JP2009263450A - ラベル用接着剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】初期接着性に優れ、冬場の粘度上昇が少なく、経時での粘度が安定で、ラベラー洗浄性に優れ、カゼインを多く含む接着剤と同等の耐水性及びアルカリ洗瓶性を有するラベル用接着剤を提供する。
【解決手段】(A)4,000〜170,000の重量平均分子量(Mw)及び30〜260の酸価を有し、カルボン酸基、カルボン酸塩基及び無水カルボン酸基から選択される少なくとも一種を含む水溶性樹脂、及び(B)カゼインを含むラベル用接着剤である。上記ラベル用接着剤を塗布することで得られるラベルも提供する。本発明に係るラベルは、ガラス瓶に好適に貼り付けることができるにもかかわらず、瓶をアルカリで洗浄することで容易に剥離する。従って、容器のリサイクルを促進することが可能である。
【選択図】なし

Description

本発明は、ラベル用接着剤に関する。より詳しくは、ガラス瓶等の容器に貼り付けるラベルに塗工されるものであって、耐水性、アルカリ洗瓶性、初期接着性、感温性、経時粘度安定性及びラベラー洗浄性に優れるラベル用接着剤に関する。
ビール及び日本酒等の瓶は、冷却するために水に浸漬され、また、冷蔵庫で保管後、室温中に取り出されて、瓶表面に結露が生ずる。このような場合でも、瓶に貼り付けられたラベルは瓶から剥離してはならない。従って、瓶にラベルを貼り付けるために用いられる接着剤は一般的に耐水性を有する。また、瓶は再利用されるため、工場に回収された後、加温されたアルカリ水中に浸漬され、ラベルが除去される。そのため、アルカリ水によりラベルが瓶から短時間で剥離する性質(アルカリ洗瓶性)を有する必要がある。従来、このような耐水性とアルカリ洗瓶性の両性能を有する接着剤として、カゼインをベースとする接着剤が使用されてきた。
例えば、特許文献1は、カゼインにジルコニウム化合物、ビニルポリマー溶液又は分散液を含有して成る接着剤を開示し、特許文献2は、カゼイン、水不溶性でかつアルカリ可溶性又はアルカリ膨潤性の物質を含む接着剤を開示する。
また、特許文献3は、カゼインに、約10〜190℃の軟化点と300〜10,000の重量平均分子量(Mw)を有する樹脂を含む接着剤を開示する。
更に、特許文献4は、エチレン酢酸ビニルエマルジョンを粘度調節剤として含むカゼイン系接着剤を開示する。
しかし、これらのカゼイン系接着剤は、その初期接着性が不充分であるため、ラベルを瓶に貼付けた後、瓶と瓶との接触により、貼り付けたラベルが瓶に対して傾斜したり、ラベルに皺が発生する等の外観状の問題が発生することがある。更に、冬場になると、カゼイン系接着剤の粘度が極端に上昇するため、ラベラーの立ち上げ時に時間がかかり、生産効率が低下することもある。またカゼインは牛乳を原料とする天然物であるため、経時での粘度安定性が非常に悪く、高温での保管では粘度が著しく低下してしまう。
カゼインの含有量を低くし、他の成分を多く含むカゼイン系接着剤又はカゼインを含まない接着剤も検討されているが、これらの接着剤は、カゼインを主成分とする接着剤と比較して、耐水性及びアルカリ洗瓶性が劣り、初期接着性も不充分となる。また、接着剤使用後にラベラーを水で洗浄する際に、接着剤の除去が困難なため、洗浄に非常に時間がかかるという問題もある。
特開平3−234784号公報 特開平5−230433号公報 特開平9−302238号公報 特許第3530777号公報
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、初期接着性に優れ、冬場の粘度上昇が少なく、経時での粘度が安定で、ラベラー洗浄性に優れ、カゼインを多く含む接着剤と同等の耐水性及びアルカリ洗瓶性を有するラベル用接着剤を提供することを目的とする。
本発明者等は、鋭意研究を重ねた結果、特定の重量平均分子量と特定の酸価を有し、特定の官能基を含む水溶性樹脂とカゼインを配合することによって、カゼイン系接着剤の有する耐水性とアルカリ洗瓶性を損なうことなく、初期接着性と冬場の粘度上昇及び経時粘度安定性を改善でき、更に、これまでの、カゼイン量を少なくし、他の成分を添加したカゼイン系接着剤(又はカゼインベース接着剤)又はカゼインを含まない接着剤(又はカゼインフリー接着剤)と比較して、良好な、耐水性、アルカリ洗瓶性、初期接着性、ラベラー洗浄性を得られる事を見出し、本発明を完成させるに至ったものである。
即ち、本発明は一の要旨において、
(A)4,000〜170,000の重量平均分子量(Mw)及び30〜260の酸価を有し、カルボン酸基、カルボン酸塩基及び無水カルボン酸基から選択される少なくとも一種を含む水溶性樹脂(以下、「(A)水溶性樹脂」又は「(A)成分」ともいう)、及び
(B)カゼイン(以下、「(B)成分」ともいう)
を含んで成ることを特徴とするラベル用接着剤を提供する。
本発明の好ましい態様では、成分(A)は、−70℃〜160℃のガラス転移温度(以下、「Tg」ともいう)を有する。
本発明の更に好ましい態様では、(A)成分は、15000〜110000の重量平均分子量(以下、「Mw」又は単に「分子量」ともいう)を有する。
本発明の態様では、(A)成分は、(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸エステルの共重合体、(メタ)アクリル酸とスチレンと(メタ)アクリル酸エステルの共重合体、(メタ)アクリル酸とスチレンとα−メチルスチレンの共重合体、又はスチレンと無水マレイン酸の共重合体から選択される少なくとも一種である。
本発明の別の要旨では、上記ラベル用接着剤を塗布することで得られるラベルが提供される。
本発明の好ましい態様では、ガラス瓶に貼り付けられるラベルを例示できる。
本発明に係るラベル用接着剤は、
(A)4,000〜170,000の重量平均分子量(Mw)及び30〜260の酸価を有し、カルボン酸基、カルボン酸塩基及び無水カルボン酸基から選択される少なくとも一種を含む水溶性樹脂、及び
(B)カゼイン
を含んで成るので、
初期接着性に優れ、冬場の粘度上昇が少なく、経時での粘度が安定で、ラベラー洗浄性に優れ、カゼイン接着剤と同等の耐水性、アルカリ洗瓶性を有する。
本発明のラベル用接着剤は、(A)成分のTgが−70〜160℃である場合、より耐水性に優れる。
本発明のラベル用接着剤は、(A)成分の重量平均分子量(Mw)が15000〜110000である場合、より耐水性とアルカリ洗瓶性に優れる。
