JP2009274627A - ハイブリッド自動車およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハイブリッド自動車のエンジンの運転を停止させる際にトーショナルダンパの捩れに起因したショックの発生を抑制する。
【解決手段】ハイブリッド自動車20では、エンジン22の運転を停止させるときに、クランクシャフト26の回転数Neが閾値Nref以下になるまでクランクシャフト26の回転を停止させる方向のトルクが少なくとも当該方向において減少することなくモータMG1からクランクシャフト26に付与されるようにトルク指令Tm1*が設定され(ステップS150,S160)。また、回転数Neが閾値Nref以下になると、クランクシャフト26の回転を停止させる方向のトルクが当該方向において減少すると共にダンパ28の捩れがなくなるタイミングを含む時間帯にトルク変化の度合がより緩やかになるようにトルク指令Tm1*が設定される(ステップS220〜S250)。
【選択図】図2

Description

本発明は、ハイブリッド自動車およびその制御方法に関する。
従来から、この種のハイブリッド自動車として、プラネタリギヤと、当該プラネタリギヤのキャリアにクランクシャフトが接続されているエンジンと、プラネタリギヤのサンギヤに接続された第1のモータと、プラネタリギヤのリングギヤに接続された第2のモータとを備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このハイブリッド自動車では、エンジンの停止指示がなされると、エンジンに対する燃料噴射が停止されると共に、エンジンの回転数が値0近傍になるまで、プラネタリギヤのキャリアを介してクランクシャフトにその回転方向とは逆方向のトルクが作用するように第1のモータが制御され、これによりエンジンの回転数を素早く値0とすることができるようにしている。また、従来から、この種のハイブリッド自動車のエンジンを停止させる技術として、エンジンが停止する直前にクランクシャフトの回転位置が上死点を超えないようにして、上死点を超えることによって生じる振動を抑制するものや(例えば、特許文献2参照)、ピストンの上死点通過直前に第1のモータの逆トルク制御量を減少側に制御すると共に上死点通過直後に第1のモータの逆トルク制御量を増大側に制御することでエンジンフリクションの変動を相殺し、エンジンの振動を抑制するもの(例えば、特許文献3参照)等も知られている。
特開2007−091073号公報 特開2007−554436号公報 特開2004−343830号公報
上述のようなハイブリッド自動車では、エンジンのクランクシャフトとプラネタリギヤのキャリアとの間に、クランクシャフトに生じる捩り振動を抑制するためのトーショナルダンパが介設されている。従って、エンジンの運転を停止する際に、第1のモータからクランクシャフトに対してその回転方向とは逆方向のトルク(クランクシャフトの回転を停止させる方向のトルク)を加えると、当該トルクの作用によってトーショナルダンパが捩れることになるが、このようなトーショナルダンパの捩れが解放されるタイミング次第では、エンジンの運転を停止させる際にショックを発生させてしまうおそれがある。
そこで、本発明は、ハイブリッド自動車のエンジンの運転を停止させる際にトーショナルダンパの捩れに起因したショックの発生を抑制することを主目的とする。
本発明によるハイブリッド自動車およびその制御方法は、上述の目的を達成するために以下の手段を採っている。
本発明によるハイブリッド自動車は、
走行用の動力を出力可能な内燃機関と、走行用の動力を出力可能な電動機と、該電動機と電力をやり取り可能な蓄電手段とを含むハイブリッド自動車であって、
トーショナルダンパを介して前記内燃機関の機関軸と接続されており、該内燃機関をモータリング可能であると共に前記蓄電手段と電力をやり取りすることができるモータリング手段と、
前記内燃機関の運転を停止させるときに、所定条件が成立するまで前記機関軸の回転を停止させる方向のトルクが少なくとも該方向において減少することなく前記モータリング手段から前記機関軸に付与されるように該モータリング手段に対するトルク指令を設定し、前記所定条件が成立した後には、前記機関軸の回転を停止させる方向のトルクが該方向において減少すると共に前記トーショナルダンパの捩れがなくなるタイミングを含む所定時間帯にトルク変化の度合がより緩やかになるように前記モータリング手段に対するトルク指令を設定するモータリングトルク指令設定手段と、
前記内燃機関に対する燃料供給が停止された状態で前記設定されたトルク指令に応じたトルクが前記モータリング手段から前記機関軸に付与されると共に走行に要求される要求トルクに基づく走行用のトルクが得られるように前記内燃機関と前記電動機と前記モータリング手段とを制御する機関停止制御手段と、
を備えるものである。
このハイブリッド自動車では、内燃機関の運転を停止させるときに、内燃機関に対する燃料供給が停止された状態で機関軸の回転を停止させる方向のトルクがモータリング手段から機関軸に付与されると共に走行に要求される要求トルク(値0を含む)に基づく走行用のトルクが得られるように内燃機関と電動機とモータリング手段とが制御される。このような内燃機関の運転停止処理が開始されると、所定条件が成立するまで機関軸の回転を停止させる方向のトルクが少なくとも当該方向において減少することなくモータリング手段から機関軸に付与されるように当該モータリング手段に対するトルク指令が設定される。また、当該所定条件が成立した後には、機関軸の回転を停止させる方向のトルクが当該方向において減少すると共にトーショナルダンパの捩れがなくなるタイミングを含む所定時間帯にトルク変化の度合がより緩やかになるようにモータリング手段に対するトルク指令が設定される。