JP2009265596A - 湿式現像剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】着色剤とバインダー樹脂とからなるトナー粒子を分散剤を用いて不揮発性のキャリア液に分散してなる湿式現像剤である。バインダー樹脂に、ポリエステル樹脂であり、該ポリエステル樹脂のアルコール成分がビスフェノールAエチレンオキサイド付加物とビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物との混合物を含み、その比率が1:19〜10:10(重量比)であるものを用いる。
【選択図】図1
Description
これに対し、本発明では、さらに、定常ずり速度が1sec−1における湿式現像剤の粘度η1と1000sec−1における湿式現像剤の粘度η1000との粘度比(η1/η1000)が,10〜10,000とすることにより、耐沈降性を向上させることができる。
本発明の湿式現像剤は、少なくとも着色剤とバインダー樹脂とからなるトナー粒子を不揮発性のキャリア液に分散してなる湿式現像剤であって、上記バインダー樹脂がポリエステル樹脂であり、該ポリエステル樹脂のアルコール成分がビスフェノールAエチレンオキサイド付加物とビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物との混合物を含み、その比率が1:19〜10:10(重量比)であることを特徴とするものである。
(キャリア液)
キャリア液は、不揮発性で、誘電率が3以下の電気的絶縁性が高い溶媒を用いることができる。例えば、臭気、無公害性、コストの点から、流動パラフィン、シリコンオイル、動植物油、鉱物油等を用いることができるが、流動パラフィンが好ましい。流動パラフィンとしては、松村石油製のモレスコホワイトP−40、P−70、出光興産製のIP2028、IP1620、エクソン社製のアイソパーH、L、M等を挙げることができる。
なお、本発明において不揮発性の溶媒とは、特に断らない限り、引火点70℃以上の溶媒である。
本発明に用いるトナー粒子は少なくとも着色剤とバインダー樹脂を含むものである。
バインダー樹脂には熱可塑性のポリエステル樹脂を用いる。ポリエステル樹脂はシャープメルト性を有しており、保管安定性と定着性の両立を図ることが可能である。
具体的には、ファーネストブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック、C.I.ピグメントブラック、オルトアニリンブラック、トルイジンオレンジ、パーマネントカーミンFB、ファーストイエローAAA、ジスアゾオレンジPMP、レーキレッドC、ブリリアントカーミン6B、フタロシアニンブルー、キナクリドンレッド、C.I.ピグメントブルー、C.I.ピグメントレッド、C.I.ピグメントイエロー、ジオキサンバイオレット、ピクトリアピュアブルー、アルカリブルートナー、アルカリブルーRトナー、ファーストイエロー10G、オルトニトロアニリンオレンジ、トルイジンレッド、バリウムレッド2B、カルシウムレッド2B、ピグメントスカーレッド3Bレーキ、アンソシン3Bレーキ、ローダミン6Bレーキ、メチルバイオレットレーキ、ベーシックブルー6Bレーキ、ファーストスカイブルー、レフレックスブルーG、ブリリアントグリーンレーキ、フタロシアニングリーンG、紺青、群青、酸化鉄粉、亜鉛華、炭酸カルシウム、クレー、硫酸バリウム、アルミナホワイト、アルミニウム粉、昼光蛍光顔料、パール顔料等を挙げることができる。
トナー粒子をキャリア液に分散させるために、分散剤を用いることができる。分散剤は特に限定されず、金属石鹸、塩基性基を有する高分子分散剤等を用いることができるが、塩基性基を有する高分子分散剤が好ましい。耐熱保管性をさらに向上させることができるからである。塩基性基としては、芳香族アミノ基、脂肪族アミノ基、ヘテロ環窒素含有基、ヘテロ環酸素含有基、そしてヘテロ環硫黄含有基が含まれる。具体的には、アミド基、メチロール基、ピリジン基、ピロリドン基、イミダゾール基、イミン基及びアミノ基からなる群から選択された少なくとも1種の塩基性基を有する高分子分散剤を用いることができる。例えば、ポリアルキレンポリアミン、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、ポリアミノアマイドと極性酸エステルの塩、変性ポリウレタン、ポリエステルポリアミン、ポリエステルポリイミン、ポリビニルピロリドン等を用いることができる。好ましくは、ポリエステルポリアミン、ポリエステルポリイミン、ポリビニルピロリドンである。
具体例としては、BYK Chemie社製のAnti−Terra−U(ポリアミノアマイドと酸ポリマーの塩)、Anti−Terra−204(ポリアミノアマイドとポリカルボン酸の塩)、Disperbyk−101(ポリアミノアマイドと極性酸エステルの塩)、Disperbyk−130(不飽和ポリカルボン酸ポリアミノアマイド)、Disperbyk−109(アルキロールアミノアマイド)、ルーブリゾール社製のソルスパース19000(ポリエステルポリアミン)、ソルスパース13940(ポリエステルポリイミン)、ソルスパース11200(ポリエステルポリイミン)、ISP社製のV−216、V−220(ポリビニルピロリドン)等を挙げることができる。
上記のバインダー樹脂と上記の着色剤等からなる着色混練物をカッターミル、ジェットミル等を用いて粗粉砕し、着色剤がその二次粒径が50nm〜1μm、好ましくは50nm〜300nmに分散された粗粉砕トナーを得る。この粗粉砕トナーに対し、さらに分散剤を含むキャリア液中で湿式粉砕を施し、トナー粒子の体積平均粒径が0.1〜10μm程度、好ましくは0.5〜5μm程度になるまで微粉砕して濃厚湿式現像剤を得る。このようにして得られた濃厚湿式現像剤を、必要に応じて、荷電制御剤等の添加剤等を含むキャリア液で適当な濃度になるまで希釈・分散処理をして湿式現像剤を得る。
本発明の湿式現像剤はチキソ性を有し、定常ずり速度が1sec−1における湿式現像剤の粘度η1と1000sec−1における湿式現像剤の粘度η1000との粘度比(η1/η1000)が,10〜10,000である。粘度比が10より小さいと沈降が生じやすくなり、粘度比が10,000より大きいと現像剤の送液が困難であるからである。さらに好ましくは粘度比は、20〜1000である。
ここで、チキソ性とはチキソトロピー性の略であり、非ニュートン性の物質で、時間に依存した流動特性を有し、一定のずり速度で見掛け粘度が時間とともに減少し、ずり変形の力を除くと徐々に復元する性質である。本発明で用いる粘度とは見掛け粘度のことであり、円錐円板粘度計や回転円錐式粘度計等の回転粘度計を用いて測定することができる。
製造例1
還流冷却器、水・アルコール分離装置、窒素ガス導入管、温度計及び攪拌装置を備えた丸底フラスコに、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物を1520部とビスフェノールAエチレンオキサイド付加物80部とテレフタル酸を850部入れ、攪拌しながら窒素ガスを導入し、200〜240℃の温度で脱水重縮合又は脱アルコール重縮合を行った。生成したポリエステル樹脂の酸価又は反応溶液の粘度が所定の値になったところで反応系の温度を100℃以下に下げ、重縮合を停止させた。このようにして熱可塑性ポリエステル樹脂Aを得た。
還流冷却器、水・アルコール分離装置、窒素ガス導入管、温度計及び攪拌装置を備えた丸底フラスコに、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物を800部とビスフェノールAエチレンオキサイド付加物800部とテレフタル酸を450部、トリメット酸200部を入れ、攪拌しながら窒素ガスを導入し、200〜240℃の温度で脱水重縮合又は脱アルコール重縮合を行った。生成したポリエステル樹脂の酸価又は反応溶液の粘度が所定の値になったところで反応系の温度を100℃以下に下げ、重縮合を停止させた。このようにして熱可塑性ポリエステル樹脂Bを得た。