本発明のラベル用接着剤は、(A)成分が、(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸エステルの共重合体、(メタ)アクリル酸とスチレンと(メタ)アクリル酸エステルの共重合体、(メタ)アクリル酸とスチレンとα−メチルスチレンの共重合体、又はスチレンと無水マレイン酸の共重合体から選択される少なくとも一種である場合、より耐水性、アルカリ洗瓶性に優れる。
本発明のラベルは、上記接着剤を塗布することで得られるので、ガラス、金属、プラスチック等の容器に貼り付けられても、結露等で容器から容易に剥がれることがない。
本発明のラベルは、ガラス瓶に貼り付けることができるので、瓶をアルカリで洗浄することで容易に剥離する。従って、容器のリサイクルを促進することが可能である。
発明を実施するための形態
本発明に係る「(B)カゼイン」とは、一般的にカゼインとされているものであって、本発明に係るラベル用接着剤を得ることができる限り、特に限定されるものではない。本発明に係る(B)カゼインとして、市販されているカゼインを使用することができる。カゼインとして具体的には、塩酸カゼイン、硫酸カゼイン、レンネットカゼイン、ラクチックカゼイン又はこれらの変性化合物を例示できる。
本発明に係る「(A)水溶性樹脂」とは、水性媒体に溶解可能な高分子をいう。
ここで、「水性媒体」とは、水道水、蒸留水又はイオン交換水等の一般的な水をいうが、水性媒体に溶解可能な有機溶剤であって、単量体等の本発明に関する樹脂の原料と反応性の乏しい有機溶剤、例えば、アセトン及び酢酸エチル等を含んでもよく、更に水性媒体に溶解可能な単量体、オリゴマー、プレポリマー及び/又は樹脂等を含んでもよく、また後述するように水系の樹脂又は水溶性樹脂を製造する際に通常使用される、乳化剤、重合性乳化剤、重合反応開始剤、鎖延長剤及び/又は各種添加剤等を含んでもよい。
本発明に係る「(A)水溶性樹脂」は、特定の重量平均分子量(Mw)と酸価を有する。Mwは4000〜170000であり、特に、15000〜110000であることが好ましい。Mwが4,000より低い場合、耐水性が著しく劣るだけでなく、接着剤が分離する傾向が見られ、品質が劣悪なものとなる。また、Mwが低いと接着剤の粘着性が低下するため、充分な初期接着性が得られない。Mwが170000より高い場合、樹脂の流動性が低くなるため、アルカリ洗瓶性が著しく劣り、ラベラーの洗浄性も悪くなる。Mwが15000〜110000の場合、ラベラーでの接着剤の飛び散りが少なく、結露瓶への札貼性がより向上する。
酸価は30〜260であり、100〜200であることが好ましく、170までが特に好ましい。酸価が30より低い場合、アルカリに対する溶解性が低下するため、アルカリ洗瓶性が著しく劣る。また、水への溶解性も低下するためラベラー洗浄性が悪くなる。酸価が260より高い場合、水への溶解性が高くなるため、耐水性が著しく劣るだけでなく、接着剤の粘度が経時で上昇する傾向が見られ、品質が劣悪なものとなる。
本発明に係る重量平均分子量とは、ゲルパーミュレーションクロマトグラフィー(GPC)装置で測定され、単分散分子量ポリスチレンで換算された重量平均分子量をいう。より具体的には、HLC−8220GPC(東ソー社製)を用い、RI及びUVのクロマトグラムを検出した。GPCカラムとして、TSKgel SuperMultipore HZ−M(東ソー社製)、TSKgel SuperHZ2000(東ソー社製) 各2本を用いた。試料をテトラヒドロフランに溶解して、流速を0.35ml/min、カラム温度を40℃にて流し、標準物質としての単分散分子量のポリスチレンを使用した検量線を用いて分子量の換算を行い、重量平均分子量を求めた。
本発明に係る酸価とは、樹脂の固形分あたりの酸価を指し、樹脂又は重合体の固形分1gを中和するのに必要な水酸化カリウムのミリグラム数と定義される。酸価は通常、試料をアルコールエーテルに溶かし、これにフェノールフタレインを指示薬として加え、0.5N水酸化カリウムで滴定することによって決定できる。
尚、本明細書においては、アクリル酸とメタクリル酸を総称して「(メタ)アクリル酸」ともいい、アクリル酸エステルとメタクリル酸エステルを総称して「(メタ)アクリル酸エステル」又は「(メタ)アクリレート」ともいう。その他も同様である。
本発明に係る(A)水溶性樹脂は、カルボン酸基(又はカルボキシル基:−COOH)、カルボン酸塩基(−COO)及び無水カルボン酸基(−CO−O−CO−)から選択される少なくとも一種の官能基を含む。ここで、カルボン酸塩基の対カチオンは、本発明が目的とするラベル用接着剤を得ることができる限り、特に限定されるものではない。そのような対カチオンとして、例えば、アンモニウムイオンを例示することができる。
上述の特定の官能基を含む(A)水溶性樹脂として、カルボン酸基、カルボン酸塩基及び無水カルボン酸基から選択される少なくとも一種の官能基を含むオレフィン性単量体の共重合体を例示することができる。
そのようなオレフィン性単量体の共重合体として、例えば(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、無水マレイン酸等のカルボキシル基又は酸無水物を含有するオレフィン性単量体とα−オレフィン、ビニルエステル、ビニルエーテル、(メタ)アクリル酸エステル、塩化ビニル、アクリロニトリル等のオレフィン性単量体との共重合体を例示できる。
α−オレフィンとして、例えばエチレン、プロピレン、ブテン−1、ブテン−2、イソブテン、2−メチル−ブテン−1、3−メチル−ブテン−1、ペンテン−1、4−メチル−ペンテン−1、オクテン−1、ジイソブチレン、スチレン、α−メチルスチレン等を例示できる。
ビニルエステルとして、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、t−ブチルビニルエステル、バーサチック酸ビニル等が例示できる。
(メタ)アクリル酸エステルとして、メタクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸n−ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ミリスチル、(メタ)アクリル酸セチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アミド、N−メチロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルイアミド、アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート、メクリル酸グリシジル、3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート等を例示できる。
