JP2009264146A - 内燃機関装置およびその制御方法並びに車両 - Google Patents

内燃機関装置およびその制御方法並びに車両 Download PDF

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仁己 杉本
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Abstract

【課題】排気供給装置が正常であるか否かを内燃機関の運転状態に応じて判定する。
【解決手段】EGRバルブの開度が値0から開度EB1となるようモータを駆動制御する開弁制御とEGRバルブの開度が開度EB1から値0となるようモータを駆動制御する閉弁制御とを伴ってEGRシステムが正常であるか否かを判定する際に、エンジンが負荷運転されているときには開弁制御や閉弁制御を行なったときの吸気圧Pinの変化量と閾値Pref1〜Pref4とを用いてEGRシステムが正常であるか否かを判定し(S110〜S230)、エンジンがアイドル運転されているときには開弁制御や閉弁制御を行なったときの吸気圧Pinの変化量と閾値Pref1〜Pref4とは異なる閾値Pref5〜Pref8とを用いてEGRシステムが正常であるか否かを判定する(S240〜S350,S230)。
【選択図】図3

Description

本発明は、内燃機関装置およびその制御方法並びに車両に関する。
従来、この種の内燃機関装置としては、ハイブリッド車両に搭載され、エンジンの駆動軸への出力が遮断された際に、エンジンへの燃料供給を停止すると共にモータジェネレータを駆動してエンジンの回転数を一定に維持した状態でEGRバルブに対して全閉指令を出力し、その後に検出された吸入空気量を用いてEGRバルブにデポジットが付着しているか否かを判定するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、EGRバルブに対して全閉指令が出力された後に検出された吸入空気量と予め定められた設定値との差が判定値以下のときにはデポジットが付着していないと判定し、その差が判定値より大きいときにはデポジットが付着していると判定している。
特開2007−118764号公報
こうした内燃機関装置では、エンジンを運転しながらEGRバルブに対して開指令や全閉指令を出力した前後の吸気系の状態(例えば吸気圧など)の変化の程度に基づいてEGRバルブが正常に動作するか否かの検査を行なうものがある。この場合、エンジンが負荷運転されているか無負荷運転(アイドル運転)されているかによって吸気系の状態の変化の程度が異なるため、これを考慮して検査を行なうことが望ましい。
本発明の内燃機関装置およびその制御方法並びに車両は、弁の開度の調整により内燃機関の吸気系に供給する排気の供給量を調整して排気を吸気系に供給する排気供給を行なう排気供給装置が正常であるか否かを内燃機関の運転状態に応じて判定することを主目的とする。
本発明の内燃機関装置およびその制御方法並びに車両は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の内燃機関装置は、
内燃機関を備える内燃機関装置であって、
弁の開度の調整により前記内燃機関の吸気系に供給する排気の供給量を調整して該排気を該吸気系に供給する排気供給を行なう排気供給手段と、
前記吸気系の状態である吸気系状態を検出する吸気系状態検出手段と、
前記弁の開度が第1の所定開度から該第1の所定開度より大きい第2の所定開度となるよう前記排気供給手段を制御する開弁制御および/または前記弁の開度が前記第2の所定開度から該第2の所定開度より小さい第3の所定開度となるよう前記排気供給手段を制御する閉弁制御を伴って前記排気供給手段が正常であるか否かを判定する排気供給判定を行なう際、前記内燃機関が負荷運転されている負荷運転状態のときには前記開弁制御および/または前記閉弁制御を行なったときの前記検出される吸気系状態の変化程度が第1の範囲内となるか否かに基づいて前記排気供給判定を行ない、前記内燃機関が無負荷運転されている無負荷運転状態のときには前記開弁制御および/または前記閉弁制御を行なったときの前記検出される吸気系状態の変化程度が前記第1の範囲とは異なる第2の範囲内となるか否かに基づいて前記排気供給判定を行なう排気供給判定手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の内燃機関装置では、弁の開度の調整により内燃機関の吸気系に供給する排気の供給量を調整して排気を吸気系に供給する排気供給を行なう排気供給手段の弁の開度が第1の所定開度から第1の所定開度より大きい第2の所定開度となるよう排気供給手段を制御する開弁制御や弁の開度が第2の所定開度から第2の所定開度より小さい第3の所定開度となるよう排気供給手段を制御する閉弁制御を伴って排気供給手段が正常であるか否かを判定する排気供給判定を行なう際に、内燃機関が負荷運転されている負荷運転状態のときには開弁制御や閉弁制御を行なったときの吸気系の状態である吸気系状態の変化程度が第1の範囲内となるか否かに基づいて排気供給判定を行ない、内燃機関が無負荷運転されている無負荷運転状態のときには開弁制御や閉弁制御を行なったときの吸気系状態の変化程度が第1の範囲とは異なる第2の範囲内となるか否かに基づいて排気供給判定を行なう。これにより、内燃機関が負荷運転されているか無負荷運転されているかに応じて排気供給判定を行なうことができる。この結果、第1の範囲や第2の範囲をより適正に設定すれば、排気供給判定をより適正に行なうことができる。ここで、「吸気系状態」としては、吸入空気の圧力である吸気圧などがある。また、「第1の開度」や「第3の開度」はゼロ(全閉)であるものとすることもできる。さらに、「第1の範囲」は、内燃機関が負荷運転されている状態で開弁制御や閉弁制御を行なったときに排気供給手段が正常に動作したときの吸気系状態の変化程度の範囲であり、「第2の範囲」は、内燃機関が無負荷運転されている状態で開弁制御や閉弁制御を行なったときに排気供給手段が正常に動作したときの吸気系状態の変化程度の範囲であるものとすることもできる。この「第2の範囲」は、第1の範囲に比して吸気系状態の変化程度が大きい範囲であるものとすることもできる。これは、内燃機関が無負荷運転されているときに、負荷運転されているときに比して、開弁制御や閉弁制御を行なったときに吸気系状態が大きく変化しやすいためである。さらに、「排気供給判定」には、弁が正常に動作するか否かの判定が含まれる。
こうした本発明の内燃機関装置において、前記排気供給判定手段は、前記負荷運転状態のときには第1の開度を前記所定開度として前記開弁制御および/または前記閉弁制御を行ない、前記無負荷運転状態のときには前記第1の開度とは異なる第2の開度を前記所定開度として前記開弁制御および/または前記閉弁制御を行なう手段であるものとすることもできる。この場合、前記第2の開度は、前記第1の開度に比して小さい開度であるものとすることもできる。これは、内燃機関が無負荷運転されているときに、負荷運転されているときに比して吸気圧が小さくなりやすく(負圧が大きくなりやすく)吸気系に供給される排気の供給量が大きくなりやすいという理由に基づき、内燃機関の燃焼が不安定になるのを抑制するためである。
