガスとともに石炭灰処理部18に排出される。
<A−4:石炭灰処理部>
石炭灰処理部18は、微粉炭燃焼部16から排出された排ガス中の窒素酸化物を除去する脱硝装置181と、排ガス中の煤塵を除去する集塵機182と、この集塵機182で収集された石炭灰を一次貯蔵する石炭灰回収サイロ183と、石炭灰と溶出防止剤とを混練する混練機184と、この混練機184で混練された石炭灰を貯蔵する貯蔵部185と、を備える。
脱硝装置181は、排ガス中の窒素酸化物を除去するものである。すなわち、比較的高温(300〜400度)の排ガス中に還元剤としてアンモニアガスを注入し、脱硝触媒との作用により排ガス中の窒素酸化物を無害な窒素と水蒸気に分解する、いわゆる乾式アンモニア接触還元法が好適に用いられる。
集塵機182は、排ガス中の石炭灰を電極で収集する装置である。この集塵機182により収集された石炭灰は、石炭灰回収サイロ183に搬送される。また、石炭灰が除去された排ガスは、図示しない脱硫装置を介した後に煙突から排出される。
石炭灰回収サイロ183は、集塵機182により収集された石炭灰を一次貯蔵する設備である。
<B:本発明の有害微量元素溶出抑制方法>
本発明の有害微量元素溶出抑制方法は、石炭火力発電システムにおける原料となる石炭に、石炭添加用溶出防止剤を添加することにより、前記石炭の燃焼残渣からの有害微量元素の溶出を抑制する有害微量元素溶出抑制方法であって、前記石炭添加用溶出防止剤として、鉄、酸化鉄、水酸化鉄より選択される1種以上を主成分として含む溶出防止剤を用いるものであるが、これを、上記の微粉炭燃焼施設1を用いて説明する。
この工程は、石炭を供給する石炭供給工程S10と、供給された石炭を粉砕して微粉炭を生成する微粉炭生成工程S20と、この微粉炭を燃焼して石炭灰を生成する微粉炭燃焼工程S30と、この石炭灰を集塵しこれを収容する石炭灰処理工程S40とを含み、これら各工程は、それぞれ、上述の微粉炭燃焼施設1の石炭供給部12、微粉炭生成部14、微粉炭燃焼部16、及び石炭灰処理部18、において行われる。そして、本発明の特徴である石炭添加用溶出防止剤添加工程S50は、好ましくは上記の石炭供給工程S10、微粉炭生成工程S20、微粉炭燃焼工程S30のいずれかで行われる。
<石炭供給工程S10>
まず、石炭供給工程では、石炭バンカ121に貯蔵された石炭が、給炭機122により、石炭微粉炭機141に供給される。なお、この石炭微粉炭機141に供給される石炭は、具体的には瀝青炭、亜瀝青炭、または褐炭等であるが、これらの石炭に限定されるものではなく微粉炭燃焼が行える石炭であればよい。
<微粉炭生成工程S20>
次に、微粉炭生成工程では、給炭機122から供給された石炭が石炭微粉炭機141により粉砕されて、これにより、微粉炭が生成される。生成された微粉炭は、火炉161に供給される。このとき、この微粉炭生成工程で粉状に形成された微粉炭の平均の粒度は、微粉炭燃焼で一般的に用いられる粒径範囲であればよく、一般的には、74μmアンダー80wt%以上の粉砕度である。なお、この範囲は石炭添加用溶出防止剤が添加された場合にも適用できる。
<微粉炭燃焼工程S30>
次に、微粉炭燃焼工程では、石炭微粉炭機141で生成された微粉炭が、火炉161により燃焼される。この微粉炭燃焼工程で生成される石炭灰は、通常、その平均の粒度が1μmから100μmの範囲内の粉末状である。
<石炭灰処理工程S40>
その後、微粉炭を燃焼することにより生成された石炭灰は、排ガスとともに脱硝装置181に排出され、集塵機182を経て石炭灰回収サイロ183に送られる。
<石炭添加用溶出防止剤添加工程S50>
本発明の特徴である石炭添加用溶出防止剤を添加する工程であるS50は、図1に示すように、好ましくは上記の石炭供給工程S10(S51)、微粉炭生成工程S20、微粉炭燃焼工程S30のいずれかに対して行われる(それぞれ、図1におけるS51、S52、S53)。
なお、石炭添加用溶出防止剤の添加場所は、石炭の状態であれば特に限定されず、例えば、石炭供給工程S10と微粉炭生成工程S20との間の移送路や、微粉炭生成工程S20と微粉炭燃焼工程S30との間の移送路などで行われてもよい。
具体的には、例えば、給炭機122ら石炭微粉炭機141に輸送する際の移送中のベルトコンベア上に石炭添加用溶出防止剤を供給して混合する方法、石炭添加用溶出防止剤を石炭微粉炭機141の石炭ホッパー(図示せず)に直接投入する方法、石炭微粉炭機141と火炉161の間の配管に剤投入口を設けて供給する方法、火炉161へ燃焼用空気とともに直接投入する方法、などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。このように、本発明の方法は新たな設備を必要とせず、既存の設備の軽微な改良で適用可能であるため、既存設備を有効利用することができ、コスト的にも有利である。