還流冷却器、水・アルコール分離装置、窒素ガス導入管、温度計及び攪拌装置を備えた丸底フラスコに、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物を1200部、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物400部、テレフタル酸を600部、トリメリット酸50部を入れ、攪拌しながら窒素ガスを導入し、200〜240℃の温度で脱水重縮合又は脱アルコール重縮合を行った。生成したポリエステル樹脂の酸価又は反応溶液の粘度が所定の値になったところで反応系の温度を100℃以下に下げ、重縮合を停止させた。このようにして熱可塑性ポリエステル樹脂Cを得た。
還流冷却器、水・アルコール分離装置、窒素ガス導入管、温度計及び攪拌装置を備えた丸底フラスコに、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物を1380部とビスフェノールAエチレンオキサイド付加物320部とテレフタル酸を890部を入れ、攪拌しながら窒素ガスを導入し、200〜240℃の温度で脱水重縮合又は脱アルコール重縮合を行った。生成したポリエステル樹脂の酸価又は反応溶液の粘度が所定の値になったところで反応系の温度を100℃以下に下げ、重縮合を停止させた。このようにして熱可塑性ポリエステル樹脂Dを得た。
還流冷却器、水・アルコール分離装置、窒素ガス導入管、温度計及び攪拌装置を備えた丸底フラスコに、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物を940部とビスフェノールAエチレンオキサイド付加物400部とテレフタル酸を800部を入れ、攪拌しながら窒素ガスを導入し、200〜240℃の温度で脱水重縮合又は脱アルコール重縮合を行った。生成したポリエステル樹脂の酸価又は反応溶液の粘度が所定の値になったところで反応系の温度を100℃以下に下げ、重縮合を停止させた。このようにして熱可塑性ポリエステル樹脂Eを得た。
還流冷却器、水・アルコール分離装置、窒素ガス導入管、温度計及び攪拌装置を備えた丸底フラスコに、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物を900部とビスフェノールAエチレンオキサイド付加物600部とテレフタル酸を950部を入れ、攪拌しながら窒素ガスを導入し、200〜240℃の温度で脱水重縮合又は脱アルコール重縮合を行った。生成したポリエステル樹脂の酸価又は反応溶液の粘度が所定の値になったところで反応系の温度を100℃以下に下げ、重縮合を停止させた。このようにして熱可塑性ポリエステル樹脂Fを得た。
還流冷却器、水・アルコール分離装置、窒素ガス導入管、温度計及び攪拌装置を備えた丸底フラスコに、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物を1280部とビスフェノールAエチレンオキサイド付加物320部とテレフタル酸を890部を入れ、攪拌しながら窒素ガスを導入し、200〜240℃の温度で脱水重縮合又は脱アルコール重縮合を行った。生成したポリエステル樹脂の酸価又は反応溶液の粘度が所定の値になったところで反応系の温度を100℃以下に下げ、重縮合を停止させた。このようにして熱可塑性ポリエステル樹脂Gを得た。
還流冷却器、水・アルコール分離装置、窒素ガス導入管、温度計及び攪拌装置を備えた丸底フラスコに、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物を1600部とテレフタル酸を850部入れ、攪拌しながら窒素ガスを導入し、200〜240℃の温度で脱水重縮合又は脱アルコール重縮合を行った。生成したポリエステル樹脂の酸価又は反応溶液の粘度が所定の値になったところで反応系の温度を100℃以下に下げ、重縮合を停止させた。このようにして熱可塑性ポリエステル樹脂Hを得た。