すなわち、内燃機関の運転停止処理が開始されてから上記所定条件が成立するまで、内燃機関の機関軸には、その回転を停止させる方向のトルクが減少することなくモータリング手段から付与されるので、その間にトーショナルダンパは一方向に捩れることになる。そして、所定条件の成立に伴って機関軸に付与されるその回転を停止させる方向のトルクが減少し始めると、トーショナルダンパに蓄えられたエネルギによりその捩れが解放されることになる。従って、上記所定条件が成立してモータリング手段による機関軸の回転を停止させる方向のトルクが減少し始めてから、トーショナルダンパの捩れがなくなるタイミングを含む所定時間帯にトルク変化の度合がより緩やかになるようにモータリング手段に対するトルク指令を設定すれば、トーショナルダンパの捩れが緩やかに解放されるようにすると共に、トーショナルダンパが急激にそれまでとは逆方向に捩れるのを抑制することができる。これにより、このハイブリッド自動車では、エンジンの運転を停止させる際にトーショナルダンパの捩れに起因したショックの発生を良好に抑制することが可能となる。
また、前記所定条件は、前記機関軸の回転数が共振回転数帯を下回って所定値以下になると成立し、前記モータリングトルク指令設定手段は、前記所定条件が成立した後に、前記所定時間帯における前記機関軸の回転を停止させる方向のトルクの単位時間あたりの変化量が他の時間帯に比べて小さくなるように前記モータリング手段に対するトルク指令を設定するものであってもよい。
更に、前記所定時間帯は、前記トーショナルダンパの捩れがなくなるタイミングの前後にそれぞれ所定長さの時間を含むように定められてもよい。これにより、トーショナルダンパの捩れが緩やかに解放される時間と、トーショナルダンパが急激にそれまでとは逆方向に捩れるのを抑制する時間とを確保して、エンジンの運転を停止させる際にトーショナルダンパの捩れに起因したショックの発生を良好に抑制することが可能となる。
また、前記モータリング手段は、前記トーショナルダンパを介して前記内燃機関の前記機関軸に接続されると共に所定の車軸に接続され、電力と動力との入出力を伴って前記機関軸と前記車軸とに動力を入出力可能な電力動力入出力手段であってもよく、前記電動機は、前記車軸または該車軸とは異なる他の車軸に動力を出力可能であってもよい。この場合、前記電力動力入出力手段は、動力を入出力可能であると共に前記蓄電手段と電力をやり取りすることができる発電用電動機と、前記トーショナルダンパを介して前記機関軸に接続されると共に前記車軸と前記発電用電動機の回転軸との3軸に接続され、これら3軸のうちの何れか2軸に入出力される動力に基づく動力を残余の軸に入出力する3軸式動力入出力手段とを含むものであってもよい。
本発明によるハイブリッド自動車の制御方法は、
走行用の動力を出力可能な内燃機関と、走行用の動力を出力可能な電動機と、該電動機と電力をやり取り可能な蓄電手段と、トーショナルダンパを介して前記内燃機関の機関軸と接続されて該内燃機関をモータリング可能であると共に前記蓄電手段と電力をやり取りすることができるモータリング手段とを備えるハイブリッド自動車の制御方法であって、
(a)前記内燃機関の運転を停止させるときに、所定条件が成立するまで前記機関軸の回転を停止させる方向のトルクが少なくとも該方向において減少することなく前記モータリング手段から前記機関軸に付与されるように該モータリング手段に対するトルク指令を設定し、前記所定条件が成立した後には、前記機関軸の回転を停止させる方向のトルクが該方向において減少すると共に前記トーショナルダンパの捩れがなくなるタイミングを含む所定時間帯にトルク変化の度合がより緩やかになるように前記モータリング手段に対するトルク指令を設定するステップと、
(b)前記内燃機関に対する燃料供給が停止された状態でステップ(a)にて設定されたトルク指令に応じたトルクが前記モータリング手段から前記機関軸に付与されると共に走行に要求される要求トルクに基づく走行用のトルクが得られるように前記内燃機関と前記電動機と前記モータリング手段とを制御するステップと、
を含むものである。
この方法のように、上記所定条件が成立してモータリング手段による機関軸の回転を停止させる方向のトルクが減少し始めてから、トーショナルダンパの捩れがなくなるタイミングを含む所定時間帯にトルク変化の度合がより緩やかになるようにモータリング手段に対するトルク指令を設定すれば、トーショナルダンパの捩れが緩やかに解放されるようにすると共に、トーショナルダンパが急激にそれまでとは逆方向に捩れるのを抑制することができる。これにより、エンジンの運転を停止させる際にトーショナルダンパの捩れに起因したショックの発生を良好に抑制することが可能となる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の実施例に係るハイブリッド自動車20の概略構成図である。同図に示すハイブリッド自動車20は、エンジン22と、エンジン22のクランクシャフト(機関軸)26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された車軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた減速ギヤ35と、この減速ギヤ35を介してリングギヤ軸32aに接続されたモータMG2と、ハイブリッド自動車20の全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット(以下、「ハイブリッドECU」という)70等とを備えるものである。
