JP2009271152A - 電子写真用感光体およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】導電性基体上に少なくとも電荷発生材料および電荷輸送材料を含む感光層を有する電子写真用感光体において、前記感光層が樹脂バインダとして、特定の共重合ポリアリレート樹脂を含むことを特徴とする電子写真用感光体。
【選択図】なし
Description
(式中、部分構造式(A)、(B)、および(C)は樹脂バインダを構成する構造単位を表し、l、m、およびnはそれぞれ各構造単位(A)、(B)および(C)のモル%を示し、l+m+nが100モル%、mが50〜65モル%、nが1〜10モル%であり、R1およびR2は、同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、シクロアルキル基、またはアリール基を示し、もしくはこれらが結合している炭素原子と共に環状構造を形成していてもよく、該環状構造には1または2個のアリーレン基が結合していてもよく、R3〜R18は、同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、フッ素原子、塩素原子、または臭素原子を示し、Aは炭素数4〜10の2価のアルキレン基を示す)で表される共重合ポリアリレート樹脂を含むことを特徴とするものである。
(式中、部分構造式(A)、(B)、および(C)は樹脂バインダを構成する構造単位を表し、l、m、およびnはそれぞれ各構造単位(A)、(B)および(C)のモル%を示し、l+m+nが100モル%、mが50〜65モル%、nが1〜10モル%であり、R1およびR2は、同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、シクロアルキル基、またはアリール基を示し、もしくはこれらが結合している炭素原子と共に環状構造を形成していてもよく、該環状構造には1または2個のアリーレン基が結合していてもよく、R3〜R18は、同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、フッ素原子、塩素原子、または臭素原子を示し、Aは炭素数4〜10の2価のアルキレン基を示す)で表される共重合ポリアリレート樹脂を含むことを特徴とするものである。
前述したように、電子写真用感光体は、積層型(機能分離型)感光体としての、いわゆる負帯電積層型感光体および正帯電積層型感光体と、主として正帯電型で用いられる単層型感光体とに大別される。図1は、本発明の一実施例の電子写真用感光体を示す模式的断面図であり、(イ)は負帯電型の積層型電子写真用感光体、(ロ)は正帯電型の単層型電子写真用感光体を夫々示している。
(共重合ポリアリレート樹脂の製造)
製造例1(共重合ポリアリレート樹脂(III−1)の製造方法)
5リットルの4口フラスコに、イオン交換水300mLと、NaOH1.24gと、p−tert−ブチルフェノール0.459gと、ビスフェノールA30.3gと、テトラブチルアンモニウムブロミド0.272gとを仕込んだ。そこに、塩化メチレン300mLに、テレフタル酸クロライド9.261gと、イソフタル酸クロライド17.704gと、アジピン酸クロライド0.246gとを溶解して、その溶液を2分ほどで投入し、更に、1.5時間攪拌して反応を行った。反応終了後、塩化メチレン200mLを追加して希釈した。水相を分離し、これを4倍容量のメタノールにて再沈した。60℃、2時間乾燥させた後、得られた粗製物を塩化メチレンにて5%溶液にし、それをイオン交換水にて洗浄した。反応液に対して5倍量のアセトンを激しく攪拌しながら、反応液を滴下させて再沈を行った。析出物をろ過し、60℃で2時間乾燥して、目的のポリマー22.5g(収率47.1%)を得た。得られた共重合ポリアリレート樹脂(III−1)のポリスチレン換算重量平均分子量Mwは68,500であった。この共重合ポリアリレート樹脂(III−1)の構造式を以下に示す。
(III−1)l:m:n=34:65:1(モル比)
製造例1中の、テレフタル酸クロライドの添加量を13.346g、イソフタル酸クロライドの添加量を13.619gとした以外は製造例1と同様に行った。得られた共重合ポリアリレート樹脂(III−2)(23.2g、収率48.5%)のポリスチレン平均分子量Mwは70,200であった。この共重合ポリアリレート樹脂(III−2)の構造式を以下に示す。
(III−2)l:m:n=49:50:1(モル比)
製造例1中の、テレフタル酸クロライドの添加量を12.802g、イソフタル酸クロライドの添加量を13.619gとし、さらにアジピン酸クロライドの添加量を0.737gとした以外は製造例1と同様に行った。得られた共重合ポリアリレート樹脂(III−3)(23.5g、収率49.2%)のポリスチレン平均分子量Mwは72,300であった。この共重合ポリアリレート樹脂(III−3)の構造式を以下に示す。
(III−3)l:m:n=47:50:3(モル比)
製造例1中の、テレフタル酸クロライドの添加量を11.985g、イソフタル酸クロライドの添加量を13.619gとし、さらにアジピン酸クロライドの添加量を1.473gとした以外は製造例1と同様に行った。得られた共重合ポリアリレート樹脂(III−4)(24.3g、収率51.0%)のポリスチレン平均分子量Mwは69,000であった。この共重合ポリアリレート樹脂(III−4)の構造式を以下に示す。
(III−4)l:m:n=44:50:6(モル比)
製造例1中の、テレフタル酸クロライドの添加量を10.895g、イソフタル酸クロライドの添加量を13.619gとし、さらにアジピン酸クロライドの添加量を2.456gとした以外は製造例1と同様に行った。得られた共重合ポリアリレート樹脂(III−5)(24.5g、収率51.0%)のポリスチレン平均分子量Mwは72,700であった。この共重合ポリアリレート樹脂(III−5)の構造式を以下に示す。
(II−5)l:m:n=40:50:10(モル比)
製造例1中の、ビスフェノールAを4,4’−シクロヘキシリデンビスフェノール35.6gとし、テレフタル酸クロライドの添加量を12.802g、イソフタル酸クロライドの添加量を13.619g、さらにアジピン酸クロライドの添加量を0.737gとした以外は製造例1と同様に行った。得られた共重合ポリアリレート樹脂(III−6)(28.0g、収率58.6%)のポリスチレン平均分子量Mwは72,700であった。この共重合ポリアリレート樹脂(III−6)の構造式を以下に示す。
(III−6)l:m:n=47:50:3(モル比)
製造例1中の、ビスフェノールAを4,4’−イソプロピリデン−ビス−(2−メチルフェノール)34.0gとし、テレフタル酸クロライドの添加量を12.802g、イソフタル酸クロライドの添加量を13.619g、さらにアジピン酸クロライドの添加量を0.737gとした以外は製造例1と同様に行った。得られた共重合ポリアリレート樹脂(III−7)(22.0g、収率46.2%)のポリスチレン平均分子量Mwは72,200であった。この共重合ポリアリレート樹脂(III−7)の構造式を以下に示す。
(III−7)l:m:n=47:50:3(モル比)
製造例1中の、テレフタル酸クロライドの添加量を6.537g、イソフタル酸クロライドの添加量を20.428gとし、さらにアジピン酸クロライドの添加量を0.246gとした以外は製造例1と同様に行った。得られた共重合ポリアリレート樹脂(III−8)(23.0g、収率48.1%)のポリスチレン平均分子量Mwは74,000であった。この共重合ポリアリレート樹脂(III−8)の構造式を以下に示す。
(III−8)l:m:n=24:75:1(モル比)
製造例1中の、テレフタル酸クロライドの添加量を7.899g、イソフタル酸クロライドの添加量を19.066gとし、さらにアジピン酸クロライドの添加量を0.246gとした以外は製造例1と同様に行った。得られた共重合ポリアリレート樹脂(III−9)(22.1g、収率46.2%)のポリスチレン平均分子量Mwは69,900であった。この共重合ポリアリレート樹脂(III−9)の構造式を以下に示す。
(III−9)l:m:n=29:70:1(モル比)
製造例1中の、テレフタル酸クロライドの添加量を16.070g、イソフタル酸クロライドの添加量を10.895gとし、さらにアジピン酸クロライドの添加量を0.246gとした以外は製造例1と同様に行った。得られた共重合ポリアリレート樹脂(III−10)(23.9g、収率50.0%)のポリスチレン平均分子量Mwは68,200であった。この共重合ポリアリレート樹脂(III−10)の構造式を以下に示す。
(III−10)l:m:n=59:40:1(モル比)
製造例1中の、テレフタル酸クロライドの添加量を18.794g、イソフタル酸クロライドの添加量を8.171gとし、さらにアジピン酸クロライドの添加量を0.246gとした以外は製造例1と同様に行った。得られた共重合ポリアリレート樹脂(III−11)(23.0g、収率48.1%)のポリスチレン平均分子量Mwは69,800であった。この共重合ポリアリレート樹脂(III−11)の構造式を以下に示す。
(III−11)l:m:n=69:30:1(モル比)
製造例1中の、テレフタル酸クロライドの添加量を13.483g、イソフタル酸クロライドの添加量を13.619gとし、さらにアジピン酸クロライドの添加量を0.123gとした以外は製造例1と同様に行った。得られた共重合ポリアリレート樹脂(III−12)(21.9g、収率45.8%)のポリスチレン平均分子量Mwは72,200であった。この共重合ポリアリレート樹脂(III−12)の構造式を以下に示す。
(III−12)l:m:n=49.5:50:0.5(モル比)
製造例1中の、テレフタル酸クロライドの添加量を10.623g、イソフタル酸クロライドの添加量を13.619gとし、さらにアジピン酸クロライドの添加量を2.701gとした以外は製造例1と同様に行った。得られた共重合ポリアリレート樹脂(III−13)(23.6g、収率49.6%)のポリスチレン平均分子量Mwは73,900であった。この共重合ポリアリレート樹脂(III−13)の構造式を以下に示す。
(III−13)l:m:n=39:50:11(モル比)
製造例1中の、テレフタル酸クロライドの添加量を9.533g、イソフタル酸クロライドの添加量を13.619gとし、さらにアジピン酸クロライドの添加量を3.683gとした以外は製造例1と同様に行った。得られた共重合ポリアリレート樹脂(III−14)(24.1g、収率50.8%)のポリスチレン平均分子量Mwは71,000であった。この共重合ポリアリレート樹脂(III−14)の構造式を以下に示す。
(III−14)l:m:n=35:50:15(モル比)
製造例1中の、テレフタル酸クロライドの添加量を8.035g、イソフタル酸クロライドの添加量を19.066gとし、さらにアジピン酸クロライドの添加量を0.123gとした以外は製造例1と同様に行った。得られた共重合ポリアリレート樹脂(III−15)(23.7g、収率49.6%)のポリスチレン平均分子量Mwは71,100であった。この共重合ポリアリレート樹脂(III−15)の構造式を以下に示す。
(III−15)l:m:n=29.5:70:0.5(モル比)
製造例1中の、テレフタル酸クロライドの添加量を13.483g、イソフタル酸クロライドの添加量を13.619gとし、さらにアジピン酸クロライドの添加量を0.123gとした以外は製造例1と同様に行った。得られた共重合ポリアリレート樹脂(III−16)(24.5g、収率51.2%)のポリスチレン平均分子量Mwは73,000であった。この共重合ポリアリレート樹脂(III−16)の構造式を以下に示す。
(III−16)l:m:n=49.5:50:0.5(モル比)
製造例1中の、テレフタル酸クロライドの添加量を5.175g、イソフタル酸クロライドの添加量を19.066gとし、さらにアジピン酸クロライドの添加量を2.701gとした以外は製造例1と同様に行った。得られた共重合ポリアリレート樹脂(III−17)(22.6g、収率47.5%)のポリスチレン平均分子量Mwは72,800であった。この共重合ポリアリレート樹脂(III−17)の構造式を以下に示す。
(III−17)l:m:n=19:70:11(モル比)
製造例1中の、テレフタル酸クロライドの添加量を13.346g、イソフタル酸クロライドの添加量を10.895gとし、さらにアジピン酸クロライドの添加量を2.701gとした以外は製造例1と同様に行った。得られた共重合ポリアリレート樹脂(III−18)(24.3g、収率51.1%)のポリスチレン平均分子量Mwは71,000であった。この共重合ポリアリレート樹脂(III−18)の構造式を以下に示す。
(III−18)l:m:n=49:40:11(モル比)
製造例1中の、テレフタル酸クロライドの添加量を12.802g、イソフタル酸クロライドの添加量を13.619gとし、さらにアジピン酸クロライドをスベリン酸クロライドとし、添加量を0.850gとした以外は製造例1と同様に行った。得られた共重合ポリアリレート樹脂(III−19)(23.5g、収率49.2%)のポリスチレン平均分子量Mwは72,400であった。この共重合ポリアリレート樹脂(III−19)の構造式を以下に示す。
(III−19)l:m:n=47:50:3(モル比)
製造例1中の、ビスフェノールAを4,4’−イソプロピリデン−ビス−(2,6−ジメチルフェノール)37.8gとし、テレフタル酸クロライドの添加量を12.802g、イソフタル酸クロライドの添加量を13.619g、さらにアジピン酸クロライドをスベリン酸クロライドに変え、添加量を0.850gとした以外は製造例1と同様に行った。得られた共重合ポリアリレート樹脂(III−20)(27.9g、収率58.6%)のポリスチレン平均分子量Mwは73,000であった。この共重合ポリアリレート樹脂(III−20)の構造式を以下に示す。
(III−20)l:m:n=47:50:3(モル比)
製造例1中の、テレフタル酸クロライドの添加量を12.802g、イソフタル酸クロライドの添加量を13.619gとし、さらにアジピン酸クロライドをセバシン酸クロライドとし、添加量を0.963gとした以外は製造例1と同様に行った。得られた共重合ポリアリレート樹脂(III−21)(22.9g、収率47.4%)のポリスチレン平均分子量Mwは71,100であった。この共重合ポリアリレート樹脂(III−21)の構造式を以下に示す。
(III−21)l:m:n=47:50:3(モル比)
製造例1中の、ビスフェノールAを4,4’−フェニル−メチレン−ビス−(2−メチルフェノール)36.7gとし、テレフタル酸クロライドの添加量を12.802g、イソフタル酸クロライドの添加量を13.619g、さらにアジピン酸クロライドをセバシン酸クロライドに変え、添加量を0.963gとした以外は製造例1と同様に行った。得られた共重合ポリアリレート樹脂(III−22)(25.4g、収率53.4%)のポリスチレン平均分子量Mwは72,000であった。この共重合ポリアリレート樹脂(III−22)の構造式を以下に示す。
(III−22)l:m:n=47:50:3(モル比)
製造例1中の、テレフタル酸クロライドの添加量を12.802g、イソフタル酸クロライドの添加量を13.619gとし、さらにアジピン酸クロライドをドデカン二酸クロライドとし、添加量を1.075gとした以外は製造例1と同様に行った。得られた共重合ポリアリレート樹脂(III−23)(24.0g、収率49.5%)のポリスチレン平均分子量Mwは73,000であった。この共重合ポリアリレート樹脂(III−23)の構造式を以下に示す。
(III−23)l:m:n=47:50:3(モル比)
製造例1中の、ビスフェノールAを4,4’−メチル−フェニル−メチレン−ビス−(2−メチルフェノール)38.6gとし、テレフタル酸クロライドの添加量を12.802g、イソフタル酸クロライドの添加量を13.619g、さらにアジピン酸クロライドをドデカン二酸クロライドに変え、添加量を1.075gとした以外は製造例1と同様に行った。得られた共重合ポリアリレート樹脂(III−24)(29g、収率61.0%)のポリスチレン平均分子量Mwは70,500であった。この共重合ポリアリレート樹脂(III−24)の構造式を以下に示す。
(III−24)l:m:n=47:50:3(モル比)
製造例1中の、テレフタル酸クロライドの添加量を7.354g、イソフタル酸クロライドの添加量を19.066gとし、アジピン酸クロライドをスベリン酸クロライドとし、添加量を0.850gに置き換えた以外は製造例1と同様に行った。得られた共重合ポリアリレート樹脂(III−25)(23.4g、収率48.9%)のポリスチレン換算重量平均分子量Mwは72,800であった。この共重合ポリアリレート樹脂(III−25)の構造式を以下に示す。
(III−25)l:m:n=27:70:3(モル比)
製造例1中の、テレフタル酸クロライドの添加量を13.483g、イソフタル酸クロライドの添加量を13.619gとし、アジピン酸クロライドをスベリン酸クロライドとし、添加量を0.142gに置き換えた以外は製造例1と同様に行った。得られた共重合ポリアリレート樹脂(III−26)(23.3g、収率48.7%)のポリスチレン換算重量平均分子量Mwは71,000であった。この共重合ポリアリレート樹脂(III−26)の構造式を以下に示す。
(III−26)l:m:n=49.5:50:0.5(モル比)
製造例1中の、テレフタル酸クロライドの添加量を7.354g、イソフタル酸クロライドの添加量を19.066gとし、アジピン酸クロライドをセバシン酸クロライドとし、添加量を0.963gに置き換えた以外は製造例1と同様に行った。得られた共重合ポリアリレート樹脂(III−27)(23.5g、収率49.0%)のポリスチレン換算重量平均分子量Mwは69,000であった。この共重合ポリアリレート樹脂(III−27)の構造式を以下に示す。
