JP2009271231A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の異なる坪量の用紙に画像形成する印刷ジョブの場合であっても、生産性を低下させることなく画像形成することが可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】入力された印刷ジョブから、複数の異なる坪量の用紙にトナー画像を形成する混在モードであるか、単一の坪量の用紙にトナー画像を形成する単一モードであるかを判定するモード判定手段を有し、
制御手段はモード判定手段が混在モードと判定した場合に、搬送された用紙のトナー画像面を接触させる第1加熱部の制御温度を単一モードにおける制御温度よりも高く設定し、第2加熱部の制御温度を単一モードにおける制御温度よりも低く設定するよう制御する画像形成装置とする。
【選択図】図5
【解決手段】入力された印刷ジョブから、複数の異なる坪量の用紙にトナー画像を形成する混在モードであるか、単一の坪量の用紙にトナー画像を形成する単一モードであるかを判定するモード判定手段を有し、
制御手段はモード判定手段が混在モードと判定した場合に、搬送された用紙のトナー画像面を接触させる第1加熱部の制御温度を単一モードにおける制御温度よりも高く設定し、第2加熱部の制御温度を単一モードにおける制御温度よりも低く設定するよう制御する画像形成装置とする。
【選択図】図5
Description
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、及びこれらの諸機能を備えた複合機等の画像形成装置に関し、特に印刷ジョブに基づいて画像形成する画像形成装置に関する。
複写機、プリンタ、ファクシミリ、及びこれらの諸機能を備えた複合機等の電子写真方式の画像形成装置においては、原稿に対応した潜像を感光体に形成し、この潜像にトナーを付与することによって顕像化し、この顕像化されたトナー画像を用紙上に転写し、この後、用紙上に転写されたトナー画像を定着している。
このようなトナー画像を定着する定着装置としては、ハロゲンヒータ等を内蔵した加熱ローラと、加熱ローラに加圧する加圧ローラとによって、トナー画像が転写された転写材を挟持・搬送しながら、加熱・加圧する熱ローラ定着方式の定着装置があり、このような定着装置は構成が簡便であると共に転写材上への定着性が良好であるため、広く利用されている。
また、画像形成装置に用いられる用紙としては、用紙坪量の小さい薄紙から坪量の大きい厚紙まで幅広く用いられる。一般的に薄紙に用紙上のトナー画像を用紙に定着させるために必要な熱量は少なく、逆に厚紙に用紙上のトナー画像を用紙に定着させるために必要な熱量は多い。一つの定着条件下で幅広い坪量の用紙の定着性を満足させることは困難であり、このような問題に対して、厚紙を給紙する場合には定着装置へ搬送させる用紙の搬送速度(以下、定着速度という)を通常に比べて低速にするように構成した画像形成装置がある(特許文献1参照)。
また特許文献2では、転写部から定着部までの距離を、最大用紙サイズを考慮した長さに設定することにより、厚紙通紙に定着速度を低速にした場合であっても転写部での転写速度を下げずにすむので生産性の低下を抑制することができる画像形成装置が開示されている。
また特許文献3では、定着の設定温度を異なる設定温度にした場合による温度変更にともなう生産性低下を抑制するために、厚紙と薄紙とを同じ設定温度に設定すると共に、印刷ジョブの順番の入れ替える制御を行う画像形成装置が開示されている。ここで用いている「印刷ジョブの順番の入れ替える制御」とは、紙厚が異なる用紙を用いた印刷ジョブが混在する場合に、厚紙処理中に定着温度が設定温度以下になった場合に、薄紙の印刷ジョブを割り込み処理させことにより厚紙時の温度低下を防止するものである。
特開2001−5242号公報
特開2004−359386号公報
特開2002−251106号公報
特許文献1に記載の画像形成装置においては、厚紙と薄紙が混在している場合には、頻繁に定着速度を切り替える必要があり、生産性が低下してしまう。
また、特許文献2に記載の画像形成装置においては、転写部から定着部までの距離を最大用紙サイズ分だけ確保する必要があり、装置が大型化してしまうという問題がある。
特許文献3に記載の画像形成装置においては、薄紙の印刷ジョブと厚紙の印刷ジョブが適度に混在している場合にのみ成立し、それ以外の場合にはやはり用紙に応じた設定温度になるまで印刷ジョブを停止しなければならないという問題がある。
本願発明は上記問題に鑑み、複数の異なる坪量の用紙に画像形成する印刷ジョブの場合であっても、生産性を低下させることなく画像形成することが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
1.入力された印刷ジョブに基づいて用紙にトナー画像を形成する画像形成部と、
第1加熱源により加熱される第1加熱部と、該第1加熱部の温度を測定する第1温度センサと、第2加熱源により加熱される第2加熱部と、該第2加熱部の温度を測定する第2温度センサと、を備え、前記第1加熱部と前記第2加熱部とが圧着されることにより形成される定着ニップ部に、搬送された用紙のトナー画像面を前記第1加熱部に接触させるように通過させて用紙にトナーを定着させる定着装置と、
前記第1温度センサの検知した温度に基づいて前記第1加熱部が所定の制御温度になるように前記第1加熱源の制御、及び前記第2温度センサの検知した温度に基づいて前記第2加熱部が所定の制御温度になるように前記第2加熱源の制御を行う制御手段と、
を有する画像形成装置であって、
入力された印刷ジョブから、複数の異なる坪量の用紙にトナー画像を形成する混在モードであるか、単一の坪量の用紙にトナー画像を形成する単一モードであるかを判定するモード判定手段を有し、
前記制御手段は前記モード判定手段が印刷ジョブを混在モードと判定した場合に、
前記第1加熱部の制御温度を、該印刷ジョブで用いる坪量の最も大きい用紙の単一モードにおける制御温度以上に設定し、
前記第2加熱部の制御温度を、該印刷ジョブで用いる坪量の最も小さい用紙の単一モードにおける制御温度よりも低く設定するよう制御することを特徴とする画像形成装置。