また、本発明の内燃機関装置において、前記排気供給判定手段は、前記排気供給判定を行なっている最中に前記内燃機関の運転状態が負荷運転と無負荷運転との間で変化したときには、現在行なっている前記排気供給判定を中止し、前記排気供給判定を再度行なう手段であるものとすることもできる。こうすれば、内燃機関の運転状態の変化に基づく吸気系状態の変化による排気供給判定における誤判定を回避することができる。
さらに、本発明の内燃機関装置において、前記吸気系状態検出手段は、吸入空気の圧力である吸気圧を検出する手段であり、前記排気供給判定手段は、前記開弁制御および/または前記閉弁制御を行なったときの前記検出される吸気圧の変化に基づいて前記排気供給判定を行なう手段である、ものとすることもできる。
あるいは、本発明の内燃機関装置において、前記排気供給判定手段は、前記開弁制御および/または前記閉弁制御を実行する際、前記内燃機関の運転状態が安定するのを待って実行する手段であるものとすることもできる。
本発明の車両は、
上述のいずれかの態様の本発明の内燃機関装置、即ち、基本的には、内燃機関を備える内燃機関装置であって、弁の開度の調整により前記内燃機関の吸気系に供給する排気の供給量を調整して該排気を該吸気系に供給する排気供給を行なう排気供給手段と、前記吸気系の状態である吸気系状態を検出する吸気系状態検出手段と、前記弁の開度が第1の所定開度から該第1の所定開度より大きい第2の所定開度となるよう前記排気供給手段を制御する開弁制御および/または前記弁の開度が前記第2の所定開度から該第2の所定開度より小さい第3の所定開度となるよう前記排気供給手段を制御する閉弁制御を伴って前記排気供給手段が正常であるか否かを判定する排気供給判定を行なう際、前記内燃機関が負荷運転されている負荷運転状態のときには前記開弁制御および/または前記閉弁制御を行なったときの前記検出される吸気系状態の変化程度が第1の範囲内となるか否かに基づいて前記排気供給判定を行ない、前記内燃機関が無負荷運転されている無負荷運転状態のときには前記開弁制御および/または前記閉弁制御を行なったときの前記検出される吸気系状態の変化程度が前記第1の範囲とは異なる第2の範囲内となるか否かに基づいて前記排気供給判定を行なう排気供給判定手段と、を備える内燃機関装置と、
車軸に連結された駆動軸に接続されると共に該駆動軸とは独立に回転可能に前記内燃機関の出力軸に接続され、電力と動力の入出力を伴って前記駆動軸と前記出力軸とに動力を入出力可能な電力動力入出力手段と、
前記駆動軸に動力を出力可能な電動機と、
前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の車両では、上述のいずれかの態様の本発明の内燃機関装置を搭載するから、本発明の内燃機関装置が奏する効果、例えば、内燃機関が負荷運転されているか無負荷運転されているかに応じて排気供給判定を行なうことができる効果などと同様の効果を奏することができる。
こうした本発明の車両において、前記電力動力入出力手段は、動力を入出力する発電機と、前記駆動軸と前記出力軸と前記発電機の回転軸との3軸に接続され該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、を備える手段であるものとすることもできる。
本発明の内燃機関装置の制御方法は、
内燃機関と、弁の開度の調整により前記内燃機関の吸気系に供給する排気の供給量を調整して該排気を該吸気系に供給する排気供給を行なう排気供給手段と、を備える内燃機関装置の制御方法であって、
前記弁の開度が第1の所定開度から該第1の所定開度より大きい第2の所定開度となるよう前記排気供給手段を制御する開弁制御および/または前記弁の開度が前記第2の所定開度から該第2の所定開度より小さい第3の所定開度となるよう前記排気供給手段を制御する閉弁制御を伴って前記排気供給手段が正常であるか否かを判定する排気供給判定を行なう際、前記内燃機関が負荷運転されている負荷運転状態のときには前記開弁制御および/または前記閉弁制御を行なったときの前記吸気系の状態である吸気系状態の変化程度が第1の範囲内となるか否かに基づいて前記排気供給判定を行ない、前記内燃機関が無負荷運転されている無負荷運転状態のときには前記開弁制御および/または前記閉弁制御を行なったときの前記吸気系状態の変化程度が前記第1の範囲とは異なる第2の範囲内となるか否かに基づいて前記排気供給判定を行なう、
ことを特徴とする。
この本発明の内燃機関装置の制御方法では、弁の開度の調整により内燃機関の吸気系に供給する排気の供給量を調整して排気を吸気系に供給する排気供給を行なう排気供給手段の弁の開度が第1の所定開度から第1の所定開度より大きい第2の所定開度となるよう排気供給手段を制御する開弁制御や弁の開度が第2の所定開度から第2の所定開度より小さい第3の所定開度となるよう排気供給手段を制御する閉弁制御を伴って排気供給手段が正常であるか否かを判定する排気供給判定を行なう際に、内燃機関が負荷運転されている負荷運転状態のときには開弁制御や閉弁制御を行なったときの吸気系の状態である吸気系状態の変化程度が第1の範囲内となるか否かに基づいて排気供給判定を行ない、内燃機関が無負荷運転されている無負荷運転状態のときには開弁制御や閉弁制御を行なったときの吸気系状態の変化程度が第1の範囲とは異なる第2の範囲内となるか否かに基づいて排気供給判定を行なう。これにより、内燃機関が負荷運転されているか無負荷運転されているかに応じて排気供給判定を行なうことができる。この結果、第1の範囲や第2の範囲をより適正に設定すれば、排気供給判定をより適正に行なうことができる。ここで、「吸気系状態」としては、吸入空気の圧力である吸気圧などがある。また、「第1の開度」や「第3の開度」はゼロ(全閉)であるものとすることもできる。さらに、「第1の範囲」は、内燃機関が負荷運転されている状態で開弁制御や閉弁制御を行なったときに排気供給手段が正常に動作したときの吸気系状態の変化程度の範囲であり、「第2の範囲」は、内燃機関が無負荷運転されている状態で開弁制御や閉弁制御を行なったときに排気供給手段が正常に動作したときの吸気系状態の変化程度の範囲であるものとすることもできる。この「第2の範囲」は、第1の範囲に比して吸気系状態の変化程度が大きい範囲であるものとすることもできる。これは、内燃機関が無負荷運転されているときに、負荷運転されているときに比して、開弁制御や閉弁制御を行なったときに吸気系状態が大きく変化しやすいためである。さらに、「排気供給判定」には、弁が正常に動作するか否かの判定が含まれる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例である内燃機関装置を搭載したハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた減速ギヤ35と、この減速ギヤ35に接続されたモータMG2と、車両全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、例えばガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力可能な内燃機関として構成されており、図2に示すように、エアクリーナ122により清浄された空気をスロットルバルブ124を介して吸入すると共に燃料噴射弁126からガソリンを噴射して吸入された空気とガソリンとを混合し、この混合気を吸気バルブ128を介して燃焼室に吸入し、点火プラグ130による電気火花によって爆発燃焼させて、そのエネルギにより押し下げられるピストン132の往復運動をクランクシャフト26の回転運動に変換する。