JP2009274887A - SiC単結晶の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】Si−Cr−C溶液を用いた溶液法により、高速かつ安定にSiC単結晶を成長させることができるSiC単結晶の製造方法を提供する。
【解決手段】Si‐Cr融液にCを溶解させたSi−Cr−C溶液からSiC種結晶上にSiC単結晶を成長させる方法において、上記Si−Cr−C溶液に直流磁場を印加する。望ましくは、該Si−Cr融液はCr30〜70at%および残部Siから成る。望ましくは、上記直流磁場の強度は0.015T〜0.15Tである。
【選択図】図3

Description

本発明は、溶液用によるSiC単結晶の製造方法に関する。
SiC半導体は、Si半導体に比べて耐電圧性能が高く、高温に耐え、電力損失が少ないという優れた特性を備えているため、インバータ等に適した高電圧・大電流のパワー半導体として実用化が進められている。例えば、インバータのスイッチング素子を構成するMOSFET(metal oxide semiconductor field effect transistor)やIGBT(insulated gate bipolar transistor)は、オン抵抗が小さくスイッチング速度が速いことが必要である。
Si融液にCを溶解させたSi−C溶液からSiC種結晶上にSiC単結晶を成長させる溶液法によってSiC単結晶を製造する方法が種々提案されている。その際、実用性の高い製造プロセスとするには、高速で長時間安定に単結晶成長を持続できる必要があり、そのために、Si−C溶液にTi、Cr等の成分を添加した種々の溶液組成を用いる方法が提案されている。
特許文献1には、Si−C溶液にTiを添加したSi−Ti−C溶液により成長速度は増加するが多結晶化し易いため、多結晶化を防止して安定に単結晶成長を維持するために更にAlを添加したSi−Ti−Al−C溶液を用いることが提案されている。本発明者の確認実験によると、成長速度の上限として180μm/hrが得られた。しかし、温度勾配やTi添加量を増加してこれ以上の成長速度を得ようとしても、多結晶化が起きてしまった。
特許文献2には、Si−C溶液にCrを添加したSi−Cr−C溶液により成長速度を増加させる試みが開示されている。これは、種々の実験結果から、Si融液へのCの溶解度を高めるにはTi添加よりもCr添加の方が大きな効果が得られるとの知見に基づく。しかし、実際には成長中の溶液挙動が不安定で溶液面に多結晶が生成し易く、実用上不可欠な長時間に亘る安定成長が実現できなかった。
特許文献3〜6には、多結晶化等を防止するためにSi−C溶液に磁場を印加して溶液内の対流を抑制してSiC単結晶を成長させる方法が提案されている。しかしいずれにも、実用上必要な高い成長速度で長時間に亘って安定に単結晶成長を持続させることについては何ら示唆がない。
特開2007−076986号公報 特開2000−264790号公報 実開平1−98171号公報 特開2004−323247号公報 特開2007−186374号公報 特開2005−179080号公報
本発明は、Si−Cr−C溶液を用いた溶液法により、高速かつ安定にSiC単結晶を成長させることができるSiC単結晶の製造方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明によれば、Si‐Cr融液にCを溶解させたSi−Cr−C溶液からSiC種結晶上にSiC単結晶を成長させる方法において、
上記Si−Cr−C溶液に直流磁場を印加することを特徴とするSiC単結晶の製造方法が提供される。