第1加熱源により加熱される第1加熱部と、該第1加熱部の温度を測定する第1温度センサと、第2加熱源により加熱される第2加熱部と、該第2加熱部の温度を測定する第2温度センサと、を備え、前記第1加熱部と前記第2加熱部とが圧着されることにより形成される定着ニップ部に、搬送された用紙のトナー画像面を前記第1加熱部に接触させるように通過させて用紙にトナーを定着させる定着装置と、
前記第1温度センサの検知した温度に基づいて前記第1加熱部が所定の制御温度になるように前記第1加熱源の制御、及び前記第2温度センサの検知した温度に基づいて前記第2加熱部が所定の制御温度になるように前記第2加熱源の制御を行う制御手段と、
を有する画像形成装置であって、
入力された印刷ジョブから、複数の異なる坪量の用紙にトナー画像を形成する混在モードであるか、単一の坪量の用紙にトナー画像を形成する単一モードであるかを判定するモード判定手段を有し、
前記制御手段は前記モード判定手段が印刷ジョブを混在モードと判定した場合に、
前記第1加熱部の制御温度を、該印刷ジョブで用いる坪量の最も大きい用紙の単一モードにおける制御温度以上に設定し、
前記第2加熱部の制御温度を、該印刷ジョブで用いる坪量の最も小さい用紙の単一モードにおける制御温度よりも低く設定するよう制御することを特徴とする画像形成装置。
2.前記定着装置では前記定着ニップ部を通過させる用紙の搬送速度を切り換え可能であり、
前記混在モードにおける用紙の搬送速度が、前記印刷ジョブで用いる坪量の最も小さい用紙の単一モードにおける用紙の搬送速度、に設定されていることを特徴とする前記1に記載の画像形成装置。
前記混在モードにおける用紙の搬送速度が、前記印刷ジョブで用いる坪量の最も小さい用紙の単一モードにおける用紙の搬送速度、に設定されていることを特徴とする前記1に記載の画像形成装置。
3.前記第1加熱部と前記第2加熱部との圧接を解除する圧接解除手段を有し、
前記制御手段は、用紙を定着装置に搬送させない、非搬送時においては前記圧接解除手段により前記第1加熱部と前記第2加熱部との圧接を解除させるよう制御することを特徴とする前記1又は2に記載の画像形成装置。
前記制御手段は、用紙を定着装置に搬送させない、非搬送時においては前記圧接解除手段により前記第1加熱部と前記第2加熱部との圧接を解除させるよう制御することを特徴とする前記1又は2に記載の画像形成装置。
4.前記定着装置を通過した用紙に対して、該用紙のトナー画像面が凹となる方向に湾曲させた湾曲部を通過させることにより、用紙のカールを矯正するカール矯正し、且つカール矯正力の設定を変更可能なカール矯正部を有し、
前記単一モードにおけるカール矯正力の設定よりも、前記混在モードにおけるカール矯正力の設定を大きくしたことを特徴とする前記1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置。
前記単一モードにおけるカール矯正力の設定よりも、前記混在モードにおけるカール矯正力の設定を大きくしたことを特徴とする前記1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置。
5.前記カール矯正装置の前記カール矯正力の設定は、前記第1加熱部の制御温度と第2加熱部の制御温度との差分が大きくなるに従って、大きくなるように設定されていることを特徴とする前記4に記載の画像形成装置。
本願発明によれば、複数の異なる坪量の用紙に画像形成する印刷ジョブの場合であっても、生産性を低下させることなく画像形成することが可能となる。
本発明を実施の形態に基づいて説明するが、本発明は該実施の形態に限られない。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置1の中央断面図である。画像形成装置1は画像形成装置本体GHと画像読取装置YSとから構成される。画像形成装置本体GHは、タンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、複数組の画像形成部10Y、10M、10C、10K、ベルト状の中間転写体6、給紙搬送手段及び定着装置9、等からなる。
画像形成装置本体GHの上部には、自動原稿送り装置201と原稿画像走査露光装置202から成る画像読取装置YSが設置されている。自動原稿送り装置201の原稿台上に載置された原稿dは搬送手段により搬送され、原稿画像走査露光装置202の光学系により原稿の片面又は両面の画像が走査露光され、ラインイメージセンサCCDに読み込まれる。
ラインイメージセンサCCDにより光電変換されて形成された信号は、画像処理部において、アナログ処理、A/D変換、シェーディング補正、画像圧縮処理等が行われた後、露光手段3Y、3M、3C、3Kに送られる。
イエロー(Y)色の画像を形成する画像形成部10Yは、感光体ドラム1Yの周囲に帯電手段2Y、露光手段3Y、現像装置4Y及びクリーニング手段8Yを配置している。マゼンタ(M)色の画像を形成する画像形成部10Mは、感光体ドラム1Mの周囲に帯電手段2M、露光手段3M、現像装置4M及びクリーニング手段8Mを配置している。シアン(C)色の画像を形成する画像形成部10Cは、感光体ドラム1Cの周囲に帯電手段2C、露光手段3C、現像装置4C及びクリーニング手段8Cを配置している。黒(K)色の画像を形成する画像形成部10Kは、感光体ドラム1Kの周囲に帯電手段2K、露光手段3K、現像装置4K及びクリーニング手段8Kを配置している。そして、帯電手段2Yと露光手段3Y、帯電手段2Mと露光手段3M、帯電手段2Cと露光装置3C、及び帯電手段2Kと露光装置3Kは、潜像形成手段を構成する。なお、現像装置4Y、4M、4C、4Kは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及び黒(K)の小粒径のトナーとキャリアからなる2成分現像剤を内包する。
中間転写体6は、複数のローラにより巻回され、循環駆動される。
定着装置9は、加熱ローラ92と定着ローラ93とに張架されて循環駆動される無端状の定着ベルト91と、定着ベルト91を介して定着ローラ93を押圧する加圧ローラ94とを有し、定着ベルト91と加圧ローラ94との間に形成されたニップ部で用紙P(記録紙)上のトナー画像を加熱・加圧して定着する。
