JP2009268255A - デッドバンド補償方法および補償装置 - Google Patents

デッドバンド補償方法および補償装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 四象限可逆チョッパ回路においてデッドバンドを排除して連続的に電圧変換率が設定できる補償方法と装置を提供する。
【解決手段】 半導体スイッチ素子にダイオードを逆並列に接続したアームを2個直列に接続したレグを入力側と出力側でそれぞれ直流回路と接地回路の間に設けて両レグのアーム接続点の間にリアクトルを接続して形成したパルス幅変調方式のスイッチ回路において、直流回路の短絡を避けるために設けるデッドタイムTdに制約を受けて一方のレグにおける半導体スイッチ素子をオンすることができないデッドバンドでは、他方のレグにおける通流率を1から下げて、これに対応して一方のレグにおける通流率を決定することにより、電圧変換率を連続的に設定できるようにする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、産業用充放電システムなどに使用するフルブリッジ形四象限チョッパにおいてデッドタイムを原因とする電圧変換率設定不能領域すなわちデッドバンドを解消する補償方法と装置に関する。
2つの直流回路間の電力変換、蓄電設備の充放電や電力供給、電池駆動車両の駆動と回生、などには、順方向の電力フローばかりでなく逆方向の電力フローが必要となる。このような機能を備えたものに図1に示すパルス幅変調(PWM)方式の四象限チョッパがある。
図示した四象限チョッパは、半導体スイッチデバイスにダイオードを逆並列に接続したアームを2個直列に接続して形成するレグを、入力側と出力側の2カ所でそれぞれ直流回路と接地回路の間に設けて、両レグのアーム接続点の間にリアクトルを接続して形成したフルブリッジ形の四象限チョッパである。
なお、半導体スイッチデバイスには例えばIGBTやトランジスタなどがある。
入力側と出力側のレグの通流率を調整することにより入力電圧と出力電圧の比率、電圧変換率を1を挟んだ大幅な範囲で設定することができる。
たとえば、図中、入力側レグの上アームのトランジスタS1をオンにし下アームのトランジスタS2をオフにして、出力側レグの上アームトランジスタS3と下アームトランジスタS4の通流率を調整することにより、降圧領域における電圧変換率が調整できる。一方、S3をオンにしS4をオフにしてS1,S2の通流率を調整することにより昇圧領域における電圧変換率が調整できる。
ただし、直流回路の短絡を防止するため、レグ内で上アームと下アームのスイッチの両方を同時にオンにすることは避けなければならない。すなわち、一方のスイッチがターンオフしてから相手方のスイッチをターンオンすることが必要であり、このため、いずれのスイッチもオフとするデッドタイムを持たせて、安全を確保する。また、実際の素子は製造上のばらつきや周囲条件に基づく性能上のバラツキがあるので、デッドタイムもそれに応じて適度の余裕を持たせる必要があり、このため余り短くすることができない。
このデッドタイムの存在により、電圧変換率が1に近づくと電圧変換率が変化しない領域が存在することになる。この領域に入ると電圧変換率が1になってしまう。このような状況を図4に示す。電圧変換率設定値が1に近い部分に電圧変換率を調整できない領域が生ずる。この領域は、目標値を変更しても実際の制御出力が変化しない、いわゆるデッドバンドとして知られているものである。
このように電圧変換率を正しく設定できない範囲は半導体スイッチング素子の特性や制御上の余裕の大きさに依存するが、5%前後である場合が普通である。
特許文献1は、半導体スイッチング素子にダイオードを逆並列に接続したアームを2個直列に接続したレグを備えたパルス幅変調方式の電力変換器におけるデッドタイム補償方法を開示するものである。開示方法は、パルス幅変調指令信号と実際の指令出力信号の差をゼロにするようにフィードバック制御してパルス幅変調指令信号を精度良く供給させるものであって、実際の信号が2値信号にならず中間電圧レベルになるのでアナログ信号としてフィードバックし予め知られた誤差要因に基づいて補償して判定するようにしたものである。
特許文献1における電力変換器の回路構成は本願発明の対象とするチョッパ回路と類似しているが、特許文献1は、本願発明において問題にする電圧変換率の設定ができない領域について、さらに本願発明における両レグにおける通流率を調整するという解決手段について、何ら教示も示唆もしていない。
特開平5−328745号公報
本発明が解決しようとする課題は、四象限チョッパ回路においてデッドバンドを排除して連続的に電圧変換率が設定できる補償方法と装置を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明のデッドバンド補償方法および装置は、半導体スイッチデバイスにダイオードを逆並列に接続したアームを2個直列に接続したレグを入力側と出力側でそれぞれ直流回路と接地回路の間に設けて両レグのアーム接続点の間にリアクトルを接続して形成したパルス幅変調方式のスイッチ回路において、直流回路の短絡を避けるために設けるデッドタイムTdに制約を受けて第1(第2)のレグにおける半導体スイッチデバイスをオンすることができない通流率範囲すなわちデッドバンドでは、第2(第1)のレグにおける通流率γ2(γ1)を1から下げて、これに対応して第1(第2)のレグにおける通流率γ1(γ2)を決定することにより電圧変換率を調整することを特徴とする。
上記スイッチ回路は四象限チョッパ回路であってよい。
上記第2(第1)のレグにおける通流率γ2(γ1)を下げる決定にはヒステリシスを持たせることが好ましい。
直流回路の短絡を避けるためにゲートをオフした時点より所定の時間遅れて相手側の半導体素子にゲート信号を与えるようにする必要がある。この時間遅れは、デッドタイムTdと称される。デッドタイムTdに制約を受けて半導体スイッチをオンすることができない結果、通流率を変更することにより電圧変換率設定値を変更しても実際の電圧変換率が変化しない領域が生じ、本明細書では、これをデッドバンドと呼ぶ。
本発明のデッドバンド補償方法を使用することにより、電圧変換率を連続的に設定できるようになる。なお、デッドバンド以外の領域では第1のレグおよび第2のレグのどちらか一方のみで通流率比を設定するようにすれば、半導体スイッチにおけるスイッチングロスを抑制することができる。
通流率γ1およびγ2の両方を下げる決定をする領域の境界にヒステリシスを持たせることにより、境界部分における制御のバタツキが減少し安定した制御ができるようになる。
上記四象限チョッパ回路など本発明のパルス幅変調方式のスイッチ回路は、入力側に直流電源、出力側に蓄電設備と負荷を接続して使用することができる。また、入力側に直流電源と負荷、出力側に電池を接続してもよい。各種蓄電設備の充放電や電力供給において、電圧変換率1近傍に対応する通流率における不感帯すなわちデッドバンドを解消し、電圧変換率を1近傍においても正確に設定することができる。また、デッドバンド以外の領域では一方のレグのみがスイッチするのでスイッチングロスを低く抑えることができる。
さらに、本発明のパルス幅変調スイッチ回路は、二次電池を搭載した電池駆動車両に対して、入力側を直流の主回路に、出力側を二次電池に接続することにより適用することができる。電圧変換率1付近に存在したデッドバンドがなくなるので、これに起因する振動が発生することなく、かつデッドバンド以外の領域におけるスイッチングロスを低く抑えながら、二次電池の充放電をすることができる。
以下、図面を用いて、本発明のデッドバンド補償方法および補償装置の最良の実施形態を詳細に説明する。
図1は本実施例のデッドバンド補償方法を適用するパルス幅変調方式スイッチ回路の回路図、図2はデッドバンド補償方法を説明するグラフで電圧変換率を操作する際の通流率設定状況を表す。図3はPWM信号で上アームと下アームのトランジスタを駆動するときのデッドタイムの影響を説明する線図、図4は本実施例のデッドバンド補償方法を適用したときの通流率と電圧変換率(または昇降圧比)の関係を表したグラフ、図5は従来例における通流率と電圧変換率の関係を表したグラフ、図6は本実施例におけるスイッチ素子のスイッチ特性図、図7は本実施例のデッドバンド補償方法を電池の充放電制御装置に適用した例を示す回路図、図8は本実施例のデッドバンド補償方法を電池駆動車両に適用した例を示す回路図である。
本実施例は、本発明のデッドバンド補償方法を、図1に示すパルス幅変調方式のスイッチ回路に適用したものである。
図1のスイッチ回路は、IGBTなどの半導体スイッチ素子S1,S2,S3,S4のそれぞれにダイオードD1,D2,D3,D4を逆並列に接続したアームを2個直列に接続したレグを入力側と出力側でそれぞれ直流回路と接地回路の間に設けて両レグのアーム接続点の間にリアクトルL0を接続して形成したパルス幅変調方式の四象限チョッパ回路1である。
制御回路2が附属して、四象限チョッパ回路1内の半導体スイッチ素子S1,S2,S3,S4のオンオフを制御して、直流機の正転力行、正転回生、逆転力行、逆転回生など、四象限のチョッパ制御を行う。半導体スイッチ素子を高速高頻度でオンオフするので、電流の平滑化のためリアクトルL1,L2とキャパシタC1,C2が接続されている。
図1では、四象限チョッパ回路1の入力側に直流電源装置3を接続し、出力側に蓄電設備や負荷4を接続している。
高電圧の直流電源装置3から低電圧の蓄電設備4に電流を供給するときは、出力側上アームの半導体スイッチ素子S3を導通し入力側レグの半導体スイッチ素子S1,S2を断続してチョッパ出力電圧を調整し、降圧チョッパの動作をさせる。出力電圧Voの平均値は、入力電圧Viに実質的にはS1の導通率になる入力側レグの通流率γ1を掛けた値になる。すなわち、
Vo=γ1Vi
低電圧入力を高電圧出力に変換する場合は、入力側上アームの半導体スイッチ素子S1を導通し、出力側レグの半導体スイッチ素子S3,S4を断続して昇圧チョッパとして作動させる。下アームのスイッチS4がオンのときにリアクトルL0にエネルギーを蓄積させ、オフのときに電源からのエネルギーと蓄積エネルギーを出力側に接続された負荷に供給する。リアクトルL0が十分大きく流れる電流Iが一定であるとすれば、スイッチS4がオンのときtonにリアクトルL0に蓄えられた電力がスイッチS4がオフのときtoffに負荷に放出されるので、
ViIton=(Vo−Vi)Itoff
ここで、T=ton+toff、b=toff/T、出口側レグの通流率γ2=ton/Tとすれば、
γ2+b=1
Vo=ViT/toff=Vi/(1−γ2)
そこで、四象限チョッパ回路1の昇降圧比(電圧変換率)λ=V2/V1を半導体スイッチ素子の断続により設定しようとすると、基本的には、図2のグラフに示すように、電圧変換率λが1より小さい場合に入力側レグの通流率γ1の対数と電圧変換率λが比例し、電圧変換率λが1より大きい場合に出力側レグの通流率γ2の対数と電圧変換率λが逆比例する(電圧変換率1近傍については、一点鎖線で表している)。
通流率γが1でない場合は、各レグの上アームと下アームのトランジスタスイッチを相互に相補的に開閉して所望の通流率を達成するが、直流回路の短絡を防ぐため同時にオンにすることができない。実際は、トランジスタが電圧素子能力を回復する時間が必要なので、ゲートをオフした時点よりデッドタイムTdだけ遅らせて相手方のトランジスタにゲート信号を与える。
図3はPWM信号で上アームと下アームのトランジスタを駆動するときのデッドタイムの影響を説明する線図である。
PWM信号で上アームのトランジスタのターンオフを指令したときに、下アームのトランジスタは上アームのトランジスタがオフになってもデッドタイムTdが経過するまでオンにはならない。また、PWM信号で下アームのトランジスタのターンオフを指令したときに、上アームのトランジスタは下アームのトランジスタがオフになってもデッドタイムTdが経過するまでオンにはならない。