また、カルボン酸基、カルボン酸塩基及び無水カルボン酸基から選択される少なくとも一種の官能基を含むオレフィン性単量体の共重合体は、アルコキシシラン単量体やラジカル重合可能な二重結合を有する「反応性界面活性剤」を含有しても良い。
アルコキシシラン単量体としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリプロポキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルメチルジプロポキシシラン、ビニルトリス(β-メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルトリプロポキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルトリス(イソプロポキシ)シラン等が例示できる。
反応性界面活性剤として、例えば、ポリオキシエチレンアリルグリシジルノニルフェニルエーテルの硫酸エステル塩(アデカリアソープSEシリーズ(商品名)、旭電化工業社製)、α−スルホ−ω−(1−(アルコキシ)メチル−2−(2−プロペニルオキシ)エトキシ)−ポリ(オキシ−1,2−エタンジイル)のアンモニウム塩(アデカリアソープSRシリーズ(商品名)、旭電化工業社製)、ポリオキシエチレン(又はアルキレン)アルキル(又はアルケニル)エーテル硫酸アンモニウム塩(PDシリーズ(商品名)、花王社製)、スルホコハク酸型反応性活性剤(ラテムル180シリーズ(商品名)、花王社製)、アルキルアリルスルホコハク酸ナトリウム塩(エレミノールJS−2(商品名)、三洋化成工業社製)、ポリオキシエチレンノニルプロペニルフェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩(アクアロンHSシリーズ(商品名)、第一工業製薬社製)、ポリオキシエチレン−1−(アリルオキシメチル)アルキルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩(アクアロンKHシリーズ(商品名)、第一工業製薬社製)、ポリオキシエチレンアリルグリシジルノニルフェニルエーテル(アデカリアソープNEシリーズ(商品名)、旭電化工業社製)、ポリオキシエチレンノニルプロペニルエーテル(アクアロンRNシリーズ(商品名)、第一工業製薬社製)、α−ヒドロ−ω−(1−(アルコキシ)メチル−2−(プロペニルオキシ)エトキシ)−ポリ(オキシ−1,2−エタンジイル)(アデカリアソープERシリーズ(商品名)、旭電化工業社製)等を例示できる。
本発明に係る(A)水溶性樹脂は、公知のラジカル重合を用いて得ることができる。そのようなラジカル重合方法として、例えば、塊状重合、溶液重合、懸濁重合及び乳化重合を例示できる。これらの重合方法のうち、乳化重合が特に好ましい。
乳化重合とは、水を媒体とした乳化剤を用いるラジカル重合であり、乳化重合の既知のの手順に従って目的とする本発明に係る(A)水溶性樹脂を得ることができる。必要に応じて、乳化重合後にアルカリを添加することが好ましい。乳化重合の手順として、例えば、(i)オレフィン性単量体と乳化剤を水性媒体中に仕込んで重合させる方法、(ii)オレフィン性単量体と乳化剤を連続的又は間欠的に水性媒体中に滴下して重合させる方法及び(iii)オレフィン性単量体と乳化剤を水に加えて乳化液を調製し、これを連続的又は間欠的に水性媒体中に滴下して重合させる方法等を例示することができる。また、樹脂の分子量を調整するために連鎖移動剤を用いる事ができる。
乳化重合後に添加するアルカリとして、例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム等の水酸化物や炭酸塩;マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属の水酸化物や炭酸塩;アンモニア;アルキルアミン、アリルアミン、アルカノールアミン等のアミン類等を例示できる。
乳化剤はモノマー乳化力を有し、乳化重合の過程ではミセルを形成してモノマーに重合の場を提供し、重合中又は重合後はポリマー粒子の表面に固定化して粒子の分散安定性を図る。乳化剤としては、例えば、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、高分子界面活性剤、乳化剤の一分子内にラジカル重合可能な二重結合を有する「反応性界面活性剤」等が挙げられる。
アニオン系界面活性剤として、例えば、
ナトリウムドデシルサルフェート、カリウムドデシルサルフェート等のアルカリ金属アルキルサルフェート;
ナトリウムドデシルポリグリコールエーテルサルフェート;
アンモニウムドデシルサルフェート等のアンモニウムアルキルサルフェート;
ナトリウムスルホシノエート;
スルホン化パラフィンのアルカリ金属塩、スルホン化パラフィンのアンモニウム塩等のアルキルスルホネート;
ナトリウムラウレート、トリエタールアミンオレエート、トリエタールアミンアビエテート等の脂肪酸塩;
ナトリウムドデシルベンゼンスルホネート、アルカリフェノールヒドロキシエチレンのアルカリ金属サルフェート等のアルキルアリールスルホネート;
高アルキルナフタレンスルホン酸塩;
ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物;
ジアルキルスルホコハク酸塩;
ポリオキシエチレンアルキルサルフェート塩;
ポリオキシエチレンアルキルアリールサルフェート塩;
等を例示できる。
ノニオン系界面活性剤として、例えば、
ポリオキシエチレンアルキルエーテル;
ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル;
ソルビタン脂肪酸エステル;
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル;
グリセロールのモノラウレート等の脂肪酸モノグリセライド;
ポリオキシエチレンオキシプロピレン共重合体;
エチレンオキサイドと脂肪族アミン、アミド又は酸との縮合生成物;
等を例示できる。
高分子界面活性剤として、例えば、ポリビニルアルコール等を例示できる。
反応性界面活性剤として、例えばオレフィン性単量体の項目で記載したものを例示できる。
また、近年、環境意識の高まりから、PRTR法に該当する乳化剤は使用しない事が好ましい。PRTR法に該当する乳化剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキル(C12〜C15)エーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ソフトアルキル(C14〜C15)ベンゼンスルホン酸ナトリウム等を例示できる。また、ノニルフェニル基は環境ホルモンであることより、特に、ノニルフェニル基を含まない乳化剤、即ち非ノニルフェニル系乳化剤を使用することが好ましい。
