JP4901268B2 - 有害微量元素溶出抑制方法及びそれに用いる石炭添加用溶出防止剤 - Google Patents
有害微量元素溶出抑制方法及びそれに用いる石炭添加用溶出防止剤 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4901268B2 JP4901268B2 JP2006099141A JP2006099141A JP4901268B2 JP 4901268 B2 JP4901268 B2 JP 4901268B2 JP 2006099141 A JP2006099141 A JP 2006099141A JP 2006099141 A JP2006099141 A JP 2006099141A JP 4901268 B2 JP4901268 B2 JP 4901268B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coal
- elution
- addition
- combustion
- inhibitor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Feeding And Controlling Fuel (AREA)
- Processing Of Solid Wastes (AREA)
- Solid Fuels And Fuel-Associated Substances (AREA)
Description
以下、本発明の一例を示す実施形態について、図面に基づいて説明する。
図1は、石炭火力発電システムにおける微粉炭燃焼施設1を示すブロック図である。ここで、図1に示すように、微粉炭燃焼施設1は、石炭を供給する石炭供給部12と、供給された石炭を微粉炭にする微粉炭生成部14と、微粉炭を燃焼する微粉炭燃焼部16と、微粉炭の燃焼により生成された石炭灰を処理する石炭灰処理部18と、を備える。
石炭供給部12は、石炭を貯蔵する石炭バンカ121と、この石炭バンカ121に貯蔵された石炭を供給する給炭機122と、を備える。石炭バンカ121は、給炭機122へ供給する石炭を貯蔵する。給炭機122は、石炭バンカ121から供給された石炭を連続して石炭微粉炭機123へ供給するものである。また、この給炭機122は、石炭の供給量を調整する装置を備えており、これにより、石炭微粉炭機123に供給される石炭量が調整される。また、これら石炭バンカ121と給炭機122との境界には石炭ゲートが設けられており、これにより、給炭機からの空気が石炭バンカへ流入するのを防いでいる。
微粉炭生成部14は、石炭を微粉炭燃焼が可能な微粉炭にする石炭微粉炭機(ミル)141と、この石炭微粉炭機141に空気を供給する空気供給機142と、を備える。
微粉炭燃焼部16は、微粉炭生成部14で生成された微粉炭を燃焼する火炉161と、この火炉161を加熱する加熱機162と、火炉161に空気を供給する空気供給機163と、を備える。
石炭灰処理部18は、微粉炭燃焼部16から排出された排ガス中の窒素酸化物を除去する脱硝装置181と、排ガス中の煤塵を除去する集塵機182と、この集塵機182で収集された石炭灰を一次貯蔵する石炭灰回収サイロ183と、石炭灰と溶出防止剤とを混練する混練機184と、この混練機184で混練された石炭灰を貯蔵する貯蔵部185と、を備える。
本発明の有害微量元素溶出抑制方法は、石炭火力発電システムにおける原料となる石炭に、石炭添加用溶出防止剤を添加することにより、前記石炭の燃焼残渣からの有害微量元素の溶出を抑制する有害微量元素溶出抑制方法であって、前記石炭添加用溶出防止剤として、鉄、酸化鉄、水酸化鉄より選択される1種以上を主成分として含む溶出防止剤を用いるものであるが、これを、上記の微粉炭燃焼施設1を用いて説明する。
まず、石炭供給工程では、石炭バンカ121に貯蔵された石炭が、給炭機122により、石炭微粉炭機141に供給される。なお、この石炭微粉炭機141に供給される石炭は、具体的には瀝青炭、亜瀝青炭、または褐炭等であるが、これらの石炭に限定されるものではなく微粉炭燃焼が行える石炭であればよい。
次に、微粉炭生成工程では、給炭機122から供給された石炭が石炭微粉炭機141により粉砕されて、これにより、微粉炭が生成される。生成された微粉炭は、火炉161に供給される。このとき、この微粉炭生成工程で粉状に形成された微粉炭の平均の粒度は、微粉炭燃焼で一般的に用いられる粒径範囲であればよく、一般的には、74μmアンダー80wt%以上の粉砕度である。なお、この範囲は石炭添加用溶出防止剤が添加された場合にも適用できる。
次に、微粉炭燃焼工程では、石炭微粉炭機141で生成された微粉炭が、火炉161により燃焼される。この微粉炭燃焼工程で生成される石炭灰は、通常、その平均の粒度が1μmから100μmの範囲内の粉末状である。
その後、微粉炭を燃焼することにより生成された石炭灰は、排ガスとともに脱硝装置181に排出され、集塵機182を経て石炭灰回収サイロ183に送られる。