(III−27)l:m:n=27:70:3(モル比)
製造例1中の、テレフタル酸クロライドの添加量を13.483g、イソフタル酸クロライドの添加量を13.619gとし、アジピン酸クロライドをセバシン酸クロライドとし、添加量を0.160gに置き換えた以外は製造例1と同様に行った。得られた共重合ポリアリレート樹脂(III−28)(22.8g、収率47.6%)のポリスチレン換算重量平均分子量Mwは68,100であった。この共重合ポリアリレート樹脂(III−28)の構造式を以下に示す。
(III−28)l:m:n=49.5:50:0.5(モル比)
製造例1中の、テレフタル酸クロライドの添加量を7.354g、イソフタル酸クロライドの添加量を19.066gとし、アジピン酸クロライドをドデカン二酸クロライドとし、添加量を1.075gに置き換えた以外は製造例1と同様に行った。得られた共重合ポリアリレート樹脂(III−29)(24.2g、収率50.3%)のポリスチレン換算重量平均分子量Mwは72,300であった。この共重合ポリアリレート樹脂(III−29)の構造式を以下に示す。
(III−29)l:m:n=27:70:3(モル比)
製造例1中の、テレフタル酸クロライドの添加量を13.483g、イソフタル酸クロライドの添加量を13.619gとし、アジピン酸クロライドをドデカン二酸クロライドとし、添加量を0.179gに置き換えた以外は製造例1と同様に行った。得られた共重合ポリアリレート樹脂(III−30)(23.9g、収率49.9%)のポリスチレン換算重量平均分子量Mwは72,200であった。この共重合ポリアリレート樹脂(III−30)の構造式を以下に示す。
(III−30)l:m:n=49.5:50:0.5(モル比)
製造例1中の、テレフタル酸クロライドの添加量を13.619g、イソフタル酸クロライドの添加量を13.619gとし、アジピン酸クロライドは添加せずに製造例1と同様に行った。得られた共重合ポリアリレート樹脂(III−31)(24.0g、収率50.2%)のポリスチレン換算重量平均分子量Mwは72,700であった。この共重合ポリアリレート樹脂(III−31)の構造式を以下に示す。
(III−31)l:m=50:50(モル比)
製造例1中の、テレフタル酸クロライドの添加量を8.171g、イソフタル酸クロライドの添加量を19.066gとし、アジピン酸クロライドは添加せずに製造例1と同様に行った。得られた共重合ポリアリレート樹脂(III−32)(24.0g、収率50.2%)のポリスチレン換算重量平均分子量Mwは74,200であった。この共重合ポリアリレート樹脂(III−32)の構造式を以下に示す。
(III−32)l:m=30:70(モル比)
実施例1
導電性基体1としてのアルミニウム製円筒の外周に、下引き層として、アルコール可溶性ナイロン(東レ(株)製、商品名「CM8000」)5質量部と、アミノシラン処理された酸化チタン微粒子5質量部とを、メタノール90質量部に溶解、分散させて調製した塗布液を浸漬塗工し、温度100℃で30分間乾燥して、膜厚3μmの下引き層2を形成した。
で示される無金属フタロシアニン1質量部と、樹脂バインダとしてのポリビニルブチラール樹脂(積水化学(株)製、商品名「エスレックKS−1」)1.5質量部とをジクロロメタン60質量部に溶解、分散させて調製した塗布液を浸漬塗工し、温度80℃で30分間乾燥して、膜厚0.3μmの電荷発生層4を形成した。
で示されるスチルベン化合物90質量部と、樹脂バインダとしての前記製造例1の共重合ポリアリレート樹脂(III−1)110質量部とを、ジクロロメタン1000質量部に溶解して調製した塗布液を浸漬塗工し、温度90℃で60分間乾燥して、膜厚25μmの電荷輸送層5を形成し、有機電子写真用感光体を作製した。
実施例1で使用した製造例1の共重合ポリアリレート樹脂(III−1)を、製造例2で製造した共重合ポリアリレート樹脂(III−2)に代えた以外は、実施例1と同様の方法で有機電子写真用感光体を作製した。
実施例1で使用した製造例1の共重合ポリアリレート樹脂(III−1)を、製造例3で製造した共重合ポリアリレート樹脂(III−3)に代えた以外は、実施例1と同様の方法で有機電子写真用感光体を作製した。
実施例1で使用した製造例1の共重合ポリアリレート樹脂(III−1)を、製造例4で製造した共重合ポリアリレート樹脂(III−4)に代えた以外は、実施例1と同様の方法で有機電子写真用感光体を作製した。