非ノニルフェニル系乳化剤として、特に、ポリオキシエチレンオレイルエーテル硫酸ナトリウム(ラテムルWX、花王社製)が好ましい。ポリオキシエチレンオレイルエーテル硫酸ナトリウムを用いると、環境的に好ましいだけではなく、他の乳化剤を用いるよりも、耐水性、アルカリ洗瓶性が高いレベルのラベル用接着剤を得ることができる。
連鎖移動剤として、メルカプトエタノール、チオグリセロール、チオグリコール酸、チオグリコール酸オクチル、メルカプトプロピオン酸メチル、n−ドデシルメルカプタン等を例示できる。
カルボン酸基、カルボン酸塩基及び無水カルボン酸基から選択される少なくとも一種の官能基を含むオレフィン性単量体の共重合体として、特に、(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸エステルの共重合体、(メタ)アクリル酸とスチレンと(メタ)アクリル酸エステルの共重合体、(メタ)アクリル酸とスチレンとα−メチルスチレンの共重合体、及びスチレンと無水マレイン酸の共重合体から選択される少なくとも一種が好ましい。
カルボン酸基、カルボン酸塩基及び無水カルボン酸基から選択される少なくとも一種の官能基を含むオレフィン性単量体の共重合体が、(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸エステルの共重合体、(メタ)アクリル酸とスチレンと(メタ)アクリル酸エステルの共重合体、(メタ)アクリル酸とスチレンとα−メチルスチレンの共重合体、及びスチレンと無水マレイン酸の共重合体から選択される少なくとも一種であると、耐水性、アルカリ洗瓶性も高いレベルのラベル用接着剤を得ることができる。
更に、カルボン酸基、カルボン酸塩基及び無水カルボン酸基から選択される少なくとも一種の官能基を含むオレフィン性単量体の共重合体として、(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸エステルの共重合体、(メタ)アクリル酸とスチレンと(メタ)アクリル酸エステルの共重合体及びスチレンと無水マレイン酸の共重合体から選択される少なくとも一種がより好ましい。
(A)水溶性樹脂のTgは−70〜160℃であるが、カルボン酸基、カルボン酸塩基及び無水カルボン酸基から選択される少なくとも一種の官能基を含むオレフィン性単量体の共重合体が、(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸エステルの共重合体、及び/又は、(メタ)アクリル酸とスチレンと(メタ)アクリル酸エステルの共重合体の場合、Tgは−70℃〜50℃であることが好ましい。カルボン酸基、カルボン酸塩基及び無水カルボン酸基から選択される少なくとも一種の官能基を含むオレフィン性単量体の共重合体が、(メタ)アクリル酸とスチレンとα−メチルスチレンの共重合体、及び/又は、スチレンと無水マレイン酸の共重合体の場合、Tgは0〜160℃であることが好ましい。
(A)水溶性樹脂のTgが−70℃未満の場合は、乾燥後も接着剤が軟らかい状態となり、耐水性が低下してしまう。
(A)水溶性樹脂のTgが、160℃を超える場合、ボトルへの接着性が低下し、耐水性が低下してしまう。
本明細書において、Tgとは、示差走査熱量計(DSC6220、SIIナノテクノロジー社製)を用いて、10mgの試料のDSC曲線を10℃/分の昇温速度で測定し、得られたDSC曲線の変極点の温度をいう。
(A)水溶性樹脂は市販されているものでも良く、固体のものに関しては、アルカリを添加することで水溶性にする事ができる。市販されているものとして例えば、スクリプセット550、スクリプセット810、スクリプセット700、スクリプセット720(ハーキュリーズ社製);SMA3000、SMAEF−40、SMAEF−60、SMAEF−80(アーコ社製);ジョンクリル67、ジョンクリル678、ジョンクリル586、ジョンクリル611、ジョンクリル680、ジョンクリル682、ジョンクリル683、ジョンクリル690、HPD−671、JDX−C3000、ジョンクリル57、ジョンクリル60、ジョンクリル60、ジョンクリル61J、ジョンクリル62、ジョンクリル63、ジョンクリル70、HPD−71、HPD96、ジョンクリル501、ジョンクリル354、ジョンクリル6610、JDX−6500、PDX−6102B(ジョンソンポリマー社製);イソバン04(クラレ社製)等が例示できる。いずれの名称も、商品名で示した。
ラベル用接着剤中の(B)カゼインと(A)水溶性樹脂の配合比率は、(A)水溶性樹脂の種類によっても異なるが、(B)カゼインと(A)水溶性樹脂の固形分の総和を100重量部(以下、単に「部」ともいう)として、一般に(A)水溶性樹脂が10〜80部であることが好ましい。より良好な初期接着性、感温性を得るためには、30〜70部であることが好ましい。(A)水溶性樹脂の配合量が80部より多くなるとアルカリ洗瓶性を損い得る。(A)水溶性樹脂の配合量が10部より少なくなると初期接着性、感温性を損い得る。
本発明に係るラベル用接着剤は、(A)成分に該当しない他の高分子(以下、「(C)高分子」ともいう)を含んでもよい。(C)高分子として、デンプン、セルロース系化合物、ポリビニルアルコール誘導体、ポリビビルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルエーテル、酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、天然又は合成ゴムエマルジョン、合成樹脂エマルジョンを例示できる。
デンプンとして、例えば小麦デンプン;馬鈴薯デンプン;とうもろこしデンプン;タピオカデンプン;酸化デンプン;可溶性デンプン;デキストリン;酢酸デンプン、硝酸デンプン、リン酸デンプン等のエステル化デンプン;ヒドロキシプロピルデンプン、カルボキシメチルデンプン、カチオンデンプン等のエーテル化デンプン;リン酸ジデンプン、グリセロールジデンプン、ヒドロキシプロピル架橋デンプン等の架橋デンプン;グラフト化デンプン;未変性アルファ化デンプン;変性アルファ化デンプン等を例示できる。
セルロース系化合物として、例えばメチルセルロース;カルボキシメチルセルロース;ヒドロキシエチルセルロース;ヒドロキシプロピルセルロース;メチルヒドロキシエチルセルロース;メチルヒドロキシプロピルセルロース等を例示できる。