エンジン22からの排気は、一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC),窒素酸化物(NOx)の有害成分を浄化する浄化装置(三元触媒)134を介して外気へ排出される共にEGR(Exhaust Gas Recirculation)システム160を介して吸気側に供給される。EGRシステム160は、浄化装置134の後段に接続されて排気を吸気側のサージタンクに供給するためのEGR管162と、EGR管162に配置されステッピングモータ163により駆動されるEGRバルブ164とを備え、EGRバルブ164の開度の調整により、不燃焼ガスとしての排気を供給量を調整して吸気側に供給する。エンジン22は、こうして空気と排気とガソリンとの混合気を燃焼室に吸引することができるようになっている。
エンジン22は、エンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により制御されている。エンジンECU24は、CPU24aを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU24aの他に処理プログラムを記憶するROM24bと、データを一時的に記憶するRAM24cと、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。エンジンECU24には、エンジン22の状態を検出する種々のセンサからの信号、例えば、クランクシャフト26の回転位置を検出するクランクポジションセンサ140からのクランクポジションやエンジン22の冷却水の温度を検出する水温センサ142からの冷却水温,燃焼室内に取り付けられた図示しない圧力センサからの筒内圧力,燃焼室へ吸排気を行なう吸気バルブ128や排気バルブを開閉するカムシャフトの回転位置を検出するカムポジションセンサ144からのカムポジション,スロットルバルブ124のポジションを検出するスロットルバルブポジションセンサ146からのスロットルポジション,吸気管に取り付けられて吸入空気の質量流量を検出するエアフローメータ148からの吸入空気量Qa,同じく吸気管に取り付けられた温度センサ149からの吸気温,吸気管内の圧力を検出する吸気圧センサ158からの吸気圧Pin,空燃比センサ135aからの空燃比,酸素センサ135bからの酸素信号などが入力ポートを介して入力されている。また、エンジンECU24からは、エンジン22を駆動するための種々の制御信号、例えば、燃料噴射弁126への駆動信号や、スロットルバルブ124のポジションを調節するスロットルモータ136への駆動信号、イグナイタと一体化されたイグニッションコイル138への制御信号、吸気バルブ128の開閉タイミングを変更可能な可変バルブタイミング機構150への制御信号,EGRバルブ164の開度を調整するステッピングモータ163への駆動信号などが出力ポートを介して出力されている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータを出力する。なお、エンジンECU24は、クランクポジションセンサ140からのクランクポジションに基づいてクランクシャフト26の回転数、即ちエンジン22の回転数Neも演算している。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構60およびデファレンシャルギヤ62を介して、最終的には車両の駆動輪63a,63bに出力される。
ギヤ機構60には、ファイナルギヤ60aに取り付けられたパーキングギヤ92と、パーキングギヤ92と噛み合ってその回転駆動を停止した状態でロックするパーキングロックポール94と、からなるパーキングロック機構90が取り付けられている。パーキングロックポール94は、他のポジションから駐車ポジション(Pポジション)への操作信号または駐車ポジションから他のポジションへの操作信号を入力したハイブリッド用電子制御ユニット70により図示しないアクチュエータが駆動制御されることによって作動し、パーキングギヤ92との噛合およびその解除によりパーキングロックおよびその解除を行なう。ファイナルギヤ60aは機械的に駆動輪63a,63bに接続されているから、パーキングロック機構90は間接的に駆動輪63a,63bをロックしていることになる。
モータMG1およびモータMG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2のいずれかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1,MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、モータECU40は、回転位置検出センサ43,44からの信号に基づいてモータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2も演算している。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51からの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。また、バッテリECU52は、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)を演算したり、演算した残容量(SOC)と電池温度Tbとに基づいてバッテリ50を充放電してもよい最大許容電力である入出力制限Win,Woutを演算している。なお、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、電池温度Tbに基づいて入出力制限Win,Woutの基本値を設定し、バッテリ50の残容量(SOC)に基づいて出力制限用補正係数と入力制限用補正係数とを設定し、設定した入出力制限Win,Woutの基本値に補正係数を乗じることにより設定することができる。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。なお、実施例のハイブリッド自動車20では、シフトポジションセンサ82により検出するシフトポジションSPとしては、駐車ポジション(Pポジション)や中立ポジション(Nポジション),ドライブポジション(Dポジション),リバースポジション(Rポジション)などがある。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
