JP2009263450A - ラベル用接着剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)4,000〜170,000の重量平均分子量(Mw)及び30〜260の酸価を有し、カルボン酸基、カルボン酸塩基及び無水カルボン酸基から選択される少なくとも一種を含む水溶性樹脂、及び(B)カゼインを含むラベル用接着剤である。上記ラベル用接着剤を塗布することで得られるラベルも提供する。本発明に係るラベルは、ガラス瓶に好適に貼り付けることができるにもかかわらず、瓶をアルカリで洗浄することで容易に剥離する。従って、容器のリサイクルを促進することが可能である。
【選択図】なし
Description
また、特許文献3は、カゼインに、約10〜190℃の軟化点と300〜10,000の重量平均分子量(Mw)を有する樹脂を含む接着剤を開示する。
更に、特許文献4は、エチレン酢酸ビニルエマルジョンを粘度調節剤として含むカゼイン系接着剤を開示する。
(A)4,000〜170,000の重量平均分子量(Mw)及び30〜260の酸価を有し、カルボン酸基、カルボン酸塩基及び無水カルボン酸基から選択される少なくとも一種を含む水溶性樹脂(以下、「(A)水溶性樹脂」又は「(A)成分」ともいう)、及び
(B)カゼイン(以下、「(B)成分」ともいう)
を含んで成ることを特徴とするラベル用接着剤を提供する。
本発明の更に好ましい態様では、(A)成分は、15000〜110000の重量平均分子量(以下、「Mw」又は単に「分子量」ともいう)を有する。
本発明の好ましい態様では、ガラス瓶に貼り付けられるラベルを例示できる。
(A)4,000〜170,000の重量平均分子量(Mw)及び30〜260の酸価を有し、カルボン酸基、カルボン酸塩基及び無水カルボン酸基から選択される少なくとも一種を含む水溶性樹脂、及び
(B)カゼイン
を含んで成るので、
初期接着性に優れ、冬場の粘度上昇が少なく、経時での粘度が安定で、ラベラー洗浄性に優れ、カゼイン接着剤と同等の耐水性、アルカリ洗瓶性を有する。
本発明のラベル用接着剤は、(A)成分の重量平均分子量(Mw)が15000〜110000である場合、より耐水性とアルカリ洗瓶性に優れる。
本発明のラベルは、ガラス瓶に貼り付けることができるので、瓶をアルカリで洗浄することで容易に剥離する。従って、容器のリサイクルを促進することが可能である。
ここで、「水性媒体」とは、水道水、蒸留水又はイオン交換水等の一般的な水をいうが、水性媒体に溶解可能な有機溶剤であって、単量体等の本発明に関する樹脂の原料と反応性の乏しい有機溶剤、例えば、アセトン及び酢酸エチル等を含んでもよく、更に水性媒体に溶解可能な単量体、オリゴマー、プレポリマー及び/又は樹脂等を含んでもよく、また後述するように水系の樹脂又は水溶性樹脂を製造する際に通常使用される、乳化剤、重合性乳化剤、重合反応開始剤、鎖延長剤及び/又は各種添加剤等を含んでもよい。
そのようなオレフィン性単量体の共重合体として、例えば(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、無水マレイン酸等のカルボキシル基又は酸無水物を含有するオレフィン性単量体とα−オレフィン、ビニルエステル、ビニルエーテル、(メタ)アクリル酸エステル、塩化ビニル、アクリロニトリル等のオレフィン性単量体との共重合体を例示できる。
ビニルエステルとして、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、t−ブチルビニルエステル、バーサチック酸ビニル等が例示できる。
ナトリウムドデシルサルフェート、カリウムドデシルサルフェート等のアルカリ金属アルキルサルフェート;
ナトリウムドデシルポリグリコールエーテルサルフェート;
アンモニウムドデシルサルフェート等のアンモニウムアルキルサルフェート;
ナトリウムスルホシノエート;
スルホン化パラフィンのアルカリ金属塩、スルホン化パラフィンのアンモニウム塩等のアルキルスルホネート;
ナトリウムラウレート、トリエタールアミンオレエート、トリエタールアミンアビエテート等の脂肪酸塩;
ナトリウムドデシルベンゼンスルホネート、アルカリフェノールヒドロキシエチレンのアルカリ金属サルフェート等のアルキルアリールスルホネート;
