JP2009270135A - 成膜方法 - Google Patents

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隆満 藤井
Fumihiko Mochizuki
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Abstract

【課題】プラズマを用いるスパッタリング法により、逆スパッタされやすい元素の組成減少を抑制して所望の組成比を有する膜を成膜する。
【解決手段】本発明の成膜方法は、基板20上に、プラズマを用いるスパッタリング法により、複数の金属元素を含む複合ターゲットTを用いて複合ターゲットTに含まれる全ての構成元素を含み、複合ターゲットTに含まれる全ての金属元素のうち、個々の該元素単体の結合エネルギーが最も高い元素の結合エネルギーEmaxと、個々の前記元素単体の結合エネルギーが最も低い元素の結合エネルギーEminとが下記式(1)を満足する膜40を成膜する方法であって、成膜時のプラズマ中のプラズマ電位Vp(V)と基板電位Vsub(V)との電位差を、膜40中の結合エネルギーが最も低い元素が逆スパッタされる閾値以下となるように制御して成膜することを特徴とするものである。Emax/Emin≧1.5 ・・・(1)
【選択図】図1

Description

本発明は、複合ターゲットを用いてスパッタリング法により膜を成膜する方法に関するものである。
現在、強誘電性素子に用いられる圧電体膜やタッチパネル等に使用される透明導電膜、透明半導体膜等の複合酸化物膜や、液晶パネルディスプレイの配線膜や太陽電池に使用される複合合金膜等、各種機能性膜の成膜において、スパッタリング法が広く利用されている。
スパッタリング法は、一般に、基板とターゲットを対向配置させ、減圧下でプラズマ状態とした不活性ガスをターゲットに衝突させ、そのエネルギーにより、ターゲットから飛び出した分子や原子を基板に付着させることで基板上に薄膜を形成する方法であり、大面積化が容易で高性能の膜が得られる成膜方法の一つである。
スパッタリング法において、成膜される膜組成は基本的にターゲット組成と略同一の組成となる。上記複合酸化物や複合合金等の複合材料を成膜する場合は、ターゲットとしてはそれらの構成材料を含む複合ターゲットを使用して成膜を実施するが、成膜する膜の構成元素の中に、蒸気圧の高い元素等がある場合は、その元素が成膜された膜表面でスパッタされる、いわゆる逆スパッタ現象を生じやすく、ターゲット組成と略同一の組成を得ることが難しい。
例えば、強誘電性に優れるペロブスカイト型酸化物であるPZT(チタン酸ジルコニウム酸鉛)は、チタンとジルコニウムに比して鉛が逆スパッタされやすく、膜中の鉛の濃度がターゲット中の濃度よりも減少してしまう。
また、近年ITOに匹敵する優れた電気的・光学的特性を有し、かつ低コストで資源的にも豊富なInGaZnO(IGZO)等の酸化亜鉛(ZnO)系透明導電膜(半導体膜)においても、Pbと同様他の構成元素に比してZnが逆スパッタされやすく、膜組成が、ターゲット組成に比してZnの少ない組成となりやすい。
そのため、成膜される膜組成の制御が難しく、所望の組成とするためにターゲット組成の調整や成膜条件等の工夫がなされている。
特許文献1では、PZT膜において、成膜圧力と膜中のPb量との関係、及び成膜温度と膜中のPb量との関係が求められている(特許文献1の図1及び図2を参照)。特許文献1では、成膜圧力は1〜100mTorrが好ましく、成膜温度は600〜700℃が好ましいことが記載されている(特許文献1の請求項2,5を参照)。
特開平6-49638号公報
特許文献1に記載されているように、従来、PZT等のPb含有ペロブスカイト型酸化物からなる圧電膜では、成膜温度550〜700℃の条件が好ましいとされている。しかしながら、好適な成膜温度は材料によって異なることから、特許文献1に記載の条件を好適な成膜温度が100〜400℃であるZn含有透明導電膜等に対してそのまま適用することは難しい。
また、ターゲット組成の調整により膜組成を所望の組成とする方法においても、成膜条件によって逆スパッタの生じる割合が変わるため,同様に材料に応じて最適なターゲット組成となるようにターゲットを変える必要があり、煩雑である。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、プラズマを用いるスパッタリング法において、逆スパッタされやすい元素の組成減少を抑制して所望の組成を有する膜を成膜することが可能であり、材料の種類によらず適用可能な成膜方法を提供することを目的とするものである。
本発明は特に、PZT等のPb含有ペロブスカイト型酸化物からなる圧電膜及びZn含有複合酸化物からなる透明導電膜の成膜方法において、Pb抜け及びZn抜けを安定的に抑制することが可能な圧電膜の成膜方法を提供することを目的とするものである。
本発明者は上記課題を解決するべく鋭意検討を行い、プラズマを用いるスパッタリング法において、成膜された膜中から特定の元素が抜ける逆スパッタ現象が、膜の構成元素それぞれの単体の結合エネルギーの差に大きく依存することを見出し、構成元素中において結合エネルギーの低い元素が逆スパッタされやすいことを見出した。そこで、結合エネルギーの低い元素が逆スパッタされないように成膜条件を好適化することにより、逆スパッタされやすい元素の組成減少を抑制して所望の組成を有する膜を成膜可能にした。
本発明の第1の成膜方法は、基板上に、プラズマを用いるスパッタリング法により、複数の金属元素を含む複合ターゲットを用いて、該複合ターゲットに含まれる全ての構成元素を含み、前記複合ターゲットに含まれる全ての金属元素のうち、個々の該元素単体の結合エネルギーが最も高い元素の結合エネルギーEmaxと、個々の前記元素単体の結合エネルギーが最も低い元素の結合エネルギーEminとが下記式(1)を満足する膜を成膜する方法であって、成膜時のプラズマ中のプラズマ電位Vp(V)と基板電位Vsub(V)との電位差を、前記膜中の前記結合エネルギーが最も低い元素が逆スパッタされる閾値以下となるように制御して成膜することを特徴とするものである。
Emax/Emin≧1.5 ・・・(1)