還流冷却器、水・アルコール分離装置、窒素ガス導入管、温度計及び攪拌装置を備えた丸底フラスコに、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物を700部とビスフェノールAエチレンオキサイド付加物900部とテレフタル酸を850部入れ、攪拌しながら窒素ガスを導入し、200〜240℃の温度で脱水重縮合又は脱アルコール重縮合を行った。生成したポリエステル樹脂の酸価又は反応溶液の粘度が所定の値になったところで反応系の温度を100℃以下に下げ、重縮合を停止させた。このようにして熱可塑性ポリエステル樹脂Iを得た。
還流冷却器、水・アルコール分離装置、窒素ガス導入管、温度計及び攪拌装置を備えた丸底フラスコに、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物を1570部とビスフェノールAエチレンオキサイド付加物30部とテレフタル酸を1000部入れ、攪拌しながら窒素ガスを導入し、200〜240℃の温度で脱水重縮合又は脱アルコール重縮合を行った。生成したポリエステル樹脂の酸価又は反応溶液の粘度が所定の値になったところで反応系の温度を100℃以下に下げ、重縮合を停止させた。このようにして熱可塑性ポリエステル樹脂Jを得た。
実施例1
ポリエステル樹脂A 100重量部と銅フタロシアニン15重量部とを混合し、ヘンシェルミキサーにて十分混合し、二軸押出混練機で溶融混合後、冷却しその後粗粉砕した。そしてジェット粉砕機にて微粉砕して平均粒径6μmのトナー粒子を得た。
ポリエステル樹脂C 100重量部と銅フタロシアニン15重量部とを混合し、ヘンシェルミキサーにて十分混合し、二軸押出混練機で溶融混合後、冷却しその後粗粉砕した。そしてジェット粉砕機にて微粉砕して平均粒径6μmのトナー粒子を得た。
ポリエステル樹脂F 100重量部と銅フタロシアニン15重量部とを混合し、ヘンシェルミキサーにて十分混合し、二軸押出混練機で溶融混合後、冷却しその後粗粉砕した。そしてジェット粉砕機にて微粉砕して平均粒径6μmのトナー粒子を得た。
ポリエステル樹脂G 100重量部と銅フタロシアニン15重量部とを混合し、ヘンシェルミキサーにて十分混合し、二軸押出混練機で溶融混合後、冷却しその後粗粉砕した。そしてジェット粉砕機にて微粉砕して平均粒径6μmのトナー粒子を得た。
ポリエステル樹脂B 100重量部と銅フタロシアニン15重量部とを混合し、ヘンシェルミキサーにて十分混合し、二軸押出混練機で溶融混合後、冷却しその後粗粉砕した。そしてジェット粉砕機にて微粉砕して平均粒径6μmのトナー粒子を得た。
ポリエステル樹脂E 100重量部と銅フタロシアニン15重量部とを混合し、ヘンシェルミキサーにて十分混合し、二軸押出混練機で溶融混合後、冷却しその後粗粉砕した。そしてジェット粉砕機にて微粉砕して平均粒径6μmのトナー粒子を得た。
ポリエステル樹脂G 100重量部とカーボンブラック(MA−100、三菱化成社製)10重量部とを混合し、ヘンシェルミキサーにて十分混合し、二軸押出混練機で溶融混合後、冷却しその後粗粉砕した。そしてジェット粉砕機にて微粉砕して平均粒径6μmのトナー粒子を得た。
ポリエステル樹脂A 100重量部と銅フタロシアニン15重量部とを混合し、ヘンシェルミキサーにて十分混合し、二軸押出混練機で溶融混合後、冷却しその後粗粉砕した。そしてジェット粉砕機にて微粉砕して平均粒径6μmのトナー粒子を得た。
ポリエステル樹脂F 100重量部と銅フタロシアニン15重量部とを混合し、ヘンシェルミキサーにて十分混合し、二軸押出混練機で溶融混合後、冷却しその後粗粉砕した。そしてジェット粉砕機にて微粉砕して平均粒径6μmのトナー粒子を得た。
ポリエステル樹脂G 100重量部と銅フタロシアニン15重量部とを混合し、ヘンシェルミキサーにて十分混合し、二軸押出混練機で溶融混合後、冷却しその後粗粉砕した。そしてジェット粉砕機にて微粉砕して平均粒径6μmのトナー粒子を得た。