また、実施例のハイブリッド自動車20では、シフトポジションSPが駐車ポジション(Pポジション)のときには、バッテリ50の残容量(SOC)に基づくバッテリ50の充電要求の有無や、アイドル学習の要求の有無,暖機運転の要求の有無,エンジン22からの熱を用いて車室内の暖房を行なう暖房機器からの暖房要求の有無,後述のEGR検査モードが設定されたことに基づく検査用要求の有無などに基づいてエンジン22に対して負荷運転が要求されているかアイドル(無負荷運転)が要求されているかを判定し、負荷運転が要求されていると判定されたときにはバッテリ50の充電を行なうためにエンジン22が負荷運転されると共にモータMG1により発電が行なわれるようエンジン22とモータMG1とを制御し、アイドル運転が要求されていると判定されたときにはエンジン22がアイドル運転されるようエンジン22を制御する。また、エンジン22が運転停止されているときには、バッテリ50の充電要求やアイドル学習の要求,暖機運転の要求,暖房機器からの暖房要求,検査用要求などに基づいてエンジン22の始動が要求されたときに、モータMG1によるエンジン22のモータリングを伴ってエンジン22を始動するものとした。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特にEGRシステム160が正常であるか否かを判定する処理(EGRバルブ164が正常に動作するか否かを判定する処理)を行なう際の動作について説明する。図3は、エンジンECU24により実行されるEGRシステム検査ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、EGRシステム160の検査を行なうEGR検査モードが設定されたことを示すフラグをハイブリッド用電子制御ユニット70から受信しており且つエンジン22が運転されているときに実行される。ここで、EGR検査モードは、実施例では、イグニッションスイッチ80がオンで且つシフトポジションSPが駐車ポジション(Pポジション)の状態で乗員室等の所定箇所に配置されたコネクタを介してハイブリッドECU70に外部のコンピュータが接続され、外部のコンピュータからハイブリッド用電子制御ユニット70にEGRシステム160が正常であるか否かの検査を行なうよう指示されたときに設定されるものとした。また、EGR検査モードが設定されたときには、エンジンECU24は、図示しないエンジン制御ルーチンにより、前述の負荷運転が要求されているときにはエンジン22が負荷運転されるようエンジン22における吸入空気量制御や燃料噴射制御,点火制御などの制御を行ない、それ以外のときにはエンジン22がアイドル運転されるようエンジン22における制御を行なうものとした。なお、EGR検査モードが設定されたときにエンジン22が停止されているときには、エンジンECU24とモータECU40とによりモータMG1によるエンジン22のモータリングを伴ってエンジン22を始動するものとした。
EGRシステム検査ルーチンが実行されると、エンジンECU24のCPU24aは、まず、EGRバルブ164の開度が値0(全閉)となるようステッピングモータ163を駆動制御する初期制御を行ない(ステップS100)、所定時間t0が経過するのを待って(ステップS102)、エンジン22の運転状態(負荷運転またはアイドル運転)を調べる(ステップS105)。ここで、所定時間t0は、初期制御を行なってからエンジン22の状態が安定するまでに要する時間であり、例えば、3秒や5秒などを用いることができる。以下の説明では、まず、エンジン22が負荷運転されているときについて説明し、その後に、エンジン22がアイドル運転されているときについて説明する。
エンジン22が負荷運転されているときには、吸気圧センサ158からの吸気圧Pinを入力して初期吸気圧P1loとして格納し(ステップS110)、EGRバルブ164の開度が値0から開度EB1となるようステッピングモータ163を駆動制御する開弁制御を行ない(ステップS120)、所定時間t1が経過するのを待つ(ステップS130)。ここで、開弁制御は、エンジン22の吸気系に排気を供給する排気供給を行なうための処理である。また、所定時間t1は、開弁制御を行なってからエンジン22の状態が安定するまでに要する時間であり、例えば、3秒や5秒などを用いることができる。
こうして所定時間t1が経過すると、吸気圧センサ158からの吸気圧Pinを入力して開弁吸気圧P2loとして格納し(ステップS140)、エンジン22の運転状態を調べる(ステップS150)。このステップS150の処理は、エンジン22の運転状態が負荷運転状態とアイドル運転状態との間で変化していないか否かを調べる処理である。これは、エンジン22の運転状態によって吸気圧Pinが変化するためである。エンジン22がアイドル運転されているときには、エンジン22の運転状態が変化したと判断してステップS100に戻る。即ち、現在行なっているEGRシステム160が正常であるか否かの判定を中止してその判定を再度最初から行なうのである。これは、エンジン22の運転状態の変化に基づく吸気圧Pinの変化によって後述のステップS160やステップS210の処理でEGRシステム160が正常であるか否かを誤判定してしまうのを回避するためである。
エンジン22が負荷運転されているときには、開弁吸気圧P2loから初期吸気圧P1loを減じた値(P2lo−P1lo)が閾値Pref1,Pref2により設定される範囲内にあるか否かを判定する(ステップS160)。ここで、閾値Pref1,Pref2は、エンジン22が負荷運転されている状態でEGRバルブ164の開度が値0(全閉)から開度EB1に正常に動作したときの吸気圧Pinの変化の下限,上限であり、実験などにより定めることができる。値(P2lo−P1lo)が閾値Pref1,Pref2により設定される範囲内にないと判定されたときには、EGRシステム160は正常ではない(EGRバルブ164は正常に動作していない)と判定して(ステップS230)、EGRシステム検査ルーチンを終了する。なお、EGRバルブ164が正常に動作しない要因としては、EGRバルブ164の開固着や閉固着,ステッピングモータ163の異常などが考えられる。また、EGRシステム164が正常ではないと判定されたときには、図示しない警告灯の点灯などを行なって検査者にEGRシステム160の交換等を促すものとしてもよい。
値(P2lo−P1lo)が閾値Pref1,Pref2により設定される範囲内にあると判定されたときには、EGRバルブ164の開度が開度EB1から値0(全閉)となるようステッピングモータ163を駆動制御する閉弁制御を行ない(ステップS170)、所定時間t2が経過するのを待つ(ステップS180)。ここで、閉弁制御は、エンジン22の吸気系に排気を供給する排気供給を終了するための処理である。また、所定時間t2は、閉弁制御を行なってからエンジン22の状態が安定するまでに要する時間であり、例えば、3秒や5秒などを用いることができる。
こうして所定時間t2が経過すると、吸気圧センサ158からの吸気圧Pinを入力して閉弁吸気圧P3loとして格納し(ステップS190)、エンジン22の運転状態を調べる(ステップS200)。このステップS200の処理は、前述のステップS150の処理と同様の処理である。エンジン22がアイドル運転されているときには、エンジン22の運転状態が変化したと判断してステップS100に戻る。