また、本発明の第2の成膜方法は、基板上に、プラズマを用いるスパッタリング法により、複数の金属元素を含む複合ターゲットを用いて該複合ターゲットに含まれる全ての構成元素を含み、前記複合ターゲットに含まれる全ての金属元素のうち、個々の該元素単体の結合エネルギーが最も高い元素の結合エネルギーEmaxと、個々の前記元素単体の結合エネルギーが最も低い元素の結合エネルギーEminとが下記式(1)を満足する膜を成膜する方法であって、成膜時のプラズマ中のプラズマ電位Vp(V)と基板電位Vsub(V)とが、下記式(2)を満足する条件で成膜することを特徴とするものである。
Emax/Emin≧1.5 ・・・(1)、
Vp−Vsub(V)≦20 ・・・(2)
本明細書において、「プラズマ電位Vp及び基板電位Vsub」は、ラングミュアプローブを用い、シングルプローブ法により測定するものとする。基板電位Vfの測定は、プローブに成膜中の膜等が付着して誤差を含まないように、プローブの先端を基板近傍(基板から約10mm)に配し、できる限り短時間で行うものとする。
プラズマ電位Vpと基板電位Vsubとの電位差Vp−Vsub(V)はそのまま電子温度(eV)に変換することができる。電子温度1eV=11600K(Kは絶対温度)に相当する。
本発明の成膜方法によれば、前記複合ターゲットと略同一組成を有する膜を成膜することができる。
本明細書において、「略同一組成」とは、成膜された膜中の、元素単体の結合エネルギーが最も大きい金属元素に対する元素単体の結合エネルギーが最も小さい金属元素の組成比と、ターゲット中の該組成比との差が、ターゲット中の組成比の5%以内であることを意味する。
本発明の成膜方法において、前記基板にバイアス電圧を印加して、前記式(2)を満足するように前記プラズマ電位Vpと前記基板電位Vsubとの差を制御することが好ましく、また、10Pa以下の圧力下で成膜することが好ましい。
本発明の成膜方法は、前記膜が、ペロブスカイト型酸化物を含む膜であり、該ペロブスカイト型酸化物が、AサイトにPb,Bi,Baからなる群より選択される少なくとも1種の金属元素を含む圧電体膜である場合に好ましく適用することができる。ペロブスカイト型酸化物からなる圧電体膜は、電圧無印加時において自発分極性を有する強誘電体膜である。かかる圧電体膜としては、チタン酸バリウムストロンチウム及び/又はチタン酸ジルコン酸バリウムを含む圧電体膜、及び下記一般式(P1)で表される1種又は複数種のペロブスカイト型酸化物を含む圧電体膜が挙げられる。
一般式A・・・(P1)
(式中、A:Pbを主成分とするAサイト元素、B:Bサイトの元素であり、Ti,Zr,V,Nb,Ta,Cr,Mo,W,Sc,Co,Cu,Cd,Fe,Ni,及びランタニド元素からなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、O:酸素元素。a=1.0かつb=1.0である場合が標準であるが、これらの数値はペロブスカイト構造を取り得る範囲内で1.0からずれてもよい。)
本明細書において、「主成分」とは、含量80モル%以上の成分と定義する。
また、本発明の成膜方法は、前記膜がZnを含む膜である場合にも好ましく適用することができる。かかる膜としては、下記一般式(P2)で表される酸化物を含むものが挙げられる。
(x+3y/2+3z/2) ・・・(P2)
(式中R =In、M =In,Fe,Ga,Alからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素、N=Zn、x,y,zは0超の実数。)
特開2004−197178号公報には、スパッタリング法にて、プラズマ電位Vsと浮遊電位Vfとの電位差を0V超20V以下に制御して透明導電性薄膜をプラスチックフィルム上に成膜させる透明導電性フィルムの製造方法が開示されており、透明導電性薄膜としてZn含有複合酸化物が挙げられている。従って、Vp−Vsub値を制御してZn含有複合酸化物を成膜することは公知である。
しかしながら、特開2004−197178では、一般的な透明導電性薄膜の耐摩耗性を向上させることを目的としており、耐摩耗性を向上させるために結晶成長を阻害しないVp−Vsub値を見いだしたものである。これに対し、本発明では、成膜された膜の逆スパッタ現象を抑制して、所望の組成の膜を再現性よく成膜することを可能としたものである。特開2004−197178では、逆スパッタ現象の抑制の必要のない透明導電性薄膜も対象としているため、逆スパッタ現象の抑制については課題として存在し得ないものであり、記載も示唆も一切ない。従って、本発明の成膜方法は、特開2004−197178号公報から容易に発明し得たものではない。
また、特開2004−119703号公報には、スパッタリング法により圧電膜を成膜する際に、圧電膜にかかる引張応力を緩和するために、基板にバイアスを印加することが提案されている。特開2004−119703号公報では、基板にバイアスを印加することにより基板に突入するターゲットの構成元素のエネルギー量を高めて、ピーニング効果により圧電膜にかかる引張応力を緩和している。従って、特開2004−119703号公報には、プラズマ電位Vp、及びプラズマ電位Vpと基板電位Vsubとの差であるVp−Vsubについては記載も示唆も一切ない。
本発明は、複合ターゲットを用いて、プラズマを用いるスパッタリング法により膜を成膜する場合に、膜に含まれる全ての金属元素のうち、個々の金属元素単体の結合エネルギーが最も高い元素の結合エネルギーEmaxの、最も低い元素の結合エネルギ−Eminに対する比が1.5を超える組成の膜を成膜する場合に、結合エネルギーがEminである元素が逆スパッタされないように成膜条件を好適化することにより、逆スパッタされやすい元素の組成減少を抑制して所望の組成比を有する膜を成膜可能としたものである。本発明では、膜中に含まれる金属元素間の結合エネルギーの比により逆スパッタされやすい金属元素を特定し、その金属元素が逆スパッタされにくい条件で成膜することが可能である。従って、本発明によれば、成膜する膜の種類によらず逆スパッタされやすい元素の組成減少を抑制して所望の組成比を有する膜を成膜することが可能である。
「成膜方法」
本発明の成膜方法は、基板上に、プラズマを用いるスパッタリング法により、複数の金属元素を含む複合ターゲットを用いて、複合ターゲットに含まれる全ての構成元素を含み、複合ターゲットに含まれる全ての金属元素のうち、個々の元素単体の結合エネルギーが最も高い元素の結合エネルギーEmaxと、個々の元素単体の結合エネルギーが最も低い元素の結合エネルギーEminとが下記式(1)を満足する膜を成膜する方法であって、
成膜時のプラズマ中のプラズマ電位Vp(V)と基板電位Vsub(V)との電位差を、膜中の、結合エネルギーが最も低い元素が逆スパッタされる閾値以下となるように制御して成膜することを特徴とするものである。
Emax/Emin≧1.5 ・・・(1)
本発明者は、成膜された膜中から特定の元素が抜ける逆スパッタ現象が、膜の構成元素それぞれの単体の結合エネルギーの差に大きく依存することを見出し、上記式(1)を満足する膜を成膜する場合に、少なくとも、結合エネルギーがEminとなる金属元素が逆スパッタされやすいことを見出した。そこで、結合エネルギーの低い元素が逆スパッタされないように成膜条件を好適化することにより、すなわち、プラズマ電位Vp(V)と基板電位Vsub(V)との電位差を、膜中の前記結合エネルギーが最も低い元素が逆スパッタされる閾値以下となるように制御して成膜することにより、逆スパッタされやすい元素の組成減少を抑制して所望の組成比を有する膜を成膜可能にした。
逆スパッタ現象とは、スパッタリング法において、構成元素間でスパッタされやすさ(スパッタ率)に大きな差がある場合に、ターゲットにおいてはスパッタされやすい元素のみが優先的にスパッタされることなく、ほぼ同じ組成でスパッタされるのに対し、成膜基板上においては、堆積された元素のうち、スパッタされやすい構成元素が膜表面においてスパッタ粒子により優先的にスパッタされて膜からたたき出されてしまう現象である。この現象は、ターゲットにおいては、ある瞬間ではある元素が優先的にスパッタされたとしても、ターゲット表面ではその元素が欠乏してしまうため、次の瞬間にはその他のターゲット組成のものがスパッタされるが、膜表面では、膜の堆積とターゲットから放出された逆スパッタとが同時に起こり得るために生じるものである。
以下に、図面を参照して、本発明の成膜方法について説明する。
図1に基づいて、スパッタリング装置を例として、プラズマを用いる成膜装置の構成例について説明する。図1(a)はRFスパッタリング装置の概略断面図であり、図1(b)は成膜中の様子を模式的に示す図である。
RFスパッタリング装置1は、内部に、基板20が装着されると共に、装着された基板20を所定温度に加熱することが可能なヒータ11と、プラズマを発生させるプラズマ電極(カソード電極)12とが備えられた真空容器10から概略構成されている。ヒータ11とプラズマ電極12とは互いに対向するように離間配置され、プラズマ電極12上に成膜する膜の組成に応じた組成のターゲットTが装着されるようになっている。プラズマ電極12は高周波電源13に接続されている。
真空容器10には、真空容器10内に成膜に必要なガスGを導入するガス導入管14と、真空容器10内のガスの排気Vを行うガス排出管15とが取り付けられている。ガスGとしては、Ar、又はAr/O混合ガス等が使用される。図1(b)に模式的に示すように、プラズマ電極12の放電により真空容器10内に導入されたガスGがプラズマ化され、Arイオン等のプラスイオンIpが生成する。生成したプラスイオンIpはターゲットTをスパッタする。プラスイオンIpにスパッタされたターゲットTの構成元素Tpは、ターゲットから放出され中性あるいはイオン化された状態で基板20に蒸着される。図中、符号Pがプラズマ空間を示している。
プラズマ空間Pの電位はプラズマ電位Vp(V)となる。通常、基板20は絶縁体であり、かつ、電気的にアースから絶縁されている。したがって、基板20はフローティング状態にあり、その電位は基板電位Vsub(V)とする(フローティング電位)。ターゲットTと基板20との間にあるターゲットの構成元素Tpは、プラズマ空間Pの電位と基板20の電位との電位差Vp−Vsubの加速電圧分の運動エネルギーを持って、成膜中の基板20に衝突すると考えられる。
プラズマ電位Vp及び基板電位Vsubは、ラングミュアプローブを用いて測定することができる。プラズマP中にラングミュアプローブの先端を挿入し、プローブに印加する電圧を変化させると、例えば図2に示すような電流電圧特性が得られる(小沼光晴著、「プラズマと成膜の基礎」p.90、日刊工業新聞社発行)。この図では電流が0となるプローブ電位がフローティング電位、即ちVsubである。この状態は、プローブ表面へのイオン電流と電子電流の流入量が等しくなる点である。絶縁状態にある金属の表面や基板表面はこの電位になっている。プローブ電圧をフローティング電位より高くしていくと、イオン電流は次第に減少し、プローブに到達するのは電子電流だけとなる。この境界の電圧がプラズマ電位Vpである。
Vp−Vsubは、基板とターゲットとの間にアースを設置するなどして、変えることができる。
一方、本発明の成膜方法は、基板20に電圧をかけて成膜をするバイアススパッタ法によっても実施可能である。バイアススパッタ法を用いる場合は、基板20に印加する電圧Vbの値がそのままVp−Vsubとなるわけではないが、VbによってもVp−Vsubの値を制御することができる(後記実施例を参照)。
プラズマを用いるスパッタリング法において、Vp−Vsub値の他にも、成膜される膜の特性を左右するファクターとしては、成膜温度、基板の種類、基板に先に成膜された膜があれば下地の組成、基板の表面エネルギー、成膜圧力、雰囲気ガス中の酸素量、投入電極、基板/ターゲット間距離、プラズマ中の電子温度、イオン温度及び電子密度、イオン密度、プラズマ中の活性種密度及び活性種の寿命等が考えられる。しかしながら、スパッタ率に関しては、ターゲットTや基板20に衝突するプラスイオンIp及びターゲット構成元素Tpの運動エネルギーに直接影響を与えるVp−Vsub値が最も大きく影響を及ぼすファクターであると考えられる。本発明者は、Vp−Vsub値を好適化することにより、逆スパッタを抑制し、所望の特性の膜を成膜できることを見出した。
そこで、本発明者は、逆スパッタが生じやすい膜を成膜する場合、逆スパッタ現象が起こりにくいプラズマ条件、即ち、Vp−Vsub値が逆スパッタの閾値以下となるプラズマ条件で成膜することにより、スパッタ率の高い元素であっても逆スパッタされずに成膜可能とした。逆スパッタされやすい元素は、1種であることもあるし複数種であることも考えられるが、逆スパッタの閾値となるVp−Vsub値は物質によって異なるものの、大抵の金属元素は15V〜30Vの範囲内の値であり、その多くは20V以下となる。従って、逆スパッタされやすい全ての元素の逆スパッタの閾値以下の条件で成膜してもよいが、結合エネルギーが最も低い元素が逆スパッタされる閾値以下となる条件とすれば、逆スパッタによる組成の減少をほぼ抑制し、所望の組成及び特性の膜を成膜することが可能である。更に、Vp−Vsub値が20V以下であれば多くの金属元素がほぼ閾値以下となることから、上記式(2)を満足する条件で成膜することにより、逆スパッタによる組成の減少を抑制して所望の組成及び特性を有する膜を成膜することができる。
また、成膜温度もスパッタされやすさに影響を及ぼすファクターであり、成膜温度が高ければ高いほどスパッタ率が高くなる傾向があるが、本発明は、成膜温度に影響されることなく、逆スパッタを抑制可能とすることができる(後記実施例3、図7を参照)。従って本発明では、成膜温度は限定されない。
本発明の成膜方法において、その他の成膜条件は、Vp−Vsub値が膜中の前記結合エネルギーが最も低い元素が逆スパッタされる閾値以下であるか、又は、上記式(2)を満足していれば特に制限されないが、成膜圧力は、10Pa以下であることが好ましい。成膜圧力が10Paより大きいと、元素の種類によってはターゲットからたたき出された粒子が散乱等の影響により到達する割合が少なくなることがある。かかる現象を生じると、基板上に到達する段階で組成のずれを生じることになる。従って、成膜圧力は10Pa以下であることが好ましい。成膜圧力が10Pa以下では、プラズマ空間が分子流と粘性流の中間である中間流から分子流の間の条件となるため、ターゲットからたたき出された粒子が基板に到達するまでに散乱される可能性が、元素の種類によらず無視できるほど少ない。
本発明の成膜方法を適用可能なスパッタリング法は、プラズマを用いるスパッタリング法であれば特に制限されず、例えば、2極スパッタリング法、3極スパッタリング法、直流スパッタリング法、高周波スパッタリング法、ECRスパッタリング法、マグネトロンスパッタリング法、対向ターゲットスパッタリング法、パルススパッタ法等が挙げられる。
基板20は特に制限されず、Si基板、酸化物基板、ガラス基板、各種フレキシブル基板等、用途に応じて選択すればよい。
ターゲットTは、成膜する膜の全ての構成元素を含むものであれば特に制限されない。例えば、成膜する膜が複合酸化物である場合は、複合酸化物を構成するそれぞれの酸化物を混合して焼成したターゲット等を用いればよい。
本発明の成膜方法は、プラズマを用いるスパッタリング法により成膜することが可能なものであれば、いかなる膜にも適用することができる。膜の種類がどうであれ、膜を構成する複数の金属元素のうち少なくとも1種の金属元素がスパッタされやすいものである場合は、逆スパッタ現象を生じ易いことになる。本発明の成膜方法は、膜特性及び膜組成を問わず適用することができる。
スパッタされやすさは、上記したスパッタ率で表されることが多く、スパッタ率が高いものほどスパッタされやすい。ここでスパッタ率とは、入射イオンの数とそれによってスパッタされた原子数との比で定義されるものであり、その単位は(atoms/ion)である。
本発明者は、金属元素のスパッタ率と結合エネルギーとに相関があることに着目した。結合エネルギーとは、分子の持つ全結合の解離エネルギーの総和を意味するものであるから、単体の結合エネルギーの小さいものほど小さなエネルギーで解離する、即ち、入射イオンの衝突によるエネルギーでスパッタされやすいことになる。従って、構成元素の結合エネルギーの比の値により、逆スパッタ現象を生じやすい膜であるかどうかを決定することができる。即ち、膜の構成元素が上記式(1)を満足する場合は、少なくとも、結合エネルギーがEminである金属元素が逆スパッタされて、膜中の組成が減少しやすくなる。
表1に、主な金属単体の結合エネルギーを示す。表1に示される金属元素では、特にZn,Pb,Bi,Ba,Seの結合エネルギーが低くなっている。これらの元素のように、単体の結合エネルギーの低い元素は、逆スパッタされる可能性が高くなると考えられる。従って、このような元素を含む膜を成膜する場合は、膜中に含まれる他の金属元素の結合エネルギーとの比を計算し、上記式(1)を満足する場合には、逆スパッタが生じにくい条件、即ち、上記式(2)を満足する条件で成膜することにより、ターゲット組成を略同一な膜組成の膜を成膜することができる。
Figure 2009270135
例えば、高い圧電特性を有するPZT(Pb(Ti,Zr)O)において、表1の結合エネルギーからEmax/Eminの値を求めると、Emax/Emin=EZr/EPb≒3.12>1.5となり、逆スパッタ現象が生じ易いという結果となる。「背景技術」の項において述べたように、PZTのスパッタ成膜においては、PZTの構成元素であるPb,Zr,及びTiの中で、Pbが最もスパッタ率が大きく、スパッタされやすいことは以前より知られており、例えば、「真空ハンドブック」((株)アルバック編、オーム社発行)の表8.1.7には、Arイオン300evの条件におけるスパッタ率は、Pb=0.75、Zr=0.48,Ti=0.65であることが記載されている。つまり、Zrに比してPbは1.5倍以上スパッタされやすいということを意味しており、上記結合エネルギーより得られた結果と一致している。
PZTと同様に、本発明の成膜方法によれば、下記一般式(P1)で表される1種又は複数種のペロブスカイト型酸化物を含む圧電膜を成膜する場合、結合エネルギーの低いAサイト元素の逆スパッタを抑制して成膜することができる。下記式(P1)にはPZTも含まれる。
一般式A・・・(P1)
(式中、A:Pbを主成分とするAサイト元素、B:Bサイトの元素であり、Ti,Zr,V,Nb,Ta,Cr,Mo,W,Sc,Co,Cu,Cd,Fe,Ni,及びランタニド元素からなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、O:酸素元素。a=1.0かつb=1.0である場合が標準であるが、これらの数値はペロブスカイト構造を取り得る範囲内で1.0からずれてもよい。)
上記一般式(P1)で表されるペロブスカイト型酸化物としては、チタン酸鉛、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、ジルコニウム酸鉛、チタン酸鉛ランタン、ジルコン酸チタン酸鉛ランタン、マグネシウムニオブ酸ジルコニウムチタン酸鉛、ニッケルニオブ酸ジルコニウムチタン酸鉛等が挙げられる。圧電膜は、これら上記一般式(P1)で表されるペロブスカイト型酸化物の混晶系であってもよい。
また、鉛含有化合物と同様に、上記結合エネルギーの低い、Ba,Bi等を含む非鉛系ペロブスカイト型酸化物を含む圧電膜にも本発明の成膜方法は有効である。かかるペロブスカイト型酸化物としては、チタン酸バリウム、チタン酸バリウムストロンチウム及び/又はチタン酸ジルコン酸バリウム、チタン酸ビスマスナトリウム、チタン酸ビスマスカリウム、ビスマスフェライト、ビスマスフェライトランタン、ビスマスフェライトバリウム等が挙げられる。
また、上記に例示した結合エネルギーの低い元素の中でも、Znは最も結合エネルギーが低くなっている。Znは、現在、IGZO(InGaZnO)等の透明導電膜(半導体膜)の構成元素として用いられており、既に述べたように、Zn含有透明導電膜及びZn含有透明半導体膜のスパッタ成膜時にも同様にZn抜けの問題が生じている。従って、かかるZn含有膜に対しても本発明の成膜方法は好ましく適用することができる。
Zn含有膜としては、下記一般式(P2)で示されるホモロガス化合物を含む酸化物膜等が挙げられる◎。
(x+3y/2+3z/2) ・・・(P2)
(式中R =In、M =In,Fe,Ga,Alからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素、N=Zn、x,y,zは0超の実数。)
上記式(P2)で表されるZn含有酸化物膜としては、既に挙げたInGaZnO(IGZO)の他、ZnIn等が挙げられる。例えば、IGZOについて、表1の結合エネルギーからEmax/Eminの値を求めると、Emax/Emin=EGa/EZn=2.1>1.5となり、逆スパッタ現象が生じ易いことになる。
本発明者は、上記一般式(P1)で表されるペロブスカイト型酸化物からなる圧電膜及び上記一般式(P2)で表されるZn含有酸化物膜を成膜する場合、上記式(2)を満足しない成膜条件では、ターゲット組成に比してPb又はZnの組成が低い膜が成膜されることを見出している(後記比較例1,2を参照)。
既に述べたように、本発明の成膜方法は、プラズマを用いるスパッタリング法により成膜することが可能なものであれば、いかなる膜にも適用することができるので、適用可能な膜は、上記例示した膜に限られない。全てを例示することは困難であるが、
例えば、太陽電池の活性層に用いられるCuInCe膜(Emax/Emin=ECu/EIn≒1.54)、圧電材料であるBaTiO(1.48と4.89,ETi/EBa≒3.30)、BiFeO (EFe/EBi=4.34/2.17≒,2.00)、光機能材料であるZn1-xAlO(EAl/EZn=3.36/1.35≒2.49)、SrTiO(ETi/ESr=4.89/1.70≒2.88)、Ti1−xNb(ENb/ETi=7.59/4.89≒1.55)などの膜に適用が可能である。
本発明は、複合ターゲットを用いて、プラズマを用いるスパッタリング法により膜を成膜する場合に、膜に含まれる全ての金属元素のうち、個々の金属元素単体の結合エネルギーが最も高い元素の結合エネルギーEmaxの、最も低い元素の結合エネルギ−Eminに対する比が1.5を超える組成の膜を成膜する場合に、結合エネルギーがEminである元素が逆スパッタされないように成膜条件を好適化することにより、逆スパッタされやすい元素の組成減少を抑制して所望の組成を有する膜を成膜可能としたものである。本発明では、膜中に含まれる金属元素間の結合エネルギーの比により逆スパッタされやすい金属元素を特定し、その金属元素が逆スパッタされにくい条件で成膜することが可能である。従って、本発明によれば、成膜する膜の種類によらず逆スパッタされやすい元素の組成減少を抑制して所望の組成を有する膜を成膜することが可能である。
「圧電素子及びインクジェット式記録ヘッド」
図3を参照して、本発明に係る実施形態の圧電素子及びこれを備えたインクジェット式記録ヘッド(液体吐出装置)の構造について説明する。図3はインクジェット式記録ヘッドの要部断面図(圧電素子の厚み方向の断面図)である。視認しやすくするため、構成要素の縮尺は実際のものとは適宜異ならせてある。
本実施形態の圧電素子2は、基板20上に、下部電極30と圧電膜40と上部電極50とが順次積層された素子であり、圧電膜40に対して、下部電極30と上部電極50とにより厚み方向に電界が印加されるようになっている。
下部電極30は基板20の略全面に形成されており、この上に図示手前側から奥側に延びるライン状の凸部41がストライプ状に配列したパターンの圧電膜40が形成され、各凸部41の上に上部電極50が形成されている。
圧電膜40のパターンは図示するものに限定されず、適宜設計される。また、圧電膜40は連続膜でも構わない。但し、圧電膜40は、連続膜ではなく、互いに分離した複数の凸部41からなるパターンで形成することで、個々の凸部41の伸縮がスムーズに起こるので、より大きな変位量が得られ、好ましい。
基板20としては特に制限なく、シリコン、ガラス、ステンレス(SUS)、イットリウム安定化ジルコニア(YSZ)、アルミナ、サファイヤ、シリコンカーバイド等の基板が挙げられる。基板20としては、シリコン基板の表面にSiO酸化膜が形成されたSOI基板等の積層基板を用いてもよい。
下部電極30の主成分としては特に制限なく、Au,Pt,Ir,IrO,RuO,LaNiO,及びSrRuO等の金属又は金属酸化物、及びこれらの組合せが挙げられる。
上部電極50の主成分としては特に制限なく、下部電極30で例示した材料、Al,Ta,Cr,及びCu等の一般的に半導体プロセスで用いられている電極材料、及びこれらの組合せが挙げられる。
圧電膜40は、上記の本発明の成膜方法により成膜された膜である。圧電膜40は、好ましくは、上記一般式(P)で表されるペロブスカイト型酸化物からなる圧電膜である。
下部電極30と上部電極50の厚みは特に制限なく、例えば200nm程度である。圧電膜40の膜厚は特に制限なく、通常1μm以上であり、例えば1〜5μmである。
インクジェット式記録ヘッド(液体吐出装置)3は、概略、上記構成の圧電素子2の基板20の下面に、振動板60を介して、インクが貯留されるインク室(液体貯留室)71及びインク室71から外部にインクが吐出されるインク吐出口(液体吐出口)72を有するインクノズル(液体貯留吐出部材)70が取り付けられたものである。インク室71は、圧電膜40の凸部41の数及びパターンに対応して、複数設けられている。