ポリビニルアルコール誘導体として、ケイ素含有変性ポリビニルアルコール、エポキシ変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル化ポリビニルアルコール、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール、スルホン酸基変性ポリビニルアルコール、リン酸基変性ポリビニルアルコール、アミノ基変性ポリビニルアルコール、アンモニウム基変性ポリビニルアルコール、アミド基変性ポリビニルアルコール、メチロール基変性ポリビニルアルコール等を例示できる。
デンプン、セルロース系化合物、ポリビニルアルコール誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルエーテル、酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、天然又は合成ゴムエマルジョン、合成樹脂エマルジョンを配合する場合、(B)カゼインと(A)水溶性樹脂の固形分の総和100部に対し、これらの配合量は、固形分で0〜100部が好ましい。これらは単独で又は組み合わせて使用することができ、ラベル用接着剤の糸曳きの発生を抑制することができる。但し、過剰に配合すると、耐水性、アルカリ洗瓶性が低下し得る。
本発明の接着剤には、添加剤として、更に、架橋剤、粘性調整剤、可塑剤、消泡剤、防腐剤、着色剤等を必要に応じて適宜配合することができる。
架橋剤として、例えば、酢酸亜鉛、酸化亜鉛、酢酸ジルコニウム、炭酸ジルコニウムアンモニウム等が例示できる。これらの架橋剤は、単独で又は組み合わせて使用することができ、耐水フィルム強度が向上し、ボトルの水浸漬中にラベルにフクレ、皺が発生することを抑制する。但し、過剰に使用すると、アルカリ洗瓶性が低下し得る。
特に、炭酸ジルコニウムアンモニウムが好ましい。
粘性調整剤として、例えば、尿素、尿素化合物、ジシアンジアミド等の窒素含有物質、水酸化カルシウム、酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、リン酸3ナトリウム、リン酸水素2アンモニウム、硼砂、フッ化ナトリウム、水ガラス、アンモニア水等を例示できる。
可塑剤として、例えば、グリセリン;エチレングリコール、プロピレングリコール等の多価アルコール類;ショ糖、ソルビトール等の糖類;セロソルブ類等の有機溶剤類等を例示できる。
消泡剤として、例えば、
ジメチルポリシロキサン、ポリオキシアルキレン変性シリコーン、有機変性ポリシロキサン、フッ素シリコーン等のシリコーン系消泡剤;
ヒマシ油、ゴマ油、アマニ油、動植物油等の油脂系消泡剤;
ステアリン酸、オレイン酸、パルミチン酸等の脂肪酸系消泡剤;
イソアミルステアリン酸、ジグリコールラウリン酸、ジステアリルコハク酸、ジステアリン酸、ソルビタンモノラウリン酸、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン、モノラウリン酸ブチルステアレート、ショ糖脂肪酸エステル、スルホン化リチノール酸のエチル酢酸アルキルエステル、天然ワックス等の脂肪酸エステル系消泡剤;
ポリオキシアルキレングリコールとその誘導体、ポリオキシアルキレンアルコール水和物、ジアミルフェノキシエタノール、3−ヘプタノール、2−エチルヘキサノール等のアルコール系消泡剤;
3−ヘプチルセルソルブ、ノニルセルソルブ−3−ヘプチルカルビトール等のエーテル系消泡剤;
トリブチルホスフェート、オクチルリン酸ナトリウム、トリス(ブトキシエチル)ホスフェート等のリン酸エステル系消泡剤;
ジアミルアミン等のアミン系消泡剤;
ポリアルキレンアマイド、アシレイトポリアミン、ジオクタデカノイルピペリジン等のアマイド系消泡剤;
ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、オレイン酸カリウム、ウールオレインのカルシウム塩等の金属石鹸系消泡剤;
ラウリルスルホン酸ナトリウム、ドデシルスルホン酸ナトリウム等のスルホン酸エステル系消泡剤等を例示することができる。
本発明に係るラベル用接着剤は、ラベル用途に使用される。本発明において、ラベルとは、紙、加工紙(アルミ蒸着加工、アルミラミネート加工、ニス加工、樹脂加工等を施された紙)合成紙等の紙類、有機化合物や無機化合物のフィルム、金属製のフィルム等によって作られるラベルをいう。ラベルを貼る被着体として、ガラス、金属、プラスチック、ポリプロピレン等のポリオレフィン類、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート等のポリエステル類等を例示できるが、中でも、飲料用ガラス瓶や飲料用コーティングガラス瓶に好適である。
本発明に係るラベル用接着剤を、ラベルに塗布し、被着体に貼り付けるために、通常、ラベラー(札貼機又はラベル札貼機)が使用される。ラベラーとして、例えばクロネス等のパレット転写型ラベラー及びロール転写型ラベラー等を例示できる。
以下に、本発明の主な態様を記載する。
1.
(A)4,000〜170,000の重量平均分子量(Mw)及び30〜260の酸価を有し、カルボン酸基、カルボン酸塩基及び無水カルボン酸基から選択される少なくとも一種を含む水溶性樹脂、及び
(B)カゼイン
を含んで成ることを特徴とするラベル用接着剤。
2.
(A)水溶性樹脂は、−70℃〜160℃のガラス転移温度(Tg)を有する上記1に記載のラベル用接着剤
3.
(A)水溶性樹脂は、15000〜110000の重量平均分子量(Mw)を有する上記1又は2に記載のラベル用接着剤。
4.
(A)水溶性樹脂は、(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸エステルの共重合体、(メタ)アクリル酸とスチレンと(メタ)アクリル酸エステルの共重合体、(メタ)アクリル酸とスチレンとα−メチルスチレンの共重合体、及びスチレンと無水マレイン酸の共重合体から選択される少なくとも一種である上記1〜3のいずれかに記載のラベル用接着剤。
5.
上記1〜4のいずれかに記載のラベル用接着剤を塗布することで得られるラベル。
6.
ガラス瓶に貼り付けられる上記5に記載のラベル。
以下に本発明を実施例及び比較例を用いて説明するが、これらの例は、本発明を説明するためのものであり、本発明を何ら限定するものではない。
まず、下記に示す各成分を準備した。尚、「部」とは、重量部を意味し、「分子量」とは、重量平均分子量(Mw)を意味する。
[乳化剤]
ポリオキシエチレンオレイルエーテル硫酸ナトリウム(非ノニルフェニル系乳化剤)
(ラテムルWX(商品名)、花王社製)
[スチレンと無水マレイン酸の共重合体]
・スチレン−無水マレイン酸共重合体(スクリプセット550(商品名)、ハーキュリーズ社製) (分子量 105000 、酸価 175 、Tg 150℃)
