JP2009275540A - チェック弁およびチェック弁を備えた燃料ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料の吐出量の制御性の悪化を未然に防止することができるチェック弁およびチェック弁を備えた燃料ポンプを提供する。
【解決手段】バルブ41と、入口側の吸入通路42iおよび出口側の吸入通路40k1が形成されたシート42と、シート42に収容されバルブ41の摺動を案内するガイド43と、ガイド43に形成されたコイルスプリング収容部43cに収容されバルブ41を閉じる方向に押圧するコイルスプリング44と、バルブ41を開く方向に押圧する電磁ソレノイド46とを備え、ガイド43が、吸入通路40k1とコイルスプリング収容部43cとを連通するよう吸入通路40k1に開口する開口部43k1を有し、開口部43k1に、吸入通路40k1を流通する流体を迂回させて吸入通路40k1からコイルスプリング収容部43cに燃料が流入するのを抑制する突起部43r1が設けられたことを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、燃料の通路を開閉するチェック弁、詳しくは、燃料の吸入側に配置され吐出量の調整可能なチェック弁およびチェック弁を備えた燃料ポンプに関する。
一般に、燃料ポンプの吐出量を調整する調整部材としてチェック弁が使用されている。
この種のチェック弁として、燃料ポンプの吸入側の吸入通路内に配置され、吸入通路の開閉タイミングを制御することにより、燃料ポンプから吐出される燃料の吐出量を調整するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この種の従来のチェック弁は、燃料を吸入する吸入弁として構成されており、この吸入弁は、燃料吸入通路、吐出通路および加圧室とを備えたポンプ本体に収容されたシートと、このシートに収容されたバルブと、このバルブに収容され、開口を閉じる方向にバルブを押圧するばねとを含んで構成されている。
この吸入弁においては、開口する方向に保持する押圧力をもった係合部材に、バルブの開口側が係合しており、アクチュエータが駆動されるとアクチュエータに連結された係合部材が動作してバルブが開閉されるようになっている。このバルブの開閉のタイミングが制御され、例えば、加圧室の容積減少分の燃料を吸入弁の開口から、燃料吸入通路に戻すようにして、吐出通路からインジェクタに吐出される燃料の吐出量を調整するようにしている。
しかしながら、この従来の吸入弁においては、燃料が加圧室から燃料吸入通路に戻されるとき、バルブの開弁状態が確保できず、燃料を燃料吸入通路に戻すことができなくなり、吐出量を制御することができないおそれがあった。すなわち、バルブがシートに形成されている燃料の通路内に配置されているため、燃料が加圧室から燃料吸入通路に戻されるとき、燃料の流動圧力により、バルブが閉方向に移動させられてしまい、開弁状態が確保できず、十分に燃料の吐き戻しができなくなるおそれがあった。
このような、燃料の流動圧力による弊害の発生を防止するため、バルブに燃料の流動圧力が直接加わらない構造に改善した吸入弁が知られている。
従来、この種の吸入弁として、例えば、図17に示す吸入弁1が知られている。
この吸入弁1は、ポンプ本体側の吸入通路2と燃料タンク側の吸入通路3とに連通した吸入通路4を有するシート5と、シート5内に収納されたバルブ6と、バルブ6を軸線方向に摺動可能に支持するガイド7と、ガイド7内に収容されバルブ6を閉じる方向に押圧するコイルスプリング8と、バルブ6の摺動を規制するストッパ9と、ロッド10を往復運動させる電磁弁11とを含んで構成されている。
この吸入弁1においては、吸入通路4をガイド7の外周部とシート5の内周部との間に形成することにより、バルブ6が、前述の燃料の流動圧力によって押圧されないようにしている。
特開2007−146861号公報
しかしながら、従来の吸入弁1は、バルブ6のコイルスプリング8側の側面6aと、ガイド7のバルブ6側の側面7aとの間に間隔Sを有する開口部が形成されている。この開口部により、コイルスプリング8を収容するコイルスプリング収容室7bと吸入通路4とを連通させ、ガイド7内のコイルスプリング収容室7bが密閉されないようにして、バルブ6が抵抗なくスムーズに摺動できるようにしている。
この場合、燃料の一部を吸入側に吐き戻す際に、燃料は、矢印で示すように、吸入通路4を流通して、シート5の内壁面5aとバルブ6の側面6bとの間の吸入通路4aを通って吸入通路3に吐き戻される。このとき、燃料が、開口部からコイルスプリング収容室7bに流入し、コイルスプリング収容室7b内の圧力が高まるとともに、流動圧力によってバルブ6の側面6aが押圧される。
その結果、バルブ6が閉じる方向に押圧力Fhが生じ、この押圧力Fhが、電磁弁11のロッド10を押圧する押圧力Fkよりも大きくなったとき、バルブ6が閉じる方向に摺動してしまい、吸入通路4aが狭くなり、燃料が吐き戻される量が減少し、吐出量の制御性が悪化するという問題があった。
本発明は、前述の従来の問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。すなわち、本発明は、燃料の吐出量の制御性の悪化を未然に防止することができるチェック弁およびチェック弁を備えた燃料ポンプを提供することを目的とする。
本発明に係るチェック弁は、上記目的達成のため、(1)弁体と、流体が供給される入口側の流体通路および前記弁体が収容された出口側の流体通路が形成されたシート部材と、前記シート部材に収容され前記弁体の摺動を案内するガイド部材と、前記ガイド部材に形成された収容室に収容され前記弁体を閉じる方向に押圧する第1押圧部材と、前記弁体を開く方向に押圧する第2押圧部材と、を備えたチェック弁において、前記ガイド部材が、前記出口側の流体通路と前記収容室とを連通させるよう前記出口側の流体通路に開口する開口部を有し、前記開口部に、前記出口側の流体通路を流通する流体を迂回させて前記出口側の流体通路から前記収容室に流体が流入するのを抑制する流入抑制部が設けられたことを特徴とする。
この構成により、流体が出口側の流体通路から入口側の流体通路に吐き戻される際に、流体が流入抑制部にぶつかり、開口部付近を迂回して入口側の流体通路に吐き戻されるので、出口側の流体通路から収容室内に流体が流入することが抑制される。収容室内に燃料が流入しないので、収容室内の燃料の圧力が高まることはない。その結果、弁体が着座部の方向に燃料の圧力により押圧されることはなく、弁体の開弁状態が維持され、スムーズに燃料の吐き戻しが行われる。
上記(1)に記載のチェック弁においては、好ましくは、(2)前記流入抑制部が、前記ガイド部材の外周面から放射外方に突出した突起部により構成される。
この構成により、突起部が、出口側の流体通路から入口側の流体通路に吐き戻される燃料を開口部から迂回させるので、出口側の流体通路から収容室内に流体が流入するのが抑制される。その結果、簡単な構造により、収容室内の流体の圧力の高まりが抑制される。
上記(1)に記載のチェック弁においては、好ましくは、(3)前記流入抑制部が、前記開口部を覆う鍔部により構成される。
この構成により、鍔部が、開口部を覆って、出口側の流体通路から入口側の流体通路に吐き戻される燃料を開口部から迂回させるので、出口側の流体通路から収容室内に流体が流入するのが抑制される。その結果、簡単な構造により、収容室内の流体の圧力の高まりが確実に抑制される。
上記(3)に記載のチェック弁においては、好ましくは、(4)前記鍔部が、前記ガイド部材の軸線方向に摺動可能に、前記ガイド部材の外周面に沿って設けられる。