エンジン22が負荷運転されているときには、開弁吸気圧P2loから閉弁吸気圧P3loを減じた値(P2lo−P3lo)が閾値Pref3,Pref4により設定される範囲内にあるか否かを判定する(ステップS210)。ここで、閾値Pref3,Pref4は、エンジン22が負荷運転されている状態でEGRバルブ164の開度が開度EB1から値0(全閉)に正常に動作したときの吸気圧Pinの変化の下限,上限であり、実験などにより定めることができる。値(P2lo−P3lo)が閾値Pref3,Pref4により設定される範囲内にないと判定されたときには、EGRシステム160は正常ではない(EGRバルブ164は正常に動作していない)と判定して(ステップS230)、EGRシステム検査ルーチンを終了する。一方、値(P2lo−P3lo)が閾値Pref3,Pref4により設定される範囲内にあると判定されたときには、EGRシステム160は正常である(EGRバルブ164は正常に動作している)と判定して(ステップS220)、EGRシステム検査ルーチンを終了する。
図4は、エンジン22が負荷運転されているときにEGRシステム160が正常であるか否かを判定するときにおける、EGRシステム160が正常であるときのEGRバルブ164の開度と、吸気圧Pinとの時間変化の様子を示す説明図である。図4の例では、時刻t10に初期制御を行なってから所定時間t0が経過した時刻t11に開弁制御を行ない、開弁制御を行なってから所定時間t1が経過した時刻t12に値(P2lo−P1lo)と閾値Pref1,Pref2とを用いてEGRシステム160が正常であるか否かを判定すると共に閉弁制御を行ない、閉弁制御を行なってから所定時間t2が経過した時刻t13に値(P2lo−P3lo)と閾値Pref3,Pref4とを用いてEGRシステム160が正常であるか否かを判定する。このようにして、エンジン22が負荷運転されているときにEGRシステム160が正常であるか否かを判定することができる。
次に、エンジン22がアイドル運転されているときについて説明する。エンジン22がアイドル運転されているときには(ステップS105)、吸気圧センサ158からの吸気圧Pinを入力して初期吸気圧P1idとして格納し(ステップS240)、ステップS120の処理と同様に、EGRバルブ164の開度が値0から開度EB1となるようステッピングモータ163を駆動制御する開弁制御を行ない(ステップS250)、所定時間t3が経過するのを待つ(ステップS260)。ここで、所定時間t3は、エンジン22がアイドル運転されているときに開弁制御を行なってからエンジン22の状態が安定するまでに要する時間であり、例えば、3秒や5秒などを用いることができる。
こうして所定時間t3が経過すると、吸気圧センサ158からの吸気圧Pinを入力して開弁吸気圧P2idとして格納し(ステップS270)、エンジン22の運転状態を調べる(ステップS280)。このステップS280の処理は、前述のステップS150の処理と同様の処理である。エンジン22が負荷運転されているときには、エンジン22の運転状態が変化したと判断してステップS100に戻る。
エンジン22がアイドル運転されているときには、開弁吸気圧P2idから初期吸気圧P1idを減じた値(P2id−P1id)が閾値Pref5,Pref6により設定される範囲内にあるか否かを判定する(ステップS290)。ここで、閾値Pref5,Pref6は、エンジン22がアイドル運転されている状態でEGRバルブ164の開度が値0(全閉)から開度EB1に正常に動作したときの吸気圧Pinの変化の下限,上限であり、実験などにより定めることができる。この閾値Pref5,Pref6は、それぞれ閾値Pref1,Pref2に比して大きい値を用いるものとした。これは、エンジン22がアイドル運転されているときに、負荷運転されているときに比して、開弁制御の前後の吸気圧Pinが大きく変動しやすいためである。値(P2id−P1id)が閾値Pref5,Pref6により設定される範囲内にないと判定されたときには、EGRシステム160は正常ではない(EGRバルブ164は正常に動作していない)と判定して(ステップS230)、EGRシステム検査ルーチンを終了する。
値(P2id−P1id)が閾値Pref5,Pref6により設定される範囲内にあると判定されたときには、ステップS170の処理と同様に、EGRバルブ164の開度が開度EB1から値0(全閉)となるようステッピングモータ163を駆動制御する閉弁制御を行ない(ステップS300)、所定時間t4が経過するのを待つ(ステップS310)。ここで、所定時間t4は、エンジン22がアイドル運転されているときに閉弁制御を行なってからエンジン22の状態が安定するまでに要する時間であり、例えば、3秒や5秒などを用いることができる。
こうして所定時間t4が経過すると、吸気圧センサ158からの吸気圧Pinを入力して閉弁吸気圧P3idとして格納し(ステップS320)、エンジン22の運転状態を調べる(ステップS330)。このステップS330の処理は、前述のステップS150の処理と同様の処理である。エンジン22が負荷運転されているときには、エンジン22の運転状態が変化したと判断してステップS100に戻る。
エンジン22がアイドル運転されているときには、開弁吸気圧P2idから閉弁吸気圧P3idを減じた値(P2id−P3id)が閾値Pref7,Pref8により設定される範囲内か否かを判定する(ステップS340)。ここで、閾値Pref7,Pref8は、エンジン22がアイドル運転されている状態でEGRバルブ164の開度が開度EB1から値0(全閉)に正常に動作したときの吸気圧Pinの変化の下限,上限であり、実験などにより定めることができる。この閾値Pref7,Pref8は、それぞれ閾値Pref3,Pref4に比して大きい値を用いるものとした。これは、エンジン22がアイドル運転されているときに、負荷運転されているときに比して、閉弁制御の前後の吸気圧Pinが大きく変動しやすいためである。値(P2id−P3id)が閾値Pref7,Pref8により設定される範囲内にないと判定されたときには、EGRシステム160は正常ではない(EGRバルブ164は正常に動作していない)と判定して(ステップS230)、EGRシステム検査ルーチンを終了する。一方、値(P2id−P3id)が閾値Pref7,Pref8により設定される範囲内にあると判定されたときには、EGRシステム160は正常である(EGRバルブ164は正常に動作している)と判定して(ステップS350)、EGRシステム検査ルーチンを終了する。このようにして、エンジン22がアイドル運転されているときにEGRシステム160が正常であるか否かを判定することができる。しかも、エンジン22がアイドル運転されているときに、負荷運転されているときの閾値Pref1〜Pref4とは異なる閾値Pref5〜Pref8を用いてEGRシステム160が正常であるか否かを判定するから、エンジン22の運転状態を考慮してEGRシステム160が正常であるか否かをより適正に判定することができる。