JP2009264272A - エンジンのトルク段差低減装置 - Google Patents

エンジンのトルク段差低減装置 Download PDF

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慎一 岡本
Yoshiyuki Otake
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Abstract

【課題】片弁運転から両弁運転の切り替えるときのトルク段差の発生を抑制する。
【解決手段】本発明は、吸気弁2a,2bの作動角が所定の作動角より小さいときに、一対の油圧通路52a,52bのうちの一方の油圧制御弁53aのみを開いて片弁運転を実施する片弁運転手段と、吸気弁2a,2bの作動角が所定の作動角より大きいときに、一対の油圧通路52a,52bの両方の油圧制御弁53a,53bを閉じて両弁運転を実施する両弁運転手段と、を備え、ラッシュアジャスタ4a,4bは、片弁運転から両弁運転に切り替える前後の吸気弁2a,2bの有効開口面積が略同等となるように、油圧通路52a,52bからの油圧の供給を受けてロッカーアーム3a,3bの支持位置の高さを変更する支持位置可変機構を有することを特徴とする。
【選択図】図5

Description

本発明はエンジンのトルク段差低減装置に関する。
従来のエンジンの吸気弁の可変動弁装置として、低速低負荷時には片弁運転することで、スワールを強化して燃費及び燃焼性能を改善し、高速高負荷時には両弁運転するとともに、両弁の作動角を略同一にして充填効率を向上させるものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−38910号公報
しかしながら、従来のエンジンの吸気弁の可変動弁装置では、片弁運転から両弁運転に切り替えるときに、吸気弁の有効開口面積が大きく変化するためにトルク段差が生じるという問題点があった。
本発明はこのような従来の問題点に着目してなされたものであり、片弁運転から両弁運転の切り替えるときのトルク段差の発生を抑制することを目的とする。
本発明は以下のような解決手段によって前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために本発明の実施形態に対応する符号を付するが、これに限定されるものではない。
本発明は、1気筒について2つ設けられた一対の吸気弁(2a,2b)のリフト・作動角を連続的に変更する可変動弁装置(100)と、一端部が前記吸気弁(2a,2b)に当接するロッカーアーム(3a,3b)の他端部を支持する1気筒について2つ設けられた一対のラッシュアジャスタ(4a,4b)と、前記一対のラッシュアジャスタ(4a,4b)のそれぞれに対して油圧を供給する互いに独立した一対の油圧通路(52a,52b)と、前記一対の油圧通路(52a,52b)に油圧を供給する油圧供給手段(51)と、前記一対の油圧通路(52a,52b)にそれぞれ設けられ、前記一対のラッシュアジャスタ(4a,4b)に供給する油圧を制御する油圧制御弁(53a,53b)と、前記吸気弁(2a,2b)の作動角が所定の作動角より小さいときに、前記一対の油圧通路(52a,52b)のうちの一方の油圧制御弁(53a)のみを開いて片弁運転を実施する片弁運転手段と、前記吸気弁(2a,2b)の作動角が前記所定の作動角より大きいときに、前記一対の油圧通路(52a,52b)の両方の油圧制御弁(53a,53b)を閉じて両弁運転を実施する両弁運転手段と、を備え、前記ラッシュアジャスタ(4a,4b)は、前記片弁運転から前記両弁運転に切り替える前後の前記吸気弁(2a,2b)の有効開口面積が略同等となるように、前記油圧通路(52a,52b)からの油圧の供給を受けて前記ロッカーアーム(3a,3b)の支持位置の高さを変更する支持位置可変機構を有することを特徴とする。
本発明によれば、片弁運転から両弁運転に切り替える前後の吸気弁の有効開口面積が略同等となるようにラッシュアジャスタを調整したので、片弁運転から両弁運転の切り替えるときのトルク段差の発生を抑制することができる。
以下、図面等を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態によるエンジン1の概略構成を示す模式図である。
図1に示すように、エンジン1は、気筒ごとに吸気弁2と、ローラーロッカーアーム3と、ラッシュアジャスタ4と、を備えるとともに、ラッシュアジャスタ4に油圧を供給する油圧供給機構5を備える。
吸気弁2は、ローラーロッカーアーム3によって駆動されて、図示しないエンジン1の燃焼室と吸気ポートとの開口部を開閉する。一対の吸気弁2a,2bのうち、吸気弁2aはエンジンフロント側に位置し、吸気弁2bはエンジンリヤ側に位置する。
ローラーロッカーアーム3は、一端部が吸気弁2のステムエンドに当接し、他端部がラッシュアジャスタ4に当接する。ローラーロッカーアーム3は、中央部に後述する可変動弁装置の揺動カムと接するニードルローラ31を備える。
ラッシュアジャスタ4は、エンジン1のシリンダヘッドに収容保持されて、ローラーロッカーアーム3の他端部を支持する。ラッシュアジャスタ4の詳細については、図4を参照して後述するが、ラッシュアジャスタ4は、油圧供給機構5から油圧の供給を受けてその高さが切り替わる。
油圧供給機構5は、オイルポンプ51と、油圧通路52と、電磁弁53と、を備える。
オイルポンプ51は、油圧通路52を介してラッシュアジャスタ4に油圧を供給する。
油圧通路52は、オイルポンプの下流で2つの独立した油圧通路52a,52bに分岐する。分岐した一方の油圧通路52aはラッシュアジャスタ4aと接続し、他方の油圧通路52bがラッシュアジャスタ4bと接続する。
電磁弁53a,53bは、それぞれ油圧通路52a,52bに介装される。電磁弁53は、後述するコントローラ50によって、運転状態に応じて開閉制御され、各ラッシュアジャスタ4への油圧供給を制御する。
図2は、ローラーロッカーアーム3の上方に配置される吸気弁2の可変動弁装置100の斜視図である。
可変動弁装置100は、吸気弁2のリフト・作動角を変化させるリフト・作動角可変機構110と、吸気弁2の中心角(吸気弁2が最大リフトを迎えるクランク角度位置)の位相を進角又は遅角させる位相可変機構140と、を備える。なお、図2では1つの気筒に対応する一対の吸気弁2a,2bとその関連部品のみを簡略的に図示している。
まず、リフト・作動角可変機構110の構成について説明する。
ローラーロッカーアーム3の上方には、気筒列方向に延びる中空状の駆動軸113が設けられる。駆動軸113は、一端部に設けられた従動スプロケット142などを介して、図示しないベルトやチェーンでクランクシャフトと連係され、クランクシャフトに連動して軸周りに回転する。
駆動軸113には、気筒ごとに、一対の揺動カム120a,120bが駆動軸113に対して回転自在に取り付けられる。その作用については後で詳述するが、この揺動カム120が駆動軸113を中心として所定の回転範囲で揺動(上下動)することによって、その下方に位置するローラーロッカーアーム3のニードルローラ31が押圧され、吸気弁2が下方にリフトする。なお、一対の揺動カム120a,120bは、互いに円筒等で同位相に固定される。
駆動軸113の外周には、円筒状の駆動カム115が圧入等によって固定される。駆動カム115は、揺動カム120から軸方向に所定の距離だけ離れた位置に固定される。そして、駆動カム115の外周面には、リンクアーム125の基端が、回転自在に嵌合する。
駆動軸113の斜め上方には、制御軸116が、駆動軸113と平行に気筒列方向へ延びて、回転自在に支持される。
制御軸116の一端部には、制御軸116を所定回転角度範囲内で回転させるリフト量制御アクチュエータ130が設けられる。リフト量制御アクチュエータ130は、エンジン1の運転状態を検出するコントローラ50からの制御信号に基づいて、第1油圧装置201によって制御される。
制御軸116の外周面には、制御カム117が圧入等によって固定される。制御カム117には、ロッカーアーム118が、制御カム117の外周面に回転自在に嵌合する。ロッカーアーム118は、制御カム117の軸心を支点として揺動する。
なお、ロッカーアーム118は、制御カム117に支持される中央の基端部118aを中心に、軸方向と垂直に左右方向に伸びた形状をしている。
ロッカーアーム118の一端部と、リンクアーム125の突出端125bとは、ロッカーアーム118が上方に位置するように、両者を挿通する連結ピンによって連結される。
ロッカーアーム118の他端部と、リンク部材126の一端部とは、両者を挿通する連結ピンによって連結される。
リンク部材126の他端部と、揺動カム120とは、両者を挿通する連結ピンによって、ロッカーアーム118の下方に揺動カム120が位置するように連結される。
続いてリフト・作動角可変機構110の作用について説明する。
駆動軸113がクランクシャフトに連動して回転すると、駆動カム115及びその外周に回転自在に嵌合しているリンクアーム125を介してロッカーアーム118が制御カム117の中心点を中心として揺動(上下動)する。ロッカーアーム118の揺動は、リンク部材126を介して揺動カム120へ伝達され、揺動カム120が所定角度範囲を揺動する。この揺動カム120が揺動、すなわち上下動することによって、ローラーロッカーアーム3が押圧され、吸気弁2が下方にリフトする。
ここで、リフト量制御アクチュエータ130を介して制御軸116が回転すると、ロッカーアーム118の揺動支点となる制御カム117の中心点も回転変位して、エンジン1本体に対してロッカーアーム118の支持位置が変化し、ひいては揺動カム120の初期揺動位置が変化する。したがって、揺動カム120と、ローラーロッカーアーム3との初期接触位置も変化する。これにより、クランクシャフト一回転あたりの揺動カム120の揺動角は常に一定なので、最大リフト量が変化する。
次に、位相可変機構140の構成及び作用について説明する。
位相可変機構140は、位相角制御アクチュエータ141と第2油圧装置202とを備える。
位相角制御アクチュエータ141は、スプロケット142と駆動軸113とを所定の角度範囲内において相対的に回転させる。
第2油圧装置202は、エンジン1の運転状態を検出するコントローラ50からの制御信号に基づいて、位相角制御アクチュエータ141を制御する。
第2油圧装置202による位相角制御アクチュエータ141への油圧制御によって、スプロケット142と駆動軸113とが相対的に回転し、リフト中心角が進角又は遅角する。
コントローラ50は、中央演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、及び入出力インタフェース(I/Oインタフェース)を備えたマイクロコンピュータで構成される。コントローラ50には、エンジンの運転状態等を検出するための種々のセンサからの信号が入力される。
図3は、可変動弁装置100の作用について説明する図である。
前述した通り、制御カム117の初期位置は連続的に変化させ得るので、これに伴って、吸気弁2のバルブリフト特性は連続的に変化する。つまり、図3の実線に示したように、可変動弁装置100は、リフト・作動角可変機構110によって、吸気弁2のリフト量及び作動角を、両者同時に連続的に拡大、縮小させることができる。各部のレイアウトによるが、例えば、吸気弁2のリフト量及び作動角の大小変化に伴い、吸気弁2の開時期と閉時期とがほぼ対称に変化する。
さらに、図3の破線に示したように、可変動弁装置100は、位相可変機構140によって、リフト中心角を進角又は遅角させることができる。
このように、リフト・作動角可変機構110と位相可変機構140とを組み合わせることによって、可変動弁装置100は、任意のクランク角度位置で吸気弁2を開閉できる。
図4は、エンジンリヤ側からみたときの可変動装置と、それに対応する吸気弁2、ローラーロッカーアーム3及びラッシュアジャスタ4を示す概略構成図である。
以下、ラッシュアジャスタ4の構成について説明する。
図4に示すように、ラッシュアジャスタ4は、ボディ41と、プランジャ42と、第1油室43と、第2油室44と、スプリング45と、オイル流通制限手段46と、オイル排出室50と、を備える。
ボディ41は、有底筒状の形状である。ボディ41は、シリンダヘッド11に収容保持される。ボディ41は、第1油室43にオイルを供給するためのボディ孔41aを有する。
プランジャ42は、上部プランジャ42aと、下部プランジャ42bと、で構成されて、ボディ41の内部に摺動可能に収容される。プランジャ42には、第1油室43にオイルを供給するためのプランジャ孔42cが形成される。
第1油室43は、プランジャ42の内部に形成される。第1油室43には、ボディ孔41a及びプランジャ孔42cを介してオイルポンプ51から供給されたオイルが供給される。
第2油室44は、ボディ41の底壁41bと、プランジャ42の底壁42dと、の間に形成される。第2油室44は、プランジャ42の底壁42dに貫通形成された連通路42eを介して第1油室43と連通する。第2油室44は、ボディ41の底壁41bに貫通形成された連通路41cを介してオイル排出室50と連通する。
スプリング45は、第2油室44に配置され、ボディ41の底壁41bと、プランジャ42の底壁42dと、によって狭持される。スプリング45は、プランジャ42をボディ41から突出する方向(図中上方)に付勢する。スプリング45のばね力は、吸気弁2のバルブスプリング(図示せず)のばね力よりも弱い。
第1オイル流通制限手段46は、第1油室43から第2油室44へのオイルの流れを許可する一方で、第2油室44から第1油室43へのオイルの流れを禁止する。第1オイル流通制限制御手段46は、ボール状の弁体47と、弁体付勢スプリング48と、を含む。
弁体47は、第2油室44に配置される。
弁体付勢スプリング48は、第2油室44に配置される。弁体付勢スプリング48は、連通路42eを第2油室44の側から閉塞するように弁体47を付勢する。弁体付勢スプリング48は、カバー部材49によって保持される。
オイル排出室50は、シリンダヘッド11に形成され、ボディ41の底壁41bに貫通形成された連通路41cを介して第2油室44と連通する。オイル排出室50には弁体54が配置される。また、オイル排出室50には、オイル排出通路55と、油圧通路52と接続する補助油圧通路56と、が接続する。
次に、ラッシュアジャスタ4の作用について説明する。
揺動カム120によってローラーロッカーアーム3が押されると、そのときの押圧力はローラーロッカーアーム3を介してラッシュアジャスタ4のプランジャ42に伝達される。これにより、プランジャ42は、ボディ41内に進入しようとする。
このとき、ラッシュアジャスタ4の第1油室43にオイルが供給されていれば、連通路42eは弁体47によって閉塞されているので、第2油室44から第1油室43へのオイルの流れが制限される。また、オイル排出室50の弁体54は、補助油圧通路56からの油圧を受けてボディ41の底壁41bの連通路41cを閉塞する。そのため、第2油室44の内部のオイルによって、第2油室44の容積を縮小する方向へのプランジャ42の移動は制限される。すなわち、プランジャ42のボディ41内への進入は制限される。
一方で、第1油室43にオイルが供給されていなければ、オイル排出室50の弁体54は、補助油圧通路56からの油圧を受けないので、連通路41cを介して第2油室44とオイル排出室50が連通し、第2油室44のオイルがオイル排出通路55から排出される。そのため、第2油室44のスプリング45の弾性変形によってローラーロッカーアーム3の変位が吸収される。ここで、前述したように、スプリング45のばね力は、吸気弁2のバルブスプリングのばね力よりも小さい。したがって、ローラーロッカーアーム3の変位は、まずスプリング45で吸収される。その後、スプリング45で吸収しきれない分が吸気弁2のバルブステムに伝達されて、吸気弁2が押し開かれる。
つまり、第1油室43にオイルが供給されていなければ、スプリング45が圧縮変形してプランジャ42がボディ41内に進入する。そのため、吸気弁2が小リフト・小作動角に制御されているときなど、ローラーロッカーアーム3の変位が少ないときは、スプリング45によってローラーロッカーアーム3の変位が全て吸収され、吸気弁2が開弁しない。
さらに、第1油室43にオイルが供給されていないときは、プランジャ42がボディ41内に進入するため、ラッシュアジャスタ4がローラーロッカーアーム3を支持する位置(高さ)が低くなる。そのため、第1油室43にオイルが供給されていると比べて、吸気弁2のリフト・作動角が所定に作動角に達したあとのリフト量も相対的に小さくなる。
このように、ラッシュアジャスタ4への油圧供給を制御することで、吸気弁2のリフト・作動角が所定のリフト・作動角に達するまでは、同一気筒の一対の吸気弁2a,2bのうち、一方の吸気弁2aのみを開弁し、他方の吸気弁2bを閉弁状態に維持する、いわゆる片弁運転ができる。
そして、吸気弁2のリフト・作動角が所定のリフト・作動角に達した後は、両方の吸気弁2a,2bを開弁する両弁運転ができる。
ここで、片弁運転時から両弁運転時に切り替えるときに、吸気弁2の有効開口面積が変化すると、トルク段差が生じる。
そこで、本実施形態では、片弁運転時から両弁運転時に切り替える前後の吸気弁2の有効開口面積が同等となるように、ラッシュアジャスタ4を調整する。
図5は、本実施形態による吸気弁2a,2bの作動角とリフト量との関係を示した図である。
図5に示すように、所定の作動角に達するまでは、吸気弁2aのラッシュアジャスタ4aにのみオイルが供給され、片弁運転が実施される。
オイルが供給されているときは、プランジャ42のボディ41内への進入は制限される。そのため、オイルが供給されていないときと比較して、ラッシュアジャスタ4がローラーロッカーアーム3を支持する位置は高くなる。また、ローラーロッカーアーム3の変位が、ラッシュアジャスタ4のスプリング45で吸収されることもない。
したがって、図5に示すように、ラッシュアジャスタにオイルが供給されているときの吸気弁2aのリフト量は、オイルが供給されていないときの吸気弁2aのリフト量と比較して大きくなる。
そして、所定の作動角に達した後は、吸気弁2のラッシュアジャスタ4へのオイル供給が停止されて、両弁運転が実施される。
オイルの供給が停止されると、プランジャ42はボディ41内へ進入する。そのため、オイルが供給されているときと比較して、ラッシュアジャスタ4がローラーロッカーアーム3を支持する位置は低くなる。また、ローラーロッカーアーム3の変位の一部は、ラッシュアジャスタ4のスプリング45で吸収される。
したがって、図5に示すように、ラッシュアジャスタ4にオイルが供給されていないときの吸気弁2aのリフト量は、オイルが供給されているときの吸気弁2aのリフト量と比較して小さくなる。
これにより、片弁運転時のときの吸気弁2a,2bの開口面積と、両弁運転時のときの吸気弁2a,2bの開口面積と、を等しくすることができる。よって、片弁運転時から両弁運転時に切り替えるときのトルク段差の発生を抑制することができる。
以上説明した本実施形態によれば、油圧の供給・停止によってラッシュアジャスタ4の高さを応答良く切り替えることができる。
このとき、油圧の供給を停止したときは、ローラーロッカーアーム3の変位の一部を、ラッシュアジャスタ4のスプリング45で吸収できるので、低負荷運転時において片弁運転を実施できる。これにより、低負荷運転時にスワールを強化して燃費及び燃焼性能を向上させることができる。
また、ラッシュアジャスタ4に油圧を供給しているときの吸気弁2のリフト量を、油圧の供給を停止しているときと比較して大きくすることができる。これにより、片弁運転時の吸気弁2a,2bの開口面積と、両弁運転時の吸気弁2a,2bの開口面積と、を等しくすることができる。そのため、片弁運転時から両弁運転時に切り替えるときのトルク段差の発生を抑制することができる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
例えば、上記実施形態では、低負荷運転時に一方のラッシュアジャスタ4aにのみ油圧を供給して片弁運転を実施したが、両方のラッシュアジャスタ4a,4bに油圧を供給して両弁運転を実施してもよい。
これにより、低速時に筒内負圧を十分に発達させてから素早く吸気弁2のリフト量を高リフトにすることができる。したがって、筒内への新気の流入速度や質量が向上し流入慣性力が大きくなり、充填効率が向上するので、出力の向上を図ることができる。
エンジンの概略構成を示す模式図である。 吸気弁の可変動弁装置の斜視図である。 可変動弁装置の作用について説明する図である。 エンジンフロント側からみたときの可変動装置と、それに対応する吸気弁、ローラーロッカーアーム及びラッシュアジャスタを示す概略構成図である。 吸気弁の作動角とリフト量との関係を示した図である。
符号の説明
2 吸気弁
3 ローラーロッカーアーム(ロッカーアーム)
4 ラッシュアジャスタ
41 ボディ
41b ボディの底壁
41c 連通路