次に、画像形成工程について説明する。画像形成部10Y、10M、10C、10Kより形成された各色の画像は、回動する中間転写体6上に転写手段7Y、7M、7C、7Kにより逐次転写されて(1次転写)、カラー画像合成されたトナー画像が形成される。給紙カセット20内に収容された用紙Pは、給紙手段21により給紙され、給紙ローラ22A、22B、22C、22D、レジストローラ23等を経て、転写手段7Aに搬送され、用紙P上にカラー画像が転写される(2次転写)。カラー画像が転写された用紙Pは定着装置9において加熱・加圧され、用紙P上のカラートナー画像が定着される。その後、出口ローラ12、排紙ローラ24に挟持されて機外の排紙トレイ25上に載置される。
一方、転写手段7Aにより用紙Pにカラー画像を転写した後、用紙Pを曲率分離した中間転写体6は、クリーニング手段8Aにより残留トナーが除去される。
なお、以上はカラー画像を形成する画像形成装置であるが、本発明はモノクロ画像を形成する画像形成装置にも適用可能である。
[定着装置9]
図2は、本願発明の実施形態に係る定着装置の断面図である。定着ベルト91は、無端状に形成され、例えば、基体として厚さ70μmのPI(ポリイミド)や厚さ40μmのニッケル電鋳を用い、基体の外周面を弾性層として厚さ220μmの耐熱性のシリコンゴム(硬度JIS−A30°)で被覆し、更に、厚さ30μmの耐熱性樹脂であるPFA(パーフルオロアルコキシ)のチューブで被覆している。なお、内径寸法は例えば80mmである。
図2は、本願発明の実施形態に係る定着装置の断面図である。定着ベルト91は、無端状に形成され、例えば、基体として厚さ70μmのPI(ポリイミド)や厚さ40μmのニッケル電鋳を用い、基体の外周面を弾性層として厚さ220μmの耐熱性のシリコンゴム(硬度JIS−A30°)で被覆し、更に、厚さ30μmの耐熱性樹脂であるPFA(パーフルオロアルコキシ)のチューブで被覆している。なお、内径寸法は例えば80mmである。
加熱ローラ92は、定着ベルト91を加熱する加熱手段としてのハロゲンランプ92Aを内蔵し、例えば、アルミニュウム等から形成された肉厚2mmの円筒状の芯金92Bの外周面を、厚さ30μmのPFAでコーティングした樹脂層92cで被覆している。なお、外径寸法は例えば52mmである。
また、ハロゲンランプ92Aとしては、異なった紙幅に対応するため例えば930Wと600Wの部分を設けて軸方向に異なる発熱分布にしてある。
定着ローラ93は、鉄等の金属から形成された中実の芯金93Aを、弾性層93Bとして厚さ7mmの耐熱性のソリッドゴムであるシリコンゴム(硬度JIS−A10°)で被覆し、更に、厚さ30μmの低摩擦で耐熱性樹脂であるPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)でコーティングした樹脂層93Cで被覆している。なお、外径寸法は例えば40mmである。
加圧ローラ(加圧部材)94は、定着ベルト91を加熱する加熱手段としてのハロゲンランプ94Aを内蔵し、アルミニュウム等から形成された肉厚2mmの円筒状の芯金94Bの外周面を、弾性層94Cとして厚さ2mmの耐熱性のシリコンゴム(硬度JIS−A20°)で被覆し、更に、厚さ30μmのPFAチューブの樹脂層94Dで被覆している。なお、外径寸法は例えば50mmである。
そして、後述の圧付勢手段により、加圧ローラ94が定着ベルト91を定着ローラ93に圧着させている。
また、ハロゲンランプ94Aとしては、例えば530Wで軸方向に均一な発熱分布である。
更に、定着ベルト91の巻き掛け部での表面温度を検知する非接触の温度センサS1、定着ニップ部Nの直前での定着ベルト91の表面温度を検知する非接触の温度センサS12、及び加圧ローラ94の表面温度を検知する非接触の温度センサS2が設けられている。後述の制御手段により、温度センサS1の検知した温度に基づいて定着ベルト91が所定の制御温度になるようにハロゲンランプ92Aの作動が制御され、温度センサS2の検知した温度に基づいて外部加熱ローラ94が所定の制御温度になるようにハロゲンランプ94Aの作動が制御される。以下、温度センサS1の検知温度に基づく定着ベルト91の制御温度を「上制御温度」、温度センサS2の検知温度に基づく外部加熱ローラ94の制御温度を、「下制御温度」という。
また、定着ベルト91を加熱する加熱手段としては、どのような加熱手段を用いてもよく、例えば励磁コイルを用いた誘導加熱発熱体を用いてもよい。また、加熱手段は、必ずしも加熱ローラ92等の中に配置されていなくてもよく、どこに配置されていてもよい。また、定着ベルトを押圧するテンションローラを設けた定着装置であってもよい。
図2に示す実施形態においては、ハロゲンランプ92Aが「第1加熱源」、定着ベルト91、加熱ローラ92、及び定着ローラ93が「第1加熱部」、温度センサS1が「第1温度センサ」、としてそれぞれ機能する。またハロゲンランプ94Aは「第2加熱源」、加圧ローラ94が「第2加熱部」、温度センサS2が「第2温度センサ」としてそれぞれ機能する。なお、図2に示す実施形態においては、上定着ベルト、下ローラ方式の定着装置の例について説明しているが、これに限られず、上下ともローラ方式の定着装置あるいは、上下とも定着ベルト方式、上ローラで下ベルト方式の定着装置であってもよい。
このような構成において、駆動モータM1によって定着ローラ93を時計方向に回転させると、定着ベルト91及び加熱ローラ92も時計方向に回転し、加圧ローラ94は反時計方向に回転する。駆動モータM1の回転速度は、可変可能であり制御手段Cによりその回転速度を制御される。なお、駆動モータにより加圧ローラ94を駆動してもよい。
そして、加熱ローラ92に当接する定着ベルト91はハロゲンランプ92Aにより加熱され、加圧ローラ94もハロゲンランプ94Aによって加熱される。そして、不図示の付勢手段によって加圧ローラ94が定着ローラ93の方向に付勢されているので、定着ローラ93に巻回された定着ベルト91と加圧ローラ94との間の定着ニップ部Nで、給紙された用紙Pが加熱・加圧されて、用紙P上のトナー画像が定着される。
なお、図2に示した定着装置においては、加熱ローラ92が定着ローラ93の真上にあって互いの中心を通る直線上に定着ニップ部Nが形成されているが、これに限定されるものではなく、加熱ローラ92が定着ローラ93の横方向にあって、前記直線上ではない部分に定着ニップ部Nが形成されていてもよい。
[圧着解除手段11]