エンジン22は、ガソリンや軽油といった炭化水素系の燃料の供給を受けて動力を出力する内燃機関であり、エンジン用電子制御ユニット(以下、「エンジンECU」という)24による燃料噴射量や点火時期、吸入空気量等の制御を受けている。エンジンECU24には、エンジン22に対して設けられて当該エンジン22の運転状態を検出する各種センサからの信号が入力される。そして、エンジンECU24は、ハイブリッドECU70と通信しており、ハイブリッドECU70からの制御信号や上記センサからの信号等に基づいてエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッドECU70に出力する。また、クランクシャフト26に取り付けられるダンパ28は、低捩れ特性をもった周知のコイルスプリング式トーショナルダンパである。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行う遊星歯車機構として構成されている。機関側回転要素としてのキャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、車軸側回転要素としてのリングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、動力分配統合機構30は、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側とにそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ列37およびデファレンシャルギヤ38を介して最終的に駆動輪である車輪39a,39bに出力される。
モータMG1およびMG2は、何れも発電機として作動すると共に電動機として作動可能な周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介して二次電池であるバッテリ50と電力のやり取りを行う。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2の何れか一方により発電される電力を他方のモータで消費できるようになっている。従って、バッテリ50は、モータMG1,MG2の何れかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになり、モータMG1,MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されないことになる。モータMG1,MG2は、何れもモータ用電子制御ユニット(以下、「モータECU」という)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や、図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流等が入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号等が出力される。また、モータECU40は、回転位置検出センサ43,44から入力した信号に基づいて図示しない回転数算出ルーチンを実行し、モータMG1,MG2の回転子の回転数Nm1,Nm2を計算している。更に、モータECU40は、ハイブリッドECU70と通信しており、ハイブリッドECU70からの制御信号等に基づいてモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッドECU70に出力する。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、「バッテリECU」という)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧、バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流、バッテリ50に取り付けられた温度センサ51からのバッテリ温度Tb等が入力されている。バッテリECU52は、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッドECU70やエンジンECU24に出力する。更に、バッテリECU52は、バッテリ50を管理するために、電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量SOCを算出したり、当該残容量SOCに基づいてバッテリ50の充放電要求パワーPb*を算出したり、残容量SOCと電池温度Tbとに基づいてバッテリ50の充電に許容される電力である充電許容電力としての入力制限Winとバッテリ50の放電に許容される電力である放電許容電力としての出力制限Woutとを算出したりする。なお、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、バッテリ温度Tbに基づいて入出力制限Win,Woutの基本値を設定すると共に、バッテリ50の残容量(SOC)に基づいて出力制限用補正係数と入力制限用補正係数とを設定し、設定した入出力制限Win,Woutの基本値に補正係数を乗じることにより設定可能である。
ハイブリッドECU70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74、データを一時的に記憶するRAM76、計時指令に応じて計時処理を実行するタイマ78、図示しない入出力ポートおよび通信ポート等を備える。ハイブリッドECU70には、イグニッションスイッチ(スタートスイッチ)80からのイグニッション信号、シフトレバー81の操作位置であるシフトポジションSPを検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP、アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc、ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP、車速センサ87からの車速V等が入力ポートを介して入力される。そして、ハイブリッドECU70は、上述したように、エンジンECU24やモータECU40、バッテリECU52等と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40、バッテリECU52等と各種制御信号やデータのやり取りを行っている。