高アルキルナフタレンスルホン酸塩;
ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物;
ジアルキルスルホコハク酸塩;
ポリオキシエチレンアルキルサルフェート塩;
ポリオキシエチレンアルキルアリールサルフェート塩;
等を例示できる。
ポリオキシエチレンアルキルエーテル;
ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル;
ソルビタン脂肪酸エステル;
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル;
グリセロールのモノラウレート等の脂肪酸モノグリセライド;
ポリオキシエチレンオキシプロピレン共重合体;
エチレンオキサイドと脂肪族アミン、アミド又は酸との縮合生成物;
等を例示できる。
反応性界面活性剤として、例えばオレフィン性単量体の項目で記載したものを例示できる。
非ノニルフェニル系乳化剤として、特に、ポリオキシエチレンオレイルエーテル硫酸ナトリウム(ラテムルWX、花王社製)が好ましい。ポリオキシエチレンオレイルエーテル硫酸ナトリウムを用いると、環境的に好ましいだけではなく、他の乳化剤を用いるよりも、耐水性、アルカリ洗瓶性が高いレベルのラベル用接着剤を得ることができる。
(A)水溶性樹脂のTgが、160℃を超える場合、ボトルへの接着性が低下し、耐水性が低下してしまう。
本明細書において、Tgとは、示差走査熱量計(DSC6220、SIIナノテクノロジー社製)を用いて、10mgの試料のDSC曲線を10℃/分の昇温速度で測定し、得られたDSC曲線の変極点の温度をいう。
架橋剤として、例えば、酢酸亜鉛、酸化亜鉛、酢酸ジルコニウム、炭酸ジルコニウムアンモニウム等が例示できる。これらの架橋剤は、単独で又は組み合わせて使用することができ、耐水フィルム強度が向上し、ボトルの水浸漬中にラベルにフクレ、皺が発生することを抑制する。但し、過剰に使用すると、アルカリ洗瓶性が低下し得る。
特に、炭酸ジルコニウムアンモニウムが好ましい。
可塑剤として、例えば、グリセリン;エチレングリコール、プロピレングリコール等の多価アルコール類;ショ糖、ソルビトール等の糖類;セロソルブ類等の有機溶剤類等を例示できる。
ジメチルポリシロキサン、ポリオキシアルキレン変性シリコーン、有機変性ポリシロキサン、フッ素シリコーン等のシリコーン系消泡剤;
ヒマシ油、ゴマ油、アマニ油、動植物油等の油脂系消泡剤;
ステアリン酸、オレイン酸、パルミチン酸等の脂肪酸系消泡剤;
イソアミルステアリン酸、ジグリコールラウリン酸、ジステアリルコハク酸、ジステアリン酸、ソルビタンモノラウリン酸、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン、モノラウリン酸ブチルステアレート、ショ糖脂肪酸エステル、スルホン化リチノール酸のエチル酢酸アルキルエステル、天然ワックス等の脂肪酸エステル系消泡剤;
ポリオキシアルキレングリコールとその誘導体、ポリオキシアルキレンアルコール水和物、ジアミルフェノキシエタノール、3−ヘプタノール、2−エチルヘキサノール等のアルコール系消泡剤;
3−ヘプチルセルソルブ、ノニルセルソルブ−3−ヘプチルカルビトール等のエーテル系消泡剤;
トリブチルホスフェート、オクチルリン酸ナトリウム、トリス(ブトキシエチル)ホスフェート等のリン酸エステル系消泡剤;
ジアミルアミン等のアミン系消泡剤;
ポリアルキレンアマイド、アシレイトポリアミン、ジオクタデカノイルピペリジン等のアマイド系消泡剤;
ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、オレイン酸カリウム、ウールオレインのカルシウム塩等の金属石鹸系消泡剤;
ラウリルスルホン酸ナトリウム、ドデシルスルホン酸ナトリウム等のスルホン酸エステル系消泡剤等を例示することができる。
1.
(A)4,000〜170,000の重量平均分子量(Mw)及び30〜260の酸価を有し、カルボン酸基、カルボン酸塩基及び無水カルボン酸基から選択される少なくとも一種を含む水溶性樹脂、及び
(B)カゼイン
を含んで成ることを特徴とするラベル用接着剤。
2.