図3により圧着解除手段11の機能を説明する。図3(a)は定着装置9の使用時の状態の図で、図3(b)は加圧ローラ94による定着ベルト91側への圧着を解除した図である。図3は図2の前面側の断面図であり、背面側も対象で同様の構造としている。同図において、111は支点となる支軸、116は作用点となる支持部材、117Aは力点となる端部である。加圧ローラ94は両端部で径を絞っており、前面側と背面側の両端部で図示しない断熱スリーブ及びベアリングを介して支持部材116が支持している。図3(a)において、回動部材117は支軸111に軸支されて回動可能である。そして、回動部材117の端部117Aが圧縮バネ112により押圧され、回動部材117は反時計方向に付勢されている。
図3により圧着解除手段11の機能を説明する。図3(a)は定着装置9の使用時の状態の図で、図3(b)は加圧ローラ94による定着ベルト91側への圧着を解除した図である。図3は図2の前面側の断面図であり、背面側も対象で同様の構造としている。同図において、111は支点となる支軸、116は作用点となる支持部材、117Aは力点となる端部である。加圧ローラ94は両端部で径を絞っており、前面側と背面側の両端部で図示しない断熱スリーブ及びベアリングを介して支持部材116が支持している。図3(a)において、回動部材117は支軸111に軸支されて回動可能である。そして、回動部材117の端部117Aが圧縮バネ112により押圧され、回動部材117は反時計方向に付勢されている。
図3(a)において、回動部材117は支軸111に軸支されて回動可能である。そして、回動部材117の端部117Aが圧縮バネ112により押圧され、回動部材117は反時計方向に付勢されている。支持部材116を介して加圧ローラ94も回動し、加圧ローラ94は定着ベルト91(及び定着ローラ93)に圧着している。
一方、加圧ローラ94による定着ベルト91への圧着を解除するときは、図3(b)に示す如く、カム113を回転させる。カム113が回転すると、回動部材117の底部117Bがカム113によって押圧され、回動部材117は圧縮バネ112の付勢力に抗して時計方向に回動する。従って、支持部材116を介して加圧ローラ94も回動し、加圧ローラ94は定着ベルト91より離間するので、加圧ローラ94による定着ベルト91への圧着が解除される。本実施形態においては、画像形成を行っていない待機時においては、圧着が解除された状態にしている。これは第1加熱部と第2加熱部とが圧着されて接触している状態では、第1加熱部の温度と第2加熱部の温度が同じ温度になってしまうので、これを防ぐためである。なお圧着が解除された状態の待機時においては、定着ベルト91の温度分布が不均一になることを防ぐために、所定間隔で駆動モータM1を作動させて定着ベルトを回転させている。
図4は、本実施形態に係る画像形成装置1の制御ブロック図である。CPU101は画像形成装置1全体の動作を制御するものであり、システムバス109を介して、ROM(Read Only Memory)102やRAM(Random Access Memory)103等に接続されている。このCPU101は、ROM102に格納されている各種制御プログラムを読み出してRAM103に展開し、各部の動作を制御する。そして当該、CPU101が「制御手段」及び「モード判定手段」として機能する。
また、CPU101は、RAM103に展開したプログラムに従って各種処理を実行し、その処理結果をRAM103に格納すると共に操作表示部105に表示させる。そして、RAM103に格納した処理結果を所定の保存先に保存させる。
ROM102は、プログラムやデータ等を予め記憶しており、この記録媒体は磁気的、光学的記録媒体、若しくは半導体メモリで構成されている。
RAM103は、CPU101によって実行される各種制御プログラムによって処理されたデータ等を一時的に記憶するワークエリアを形成する。
HDD104は、画像読取部106で読み取って得た原稿画像の画像データを記憶したり、出力済みの画像データ等を記憶したりする機能を有する。
操作表示部105は各種の設定を可能にするものである。操作表示部105は例えばタッチパネル形式となっており、ユーザーが操作表示部105を通じて入力することによりカラー印刷やモノクロ印刷に関する条件、カセット20に装填されている用紙Pの坪量の設定を行うことができる。また、ネットワーク設定の情報等、各種の情報が操作表示部105に表示される。
プリントコントローラ100はネットワークI/Fを備え、ネットワークを通じて接続されている外部のPC等から印刷ジョブを受信する。受信した印刷ジョブは、当該プリントコントローラ100により所定のページ記述言語によって画像形成装置1で画像形成可能なデータ形式の画像データに変換し、印刷ジョブに含まれる制御データとともに、HDD104に一時的に記憶させたり、画像処理部107に送ったりする。
制御データとはジョブヘッダとも称されるものであり、当該制御データには、部数、一部あたりのページ数、出力(画像形成)に用いる用紙のサイズ及び坪量データ、フルカラーあるいはモノクロのモード情報、等が含まれる。また画像形成装置1に後処理装置として製本装置が接続されているような場合には、更に、後処理装置での処理方法、及び生成する冊子の表紙用紙の坪量及び中身(本身)用紙の坪量が含まれることになる。
画像形成部10は、画像処理部107によって画像処理された画像データを受け取り、シート上に画像を形成する。
[制御フロー]
図5は、本実施形態における画像形成装置1が行う制御フローの説明図である。当該制御フローは制御手段及びモード判定手段として機能するCPU101により実行される。
図5は、本実施形態における画像形成装置1が行う制御フローの説明図である。当該制御フローは制御手段及びモード判定手段として機能するCPU101により実行される。
まずステップS11では、外部のPC等から印刷ジョブの入力が行われる。
続くステップS12で、制御手段は印刷ジョブの制御データから、出力に用いる用紙の坪量データを解析する。
ステップS13では、モード判定手段は、解析した用紙の坪量から、当該印刷ジョブが複数の異なる坪量の用紙にトナー画像を形成する「混在モード」であるか、単一の坪量の用紙にトナー画像を形成する「単一モード」であるかを判定する。混在モードの例としては、画像形成装置1が製本装置と接続されており冊子を生成する場合には、その冊子の表紙を坪量の大きい用紙(いわゆる厚紙)を用い、中身を坪量の小さい用紙(いわゆる薄紙)を用いる場合である。
