JP2009262678A - 大型車両の緩衝構造 - Google Patents

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光弘 小峰
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Abstract

【課題】他車両が正面側から衝突した際における衝突エネルギを効果的に吸収する。
【解決手段】大型車両の緩衝構造は、一対のサイドメンバ11aの前部に架設されたフロントクロスメンバ11bと、このフロントクロスメンバの下方前方に設けられたフロントアンダランプロテクタ13とを備える。フロントアンダランプロテクタがアンダランプロテクタビーム14とそのビームの両端部をサイドメンバに連結する内クラッシュボックス15と外クラッシュボックス16とを備え、内クラッシュボックス15は内側面が大型車両10の進行方向に平行に形成され大外側面が前方に向かって外側に傾斜するように形成された第1筒状部15aを有し、外クラッシュボックス16は後端開口部の車幅方向外側の端縁より前端開口部の車幅方向内側の端縁が車幅方向外側に位置するように車両進行方向に対して傾斜して取付けられた第2筒状部16aを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、トラック等の大型車両に乗用車等の他車両が衝突したときの衝撃を緩和する構造に関するものである。
従来、フロントクロスメンバの下方前方に、衝突時における乗用車等の他車両の潜り込みを阻止するためのフロントアンダランプロテクタを設けたトラックが知られている。このフロントアンダランプロテクタは、左右一対のサイドメンバから下方に向って突設されたフロントアンダランプロテクタステーと、このステーよりトラック前方に向って突設された結合部材と、この結合部材の前端に取付けられ車両前方に向って全体に湾曲して形成されたアンダランプロテクタビームとにより構成される。このように構成されたトラックでは、他車両が正面中央から衝突した際に、アンダランプロテクタビーム、結合部材、フロントアンダランプロテクタステー及びサイドメンバで、その衝突した他車両がバンパの下方空間へ潜り込まないようにしている。
しかし、上記アンダランプロテクタビームに他車両がいわゆるオフセット衝突した場合、即ち、その他車両が正面側からその側部にずれて衝突した場合には、主にアンダランプロテクタビームのみに他車両の衝突による衝撃エネルギが作用するため、そのビームが変形して剛体であるサイドメンバ及びフロントクロスメンバにその衝突車両が直撃するおそれがあった。
この点を解消するために、図10に示すごとく、サイドメンバ1に取付けられたアンダランプロテクタステー2とアンダランプロテクタビーム3を結合部材4により連結するとともに、そのアンダランプロテクタステー2より斜め外側方に向って突設した側方結合部材6をアンダランプロテクタビーム3の端部に接続したアンダランプロテクタ(例えば、特許文献1参照。)が提案されている。このように構成されたアンダランプロテクタでは、結合部材4とは別に側方結合部材6を備えることにより、オフセット衝突の際に、アンダランプロテクタビーム3を介して側方結合部材6に衝突による衝撃エネルギを伝えるので、側方結合部材6により、アンダランプロテクタビーム3の変形を抑制してサイドメンバ及びフロントクロスメンバにその衝突車両が直撃するような事態を回避することが期待されている。
特開2003−72493号公報(特許請求の範囲、段落[0013]、段落[0023]、図1)
ここで、上記従来の特許文献1に示されたアンダランプロテクタにおいて、結合部材及び側方結合部材により他車両の衝突によるアンダランプロテクタビーム3の変形を抑制するためには、変形を抑制する結合部材、側方結合部材を衝突エネルギを吸収するクラッシュボックスとして作用させる必要がある。しかし、上記従来の特許文献1に示されたアンダランプロテクタビーム3は湾曲して形成されており、そのアンダランプロテクタビーム3に対して側方結合部材を傾斜して取付けている。このため、オフセット衝突時にそのビーム3を介して側方結合部材に加わる衝撃は側方結合部材を圧縮させるような軸方向に加わるというよりも、側方結合部材の軸方向からずれてその側方結合部材をビームに対して倒してしまう。このため、上記従来のアンダランプロテクタでは、結合部材、側方結合部材を衝突エネルギを吸収するクラッシュボックスとして作用させることができずに、アンダランプロテクタビーム3の変形を十分に抑制することができない未だ解決すべき課題が残存していた。
本発明の目的は、その他車両が正面側からオフセット衝突した際における衝突エネルギを効果的に吸収し得る大型車両の緩衝構造を提供することにある。
請求項1に係る発明は、図1に示すように、一対のサイドメンバ11aの前部に架設されたフロントクロスメンバ11bと、このフロントクロスメンバ11bの下方前方に衝突用の他車両の潜り込みを阻止するために設けられたフロントアンダランプロテクタ13とを備え、フロントアンダランプロテクタ13が大型車両10の前面に沿って設けられたアンダランプロテクタビーム14とビーム14と一対のサイドメンバ11aを連結するクラッシュボックス15とを有する大型車両の緩衝構造の改良である。