(A)水溶性樹脂は、−70℃〜160℃のガラス転移温度(Tg)を有する上記1に記載のラベル用接着剤
3.
(A)水溶性樹脂は、15000〜110000の重量平均分子量(Mw)を有する上記1又は2に記載のラベル用接着剤。
4.
(A)水溶性樹脂は、(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸エステルの共重合体、(メタ)アクリル酸とスチレンと(メタ)アクリル酸エステルの共重合体、(メタ)アクリル酸とスチレンとα−メチルスチレンの共重合体、及びスチレンと無水マレイン酸の共重合体から選択される少なくとも一種である上記1〜3のいずれかに記載のラベル用接着剤。
5.
上記1〜4のいずれかに記載のラベル用接着剤を塗布することで得られるラベル。
6.
ガラス瓶に貼り付けられる上記5に記載のラベル。
まず、下記に示す各成分を準備した。尚、「部」とは、重量部を意味し、「分子量」とは、重量平均分子量(Mw)を意味する。
[乳化剤]
ポリオキシエチレンオレイルエーテル硫酸ナトリウム(非ノニルフェニル系乳化剤)
(ラテムルWX(商品名)、花王社製)
・スチレン−無水マレイン酸共重合体(スクリプセット550(商品名)、ハーキュリーズ社製) (分子量 105000 、酸価 175 、Tg 150℃)
・スチレン−無水マレイン酸共重合体(スクリプセット700(商品名)、ハーキュリーズ社製) (分子量 120000 、酸価 95 、Tg 150℃)
・スチレン−無水マレイン酸共重合体(スクリプセット540(商品名)、ハーキュリーズ社製) (分子量 180000 、酸価 185 、Tg 150℃)
・アクリル酸−スチレン−α−メチルスチレン共重合体
(ジョンクリル586(商品名)、ジョンソンポリマー社製)
(分子量 4600 、酸価 110 、Tg 60℃)
・アクリル酸−スチレン−α−メチルスチレン共重合体
(ジョンクリル682(商品名)、ジョンソンポリマー社製)
(分子量 1700 、酸価 240 、Tg 56℃)
・イソブチレン−無水マレイン酸共重合体(イソバン04(商品名)、クラレ社製)
(分子量 60000 、酸価 220 、Tg 160℃)
乳化剤(ラテムルWX(商品名)、花王社製)12部を蒸留水45.4部に溶解し、ブチルアクリレート(和光純薬工業社製)53.2部、メタクリル酸メチル(和光純薬工業社製)23部、メタクリル酸(和光純薬工業社製)23部、n−ドデシルメルカプタン(和光純薬工業社製)0.85部を配合して乳化させ、乳化液を調整した。一方、攪拌機、温度計、還流冷却器及び窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、蒸留水66部を添加し、窒素ガスを吹き込みながら攪拌下に加熱して液温を80℃に調整した。この状態で、まず、先に調整した乳化液の約5体積%と、開始剤水溶液(過硫酸ナトリウム0.03部を蒸留水1.7部で溶解したもの)を添加した。ついで、攪拌した後、更に残りの乳化液と開始剤水溶液(過硫酸ナトリウム0.44部を蒸留水17.8部で溶解したもの)を約3時間かけてそれぞれ滴下して反応させ、同温度(80℃)にて約1時間の完結反応を行った。得られた反応混合物を冷却した後、防腐剤(ACTICIDE MBS(商品名)、ソージャパン社製)0.38部、消泡剤(ノプコ8034(商品名)、サンノプコ社製)0.04部を添加した。更に、アンモニア水と蒸留水を添加し、分子量40,000、酸価150、Tg2℃の成分(A)−1の濃度10%水溶液を得た。
(A)−1のn−ドデシルメルカプタン量を3部に変更し、同様の方法にて分子量 17,000、酸価150、Tg2℃の成分(A)−2の濃度10%水溶液を得た。
(A)−1のn−ドデシルメルカプタン量を4.5部に変更し、同様の方法にて分子量 12,000、酸価150、Tg2℃の成分(A)−3の濃度10%水溶液を得た。