本発明の特徴である石炭添加用溶出防止剤を添加する工程であるS50は、図1に示すように、好ましくは上記の石炭供給工程S10(S51)、微粉炭生成工程S20、微粉炭燃焼工程S30のいずれかに対して行われる(それぞれ、図1におけるS51、S52、S53)。
本発明の石炭添加用溶出防止剤は粒状又は粉末状であることが好ましく、具体的には、平均粒径が10μmから100μmであることが好ましく、10μmから70μmであることがより好ましい。
上述の微粉炭燃焼部16で、表1から表3に示す割合で溶出防止剤(長石)を添加した。その後、石炭灰回収サイロ183で回収された石炭灰について、微量元素(ホウ素、フッ素、セレン、六価クロム、及びヒ素)の溶出濃度を、その減少率とともに表1から表3に示す。ここで、表1は中国産の瀝青炭(以下、石炭A)を用い、表2はオーストラリア産の瀝青炭(以下、石炭B)を用い、表3はオーストラリア産の瀝青炭(以下、石炭C)を用いた試験結果であり、実施例下のカッコ書内の数値は溶出防止剤(長石)の添加濃度である(質量%)。また、それぞれの比較例は本発明の溶出防止剤を添加していない系である。また、表1の試験1及び試験2は異なるロットによる試験である。なお、溶出濃度の単位はいずれも[mg/L]であり、減少率の単位は[%]である。
12 石炭供給部
121 石炭バンカ
122 給炭機
14 微粉炭生成部
141 石炭微粉炭機
142
16 微粉炭燃焼部
161 火炉
162 加熱機
163 空気供給機
18 石炭灰処理部
181 脱硝装置
182 集塵機
183 石炭灰回収サイロ
S10 石炭供給工程
S20 微粉炭生成工程
S30 微粉炭燃焼工程
S40 石炭灰処理工程
S50 石炭添加用溶出防止剤添加工程
Claims (7)
- 石炭火力発電システムにおける原料となる石炭に、石炭添加用溶出防止剤を添加することにより、前記石炭の燃焼残渣からの有害微量元素の溶出を抑制する有害微量元素溶出抑制方法であって、
前記石炭添加用溶出防止剤として、長石を含む溶出防止剤を用いることを特徴とする有害微量元素溶出抑制方法。 - 前記石炭100質量部に対して、前記石炭添加用溶出防止剤を0.3質量部以上10質量部以下の範囲で添加する請求項1記載の有害微量元素溶出抑制方法。
- 前記石炭火力発電システムが微粉炭燃焼方式の発電システムであり、前記石炭添加用溶出防止剤を、燃焼ボイラ内に添加する請求項1又は2記載の有害微量元素溶出抑制方法。
- 前記石炭火力発電システムが微粉炭燃焼方式の発電システムであり、前記石炭添加用溶出防止剤を、燃焼ボイラ内より上流で添加する請求項1又は2記載の有害微量元素溶出抑制方法。
- 石炭火力発電システムにおける原料となる石炭に添加することにより、その燃焼残渣からの有害微量元素の溶出を抑制する石炭添加用溶出防止剤であって、
長石を含むことを特徴とする石炭添加用溶出防止剤。 - 前記石炭添加用溶出防止剤は粒状又は粉末状である請求項5記載の石炭添加用溶出防止剤。
- 平均粒径が10μmから100μmである請求項5又は6記載の石炭添加用溶出防止剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006099141A JP4901268B2 (ja) | 2006-03-31 | 2006-03-31 | 有害微量元素溶出抑制方法及びそれに用いる石炭添加用溶出防止剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006099141A JP4901268B2 (ja) | 2006-03-31 | 2006-03-31 | 有害微量元素溶出抑制方法及びそれに用いる石炭添加用溶出防止剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007270024A JP2007270024A (ja) | 2007-10-18 |
JP4901268B2 true JP4901268B2 (ja) | 2012-03-21 |
Family
ID=38673147
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006099141A Active JP4901268B2 (ja) | 2006-03-31 | 2006-03-31 | 有害微量元素溶出抑制方法及びそれに用いる石炭添加用溶出防止剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4901268B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019148368A (ja) * | 2018-02-27 | 2019-09-05 | 三菱日立パワーシステムズ株式会社 | 保炎器及びボイラ用燃焼バーナ |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002052373A (ja) * | 2000-05-31 | 2002-02-19 | Miura Co Ltd | ダイオキシン類の分解処理方法 |