インクジェット式記録ヘッド3では、圧電素子2の凸部41に印加する電界強度を凸部41ごとに増減させてこれを伸縮させ、これによってインク室71からのインクの吐出や吐出量の制御が行われる。
本実施形態の圧電素子2及びインクジェット式記録ヘッド3は、以上のように構成されている。
「インクジェット式記録装置」
図4及び図5を参照して、上記実施形態のインクジェット式記録ヘッド3を備えたインクジェット式記録装置の構成例について説明する。図4は装置全体図であり、図5は部分上面図である。
図示するインクジェット式記録装置100は、インクの色ごとに設けられた複数のインクジェット式記録ヘッド(以下、単に「ヘッド」という)3K,3C,3M,3Yを有する印字部102と、各ヘッド3K,3C,3M,3Yに供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部114と、記録紙116を供給する給紙部118と、記録紙116のカールを除去するデカール処理部120と、印字部102のノズル面(インク吐出面)に対向して配置され、記録紙116の平面性を保持しながら記録紙116を搬送する吸着ベルト搬送部122と、印字部102による印字結果を読み取る印字検出部124と、印画済みの記録紙(プリント物)を外部に排紙する排紙部126とから概略構成されている。
印字部102をなすヘッド3K,3C,3M,3Yが、各々上記実施形態のインクジェット式記録ヘッド3である。
デカール処理部120では、巻き癖方向と逆方向に加熱ドラム130により記録紙116に熱が与えられて、デカール処理が実施される。
ロール紙を使用する装置では、図4のように、デカール処理部120の後段に裁断用のカッター128が設けられ、このカッターによってロール紙は所望のサイズにカットされる。カッター128は、記録紙116の搬送路幅以上の長さを有する固定刃128Aと、該固定刃128Aに沿って移動する丸刃128Bとから構成されており、印字裏面側に固定刃128Aが設けられ、搬送路を挟んで印字面側に丸刃128Bが配置される。カット紙を使用する装置では、カッター128は不要である。
デカール処理され、カットされた記録紙116は、吸着ベルト搬送部122へと送られる。吸着ベルト搬送部122は、ローラ131、132間に無端状のベルト133が巻き掛けられた構造を有し、少なくとも印字部102のノズル面及び印字検出部124のセンサ面に対向する部分が水平面(フラット面)となるよう構成されている。
ベルト133は、記録紙116の幅よりも広い幅寸法を有しており、ベルト面には多数の吸引孔(図示略)が形成されている。ローラ131、132間に掛け渡されたベルト133の内側において印字部102のノズル面及び印字検出部124のセンサ面に対向する位置には吸着チャンバ134が設けられており、この吸着チャンバ134をファン135で吸引して負圧にすることによってベルト133上の記録紙116が吸着保持される。
ベルト133が巻かれているローラ131、132の少なくとも一方にモータ(図示略)の動力が伝達されることにより、ベルト133は図4上の時計回り方向に駆動され、ベルト133上に保持された記録紙116は図4の左から右へと搬送される。
縁無しプリント等を印字するとベルト133上にもインクが付着するので、ベルト133の外側の所定位置(印字領域以外の適当な位置)にベルト清掃部136が設けられている。
吸着ベルト搬送部122により形成される用紙搬送路上において印字部102の上流側に、加熱ファン140が設けられている。加熱ファン140は、印字前の記録紙116に加熱空気を吹き付け、記録紙116を加熱する。印字直前に記録紙116を加熱しておくことにより、インクが着弾後に乾きやすくなる。
印字部102は、最大紙幅に対応する長さを有するライン型ヘッドを紙送り方向と直交方向(主走査方向)に配置した、いわゆるフルライン型のヘッドとなっている(図5を参照)。各印字ヘッド3K,3C,3M,3Yは、インクジェット式記録装置100が対象とする最大サイズの記録紙116の少なくとも一辺を超える長さにわたってインク吐出口(ノズル)が複数配列されたライン型ヘッドで構成されている。
記録紙116の送り方向に沿って上流側から、黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の順に各色インクに対応したヘッド3K,3C,3M,3Yが配置されている。記録紙116を搬送しつつ各ヘッド3K,3C,3M,3Yからそれぞれ色インクを吐出することにより、記録紙116上にカラー画像が記録される。
印字検出部124は、印字部102の打滴結果を撮像するラインセンサ等からなり、ラインセンサによって読み取った打滴画像からノズルの目詰まり等の吐出不良を検出する。
印字検出部124の後段には、印字された画像面を乾燥させる加熱ファン等からなる後乾燥部142が設けられている。印字後のインクが乾燥するまでは印字面と接触することは避けた方が好ましいので、熱風を吹き付ける方式が好ましい。
後乾燥部142の後段には、画像表面の光沢度を制御するために、加熱・加圧部144が設けられている。加熱・加圧部144では、画像面を加熱しながら、所定の表面凹凸形状を有する加圧ローラ145で画像面を加圧し、画像面に凹凸形状を転写する。
こうして得られたプリント物は、排紙部126から排出される。本来プリントすべき本画像(目的の画像を印刷したもの)とテスト印字とは分けて排出することが好ましい。このインクジェット式記録装置100では、本画像のプリント物と、テスト印字のプリント物とを選別してそれぞれの排出部126A、126Bへと送るために排紙経路を切り替える選別手段(図示略)が設けられている。
大きめの用紙に本画像とテスト印字とを同時に並列にプリントする場合には、カッター148を設けて、テスト印字の部分を切り離す構成とすればよい。
インクジェット記記録装置100は、以上のように構成されている。
「半導体装置」
図6を参照して、上記本発明の成膜方法により成膜されたZn含有半導体膜を用いて得られた半導体装置及びその製造方法について説明する。本実施形態では、ボトムゲート型を例として説明する。図6は、TFTの製造工程図(基板の厚み方向の断面図)である。視認しやすくするため、構成要素の縮尺は実際のものとは適宜異ならせてある。