42 プランジャ
42d プランジャの底壁
43 第1油室
44 第2油室
45 スプリング
46 オイル流通制限手段
50 オイル排出室
51 油圧供給手段(オイルポンプ)
52 油圧通路
53 油圧制御弁(電磁弁)
54 弁体
56 補助油圧通路
100 可変動弁装置
113 駆動軸
116 制御軸
117 制御カム(偏心制御カム部)
118 ロッカーアーム(揺動アーム)
120 揺動カム
126 リンク部材
130 アクチュエータ

Claims (3)

  1. 1気筒について2つ設けられた一対の吸気弁のリフト・作動角を連続的に変更する可変動弁装置と、
    一端部が前記吸気弁に当接するロッカーアームの他端部を支持する1気筒について2つ設けられた一対のラッシュアジャスタと、
    前記一対のラッシュアジャスタのそれぞれに対して油圧を供給する互いに独立した一対の油圧通路と、
    前記一対の油圧通路に油圧を供給する油圧供給手段と、
    前記一対の油圧通路にそれぞれ設けられ、前記一対のラッシュアジャスタに供給する油圧を制御する油圧制御弁と、
    前記吸気弁の作動角が所定の作動角より小さいときに、前記一対の油圧通路のうちの一方の油圧制御弁のみを開いて片弁運転を実施する片弁運転手段と、
    前記吸気弁の作動角が前記所定の作動角より大きいときに、前記一対の油圧通路の両方の油圧制御弁を閉じて両弁運転を実施する両弁運転手段と、
    を備え、
    前記ラッシュアジャスタは、前記片弁運転から前記両弁運転に切り替える前後の前記吸気弁の有効開口面積が略同等となるように、前記油圧通路からの油圧の供給を受けて前記ロッカーアームの支持位置の高さを変更する支持位置可変機構を有する
    ことを特徴とするエンジンのトルク段差低減装置。
  2. 前記ラッシュアジャスタの支持位置可変機構は、
    エンジン本体に収容保持された有底筒状のボディと、
    前記ボディに摺動可能に収容され、前記ロッカーアームの他端部と当接するプランジャと、
    前記プランジャ内部に形成され前記油圧通路から油圧が供給される第1油室と、
    前記ボディの底壁と前記プランジャの底壁との間に形成され、前記第1油室と連通する第2油室と、
    前記第2油室に配置され前記ボディの底壁と前記プランジャの底壁とによって挟持され、前記吸気弁のバルブスプリングよりもばね力の小さいスプリングと、
    前記第1油室から前記第2油室へのオイルの流れを許可し、前記第2油室から前記第1油室へのオイルの流れを禁止するオイル流通制限手段と、
    前記ボディの底壁に貫通形成された連通路を介して第2油室と連通するオイル排出室と、
    前記油圧通路と前記オイル排出室とを接続する補助油圧通路と、
    前記オイル排出室に設けられ、前記油圧通路から前記ラッシュアジャスタに油圧が供給されるときに、前記補助油圧通路から油圧が供給されて前記連通路を閉塞する弁体と、
    を有し、
    前記油圧通路から第1油室へ油圧が供給されているときは、前記弁体によって前記連通路を閉塞することで前記第2油室をオイルで満たして前記プランジャが前記第2油室側に移動するのを制限する
    ことを特徴とする請求項1に記載のエンジンのトルク段差低減装置。
  3. 前記可変動弁装置は、
    エンジンによって駆動されて回転する駆動軸と、
    前記駆動軸に回転自在に取り付けられて、前記一対の吸気弁を前記ロッカーアームを介して開閉する一対の揺動カムと、
    前記駆動軸と平行に気筒列方向へ延びる制御軸と、
    前記制御軸の偏心制御カム部に回転自在に連係し、前記駆動軸の回転によってその偏心制御カム部の軸心に対して揺動する揺動アームと、
    前記揺動カムと前記揺動アームとを連結し、前記揺動カムの最大揺動範囲をその揺動アームの揺動範囲内に規制するリンク部材と、
    前記制御軸を運転状態に応じて所定の回転範囲で回転させるアクチュエータと、
    を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のエンジンのトルク段差低減装置。
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