RU2494793C2 (ru) * | 2005-03-17 | 2013-10-10 | НОКС II ИНТЕНЭШНЛ, эЛТиДи. | Способ сжигания ртутьсодержащего топлива (варианты), способ снижения количества выброса ртути, способ сжигания угля с уменьшенным уровнем выброса вредных элементов в окружающую среду, способ уменьшения содержания ртути в дымовых газах |
JP2007153703A (ja) * | 2005-12-07 | 2007-06-21 | Kyuden Sangyo Co Inc | ゼオライトの有害物質除去処理方法 |
-
2006
- 2006-03-31 JP JP2006099141A patent/JP4901268B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2007270024A (ja) | 2007-10-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5121564B2 (ja) | 有害微量元素溶出抑制剤及び有害微量元素溶出抑制方法 | |
JP4901268B2 (ja) | 有害微量元素溶出抑制方法及びそれに用いる石炭添加用溶出防止剤 | |
JP5456226B2 (ja) | 有害微量元素溶出抑制方法 | |
JP4671976B2 (ja) | 有害微量元素溶出抑制剤添加量算出方法及びこれを用いた有害微量元素溶出抑制方法 | |
JP5073216B2 (ja) | 有害微量元素溶出抑制方法及びそれに用いる石炭添加用溶出防止剤 | |
JP4644635B2 (ja) | クリンカアッシュ生成促進方法及びクリンカアッシュ生成促進剤 | |
JP5063477B2 (ja) | 有害微量元素溶出抑制剤及び有害微量元素溶出抑制方法 | |
JP4726811B2 (ja) | 有害微量元素溶出抑制方法及び石炭火力発電システム | |
JP4726812B2 (ja) | 有害微量元素溶出抑制方法 | |
JP5036324B2 (ja) | 有害微量元素溶出抑制方法 | |
JP5153144B2 (ja) | 有害微量元素溶出抑制方法 | |
JP4726813B2 (ja) | 有害微量元素溶出抑制方法 | |
JP2008170107A (ja) | 酸化物低減方法及びそれに用いる石炭添加用酸化物低減剤 | |
JP4726810B2 (ja) | 有機系廃棄物を利用した有害微量元素又はその化合物溶出抑制方法 | |
JP5177965B2 (ja) | 排ガス中の有害微量元素を捕捉する方法。 | |
JP2008273997A (ja) | 有害微量元素の溶出を抑制する溶出防止剤、溶出抑制方法、及び微粉炭燃焼方法 | |
JP2008275181A (ja) | 有害微量元素溶出抑制方法 | |
JP2009276000A (ja) | 有害微量元素溶出抑制剤及び有害微量元素溶出抑制方法 | |
JP4644636B2 (ja) | クリンカアッシュ生成促進方法及びクリンカアッシュ生成促進剤 | |
JP6079938B2 (ja) | フッ素溶出抑制方法 | |
JP6079940B2 (ja) | ヒ素溶出抑制方法 | |
JP2008170103A (ja) | 有害微量元素の溶出を抑制する溶出防止剤、溶出抑制方法、及び微粉炭燃焼方法 | |
JP6079939B2 (ja) | ホウ素溶出抑制方法 | |
JP6090541B2 (ja) | セレン溶出抑制方法 | |
JP2007330929A (ja) | 土木建築材料の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090318 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20111220 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20111227 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4901268 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150113 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150113 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |