JP2009267552A - 恒温槽付水晶発振器 - Google Patents

恒温槽付水晶発振器 Download PDF

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克明 坂元
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Abstract

【課題】 発振器内部の熱エネルギーを効率よく放出させ、高温領域でも恒温槽の適正な温度制御を実現し、安定した発振周波数を得ることができる恒温槽付水晶発振器を提供する。
【解決手段】 発熱体2とベース20との間に、発熱体2に接するように熱伝導性の高い材料からなる熱伝導体3を設置し、また、熱伝導体3とベース4との間に熱伝導性で電気的に絶縁なシート4を設置し、更に、恒温槽1と発熱体2と熱伝導体3とに接するよう熱伝導性樹脂5を塗布した恒温槽付水晶発振器であり、また、シート4の材質又は大きさ又は厚さ、熱伝導樹脂5の材質又は塗布量を変えることにより、発熱体3からの放熱量の調整を可能とする恒温槽付水晶発振器としている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、恒温槽付水晶発振器に係り、特にトランジスタ等で発生する熱を効率よく放熱させて、高温領域においても恒温槽の適正な温度制御を行って、安定した周波数特性が得られる恒温槽付水晶発振器に関する。
[先行技術の説明]
恒温槽付水晶発振器は、水晶振動子を恒温槽内に設置して外気温度と遮断し、加熱素子や温度センサを用いて、水晶振動子の周囲温度を一定に保つことで、発振周波数の温度変動を改善するものであり、安定した発振周波数が得られるものである。
例えば、恒温槽付水晶発振器では、恒温槽の温度を85°Cに維持するには、85°Cより低い温度では恒温槽を加熱することにより温度を制御するが、85°C以上になると制御不能となってしまう。
[先行技術文献]
尚、恒温槽付水晶発振器に関する先行技術としては、特開2003−332854(特許文献1)、特開2002−374127(特許文献2)がある。
特許文献1には、水晶振動子と共に水晶発振器を構成する能動素子を、容器の金属製の蓋に接着剤で固定することにより、能動素子の動作によって発生する熱で水晶片が過熱される影響を軽減する恒温槽付水晶発振器が記載されている。
また、特許文献2には、ICや圧電振動子が実装されている基板が、容器内にベースプレートによって封入された構成の圧電発振器において、基板とベースプレートとの間に、中間伝熱材を設け、発熱体となるICからの効果的に放熱を行うことができる構成が記載されている。
特開2003−332854 特開2002−374127
しかしながら、従来の恒温槽付水晶発振器では、発振器内の熱エネルギーが効率よく放出されず、設定温度よりも低い温度で制御不能となってしまう可能性があるという問題点があった。
例えば、仕様温度範囲が−20〜70°Cの場合、85°Cに設定しようとしても70°C付近で温度制御ができなくなってしまうことがある。
本発明は上記実状に鑑みて為されたもので、発振器内部の熱エネルギーを効率よく放出させ、高温領域においても恒温槽の適正な温度制御を行い、安定した発振周波数を得ることができる恒温槽付水晶発振器を提供することを目的とする。
尚、上記特許文献1,2には、発熱体とベースに接するよう熱伝導体を設け、更に、発熱体と恒温槽と熱伝導体とに接するよう熱伝導性の物質を設けた構成については記載がない。
また、発熱体とベースとの間に、発熱体からの熱を放熱する熱伝導体を設けて、熱伝導体とベースの間に放熱量を調整するシートを設け、更に、発熱体と恒温槽と熱伝導体とに接するよう熱伝導性樹脂を塗布した構成についても記載がない。
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、水晶振動子が格納された恒温槽と発熱体とが搭載された基板が、ベースに搭載面が対向するよう当該ベースに取り付けられ、基板をケース内に収容して封入された恒温槽付水晶発振器であって、発熱体とベースとの間に、発熱体とベースに接するよう、熱伝導性の第1の物体を設け、恒温槽と発熱体と第1の物体とに接するよう、熱伝導性の第2の物体を設け、第1の物体は、第2の物体より熱伝導性が高いことを特徴としている。
また、本発明は、上記恒温槽付水晶発振器において、第1の物体と第2の物体とが同一の物質から成る物体であり、物体の断面積又は長さの一方もしくは双方を変えることにより、熱伝導性の調整を可能とすることを特徴としている。
また、本発明は、水晶振動子が格納された恒温槽と発熱体とが搭載された基板が、ベースに搭載面が対向するよう当該ベースに取り付けられ、基板をケース内に収容して封入された恒温槽付水晶発振器であって、発熱体とベースとの間に、発熱体に接するよう熱伝導製の熱伝導体と、ベースに接するよう熱伝導性のシートとを設け、恒温槽と、発熱体と、熱伝導体とに接するよう、熱伝導性樹脂が塗布されていることを特徴としている。
また、本発明は、上記恒温槽付水晶発振器において、熱伝導体が、恒温槽に接していないことを特徴としている。
また、本発明は、上記恒温槽付水晶発振器において、熱伝導体の材質又は形状、シートの材質又は大きさ又は厚さ、熱伝導樹脂の材質又は塗布量を変えることにより、発熱体からの放熱量の調整を可能とすることを特徴としている。
また、本発明は、上記恒温槽付水晶発振器において、熱伝導体が銅板で形成され、シートが放熱シート又はシリコンゴムであり、熱伝導性樹脂がシリコン樹脂であることを特徴としている。
また、本発明は、上記恒温槽付水晶発振器において、シートの代わりに熱伝導性の接着剤を備えたことを特徴としている。
本発明によれば、水晶振動子が格納された恒温槽と発熱体とが搭載された基板が、ベースに搭載面が対向するよう当該ベースに取り付けられ、基板をケース内に収容して封入された恒温槽付水晶発振器であって、発熱体とベースとの間に、発熱体とベースに接するよう、熱伝導性の第1の物体を設け、恒温槽と発熱体と第1の物体とに接するよう、熱伝導性の第2の物体を設け、第1の物体は、第2の物体より熱伝導性が高い恒温槽付水晶発振器としているので、恒温槽が低温の場合には、発熱体からの熱を第2の物質を介して恒温槽に供給して恒温槽を効率よく加熱し、恒温槽が十分高温になった場合には、過熱しないように発熱体からの熱を第1の物質を介してベースから効率的に外部に排出して、高温領域においても恒温槽の温度制御を適正に行って安定した発振周波数を得ることができる効果がある。
また、本発明によれば、上記恒温槽付水晶発振器において、第1の物体と第2の物体とが同一の物質から成る物体であり、物体の断面積又は長さの一方もしくは双方を変えることにより、熱伝導性の調整を可能とする恒温槽付水晶発振器としているので、第1の物体と第2の物体とを同一の材料を用いて形成することによりコストを削減することができ、更に、良好な特性が得られるよう熱伝導性を調整することができる効果がある。
また、本発明によれば、水晶振動子が格納された恒温槽と発熱体とが搭載された基板が、ベースに搭載面が対向するよう当該ベースに取り付けられ、基板をケース内に収容して封入された恒温槽付水晶発振器であって、発熱体とベースとの間に、発熱体に接するよう熱伝導製の熱伝導体と、ベースに接するよう熱伝導性のシートとを設け、恒温槽と、発熱体と、熱伝導体とに接するよう、熱伝導性樹脂が塗布されている恒温槽付水晶発振器としているので、恒温槽が低温の場合には、発熱体からの熱を恒温槽に供給して恒温槽を効率よく加熱し、恒温槽が十分高温になった場合には、発熱体からの熱を熱伝導体及びシートを介してベースから効率的に外部に排出して、高温領域においても恒温槽の温度制御を適正に行って安定した発振周波数を得ることができ、シートの材質や大きさを調整することで放熱量を調整でき、更に熱伝導体とベースとの間の絶縁性を保つ効果がある。
また、本発明によれば、熱伝導体が、恒温槽に接していない恒温槽付水晶発振器としているので、恒温槽が、比熱の小さい素材で形成される熱伝導体の温度変動の影響を受けにくくすることができ、恒温槽の温度が不安定になるのを防ぐことができる効果がある。
また、本発明によれば、熱伝導体の材質又は形状、シートの材質又は大きさ又は厚さ、熱伝導樹脂の材質又は塗布量を変えることにより、発熱体からの放熱量の調整を可能とする恒温槽付水晶発振器としているので、種々の発振器の仕様に応じて、発熱体からの放熱を最適に調整することができ、発振器毎に最適な周波数変動特性を容易に得ることができる効果がある。
[発明の概要]
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
本発明の実施の形態に係る恒温槽付水晶発振器は、水晶振動子が格納された恒温槽と、トランジスタ等の発熱体とが搭載された基板が、搭載面がベースに対向するようベースに取り付けられ、ケース内に封入された恒温槽付水晶発振器であって、発熱体とベースとの間に、発熱体及びベースに接して熱伝導性のよい材質から成る熱伝導体を設け、更に、発熱体と熱伝導体と恒温槽とに接するよう熱伝導性樹脂を塗布したものであり、恒温槽の温度が低いときには発熱体からの熱を熱伝導性樹脂を介して恒温槽に供給することにより効率よく恒温槽を加熱すると共に、恒温槽が十分加熱された後は、発熱体からの余分な熱を熱伝導体及びベースを介して外部に放出することができ、高温領域においても恒温槽の適正な温度制御を実現し、発振周波数を安定させることができるものである。
また、本発明の実施の形態に係る恒温槽付水晶発振器は、水晶振動子が格納された恒温槽と、トランジスタ等の発熱体とが搭載された基板が、搭載面がベースに対向するようベースに取り付けられ、ケース内に封入された恒温槽付水晶発振器であって、発熱体とベースとの間に、発熱体に接して熱伝導性のよい材質から成る熱伝導体を設け、当該熱伝導体とベースとの間の隙間を埋めるように放熱量を調整するシートを設置し、更に、発熱体と熱伝導体と恒温槽とに接するよう熱伝導性樹脂を塗布したものであり、恒温槽の温度が低いときには発熱体からの熱を熱伝導性樹脂を介して恒温槽に供給することにより効率よく恒温槽を加熱すると共に、恒温槽が十分加熱された後は、発熱体からの余分な熱を熱伝導体、シート、ベースを介して外部に放出することができ、高温領域においても恒温槽の適正な温度制御を実現し、発振周波数を安定させることができるものである。
また、本発明の恒温槽付水晶発振器は、熱伝導体の材質や形状、シートの材質や面積、更に熱伝導性樹脂の材料や、熱伝導性樹脂が発熱体・恒温槽・熱伝導体に接する面積を変えることにより、発熱体から恒温槽または外部への放熱量を調整することができ、周波数の変動を最小にすることができるものである。
[実施の形態の恒温槽付水晶発振器の構成:図1]
本発明の実施の形態に係る恒温槽付水晶発振器の構成について図1を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る恒温槽付水晶発振器(本発振器)の模式断面説明図である。
図1に示すように、本発振器の基本的な構成は、基板10の実装面(図1の例では下面)に、水晶振動子が格納された恒温槽1と、トランジスタ等の発熱体2と、抵抗やIC等の電子回路(図示せず)が実装され、実装面がベース20に対向するよう基板10がベース20に取り付けられて、基板10はケースに収納され、恒温槽1等がケース内に封入された構成となっている。発熱体2としては、パワートランジスタ、トランジスタ等の能動素子や、抵抗素子等が考えられる。