(A)−1のn−ドデシルメルカプタン量を0.4部に変更し、同様の方法にて分子量 11,000、酸価150、Tg2℃の成分(A)−4の濃度10%水溶液を得た。
乳化剤(ラテムルWX(商品名)、花王社製)12部を蒸留水45.4部に溶解し、ブチルアクリレート(和光純薬工業社製)51.2部、メタクリル酸メチル(和光純薬工業社製)42部、メタクリル酸(和光純薬工業社製)6部、n−ドデシルメルカプタン(和光純薬工業社製)0.85部を配合して乳化させ、乳化液を調整した。一方、攪拌機、温度計、還流冷却器及び窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、蒸留水66部を添加し、窒素ガスを吹き込みながら攪拌下に加熱して液温を80℃に調整した。この状態で、まず、先に調整した乳化液の約5体積%と、開始剤水溶液(過硫酸ナトリウム0.03部を蒸留水1.7部で溶解したもの)を添加した。ついで、攪拌した後、更に残りの乳化液と開始剤水溶液(過硫酸ナトリウム0.44部を蒸留水17.8部で溶解したもの)を約3時間かけてそれぞれ滴下して反応させ、同温度(80℃)にて約1時間の完結反応を行った。得られた反応混合物を冷却した後、防腐剤(ACTICIDE MBS(商品名)、ソージャパン社製)0.38部、消泡剤(ノプコ8034(商品名)、サンノプコ社製)0.04部を添加した。更に、アンモニア水と蒸留水を添加し、分子量40,000、酸価40、Tg2℃の成分(A)−5の濃度10%水溶液を得た。
乳化剤(ラテムルWX(商品名)、花王社製)12部を蒸留水45.4部に溶解し、ブチルアクリレート(和光純薬工業社製)54.2部、メタクリル酸メチル(和光純薬工業社製)7部、メタクリル酸(和光純薬工業社製)38部、n−ドデシルメルカプタン(和光純薬工業社製)0.85部を配合して乳化させ、乳化液を調整した。一方、攪拌機、温度計、還流冷却器及び窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、蒸留水66部を添加し、窒素ガスを吹き込みながら攪拌下に加熱して液温を80℃に調整した。この状態で、まず、先に調整した乳化液の約5体積%と、開始剤水溶液(過硫酸ナトリウム0.03部を蒸留水1.7部で溶解したもの)を添加した。ついで、攪拌した後、更に残りの乳化液と開始剤水溶液(過硫酸ナトリウム0.44部を蒸留水17.8部で溶解したもの)を約3時間かけてそれぞれ滴下して反応させ、同温度(80℃)にて約1時間の完結反応を行った。得られた反応混合物を冷却した後、防腐剤(ACTICIDE MBS(商品名)、ソージャパン社製)0.38部、消泡剤(ノプコ8034(商品名)、サンノプコ社製)0.04部を添加した。更に、アンモニア水と蒸留水を添加し、分子量40,000、酸価250、Tg2℃の成分(A)−6の濃度10%水溶液を得た。
乳化剤(ラテムルWX(商品名)、花王社製)12部を蒸留水45.4部に溶解し、アクリル酸2−エチルヘキシル(和光純薬工業社製)83.2部、メタクリル酸メチル(和光純薬工業社製)10部、メタクリル酸(和光純薬工業社製)6部、n−ドデシルメルカプタン(和光純薬工業社製)0.85部を配合して乳化させ、乳化液を調整した。一方、攪拌機、温度計、還流冷却器及び窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、蒸留水66部を添加し、窒素ガスを吹き込みながら攪拌下に加熱して液温を80℃に調整した。この状態で、まず、先に調整した乳化液の約5体積%と、開始剤水溶液(過硫酸ナトリウム0.03部を蒸留水1.7部で溶解したもの)を添加した。ついで、攪拌した後、更に残りの乳化液と開始剤水溶液(過硫酸ナトリウム0.44部を蒸留水17.8部で溶解したもの)を約3時間かけてそれぞれ滴下して反応させ、同温度(80℃)にて約1時間の完結反応を行った。得られた反応混合物を冷却した後、防腐剤(ACTICIDE MBS(商品名)、ソージャパン社製)0.38部、消泡剤(ノプコ8034(商品名)、サンノプコ社製)0.04部を添加した。更に、アンモニア水と蒸留水を添加し、分子量40,000、酸価40、Tg−68℃の成分(A)−7の濃度10%水溶液を得た。