本発明によれば、Ti添加に比べてSi融液へのC溶解度を高める作用が大きいCr添加を利用し、その際に従来は不可避的に発生していた溶液面での多結晶発生を磁場印加により防止して、長時間に亘って安定にSiC単結晶を高速成長させることができる。
従来から、CrはTiに比べてSi融液へのC溶解度を高める作用が大きく、これを利用すればTi添加、特にTi−Al複合添加による安定成長の上限速度を超える高い成長速度でSiC単結晶を製造することが期待されていた。
しかし、Cr添加した溶液に特有の現象として、融液面での多結晶発生が著しく、生成した多結晶積層物で融液面が短時間で覆われ閉口してしまうため、実用上不可欠な長時間の安定成長が不可能であった。この現象を図1に模式的に示す。
図1(1)は、従来方法における多結晶積層物の生成状況を示しており、(1A)は結晶成長プロセスの開始時点、(1B)は結晶成長プロセスにおける時間経過後の状態をそれぞれ示す。
(1A)に示す開始時点では、破線円で囲んだ領域において、Si−Cr−C溶液Lが表面張力により黒鉛坩堝壁Wを這い上がっており、体積の小さい這い上がり部分が坩堝壁Wで急冷されることにより坩堝壁Wの多数箇所でランダムに多結晶が生成する。
次々に発生した多結晶は積層し、(1B)に示す時間経過後には、溶液Lの液面を覆うように成長して多結晶積層物X(斜線部)を形成する。更に時間経過に伴い、多結晶積層物Xは溶液面全面を覆うようになる。このように溶液面が多結晶積層物Xで覆われてしまうと単結晶成長は持続不可能となる。
そのため従来は、Cr添加によるC溶解度の増加を利用して、高速かつ安定な単結晶成長を実現することができなかった。
これに対して本発明者は、Si−Cr−C溶液に直流磁場を印加することにより、多結晶積層物Xの生成が効果的に抑制され、高速かつ安定な単結晶成長を長時間維持できることを新規に見出して、本発明を完成させた。
図1(2)は、本発明によりSi−Cr−C溶液に磁場を印加した場合の多結晶積層物の生成状況を示しており、(2A)は結晶成長プロセスの開始時点、(2B)は結晶成長プロセスにおける時間経過後の状態をそれぞれ示す。
(2A)で示す開始時点では、破線円で囲んだ領域において、Si−Cr−C溶液Lが表面張力により黒鉛坩堝壁Wを這い上がっている。しかし、這い上がりの程度は(1B)に示した従来の磁場印加しない場合に比べて極めて小さく低減されており、その結果、這い上がり部分が坩堝壁Wで急冷されることにより生成する多結晶の量も減少し、(2B)に示す時間経過後の多結晶積層物Xは極めて少なくなっている。
すなわち、従来技術においてCr添加による高速かつ安定な単結晶成長の長時間持続を阻んでいた多結晶積層物Xの成長速度が、本発明の磁場印加により極めて効果的に遅延される。
それにより、本発明の方法によれば、Cr添加による高速成長を長時間に亘って安定に持続してSiC単結晶を成長させることができる。
このように本発明の磁場印加により坩堝壁面Wからの多結晶生成を抑制できる理由は、磁場によりSi−Cr−C溶液の動きが全体として拘束され、見掛け上の粘性が大きくなって、図1に示したような坩堝壁への這い上がりが抑制されると同時に、溶液面の振動が抑制されて溶液面近傍の温度勾配が安定するためであると考えられる。
本発明で用いる磁場は、直流磁場であればよく、磁場の方向は限定する必要がない。
印加する磁場強度は、0.015T〜0.15Tであることが望ましい。
本発明の適用対象とするSi−Cr−C溶液は、黒鉛坩堝内で最初に形成するSi−Cr融液(初期融液)の組成がCr30〜70at%および残部Siからなる組成であることが望ましい。
図2に、本発明の方法を行なうのに適した、溶液法によるSiC単結晶の成長装置の基本構造を示す。