その特徴ある構成は、クラッシュボックス15はサイドメンバ11a側の内側面が大型車両10の進行方向Sに平行に形成され大型車両10の車幅方向外側の外側面が大型車両10の進行方向Sに対して前方に向かって外側に傾斜するように形成された第1筒状部15aを有するところにある。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明であって、フロントアンダランプロテクタ13がクラッシュボックス15の車幅方向外側に設けられてアンダランプロテクタビーム14を一対のサイドメンバ11aの外側に連結する外クラッシュボックス16を更に備え、外クラッシュボックス16は大型車両の進行方向Sに対して前方に向かって外側に傾斜して取付けられた第2筒状部16aを有するところにある。
請求項1に係る発明では、アンダランプロテクタビームに他車両が正面中央から衝突すると、このアンダランプロテクタビーム及びこのクラッシュボックスが軸方向に圧縮変形することによりその衝撃エネルギを吸収し、その他の車両がバンパの下方空間へ潜り込まないようにする。ここで、クラッシュボックスにおける第1筒状部は、その内側面が大型車両の進行方向に平行に形成され、その外側面が前方に向かって外側に傾斜するように形成されているので、他車両の衝突の方向が大型車両の進行方向からずれていたとしても、クラッシュボックスは軸方向に圧縮変形することになり、他車両の衝突のエネルギを広範囲に安定して吸収することができる。
また、クラッシュボックスの外側に外クラッシュボックスを設け、この外クラッシュボックスにおける第2筒状部を車両進行方向に対して傾斜して取付ければ、他車両がオフセット衝突したとしても、この外クラッシュボックスが主にその軸方向に圧縮変形し、この外クラッシュボックスとともにその内側に設けられたクラッシュボックスもその軸方向に圧縮変形する。このため、オフセット衝突時における全ての場合においてそのエネルギを効果的に吸収することができる。
次に本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。図1〜図3に示すように、大型車両であるトラック10の緩衝構造は、シャシフレーム11の左右一対のサイドメンバ11a,11aの前部に架設されたフロントクロスメンバ11bと、このフロントクロスメンバ11bの下方前方に衝突用の他車両の潜り込みを阻止するために設けられたフロントアンダランプロテクタ13とを備える。このフロントアンダランプロテクタ13は、上記トラック10の前面に沿って設けられたアンダランプロテクタビーム14と、このビーム14の外側を一対のサイドメンバ11a,11aの外側に連結する内クラッシュボックス15及び外クラッシュボックス16とを有する。なお、この実施の形態では、大型車両としてトラックを挙げたが、ダンプカー、トレーラ、大型の特殊車両、或いはその他の車高の高い大型車両であってもよい。
図1〜図4に示すように、一対のサイドメンバ11a,11aの側面には、下方に向って延びる一対の第1ブラケット17,17の上部がボルト等の締結部材18(図4)により締結される。これらの第1ブラケット17,17は、比較的厚い鋼板により板状に形成された板状部17b(図4)と、比較的厚い鋼板の折り曲げ及び溶接により箱状に形成された箱状部17c(図1及び図4)とをそれぞれ有する。一対の第1ブラケット17,17の板状部17b,17bを一対のサイドメンバ11a,11aに締結することにより、サイドメンバ11aの外側面から第1ブラケット17が下方に向って突設され、上記箱状部17cがサイドメンバ11aの下方に位置するように構成される。
上記第1ブラケット17,17の箱状部17cには、一対のサイドメンバ11a,11aの外方に向って一対の第2ブラケット19,19が更に突設される。第2ブラケット19のうち箱状部に対向する端面には、2本のボルト21(図1及び図4)が突設され、第1ブラケット17の箱状部に形成された取付孔17aにこのボルト21を挿通させて箱状部17cから突出した部分にナット22(図1)を螺着することにより、一対の第2ブラケット19,19が一対の第1ブラケット17,17の下部に一対のサイドメンバ11a,11aの外方に向って突設される。
これらの第2ブラケット19,19は左右対称構造であるため、図1に示す右側の第2ブラケット19について説明すると、第2ブラケット19は断面が方形状の筒部材からなり、方形の箱形を構成することによりその剛性が高められる。第2ブラケット19は、前面が第1ブラケット17側からトラック10の進行方向に直交する方向に延びる直交部19aと、この直交部19aの車幅方向外側に直交部19aに連設されその前面が直交部19aの前面と所定の角度で交差しこの前面が斜め外方を向く傾斜部19bとを有する(図1)。