この構成により、流体が出口側の流体通路から入口側の流体通路に吐き戻される際に、鍔部がガイド部材の軸線方向に摺動して、開口部が鍔部で覆われるので、出口側の流体通路から入口側の流体通路に吐き戻される燃料が開口部から迂回し、出口側の流体通路から収容室内に流体が流入するのが確実に抑制される。流体が入口側の流体通路から出口側の流体通路に吸入される際には、鍔部がガイド部材の軸線方向に摺動して、開口部近傍の出口側の流体通路が、摺動前よりも大きくなるので、吸入される流体の圧損の増加が防止される。
本発明に係る燃料ポンプは、上記目的達成のため、(5)請求項1ないし請求項4のいずれか1の請求項に記載のチェック弁と、前記チェック弁を介して吸入された燃料を加圧する加圧手段を有するポンプ本体と、前記加圧手段によって加圧された燃料の吐出のみを許容する吐出チェック弁とを備え、前記ポンプ本体が、前記加圧手段によって加圧される燃料を収容する加圧室と、前記加圧室に燃料を吸入させる吸入通路と、前記加圧室から燃料を吐出させる吐出通路とを有することを特徴とする。
この構成により、燃料が出口側の吸入通路から入口側の吸入通路に吐き戻される際に、(1)ないし(4)に記載の流入抑制部が、出口側の流体通路から入口側の流体通路に吐き戻される燃料を開口部から迂回させるので、出口側の吸入通路から収容室内に燃料が流入するのが確実に抑制される。収容室内に燃料が流入しないので、収容室内の燃料の圧力が高まることはない。その結果、弁体が着座部の方向に燃料の圧力により押圧されることはなく、弁体の開弁状態が維持され、スムーズに燃料の吐き戻しが行われる。燃料の吐き戻しがスムーズに行われると、加圧室で適正に燃料が加圧され、加圧された燃料が吐出チェック弁から適正に吐出されるので、適正な燃料の吐出量が得られる。
本発明によれば、燃料の吐出量の制御性の悪化を未然に防止することができるチェック弁およびチェック弁を備えた燃料ポンプを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るインチェック弁40が適用される燃料供給装置20の構造を模式的に示す図であり、図2は、インチェック弁40が適用される燃料ポンプ30の断面図である。
本発明の実施の形態に係るインチェック弁40は、燃料ポンプ30を構成するとともに、燃料ポンプ30は、車両の燃料供給装置20を構成しており、この車両は、例えば、直列4気筒の公知のディーゼルエンジンからなる内燃機関で構成されている。この内燃機関は、その種類、型式などのエンジン仕様は任意に選択され、例えば、軽油のほかガソリンやエタノールなどの液体を燃料とするものであってもよい。
図1に示すように、燃料供給装置20は、燃料タンク21と、複数の燃料噴射バルブ22と、電子制御ユニット(ECU::Electronic Control Unit)23と、燃料ポンプ30とを含んで構成されている。
さらに、燃料供給装置20は、燃料タンク21と燃料ポンプ30とを連結する低圧燃料パイプ20aと、低圧燃料パイプ20aに設けられ燃料噴射バルブ22の燃料噴射によって燃料経路に発生する圧力脈動を抑制するパルセーションダンパ24と、燃料ポンプ30を駆動するカム25と、各燃料噴射バルブ22に燃料を供給するデリバリパイプ20bと、燃料ポンプ30とデリバリパイプ20bとを連結する高圧燃料パイプ20cと、デリバリパイプ20bに蓄えられた燃料の一部を燃料タンク21に還流させるリターンパイプ20dと、デリバリパイプ20b内の燃料の圧力(MPa)を検知する燃圧センサ23aと、燃圧センサ23aが検知した燃料の圧力が所定圧(MPa)を超えたときに開弁するリリーフバルブ26と、燃料ポンプ30内に溜まった燃料をリターンパイプ20dに還流させる還流パイプ20eとを含んで構成されている。
燃料タンク21は、軽油などからなる燃料を貯蔵するタンク本体21aと、タンク本体21a内に収容され、低圧燃料パイプ20aに設けられているプレッシャレギュレータ21bと、タンク本体21a内の燃料を低圧燃料パイプ20aを介して燃料ポンプ30に供給するフィードポンプ21cと、プレッシャレギュレータ21bとフィードポンプ21cとの間に設けられ燃料をろ過するフィルタ21dとを含んで構成されている。
燃料噴射バルブ22は、例えば、各気筒に設けられた筒内噴射用のフューエルインジェクタなどからなり、スリット形状の複数の噴孔を有し、電子制御ユニット23の指令によりデリバリパイプ20bから供給された高圧の燃料を高微粒化し図示しないエンジンの燃焼室に噴射するようになっている。
電子制御ユニット23は、CPU(Central Processing Unit)、処理プログラムなどを記憶するROM(Read Only Memory)、一時的にデータを記憶するRAM(Random Access Memory)、バッテリを電源として作動し書換え可能な不揮発性のメモリからなるEEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)、A/D変換器やバッファなどを含む入力インターフェース回路、駆動回路などを含む出力インターフェース回路、および、燃料噴射制御部を含んで構成されている。この燃料噴射制御部は、常時、筒内噴射用の燃料噴射バルブ22の駆動状態を監視しており、必要時に燃料噴射バルブ22およびインチェック弁40を高速に駆動するようになっている。
電子制御ユニット23の入力インターフェース回路には、燃圧センサ23aなどのセンサが接続されており、燃圧センサ23aなどのセンサから出力される情報は、入力インターフェース回路を介して電子制御ユニット23に取り込まれるようになっている。
電子制御ユニット23の出力インターフェース回路には、燃料タンク21内のフィードポンプ21c、燃料噴射バルブ22およびインチェック弁40などがそれぞれ接続されており、出力インターフェース回路を介して制御されるようになっている。
図2に示すように、燃料ポンプ30は、チェック弁としてのインチェック弁40と、吐出チェック弁としてのアウトチェック弁50と、これらを収容するポンプ本体60とを含んで構成されている。
燃料ポンプ30は、燃料タンク21からポンプ本体60に供給された燃料の圧力(MPa)を、例えば、4MPaないし13Mpaの間で高めた後、アウトチェック弁50および高圧燃料パイプ20cを介してデリバリパイプ20bに高圧の燃料を供給するようになっている。
図3は、本発明の第1の実施の形態に係るインチェック弁40の断面図であり、図4は、図3のA−A断面を示す断面図である。
図3および図4に示すように、インチェック弁40は、バルブ41と、シート42と、ガイド43と、コイルスプリング44と、バルブ41の摺動を規制するストッパ45と、電磁ソレノイド46とを含んで構成されている。本実施の形態におけるインチェック弁40、バルブ41、シート42、ガイド43、コイルスプリング44および電磁ソレノイド46は、それぞれ、本発明におけるチェック弁、弁体、シート部材、ガイド部材、第1押圧部材および第2押圧部材を構成している。
バルブ41は、円盤状に形成され、コイルスプリング44に押圧される側面41kと、電磁ソレノイド46により押圧される側面41dとを有しており、外周面でガイド43に案内されガイド43内を軸線方向に摺動するようになっている。
シート42は、円筒状に形成され、一方端部でバルブ41を着座させる着座部42tと、他方端部でガイド43を挿入させるよう開口したガイド収容部42gとを有している。
着座部42tには、軸線方向に貫通する吸入通路42iが形成されており、この吸入通路42iがシート42内に流体が供給されるバルブ41の入口側の流体通路を構成している。
ガイド43は、円筒状に形成され、一方端部でバルブ41を収容しその軸線方向に案内するバルブ収容部43bと、バルブ収容部43bと連通しコイルスプリング44を収容する収容室としてのコイルスプリング収容部43cと、他方端部でストッパ45を挿入させストッパ45を支持するストッパ支持部43sとを有している。