実施例1で使用した製造例1の共重合ポリアリレート樹脂(III−1)を、製造例5で製造した共重合ポリアリレート樹脂(III−5)に代えた以外は、実施例1と同様の方法で有機電子写真用感光体を作製した。
実施例1で使用した製造例1の共重合ポリアリレート樹脂(III−1)を、製造例6で製造した共重合ポリアリレート樹脂(III−6)に代えた以外は、実施例1と同様の方法で有機電子写真用感光体を作製した。
実施例1で使用した製造例1の共重合ポリアリレート樹脂(III−1)を、製造例7で製造した共重合ポリアリレート樹脂(III−7)に代えた以外は、実施例1と同様の方法で有機電子写真用感光体を作製した。
実施例1で使用した製造例1の共重合ポリアリレート樹脂(III−1)を、製造例8で製造した共重合ポリアリレート樹脂(III−8)に代えた以外は、実施例1と同様の方法で有機電子写真用感光体を作製した。
実施例1で使用した製造例1の共重合ポリアリレート樹脂(III−1)を、製造例9で製造した共重合ポリアリレート樹脂(III−9)に代えた以外は、実施例1と同様の方法で有機電子写真用感光体を作製した。
実施例1で使用した製造例1の共重合ポリアリレート樹脂(III−1)を、製造例10で製造した共重合ポリアリレート樹脂(III−10)に代えた以外は、実施例1と同様の方法で有機電子写真用感光体を作製した。
実施例1で使用した製造例1の共重合ポリアリレート樹脂(III−1)を、製造例11で製造した共重合ポリアリレート樹脂(III−11)に代えた以外は、実施例1と同様の方法で有機電子写真用感光体を作製した。
実施例1で使用した製造例1の共重合ポリアリレート樹脂(III−1)を、製造例12で製造した共重合ポリアリレート樹脂(III−12)に代えた以外は、実施例1と同様の方法で有機電子写真用感光体を作製した。
実施例1で使用した製造例1の共重合ポリアリレート樹脂(III−1)を、製造例13で製造した共重合ポリアリレート樹脂(III−13)に代えた以外は、実施例1と同様の方法で有機電子写真用感光体を作製した。
実施例1で使用した製造例1の共重合ポリアリレート樹脂(III−1)を、製造例14で製造した共重合ポリアリレート樹脂(III−14)に代えた以外は、実施例1と同様の方法で有機電子写真用感光体を作製した。
実施例1で使用した製造例1の共重合ポリアリレート樹脂(III−1)を、製造例15で製造した共重合ポリアリレート樹脂(III−15)に代えた以外は、実施例1と同様の方法で有機電子写真用感光体を作製した。
実施例1で使用した製造例1の共重合ポリアリレート樹脂(III−1)を、製造例16で製造した共重合ポリアリレート樹脂(III−16)に代えた以外は、実施例1と同様の方法で有機電子写真用感光体を作製した。
実施例1で使用した製造例1の共重合ポリアリレート樹脂(III−1)を、製造例17で製造した共重合ポリアリレート樹脂(III−17)に代えた以外は、実施例1と同様の方法で有機電子写真用感光体を作製した。
実施例1で使用した製造例1の共重合ポリアリレート樹脂(III−1)を、製造例18で製造した共重合ポリアリレート樹脂(III−18)に代えた以外は、実施例1と同様の方法で有機電子写真用感光体を作製した。
実施例1で使用した製造例1の共重合ポリアリレート樹脂(III−1)を、製造例19で製造した共重合ポリアリレート樹脂(III−19)に代えた以外は、実施例1と同様の方法で有機電子写真用感光体を作製した。
実施例1で使用した製造例1の共重合ポリアリレート樹脂(III−1)を、製造例20で製造した共重合ポリアリレート樹脂(III−20)に代えた以外は、実施例1と同様の方法で有機電子写真用感光体を作製した。
実施例1で使用した製造例1の共重合ポリアリレート樹脂(III−1)を、製造例21で製造した共重合ポリアリレート樹脂(III−21)に代えた以外は、実施例1と同様の方法で有機電子写真用感光体を作製した。
実施例1で使用した製造例1の共重合ポリアリレート樹脂(III−1)を、製造例22で製造した共重合ポリアリレート樹脂(III−22)に代えた以外は、実施例1と同様の方法で有機電子写真用感光体を作製した。
実施例1で使用した製造例1の共重合ポリアリレート樹脂(III−1)を、製造例23で製造した共重合ポリアリレート樹脂(III−23)に代えた以外は、実施例1と同様の方法で有機電子写真用感光体を作製した。
実施例1で使用した製造例1の共重合ポリアリレート樹脂(III−1)を、製造例24で製造した共重合ポリアリレート樹脂(III−24)に代えた以外は、実施例1と同様の方法で有機電子写真用感光体を作製した。