上述のように構成された実施例のハイブリッド自動車20では、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて車軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべきトルクである要求トルクTr*が計算され、この要求トルクTr*に基づくトルクがリングギヤ軸32aに出力されるようにエンジン22とモータMG1とモータMG2とが制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御モードとしては、要求トルクTr*に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようにモータMG1およびMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや、要求トルクTr*とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求トルクTr*に応じたトルクがリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2から要求トルクTr*に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するように運転制御するモータ運転モード等がある。また、実施例のハイブリッド自動車20では、トルク変換運転モードや充放電運転モードのもとで所定条件が成立した場合、エンジン22を自動的に停止・始動させる間欠運転が実行される。
次に、走行中あるいは停車中にエンジン22の運転を停止させるときのハイブリッド自動車20の動作について説明する。図2は、エンジン22の運転停止条件が成立すると実施例のハイブリッドECU70により所定時間(例えば数msec)ごとに繰り返し実行されるエンジン停止時駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。なお、エンジン22の運転停止条件が成立するとエンジン22に対する燃料噴射が停止されるようにハイブリッドECU70からエンジンECU24に燃料カット指令信号が送信され、燃料カット指令信号を受け取ったエンジンECU24は、燃料噴射制御や点火時期制御を休止する。
図2のルーチンの開始に際して、ハイブリッドECU70のCPU72は、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや、ブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP、車速センサ87からの車速V、クランクシャフト26(エンジン22)の回転数Ne、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2、バッテリ50の入出力制限Win,Woutといった制御に必要なデータの入力処理を実行する(ステップS100)。なお、回転数Neはクランクシャフト26に取り付けられた図示しないクランクポジションセンサからの信号に基づいて計算されたものをエンジンECU24から通信により入力するものとし、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、モータECU40から通信により入力するものとした。また、入出力制限Win,Woutは、バッテリECU52から通信により入力するものとした。
ステップS100のデータ入力処理の後、入力したクランクシャフト26の回転数Neが値0であるか否かを判定し(ステップS110)、回転数Neが値0でなければ、入力したアクセル開度AccとブレーキペダルポジションBPと車速Vとに基づいて駆動輪である車輪39a,39bに連結された車軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*を設定する(ステップS120)。実施例では、アクセル開度AccとブレーキペダルポジションBPと車速Vと要求トルクTr*との関係が予め定められて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶されており、要求トルクTr*としては、与えられたアクセル開度Accと車速Vとに対応したものが当該マップから導出・設定される。図3に要求トルク設定用マップの一例を示す。次いで、通常時には値0に設定される所定のフラグFが値1であるか否かを判定し(ステップS130)、フラグFが値0であれば、更に、回転数Neが所定の閾値Nrefを上回っているか否かを判定する(ステップS140)。閾値Nrefは、予め実験・解析を経てエンジン22の共振回転数帯(例えば400〜600rpmの範囲)よりも小さい値(例えば100〜300rpm)として定められる。そして、回転数Neが閾値Nrefを上回っている場合には、トルク指令Tm1*の変化レートΔTを負の所定値T0に設定した上で(ステップS150)、モータMG1に対する前回のトルク指令Tm1*に変化レートΔTを加算した値と、予め定められた下限モータトルクTm1lim(負の値)との大きい方を今回のトルク指令Tm1*として設定する(ステップS160)。