そして、本発振器の特徴として、発熱体2のベース20に対向する面(図1の例では下面)に接して、熱伝導性の高い材料から成る熱伝導体3を設け、また、熱伝導体3とベース20との間に、熱伝導性のシート4を設けている。
更に、恒温槽1と、発熱体2と、熱伝導体3とに接するよう、熱伝導性樹脂5が塗布された構成となっている。
尚、本実施の形態では、発熱体2とベース20との間に、熱伝導体3とシート4の両方を設けた構成について説明するが、簡易な構成としては、熱伝導体3のみを発熱体2とベース20の両方に接するように設けた構成としてもよい。簡易な構成においても、熱伝導性樹脂5は、恒温槽1と、発熱体2と、熱伝導体3とに接するよう、塗布されている。
ここで、熱伝導体3は、請求項1、2に記載された「熱伝導性の第1の物体」に相当し、熱伝導性樹脂5は、「熱伝導性の第2の物体」に相当している。
[各部の構成]
各構成分について具体的に説明する。
[熱伝導体3:図2]
熱伝導体3について図2を用いて説明する。図2は、熱伝導体3の斜視図である。
熱伝導体3は、例えば、銅板等の金属製の熱伝導性の素材で形成されており、図2に示すように、銅板をコの字型に曲げて形成され、コの字を伏せた形でベース20上にシート4を介して設置されている。そして、図2に示した伏せたコの字型の天板部分が発熱体2の底面部分に接するように設置されている。これは、発熱体2から発生する熱が効率よく熱伝導体3に伝わるようにするためであり、更に、コの字型とすることで放熱効果を確保しつつ軽量化の妨げにならないようにしている。
熱伝導体3と発熱体2の底面とは、熱伝導性の接着剤で接着固定することが考えられる。
尚、熱伝導体3は、金属板以外でも熱伝導性が高く加工し易い材料であればよく、形状もコの字型に限らず適度な放熱性が得られるものであればよい。
[シート4:図1,2]
シート4は、熱伝導性が高く且つ絶縁性のシートである。例えば、一般的な放熱シートや熱伝導シートの他、シリコンゴム等の弾性体が考えられる。
熱伝導体3は銅板等の金属板で形成されることが多く、熱伝導体3とベース20との間で電気的な接続が発生すると、回路に不具合を生じ、発振器の動作に影響を与えるおそれがある。シート4はこのような電気的接続を防ぐために設けられている。
更に、シート4は、熱伝導体3からの熱をベース20に伝え、外部に放出する。
シート4の材質を変えたり、シート4と熱伝導体3との接触面積を調整することにより、熱伝導体3からベース20への放熱量を調整することが可能である。
例えば、放熱量を多くしたい場合には熱伝導性の高い材料を用いたり、シート面積を大きくし、放熱量を少なくしたい場合には、熱伝導性の低い材料を用いたり、シート面積を小さくする。
図2の例では、伏せたコの字型の熱伝導体3の2本の脚部が1枚のシート4の上に完全に載っている構成であるが、シート4を2枚に分割して1本ずつ載せた構成でもよいし、2枚に分割したシートの大きさを更に小さくしてコの字型の熱伝導体3の脚部の一部のみがシート上に載っているような構成としてもよい。発振器の種類に応じて所望の放熱特性、周波数特性が得られるよう、シート4の材料と大きさ及び形状を調整すればよい。
更にまた、厚さの違うシート4を用意しておくことにより、発振器の種類によって基板10の設置状態が変わったり、発熱体2の大きさが異なる場合に、熱伝導体3とベースとの間の隙間を埋め、発熱体2を安定して設置することができるものである。
また、シート4の代わりに、熱伝導性が高く電気的に絶縁な接着剤を用いることも可能であり、シートと同様の効果が期待できるものである。この場合にも、接着剤の種類や塗布の仕方によって放熱の特性を調整することが可能である。