・スチレン−無水マレイン酸共重合体(スクリプセット700(商品名)、ハーキュリーズ社製) (分子量 120000 、酸価 95 、Tg 150℃)
・スチレン−無水マレイン酸共重合体(スクリプセット540(商品名)、ハーキュリーズ社製) (分子量 180000 、酸価 185 、Tg 150℃)
[アクリル酸とスチレンとα−メチルスチレンとの共重合体]
・アクリル酸−スチレン−α−メチルスチレン共重合体
(ジョンクリル586(商品名)、ジョンソンポリマー社製)
(分子量 4600 、酸価 110 、Tg 60℃)
・アクリル酸−スチレン−α−メチルスチレン共重合体
(ジョンクリル682(商品名)、ジョンソンポリマー社製)
(分子量 1700 、酸価 240 、Tg 56℃)
[イソブテンと無水マレイン酸との共重合体]
・イソブチレン−無水マレイン酸共重合体(イソバン04(商品名)、クラレ社製)
(分子量 60000 、酸価 220 、Tg 160℃)
[成分(A)−1の濃度10%水溶液]
乳化剤(ラテムルWX(商品名)、花王社製)12部を蒸留水45.4部に溶解し、ブチルアクリレート(和光純薬工業社製)53.2部、メタクリル酸メチル(和光純薬工業社製)23部、メタクリル酸(和光純薬工業社製)23部、n−ドデシルメルカプタン(和光純薬工業社製)0.85部を配合して乳化させ、乳化液を調整した。一方、攪拌機、温度計、還流冷却器及び窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、蒸留水66部を添加し、窒素ガスを吹き込みながら攪拌下に加熱して液温を80℃に調整した。この状態で、まず、先に調整した乳化液の約5体積%と、開始剤水溶液(過硫酸ナトリウム0.03部を蒸留水1.7部で溶解したもの)を添加した。ついで、攪拌した後、更に残りの乳化液と開始剤水溶液(過硫酸ナトリウム0.44部を蒸留水17.8部で溶解したもの)を約3時間かけてそれぞれ滴下して反応させ、同温度(80℃)にて約1時間の完結反応を行った。得られた反応混合物を冷却した後、防腐剤(ACTICIDE MBS(商品名)、ソージャパン社製)0.38部、消泡剤(ノプコ8034(商品名)、サンノプコ社製)0.04部を添加した。更に、アンモニア水と蒸留水を添加し、分子量40,000、酸価150、Tg2℃の成分(A)−1の濃度10%水溶液を得た。
[成分(A)−2の濃度10%水溶液]
(A)−1のn−ドデシルメルカプタン量を3部に変更し、同様の方法にて分子量 17,000、酸価150、Tg2℃の成分(A)−2の濃度10%水溶液を得た。
[成分(A)−3の濃度10%水溶液]
(A)−1のn−ドデシルメルカプタン量を4.5部に変更し、同様の方法にて分子量 12,000、酸価150、Tg2℃の成分(A)−3の濃度10%水溶液を得た。
[成分(A)−4の濃度10%水溶液]
(A)−1のn−ドデシルメルカプタン量を0.4部に変更し、同様の方法にて分子量 11,000、酸価150、Tg2℃の成分(A)−4の濃度10%水溶液を得た。
[成分(A)−5の濃度10%水溶液]
乳化剤(ラテムルWX(商品名)、花王社製)12部を蒸留水45.4部に溶解し、ブチルアクリレート(和光純薬工業社製)51.2部、メタクリル酸メチル(和光純薬工業社製)42部、メタクリル酸(和光純薬工業社製)6部、n−ドデシルメルカプタン(和光純薬工業社製)0.85部を配合して乳化させ、乳化液を調整した。一方、攪拌機、温度計、還流冷却器及び窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、蒸留水66部を添加し、窒素ガスを吹き込みながら攪拌下に加熱して液温を80℃に調整した。この状態で、まず、先に調整した乳化液の約5体積%と、開始剤水溶液(過硫酸ナトリウム0.03部を蒸留水1.7部で溶解したもの)を添加した。ついで、攪拌した後、更に残りの乳化液と開始剤水溶液(過硫酸ナトリウム0.44部を蒸留水17.8部で溶解したもの)を約3時間かけてそれぞれ滴下して反応させ、同温度(80℃)にて約1時間の完結反応を行った。得られた反応混合物を冷却した後、防腐剤(ACTICIDE MBS(商品名)、ソージャパン社製)0.38部、消泡剤(ノプコ8034(商品名)、サンノプコ社製)0.04部を添加した。更に、アンモニア水と蒸留水を添加し、分子量40,000、酸価40、Tg2℃の成分(A)−5の濃度10%水溶液を得た。
[成分(A)−6の濃度10%水溶液]
乳化剤(ラテムルWX(商品名)、花王社製)12部を蒸留水45.4部に溶解し、ブチルアクリレート(和光純薬工業社製)54.2部、メタクリル酸メチル(和光純薬工業社製)7部、メタクリル酸(和光純薬工業社製)38部、n−ドデシルメルカプタン(和光純薬工業社製)0.85部を配合して乳化させ、乳化液を調整した。一方、攪拌機、温度計、還流冷却器及び窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、蒸留水66部を添加し、窒素ガスを吹き込みながら攪拌下に加熱して液温を80℃に調整した。この状態で、まず、先に調整した乳化液の約5体積%と、開始剤水溶液(過硫酸ナトリウム0.03部を蒸留水1.7部で溶解したもの)を添加した。ついで、攪拌した後、更に残りの乳化液と開始剤水溶液(過硫酸ナトリウム0.44部を蒸留水17.8部で溶解したもの)を約3時間かけてそれぞれ滴下して反応させ、同温度(80℃)にて約1時間の完結反応を行った。得られた反応混合物を冷却した後、防腐剤(ACTICIDE MBS(商品名)、ソージャパン社製)0.38部、消泡剤(ノプコ8034(商品名)、サンノプコ社製)0.04部を添加した。更に、アンモニア水と蒸留水を添加し、分子量40,000、酸価250、Tg2℃の成分(A)−6の濃度10%水溶液を得た。
[成分(A)−7の濃度10%水溶液]
乳化剤(ラテムルWX(商品名)、花王社製)12部を蒸留水45.4部に溶解し、アクリル酸2−エチルヘキシル(和光純薬工業社製)83.2部、メタクリル酸メチル(和光純薬工業社製)10部、メタクリル酸(和光純薬工業社製)6部、n−ドデシルメルカプタン(和光純薬工業社製)0.85部を配合して乳化させ、乳化液を調整した。一方、攪拌機、温度計、還流冷却器及び窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、蒸留水66部を添加し、窒素ガスを吹き込みながら攪拌下に加熱して液温を80℃に調整した。この状態で、まず、先に調整した乳化液の約5体積%と、開始剤水溶液(過硫酸ナトリウム0.03部を蒸留水1.7部で溶解したもの)を添加した。ついで、攪拌した後、更に残りの乳化液と開始剤水溶液(過硫酸ナトリウム0.44部を蒸留水17.8部で溶解したもの)を約3時間かけてそれぞれ滴下して反応させ、同温度(80℃)にて約1時間の完結反応を行った。得られた反応混合物を冷却した後、防腐剤(ACTICIDE MBS(商品名)、ソージャパン社製)0.38部、消泡剤(ノプコ8034(商品名)、サンノプコ社製)0.04部を添加した。更に、アンモニア水と蒸留水を添加し、分子量40,000、酸価40、Tg−68℃の成分(A)−7の濃度10%水溶液を得た。