また、図4に示すように、ガイド43の外周部には、その外周面から深さDでカットされた平坦部43h1、43h2、43h3が円周上等角度間隔で3箇所形成されており、この平坦部43h1ないし43h3の平坦面と、ガイド収容部42gの内壁面との間に、それぞれ、深さDの吸入通路40k1、40k2、40k3が画成されている。この吸入通路40k1ないし40k3が、ガイド43の外周部に、円周上等角度間隔で画成されているので、燃料がバランスよく円滑に流通するようになっている。この吸入通路40k1ないし40k3がバルブ41の出口側の流体通路を構成している。
また、ガイド43は、バルブ収容部43bと吸入通路40k1ないし40k3とがそれぞれ連通し、間隔Sおよび幅Lを有する開口部43k1、43k2、43k3が設けられており、バルブ収容部43b内の燃料と吸入通路40k1ないし40k3の燃料が流通するようになっている。この間隔Sは、バルブ41がシート42の着座部42tに着座している状態、すなわち閉弁状態のときの間隔を表しており、バルブ41がシート42の着座部42tから離隔した状態、すなわち開弁状態のときは、バルブ41がガイド43に接近しストッパ45に当接するので、間隔Sよりも小さな間隔が画成されることになる。
また、ガイド43は、流入抑制部としての突起部43r1、43r2、43r3がそれぞれの開口部43k1ないし43k3の近傍であって、平坦部43h1ないし43h3の平坦面から突出してそれぞれ形成されている。突起部43r1は、平坦面からの高さH、幅W、長さLで形成されており、この突起部43r1によって、吸入通路40k1内をシート42の一方端部の開口側からバルブ41の方向に吐き戻される燃料が、開口部43k1からバルブ収容部43b内に流入するのが抑制されるようになっている。突起部43r2および突起部43r3も、突起部43r1と同様に構成されている。
コイルスプリング44は、線材が巻回され、所定のばね定数を有する圧縮ばねからなり、一端部でガイド43のストッパ支持部43sに当接し、他端部でバルブ41に当接するようコイルスプリング収容部43cに収容されている。このコイルスプリング44は、バルブ41に負荷が加わらない状態で、バルブ41をシート42の着座部42tに着座させる付勢力を有している。
ストッパ45は、円柱状に形成され、コイルスプリング44の内側に配置され、一端部でストッパ支持部43sに支持されている。このストッパ45は、バルブ41の側面41kが、ガイド43の開口部43k1の内壁面43nに当接して、開口部43k1が閉止されないよう、バルブ41のガイド43側への摺動を規制している。ストッパ45により開口部43k1が閉止されないので、バルブ41が着座部42tから離隔する際、コイルスプリング収容部43c内の燃料が吸入通路40k1内に流通するとともに、バルブ41が着座部42tに着座する際に、吸入通路40k1内の燃料がコイルスプリング収容部43c内に流通し、いわゆる呼吸が行われるようになっており、バルブ41が円滑に摺動するように構成されている。
電磁ソレノイド46は、取付リング51と、取付リング51に固定されたソレノイド52と、アーマチュア53と、コイルスプリング54とを含んで構成されている。
取付リング51は、円盤状に形成され、図示しない締結具によりシート42に固定されている。取付リング51のシート42に当接する側面部51sに溝51aが形成されており、Oリング46oが装着されている。また、この側面部51sには、シート42の吸入通路42iと連通し、取付リング51の軸線方向に貫通する吸入通路51kが形成されている。この吸入通路51kと低圧燃料パイプ20a内の吸入通路とが連通し燃料タンク21内の燃料が流通するようになっている。
また、取付リング51の中央部には軸線方向に貫通する貫通孔51hが形成されており、貫通孔51h内にアーマチュア53が摺動可能に収容されている。また、取付リング51の側面部51sと反対側の側面部には、溝51bが形成されており、Oリング46pが装着されている。
ソレノイド52は、リング状に巻回されたコイルからなるボビン52bと、ボビン52bに形成された貫通孔52hに挿通されボビン52bに嵌合固定されているコア52cと、ボビン52bとコア52cとを固定する固定リング52kと、ボビン52bに接続されるとともに電子制御ユニット23と接続される端子部52tとを含んで構成されている。コア52cの端部には収容穴52pが形成されており、コイルスプリング54の端部が収容されるようになっている。
アーマチュア53は、取付リング51に支持される本体53hと、本体53hに固定されているロッド53rを有している。本体53hには、ロッド53rの反対側に収容穴53sが形成されており、コイルスプリング54の端部が収容されるようになっている。
コイルスプリング54は、収容穴52pおよび収容穴53s内に圧縮状態で収容されており、アーマチュア53のロッド53rをバルブ41に当接させ押圧する付勢力を有している。この付勢力はコイルスプリング44の付勢力より大きく設定されており、ソレノイド52が通電されていない時には、コイルスプリング44の付勢力によりバルブ41が着座部42tから離間し、ストッパ45に当接した状態、すなわち開弁状態となっている。
他方、図1に示す電子制御ユニット23から端子部52tを介してソレノイド52に通電される時には、コア52c、アーマチュア53および取付リング51により磁気回路が形成され、コイルスプリング54の押圧力に抗して、アーマチュア53がコア52c側に吸引されるようになっている。これにより、バルブ41が着座部42tに着座し、閉弁状態となるよう構成されている。
図2に示すように、アウトチェック弁50は、バルブケース55と、バルブケース55内に配置され軸線方向に貫通して形成された吐出通路56tを有するシート56と、スプリングベース57と、シート56に接離可能に対向するバルブ58と、このバルブ58をシート56に対する当接位置に向かって押圧するコイルスプリング59とを含んで構成されている。
このバルブケース55は高圧燃料パイプ20cに連結されており、アウトチェック弁50を通過した燃料を高圧燃料パイプ20cに流通させるようになっている。そして、ポンプ本体60から吐出通路56tを介して圧送される燃料の圧力が所定値(MPa)を超えたとき、バルブ58がコイルスプリング59の押圧力に抗してシート56から離間する位置に移動され、開弁状態になるよう構成されている。アウトチェック弁50が開弁状態のとき、ポンプ本体60の吐出通路56tを介してから圧送される高圧燃料が高圧燃料パイプ20cを経てデリバリパイプ20bに供給されるようになっている。
ポンプ本体60は、シリンダヘッドカバーなどの車両の支持部15に支持された円筒状のリフタガイド61と、リフタガイド61に支持された円環状の支持リング62と、支持リング62の一端部に支持され、内部にシリンダ63sを有するハウジング63と、シリンダ63s内に摺動自在に収容された加圧手段としてのプランジャ64と、プランジャ64の端部に固定されたリテーナ65と、リテーナ65を支持する下部リフタ66とを含んで構成されている。
また、ポンプ本体60は、一端が支持リング62の他端部に保持されるとともに、他端がリテーナ65に保持されたコイルスプリング67と、支持リング62に支持され、シリンダ63sとプランジャ64との隙間から漏出した燃料を貯留する燃料貯留ケース68と、リテーナ65と連結され、リフタガイド61内で摺動自在にリフタガイド61内に収容された上部リフタ69とを含んで構成されている。この下部リフタ66および上部リフタ69は、排気カムシャフト16に固定されたカム25の回転により駆動され、リフタガイド61内で往復運動するようになっている。