尚、上述した簡易な構成の場合、熱伝導体3を熱伝導性の接着剤又は熱伝導性のシリコン樹脂等を塗布してベースに固定することも可能である。このようにすれば、接着剤や樹脂の塗布量によって放熱性を調整することができるものである。
[熱伝導性樹脂5:図1]
熱伝導性樹脂5は、シリコン樹脂等の熱伝導性の樹脂であり、恒温槽1、発熱体2、熱伝導体3に接するよう塗布されている。また、熱伝導性樹脂5の熱伝導性は、熱伝導体3に比べて低いものである。
熱伝導性樹脂5をこのように設けることにより、恒温槽1が低温の場合には、図1の矢印(a)に示したように、発熱体2及び熱伝導体3からの熱を恒温槽1に供給して、恒温槽1を効率的に加熱し、設定温度になるまでの時間を短縮できるものである。
ここで、熱伝導体3の形状を恒温槽1の下部にまで延長して、恒温槽1と熱伝導体3とが直接接触するように形成することも考えられるが、熱伝導体3は金属等の比熱の小さい物質で形成されているため、急激な温度変化が起こりやすく、恒温槽1の温度が不安定になるおそれがある。そこで、本発振器では、熱伝導体3と恒温槽1とは直接接触させず、熱伝導性樹脂5を介して接触させているものである。
また、恒温槽1が十分加熱された後は、恒温槽1のほうが高温になるので、発熱体2で発生する熱は、図1の矢印(b)で示したように、熱伝導体3及びシート4を介してベース20に放出される。
これにより、恒温槽1が加熱された後は、発熱体2からの熱を効率よく外部に放出することができ、恒温槽1の温度制御を適正に行うことができるものである。
熱伝導性樹脂5の材料や塗布量、塗布位置、塗布面積等を変えることにより、発熱体2及び熱伝導体3と恒温槽1との間の熱のやりとりを適宜調整することが可能である。
[実施の形態の効果]
本発明の実施の形態に係る恒温槽付水晶発振器によれば、発熱体2とベース20との間に、発熱体2及びベース20に接するように熱伝導性の高い材料からなる熱伝導体3を設置し、恒温槽1と発熱体2と熱伝導体3とに接するよう熱伝導性樹脂5を塗布した構成であるため、恒温槽1が低温の場合には、発熱体2からの熱を熱伝導性樹脂5を介して恒温槽1に供給して恒温槽1を効率よく加熱できると共に、恒温槽1が十分高温になった場合には、恒温槽1で余った熱や、発熱体2からの熱を熱伝導体3を介してベース20から外部に放出することができ、余分な熱を効率よく排出して、高温領域でも恒温槽1の温度制御を適正に行うことができ、より安定した発振周波数を得ることができる効果がある。
また、本発明の実施の形態に係る恒温槽付水晶発振器によれば、発熱体2とベース20との間に、発熱体2に接するように熱伝導性の高い材料からなる熱伝導体3を設置し、また、熱伝導体3とベース4との間に、隙間を埋めるように熱伝導性で電気的に絶縁なシート4を設置し、更に、恒温槽1と発熱体2と熱伝導体3とに接するよう熱伝導性樹脂5を塗布した構成であるため、恒温槽1が低温の場合には、発熱体2からの熱を熱伝導性樹脂5を介して恒温槽1に供給して恒温槽1を効率よく加熱できると共に、恒温槽1が十分高温になった場合には、恒温槽1で余った熱や、発熱体2からの熱を熱伝導体3及びシート4を介してベース20から外部に放出することができ、余分な熱を効率よく排出して、高温領域でも恒温槽1の温度制御を適正に行うことができ、より安定した発振周波数を得ることができる効果がある。
特に、本発振器によれば、恒温槽1が、比熱の小さい熱伝導体3と直接接触せず、熱伝導性樹脂5を介して接触する構成としているので、恒温槽1の温度が熱伝導体3の影響で不安定になるのを防ぐことができ、安定した周波数が得られる効果がある。
また、本発振器によれば、熱伝導体3の材質や形状、シート4の材質や大きさ等を変えることにより、熱伝導体3からベース20への放熱量を調整することができ、仕様温度範囲での最適な周波数変動特性を得ることができると共に、ベース20と熱伝導体3との間の絶縁を保つことができる効果がある。
