JP2009270251A - カーテンウォール - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下側のカーテンウォールユニット10の上部通気経路35と上側のカーテンウォールユニット10の底部開口12Fとを連通させて外気導入口30Aを構成したことで、この外気導入口30Aを介して外気を取り込むことができるとともに、カーテンウォールユニット10の上部に設けた下部通気経路36で内気排出口30Bを構成したことで、内気を屋外に排出することができ、屋内空間の換気を実施することができる。また、カーテンウォールユニット10の上部に上部通気経路35および下部通気経路36を形成したことで、施工誤差があってもこれらが互いに位置ずれすることがなく、外観意匠性を良好にすることができる。
【選択図】図4
Description
特許文献1に記載されたカーテンウォールは、屋内空間と屋外空間とを仕切るガラスパネル等の面材が二重に設けられ、それらの面材同士の間に中間空間を有した、いわゆるダブルスキンタイプのカーテンウォールであって、下枠部分に外気を中間空間に取り入れ可能な下部換気口が設けられ、上枠部分に中間空間の内気を排出可能な上部換気口が設けられている。このような換気機能を有したダブルスキンタイプのカーテンウォールでは、中間空間に取り込んだ外気が日射によって暖められて上昇し、この上昇した暖かい中間空間の内気が屋外に排出されることで、中間空間の温度上昇を抑制するとともに屋内空間の温度の変動をも抑制することができ、空調負荷を低減させることが可能になっている。
しかしながら、従来のカーテンウォールでは、上下のカーテンウォールユニットを設置する際に施工誤差が生じると、上下に並ぶルーバーの位置ずれが目立ってしまい、外観意匠が低下してしまう可能性があるため、カーテンウォールユニットの取り付けに際して位置決め作業に手間が掛かるという不都合がある。また、従来のように、個々のカーテンウォールユニットの上下に分けて換気口およびルーバーを設けた構造では、任意の階において当該ユニットの左右にPC(プレキャストコンクリート)カーテンウォール等のカーテンウォールユニットと構造が異なる壁体が設けられた場合には、換気口のルーバーが左右に連続せずに、上下いずれかの換気口が途中で途切れてしまうなど、外観デザイン上の不都合を生じる可能性がある。
このような構成では、コンクリート製の第2面状体を設置した壁位置においては換気機能を設けずに、この第2面状体の上側および下側に設けた第1面状体においては、前述のように外気導入および内気排出の換気機能が設けられることとなる。従って、第1面状体の上下に第1面状体および第2面状体のいずれの面状体が設けられても、第1面状体の位置において換気機能を設けることができ、面状体の配置自由度を高めて建物の外壁面の意匠性を向上させることができる。
このような構成では、第1面状体の第1上部通気経路および下部通気経路と、第2面状体の第2上部通気経路および外装部材との外観が略同一に形成されるので、第1および第2の面状体が上下左右に適宜な順で設けられる場合であっても、外観意匠を統一することができる。この際、第1面状体と第2面状体とが左右に設けられる場合には、第1上部通気経路と第2上部通気経路とが左右に連続し、下部通気経路と通気外装部材とが左右に連続することになるため、下部通気経路の屋外側に設けるルーバー等と同様の部材で外装部材を形成しておけば、第2面状体の外装部材位置に通気経路が設けられていなくても、外観上はルーバー等を左右に連続させて外観デザインを良好にできる。
図1は、本実施形態に係るカーテンウォール1を備える建物の外観を示す正面図である。図2および図3は、建物の外壁部分を断面して示す縦断面図および横断面図である。図4は、カーテンウォール1の一部を拡大して示す縦断面図であり、図1に矢視IV−IV線で示す断面図である。
建物の外壁面を構成するカーテンウォール1は、図1に示すように、屋外ガラスパネル16を有して透光性のある第1面状体としてのカーテンウォールユニット10と、プレキャストコンクリート製で透光性のない第2面状体としてのPCカーテンウォール20とを備えて構成されている。
PCカーテンウォール20は、全体略板状に形成されたプレキャストコンクリート製であって、図示しないファスナー等を介して建物躯体に支持されている。