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、EGRバルブ164の開度が値0から開度EB1となるようステッピングモータ163を駆動制御する開弁制御とEGRバルブ164の開度が開度EB1から値0となるようステッピングモータ163を駆動制御する閉弁制御とを伴ってEGRシステム160が正常であるか否かを判定する際に、エンジン22が負荷運転されているときには開弁制御を行なったときの吸気圧Pinの変化量が閾値Pref1,Pref2により設定される範囲内にあるか否かや閉弁制御を行なったときの吸気圧Pinの変化量が閾値Pref3,Pref4により設定される範囲内にあるか否かに基づいてEGRシステム160が正常であるか否かを判定し、エンジン22がアイドル運転されているときには開弁制御を行なったときの吸気圧Pinの変化量が閾値Pref1,Pref2とは異なる閾値Pref5,Pref6により設定される範囲内にあるか否かや閉弁制御を行なったときの吸気圧Pinの変化量が閾値Pref3,Pref4とは異なる閾値Pref7,Pref8により設定される範囲内にあるか否かに基づいてEGRシステム160が正常であるか否かを判定するから、エンジン22が負荷運転されているかアイドル運転されているかに応じてEGRシステム160が正常であるか否かをより適正に判定することができる。
また、実施例のハイブリッド自動車20によれば、開弁制御や閉弁制御を行なってEGRシステム160が正常であるか否かを判定している最中にエンジン22の運転状態が変化したときには、現在行なっているEGRシステム160が正常であるか否かの判定を中止してその判定を再度最初から行なうから、エンジン22の運転状態の変化によってEGRシステム160が正常であるか否かを誤判定してしまうのを回避することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22が負荷運転されているかアイドル運転されているかに拘わらず、開弁制御についてEGRバルブ164の開度が値0から開度EB1となるようステッピングモータ163を駆動制御すると共に閉弁制御についてEGRバルブ164の開度が開度EB1から値0となるようステッピングモータ163を駆動制御するものとしたが、アイドル運転されているときに、開弁制御についてEGRバルブ164の開度が値0から開度EB1より小さな開度EB2となるようステッピングモータ163を駆動制御すると共に閉弁制御についてEGRバルブ164の開度が開度EB2から値0となるようステッピングモータ163を駆動制御するものとしてもよい。エンジン22がアイドル運転されているときには、負荷運転されているときに比して吸気圧Pinが小さくなりやすく(負圧が大きくなりやすく)吸気系に供給される排気の供給量が大きくなりやすいため、このように開弁制御や閉弁制御におけるEGRバルブ164の開度の変化量を小さくすることにより、エンジン22の燃焼が不安定になるのを抑制することができる。なお、実施例では、閾値Pref5,Pref7についてそれぞれ閾値Pref1,Pref3より大きい値を設定すると共に閾値Pref6,Pref8についてそれぞれ閾値Pref2,Pref4より大きい値を設定するものとしたが、開度EB2の大きさによっては、閾値Pref5〜Pref8がそれぞれ閾値Pref1〜Prf4以下に設定される場合もある。
実施例のハイブリッド自動車20では、開弁制御や閉弁制御を行なってEGRシステム160が正常であるか否かを判定している最中にエンジン22の運転状態が負荷運転とアイドル運転との間で変化したときには、現在行なっているEGRシステム160が正常であるか否かの判定を中止して直ちにその判定を再度最初から行なうものとしたが、これに限られず、例えば、現在行なっているEGRシステム160が正常であるか否かの判定を中止し、ある程度の時間が経過してからやエンジン22の運転状態が変化する前の状態に戻ったときなどに再度最初から行なうものとしてもよい。また、現在行なっているEGRシステム160が正常であるか否かの判定を中止したときにその旨を図示しない警告灯の点灯や図示しないスピーカからの音声出力などにより操作者に報知するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、開弁制御としてEGRバルブ164の開度が値0(全閉)から開度EB1となるようステッピングモータ163を駆動制御するものとしたが、EGRバルブ164の開度が値0から大きくなるものに限られず、EGRバルブ164の開度が第1の所定開度から第1の所定開度より大きい第2の所定開度となるようステッピングモータ163を駆動制御するものであればよい。また、実施例のハイブリッド自動車20では、閉弁制御としてEGRバルブ164の開度が開度EB1から値0(全閉)となるようステッピングモータ163を駆動制御するものとしたが、EGRバルブ164の開度が値0まで小さくなるものに限られず、EGRバルブ164の開度が第2の所定開度から第2の所定開度より小さい第3の所定開度となるようステッピングモータ163を駆動制御するものであればよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、EGRシステム160が正常であるか否かを判定する際に、開弁制御と閉弁制御との両方を行なうものとしたが、開弁制御と閉弁制御とのうちいずれか一方だけを行なうものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、吸気圧Pinの変化量に基づいてEGRシステム160が正常であるか否かを判定するものとしたが、吸気系の状態の変化量に基づいてEGRシステム160が正常であるか否かを判定するものであればよく、例えば、エアフローメータ148からの吸入空気量Qaの変化量などに基づいてEGRシステム160が正常であるか否かを判定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の動力を減速ギヤ35により変速してリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図5の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aが接続された車軸(駆動輪63a,63bが接続された車軸)とは異なる車軸(図5における車輪64a,64bに接続された車軸)に出力するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の動力を動力分配統合機構30を介して駆動輪63a,63bに接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図6の変形例のハイブリッド自動車220に例示するように、エンジン22のクランクシャフト26に接続されたインナーロータ232と駆動輪63a,63bに動力を出力する駆動軸に接続されたアウターロータ234とを有し、エンジン22の動力の一部を駆動軸に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機230を備えるものとしてもよい。