また、本発振器によれば、熱伝導性樹脂5の材質、塗布量、塗布面積等を変えることにより、発熱体2及び熱伝導体3と恒温槽1との間で授受される熱の量を調整することができ、最適な周波数変動特性を得ることができる効果がある。
更にまた、発振器の仕様の違いにより適切な熱エネルギーの放出量も異なるが、本発振器の構成では、各々の発振器の特性に応じて、上述したように、熱伝導体3、シート4、熱伝導性樹脂5を適宜調整することにより、異なる種類の発振器でもそれぞれ最適な周波数変動特性を容易に得ることができる効果がある。
更に、本発振器によれば、発熱体2としてトランジスタを使用した場合に、トランジスタからの熱を効率よく放熱することができ、トランジスタに不具合が発生するのを防ぐことができる効果がある。
更にまた、上記構成例では、請求項に記載した「第1の熱伝導性の物体」を熱伝導体3とし、「第2の熱伝導性の物体」を熱伝導性樹脂5として、それぞれ異なる材料で形成しているが、量産性を考慮して、第1の物体と第2の物体とを同じ材料で形成して、物体の断面積又は長さのいずれか又は両方を調整することにより各物体を介した熱の伝わり方を調整することも可能であり、低コストで最適な特性が得られるようにすることができる効果がある。
本発明は、トランジスタ等で発生する熱を効率よく放熱させて、高温領域においても恒温槽の適正な温度制御ができ、安定した周波数特性が得られる恒温槽付水晶発振器に適している。
本発明の実施の形態に係る恒温槽付水晶発振器(本発振器)の模式断面説明図である。 熱伝導体3の斜視図である。
符号の説明
1…恒温槽、 2…発熱体、 3…熱伝導体、 4…シート、 5…熱伝導性樹脂、 10…基板、 20…ベース

Claims (7)

  1. 水晶振動子が格納された恒温槽と発熱体とが搭載された基板が、ベースに搭載面が対向するよう当該ベースに取り付けられ、前記基板をケース内に収容して封入された恒温槽付水晶発振器であって、
    前記発熱体と前記ベースとの間に、前記発熱体と前記ベースに接するよう、熱伝導性の第1の物体を設け、
    前記恒温槽と前記発熱体と前記第1の物体とに接するよう、熱伝導性の第2の物体を設け、
    前記第1の物体は、前記第2の物体より熱伝導性が高いことを特徴とする恒温槽付水晶発振器。
  2. 第1の物体と第2の物体とが同一の物質から成る物体であり、物体の断面積又は長さの一方もしくは双方を変えることにより、熱伝導性の調整を可能とすることを特徴とする請求項1記載の恒温槽付水晶発振器。
  3. 水晶振動子が格納された恒温槽と発熱体とが搭載された基板が、ベースに搭載面が対向するよう当該ベースに取り付けられ、前記基板をケース内に収容して封入された恒温槽付水晶発振器であって、
    前記発熱体と前記ベースとの間に、前記発熱体に接するよう熱伝導性の熱伝導体と、前記ベースに接するよう熱伝導性のシートとを設け、
    前記恒温槽と、前記発熱体と、前記熱伝導体とに接するよう、熱伝導性樹脂が塗布されていることを特徴とする恒温槽付水晶発振器。
  4. 熱伝導体が、恒温槽に接していないことを特徴とする請求項3記載の恒温槽付水晶発振器。
  5. 熱伝導体の材質又は形状、シートの材質又は大きさ又は厚さ、熱伝導樹脂の材質又は塗布量を変えることにより、発熱体からの放熱量の調整を可能とすることを特徴とする請求項3又は4記載の恒温槽付水晶発振器。
  6. 熱伝導体が銅板で形成され、シートが放熱シート又はシリコンゴムであり、熱伝導性樹脂がシリコン樹脂であることを特徴とする請求項3乃至5記載の恒温槽付水晶発振器。
  7. シートの代わりに熱伝導性の接着剤を備えたことを特徴とする請求項3乃至6記載の恒温槽付水晶発振器。
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