本発明の石炭添加用溶出防止剤は、長石を含むものである。長石は、XZ〔X=Ba,Ca,K,Na,NH4,Sr;Z=Al,B,Si〕で表わせる単斜、三斜、斜方晶系の珪酸塩鉱物であり、NaAlSi(アルバイト分、Ab)、CaAlSi(アノーサイト分、An)、KAlSi(正長石分、Or)を主成分とするテクトアルミノ珪酸塩固溶体鉱物の総称である。一般的な長石はOr−Ab−An系で、重土長石(セルシアン、cslsian;BaAlSi)、アンモニウムを含むアンモニウム長石(buddingtonite、NHAlSi)、バリウム長石とカリ長石との固溶体の中間組成のものでハイアロフェン(hyalophane)などがあり、いずれも本発明に用いることができる。この場合、少なくとも10%以上100%以下が長石であることが好ましい。
本発明の石炭添加用溶出防止剤は粒状又は粉末状であることが好ましく、具体的には、平均粒径が10μmから100μmであることが好ましく、10μmから70μmであることがより好ましい。
石炭添加用溶出防止剤の石炭への添加量は、石炭100質量部に対して、石炭添加用溶出防止剤を0.3質量部以上10質量部以下の範囲で添加することが好ましい。
上記の石炭添加用溶出防止剤の添加により、本発明においては、ホウ素、フッ素、セレン、ヒ素、六価クロムなどの有害な微量元素の溶出を抑制できる。この機構は、石炭添加用溶出防止剤が、火炉161内の高温によって、石炭灰の表面を軟化させ、粘性をもった石炭灰粒子が、微量元素と接触して石炭灰の内部に取り込まれて溶出濃度が低下するものと推定される。このように、本発明においては、燃焼までの段階までに石炭添加用溶出防止剤を添加することで、微粉炭燃焼部における火炉の高温を有効利用して、石炭灰からの微量元素の溶出を抑制するものである。
以下、本発明を実施例によってさらに具体的に説明する。
上述の微粉炭燃焼部16で、表1から表3に示す割合で溶出防止剤(長石)を添加した。その後、石炭灰回収サイロ183で回収された石炭灰について、微量元素(ホウ素、フッ素、セレン、六価クロム、及びヒ素)の溶出濃度を、その減少率とともに表1から表3に示す。ここで、表1は中国産の瀝青炭(以下、石炭A)を用い、表2はオーストラリア産の瀝青炭(以下、石炭B)を用い、表3はオーストラリア産の瀝青炭(以下、石炭C)を用いた試験結果であり、実施例下のカッコ書内の数値は溶出防止剤(長石)の添加濃度である(質量%)。また、それぞれの比較例は本発明の溶出防止剤を添加していない系である。また、表1の試験1及び試験2は異なるロットによる試験である。なお、溶出濃度の単位はいずれも[mg/L]であり、減少率の単位は[%]である。
なお、以下に示す溶出濃度の測定結果は環境庁告示46号による溶出操作を行い、検液を作成し、この検液中の各微量元素の濃度を測定したものである。また、各微量元素のうち、セレン及びヒ素は原子吸光法で、フッ素はイオンクロマト法で、ホウ素はICP質量分析法で、六価クロムは電気加熱原子吸光法(JIS K0102 65.2.3)で行った。
Figure 0004901268
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表1の結果によれば、石炭Aでは、特にホウ素、六価クロムにおいて溶出防止効果が認められた。また、表2の結果によれば、石炭Bでは、特にホウ素、セレン、六価クロム、ヒ素において溶出防止効果が認められた。また、表3の結果によれば、石炭Cでは、特にホウ素、フッ素において溶出防止効果が認められた。
本発明の一実施形態を示す石炭火力発電システムにおける微粉炭燃焼施設の概略構成図である。
符号の説明
1 微粉炭燃焼施設
12 石炭供給部
121 石炭バンカ
122 給炭機
14 微粉炭生成部
141 石炭微粉炭機
142
16 微粉炭燃焼部
161 火炉
162 加熱機
163 空気供給機
18 石炭灰処理部
181 脱硝装置
182 集塵機
183 石炭灰回収サイロ
S10 石炭供給工程
S20 微粉炭生成工程
S30 微粉炭燃焼工程
S40 石炭灰処理工程
S50 石炭添加用溶出防止剤添加工程

Claims (7)

  1. 石炭火力発電システムにおける原料となる石炭に、石炭添加用溶出防止剤を添加することにより、前記石炭の燃焼残渣からの有害微量元素の溶出を抑制する有害微量元素溶出抑制方法であって、
    前記石炭添加用溶出防止剤として、長石を含む溶出防止剤を用いることを特徴とする有害微量元素溶出抑制方法。
  2. 前記石炭100質量部に対して、前記石炭添加用溶出防止剤を0.3質量部以上10質量部以下の範囲で添加する請求項1記載の有害微量元素溶出抑制方法。
  3. 前記石炭火力発電システムが微粉炭燃焼方式の発電システムであり、前記石炭添加用溶出防止剤を、燃焼ボイラ内に添加する請求項1又は2記載の有害微量元素溶出抑制方法。
  4. 前記石炭火力発電システムが微粉炭燃焼方式の発電システムであり、前記石炭添加用溶出防止剤を、燃焼ボイラ内より上流で添加する請求項1又は2記載の有害微量元素溶出抑制方法。
  5. 石炭火力発電システムにおける原料となる石炭に添加することにより、その燃焼残渣からの有害微量元素の溶出を抑制する石炭添加用溶出防止剤であって、
    長石を含むことを特徴とする石炭添加用溶出防止剤。
  6. 前記石炭添加用溶出防止剤は粒状又は粉末状である請求項5記載の石炭添加用溶出防止剤。
  7. 平均粒径が10μmから100μmである請求項5又は6記載の石炭添加用溶出防止剤。
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