また、主としてエンジン22とEGRシステム160とエンジンECU24とを備える内燃機関装置を備えるものであれば、実施例と同様の制御を行なうことができるから、自動車や車両、船舶、航空機などの移動体などに搭載される内燃機関装置の形態や、建設設備などの移動しないものに組み込まれる内燃機関装置の形態としてもよい。また、こうした内燃機関装置の制御方法の形態としてもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、エンジン22が「内燃機関」に相当し、EGRシステム160が「排気供給手段」に相当し、吸気圧センサ158が「吸気系状態検出手段」に相当し、EGRバルブ164の開度が値0から開度EB1となるようステッピングモータ163を駆動制御する開弁制御とEGRバルブ164の開度が開度EB1から値0となるようステッピングモータ163を駆動制御する閉弁制御とを伴ってEGRシステム160が正常であるか否かを判定する際に、エンジン22が負荷運転されているときには開弁制御を行なったときの吸気圧Pinの変化量が閾値Pref1,Pref2により設定される範囲内にあるか否かや閉弁制御を行なったときの吸気圧Pinの変化量が閾値Pref3,Pref4により設定される範囲内にあるか否かに基づいてEGRシステム160が正常であるか否かを判定し、エンジン22がアイドル運転されているときには開弁制御を行なったときの吸気圧Pinの変化量が閾値Pref1,Pref2とは異なる閾値Pref5,Pref6により設定される範囲内にあるか否かや閉弁制御を行なったときの吸気圧Pinの変化量が閾値Pref3,Pref4とは異なる閾値Pref7,Pref8により設定される範囲内にあるか否かに基づいてEGRシステム160が正常であるか否かを判定する図3のEGRシステム検査ルーチンを実行するエンジンECU24が「排気供給判定手段」に相当する。また、モータMG1と動力分配統合機構30とを組み合わせたものや対ロータ電動機230が「電力動力入出力手段」に相当し、モータMG2が「電動機」に相当し、バッテリ50が「蓄電手段」に相当する。さらに、モータMG1が「発電機」に相当し、動力分配統合機構30が「3軸式動力入出力手段」に相当する。
ここで、「内燃機関」としては、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関に限定されるものではなく、水素エンジンなど如何なるタイプの内燃機関であっても構わない。「排気供給手段」としては、EGRシステム160に限定されるものではなく、弁の開度の調整により内燃機関の吸気系に供給する排気の供給量を調整して排気を吸気系に供給する排気供給を行なうものであれば如何なるものとしても構わない。「吸気系状態検出手段」としては、吸気管内の圧力(吸気圧Pin)を検出する吸気圧センサ158に限定されるものではなく、吸入空気の質量流量(吸入空気量Qa)を検出するエアフローメータ148とするなど、吸気系の状態である吸気系状態を検出するものであれば如何なるものとしても構わない。「排気供給判定手段」としては、EGRバルブ164の開度が値0から開度EB1となるようステッピングモータ163を駆動制御する開弁制御とEGRバルブ164の開度が開度EB1から値0となるようステッピングモータ163を駆動制御する閉弁制御とを伴ってEGRシステム160が正常であるか否かを判定する際に、エンジン22が負荷運転されているときには開弁制御を行なったときの吸気圧Pinの変化量が閾値Pref1,Pref2により設定される範囲内にあるか否かや閉弁制御を行なったときの吸気圧Pinの変化量が閾値Pref3,Pref4により設定される範囲内にあるか否かに基づいてEGRシステム160が正常であるか否かを判定し、エンジン22がアイドル運転されているときには開弁制御を行なったときの吸気圧Pinの変化量が閾値Pref1,Pref2とは異なる閾値Pref5,Pref6により設定される範囲内にあるか否かや閉弁制御を行なったときの吸気圧Pinの変化量が閾値Pref3,Pref4とは異なる閾値Pref7,Pref8により設定される範囲内にあるか否かに基づいてEGRシステム160が正常であるか否かを判定するものに限定されるものではなく、弁の開度が第1の所定開度から第1の所定開度より大きい第2の所定開度となるよう排気供給手段を制御する開弁制御および/または弁の開度が第2の所定開度から第2の所定開度より小さい第3の所定開度となるよう排気供給手段を制御する閉弁制御を伴って排気供給手段が正常であるか否かを判定する排気供給判定を行なう際、内燃機関が負荷運転されている負荷運転状態のときには開弁制御および/または閉弁制御を行なったときの吸気系状態の変化程度が第1の範囲内となるか否かに基づいて排気供給判定を行ない、内燃機関が無負荷運転されている無負荷運転状態のときには開弁制御および/または閉弁制御を行なったときの吸気系状態の変化程度が第1の範囲とは異なる第2の範囲内となるか否かに基づいて排気供給判定を行なうものであれば如何なるものとしても構わない。「電力動力入出力手段」としては、モータMG1と動力分配統合機構30とを組み合わせたものや対ロータ電動機230に限定されるされるものではなく、車軸に連結された駆動軸に接続されると共に駆動軸とは独立に回転可能に内燃機関の出力軸に接続され、電力と動力の入出力を伴って駆動軸と出力軸とに動力を入出力可能なものであれば如何なるものとしても構わない。「電動機」としては、同期発電電動機として構成されたモータMG2に限定されるものではなく、誘導電動機など、駆動軸に動力を入出力可能なものであれば如何なるタイプの電動機であっても構わない。「蓄電手段」としては、二次電池としてのバッテリ50に限定されるものではなく、キャパシタなど、電力動力入出力手段や電動機と電力のやりとりが可能なものであれば如何なるものとしても構わない。「発電機」としては、同期発電電動機として構成されたモータMG1に限定されるものではなく、誘導電動機など、動力を入出力可能なものであれば如何なるタイプの発電機としても構わない。「3軸式動力入出力手段」としては、上述の動力分配統合機構30に限定されるものではなく、ダブルピニオン式の遊星歯車機構を用いるものや複数の遊星歯車機構を組み合わせて4以上の軸に接続されるものやデファレンシャルギヤのように遊星歯車とは異なる作動作用を有するものなど、駆動軸と出力軸と発電機の回転軸との3軸に接続され3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力するものであれば如何なるものとしても構わない。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための最良の形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、内燃機関装置や車両の製造産業などに利用可能である。
本発明の一実施例であるハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 エンジン22の構成の概略を示す構成図である。 実施例のエンジンECU24により実行されるEGRシステム検査ルーチンの一例を示すフローチャートである。 エンジン22が負荷運転されているときにEGRシステム160が正常であるか否かを判定するときにおける、EGRシステム160が正常であるときのEGRバルブ164の開度と、吸気圧Pinとの時間変化の様子を示す説明図である。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車220の構成の概略を示す構成図である。