黒鉛坩堝10の周囲を取り巻く高周波加熱コイル12により、坩堝10内の原料を加熱溶解して溶液14を形成し、その上方に黒鉛製支持棒16の下端に支持したSiC種結晶18を溶液14の液面Sに接触させ、Arガス等の不活性雰囲気20中でSiC種結晶18の下面にSiC単結晶を成長させる。
黒鉛坩堝10は全体が断熱材22で覆われている。液面Sの温度を放射温度計24により非接触方式で測定すると共に、種結晶18の裏面温度をW−Re等の熱電対26により接触方式で測定する。
CCDカメラ24は、液面Sを直視できる液面上方の観察窓に設置し、SiC成長中の液面Sを直接観察することができる。
放射温度計をCCDカメラ24と同様に液面Sを直視できる液面上方の観察窓に設置し、種結晶18を溶液14に接触させる前後の液面温度を測定することができる。
熱電対26は、その検知端を、種結晶18が接着される黒鉛製支持棒16の下端内側(種結晶18の接着面から2mm程度の位置)に固定し、種結晶18を溶液14に接触させた直後からの種結晶温度を測定することができる。
一般に、黒鉛坩堝10内にSi−Cr融液の原料としてSiとCrを投入し、高周波加熱コイル12により加熱してSi−Cr融液を形成する。黒鉛坩堝10の内壁からCがこのSi−Cr融液に溶解してSi−Cr−C溶液14が形成される。このようにSiCのC源は基本的には黒鉛坩堝10であるが、補助的に黒鉛ブロックを投入することもできる。また坩堝10はSiC製であってもよく、その場合は、C源として黒鉛ブロックの投入が必須である。
以上の構成は従来から用いられてきたが、本発明においては、更に磁場コイル28を高周波加熱コイル12の外側に配置し、Si−Cr−C溶液14に磁場を印加する。
黒鉛坩堝10は、単体として図示したが、詳しくは溶液を直接収容する中坩堝とその外周に密着したサセプタとからなる二重構造である。高周波加熱コイル12は、外周のサセプタを加熱し、サセプタからの熱伝導により中坩堝が加熱され、中坩堝からの熱伝導により原料が加熱されて融解する。そのため、高周波加熱コイル12による高周波は、坩堝10内の溶液には作用しない浸透深さに制御される。
これにより、坩堝10内の溶液には磁場コイル28からの磁場のみを作用させることができる。したがって、加熱用の高周波と磁場とが溶液内で干渉し合うことはない。
〔実施例1〕
図2に示した結晶成長装置を用い、図1に示した坩堝壁からの多結晶積層物Xの形成に対する本発明による磁場印加の効果を評価するための実験を行なった。この実験では、坩堝壁からの多結晶の生成および積層の進行状況を評価できればよいので、SiC単結晶の成長は行なっていない。したがって種結晶は用いていないが、それ以外の条件は実際にSiC単結晶を成長させる場合と同様にした。
<実験条件>
黒鉛坩堝の内径:φ40mm、φ70mm(2水準)
溶液表面温度:1900℃(表面中心部)
初期融液組成:Si−40at%Cr
印加磁場強度:0.015T〜0.15T
なお、比較例として、磁場を印加しない以外は同一の条件での実験も行なった。
黒鉛坩堝内に上記初期融液組成に対応する配合比でSi、Crを装入し、高周波加熱してSi−Cr融液を形成した。時間経過に伴い、図1で説明したように、坩堝壁から多結晶が生成し、液面中心に向かって積層が進行した。多結晶の積層進行により液面が徐々に覆われ、液面中心に達すると液面が完全に閉口する。閉口するまでの時間または積層進行の速度を測定した。
表1および表2に、それぞれ坩堝内径φ40mmおよびφ70mmの場合の実験結果をまとめて示す。
この結果から、坩堝内径がφ40mm、φ70mmのいずれの場合にも、磁場印加しない(磁場強度=0)比較例では、2〜4時間程度の短時間で液面が完全に閉口してしまったのに対して、磁場印加した発明例では、最短でも10時間以上経過しても閉口には至っていない。