モータMG1に対するトルク指令Tm1*を設定したならば、バッテリ50の入出力制限Win,WoutとステップS160にて設定したモータMG1に対するトルク指令Tm1*とモータMG1,MG2の現在の回転数Nm1,Nm2とを用いてモータMG2から出力してもよいトルクの上下限としてのトルク制限Tmin,Tmaxを次式(1)および式(2)に従い計算する(ステップS170)。更に、要求トルクTr*とトルク指令Tm1*と動力分配統合機構30のギヤ比ρと減速ギヤ35のギヤ比Grとを用いてモータMG2から出力すべきトルクの仮の値である仮モータトルクTm2tmpを次式(3)に従い計算する(ステップS180)。そして、モータMG2に対するトルク指令Tm2*をトルク制限Tmin,Tmaxで仮モータトルクTm2tmpを制限した値に設定する(ステップS190)。このようしてモータMG2に対するトルク指令Tm2*を設定することにより、車軸としてのリングギヤ軸32aに出力するトルクをバッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内に制限することができる。なお、式(3)は、図4に例示する動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図から容易に導出することができる。ただし、図4は、ハイブリッド自動車20が走行している最中の様子を示すものであり、同図において、左側のS軸はモータMG1の回転数Nm1に一致するサンギヤ31の回転数を示し、中央のC軸はエンジン22の回転数Neに一致するキャリア34の回転数を示し、右側のR軸はモータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで除したリングギヤ32の回転数Nrを示す。また、R軸上の2つの太線矢印は、モータMG1にトルクTm1を出力させたときにこのトルク出力によりリングギヤ軸32aに作用するトルクと、モータMG2にトルクTm2を出力させたときに減速ギヤ35を介してリングギヤ軸32aに作用するトルクとを示す。こうしてモータMG1,MG2に対するトルク指令Tm1*,Tm2*を設定したならば、設定したトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信し(ステップS200)、再度ステップS100以降の処理を実行する。トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*に従ってモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*に従ってモータMG2が駆動されるようにインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。
この結果、図2のエンジン停止時駆動制御ルーチンの実行が開始されると、モータMG1からクランクシャフト26の回転を停止させる方向のトルク(図4における下向きのトルク)が当該クランクシャフト26に付与されることになり、実施例において、トルク指令Tm1*は、図5に示すように、本ルーチンの実行が開始されてから下限モータトルクTm1limに一致するまで変化レートΔT(値T0)に基づいてクランクシャフト26の回転を停止させる方向(負側)に線形的に大きく(値として小さく)なるように設定され、下限モータトルクTm1limに一致すると、それ以後、下限モータトルクTm1limがトルク指令Tm1*として設定されることになる。これにより、変化レートΔTとして設定される値T0を適正に定めることにより、クランクシャフト26の回転数Neが速やかに共振回転数帯を通過するようにしてエンジン22の運転停止に伴う振動の発生を抑制することができる。
Tmin=(Win-Tm1*・Nm1)/Nm2 …(1)
Tmax=(Wout-Tm1*・Nm1)/Nm2 …(2)
Tm2tmp=(Tr*+Tm1*/ρ)/Gr …(3)
一方、ステップS140にて回転数Neが所定の閾値Nref以下であると判断された場合には、タイマ78をオンすると共に上記フラグFを値1に設定した上で(ステップS210)、タイマ78による計時時間tが所定の時間taから時間tbまでの範囲内に含まれているか否かを判定する(ステップS220)。なお、ステップS130にてフラグFが値1であると判断された場合、ステップS140およびS210の処理はスキップされる。ステップS220にて計時時間tが時間taから時間tbまでの範囲外であると判断された場合には、トルク指令Tm1*の変化レートΔTを正の所定値T1に設定した上で(ステップS230)、モータMG1に対する前回のトルク指令Tm1*に変化レートΔTを加算した値と、値0との小さい方を今回のトルク指令Tm1*として設定し(ステップS240)。上述のステップS170〜S200の処理を実行する。また、ステップS220にて計時時間tが時間taから時間tbまでの範囲内に含まれると判断された場合には、トルク指令Tm1*の変化レートΔTをステップS230にて用いられる値T1よりも小さい正の所定値(値0であってもよい)T2に設定した上で(ステップS250)、モータMG1に対する前回のトルク指令Tm1*に変化レートΔTを加算した値と、値0との小さい方を今回のトルク指令Tm1*として設定し(ステップS240)。上述のステップS170〜S200の処理を実行する。そして、本ルーチンが繰り返し実行され、ステップS110にてクランクシャフト26の回転数Neが値0になったと判断されると、エンジン22の運転が完全に停止していることになるので、タイマ78をオフすると共にフラグFを値0に設定した上で(ステップS260)、本ルーチンを終了させる。