[成分(A)−8の濃度10%水溶液]
乳化剤(ラテムルWX(商品名)、花王社製)12部を蒸留水45.4部に溶解し、ブチルアクリレート(和光純薬工業社製)53.2部、スチレン(和光純薬工業社製)23部、メタクリル酸(和光純薬工業社製)23部、n−ドデシルメルカプタン(和光純薬工業社製)0.85部を配合して乳化させ、乳化液を調整した。一方、攪拌機、温度計、還流冷却器及び窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、蒸留水66部を添加し、窒素ガスを吹き込みながら攪拌下に加熱して液温を80℃に調整した。この状態で、まず、先に調整した乳化液の約5体積%と、開始剤水溶液(過硫酸ナトリウム0.03部を蒸留水1.7部で溶解したもの)を添加した。ついで、攪拌した後、更に残りの乳化液と開始剤水溶液(過硫酸ナトリウム0.44部を蒸留水17.8部で溶解したもの)を約3時間かけてそれぞれ滴下して反応させ、同温度(80℃)にて約1時間の完結反応を行った。得られた反応混合物を冷却した後、防腐剤(ACTICIDE MBS(商品名)、ソージャパン社製)0.38部、消泡剤(ノプコ8034(商品名)、サンノプコ社製)0.04部を添加した。更に、アンモニア水と蒸留水を添加し、分子量40,000、酸価150、Tg2℃の成分(A)−8の濃度10%水溶液を得た。
[成分(A)−9の濃度10%水溶液]
乳化剤(ラテムルWX(商品名)、花王社製)12重量部を蒸留水45.4重量部に溶解し、ブチルアクリレート(和光純薬工業社製)53.2重量部、メタクリル酸メチル(和光純薬工業社製)23重量部、アクリル酸(和光純薬工業社製)17重量部、n−ドデシルメルカプタン(和光純薬工業社製)0.85重量部を配合して乳化させ、乳化液を調整した。一方、攪拌機、温度計、還流冷却器及び窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、蒸留水66重量部を添加し、窒素ガスを吹き込みながら攪拌下に加熱して液温を80℃に調整した。この状態で、まず、先に調整した乳化液の約5体積%と、開始剤水溶液(過硫酸ナトリウム0.03重量部を蒸留水1.7重量部で溶解したもの)を添加した。ついで、攪拌した後、更に残りの乳化液と開始剤水溶液(過硫酸ナトリウム0.44重量部を蒸留水17.8重量部で溶解したもの)を約3時間かけてそれぞれ滴下して反応させ、同温度(80℃)にて約1時間の完結反応を行った。得られた反応混合物を冷却した後、防腐剤(ACTICIDE MBS(商品名)、ソージャパン社製)0.38重量部、消泡剤(ノプコ8034(商品名)、サンノプコ社製)0.04重量部を添加した。更に、アンモニア水と蒸留水を添加し、分子量40,000、酸価150、Tg−5℃の成分(A)−9の濃度10%水溶液を得た。
[成分(A)−10の濃度10%水溶液]
スクリプセット550(商品名)(ハーキュリーズ社製)にアンモニア水と蒸留水を適宜添加し、分子量105,000、酸価175、Tg150℃の成分(A)−10の濃度10%水溶液を得た。
[成分(A)−11の濃度10%水溶液]
スクリプセット700(商品名)(ハーキュリーズ社製)にアンモニア水と蒸留水を適宜添加し、分子量120,000、酸価95、Tg150℃の成分(A)−11の濃度10%水溶液を得た。
[成分(A)−12の濃度10%水溶液]
ジョンクリル586(商品名)(ジョンソンポリマー社製)にアンモニア水と蒸留水を適宜添加し、分子量4,600、酸価110、Tg60℃の成分(A)−12の濃度10%水溶液を得た。
[成分(A)−13の濃度10%水溶液]
イソバン04(商品名)(クラレ社製)にアンモニア水と蒸留水を適宜添加し、分子量60,000、酸価220、Tg160℃の成分(A)−13の濃度10%水溶液を得た。
[成分(X)−1の濃度10%水溶液]
乳化剤(ラテムルWX(商品名)、花王社製)12部を蒸留水45.4部に溶解し、ブチルアクリレート(和光純薬工業社製)51.2部、メタクリル酸メチル(和光純薬工業社製)45部、メタクリル酸(和光純薬工業社製)3部、n−ドデシルメルカプタン(和光純薬工業社製)0.85部を配合して乳化させ、乳化液を調整した。一方、攪拌機、温度計、還流冷却器及び窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、蒸留水66部を添加し、窒素ガスを吹き込みながら攪拌下に加熱して液温を80℃に調整した。この状態で、まず、先に調整した乳化液の約5体積%と、開始剤水溶液(過硫酸ナトリウム0.03部を蒸留水1.7部で溶解したもの)を添加した。ついで、攪拌した後、更に残りの乳化液と開始剤水溶液(過硫酸ナトリウム0.44部を蒸留水17.8部で溶解したもの)を約3時間かけてそれぞれ滴下して反応させ、同温度(80℃)にて約1時間の完結反応を行った。得られた反応混合物を冷却した後、防腐剤(ACTICIDE MBS(商品名)、ソージャパン社製)0.38部、消泡剤(ノプコ8034(商品名)、サンノプコ社製)0.04部を添加した。更に、アンモニア水と蒸留水を添加し、分子量40,000、酸価20、Tg2℃の成分(X)−1の濃度10%水溶液を得た。
[成分(X)−2の濃度10%水溶液]
乳化剤(ラテムルWX(商品名)、花王社製)12部を蒸留水45.4部に溶解し、ブチルアクリレート(和光純薬工業社製)54.2部、メタクリル酸メチル(和光純薬工業社製)4部、メタクリル酸(和光純薬工業社製)41部、n−ドデシルメルカプタン(和光純薬工業社製)0.85部を配合して乳化させ、乳化液を調整した。一方、攪拌機、温度計、還流冷却器及び窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、蒸留水66部を添加し、窒素ガスを吹き込みながら攪拌下に加熱して液温を80℃に調整した。この状態で、まず、先に調整した乳化液の約5体積%と、開始剤水溶液(過硫酸ナトリウム0.03部を蒸留水1.7部で溶解したもの)を添加した。ついで、攪拌した後、更に残りの乳化液と開始剤水溶液(過硫酸ナトリウム0.44部を蒸留水17.8部で溶解したもの)を約3時間かけてそれぞれ滴下して反応させ、同温度(80℃)にて約1時間の完結反応を行った。得られた反応混合物を冷却した後、防腐剤(ACTICIDE MBS(商品名)、ソージャパン社製)0.38部、消泡剤(ノプコ8034(商品名)、サンノプコ社製)0.04部を添加した。更に、アンモニア水と蒸留水を添加し、分子量40,000、酸価270、Tg2℃の成分(X)−2の濃度10%水溶液を得た。