ステップS13でモード判定手段が、混在モードでないと判断した場合(ステップS13:NO)には制御フローは終了する、この場合には単一モードを実行することになる。
一方、混在モードであると判断した場合(ステップS13:Yes)には、続くステップS14では定着条件として(a)定着温度の設定、(b)定着速度の設定、を行う。ステップS14についての詳細は後述する。続くステップS21では、それまでは待機状態において圧着解除手段11により圧着が解除されていた、加圧ローラ94による定着ベルト91への圧着が行われ(図3(a)に示す状態)、設定した定着条件で制御温度になるように加熱源の制御を行ってから、印刷ジョブに基づく画像形成を実行して終了する。
[定着条件の設定]
図6は、ステップS14のサブルーチンを示す図である。同図のステップS141では、制御手段は、ステップS12で解析した坪量に応じてクラス分けを行う。クラス分けは、以下に示す表1の制御テーブルに基づいて行う。なお本実施形態においては、制御フローによる説明は省略しているが、用紙の坪量が、異なる坪量であるが同一クラスに含まれる場合、つまり複数のクラスに分けられない場合には、単一モードに移行させている。
図6は、ステップS14のサブルーチンを示す図である。同図のステップS141では、制御手段は、ステップS12で解析した坪量に応じてクラス分けを行う。クラス分けは、以下に示す表1の制御テーブルに基づいて行う。なお本実施形態においては、制御フローによる説明は省略しているが、用紙の坪量が、異なる坪量であるが同一クラスに含まれる場合、つまり複数のクラスに分けられない場合には、単一モードに移行させている。
ステップS142では、ステップS141で決定されたクラスの内、坪量が大きい方のクラスを「坪量大」にセットし、坪量が小さい方を「坪量小」にセットする。例えば厚紙2と薄紙1のクラスの場合には、坪量大には厚紙2が、坪量小には薄紙1がセットされることになる。
ステップS143では、制御手段は、坪量大のクラスに基づき、以下に示す表2の制御テーブルを参照することにより上制御温度(第1加熱部の制御温度)の決定を行う。
ステップS144では、制御手段は、以下の式により下制御温度Td(第2加熱部の制御温度)の決定を行う。
Td=Tdmono−α×(Tu−Tumono)
Tdmono:坪量小の単一モード時の下制御温度(表3参照)
Tumono:坪量小の単一モード時の上制御温度(表3参照)
α:坪量大、坪量小のクラスから決定される係数(表4参照)
Tu:ステップS143で決定した、第1加熱部の制御温度
Td=Tdmono−α×(Tu−Tumono)
Tdmono:坪量小の単一モード時の下制御温度(表3参照)
Tumono:坪量小の単一モード時の上制御温度(表3参照)
α:坪量大、坪量小のクラスから決定される係数(表4参照)
Tu:ステップS143で決定した、第1加熱部の制御温度
表3は、単一モードにおける用紙の坪量のクラスにおける、上制御温度Tumono、下制御温度Tdmono、並びに定着速度比の制御テーブルを示したものである。また定着速度比の欄には、薄紙1における定着速度を1とした場合における比率を示している。なおここでいう定着速度とは定着装置9へ搬送させる用紙の搬送速度のことである。制御手段は、表3に示す制御テーブルを参照することにより、ステップS142でセットした坪量小に対応する、上制御温度Tumono及び下制御温度Tdmonoを決定する。
表4は、坪量大のクラスと坪量小のクラスから係数αとの対応関係を示す制御テーブルである。ステップS142でセットした坪量大、坪量小のクラスから表4に示す制御テーブルを参照して係数αを決定する。当該αの値は、予め検討を行った結果定めた定数値であり、薄紙では下温度は上温度に比べて1〜1/2の影響度なので、上制御温度を上げた分の1〜2倍程度、下制御温度を下げるようにα値を定めている。なおここで上温度とは用紙を定着させた際の実際の第1加熱部の温度であり、下温度とは同第2加熱部の温度のことである。
表5は、坪量小のクラスと定着速度比との対応関係を示す制御テーブルである。なお本実施形態においては定着速度比の変更に伴う定着速度の変更に伴い、中間転写体6、レジストローラ23等の画像形成装置本体GH全体の周速度の変更も併せて行っている。
ステップS145では、制御手段は、ステップS142でセットした、坪量が最も小さい坪量小のクラスに基づいて表5に示す制御テーブルを参照することにより定着速度の決定を行い、サブルーチンのフローは終了し、図4の制御に戻る。
表6は、坪量大のクラスと坪量小のクラスの組み合わせから決定される、混在モードにおける定着条件の一例を示したものである。表中の各数字は、上制御温度Tu/下制御温度Td、定着速度比を示している。表6に示すように、上制御温度は、「印刷ジョブで用いる坪量の最も大きい用紙の単一モードにおける上制御温度以上」になるように設定しており、下制御温度は「印刷ジョブで用いる坪量の最も小さい用紙の単一モードにおける下制御温度よりも低く」なるように設定している。
本実施形態においては、表6に示す混在モードと表3に示す単一モードに定着条件の表から明らかなように、混在モード時の上制御温度を単一モード時の上制御温度よりも高く設定し、混在モード時の下制御温度を単一モードにおける下制御温度よりも低く設定するよう制御している。また定着速度比は坪量小の単一モード時の設定と同一にしているので、より高速の定着速度で定着することができ、かつ速度切り換えにより遅れも生じないため生産性を落とさずにすむ。
このようにするのは以下の理由による。
まずは、「上制御温度を高く設定する理由」について説明する。用紙表面上のトナー画像を定着ニップ部Nで定着させる際、坪量の大きい厚紙ではその用紙が厚いことにより用紙裏面側に接触する第2加熱部により熱供給は、用紙表面側に伝わりにくい。このことから、用紙の表面上の未定着トナーを用紙に定着させる際、厚紙は薄紙に比較して第2加熱部の温度(以下、単に下温度という)の影響は小さく、トナーに直接接触する第1加熱部の温度(以下、単に上温度という)の影響が大きい。
図7は、異なる坪量の用紙における、上温度と下温度の定着性への影響を表したグラフである。同図においては、上温度と下温度を振った条件下で、各用紙の坪量における定着性を満足させる下限の温度をプロットしたものである。坪量の大きい厚紙においては、上温度の影響が支配的であり、坪量の低くなるにつれて下温度の影響が大きくなることがわかる。