これにより、図2のエンジン停止時駆動制御ルーチンの実行が開始された後、クランクシャフト26の回転数Neが閾値Nref以下になると、図5に示すように、モータMG1に対するトルク指令Tm1*は、クランクシャフト26に付与される当該クランクシャフト26の回転を停止させる方向のトルクが減少するように(値として大きくなるように)設定され、最終的に値0に設定されることになる。そして、実施例のハイブリッド自動車20では、クランクシャフト26の回転数Neが閾値Nref以下になると(図5の時刻t0)、時刻t0から時間taが経過した時刻t1と時刻t0から時間tbが経過した時刻t2との間の時間帯にモータMG1から出力されるトルクTm1の単位時間(図2のルーチンの実行サイクル)あたりの変化量が他の時間帯すなわち時刻t0から時刻t1までの間や時刻t2以降に比べて小さくなるようにトルク指令Tm1*が設定されることになる。ここで、実施例において、エンジン22の運転を停止させるべく本ルーチンの実行が開始されてからステップS140にてクランクシャフト26の回転数Neが閾値Nref以下になったと判断されるまで、クランクシャフト26には、その回転を停止させる方向のトルクが減少することなくモータMG1から付与されるので、その間にダンパ28は一方向に捩れることになる。そして、クランクシャフト26の回転数Neが閾値Nref以下になってモータMG1からクランクシャフト26に付与されるその回転を停止させる方向のトルクが減少し始めると(値0に向けて変化し始めると)、ダンパ28に蓄えられたエネルギによりその捩れが解放されることになる。このようなダンパ28の動作を踏まえて、実施例では、モータMG1からクランクシャフト26に付与されるその回転を停止させる方向のトルクが減少し始めた後にダンパ28の捩れがなくなるタイミングの前後にそれぞれ所定長さの時間が確保されるように時間taおよびtbが予め実験・解析を経て定められている。これにより、時刻t0から時間taが経過した時刻t1と時刻t0から時間tbが経過した時刻t2との間の時間帯にトルクTm1の単位時間あたりの変化量が時刻t0から時刻t1までの間や時刻t2以降に比べて小さくなるようにトルク指令Tm1*を設定すれば、時刻t1から時刻t2までの間にダンパ28の捩れが緩やかに解放されると共にダンパ28が急激にそれまでとは逆方向に捩れないようにして、エンジン22の運転を停止させる際にダンパ28の捩れに起因したショックの発生を良好に抑制することが可能となる。なお、ステップS230にて変化レートΔTとして設定される値T1と、ステップS250にて変化レートΔTとして設定される値T2とは、図5において一点鎖線で示すように、時刻t0にクランクシャフト26の回転数Neが閾値Nref以下となってモータMG1からクランクシャフト26に付与されるその回転を停止させる方向のトルクを一定の変化レートで減少させるときの好適な変化レート(時刻t0からエンジン22が停止するまでの好適な経過時間)を考慮して定めるとよい。
以上説明したように、実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の運転を停止させるときに、図2のエンジン停止時駆動制御ルーチンが実行され、エンジン22に対する燃料噴射が停止された状態でクランクシャフト26の回転を停止させる方向のトルクがモータMG1からクランクシャフト26に付与されると共に走行に要求される要求トルクTr*(値0を含む)に基づくトルクが車軸としてのリングギヤ軸32aに出力されるようにエンジン22とモータMG1およびMG2とが制御される。そして、図2のルーチンの実行が開始されると、クランクシャフト26の回転数Neが所定の閾値Nref以下になるまでクランクシャフト26の回転を停止させる方向のトルクが少なくとも当該方向において減少することなくモータMG1からクランクシャフト26に付与されるようにモータMG1に対するトルク指令Tm1*が設定される(ステップS150,S160)。また、図2のエンジン停止時駆動制御ルーチンの実行の開始後にクランクシャフト26の回転数Neが上記閾値Nref以下になると、クランクシャフト26の回転を停止させる方向のトルクが当該方向において減少すると共にダンパ28の捩れがなくなるタイミングを含む時刻t1から時刻t2までの時間帯にトルク変化の度合がより緩やかになるようにモータMG1に対するトルク指令Tm1*が設定される(ステップS220〜S250)。このように、ステップS140の判定結果に応じてモータMG1から出力されるクランクシャフト26の回転を停止させる方向のトルクが減少し始めてから、ダンパ28の捩れがなくなるタイミングを含む時刻t1から時刻t2までの時間帯にトルク変化の度合がより緩やかになるようにモータMG1に対するトルク指令Tm1*を設定すれば、モータMG1から出力されるクランクシャフト26の回転を停止させる方向のトルクが減少し始める前に一方向に捩られていたダンパ28の捩れが緩やかに解放されるようにすると共に、ダンパ28が急激にそれまでとは逆方向に捩れるのを抑制することができる。これにより、実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の運転を停止させる際にダンパ28の捩れに起因したショックの発生を良好に抑制することが可能となる。また、時刻t1から時刻t2までの時間帯を規定する時間taおよびtbをダンパ28の捩れがなくなるタイミングの前後にそれぞれ所定長さの時間が確保されるように定めれば、ダンパ28の捩れが緩やかに解放される時間と、ダンパ28が急激にそれまでとは逆方向に捩れるのを抑制する時間とを確保して、エンジン22の運転を停止させる際にダンパ28の捩れに起因したショックの発生を極めて良好に抑制することが可能となる。
なお、上記実施例では、ステップS140にて回転数Neが所定の閾値Nref以下であると判断される時刻t0から時間taが経過した時刻t1と時刻t0から時間tbが経過した時刻t2との間の時間帯に変化レートΔTを時刻t0から時刻t1までの間や時刻t2以降に比べて小さくすることで、ダンパ28の捩れがなくなるタイミングを含む時刻t1から時刻t2までの時間帯にトルク変化の度合がより緩やかになるようにしているが、これに限られるものではない。すなわち、ダンパ28の捩れがなくなるタイミングを含む時間帯にトルク変化の度合がその前後に比べて緩やかになるのであれば、他の如何なる手法が用いられてもよい。また、上記実施例では、ステップS140にて回転数Neが所定の閾値Nref以下であると判断されるまで変化レートΔTと下限モータトルクTm1limとを用いたレート処理によりモータMG1に対するトルク指令Tm1*を設定しているが、ステップS140にて回転数Neが所定の閾値Nref以下であると判断されるまで、クランクシャフト26の回転数Neあるいは図示しないクランクポジションセンサにより検出されるクランク角CAと図示しないトルク指令設定用マップとを用いてモータMG1に対するトルク指令Tm1*を設定してもよい。