このため、たとえば降圧チョッパとして作動しているときに、電圧変換率λが小さい方から1に近づいて上アームのトランジスタS1のオフ時間toffが短くなり、したがって下アームのトランジスタS2がオン時間が短くなって、ついにデッドタイムTdの関係でオンできなくなるときが来る。その結果、上アームの逆並列ダイオードD1が電流を通している場合は、四象限チョッパの入力電圧と出力電圧が等しく、電圧変換率は1となる。
図4は、本実施例のデッドバンド補償方法を用いた場合における、電圧変換率(または昇降圧比)の設定値と実際に得られる値の関係を表すグラフで、横軸に電圧変換率の設定値、縦軸に実際に得られる電圧変換率をとったものである。設定電圧変換率は、1までは入力側通流率γ1、1以上は出力側通流率γ2を使った1/(1−γ2)で代表している。図中、破線はデッドバンド補償方法を用いない従来例による場合を参考のため示す。図5は、従来例による電圧変換率設定値と実際に得られる値の関係を表すグラフである。
図4において破線で示すグラフまたは図5のグラフから分かる通り、デッドバンド補償方法を用いない従来法によれば、設定値1近傍で実際の電圧変換率λが1になるデッドバンドが発生する。デッドバンドは、上記説明の通り、デッドタイムTdの影響によるものである。デッドタイムTdは、スイッチング素子のスイッチング遅れやドライブ回路などの時間遅れなどを補償できる期間である必要があり、これらの時間遅れは、素子などの特性が生産上のバラツキを持ち、温度変化や経年変化などによっても変動するため、通常5μsないし10μs程度設ける。このため、電圧変換率設定値1を挟んで5%ないし10%ほどのデッドバンドが生じることになる。
本実施例のデッドバンド補償装置は、電圧変換率の目標値がデッドバンドを含む調整領域にあるときに、一方のレグにおける通流率を1から下げて他方のレグにおける通流率を該一方のレグの通流率で目標の電圧変換率を割った値に基づいて設定し、電圧変換率目標値が該調整領域外にあるときには、一方のレグにおける通流率を1とし他方のレグにおける通流率を目標の電圧変換率に対応する値に設定することにより調整するデッドバンド補償装置である。すなわち、図2において前記調整領域はデッドバンドを含む領域となっており、この領域において以下の制御を行う。
降圧チョッパ領域のデッドバンドを含む調整領域においては、図2に示すように、従来スイッチの断続をしていない側のレグの通流率γ2を1からより小さい値γ2’に設定すると共に断続していた側のレグの通流率γ1をγ2に対応した新しい値γ1’に変化させて、両側のレグについてスイッチの断続をすることにより、電圧変換率λを調整するものである。
補償前の通流率γ1,γ2(=1)と補償後の通流率γ1’,γ2’の間には、
γ1=γ1’/γ2’
なる関係が成立するようにする。
すると、デッドバンド内の電圧変換率λ=Vo/Viは、γ1’/γ2’で決まるので、電圧変換率λを連続的に設定することができる。
昇圧チョッパ領域においても同様である。
すなわち、補償前の通流率γ2,γ1(=1)と補償後の通流率γ2’,γ1’の間には、
γ2=γ2’/γ1’
なる関係が成立するようにして、デッドバンドを含む調整領域内の電圧変換率λ=Vo/Viを、γ2’/γ1’で決まるようにする。
上記調整領域は、スイッチング素子の制御上の余裕を見込んでデッドバンドより少し広めに設定される。制御上の余裕を大きくとると、スイッチングロスが大きくなるので、デッドバンドを含むできるだけ小さい領域に上記手法を取り込むことが好ましい。
なお、本実施例のスイッチ素子のスイッチ特性を図6に示す。スイッチング周期250μsに対して、デッドタイムを5μs見込んであり、通流率γは実線で示すようになる。この結果、電圧変換率のデッドバンドの実測値は約5%となる。
スイッチング周期に対するデッドタイムの割合が4%のところ、デッドバンドが約5%となるのは、デッドタイムは制御上の設定値であり、実測値でないところに起因するもので、いわゆるアパーチャ時間の揺らぎなど、不定な遅れ時間を見込む必要があるからである。
この場合、調整領域は1%の制御上の余裕を見て電圧変換率1を挟んで±6%にとる。