また、このポンプ本体60には、ねじ穴63nが形成されており、ねじ穴63nには車両の支持部15に取り付けられたボルト15aがねじ込まれてポンプ本体60が車両の支持部15に固定されている。
また、このポンプ本体60には、シリンダ63sと連通する加圧室63pが形成されており、この加圧室63p内に吸入されて収容された燃料が、プランジャ64の加圧室63p内への進入により加圧されるようになっている。さらに、ポンプ本体60には、加圧室63pと連通する吸入通路63kおよび吐出通路63tとが形成されており、インチェック弁40を介して吸入された燃料が吸入通路63kから加圧室63pに吸入されるようになっている。
また、加圧室63p内で余剰になった燃料、すなわち、加圧室63pから適正な燃料の吐出量を得るために、インチェック弁40の開閉タイミングが調整された結果、加圧室63pから吸入側に吐き戻される燃料が、吸入通路63k内を流通するようになっている。また、加圧室63p内で加圧された燃料が吐出通路63t内に吐出され、吐出通路63t内の燃料の圧力が所定の圧力になったとき、アウトチェック弁50が開弁するようになっている。
プランジャ64は、インチェック弁40のバルブ41が閉弁状態になる前、すなわち電磁ソレノイド46の閉タイミング前に加圧室63p内に進入し、電磁ソレノイド46によりバルブ41が閉弁した後にプランジャ64が上死点(TDC:Top Dead Center)に到達するようになっている。そして、プランジャ64の先端部が加圧室63p内に進入し、上死点に到達した状態で、加圧室63pの内周面とプランジャ64の外周面との間に隙間が形成され、吸入通路63kおよび吐出通路63tが閉止されないようになっている。また、プランジャ64が、上死点にあるとき、加圧室63pの容積が最小になり、下死点(BDC:Bottom Dead Center)にあるとき、加圧室63pの容積が最大になるよう構成されている。
また、ポンプ本体60には、吸入通路63kと連通したインチェック弁収容穴63iが、ポンプ本体60の側面に開口して形成されており、インチェック弁40が収容されるようになっている。このインチェック弁収容穴63iを囲むポンプ本体60の内壁部には、溝63mが形成されており、溝63mには、Oリング60aが収容され、吸入通路63kからポンプ本体60の外部に燃料が漏出しないようになっている。
また、吐出通路63tと連通したアウトチェック弁収容穴63oが、ポンプ本体60のインチェック弁収容穴63iが形成された側面と反対側の側面に開口して形成されており、アウトチェック弁50のバルブケース55が収容されるようになっている。このアウトチェック弁収容穴63oの縁部にはパッキン60bが装着されるようになっており、パッキン60bの装着により吐出通路63tからポンプ本体60の外部に燃料が漏出しないようになっている。
なお、ポンプ本体60の加圧室63pの容積、インチェック弁40のガイド43における開口部43k1、43k2、43k3の間隔Sおよび幅L、突起部43r1の高さH、幅W、長さL、平坦部43h1、43h2、43h3の平坦面と、ガイド収容部42gの内壁面との間に画成された吸入通路40k1、40k2、40k3の各深さDは、インチェック弁40および燃料ポンプ30の構造、形状、大きさ、要求される燃料の圧力、流量などの設定条件に基づいて適宜選択される。
次に、本実施の形態のインチェック弁40が適用される燃料ポンプ30の作用について簡単に説明する。
図5は、インチェック弁40の断面図であり、(a)は、インチェック弁40のバルブ41が開弁状態であって燃料が吸入される状態を示し、(b)は、インチェック弁40のバルブ41の開弁状態であって燃料が吐き戻される状態を示す。図6は、インチェック弁40の断面図であり、インチェック弁40のバルブ41の閉弁状態を示し、図7は、本発明の実施の形態に係るインチェック弁40が適用される燃料ポンプ30の動作を示すタイミングチャートである。
図7においては、横軸に時間(sec)を表し、縦軸に、プランジャ64の移動状態、電磁ソレノイド46の通電状態、インチェック弁40の開閉状態、アウトチェック弁50の開閉状態をそれぞれ表している。
燃料を高圧にして燃料噴射バルブ22から噴射する要求があるとき、例えば、車両の始動時などの暖機運転時や高負荷運転時には、まず、図1に示す電子制御ユニット23の指令により燃料タンク21内のフィードポンプ21cが動作し燃料がインチェック弁40の吸入通路51kに送られ、燃料ポンプ30が動作する。
図7に示すように、燃料ポンプ30の動作は、例えば、吐出戻、吸入、吸入戻、予圧縮、吐出の順に行われる。
吐出戻は、プランジャ64がTDCからBDCに下降する際、電磁ソレノイド46がONからOFFに切り替わり、これによりインチェック弁40が開弁状態になる。このとき、電磁ソレノイド46がOFFになってからインチェック弁40が開弁状態になるまでに僅かなタイムラグがあり、アウトチェック弁50もインチェック弁40が開弁状態になると同時に閉弁状態になるので、このタイムラグの間に生ずる。
この吐出戻においては、吐出通路63t内の燃料が加圧室63pに戻される。すなわち、吐出通路63t内の燃料が加圧室63pに吸入される。
吸入は、この吐出戻に引き続いて行われる。すなわち、図5(a)の矢印で示すように、プランジャ64の下降により、燃料がインチェック弁40の吸入通路51k、40k1を通って吸入通路63kから加圧室63pに吸入される。
吸入戻は、吸入に連続して行われ、加圧室63p内の燃料がフィードポンプ21c側に吐き戻される。すなわち、吸入時には、電磁ソレノイド46はOFF、インチェック弁40は開弁状態、アウトチェック弁50は閉弁状態となっている。これらの状態で、プランジャ64が下降してBDCに到達すると上昇を開始し、加圧室63p内の燃料が、吸入通路63kを通り、図5(b)の矢印で示すように、インチェック弁40の吸入通路40k1ないし40k3、51kを通ってフィードポンプ21c側に吐き戻される。これにより、加圧室63p内の燃料の圧力が急上昇することなく適正な圧力になるよう調整され、加圧室63pから吐出される燃料の吐出量が適正値に調整されることになる。
予圧縮は、この吐き戻しの途中で行われる。すなわち、吐き戻しの途中で電磁ソレノイド46が通電されON状態になると、インチェック弁40が閉弁状態に切り替わり、加圧室63p内における加圧が開始し、燃料が予圧縮される。
吐出は、この予圧縮に連続して行われる。すなわち、この予圧縮により加圧室63p内の燃料圧力(MPa)が設定された所定の圧力(MPa)に達すると、その圧力により、アウトチェック弁50が開弁される。アウトチェック弁50が開弁状態になると、プランジャ64が引き続き上昇し、加圧室63p内の燃料が引き続き圧縮されると同時に、高圧の燃料が、加圧室63pから吐出され、吐出通路63tを通ってアウトチェック弁50から高圧燃料パイプ20c内を流通しデリバリパイプ20bに供給される。
そして、プランジャ64がTDCに到達すると、電磁ソレノイド46がOFFになり、僅かなタイムラグの後、インチェック弁40は開弁状態に切り替わると同時に、アウトチェック弁50も閉弁状態に切り替わる。このとき、再度、前述の吐出戻が開始し、燃料ポンプ30の1動作が終了する。この燃料ポンプ30の1動作が連続して繰り返し行われ、燃料ポンプ30からデリバリパイプ20bに高圧の燃料が供給される。そして、電子制御ユニット23の噴射制御部から燃料噴射バルブ22に噴射指令が伝達され、燃料噴射バルブ22から高圧燃料が噴射される。