更に、上記実施例のハイブリッド自動車20では、車軸としてのリングギヤ軸32aとモータMG2とがモータMG2の回転数を減速してリングギヤ軸32aに伝達する減速ギヤ35を介して連結されているが、減速ギヤ35の代わりに、例えばHi,Loの2段の変速段あるいは3段以上の変速段を有したモータMG2の回転数を変速してリングギヤ軸32aに伝達する変速機を採用してもよい。また、実施例のハイブリッド自動車20は、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aに接続された車軸に出力するものであるが、本発明の適用対象はこれに限られるものでもない。すなわち、本発明は、図6に示す変形例に係るハイブリッド自動車120のように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aに接続された車軸(車輪39a,39bが接続された車軸)とは異なる車軸(図6における車輪39c,39dに接続された車軸)に出力するものに適用されてもよい。更に、実施例のハイブリッド自動車20は、エンジン22の動力を動力分配統合機構30を介して車輪39a,39bに接続される車軸としてのリングギヤ軸32aに出力するものであるが、本発明の適用対象は、これに限られるものでもない。すなわち、本発明は、図7に示す変形例に係るハイブリッド自動車220のように、エンジン22のクランクシャフトに接続されたインナーロータ232と車輪39a,39bに動力を出力する車軸に接続されたアウターロータ234とを有し、エンジン22の動力の一部を車軸に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機230を備えたものに適用されてもよい。
ここで、上記各実施例および変形例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明しておく。すなわち、上記実施例等では、エンジン22が「内燃機関」に相当し、車軸としてのリングギヤ軸32aに動力を入出力可能なモータMG2が「電動機」に相当し、モータMG1およびMG2と電力をやり取り可能なバッテリ50が「蓄電手段」に相当し、ダンパ28を介してクランクシャフト26に接続されるモータMG1および動力分配統合機構30の組み合わせや対ロータ電動機230が「モータリング手段」に相当し、図2のステップS150,S160,S220〜S250の処理を実行するハイブリッドECU70が「モータリングトルク指令設定手段」に相当し、図2のエンジン停止時駆動制御ルーチンを実行するハイブリッドECU70とエンジンECU24とモータECU40との組み合わせが「機関停止制御手段」に相当する。また、モータMG1が「発電用電動機」に相当し、動力分配統合機構30が「3軸式動力入出力手段」に相当する。
ただし、「内燃機関」は、ガソリンや軽油といった炭化水素系の燃料の供給を受けて動力を出力するエンジン22に限られず、水素エンジンといったような他の如何なる形式のものであっても構わない。「電動機」や「発電用電動機」は、モータMG1,MG2のような同期発電電動機に限られず、誘導電動機といったような他の如何なる形式のものであっても構わない。「蓄電手段」は、バッテリ50のような二次電池に限られず、電動機と電力をやり取り可能なものであればキャパシタといったような他の如何なる形式のものであっても構わない。「モータリング手段」は、トーショナルダンパを介して内燃機関の機関軸と接続されて当該内燃機関をモータリング可能であると共に蓄電手段と電力をやり取りすることができるものであれば、トーショナルダンパを介して内燃機関の機関軸に連結される電動機のような他の如何なる形式のものであっても構わない。「モータリングトルク指令設定手段」は、内燃機関の運転を停止させるときに、所定条件が成立するまで機関軸の回転を停止させる方向のトルクが少なくとも当該方向において減少することなくモータリング手段から機関軸に付与されるようにトルク指令を設定し、所定条件が成立した後には、機関軸の回転を停止させる方向のトルクが当該方向において減少すると共にトーショナルダンパの捩れがなくなるタイミングを含む所定時間帯にトルク変化の度合がより緩やかになるようにトルク指令を設定するものであれば、ハイブリッドECU70以外の他の如何なる形式のものであっても構わない。「機関停止制御手段」は、ハイブリッドECU70とエンジンECU24とモータECU40との組み合わせ以外の他の如何なる形式のものであっても構わない。何れにしても、これら実施例および変形例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための最良の形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。すなわち、実施例はあくまで課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎず、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の解釈は、その欄の記載に基づいて行なわれるべきものである。
以上、実施例を用いて本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、様々な変更をなし得ることはいうまでもない。
本発明は、ハイブリッド自動車の製造産業等において利用可能である。