乳化剤(ラテムルWX(商品名)、花王社製)12部を蒸留水45.4部に溶解し、ブチルアクリレート(和光純薬工業社製)53.2部、スチレン(和光純薬工業社製)23部、メタクリル酸(和光純薬工業社製)23部、n−ドデシルメルカプタン(和光純薬工業社製)0.85部を配合して乳化させ、乳化液を調整した。一方、攪拌機、温度計、還流冷却器及び窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、蒸留水66部を添加し、窒素ガスを吹き込みながら攪拌下に加熱して液温を80℃に調整した。この状態で、まず、先に調整した乳化液の約5体積%と、開始剤水溶液(過硫酸ナトリウム0.03部を蒸留水1.7部で溶解したもの)を添加した。ついで、攪拌した後、更に残りの乳化液と開始剤水溶液(過硫酸ナトリウム0.44部を蒸留水17.8部で溶解したもの)を約3時間かけてそれぞれ滴下して反応させ、同温度(80℃)にて約1時間の完結反応を行った。得られた反応混合物を冷却した後、防腐剤(ACTICIDE MBS(商品名)、ソージャパン社製)0.38部、消泡剤(ノプコ8034(商品名)、サンノプコ社製)0.04部を添加した。更に、アンモニア水と蒸留水を添加し、分子量40,000、酸価150、Tg2℃の成分(A)−8の濃度10%水溶液を得た。
乳化剤(ラテムルWX(商品名)、花王社製)12重量部を蒸留水45.4重量部に溶解し、ブチルアクリレート(和光純薬工業社製)53.2重量部、メタクリル酸メチル(和光純薬工業社製)23重量部、アクリル酸(和光純薬工業社製)17重量部、n−ドデシルメルカプタン(和光純薬工業社製)0.85重量部を配合して乳化させ、乳化液を調整した。一方、攪拌機、温度計、還流冷却器及び窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、蒸留水66重量部を添加し、窒素ガスを吹き込みながら攪拌下に加熱して液温を80℃に調整した。この状態で、まず、先に調整した乳化液の約5体積%と、開始剤水溶液(過硫酸ナトリウム0.03重量部を蒸留水1.7重量部で溶解したもの)を添加した。ついで、攪拌した後、更に残りの乳化液と開始剤水溶液(過硫酸ナトリウム0.44重量部を蒸留水17.8重量部で溶解したもの)を約3時間かけてそれぞれ滴下して反応させ、同温度(80℃)にて約1時間の完結反応を行った。得られた反応混合物を冷却した後、防腐剤(ACTICIDE MBS(商品名)、ソージャパン社製)0.38重量部、消泡剤(ノプコ8034(商品名)、サンノプコ社製)0.04重量部を添加した。更に、アンモニア水と蒸留水を添加し、分子量40,000、酸価150、Tg−5℃の成分(A)−9の濃度10%水溶液を得た。
スクリプセット550(商品名)(ハーキュリーズ社製)にアンモニア水と蒸留水を適宜添加し、分子量105,000、酸価175、Tg150℃の成分(A)−10の濃度10%水溶液を得た。
スクリプセット700(商品名)(ハーキュリーズ社製)にアンモニア水と蒸留水を適宜添加し、分子量120,000、酸価95、Tg150℃の成分(A)−11の濃度10%水溶液を得た。
ジョンクリル586(商品名)(ジョンソンポリマー社製)にアンモニア水と蒸留水を適宜添加し、分子量4,600、酸価110、Tg60℃の成分(A)−12の濃度10%水溶液を得た。
イソバン04(商品名)(クラレ社製)にアンモニア水と蒸留水を適宜添加し、分子量60,000、酸価220、Tg160℃の成分(A)−13の濃度10%水溶液を得た。