なお、ここでいう定着性とは、定着して得られたプリント画像の定着強度を、「電子写真技術の基礎と応用:電子写真学会編」第9章1.4項に記載のメンディングテープ剥離法に準じた方法を用いて定着率により評価した。ここでいう定着性は、例えば具体的には、トナーの付着量が0.6mg/cm2である2.54cm角のベタ黒プリント画像を作製した後、「スコッチメンディングテープ」(住友3M社製)で剥離する前後の画像濃度を測定し、画像濃度の残存率を定着率として求めている。そして所定の定着率以上(例えば90%、あるいは95%)となる場合には定着性を満足していることになる。
このような現象から、本実施形態においては、坪量の大きい厚紙においては、第1加熱部の制御温度を単一モードにおける厚紙の制御温度よりも高くすることにより、定着速度落とさない条件下においても定着性を確保するようにしている。
次に「下制御温度を低く設定する理由」について説明する。単に上温度を上げただけでは、薄紙に対しては、供給する熱量が多すぎるために、いわゆるホットオフセット等の不具合問題が懸念される。坪量の小さい薄紙においては、厚紙と異なり第1加熱部とともに第2加熱部の温度の影響も大きい。本実施形態においては、第1加熱部の制御温度を上げたことによる影響を少なくするために、第2加熱部の制御温度を単一モードにおける薄紙の制御温度よりも低くすることにより、第1加熱部の制御温度を高くすることによる不具合問題の影響を防ぐことができる。
図8は、異なる下温度における上温度と光沢度の関係を表したグラフである。同図においては80g/m2紙を用いている。図8に示すようにある温度までは、温度上昇に伴って光沢度も高くなるが、ある温度を過ぎると温度上昇に伴って光沢度は低くなる。これは、用紙に供給する熱量過多でトナーが溶けすぎ、定着ベルト91から用紙が分離する際に定着ベルト91とトナー間ではなく、定着ベルト91の表面にトナーの一部が残って(ホットオフセットして)トナー層が引きちぎられてトナー表面が荒れるために起こる。
なお、ここでいう「光沢度」とは、所定条件の下でトナー画像表面に光を照射した際に得られるトナー画像表面の反射の程度を定量したものであり、例えば以下の手順で定量することができる。すなわち、用紙表面の90%以上の面積領域がトナーで被覆されている画像部分を、「JIS Z8741 1983方法2」により、入射角75°にて光沢度測定装置(グロスメーター)「GMX−203(村上色彩技術研究所社製)」により測定した値を光沢度としている。
本実施形態において使用したトナー、定着装置、80g/m2紙の組み合わせでは、下温度が140℃の時、概ね上温度が200℃を超えると光沢度が低下し始める(もちろんトナー、定着装置、用紙の条件により光沢度が低下し始める温度は異なる)。
また光沢度は、前述の定着性同様に下温度の影響も受ける。下温度が定着性に与える影響は、前述の図7で説明した関係と全く同一の関係にある。即ち、薄紙では、下温度は上温度の1〜1/2の影響度となる。本実施形態において使用したトナー、定着装置、80g/m2紙の条件下では、下温度を140℃から100℃に40℃下げることにより、光沢度が低下し始める温度を200℃から220℃とすることができる。つまり下温度を下げることにより、ホットオフセット等による不具合により光沢度が低下するまでの温度を上げることができる。
つまり本実施形態における混在モードで最も用紙坪量差の大きい薄紙1と厚紙2の組み合わせでは、定着速度1/1でも坪量大の厚紙2の定着性を確保するため、上制御温度を215℃(単一モードでは190℃)に設定する。この際、単に上制御温度を上げただけでは坪量大の厚紙2の定着性は確保できるが、坪量小の薄紙1は熱量過多となり、図8に示したように光沢度が低下する領域に入ってしまう。そこで下制御温度を140℃から100℃とすることにより、熱量過多にならずに、薄紙1の光沢度が低下することを防止できる。なお、厚紙の光沢度は、厚紙の定着性と同様に下ローラ温度の影響をほとんど受けないので、下ローラ温度下げる影響はほとんどない。
なお、本実施形態においては、印刷ジョブに含まれる用紙の坪量のクラス(表1)が二つの場合について説明したが、これに限られず、三つ以上のクラスが混在するようにしてもよい。
本実施形態のような定着条件の制御を行うことにより、複数の異なる坪量の用紙に画像形成する印刷ジョブの場合であっても、生産性を低下させることなく画像形成することが可能となる。
図9は、実施例と比較例における、複数の異なる坪量の用紙に画像形成する際の1Jobの所要時間を表したものである。
比較例は単一モード(表3参照)のみを実行させたものであり、異なる坪量の用紙毎に定着条件の変更を行っている。実施例は、図1乃至図6で説明した本実施形態における混在モードを実行させたものである。また画像形成装置1における定着速度及び画像形成部10等でのプロセス速度は同一の300mm/s(表3の定着速度比1の場合)であり、A4判の印刷速度は65CPMである。また図9において横軸はjob番号であり、縦軸は所要時間(s)を示している。各job番号における坪量のクラスとその用紙枚数の内訳は以下のとおりである。例えばjob1では、厚紙2を1枚実施して、その後の薄紙1を10枚、最後に厚紙2を1枚、連続して実施したことを示している。
job1:厚紙2(1枚)、薄紙1(10枚)、厚紙2(1枚)
job2:厚紙1(1枚)、薄紙1(20枚)、厚紙1(1枚)
job3:薄紙2(1枚)、薄紙1(15枚)、薄紙2(1枚)
job4:厚紙2(1枚)、薄紙2(10枚)、厚紙2(1枚)
job5:厚紙2(1枚)、薄紙2(20枚)、厚紙1(1枚)
job6:厚紙2(1枚)、厚紙1(10枚)、厚紙2(1枚)
図9に示すように、本実施形態においては比較例に対して所要時間が短くなっており生産性が大きく改善されていることがわかる。
job1:厚紙2(1枚)、薄紙1(10枚)、厚紙2(1枚)
job2:厚紙1(1枚)、薄紙1(20枚)、厚紙1(1枚)
job3:薄紙2(1枚)、薄紙1(15枚)、薄紙2(1枚)
job4:厚紙2(1枚)、薄紙2(10枚)、厚紙2(1枚)
job5:厚紙2(1枚)、薄紙2(20枚)、厚紙1(1枚)
job6:厚紙2(1枚)、厚紙1(10枚)、厚紙2(1枚)
図9に示すように、本実施形態においては比較例に対して所要時間が短くなっており生産性が大きく改善されていることがわかる。