[成分(X)−3の濃度10%水溶液]
ジョンクリル682(商品名)(ジョンソンポリマー社製)にアンモニア水と蒸留水を適宜添加し、分子量1,700、酸価240、Tg56℃の成分(X)−3の濃度10%水溶液を得た。
[成分(X)−4の濃度10%水溶液]
スクリプセット540(商品名)(ハーキュリーズ社製)にアンモニア水と蒸留水を適宜添加し、分子量180,000、酸価185、Tg150℃の成分(X)−4の濃度10%水溶液を得た。
[成分(X)−5の固形分濃度10%分散液]
イソバン04(商品名)(クラレ社製)に蒸留水を適宜添加し、分子量60,000、酸価220、Tg160℃の成分(X)−5の固形分濃度10%水分散液を得た。(A)−13はイソバン04(商品名)が水に溶解したものであるが、(X)−5はイソバン04(商品名)が水に溶解せず、水に分散したものである。
[カゼイン]
カゼイン(ニュージーランド産)
[尿素]
尿素(和光純薬工業社製)
[デンプン]
レオタック(商品名)(日澱化学社製)
[架橋剤]
炭酸ジルコニウムアンモニウム(ベイコート20(商品名)、日本軽金属社製)
[消泡剤]
ノプコ8034(商品名)(サンノプコ社製)
[防腐剤]
レバナックスBA100(商品名)(昌栄化学社製)
<実施例1〜11>
温度計、攪拌機を備えた4つ口フラスコに、蒸留水40部、カゼイン50部、成分(A)の10%水溶液を500部、デンプン40部、尿素220部、架橋剤30部を添加し、80℃に加熱して30分攪拌する。その後、冷却し、消泡剤0.8重量部、防腐剤0.8重量部を添加後、30分攪拌し、ラベル用接着剤を得た。
<比較例1〜5>
温度計、攪拌機を備えた4つ口フラスコに、蒸留水40部、カゼイン50部、成分(X)の10%水溶液を500部、デンプン40部、尿素220部、架橋剤30部を添加し、80℃に加熱して30分攪拌する。その後、冷却し、消泡剤0.8重量部、防腐剤0.8重量部を添加後、30分攪拌し、ラベル用接着剤を得た。
<比較例6>
温度計、攪拌機を備えた4つ口フラスコに、蒸留水490部、カゼイン100部、デンプン40部、尿素220部、架橋剤30部を添加し、80℃に加熱して30分攪拌する。その後、冷却し、消泡剤0.8重量部、防腐剤0.8重量部を添加後、30分攪拌し、ラベル用接着剤を得た。
<評価方法>
実施例及び比較例の接着剤の評価は以下の様に行った。
[耐水性]
ラベル紙に接着剤をバーコーターにて約30g/m塗布し、直ちにガラス瓶に接着した後にゴムローラーにて軽く圧着した。23℃にて3日間乾燥後、テスト瓶を得た。30℃の水にテスト瓶を20日間浸漬し、ラベルの剥がれ具合を確認した。ラベルがテスト瓶浸漬20日でも剥がれず、手でラベルを剥がす際に材料破壊するものを◎、浸漬20日でも剥がれないが、手でラベルを剥がす際に界面剥離するものを○、浸漬10〜19日で剥がれるものを△、浸漬9日以内で剥がれるものを×として表示した。
[アルカリ洗瓶性]
ラベル紙に接着剤をバーコーターにて約30g/m塗布し、直ちにガラス瓶に接着した後にゴムローラーにて軽く圧着した。23℃にて3日間乾燥後、テスト瓶を得た。75℃の4%NaOH水溶液にテスト瓶を浸漬しテスト瓶を揺すり、ラベルが剥がれる時間を測定した。ラベルがテスト瓶浸漬3分以内で剥がれるものを◎、浸漬3〜5分以内で剥がれるものを○、浸漬5分〜8分で剥がれるものを△、浸漬8分以上で剥がれるものを×として表示した。
[初期接着性]
ラベル紙に接着剤をバーコーターにて約30g/m塗布し、直ちにガラス板に接着した後にゴムローラーにて軽く圧着した。直ちに一定時間でラベルを剥がし、ラベルの材破が見られた時間を測定した。ラベルの材破が見られた時間が3分以内のものを◎、3〜4分のものを○、4〜5分のものを△、5分以上のものを×として表示した。
[粘度]
BH型粘度計(東京計器社製)20回転にて測定する。
[感温性]
感温性とは、温度の上昇に伴う粘度の増加を示す指標である。
得られた接着剤を30℃での粘度が30000mPa・sとなるように尿素、及び蒸留水を適宜加えて感温性評価用接着剤とした。感温性評価用接着剤を10℃での粘度を測定し、次の式で感温性を求めた。感温性が3以内のものを◎、3〜5のものを○、5〜8のものを△、8以上のものを×として表示した。
感温性=10℃での粘度/30℃での粘度
[経時粘度安定性]
得られた接着剤を30℃での粘度が30000mPa・sとなるように尿素、及び蒸留水を適宜加えて経時粘度安定性評価用接着剤を得た。経時粘度安定性評価用接着剤を40℃にて1ヶ月保管後、30℃での粘度を測定し、次の式で経時粘度安定性を求めた。経時粘度安定性が1.2〜0.5のものを○、0.5〜0.35のものを△、0.35以下又は1.2以上のもの若しくは分離するものを×として表示した。
経時粘度安定性=40℃にて1ヶ月保管後の粘度/40℃に保管する前の粘度
[ラベラー洗浄性]
ガラス板に接着剤を0.2milのアプリケーターにて塗布し、テスト板を得た。テスト板を密閉環境にて3時間放置し、その後40℃温水に浸漬した。テスト板を40℃温水中で揺すり、接着剤がガラス板よりなくなる時間を測定した。接着剤がガラス板よりなくなる時間が5分以内のものを○、5〜7分のものを△、7分以上のものを×として表示した。
Figure 2009263450
表1に示されるように、実施例1〜13の接着剤は、カゼイン及び(A)成分の2成分を必須成分とするので、各性能が優れている。比較例1〜6の接着剤は、(A)成分を含まないので、実施例の接着剤と比較して、各性能が著しく劣っている。従って、カゼインと、特定の(A)カルボン酸変性水溶性樹脂との2成分を配合すると、耐水性、アルカリ洗浄性、初期接着性、感温性、経時粘度安定性、ラベラー洗浄性に優れた接着剤が得られることが示された。

Claims (2)

  1. (A)4,000〜170,000の重量平均分子量(Mw)及び30〜260の酸価を有し、カルボン酸基、カルボン酸塩基及び無水カルボン酸基から選択される少なくとも一種を含む水溶性樹脂、及び
    (B)カゼイン
    を含んで成ることを特徴とするラベル用接着剤。
  2. 請求項1に記載のラベル用接着剤を塗布することで得られるラベル。
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