表1の坩堝内径φ40mmの場合に比べて、表2の坩堝内径φ70mmの場合は、同じ磁場強度に対して多結晶の積層速度が大きいが、内径が大きいため液面閉口までの時間は相対的に長い。液面閉口までの時間に及ぼす内径の影響は、磁場なしの比較例において最も明瞭に現れており、φ40mmの場合の2.2〜3.0時間に対してφ70mmの場合は3.5〜4.1時間に増加している。
表1、2の発明例において、「10時間以上」「15時間以上」「20時間以上」はそれぞれ10時間まで、15時間まで、20時間まで観察して閉口しないことを確認した後に実験を終了したことを示している。表1、2において多結晶の積層速度は実験継続時間内の平均速度である。実験に用いた磁場強度0.015T〜0.15Tの範囲では、磁場強度の増加に伴って多結晶の積層速度は単調に減少しており、それと対応した形で液面閉口までの時間は増加している。表2の坩堝内径φ70mmについては、磁場強度0.08Tおよび0.15Tの場合、実験は磁場強度0.04Tの場合より短時間で終了させたが、積層速度の単調減少傾向から、液面閉口までの時間は磁場強度0.04Tのときの「15時間以上」よりも長くなると推察される。
Figure 2009274887
Figure 2009274887
〔実施例2〕
種々のCr添加量のSi−Cr融液を用い、本発明の磁場印加を適用して下記条件にてSiC単結晶の成長を行ない、成長速度を測定した。
<SiC単結晶成長条件>
黒鉛坩堝の内径:φ40mm
溶液表面温度:1900℃(表面中心部)
初期融液組成:Si−3〜90at%Cr
印加磁場強度:0…(磁場なし:比較例)
0.07T、0.15T…(発明例)
図3に、各磁場強度について、Cr添加量と成長速度との関係を示す。
<Cr添加の効果>
Cr無添加に対して20at%〜90at%の範囲のCr添加により、磁場印加の有無によらず成長速度が増加し、かつ、磁場印加により成長速度が更に増加する。Si融液に比べてCr添加したSi−Cr融液は、Cr添加によりCの溶解度が増加し、その結果成長速度が増加すると考えられる。Cr添加量20at%未満ではSiC結晶の析出量が極端に低下し、Cr添加による成長速度向上効果は期待できない。
<磁場印加の効果>
磁場印加なし(図3中の◆プロット)に対して、磁場印加(△プロット:0.07T、□プロット:0.15T)による成長速度向上効果が明瞭に現われるのは、Cr添加量25at%〜75at%の範囲であり、少なくとも約10%の速度向上が認められる。更に、Cr添加量30at%〜70at%の範囲内で顕著な効果が得られる。なお、この実験範囲内においては、最も顕著な速度向上効果が得られるのはCr添加量50at%で磁場強度0.07Tの場合であり、磁場なしの場合に比べて28%の速度向上が認められる。
磁場の印加により単結晶成長速度が向上する理由は、主として坩堝壁の溶液面との接触部において、多結晶SiCの生成を抑制することが可能になるため(図1参照)、多結晶生成に消費されるCを有効に単結晶SiCの成長に利用できると同時に、溶液面の振動を抑えられるため、特に種結晶の結晶成長面近傍での温度勾配の安定性が高まることであると考えられる。
〔実施例3〕
次に、Cr添加量を25at%、30at%にそれぞれ固定して、印加磁場強度を0.015T〜0.2Tの範囲で変化させ、他の条件は実施例2と同様にして、SiC単結晶の成長を行なった。比較例として、磁場を印加しない以外は同じ条件にて、SiC単結晶の成長を行なった。それぞれ得られたSiC結晶の成長速度を表3にまとめて示す。
Figure 2009274887
実験に用いた磁場強度0.015T〜0.2Tの範囲内で、磁場なし(磁場強度=0)に対して成長速度の増加が認められた。したがって、印加する磁場の強度は0.015T以上とすることが望ましい。一方、磁場強度が大きくなるほど成長速度が増加する。ただし、磁場強度が0.20T(Cr添加量によっては0.15T)を超えると、溶液の対流を抑制する作用が大きくなり、成長速度の向上は期待できない。したがって、望ましい磁場強度の上限は0.15T〜0.2T程度である。