デッドバンドの5%は、前述したようにスイッチ素子の整合時のバラツキや作動時の周囲条件の変動を見込み、安全を見て5μsとしたが、より小さいバラツキのスイッチ素子を使用したり、周囲条件を管理することにより、より短い時間とすることができる。すなわち、5μsは絶対的な数値ではなく、スイッチ素子のバラツキと回路の安全性のトレードオフに基づく相対的な値である。したがって、たとえば3μsなど、5μsより短くして効率を上げることも、またたとえば10μsなど、5μsより長くして、より安全を期することも可能である。
デッドタイムが変われば、これに応じてデッドバンドの大きさが変わることは前述した通りである。
同様な理屈により、調整領域をデッドバンドより±1%広くとることも絶対的なものでなく、相対的なものであり、たとえば±2%とすることも可能である。さらに、余裕なしとしてもよいことはいうまでもない。余裕を大きくとれば、デッドバンドは確実になくなり、制御系の非線形性は小さくなり、制御上の安定に資することができが、前述したようにロスが大きくなり効率が悪くなる。
なお、調整領域の境界にはヒステリシスを持たせて、片側スイッチングと両側スイッチングの遷移領域でモード選択のばたつきを防止し安定した操作をすることが好ましい。
図4に実線で示す通り、本実施例のデッドバンド補償方法を用いたときの通流率による電圧変換率設定値と得られる電圧変換率の関係を表したグラフから、電圧変換率1の近傍にあったデッドバンドが解消して、電圧変換率1付近でも不感とならない電圧変換率が得られることが分かる。
このように、本実施例のデッドバンド補償法により電流変換率1近傍においても連続的に電圧変換率を設定することができるようになった。
また、デッドバンドにおいて通流率が1であるレグの通流率を下げる境界値に上方から近づく場合と下方から近づく場合でヒステリシスを持たせるようにすると、境界部分における揺らぎが減少し安定した運転ができるようになる。
なお、上記説明では、四象限チョッパ回路の第1象限と第2象限について説明したが、蓄電設備等から電源装置の方向に電流を供給する場合に当たる第3象限と第4象限についても全く同じ説明が可能である。
図7は、本実施例のデッドバンド補償方法を電池の充放電制御装置に適用した例を示す回路図である。
本実施例のデッドバンド補償装置を組み込んだ四象限チョッパ回路1の入力側に直流電源5と負荷6、出力側に二次電池7が接続されている。
本設備においては、負荷6に直流電源5が接続されていて電力が供給されるが、二次電池7も四象限チョッパ回路1を介して直流電源5および負荷6に接続されていて、バックアップ電源として作動する。
二次電池7の蓄電量が不足して電圧が低下する場合は、第1象限または第2象限チョッパ回路として動作する四象限チョッパ回路1を介して直流電源5から二次電池7に充電する。
一方、負荷6に対して電源装置5の供給電力が不足する場合は、第3象限または第4象限チョッパ回路として動作する四象限チョッパ回路1を介して二次電池7から負荷6に電力を供給することができる。
本実施例のデッドバンド補償法を用いるため、いずれのケースにおいても電圧変換率が1に近い場合にも正確に設定することができる。また、デッドバンドから離れた領域で充放電する場合には、一方のレグのみがスイッチするのでスイッチングロスを低く抑えることができる。
図8は、本実施例のデッドバンド補償方法を電池駆動車両に適用した例を示す回路図である。
本実施例のデッドバンド補償装置を組み込んだ四象限チョッパ回路1の入力側にパンタグラフ12の電力取り込み線を接続し、出力側に二次電池15を接続する。パンタグラフ12は架線11から直流電力を取り込んで、インバータ13に供給する。インバータ13は入力された直流電力を交流に変換してモータ14に供給し、モータ14の回転により車両が運行する。
二次電池15は、架線11が存在する軌道部分で第1象限または第2象限チョッパ回路として動作する四象限チョッパ回路1を介して直流の主回路から充電し、架線のない軌道部分で第3象限または第4象限チョッパ回路として動作する四象限チョッパ回路1を介して車両のインバータ13に電力を供給してモータ14の運転を維持する。もちろん、架線11の電圧が不足したりした場合にも、二次電池15から電力を補充することができる。