符号の説明
20,120,220 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、24a CPU、24b ROM、24c RAM、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35 減速ギヤ、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 ギヤ機構、60a ファイナルギヤ、62 デファレンシャルギヤ、63a,63b 駆動輪、64a,64b 車輪、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、90 パーキングロック機構、92 パーキングギヤ、94 パーキングロックポール、122 エアクリーナ、124 スロットルバルブ、126 燃料噴射弁、128 吸気バルブ、130 点火プラグ、132 ピストン、134 浄化装置、135a 空燃比センサ、135b 酸素センサ、136,スロットルモータ、138 イグニッションコイル、140 クランクポジションセンサ、142 水温センサ、143 圧力センサ、144 カムポジションセンサ、146 スロットルバルブポジションセンサ、148 エアフローメータ、149 温度センサ、150 可変バルブタイミング機構、158 吸気圧センサ、160 EGRシステム、162 EGR管、163 ステッピングモータ、164 EGRバルブ、230 対ロータ電動機、232 インナーロータ、234 アウターロータ、MG1,MG2 モータ。

Claims (10)

  1. 内燃機関を備える内燃機関装置であって、
    弁の開度の調整により前記内燃機関の吸気系に供給する排気の供給量を調整して該排気を該吸気系に供給する排気供給を行なう排気供給手段と、
    前記吸気系の状態である吸気系状態を検出する吸気系状態検出手段と、
    前記弁の開度が第1の所定開度から該第1の所定開度より大きい第2の所定開度となるよう前記排気供給手段を制御する開弁制御および/または前記弁の開度が前記第2の所定開度から該第2の所定開度より小さい第3の所定開度となるよう前記排気供給手段を制御する閉弁制御を伴って前記排気供給手段が正常であるか否かを判定する排気供給判定を行なう際、前記内燃機関が負荷運転されている負荷運転状態のときには前記開弁制御および/または前記閉弁制御を行なったときの前記検出される吸気系状態の変化程度が第1の範囲内となるか否かに基づいて前記排気供給判定を行ない、前記内燃機関が無負荷運転されている無負荷運転状態のときには前記開弁制御および/または前記閉弁制御を行なったときの前記検出される吸気系状態の変化程度が前記第1の範囲とは異なる第2の範囲内となるか否かに基づいて前記排気供給判定を行なう排気供給判定手段と、
    を備える内燃機関装置。
  2. 前記第2の範囲は、前記第1の範囲に比して前記検出される吸気系状態の変化程度が大きい範囲である請求項1記載の内燃機関装置。
  3. 前記排気供給判定手段は、前記負荷運転状態のときには第1の開度を前記所定開度として前記開弁制御および/または前記閉弁制御を行ない、前記無負荷運転状態のときには前記第1の開度とは異なる第2の開度を前記所定開度として前記開弁制御および/または前記閉弁制御を行なう手段である請求項1記載の内燃機関装置。
  4. 前記第2の開度は、前記第1の開度に比して小さい開度である請求項3記載の内燃機関装置。
  5. 前記排気供給判定手段は、前記排気供給判定を行なっている最中に前記内燃機関の運転状態が負荷運転と無負荷運転との間で変化したときには、現在行なっている前記排気供給判定を中止し、前記排気供給判定を再度行なう手段である請求項1ないし4のいずれか1つの請求項に記載の内燃機関装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1つの請求項に記載の内燃機関装置であって、
    前記吸気系状態検出手段は、吸入空気の圧力である吸気圧を検出する手段であり、
    前記排気供給判定手段は、前記開弁制御および/または前記閉弁制御を行なったときの前記検出される吸気圧の変化に基づいて前記排気供給判定を行なう手段である、
    内燃機関装置。
  7. 前記排気供給判定手段は、前記開弁制御および/または前記閉弁制御を実行する際、前記内燃機関の運転状態が安定するのを待って実行する手段である請求項1ないし6のいずれか1つの請求項に記載の内燃機関装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1つの請求項に記載の内燃機関装置と、
    車軸に連結された駆動軸に接続されると共に該駆動軸とは独立に回転可能に前記内燃機関の出力軸に接続され、電力と動力の入出力を伴って前記駆動軸と前記出力軸とに動力を入出力可能な電力動力入出力手段と、
    前記駆動軸に動力を出力可能な電動機と、
    前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、
    を備える車両。
  9. 前記電力動力入出力手段は、動力を入出力する発電機と、前記駆動軸と前記出力軸と前記発電機の回転軸との3軸に接続され該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、を備える手段である請求項8記載の車両。
  10. 内燃機関と、弁の開度の調整により前記内燃機関の吸気系に供給する排気の供給量を調整して該排気を該吸気系に供給する排気供給を行なう排気供給手段と、を備える内燃機関装置の制御方法であって、
    前記弁の開度が第1の所定開度から該第1の所定開度より大きい第2の所定開度となるよう前記排気供給手段を制御する開弁制御および/または前記弁の開度が前記第2の所定開度から該第2の所定開度より小さい第3の所定開度となるよう前記排気供給手段を制御する閉弁制御を伴って前記排気供給手段が正常であるか否かを判定する排気供給判定を行なう際、前記内燃機関が負荷運転されている負荷運転状態のときには前記開弁制御および/または前記閉弁制御を行なったときの前記吸気系の状態である吸気系状態の変化程度が第1の範囲内となるか否かに基づいて前記排気供給判定を行ない、前記内燃機関が無負荷運転されている無負荷運転状態のときには前記開弁制御および/または前記閉弁制御を行なったときの前記吸気系状態の変化程度が前記第1の範囲とは異なる第2の範囲内となるか否かに基づいて前記排気供給判定を行なう、
    ことを特徴とする内燃機関装置の制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016117314A (ja) * 2014-12-18 2016-06-30 三菱自動車工業株式会社 ハイブリッド車の故障判定装置
JP2018168816A (ja) * 2017-03-30 2018-11-01 株式会社Subaru Egr異常検出装置

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