[第2の実施形態]
次に第2の実施形態における画像形成装置1について、図10及び図11に基づいて説明する。第2の実施形態においては、定着装置9の出口側に設けられた排紙ローラ12をカール矯正装置として用いている。なお、図10及び図11に示す以外の構成に関しては、図1乃至図6に示す実施形態と同一であり説明を省略する。
次に第2の実施形態における画像形成装置1について、図10及び図11に基づいて説明する。第2の実施形態においては、定着装置9の出口側に設けられた排紙ローラ12をカール矯正装置として用いている。なお、図10及び図11に示す以外の構成に関しては、図1乃至図6に示す実施形態と同一であり説明を省略する。
[カール矯正部12]
図10は、カール矯正部12の構成を説明する図である。図10(a)は側面図、図10(b)は図10(a)におけるにおけるX−X′の断面図を示している。
図10は、カール矯正部12の構成を説明する図である。図10(a)は側面図、図10(b)は図10(a)におけるにおけるX−X′の断面図を示している。
カール矯正部12は、駆動するウレタンローラ121と、固定して設けたステンレス(SUS)の丸棒からなる押圧ローラ120とを備えており、当該押圧ローラ120の外周一部を前記ウレタンローラ121の外径よりも内側にくい込ませた構成としてある。上記構成に加えて、定着装置9の定着速度よりも大きい周速度でウレタンローラ121を回転駆動することにより、進入してくる用紙をしごき、カールを矯正する。
カール矯正部12の主体をなすウレタンローラ121、押圧ローラ120は共に装置前後のパネル板129の間に支持されている。
ウレタンローラ121はローラ軸122の外周にスポンジ部材121を設けたもので、ローラ軸122の両端部は軸受123によって支持され、一方のローラ軸122の端部には歯車124が設けられている。歯車124は駆動モータM1(図2参照)と噛合関係にあって、ウレタンローラ121は駆動モータによって回転する。本実施形態にあっては、カール矯正部12と定着装置9とは近接した位置にあって、回転動作も通紙時に同時に行う関係から、カール矯正部12の駆動モータは定着手段9を駆動する駆動モータM1と共用とし、合理化を図っている。
ウレタンローラ121には、スポンジ状のシリコン発泡樹脂等が用いられ、例えば直径24.0mmのウレタンローラ121として成形している。成形されたウレタンローラ121はゴム硬度10度乃至18度(Asker C測定法による)を有している。
ゴム硬度は柔らかいほど潰しやすく、しごきの効果も大きいが、上記範囲のものが取り扱い性が良く、線速度の管理もし易いことから好適である。
ウレタンローラ121の回転時の線速度は、しごくように作用する必要から、定着装置9の線速度に対し+5%程度増速されていることが好ましく、本実施例においては、定着装置9の定着速度300mm/sに対して、ウレタンローラ121の線速度は304〜308mm/sの間に設定している。
押圧ローラ120は、ウレタンローラ121に対向して円柱状断面を有した棒状部材で、本実施形態においては、SUS等を材料とする金属棒の押圧ローラ120を用いている。押圧ローラ120は例えば直径10mmの丸棒で、両端を支持部材128によって固定した状態で支持されていて、ウレタンローラ121に対して最深部でくいこみ量H(図10(b)に示す:正規の外形から押し込んだ位置までの量)で、当接するよう設定されている。用紙Sのトナー画像面側を押圧ローラ120に接触させるように用紙Sを、押圧ローラ120とウレタンローラ121との当接面である湾曲部N2を通過させる。
図10(b)に示すように湾曲部N2は用紙Sのトナー画像面が凹となる方向に湾曲させており定着装置9で生じた用紙Sのカール方向とは逆方向である凹方向にしごかれることによりカール矯正が行われる。
また押圧ローラ120の支持位置は不図示のカムにより可変可能であり、押圧ローラ120の支持位置を変更することによりくいこみ量Hを変更することができる。当該くいこみ量Hを可変することによりカール矯正力を変更する。
[制御フロー]
図11は、第2の実施形態における画像形成装置1が行う制御フローの説明図である。図5に示す制御フローと同一の制御に関しては、同一符号を付すことにより説明を省略する。
図11は、第2の実施形態における画像形成装置1が行う制御フローの説明図である。図5に示す制御フローと同一の制御に関しては、同一符号を付すことにより説明を省略する。
図11に示す制御フローにおいてはステップS131からステップS133により混在モードにおける定着条件の設定を行うか否かを決定する。ステップS131では、制御手段はステップS12の解析結果により異なる坪量が混在しているか否かを判断する。
異なる坪量が混在しており(ステップS131:Yes)、坪量が大きい用紙の連続枚数が所定枚数j以下であり(ステップS132:Yes)、坪量の大きい用紙の、それ以外の用紙を合わせた全体の用紙枚数に対する比率kが所定割合以下であれば(ステップS133:Yes)、混在モードを実行するため、(図5、図6に示した第1の実施形態と同じ)ステップS14の定着条件の設定に移行する、定着条件の設定は図6に示した制御フローにより行う。一方、ステップS131乃至S133のいずれかがNoと判断した場合には、終了する。この場合には単一モードを実行することになる。
ここで、本実施形態においては所定枚数jを5枚に、比率kは1/3に設定している。これらの決定手順について図12、図13に基づいて説明する。図12は、厚紙2を連続して通紙させた場合の上温度(第1加熱部の定着ベルト91の温度)の推移を示したものである。図13は、厚紙2を5枚、厚紙1を10枚を1セットとして繰り返し通紙させた混在モードにおける連続通紙時の上温度の推移を示したものである。
図12に示すように例えば、クラス(表2参照)が坪量300g/m2の厚紙2と厚紙1との混在モードの定着条件下において、厚紙2の用紙を連続して通紙した場合においては、上温度は段々と低下して行く。定着可能な温度(図12の横線:定着下限)を下回るのは、連続通紙枚数が6枚以降であり、5枚以下であれば定着可能な温度を下回らない。厚紙2を連続通紙させた場合に第1加熱部の温度が、厚紙2が定着可能な温度を下回る直前の連続枚数を所定枚数jとしているので、図12に示す例においては所定枚数jは5枚となる。