図4および図5(b)に示すように、ガイド43の開口部43k1ないし43k3の近傍に、突起部43r1ないし43r3がそれぞれ形成されているので、燃料がインチェック弁40の吸入通路40k1ないし40k3から吸入通路51kを通ってフィードポンプ21c側に吐き戻される際に、吸入通路40k1ないし40k3から、コイルスプリング収容部43c内に流入することが抑制される。コイルスプリング収容部43c内に燃料が流入しないので、コイルスプリング収容部43c内の燃料の圧力が高まることはなく、バルブ41が着座部42tの方向に燃料の圧力により押圧されることはなく、バルブ41の開弁状態が維持され、スムーズに燃料の吐き戻しが行われる。
本実施の形態に係るインチェック弁40は、以上のように構成されているので、次の効果が得られる。
すなわち、本実施の形態に係るインチェック弁40は、バルブ41と、燃料が供給される入口側の吸入通路42iおよびバルブ41が収容された出口側の吸入通路40k1ないし40k3が形成されるとともに、シート42と、ガイド43と、コイルスプリング44と、バルブ41を開弁する方向に押圧する電磁ソレノイド46とを備え、ガイド43に設けられた開口部43k1ないし43k3に突起部43r1ないし43r3が設けられたもので構成されている。
その結果、従来のインチェック弁のように、燃料がフィードポンプ側に吐き戻される際に、吸入通路からコイルスプリング収容部内に流入し、コイルスプリング収容部内の燃料の圧力によりバルブが閉弁方向に押圧され、バルブの開弁状態が維持できず、料の吐き戻しができないという問題が解消される。すなわち、燃料がフィードポンプ21c側に吐き戻される際に、本実施の形態の突起部43r1ないし43r3にぶつかり、開口部43k1ないし43k3の付近を迂回して吸入通路51kに吐き戻されるので、吸入通路40k1ないし40k3から、コイルスプリング収容部43c内に流入することが抑制される。
コイルスプリング収容部43c内に燃料が流入しないので、コイルスプリング収容部43c内の燃料の圧力が高まることはなく、バルブ41が着座部42tの方向に燃料の圧力により押圧されることはなく、バルブ41の閉弁力が低減されて開弁状態が維持され、スムーズに燃料の吐き戻しが行われる。その結果、燃料の吐出量の制御性の悪化を未然に防止することができるチェック弁および燃料ポンプを提供することができる。
本実施の形態に係るインチェック弁40においては、ガイド43の外周部に、平坦部43h1ないし43h3が円周上等角度間隔で3箇所形成された場合について説明したが、本発明に係るインチェック弁においては、ガイド部材の外周部に、平坦部を1箇所のみ形成してもよく、3箇所以外の複数箇所に形成してもよい。例えば、2箇所でもよく、4箇所でもよい。この場合には、各平坦部における開口部の近傍にそれぞれ突起部が形成され、燃料が開口部からコイルスプリング収容部内に流入するのが抑制される。
本実施の形態に係る燃料ポンプ30においては、インチェック弁40が、燃料ポンプ30のプランジャ64の軸線方向に直交するよう燃料ポンプ30に設けられた場合について説明したが、本発明に係る燃料ポンプにおいては、インチェック弁は、プランジャの軸線方向に直交する方向以外の方向になるよう燃料ポンプに設けてもよい。例えば、インチェック弁をプランジャの軸線方向と同方向になるよう燃料ポンプに設けてもよい。
(第2の実施の形態)
図8は、本発明の第2の実施の形態のインチェック弁80の断面図であり、図9は、図8のB−B断面を示す断面図である。
なお、第2の実施の形態に係る燃料ポンプ70においては、第1の実施の形態に係る燃料ポンプ30のインチェック弁40に設けた突起部43r1、43r2、43r3が異なっているが、他の構成は同様に構成されている。したがって、同一の構成については、図1から図7に示した第1の実施の形態と同一の符号を用いて説明し、特に相違点についてのみ詳述する。
本発明の実施の形態に係るインチェック弁80は、第1の実施の形態と同様、燃料ポンプ70を構成するとともに、燃料ポンプ70は、車両の燃料供給装置120を構成している。燃料供給装置120は、図1に示すように、第1の実施の形態と同様、燃料タンク21と、複数の燃料噴射バルブ22と、電子制御ユニット23と、燃料ポンプ70とを含んで構成されている。
図2に示すように、燃料ポンプ70は、第1の実施の形態と同様、チェック弁としてのインチェック弁80と、吐出チェック弁としてのアウトチェック弁50と、これらを収容するポンプ本体60とを含んで構成されている。
図8および図9に示すように、インチェック弁80は、第1の実施の形態と同様、弁体としてのバルブ41と、シート42と、ガイド部材としてのガイド83と、第1押圧部材としてのコイルスプリング44と、バルブ41の摺動を規制するストッパ45と、第2押圧部材としての電磁ソレノイド46とを含んで構成されている。
ガイド83は、第1の実施の形態と同様、円筒状に形成され、一方端部でバルブ41を収容しその軸線方向に案内するバルブ収容部83bと、バルブ収容部83bと連通しコイルスプリング44を収容する収容室としてのコイルスプリング収容部83cと、他方端部でストッパ45を挿入させストッパ45を支持するストッパ支持部83sとを有している。
また、図9に示すように、ガイド83の外周部には、外周面から深さDでカットされた平坦部83h1、83h2、83h3が円周上等角度間隔で3箇所形成されており、この平坦部83h1ないし83h3の平坦面と、ガイド収容部42gの内壁面との間に、それぞれ、深さDの吸入通路80k1、80k2、80k3が画成されている。この吸入通路80k1ないし80k3がバルブ41の出口側の流体通路を構成している。
また、ガイド83は、バルブ収容部83bと吸入通路80k1ないし80k3とがそれぞれ連通し間隔Sおよび幅Lを有する開口部83k1、83k2、83k3が設けられており、バルブ収容部83b内の燃料と吸入通路80k1ないし80k3の燃料が流通するようになっている。この間隔Sは、バルブ41がシート42の着座部42tに着座している状態、すなわち閉弁状態のときの間隔を表しており、バルブ41がシート42の着座部42tから離隔した状態、すなわち開弁状態のときは、バルブ41がガイド83に接近しストッパ45に当接するので、間隔Sよりも小さな間隔が画成されることになる。
また、ガイド83は、流入抑制部としての鍔部83r1、83r2、83r3が、それぞれの開口部83k1ないし83k3を覆うようにして、平坦部83h1ないし83h3の平坦面から放射外方に突出してそれぞれ形成されている。鍔部83r1は、この平坦面からの高さH、幅W、長さLで形成されており、この鍔部83r1によって、吸入通路80k1内をシート42の一方端部の開口側からバルブ41の方向に吐き戻される燃料が、開口部83k1からバルブ収容部83b内に流入するのが抑制されるようになっている。鍔部83r2および鍔部83r3も、鍔部83r1と同様に構成されている。
次に、本実施の形態のインチェック弁80が適用される燃料ポンプ70の作用について簡単に説明する。
図10は、インチェック弁80の断面図であり、(a)は、インチェック弁80のバルブ41が開弁状態であって燃料が吸入される状態を示し、(b)は、インチェック弁80のバルブ41の開弁状態であって燃料が吐き戻される状態を示す。図11は、インチェック弁80の断面図であり、インチェック弁80のバルブ41の閉弁状態を示す。
図7に示すように、燃料ポンプ70の動作は、第1の実施の形態と同様、吐出戻、吸入、吸入戻、予圧縮、吐出の順に行われる。
吐出戻は、第1の実施の形態と同様に行われ、吸入は、この吐出戻に引き続いて行われる。すなわち、図10(a)の矢印で示すように、プランジャ64の下降により、燃料がインチェック弁80の吸入通路51k、80k1を通って吸入通路63kから加圧室63pに吸入される。