ポリエステル樹脂B 100重量部と塩基性処理した銅フタロシアニンブルー17重量部とを混合し、ヘンシェルミキサーにて十分混合し、二軸押出混練機で溶融混合後、冷却しその後粗粉砕した。そしてジェット粉砕機にて微粉砕して平均粒径6μmのトナー粒子を得た。
ポリエステル樹脂G 100重量部と銅フタロシアニン15重量部とを混合し、ヘンシェルミキサーにて十分混合し、二軸押出混練機で溶融混合後、冷却しその後粗粉砕した。そしてジェット粉砕機にて微粉砕して平均粒径6μmのトナー粒子を得た。
ポリエステル樹脂D 100重量部とカーボンブラック(MA−100、三菱化成社製)10重量部とを混合し、ヘンシェルミキサーにて十分混合し、二軸押出混練機で溶融混合後、冷却しその後粗粉砕した。そしてジェット粉砕機にて微粉砕して平均粒径6μmのトナー粒子を得た。
ポリエステル樹脂C 100重量部とキナクリドン20重量部とを混合し、ヘンシェルミキサーにて十分混合し、二軸押出混練機で溶融混合後、冷却しその後粗粉砕した。そしてジェット粉砕機にて微粉砕して平均粒径6μmのトナー粒子を得た。
ポリエステル樹脂Gに代えてポリエステル樹脂Aを用いた以外は、実施例12と同様にして行い、現像剤Oを得た。現像剤O中のトナー粒子の平均粒径は2.7μmであった。
ポリエステル樹脂B 100重量部と銅フタロシアニン15重量部とを混合し、ヘンシェルミキサーにて十分混合し、二軸押出混練機で溶融混合後、冷却しその後粗粉砕した。そしてジェット粉砕機にて微粉砕して平均粒径6μmのトナー粒子を得た。
ポリエステル樹脂E 100重量部とカーボンブラック(MA−100、三菱化成社製)10重量部とを混合し、ヘンシェルミキサーにて十分混合し、二軸押出混練機で溶融混合後、冷却しその後粗粉砕した。そしてジェット粉砕機にて微粉砕して平均粒径6μmのトナー粒子を得た。
ポリエステル樹脂F 100重量部と銅フタロシアニン15重量部とを混合し、ヘンシェルミキサーにて十分混合し、二軸押出混練機で溶融混合後、冷却しその後粗粉砕した。そしてジェット粉砕機にて微粉砕して平均粒径6μmのトナー粒子を得た。
ポリエステル樹脂F 100重量部と銅フタロシアニン15重量部とを混合し、ヘンシェルミキサーにて十分混合し、二軸押出混練機で溶融混合後、冷却しその後粗粉砕した。そしてジェット粉砕機にて微粉砕して平均粒径6μmのトナー粒子を得た。
ポリエステル樹脂F 100重量部と銅フタロシアニン15重量部とを混合し、ヘンシェルミキサーにて十分混合し、二軸押出混練機で溶融混合後、冷却しその後粗粉砕した。そしてジェット粉砕機にて微粉砕して平均粒径6μmのトナー粒子を得た。
ポリエステル樹脂Gに代えてポリエステル樹脂Hを用いた以外は、実施例12と同様にして行い、現像剤Uを得た。現像剤U中のトナー粒子の平均粒径は2.8μmであった。
ポリエステル樹脂Dに代えてポリエステル樹脂Iを用いた以外は、実施例13と同様にして行い、現像剤Vを得た。現像剤V中のトナー粒子の平均粒径は2.7μmであった。
ポリエステル樹脂Gに代えてポリエステル樹脂Jを用いた以外は、実施例12と同様にして行い、現像剤Wを得た。現像剤W中のトナー粒子の平均粒径は2.6μmであった。
ポリエステル樹脂Bに代えてポリエステル樹脂Jを用い、流動パラフィンにIP2028を用いた以外は、実施例16と同様にして行い、現像剤Xを得た。現像剤X中のトナー粒子の平均粒径は2.8μmであった。
ポリエステル樹脂Bに代えてポリエステル樹脂Jを用い、V220を5重量部を用いた以外は、実施例16と同様にして行い、現像剤Yを得た。現像剤Y中のトナー粒子の平均粒径は3.1μmであった。