本実施形態の半導体装置(TFT)4は、基板80上に、上記本発明の成膜方法により成膜されたZn含有半導体膜を用いて得られた活性層81と電極(91,93,94)とを備えたものである。
まず、図6(a)に示すように、基板80を用意し、nSi等からなるゲート電極91及びSiO等からなるゲート絶縁膜92を形成する。次いで、図6(b)に示すように、上記本発明の成膜方法によりZn含有半導体膜81を形成した後、Zn含有半導体膜81のソース領域及びドレイン領域となる領域のキャリア濃度を調整して、TFTの活性層81とする。ソース領域とドレイン領域との間の領域がチャネル領域となる。最後に、図6(d)に示すように、活性層81上にソース電極93及びドレイン電極94を形成して本実施形態の半導体装置(TFT)4が製造される。
基板80は、ガラス基板やフレキシブル基板等特に制限されない。フレキシブル基板としては、例えばポリビニルアルコール系樹脂、ポリカーボネート誘導体(帝人(株):WRF)、セルロース誘導体(セルローストリアセテート、セルロースジアセテート)、ポリオレフィン系樹脂(日本ゼオン(株):ゼオノア、ゼオネックス)、ポリサルホン系樹脂(ポリエーテルサルホン)ノルボルネン系樹脂(JSR(株): アートン)、ポリエステル系樹脂(PET、PEN)、ポリイミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアリレート系樹、ポリエーテルケトン、などが挙げられる。フレキシブル基板を用いる場合は、成膜温度は、基板80の耐熱性を考慮して決定する。
Zn含有半導体膜(活性層)81は、上記本発明の成膜方法により成膜されたものであり、例えば、ZnInやInGaZnO(IGZO)等が挙げられる。
ゲート電極91は、導電性に優れるものが望ましく、例えばAl、Cu、Ag、Au、Ptおよびこれらの合金等を用いることが望ましい。また、ITO(酸化インジウム錫)等の導電性を有する非金属膜であってもよい。
ゲート絶縁膜92は、絶縁性および誘電性の観点から、例えばSiO、SiNx、SiOxNy等のシリコン酸化物あるいはシリコン窒化物や、Al、TiO、ZrO、Y等の金属酸化物を用いることが望ましく、特にシリコン酸化物あるいはシリコン窒化物が望ましい。そして、ゲート絶縁膜92の膜厚は、諸条件により適宜選択でき50〜500nm程度が望ましい。
半導体装置4の活性層81は、上記本発明の成膜方法により製造されたZn含有半導体膜からなるので、Zn抜けを抑制され、ターゲット組成と略同一組成のものとなる。従って、本実施形態の半導体装置4は、膜特性の良好な活性層81を備え、素子特性(キャリア移動度等)に優れたものとなる。
(設計変更)
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、適宜設計変更可能である。
本発明に係る実施例及び比較例について説明する。
(実施例1)
図1に示したスパッタリング装置を用い、真空度0.5Pa、Ar/O混合雰囲気(O体積分率2.5%)の条件下で、大きさ120mmφのPb1.3Zr0.52Ti0.48ターゲットを用いて、PZTからなる圧電膜の成膜を行った。上記したように、EZr/EPb=3.12である。
成膜基板として、Siウエハを用い、基板温度300℃、RFパワー500W、基板/ターゲット間距離60mmとし、基板を浮遊状態にして、ターゲットと基板との間ではない基板から離れたところにアースを配して、成膜を行った。このときの基板近傍(=基板から約10mm)のプラズマ状態をシングルプローブにて測定したところ、Vp−Vsub(V)=約19であった。
得られた膜の組成を、誘導結合プラズマ発光分析(ICP−AES)により測定したところ、Pb:Zr:Ti=1.29:0.52:0.48であり、ターゲット組成と略同一組成の膜であることが確認された。
(比較例1)
基板を接地電位とした以外は実施例1と同様にして、PZT膜を成膜した。この時、プラズマ電位Vp(V)=約32、基板電位Vsub(V)=0であった(Vp−Vsub(V)=約32)。得られた膜の組成を実施例1と同様にして測定したところ、Pb:Zr:Ti=1.1:0.52:0.48であり、ターゲット組成に比してPbの組成が減少していることが確認された。
(実施例2)
実施例1と同様に図1に示したスパッタリング装置を用い、真空度0.5Pa、Ar/O混合雰囲気(O体積分率1.0%)の条件下で、大きさ120mmφのInGaZnOターゲットを用いて、IGZOからなる圧電膜の成膜を行った。上記したように、EGa/EZn=2.1である。
成膜基板として、PEN基板を用い、基板温度を室温(約25℃)とし、RFパワー200W、基板/ターゲット間距離60mmとし、基板に20Vのバイアスを印加して成膜を行った。このときの基板近傍(=基板から約10mm)のプラズマの状態をシングルプローブにて測定したところVp=約35Vであり、従って、Vp−Vsub(V)=約10であった。
得られた膜の組成を、X線蛍光分析(XRF)により測定したところ、In:Ga:Zn=1:0.98:0.98であり、ターゲット組成と略同一組成の膜であることが確認された。
(比較例2)
基板をフローティング電位とした以外は実施例2と同様にしてIGZO膜を成膜した。この時の基板近傍(=基板から約10mm)のプラズマの状態をシングルプローブにて測定したところVp−Vsub(V)=約35Vであった。得られた膜の組成を、実施例2と同様にして測定したところ、In:Ga:Zn=1:0.91:0.66であり、ターゲット組成に比してZnの組成が減少していることが確認された。ここで、Gaの組成も若干減少しているが、これは逆スパッタによるものではなく、Gaの融点が30℃程度と低いことにより生じる蒸発によるものであると考えられる。
(実施例3)
真空度0.4Pa、Ar/O混合雰囲気(O体積分率2.5%)の条件で、実施例2と同様のターゲットを用いてSi基板上にIGZO膜を成膜した。この時、RFパワー700W、基板/ターゲット間距離120mmとし、基板を浮遊状態にして、ターゲットと基板との間ではない基板から離れたところにアースを配して、基板温度を常温から300℃まで変化させて成膜を行った。このときの基板近傍(=基板から約10mm)のプラズマ状態をシングルプローブにて測定したところ、Vp−Vsub(V)=約20であった。