吸入戻は、吸入に連続して行われ、加圧室63p内の燃料がフィードポンプ21c側に吐き戻される。すなわち、吸入時には、電磁ソレノイド46はOFF、インチェック弁40は開弁状態、アウトチェック弁50は閉弁状態となっている。これらの状態で、プランジャ64が下降してBDCに到達すると上昇を開始し、加圧室63p内の燃料が、吸入通路63kを通り、図10(b)の矢印で示すように、インチェック弁80の吸入通路80k1ないし80k3、51kを通ってフィードポンプ21c側に吐き戻される。これにより、加圧室63p内の燃料の圧力が急上昇することなく適正な圧力になるよう調整され、加圧室63pから吐出される燃料の吐出量が適正値に調整されることになる。
予圧縮は、この吐き戻しの途中で行われる。すなわち、吐き戻しの途中で電磁ソレノイド46が通電されON状態になると、インチェック弁80が閉弁状態に切り替わり、加圧室63p内における加圧が開始し、燃料が予圧縮される。
吐出は、この予圧縮に連続して行われる。すなわち、この予圧縮により加圧室63p内の燃料圧力(MPa)が設定された所定の圧力(MPa)に達すると、その圧力により、アウトチェック弁50が開弁される。アウトチェック弁50が開弁状態になると、プランジャ64が引き続き上昇し、加圧室63p内の燃料が引き続き圧縮されると同時に、高圧の燃料が、加圧室63pから吐出され、吐出通路63tを通ってアウトチェック弁50から高圧燃料パイプ20c内を流通しデリバリパイプ20bに供給される。
そして、プランジャ64がTDCに到達すると、電磁ソレノイド46がOFFになり、僅かなタイムラグの後、インチェック弁80は開弁状態に切り替わると同時に、アウトチェック弁50も閉弁状態に切り替わる。このとき、再度、前述の吐出戻が開始し、燃料ポンプ70の1動作が終了する。この燃料ポンプ70の1動作が連続して繰り返し行われ、燃料ポンプ70からデリバリパイプ20bに高圧の燃料が供給される。そして、電子制御ユニット23の噴射制御部から燃料噴射バルブ22に噴射指令が伝達され、燃料噴射バルブ22から高圧燃料が噴射される。
図8および図10(b)に示すように、ガイド83の開口部83k1、83k2、83k3の近傍に、鍔部83r1ないし83r3がそれぞれ形成されているので、燃料がインチェック弁80の吸入通路80k1ないし80k3から吸入通路51kを通ってフィードポンプ21c側に吐き戻される際に、吸入通路80k1ないし80k3から、コイルスプリング収容部83c内に流入することが抑制される。コイルスプリング収容部83c内に燃料が流入しないので、コイルスプリング収容部83c内の燃料の圧力が高まることはなく、バルブ41が着座部42tの方向に燃料の圧力により押圧されることはなく、バルブ41の開弁状態が維持され、スムーズに燃料の吐き戻しが行われる。
本実施の形態に係るインチェック弁80は、以上のように構成されているので、次の効果が得られる。
すなわち、本実施の形態に係るインチェック弁80は、バルブ41と、燃料が供給される入口側の吸入通路42iおよびバルブ41が収容された出口側の吸入通路80k1ないし80k3が形成されるとともに、シート42と、ガイド83と、コイルスプリング44と、バルブ41を開弁する方向に押圧する電磁ソレノイド46とを備え、ガイド83に設けられた開口部83k1ないし83k3に鍔部83r1ないし83r3が設けられたもので構成されている。
その結果、従来のインチェック弁のように、燃料がフィードポンプ側に吐き戻される際に、吸入通路からコイルスプリング収容部内に流入し、コイルスプリング収容部内の燃料の圧力によりバルブが閉弁方向に押圧され、バルブの開弁状態が維持できず、燃料の吐き戻しができないという問題が解消される。すなわち、燃料がフィードポンプ21c側に吐き戻される際に、本実施の形態の鍔部83r1ないし83r3にぶつかり、開口部83k1ないし83k3の付近を迂回して吸入通路51kに吐き戻されるので、吸入通路80k1ないし80k3から、コイルスプリング収容部83c内に流入することが抑制される。コイルスプリング収容部83c内に燃料が流入しないので、コイルスプリング収容部83c内の燃料の圧力が高まることはなく、バルブ41が着座部42tの方向に燃料の圧力により押圧されることはなく、バルブ41の閉弁力が低減されて開弁状態が維持され、スムーズに燃料の吐き戻しが行われる。
この場合、第1の実施の形態と比べて、各鍔部83r1ないし83r3の先端部およびバルブ41と、着座部42tとにより画成される燃料の通路が長く形成されているので、この通路を通って吐き戻される燃料の流速が増加し、この通路内の燃料の圧力が低下する。これにより、コイルスプリング収容部83c内の燃料の圧力が低下し、コイルスプリング収容部83c内の燃料の圧力と、吸入通路42iの燃料の圧力との差がより小さくなり、バルブ41の開弁状態が確実に維持される。その結果、燃料の吐出量の制御性の悪化を未然に防止することができるチェック弁および燃料ポンプを提供することができる。
(第3の実施の形態)
図12は、本発明の第3の実施の形態のインチェック弁100の断面図であり、図13は、図12の部分拡大断面図であり、(a)は、スライド機構部104、105、106が着座部42tに接近する方向に移動した状態を示し、(b)は、スライド機構部104、105、106が着座部42tから離隔する方向に移動した状態を示し、図14は、図12のC−C断面を示す断面図である。
なお、第3の実施の形態に係る燃料ポンプ90においては、第1の実施の形態に係る燃料ポンプ30のインチェック弁40に設けた突起部43r1ないし、43r3が異なっているが、他の構成は同様に構成されている。したがって、同一の構成については、図1から図7に示した第1の実施の形態と同一の符号を用いて説明し、特に相違点についてのみ詳述する。
本発明の実施の形態に係るインチェック弁100は、第1の実施の形態と同様、燃料ポンプ90を構成するとともに、燃料ポンプ90は、車両の燃料供給装置130を構成している。燃料供給装置130は、図1に示すように、第1の実施の形態と同様、燃料タンク21と、複数の燃料噴射バルブ22と、電子制御ユニット23と、燃料ポンプ90とを含んで構成されている。
図2に示すように、燃料ポンプ90は、第1の実施の形態と同様、チェック弁としてのインチェック弁100と、吐出チェック弁としてのアウトチェック弁50と、これらを収容するポンプ本体60とを含んで構成されている。
図12ないし図14に示すように、インチェック弁100は、第1の実施の形態と同様、バルブ41と、シート42と、ガイド部材としてのガイド103と、流入抑制部を構成する鍔部としてのスライド機構部104ないし106と、第1押圧部材としてのコイルスプリング44と、バルブ41の摺動を規制するストッパ45と、第2押圧部材としての電磁ソレノイド46とを含んで構成されている。
ガイド103は、第1の実施の形態と同様、円筒状に形成され、一方端部でバルブ41を収容しその軸線方向に案内するバルブ収容部103bと、バルブ収容部103bと連通しコイルスプリング44を収容する収容室としてのコイルスプリング収容部103cと、他方端部でストッパ45を挿入させストッパ45を支持するストッパ支持部103sとを有している。
また、図14に示すように、ガイド103の外周部には、外周面から深さDでカットされた平坦部103h1、103h2、103h3が円周上等角度間隔で3箇所形成されており、この平坦部103h1ないし103h3の平坦面と、ガイド収容部42gの内壁面との間に、それぞれ、深さDの吸入通路100k1、100k2、100k3が画成されている。この吸入通路100k1ないし100k3がバルブ41の出口側の流体通路を構成している。