乳化剤(ラテムルWX(商品名)、花王社製)12部を蒸留水45.4部に溶解し、ブチルアクリレート(和光純薬工業社製)51.2部、メタクリル酸メチル(和光純薬工業社製)45部、メタクリル酸(和光純薬工業社製)3部、n−ドデシルメルカプタン(和光純薬工業社製)0.85部を配合して乳化させ、乳化液を調整した。一方、攪拌機、温度計、還流冷却器及び窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、蒸留水66部を添加し、窒素ガスを吹き込みながら攪拌下に加熱して液温を80℃に調整した。この状態で、まず、先に調整した乳化液の約5体積%と、開始剤水溶液(過硫酸ナトリウム0.03部を蒸留水1.7部で溶解したもの)を添加した。ついで、攪拌した後、更に残りの乳化液と開始剤水溶液(過硫酸ナトリウム0.44部を蒸留水17.8部で溶解したもの)を約3時間かけてそれぞれ滴下して反応させ、同温度(80℃)にて約1時間の完結反応を行った。得られた反応混合物を冷却した後、防腐剤(ACTICIDE MBS(商品名)、ソージャパン社製)0.38部、消泡剤(ノプコ8034(商品名)、サンノプコ社製)0.04部を添加した。更に、アンモニア水と蒸留水を添加し、分子量40,000、酸価20、Tg2℃の成分(X)−1の濃度10%水溶液を得た。
乳化剤(ラテムルWX(商品名)、花王社製)12部を蒸留水45.4部に溶解し、ブチルアクリレート(和光純薬工業社製)54.2部、メタクリル酸メチル(和光純薬工業社製)4部、メタクリル酸(和光純薬工業社製)41部、n−ドデシルメルカプタン(和光純薬工業社製)0.85部を配合して乳化させ、乳化液を調整した。一方、攪拌機、温度計、還流冷却器及び窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、蒸留水66部を添加し、窒素ガスを吹き込みながら攪拌下に加熱して液温を80℃に調整した。この状態で、まず、先に調整した乳化液の約5体積%と、開始剤水溶液(過硫酸ナトリウム0.03部を蒸留水1.7部で溶解したもの)を添加した。ついで、攪拌した後、更に残りの乳化液と開始剤水溶液(過硫酸ナトリウム0.44部を蒸留水17.8部で溶解したもの)を約3時間かけてそれぞれ滴下して反応させ、同温度(80℃)にて約1時間の完結反応を行った。得られた反応混合物を冷却した後、防腐剤(ACTICIDE MBS(商品名)、ソージャパン社製)0.38部、消泡剤(ノプコ8034(商品名)、サンノプコ社製)0.04部を添加した。更に、アンモニア水と蒸留水を添加し、分子量40,000、酸価270、Tg2℃の成分(X)−2の濃度10%水溶液を得た。
ジョンクリル682(商品名)(ジョンソンポリマー社製)にアンモニア水と蒸留水を適宜添加し、分子量1,700、酸価240、Tg56℃の成分(X)−3の濃度10%水溶液を得た。
スクリプセット540(商品名)(ハーキュリーズ社製)にアンモニア水と蒸留水を適宜添加し、分子量180,000、酸価185、Tg150℃の成分(X)−4の濃度10%水溶液を得た。
イソバン04(商品名)(クラレ社製)に蒸留水を適宜添加し、分子量60,000、酸価220、Tg160℃の成分(X)−5の固形分濃度10%水分散液を得た。(A)−13はイソバン04(商品名)が水に溶解したものであるが、(X)−5はイソバン04(商品名)が水に溶解せず、水に分散したものである。
カゼイン(ニュージーランド産)
[尿素]
尿素(和光純薬工業社製)
[デンプン]
レオタック(商品名)(日澱化学社製)
[架橋剤]
炭酸ジルコニウムアンモニウム(ベイコート20(商品名)、日本軽金属社製)
[消泡剤]
ノプコ8034(商品名)(サンノプコ社製)
[防腐剤]
レバナックスBA100(商品名)(昌栄化学社製)
温度計、攪拌機を備えた4つ口フラスコに、蒸留水40部、カゼイン50部、成分(A)の10%水溶液を500部、デンプン40部、尿素220部、架橋剤30部を添加し、80℃に加熱して30分攪拌する。その後、冷却し、消泡剤0.8重量部、防腐剤0.8重量部を添加後、30分攪拌し、ラベル用接着剤を得た。