中間転写体がベルトの場合、ベルト材質は樹脂や弾性体であり、ラフ紙への転写性を考えると弾性体が好ましく、また耐熱性があるものが好ましい。厚さは50μm〜1mm、体積抵抗率は106〜1012Ωcm、表面抵抗率は106〜1012Ω/□が望ましい。樹脂としては、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリイミド、フッ素系樹脂、ポリフェニルサルフェート等、弾性体としては、シリコンゴム、フッ素ゴム、EPDM、ウレタンゴム、ニトリルゴム等が開示できるが、これに限定されない。搬送の安定性を考えると、樹脂基体の上に弾性体がある複層タイプのベルトが望ましい。この場合、樹脂基体の厚さは50〜200μm、弾性体の厚さは200μm〜1mmが望ましい。また、最表層は、離型性が高いことが好ましく、そのため、表層はフッ素系、シリコン系等の低表面エネルギーの重合体を用いて、あるいはプラズマ処理等により厚さ1μm以下の硬い層を設けることが好ましい。
評価する現像剤を現像槽102に入れ、メディア上のトナー量が3g/m2になるようにソリッド画像を現像、転写条件を調整した。システム速度は180mm/sec、熱ローラの温度は180℃、NIP通過時間は40msecの条件にて画像サンプルをだした。
現像剤をガラス瓶に入れ、50℃で24時間保管し、保管前後の粒径を島津製作所製のSALD−2200を用いて測定した。粒径変化率(保管後の平均粒径/保管前の粒径)が1.2以下のものを○とし、1.2を超えるものを×とした。
前記の実施例及び比較例で得られた湿式現像剤を、25〜30℃の環境下に1週間静置した。その後、湿式現像剤中のトナーの様子を目視にて確認し、以下の4段階の基準に従い評価した。
◎:トナー粒子の沈降がまったく認められない(概ね上澄みが5%未満)。
○:トナー粒子の沈降がほとんど認められない(概ね上澄みが5〜10%)。
△:トナー粒子の沈降がわずかに認められる(概ね上澄みが10%超)。
×:トナー粒子の沈降がはっきりと認められる(概ね上澄みが40%超)。
前記の実施例及び比較例で得られた湿式現像剤を、25〜30℃の環境下に1週間静置した。その後、湿式現像剤のトナーの様子を目視にて確認し、以下の4段階の基準に従い評価した。
◎:傾けた程度で再分散する(そもそも沈降等発生しない)。
○:振り混ぜると再分散する。
△:スパチュラ等で強く攪拌すれば再分散する。
×:再分散しない(固化、粗粒の発生を含む)。
TAインスツルメンツ社製の回転型レオメータARES-RFSを用い、50mmコーンプレートで、定常ずり速度1sec-1及び1000sec-1で測定した。測定温度は25℃である。
以上の結果を表2−1,表2−2,表3−1及び表3−2に示す。
101 規制ブレード
102 現像液
103 現像ローラ
201 像担持体
202 クリーニングブレード
203 帯電装置
204 露光装置
301 中間転写体
302 1次転写ローラ
305 ベルト搬送ローラ
306 対向ローラ
307 二次転写ローラ
308 テンションローラ
309 熱ローラ
310 熱ローラ
Claims (5)
- 少なくとも着色剤とバインダー樹脂とからなるトナー粒子を分散剤を用いて不揮発性のキャリア液に分散してなる湿式現像剤であって、
上記バインダー樹脂がポリエステル樹脂であり、該ポリエステル樹脂のアルコール成分がビスフェノールAエチレンオキサイド付加物とビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物との混合物を含み、その比率が1:19〜10:10(重量比)である湿式現像剤。 - 定常ずり速度が1sec−1における湿式現像剤の粘度η1と1000sec−1における湿式現像剤の粘度η1000との粘度比(η1/η1000)が,10〜10,000である請求項1記載の湿式現像剤。
- 上記分散剤が塩基性基を有する高分子分散剤である請求項1又は2に記載の湿式現像剤。
- 上記高分子分散剤がアミド基、メチロール基、ピリジン基、ピロリドン基、イミダゾール基、イミン基及びアミノ基からなる群から選択された少なくとも1種の塩基性基を有する請求項3記載の湿式現像剤。
- 上記ポリエステル樹脂のガラス転移点が60℃以上である請求項1から4のいずれか一つに記載の湿式現像剤。
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