実施例1で使用した製造例1の共重合ポリアリレート樹脂(III−1)を、製造例25で製造した共重合ポリアリレート樹脂(III−25)に代えた以外は、実施例1と同様の方法で有機電子写真用感光体を作製した。
実施例1で使用した製造例1の共重合ポリアリレート樹脂(III−1)を、製造例26で製造した共重合ポリアリレート樹脂(III−26)に代えた以外は、実施例1と同様の方法で有機電子写真用感光体を作製した。
実施例1で使用した製造例1の共重合ポリアリレート樹脂(III−1)を、製造例27で製造した共重合ポリアリレート樹脂(III−27)に代えた以外は、実施例1と同様の方法で有機電子写真用感光体を作製した。
実施例1で使用した製造例1の共重合ポリアリレート樹脂(III−1)を、製造例28で製造した共重合ポリアリレート樹脂(III−28)に代えた以外は、実施例1と同様の方法で有機電子写真用感光体を作製した。
実施例1で使用した製造例1の共重合ポリアリレート樹脂(III−1)を、製造例29で製造した共重合ポリアリレート樹脂(III−29)に代えた以外は、実施例1と同様の方法で有機電子写真用感光体を作製した。
実施例1で使用した製造例1の共重合ポリアリレート樹脂(III−1)を、製造例30で製造した共重合ポリアリレート樹脂(III−30)に代えた以外は、実施例1と同様の方法で有機電子写真用感光体を作製した。
実施例1で使用した製造例1の共重合ポリアリレート樹脂(III−1)を、製造例31で製造した共重合ポリアリレート樹脂(III−31)に代えた以外は、実施例1と同様の方法で有機電子写真用感光体を作製した。
実施例1で使用した製造例1の共重合ポリアリレート樹脂(III−1)を、製造例32で製造した共重合ポリアリレート樹脂(III−32)に代えた以外は、実施例1と同様の方法で有機電子写真用感光体を作製した。
導電性基体1としてのアルミニウム製円筒の外周に、下引き層として、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体(日信化学(株)製、商品名「SOLBIN−A」)5質量部をメチルエチルケトン95質量部に攪拌溶解させて調製した塗布液を浸漬塗工し、温度100℃で30分間乾燥して、膜厚0.2μmの下引き層2を形成した。
で示される無金属フタロシアニン2質量部と、正孔輸送材料としての下記式、
で示されるスチルベン化合物65質量部と、電子輸送材料としての下記式、
で示される化合物28質量部と、樹脂バインダとしての前記製造例1の共重合ポリアリレート樹脂(III−1)105質量部とを、ジクロロメタン1000質量部に溶解、分散させて調製した塗布液を浸漬塗工し、温度100℃で60分間乾燥して、膜厚25μmの感光層を形成し、有機電子写真用感光体を作製した。
実施例8で使用した製造例1の共重合ポリアリレート樹脂(III−1)を、製造例8で製造した共重合ポリアリレート樹脂(III−8)に代えた以外は、実施例9と同様の方法で有機電子写真用感光体を作製した。
上述した実施例1〜14および比較例1〜20で作製した感光体の、耐ソルベントクラック性、潤滑性、および電気特性を下記の方法で評価した。併せて、塗布液状態の評価として、電荷輸送層用塗布液調製時における共重合ポリアリレート樹脂の溶剤に対する溶解性の評価も示した。
各感光体に25℃/50%環境でデオックスクリーム(米国 LaserLand Inc.製)を感光体ドラム表面に約2mlを7等分し、スポイトを使用して7箇所に均等に塗布し、そのまま放置した。放置時間を5分、10分、15分、30分、60分、90分、120分とし、各時間が経過したところで、清浄なウエスを用いてふきとりをおこなった。この際、クリームを塗布した表面にクラックが生じているか否かで判定を行った。結果はクラックが検出された最短の時間を示した。また120分経過でもクラックが生じていなかった場合は「120分以上」として判定した。得られた結果を下記の表3および4中に示す。
ヘイドン表面性試験機を用い、実施例及び比較例にて作製された感光体ドラム表面の潤滑性を測定した。ウレタン性ゴムブレードを一定荷重(20g)にてドラム表面に押し付け、ドラムの長手方向にこのブレードを動かすことにより生じる摩擦での荷重を摩擦力として計測した。基準試料としてポリエチレン製のフィルムを用い、測定サンプルとおなじ形状の素管上にのせ、フィルムが動かない様に固定した上で、被験サンプルと全く同じ測定方法により測定を実施した。
被験サンプルとフィルムのそれぞれの摩擦力を用いて下記式により摩擦係数を算出した。