温度計、攪拌機を備えた4つ口フラスコに、蒸留水40部、カゼイン50部、成分(X)の10%水溶液を500部、デンプン40部、尿素220部、架橋剤30部を添加し、80℃に加熱して30分攪拌する。その後、冷却し、消泡剤0.8重量部、防腐剤0.8重量部を添加後、30分攪拌し、ラベル用接着剤を得た。
温度計、攪拌機を備えた4つ口フラスコに、蒸留水490部、カゼイン100部、デンプン40部、尿素220部、架橋剤30部を添加し、80℃に加熱して30分攪拌する。その後、冷却し、消泡剤0.8重量部、防腐剤0.8重量部を添加後、30分攪拌し、ラベル用接着剤を得た。
実施例及び比較例の接着剤の評価は以下の様に行った。
[耐水性]
ラベル紙に接着剤をバーコーターにて約30g/m2塗布し、直ちにガラス瓶に接着した後にゴムローラーにて軽く圧着した。23℃にて3日間乾燥後、テスト瓶を得た。30℃の水にテスト瓶を20日間浸漬し、ラベルの剥がれ具合を確認した。ラベルがテスト瓶浸漬20日でも剥がれず、手でラベルを剥がす際に材料破壊するものを◎、浸漬20日でも剥がれないが、手でラベルを剥がす際に界面剥離するものを○、浸漬10〜19日で剥がれるものを△、浸漬9日以内で剥がれるものを×として表示した。
ラベル紙に接着剤をバーコーターにて約30g/m2塗布し、直ちにガラス瓶に接着した後にゴムローラーにて軽く圧着した。23℃にて3日間乾燥後、テスト瓶を得た。75℃の4%NaOH水溶液にテスト瓶を浸漬しテスト瓶を揺すり、ラベルが剥がれる時間を測定した。ラベルがテスト瓶浸漬3分以内で剥がれるものを◎、浸漬3〜5分以内で剥がれるものを○、浸漬5分〜8分で剥がれるものを△、浸漬8分以上で剥がれるものを×として表示した。
ラベル紙に接着剤をバーコーターにて約30g/m2塗布し、直ちにガラス板に接着した後にゴムローラーにて軽く圧着した。直ちに一定時間でラベルを剥がし、ラベルの材破が見られた時間を測定した。ラベルの材破が見られた時間が3分以内のものを◎、3〜4分のものを○、4〜5分のものを△、5分以上のものを×として表示した。
BH型粘度計(東京計器社製)20回転にて測定する。
感温性とは、温度の上昇に伴う粘度の増加を示す指標である。
得られた接着剤を30℃での粘度が30000mPa・sとなるように尿素、及び蒸留水を適宜加えて感温性評価用接着剤とした。感温性評価用接着剤を10℃での粘度を測定し、次の式で感温性を求めた。感温性が3以内のものを◎、3〜5のものを○、5〜8のものを△、8以上のものを×として表示した。
感温性=10℃での粘度/30℃での粘度
得られた接着剤を30℃での粘度が30000mPa・sとなるように尿素、及び蒸留水を適宜加えて経時粘度安定性評価用接着剤を得た。経時粘度安定性評価用接着剤を40℃にて1ヶ月保管後、30℃での粘度を測定し、次の式で経時粘度安定性を求めた。経時粘度安定性が1.2〜0.5のものを○、0.5〜0.35のものを△、0.35以下又は1.2以上のもの若しくは分離するものを×として表示した。
経時粘度安定性=40℃にて1ヶ月保管後の粘度/40℃に保管する前の粘度
ガラス板に接着剤を0.2milのアプリケーターにて塗布し、テスト板を得た。テスト板を密閉環境にて3時間放置し、その後40℃温水に浸漬した。テスト板を40℃温水中で揺すり、接着剤がガラス板よりなくなる時間を測定した。接着剤がガラス板よりなくなる時間が5分以内のものを○、5〜7分のものを△、7分以上のものを×として表示した。
Claims (2)
- (A)4,000〜170,000の重量平均分子量(Mw)及び30〜260の酸価を有し、カルボン酸基、カルボン酸塩基及び無水カルボン酸基から選択される少なくとも一種を含む水溶性樹脂、及び
(B)カゼイン
を含んで成ることを特徴とするラベル用接着剤。 - 請求項1に記載のラベル用接着剤を塗布することで得られるラベル。
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