本実施例のデッドバンド補償法を用いてデッドバンドを解消したため、電圧変換率が1に近い場合にも正確に設定することができる。また、電圧変換率が1から離れた領域で二次電池15を充放電する場合には、片側レグのみがスイッチするのでスイッチングロスを低く抑えることができる。
本発明の1実施例に係るデッドバンド補償方法を適用するパルス幅変調方式スイッチ回路の回路図である。 本実施例に係るデッドバンド補償方法を説明するグラフである。 PWM信号で上アームと下アームのトランジスタを駆動するときのデッドタイムの影響を説明する線図である。 本実施例のデッドバンド補償方法を適用した場合の電圧変換率の設定値と達成値の関係を表したグラフである。 デッドバンド補償方法を適用しない従来例における電圧変換率の設定値と達成値の関係を表したグラフである。 本実施例におけるスイッチ素子のスイッチ特性図である。 本実施例のデッドバンド補償方法を電池の充放電制御装置に適用した例を示す回路図である。 本実施例のデッドバンド補償方法を電池駆動車両に適用した例を示す回路図である。
符号の説明
1 パルス幅変調方式四象限チョッパ回路
2 制御回路
3 直流電源装置
4 蓄電設備や負荷
5 直流電源
6 負荷
7 二次電池
11 架線
12 パンタグラフ
13 インバータ
14 モータ
15 二次電池

Claims (7)

  1. 半導体スイッチデバイスにダイオードを逆並列に接続したアームを2個直列に接続したレグを入力側と出力側でそれぞれ直流回路と接地回路の間に設けて両レグのアーム接続点の間にリアクトルを接続して形成した、電圧変換率を調整するパルス幅変調方式のスイッチ回路において、電圧変換率の目標値がデッドバンドを含む調整領域内にあるときには、一方のレグにおける通流率を1から下げて他方のレグにおける通流率を該一方のレグの通流率で目標の電圧変換率を割った値に基づいて設定し、該電圧変換率目標値が該調整領域外にあるときには、一方のレグにおける通流率を1とし他方のレグにおける通流率を目標の電圧変換率に対応する値に設定することにより調整するデッドバンド補償方法。
  2. 前記他方のレグにおける通流率を下げる前記所定の範囲の境界にはヒステリシスを持たせるを特徴とする請求項1記載のデッドバンド補償方法。
  3. 半導体スイッチデバイスにダイオードを逆並列に接続したアームを2個直列に接続したレグを入力側と出力側でそれぞれ直流回路と接地回路の間に設けて両レグのアーム接続点の間にリアクトルを接続して形成した、電圧変換率を調整するパルス幅変調方式のスイッチ回路に備えたデッドバンド補償装置であって、電圧変換率の目標値がデッドバンドを含む調整領域内にあるときに、他方のレグにおける通流率を1から下げて前記一方のレグにおける通流率を該他方のレグの通流率に対応して前記一方のレグにおける通流率で目標の電圧変換率を割った値に基づいて設定し、該電圧変換率目標値が該調整領域外にあるときに、一方のレグにおける通流率を1とし他方のレグにおける通流率を目標の電圧変換率に対応する値に設定する制御回路を備えて、該スイッチ回路の電圧変換率を調整するデッドバンド補償装置。
  4. 前記スイッチ回路は、四象限チョッパ回路であることを特徴とする請求項3記載のデッドバンド補償装置。
  5. 前記入力側に直流電源、前記出力側に蓄電設備または負荷を接続して使用することを特徴とする請求項3または4記載のデッドバンド補償装置。
  6. 前記入力側に直流電源と負荷、前記出力側に蓄電設備を接続して使用することを特徴とする請求項3または4記載のデッドバンド補償装置。
  7. 前記入力側を直流の主回路に、前記出力側を二次電池に接続した請求項3または4記載のデッドバンド補償装置を備えた電池駆動車両。
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