〔実施例4〕
種々のCr添加量のSi−Cr融液を用い、本発明の磁場印加を適用して下記条件にてSiC単結晶の成長を行ない、結晶性を評価した。結晶性の評価は、X線回折ピークの半価幅によって行った。半価幅が小さいほど、結晶方位のばらつきが小さく、結晶性が高い。
<SiC単結晶成長条件>
黒鉛坩堝の内径:φ40mm
溶液表面温度:1900℃(表面中心部)
初期融液組成:Si−3〜90at%Cr
印加磁場強度:0(磁場なし:比較例)、0.09T(磁場あり:発明例)
表4に、磁場あり(発明例)と磁場なし(比較例)の場合について、Cr添加量と半価幅との関係を示す。
Figure 2009274887
<Cr添加の効果>
用いたCr無添加量3at%〜90at%の全範囲に亘って、磁場なしの比較例に比べて磁場ありの本発明例は、半価幅が小さく、結晶性が向上している。これは、実施例2において結晶成長速度の向上効果で触れたように、磁場が溶液面の振動を抑え、特に種結晶の結晶成長面近傍での温度勾配の安定性を高め、結晶成長のみだれ、ゆらぎを抑制したためであると考えられる。
特に半導体装置等の電子デバイスに用いるSiC単結晶は、構造欠陥によりデバイス特性を著しく劣化させる虞があるため、完全性の高い結晶を安定して得ることが非常に重要である。この観点から表4の結果に基づいてCr添加量と半価幅との関係を考察すると、単に磁場なしより小さいだけでは不十分であり、できるだけ小さい方が望ましい。例えば半価幅が二桁の値になるのはCr添加量が60at%以下の範囲、あるいは70at%未満の範囲である。
〔実施例5〕
次に、Cr添加量を25at%、30at%にそれぞれ固定して、印加磁場強度を0.015T〜0.2Tの範囲で変化させ、他の条件は実施例4と同様にして、SiC単結晶の成長を行なった。比較例として、磁場を印加しない以外は同じ条件にて、SiC単結晶の成長を行なった。それぞれ得られたSiC単結晶の結晶性(半価幅)を表5にまとめて示す。
Figure 2009274887
実験に用いた磁場強度0.015T〜0.2Tの範囲内で、磁場なし(磁場強度=0)に対して半価幅の減少(結晶性の向上)が認められた。したがって、印加する磁場の強度は0.015T〜0.2Tの範囲が望ましい。特に磁場強度0.015T〜0.08Tの範囲においては、ほぼ同等の小さい半価幅が安定して得られており、最も望ましい。
本発明によれば、Si−Cr−C溶液を用いた溶液法により、高速かつ安定にSiC単結晶を成長させることができるSiC単結晶の製造方法が提供される。
坩堝壁へのSi−Cr−C溶液の這い上がり現象と多結晶積層物の生成との関係を示す模式的な断面図。 本発明の方法を行なうのに適した、溶液法によるSiC単結晶の成長装置の基本構造を示す断面図。 3水準の印加磁場強度について、Cr添加量とSiC単結晶成長速度との関係を示すグラフ。

Claims (3)

  1. Si‐Cr融液にCを溶解させたSi−Cr−C溶液からSiC種結晶上にSiC単結晶を成長させる方法において、
    上記Si−Cr−C溶液に直流磁場を印加することを特徴とするSiC単結晶の製造方法。
  2. 請求項1において、上記Si−Cr融液がCr30〜70at%および残部Siから成ることを特徴とするSiC単結晶の製造方法。
  3. 請求項1または2において、上記直流磁場の強度が0.015T〜0.15Tであることを特徴とするSiC単結晶の製造方法。
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