また、ガイド103は、第1の実施の形態と同様、バルブ収容部103bと吸入通路100k1ないし100k3とがそれぞれ連通し間隔Sおよび幅Lを有する開口部103k1、103k2、103k3が設けられており、バルブ収容部103b内の燃料と吸入通路100k1ないし100k3の燃料が流通するようになっている。この間隔Sは、バルブ41がシート42の着座部42tに着座している状態、すなわち閉弁状態のときの間隔を表しており、バルブ41がシート42の着座部42tから離隔した状態、すなわち開弁状態のときは、バルブ41がガイド103に接近しストッパ45に当接するので、間隔Sよりも小さな間隔が画成されることになる。
スライド機構部104は、コイルスプリング104bと、コイルスプリング104bを保持するよう軸線方向に形成されたスプリング溝104m1を有するスライド本体104hと、ガイド103の平坦部103h1のバルブ41から離隔した側に形成された第1ストッパ104s1と、コイルスプリング104bを保持するようガイド103の平坦部103h1の軸線方向に形成されたスプリング溝104m2と、ガイド103の平坦部103h1のバルブ41側に形成された第2ストッパ104s2とを含んで構成されている。
コイルスプリング104bは、一端部で第1ストッパ104s1と係合し、他端部で第2ストッパ104s2と係合しており、スライド本体104hを第1ストッパ104s1方向に付勢している。
スライド本体104hは、平坦部103h1の上面からの高さH、幅W、長さLで形成されており、スプリング溝104m1の軸線方向と並行する側の両側面104t1、104t2の各上部と、シート42のガイド収容部42gの内壁部とが当接している。したがって、スライド本体104hは、平坦部103h1と、ガイド収容部42gの内壁部とに案内されて、第1ストッパ104s1と第2ストッパ104s2との間を往復移動できるようになっている。
スライド本体104hは、図13(a)に示すように、スライド本体104hが、バルブ41側に接近する方向に摺動し、コイルスプリング104bが圧縮されたとき、それ以上摺動しないよう第2ストッパ104s2により規制されている。
スライド本体104hがバルブ41側に接近したとき、スライド本体104hにより開口部103k1が覆われるようになっている。
他方、図13(b)に示すように、スライド本体104hが、バルブ41から離隔する方向に摺動したとき、スライド本体104hの端部が第1ストッパ104s1に当接し、それ以上摺動しないよう第1ストッパ104s1により規制されている。
スライド本体104hがバルブ41から離隔したとき、開口部103k1が露出されるようになっている。
平坦部103h2に設けられたスライド機構部105および平坦部103h3に設けられたスライド機構部106は、それぞれスライド機構部104と同様に構成されている。
次に、本実施の形態のインチェック弁100が適用される燃料ポンプ90の作用について簡単に説明する。
図15は、インチェック弁100の断面図であり、(a)は、インチェック弁100のバルブ41が開弁状態であって燃料が吸入される状態を示し、(b)は、インチェック弁100のバルブ41の開弁状態であって燃料が吐き戻される状態を示す。また、図16は、インチェック弁100の断面図であり、インチェック弁100のバルブ41の閉弁状態を示す。
図7に示すように、燃料ポンプ90の動作は、第1の実施の形態と同様、吐出戻、吸入、吸入戻、予圧縮、吐出の順に行われる。
吐出戻は、第1の実施の形態と同様に行われ、吸入は、この吐出戻に引き続いて行われる。すなわち、図15(a)の矢印で示すように、プランジャ64の下降により、燃料がインチェック弁100の吸入通路51k、100k1を通って吸入通路63kから加圧室63pに吸入される。
吸入戻は、吸入に連続して行われ、加圧室63p内の燃料がフィードポンプ21c側に吐き戻される。すなわち、吸入時には、電磁ソレノイド46はOFF、インチェック弁100は開弁状態、アウトチェック弁50は閉弁状態となっている。これらの状態で、プランジャ64が下降してBDCに到達すると上昇を開始し、加圧室63p内の燃料が、吸入通路63kを通り、図15(b)の矢印で示すように、インチェック弁100の吸入通路100k1ないし100k3、51kを通ってフィードポンプ21c側に吐き戻される。これにより、加圧室63p内の燃料の圧力が急上昇することなく適正な圧力になるよう調整され、加圧室63pから吐出される燃料の吐出量が適正値に調整されることになる。
予圧縮は、この吐き戻しの途中で行われる。すなわち、吐き戻しの途中で電磁ソレノイド46が通電されON状態になると、インチェック弁100が閉弁状態に切り替わり、加圧室63p内における加圧が開始し、燃料が予圧縮される。
吐出は、この予圧縮に連続して行われる。すなわち、この予圧縮により加圧室63p内の燃料圧力(MPa)が設定された所定の圧力(MPa)に達すると、その圧力により、アウトチェック弁50が開弁される。アウトチェック弁50が開弁状態になると、プランジャ64が引き続き上昇し、加圧室63p内の燃料が引き続き圧縮されると同時に、高圧の燃料が、加圧室63pから吐出され、吐出通路63tを通ってアウトチェック弁50から高圧燃料パイプ20c内を流通しデリバリパイプ20bに供給される。
そして、プランジャ64がTDCに到達すると、電磁ソレノイド46がOFFになり、僅かなタイムラグの後、インチェック弁80は開弁状態に切り替わると同時に、アウトチェック弁50も閉弁状態に切り替わる。このとき、再度、前述の吐出戻が開始し、燃料ポンプ90の1動作が終了する。この燃料ポンプ90の1動作が連続して繰り返し行われ、燃料ポンプ90からデリバリパイプ20bに高圧の燃料が供給される。そして、電子制御ユニット23の噴射制御部から燃料噴射バルブ22に噴射指令が伝達され、燃料噴射バルブ22から高圧燃料が噴射される。
図13(a)および図15(b)に示すように、ガイド103の開口部103k1ないし103k3の近傍に、スライド機構部104ないし106がそれぞれ形成されているので、燃料がインチェック弁100の吸入通路100k1ないし100k3から吸入通路51kを通ってフィードポンプ21c側に吐き戻される際に、スライド機構部104ないし106が燃料の流動圧力によりフィードポンプ21c側にそれぞれスライドし、開口部103k1ないし103k3が覆われる。
その結果、開口部103k1ないし103k3から、コイルスプリング収容部103c内に燃料が流入することが抑制され、コイルスプリング収容部103c内に燃料が流入することはない。したがって、コイルスプリング収容部103c内の燃料の圧力が高まることはなく、バルブ41が着座部42tの方向に燃料の圧力により押圧されることはなく、バルブ41の開弁状態が維持され、スムーズに燃料の吐き戻しが行われる。
また、図15(a)に示すように、燃料が吸入されるときには、燃料の流動圧力により、スライド機構部104ないし106がそれぞれ、第1ストッパ104s1の方向にスライドするので、燃料がバルブ41と着座部42tとの間を流通し、吸入通路100k1に流入するとき、吸入通路100k1のスペースが拡大されており、燃料がより流通し易くなり吸入し易くなる。その結果、燃料が吸入される際、流動の圧損の増加が抑制されるので、燃料の実吸入量が低下し実吐出量が低下してしまうという吐出量の制御性の悪化が未然に防止され、スムーズに吸入が行われ、良好な吐出量の制御性が得られる。
本実施の形態に係るインチェック弁100は、以上のように構成されているので、次の効果が得られる。
すなわち、本実施の形態に係るインチェック弁100は、バルブ41と、燃料が供給される入口側の吸入通路42iおよびバルブ41が収容された出口側の吸入通路100k1ないし100k3が形成されるとともに、シート42と、ガイド103と、コイルスプリング44と、バルブ41を開弁する方向に押圧する電磁ソレノイド46とを備え、ガイド103に設けられた開口部103k1ないし103k3にスライド機構部104ないし106が設けられたもので構成されている。