それぞれの基板温度で成膜したときに得られたZn含有複合酸化物膜の組成比をXRFにより調べた。その結果を図7に示す。図7において、組成比はInに対するZnOの割合で表している。図7には、得られた膜のInに対するZnOの組成は、基板温度に関わらず1.00〜1.03の範囲であることが示されている。従って、Vp−Vsub(V)=約20の条件では、Zn抜けがほとんどない、ターゲットと略同一組成の膜が成膜可能であることが確認された。
(比較例3)
実施例1と同様に図1に示したスパッタリング装置を用い、真空度0.5Pa、Ar/O混合雰囲気(O体積分率1.0%)の条件下で、大きさ100mmφのITO(酸化インジウム錫,組成(モル比)In:Sn=0.95:0.05)ターゲットを用いて、IGZOからなる圧電膜の成膜を行った。EIn/ESn=1.4である。
成膜基板として、Siウエハを用い、基板温度を室温(約25℃)とし、RFパワー200W、基板/ターゲット間距離100mmとし、基板を浮遊状態にして、ターゲットと基板との間ではない基板から離れたところにアースを配して、成膜を行った。このときの基板近傍(=基板から約10mm)のプラズマ状態をシングルプローブにて測定したところ、Vp−Vsub(V)=約30であった。
得られた膜の組成を、X線蛍光分析(XRF)により測定したところ、In:Sn=0.95:0.05であり、Vp−Vsub値が20V以上であってもターゲット組成と略同一組成の膜が成膜されることが確認された。
本発明の成膜方法は、プラズマを用いる気相成長法により膜を成膜する場合に適用することができ、インクジェット式記録ヘッド、強誘電体メモリ(FRAM)、及び圧力センサ等に用いられる圧電膜等の成膜に適用することができる。
(a)はRFスパッタリング装置の概略断面図、(b)は成膜中の様子を模式的に示す図 プラズマ電位Vs及びフローティング電位Vfの測定方法を示す説明図 本発明に係る実施形態の圧電素子及びインクジェット式記録ヘッド(液体吐出装置)の構造を示す断面図 図3のインクジェット式記録ヘッドを備えたインクジェット式記録装置の構成例を示す図 図4のインクジェット式記録装置の部分上面図 本発明に係る実施形態の半導体装置の構造及び製造工程を示す断面図 実施例3で得られたIGZO膜の基板温度に対するInに対するZnの組成比の関係を示す図
符号の説明
20、80 基板
40 膜
T 複合ターゲット

Claims (10)

  1. 基板上に、プラズマを用いるスパッタリング法により、複数の金属元素を含む複合ターゲットを用いて、該複合ターゲットに含まれる全ての構成元素を含み、前記複合ターゲットに含まれる全ての金属元素のうち、個々の該元素単体の結合エネルギーが最も高い元素の結合エネルギーEmaxと、個々の前記元素単体の結合エネルギーが最も低い元素の結合エネルギーEminとが下記式(1)を満足する膜を成膜する方法であって、
    成膜時のプラズマ中のプラズマ電位Vp(V)と基板電位Vsub(V)との電位差を、前記膜中の前記結合エネルギーが最も低い元素が逆スパッタされる閾値以下となるように制御して成膜することを特徴とする成膜方法。
    Emax/Emin≧1.5 ・・・(1)
  2. 基板上に、プラズマを用いるスパッタリング法により、複数の金属元素を含む複合ターゲットを用いて、該複合ターゲットに含まれる全ての構成元素を含み、前記複合ターゲットに含まれる全ての金属元素のうち、個々の該元素単体の結合エネルギーが最も高い元素の結合エネルギーEmaxと、個々の前記元素単体の結合エネルギーが最も低い元素の結合エネルギーEminとが下記式(1)を満足する膜を成膜する方法であって、
    成膜時のプラズマ中のプラズマ電位Vp(V)と基板電位Vsub(V)とが、下記式(2)を満足する条件で成膜することを特徴とする成膜方法。
    Emax/Emin≧1.5 ・・・(1)
    Vp−Vsub(V)≦20 ・・・(2)
  3. 前記複合ターゲットと略同一組成を有する膜を成膜することを特徴とする請求項1又は2に記載の成膜方法。
  4. 前記基板にバイアス電圧を印加して、電位差を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の成膜方法。
  5. 10Pa以下の圧力下で成膜することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の成膜方法。
  6. 前記膜が、ペロブスカイト型酸化物を含む圧電体膜であり、該ペロブスカイト型酸化物が、AサイトにPb,Bi,Baからなる群より選択される少なくとも1種の金属元素を含むものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の成膜方法。
  7. 前記膜が、下記一般式(P1)で表される1種又は複数種のペロブスカイト型酸化物を含む圧電体膜であることを特徴とする請求項6に記載の成膜方法。
    一般式A・・・(P1)
    (式中、A:Pbを主成分とするAサイト元素、B:Bサイトの元素であり、Ti,Zr,V,Nb,Ta,Cr,Mo,W,Sc,Co,Cu,Cd,Fe,Ni及びランタニド元素からなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、O:酸素元素。a=1.0かつb=1.0である場合が標準であるが、これらの数値はペロブスカイト構造を取り得る範囲内で1.0からずれてもよい。)
  8. 前記膜が、チタン酸バリウムストロンチウム及び/又はチタン酸ジルコン酸バリウムを含む圧電体膜であることを特徴とする請求項6に記載の成膜方法。
  9. 前記膜がZnを含む膜であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の成膜方法。
  10. 前記膜が、下記一般式(P2)で表される酸化物を含むものであることを特徴とする請求項9に記載の成膜方法。
    (x+3y/2+3z/2) ・・・(P2)
    (式中R =In、M =In,Fe,Ga,Alからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素、N=Zn、x,y,zは0超の実数。)
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