一方で図13に示すように、厚紙2に続いて厚紙1の用紙を通紙した場合には温度は回復(上昇して制御温度に近づく)して行く。比率kは、厚紙2と厚紙1を交互に繰り返した場合に、定着ベルト91の長期的(例えば数十枚通紙相当の時間)な温度のトレンドが低下傾向とならない、厚紙2の全体に対する上限の割合を比率kとしている。図13に示す例においては、厚紙2の全体に対する比率が1/3であれば定着下限温度を下回らないことが確認できているので比率kを1/3としている。なお、これらの所定枚数j、比率kは、厚紙2の実際の坪量毎に異なる値を設定するようにしてもよい。
図11の説明に戻る。ステップS150では、ステップS14で決定した上制御温度Tuと、下制御温度Tdとの差分である制御温度差ΔT(=Tu−Td)によりカール矯正力の設定を行う。カール矯正力の設定については後述する。続くステップS21では、それまでは待機状態において圧着解除手段11により圧着が解除されていた、加圧ローラ94による定着ベルト91への圧着が行われ(図3(a)に示す状態)、設定した定着条件で制御温度になるように加熱源の制御を行ってから、印刷ジョブに基づく画像形成を実行して終了する。
[カール矯正力の設定]
表7は、制御温度差ΔTと、カール矯正部12のくいこみ量Hの設定との関係を表すものである。同図のくいこみ量Hになるように、制御手段は、押圧ローラ120の支持位置の変更を行う。これは、ステップS14の定着条件の変更により混在モードにおいては単一モードに比べて上制御温度はより高く、下制御温度はより低く設定されることになり、第1加熱部と第2加熱部の制御温度差は拡大することになる。このような条件下では、定着ニップ部を通紙させる用紙の表面と裏面では供給される熱量の差が大きくなるので、当該用紙のカール量は増大傾向となる。このカール量の増大に見合うように、逆方向へのカール矯正力の設定を強くすることにより、カールの矯正が適正に行えるようにしている。
1 画像形成装置
10、10Y、10M、10C、10K 画像形成部
9 定着装置
91 定着ベルト
92 加熱ローラ
93 定着ローラ
94 加圧ローラ
92A、94A ハロゲンランプ
S1、S2、S12 温度センサ
11 圧着解除手段
12 カール矯正部
M1 駆動モータ
N 定着ニップ部
N2 湾曲部
10、10Y、10M、10C、10K 画像形成部
9 定着装置
91 定着ベルト
92 加熱ローラ
93 定着ローラ
94 加圧ローラ
92A、94A ハロゲンランプ
S1、S2、S12 温度センサ
11 圧着解除手段
12 カール矯正部
M1 駆動モータ
N 定着ニップ部
N2 湾曲部
Claims (5)
- 入力された印刷ジョブに基づいて用紙にトナー画像を形成する画像形成部と、
第1加熱源により加熱される第1加熱部と、該第1加熱部の温度を測定する第1温度センサと、第2加熱源により加熱される第2加熱部と、該第2加熱部の温度を測定する第2温度センサと、を備え、前記第1加熱部と前記第2加熱部とが圧着されることにより形成される定着ニップ部に、搬送された用紙のトナー画像面を前記第1加熱部に接触させるように通過させて用紙にトナーを定着させる定着装置と、
前記第1温度センサの検知した温度に基づいて前記第1加熱部が所定の制御温度になるように前記第1加熱源の制御、及び前記第2温度センサの検知した温度に基づいて前記第2加熱部が所定の制御温度になるように前記第2加熱源の制御を行う制御手段と、
を有する画像形成装置であって、
入力された印刷ジョブから、複数の異なる坪量の用紙にトナー画像を形成する混在モードであるか、単一の坪量の用紙にトナー画像を形成する単一モードであるかを判定するモード判定手段を有し、
前記制御手段は前記モード判定手段が印刷ジョブを混在モードと判定した場合に、
前記第1加熱部の制御温度を、該印刷ジョブで用いる坪量の最も大きい用紙の単一モードにおける制御温度以上に設定し、
前記第2加熱部の制御温度を、該印刷ジョブで用いる坪量の最も小さい用紙の単一モードにおける制御温度よりも低く設定するよう制御することを特徴とする画像形成装置。 - 前記定着装置では前記定着ニップ部を通過させる用紙の搬送速度を切り換え可能であり、
前記混在モードにおける用紙の搬送速度が、前記印刷ジョブで用いる坪量の最も小さい用紙の単一モードにおける用紙の搬送速度、に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記第1加熱部と前記第2加熱部との圧接を解除する圧接解除手段を有し、
前記制御手段は、用紙を定着装置に搬送させない、非搬送時においては前記圧接解除手段により前記第1加熱部と前記第2加熱部との圧接を解除させるよう制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。 - 前記定着装置を通過した用紙に対して、該用紙のトナー画像面が凹となる方向に湾曲させた湾曲部を通過させることにより、用紙のカールを矯正するカール矯正し、且つカール矯正力の設定を変更可能なカール矯正部を有し、
前記単一モードにおけるカール矯正力の設定よりも、前記混在モードにおけるカール矯正力の設定を大きくしたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記カール矯正装置の前記カール矯正力の設定は、前記第1加熱部の制御温度と第2加熱部の制御温度との差分が大きくなるに従って、大きくなるように設定されていることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
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JP2013076890A (ja) * | 2011-09-30 | 2013-04-25 | Canon Inc | 画像処理装置、画像処理方法、およびプログラム |
JP2015121766A (ja) * | 2013-11-20 | 2015-07-02 | キヤノン株式会社 | 画像形成装置、画像形成方法、及びプログラム |
-
2008
- 2008-05-02 JP JP2008120245A patent/JP2009271231A/ja active Pending
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