その結果、従来のインチェック弁のように、燃料がフィードポンプ側に吐き戻される際に、吸入通路からコイルスプリング収容部内に流入し、コイルスプリング収容部内の燃料の圧力によりバルブが閉弁方向に押圧され、バルブの開弁状態が維持できず、燃料の吐き戻しができないという問題が解消される。すなわち、燃料がフィードポンプ21c側に吐き戻される際に、本実施の形態のスライド機構部104ないし106にぶつかり、開口部103k1ないし103k3の付近を迂回して吸入通路51kに吐き戻されるので、吸入通路100k1ないし100k3から、コイルスプリング収容部103c内に流入することが抑制される。コイルスプリング収容部103c内に燃料が流入しないので、コイルスプリング収容部103c内の燃料の圧力が高まることはなく、バルブ41が着座部42tの方向に燃料の圧力により押圧されることはなく、バルブ41の閉弁力が低減されて開弁状態が維持され、スムーズに燃料の吐き戻しが行われる。
この場合、第2の実施の形態と比べて、各スライド機構部104、105、106の先端部およびバルブ41と、着座部42tとにより画成される燃料の通路が長く形成されているので、この通路を通って吐き戻される燃料の流速が増加し、この通路内の燃料の圧力が低下する。これにより、コイルスプリング収容部103c内の燃料の圧力が低下し、コイルスプリング収容部103c内の燃料の圧力と、吸入通路42iの燃料の圧力との差がより小さくなり、バルブ41の開弁状態が確実に維持される。その結果、燃料の吐出量の制御性の悪化を未然に防止することができるチェック弁および燃料ポンプを提供することができる。
本第1ないし第3の実施の形態に係る燃料ポンプ30、70、90のインチェック弁40、80、100においては、ガイド43のバルブ41の近傍側に開口部43k1ないし43k3、83k1ないし83k3、103k1ないし103k3がそれぞれ形成された場合について説明したが、本発明に係る燃料ポンプにおいては、インチェック弁において、ガイド部材のバルブの近傍側以外に開口部を形成してもよい。例えば、開口部をバルブから最も離隔した側に形成してもよく、バルブの近傍側とバルブから最も離隔した側との中間部に形成してもよい。
以上説明したように、本発明によれば、燃料の吐出量の制御性の悪化を未然に防止することができるチェック弁およびチェック弁を備えた燃料ポンプを提供することができるという効果を有し、燃料ポンプなどに使用されるチェック弁全般に有用である。
本発明の第1の実施の形態に係るチェック弁が適用される燃料供給装置の構造を模式的に示す模式図である。 本発明の第1の実施の形態に係るチェック弁が適用される燃料ポンプの断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るインチェック弁の断面図である。 図3のA−A断面を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態のインチェック弁の断面図であり、(a)は、インチェック弁のバルブが閉弁し燃料を吸入する状態を示し、(b)は、インチェック弁のバルブが開弁し燃料を吐き戻しする状態を示す。 本発明の第1の実施の形態のインチェック弁の断面図であり、インチェック弁のバルブの閉弁状態を示す。 本発明の第1の実施の形態に係るインチェック弁が適用される燃料ポンプの動作を示すタイミングチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係るインチェック弁の断面図である。 図8のB−B断面を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態のインチェック弁の断面図であり、(a)は、インチェック弁のバルブが閉弁し燃料を吸入する状態を示し、(b)は、インチェック弁のバルブが開弁し燃料を吐き戻しする状態を示す。 本発明の第2の実施の形態のインチェック弁の断面図であり、インチェック弁のバルブの閉弁状態を示す。 本発明の第3の実施の形態に係るインチェック弁の断面図である。 図12の部分拡大断面図であり、(a)は、スライド機構部が着座部に接近する方向に移動した状態を示し、(b)は、スライド機構部が着座部から離隔する方向に移動した状態を示す。 図12のC−C断面を示す断面図である。 本発明の第3の実施の形態のインチェック弁の断面図であり、(a)は、インチェック弁のバルブが閉弁し燃料が吸入される状態を示し、(b)は、インチェック弁のバルブが開弁し燃料が吐き戻される状態を示す。 本発明の第3の実施の形態のインチェック弁の断面図であり、インチェック弁のバルブの閉弁状態を示す。 従来のインチェック弁の断面を示す断面図である。
符号の説明
30、70、90 燃料ポンプ
40、80、100 インチェック弁(チェック弁)
40k1、40k2、40k3、51k、42i、63k、80k1、80k2、80k3、100k1、100k2、100k3 吸入通路(流体通路)
41 バルブ(弁体)
42 シート(シート部材)
42t 着座部
43、83、103 ガイド(ガイド部材)
43c、83c、103c コイルスプリング収容部(収容室)
43k1、43k2、43k3、83k1、83k2、83k3、103k1、103k2、103k3 開口部
43r1、43r2、43r3 突起部(流入抑制部)
44 コイルスプリング(第1押圧部材)
45 ストッパ
46 電磁ソレノイド(第2押圧部材)
50 アウトチェック弁(吐出チェック弁)
56t、63t 吐出通路
60 ポンプ本体
63 ハウジング
63p 加圧室
64 プランジャ(加圧手段)
83r1、83r2、83r3 鍔部(流入抑制部)
104、105、106 スライド機構部(鍔部、流入抑制部)

Claims (5)

  1. 弁体と、流体が供給される入口側の流体通路および前記弁体が収容された出口側の流体通路が形成されたシート部材と、前記シート部材に収容され前記弁体の摺動を案内するガイド部材と、前記ガイド部材に形成された収容室に収容され前記弁体を閉じる方向に押圧する第1押圧部材と、前記弁体を開く方向に押圧する第2押圧部材と、を備えたチェック弁において、
    前記ガイド部材が、前記出口側の流体通路と前記収容室とを連通させるよう前記出口側の流体通路に開口する開口部を有し、
    前記開口部に、前記出口側の流体通路を流通する流体を迂回させて前記出口側の流体通路から前記収容室に流体が流入するのを抑制する流入抑制部が設けられたことを特徴とするチェック弁。
  2. 前記流入抑制部が、前記ガイド部材の外周面から放射外方に突出した突起部により構成されたことを特徴とする請求項1に記載のチェック弁。
  3. 前記流入抑制部が、前記開口部を覆う鍔部により構成されたことを特徴とする請求項1に記載のチェック弁。
  4. 前記鍔部が、前記ガイド部材の軸線方向に摺動可能に、前記ガイド部材の外周面に沿って設けられたことを特徴とする請求項3に記載のチェック弁。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1の請求項に記載のチェック弁と、前記チェック弁を介して吸入された燃料を加圧する加圧手段を有するポンプ本体と、前記加圧手段によって加圧された燃料の吐出のみを許容する吐出チェック弁とを備え、前記ポンプ本体が、前記加圧手段によって加圧される燃料を収容する加圧室と、前記加圧室に燃料を吸入させる吸入通路と、前記加圧室から燃料を吐出させる吐出通路とを有することを特徴とする燃料ポンプ。
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