本発明の実施例に係るハイブリッド自動車20の概略構成図である。 実施例のハイブリッドECU70により実行されるエンジン停止時駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を例示する共線図である。 図2のエンジン停止時駆動制御ルーチンが実行される間にクランクシャフト26の回転数NeとモータMG1に対するトルク指令Tm1*とが変化する様子を例示する説明図である。 変形例のハイブリッド自動車120の概略構成図である。 変形例のハイブリッド自動車220の概略構成図である。
符号の説明
20,120,220 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35 減速ギヤ、37 ギヤ列、38 デファレンシャルギヤ、39a〜39d 車輪、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、70 ハイブリッド用電子制御ユニット(ハイブリッドECU)、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、ストロークセンサ、87 車速センサ、88 パワースイッチ、230 対ロータ電動機、232 インナーロータ、234 アウターロータ、MG1,MG2 モータ。

Claims (6)

  1. 走行用の動力を出力可能な内燃機関と、走行用の動力を出力可能な電動機と、該電動機と電力をやり取り可能な蓄電手段とを含むハイブリッド自動車であって、
    トーショナルダンパを介して前記内燃機関の機関軸と接続されており、該内燃機関をモータリング可能であると共に前記蓄電手段と電力をやり取りすることができるモータリング手段と、
    前記内燃機関の運転を停止させるときに、所定条件が成立するまで前記機関軸の回転を停止させる方向のトルクが少なくとも該方向において減少することなく前記モータリング手段から前記機関軸に付与されるように該モータリング手段に対するトルク指令を設定し、前記所定条件が成立した後には、前記機関軸の回転を停止させる方向のトルクが該方向において減少すると共に前記トーショナルダンパの捩れがなくなるタイミングを含む所定時間帯にトルク変化の度合がより緩やかになるように前記モータリング手段に対するトルク指令を設定するモータリングトルク指令設定手段と、
    前記内燃機関に対する燃料供給が停止された状態で前記設定されたトルク指令に応じたトルクが前記モータリング手段から前記機関軸に付与されると共に走行に要求される要求トルクに基づく走行用のトルクが得られるように前記内燃機関と前記電動機と前記モータリング手段とを制御する機関停止制御手段と、
    を備えるハイブリッド自動車。
  2. 請求項1に記載のハイブリッド自動車において、
    前記所定条件は、前記機関軸の回転数が共振回転数帯を下回って所定値以下になると成立し、前記モータリングトルク指令設定手段は、前記所定条件が成立した後に、前記所定時間帯における前記機関軸の回転を停止させる方向のトルクの単位時間あたりの変化量が他の時間帯に比べて小さくなるように前記モータリング手段に対するトルク指令を設定するハイブリッド自動車。
  3. 請求項1または2に記載のハイブリッド自動車において、
    前記所定時間帯は、前記トーショナルダンパの捩れがなくなるタイミングの前後にそれぞれ所定長さの時間を含むように定められるハイブリッド自動車。
  4. 請求項1から3の何れか一項に記載のハイブリッド自動車において、
    前記モータリング手段は、前記トーショナルダンパを介して前記内燃機関の前記機関軸に接続されると共に所定の車軸に接続され、電力と動力との入出力を伴って前記機関軸と前記車軸とに動力を入出力可能な電力動力入出力手段であり、
    前記電動機は、前記車軸または該車軸とは異なる他の車軸に動力を出力可能であるハイブリッド自動車。
  5. 請求項4に記載のハイブリッド自動車において、
    前記電力動力入出力手段は、
    動力を入出力可能であると共に前記蓄電手段と電力をやり取りすることができる発電用電動機と、
    前記トーショナルダンパを介して前記機関軸に接続されると共に前記車軸と前記発電用電動機の回転軸との3軸に接続され、これら3軸のうちの何れか2軸に入出力される動力に基づく動力を残余の軸に入出力する3軸式動力入出力手段と、
    を含むハイブリッド自動車。
  6. 走行用の動力を出力可能な内燃機関と、走行用の動力を出力可能な電動機と、該電動機と電力をやり取り可能な蓄電手段と、トーショナルダンパを介して前記内燃機関の機関軸と接続されて該内燃機関をモータリング可能であると共に前記蓄電手段と電力をやり取りすることができるモータリング手段とを備えるハイブリッド自動車の制御方法であって、
    (a)前記内燃機関の運転を停止させるときに、所定条件が成立するまで前記機関軸の回転を停止させる方向のトルクが少なくとも該方向において減少することなく前記モータリング手段から前記機関軸に付与されるように該モータリング手段に対するトルク指令を設定し、前記所定条件が成立した後には、前記機関軸の回転を停止させる方向のトルクが該方向において減少すると共に前記トーショナルダンパの捩れがなくなるタイミングを含む所定時間帯にトルク変化の度合がより緩やかになるように前記モータリング手段に対するトルク指令を設定するステップと、
    (b)前記内燃機関に対する燃料供給が停止された状態でステップ(a)にて設定されたトルク指令に応じたトルクが前記モータリング手段から前記機関軸に付与されると共に走行に要求される要求トルクに基づく走行用のトルクが得られるように前記内燃機関と前記電動機と前記モータリング手段とを制御するステップと、
    を含むハイブリッド自動車の制御方法。
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