(摩擦係数)=(被験サンプルの摩擦力)/(基準試料(フィルム)の摩擦力)
本測定に共した実験パラメーターは下記の通りであった。
測定機 ヘイドン表面試験機 14−D型
ゴム硬度
ゴム接触角度
ゴム移動幅 50mm
ゴム移動速度 10mm/秒
接触荷重 50g
基準試料 ポリエチレンフィルム(25μm厚)
実施例1〜13および比較例1〜19の積層型感光体については、まず、感光体の表面を暗所にてコロナ放電により−650Vに帯電せしめた後、帯電直後の表面電位V0を測定した。
続いて、暗所で5秒間放置後、表面電位V5を測定し、下記式(1)、
Vk5=V5/V0×100 (1)
に従って、帯電後5秒後における電位保持率Vk5(%)を求めた。
続いて、暗所で5秒間放置後、表面電位V5を測定し、前記式(1)に従って帯電後5秒後における電位保持率Vk5(%)を求めた。
2 下引き層
3 感光層(単層型)
4 電荷発生層
5 電荷輸送層
6 表面保護層
Claims (9)
- 導電性基体上に少なくとも電荷発生材料および電荷輸送材料を含む感光層を有する電子写真用感光体において、前記感光層が樹脂バインダとして、下記一般式(I)、
(式中、部分構造式(A)、(B)、および(C)は樹脂バインダを構成する構造単位を表し、l、m、およびnはそれぞれ各構造単位(A)、(B)および(C)のモル%を示し、l+m+nが100モル%、mが50〜65モル%、nが1〜10モル%であり、R1およびR2は、同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、シクロアルキル基、またはアリール基を示し、もしくはこれらが結合している炭素原子と共に環状構造を形成していてもよく、該環状構造には1または2個のアリーレン基が結合していてもよく、R3〜R18は、同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、フッ素原子、塩素原子、または臭素原子を示し、Aは炭素数4〜10の2価のアルキレン基を示す)で表される共重合ポリアリレート樹脂を含むことを特徴とする電子写真用感光体。 - 前記感光層が少なくとも電荷発生層と電荷輸送層とからなる積層型であり、かつ該電荷輸送層が前記一般式(I)で表わされる共重合ポリアリレート樹脂を含む請求項1記載の電子写真用感光体。
- 前記感光層が少なくとも電荷輸送層と電荷発生層とからなる積層型であり、かつ該電荷発生層が前記一般式(I)で表わされる共重合ポリアリレート樹脂を含む請求項1記載の電子写真用感光体。
- 前記感光層が単層型であり、かつ該単層型の感光層が前記一般式(I)で表わされる共重合ポリアリレート樹脂を含む請求項1記載の電子写真用感光体。
- 前記一般式(I)において、R1およびR2がそれぞれメチル基であり、かつR3〜R18が水素原子である請求項1記載の電子写真用感光体。
- 前記感光層の表面に接触して帯電させる帯電機構により帯電されることを特徴とする請求項1記載の電子写真用感光体。
- 帯電機構または転写機構から発生するオゾンまたは窒素酸化物を排出または減少させる機構を包含する電子写真装置に組み込まれる請求項1記載の電子写真用感光体。
- 液体現像剤を用いて現像する現像機構により現像される請求項1記載の電子写真用感光体。
- 導電性基体上に、少なくとも樹脂バインダを含む塗布液を塗布して感光体を形成する工程を包含する電子写真用感光体の製造方法において、該塗布液中に、樹脂バインダとして、下記一般式(I)、
(式中、部分構造式(A)、(B)、および(C)は樹脂バインダを構成する構造単位を表し、l、m、およびnはそれぞれ各構造単位(A)、(B)および(C)のモル%を示し、l+m+nが100モル%、mが50〜65モル%、nが1〜10モル%であり、R1およびR2は、同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、シクロアルキル基、またはアリール基を示し、もしくはこれらが結合している炭素原子と共に環状構造を形成していてもよく、該環状構造には1または2個のアリーレン基が結合していてもよく、R3〜R18は、同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、フッ素原子、塩素原子、または臭素原子を示し、Aは炭素数4〜10の2価のアルキレン基を示す)で表される共重合ポリアリレート樹脂を含むことを特徴とする電子写真用感光体の製造方法。
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