(1)すなわち、カーテンウォールユニット10同士が上下に設けられる場合、およびPCカーテンウォール20の上側にカーテンウォールユニット10が設けられる場合のいずれであっても、外気導入口30Aまたは外気導入口40Aを介して上側のカーテンウォールユニット10の中間空間10Aに外気を導入することができる。そして、カーテンウォールユニット10において、その上部の内気排出口30Bを介して中間空間10Aの内気を屋外に排気することができる。従って、カーテンウォールユニット10とPCカーテンウォール20とが上下左右にどのように設けられた場合でも、カーテンウォールユニット10の中間空間10Aを換気することができ、換気機能を備えたままでカーテンウォールユニット10とPCカーテンウォール20とを任意に配置することができ、建物外観のデザイン上の自由度を向上させることができる。
例えば、前記実施形態では、カーテンウォール1がカーテンウォールユニット10とPCカーテンウォール20とをそれぞれ複数有して構成されていたが、これに限らず、本発明のカーテンウォールは、複数のカーテンウォールユニット10が上下左右に設けられていてもよい。
さらに、前記実施形態では、第1面状態としてユニット化されたカーテンウォールユニット10を用いたが、これに限らず、カーテンウォールユニット10と同様の構成を有した上枠11、下枠12、縦枠13、ガラスパネル等を建物の取付位置において組み立てるノックダウン式のカーテンウォールであってもよい。
また、前記実施形態では、カーテンウォールユニット10が中間空間10Aを有したダブルスキンタイプのものであったが、これに限らず、屋外側の面材のみを有したシングルスキンタイプのものであってもよい。この場合には、外気導入口30Aから取り込んだ外気が屋内空間に導入され、屋内空間の内気が内気排出口30Bから屋外に排出されるように構成されていればよい。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
Claims (4)
- 建物外壁面を構成する複数の面状体が上下左右に設けられるカーテンウォールであって、
前記複数の面状体は、枠体と面材とを有した第1面状体を複数含んで構成され、
前記第1面状体には、前記面材の屋内側に対向する屋内面材と、これらの面材と屋内面材との間に形成される中間空間とが設けられ、
前記第1面状体の上部には、屋外側に開口するとともに上方に開口した上部通気経路と、この上部通気経路の下側に設けられて屋外と前記中間空間とを連通する下部通気経路とが形成され、当該第1面状体の底部には、前記中間空間に連通するとともに下方に開口した底部開口が形成され、
前記第1面状体同士が上下に設けられた状態において、下側の第1面状体の上部通気経路と上側の第1面状体の底部開口とが連通され、この上部通気経路および底部開口によって外気を前記中間空間に導入する外気導入口が構成されるとともに、前記下部通気経路によって前記中間空間の内気を排出する内気排出口が形成され、前記中間空間が換気可能に構成されたカーテンウォール。 - 建物外壁面を構成する複数の面状体が上下左右に設けられるカーテンウォールであって、
前記複数の面状体は、枠体と面材とを有した第1面状体と、全体板状でコンクリート製の第2面状体とを含んで構成され、
前記第1面状体には、前記面材の屋内側に対向する屋内面材と、これらの面材と屋内面材との間に形成される中間空間とが設けられ、
前記第1面状体の上部には、屋外側に開口するとともに上方に開口した第1上部通気経路と、この第1上部通気経路の下側に設けられて屋外と前記中間空間とを連通する下部通気経路とが形成され、当該第1面状体の底部には、前記中間空間に連通するとともに下方に開口した底部開口が形成され、
前記第2面状体の上部には、屋外側に開口するとともに上方に開口した第2上部通気経路が形成され、
前記第1面状体の下側に前記第2面状体が設けられた状態において、下側の第2面状体の第2上部通気経路と上側の第1面状体の底部開口とが連通され、この第2上部通気経路および底部開口によって外気を前記中間空間に導入する外気導入口が構成されるとともに、前記下部通気経路によって前記中間空間の内気を排出する内気排出口が形成され、前記中間空間が換気可能に構成されたカーテンウォール。 - 前記第2面状体の下側に前記第1面状体が設けられた状態において、下側の第1面状体の第1上部通気経路が当該上側の第2面状体の底面によって閉塞され、当該第1上部通気経路と屋内空間とが非連通に構成されるとともに、前記第1面状体の下部通気経路によって前記中間空間の内気を排出する内気排出口が形成され、前記中間空間が排気可能に構成された請求項2に記載のカーテンウォール。
- 前記第2面状体の上部における前記第2上部通気経路の下側には、前記第1面状体の下部通気経路と同様の外観を有した外装部材が取り付けられている請求項2または請求項3に記載のカーテンウォール。
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