図1〜図5に示すように、アンダランプロテクタビーム14は、アルミニウムの押出成形棒材の長手方向の両端部をそれぞれ2回ずつ折り曲げることにより形成される。このビーム14は、車幅方向中央の真直部14aと、その真直部14aの両側に第1折り曲げ部14bを介して連設された第1折れ部14cと、その第1折れ部14cの外側に第2折り曲げ部14dを介して連設された第2折れ部14eとを有する。即ち、第1折れ部14cはその車幅方向外側が真直部14aの外側より後方になるような第1折り曲げ部14bを介して真直部14aに接続され、第2折れ部14eはその車幅方向外側が第1折れ部14cの外側より後方になるような第2折り曲げ部14dを介して第1折れ部14cに接続される。そして、第2ブラケット19の傾斜部19b前面はこの第2折れ部14eに対向しかつこの第2折れ部14eに平行になるように形成される。
内クラッシュボックス15は、第2ブラケット19の直交部19a前面に取付けられ、外クラッシュボックス16は第2ブラケット19の傾斜部19b前面に取付けられる。これらのクラッシュボックス15,16の前面にアンダランプロテクタビーム14が架設される。具体的には、内クラッシュボックス15の前面がビーム14の第1折れ部14c後面に取付けられ、外クラッシュボックス16の前面がビーム14の第2折れ部14e後面に取付けられる。そして、このような内クラッシュボックス15と外クラッシュボックス16を介して、アンダランプロテクタビーム14は一対のサイドメンバ11a,11aの外側に連結される。
内クラッシュボックス15は、トラック10の進行方向に直交する面で切断した場合の断面が方形の筒状に形成された第1筒状部15aと、この第1筒状部15aの前面にビーム14の第1折れ部14cに沿うように傾斜して設けられ第1筒状部15aの前面に溶接された第1前部取付板15bと、第1筒状部15aの後面に第2ブラケット19の直交部19aの前面に沿うように設けられ第1筒状部15aの後面に溶接された第1後部取付板15cとを有する。第1筒状部15aは、断面がコ字状になるように折り曲げられた3種類のコ字状(channel)の鋼板15j,15k,15mを、図6に示すようにその断面形状において四角の枠に中央分割線が入るように、それらの両辺を互いに溶接することにより作られる。そして、図1に詳しく示すように、サイドメンバ11a側の内側面を構成するコ字状鋼板15jが車両の進行方向に平行に形成され、車両の幅方向外側の面を構成するコ字状鋼板15kが前方に向かって外側に傾斜するように形成される。
即ち、3種類のコ字状(channel)の鋼板15j,15k,15mの両辺を互いに溶接することにより作られた第1筒状部15aは、そのサイドメンバ11a側の内側面M1が鉛直であって、ビーム14における真直部14aと直角になるようにトラック10の進行方向に平行に形成される。一方、第1筒状部15aの車幅方向外側の面M2は、鉛直であって、ビーム14における第1折れ部14cと直角になるように前方に向って外側に傾斜するように形成される。本実施の形態の場合、図1に示すように、この第1筒状部15aの外側面M2が大型車両の進行方向に対して成す角度αは、ビーム14における真直部14aと第1折れ部14cの成す角度に等しくなり、その具体的値は15〜25度である。そして、この筒状部15aの中央に設けられたコ字状鋼板15mは、この筒状部15aを中央部分で2分するように設けられることにより、この筒状部15aにおける断面のくずれを防止するとともに、軸方向の圧縮に対する耐性を向上させるように構成される。そして、第1前部取付板15bには、取付ボルト15dが前方に向って突出した状態で溶着される。従って、この内クラッシュボックス15は上面視において幅が前方に進むほど広がる変形の台形状に形成される。
図1〜図5に示すように、外クラッシュボックス16は、断面が八角形の筒状に形成された第2筒状部16aと、この第2筒状部16aの前面に溶接されこの第2筒状部16aの断面形状より大きな方形状の第2前部取付板16bと、第2筒状部16aの後面に溶接された第2後部取付板16cとを有する。第2前部取付板16bは、この第2筒状部16aの軸芯に直交しかつビーム14の第2折れ部14eに沿うように傾斜して設けられる。また、第2後部取付板16cは、この第2筒状部16aの軸芯に直交しかつ第2ブラケット19の傾斜部19bの前面に沿うように傾斜して設けられる。そして、第2筒状部16aの周囲から突出する第2前部取付板16bの四隅には、前部取付ボルト16dが第2筒状部16aの軸芯を中心とする同一円周上にそれぞれ前方に向って突設される。また第2筒状部16aの周囲から突出する第2後部取付板16cの四隅には、後部取付ボルト16eが第2筒状部16aの軸芯を中心とする同一円周上にそれぞれ後方に向って突設される。なお、内クラッシュボックス15の第1後部取付板15cと外クラッシュボックス16の第2後部取付板16cとは、鋼板を折り曲げることにより一体的に形成される。これにより内クラッシュボックス15と外クラッシュボックス16は第1及び第2後部取付板15c,16cを介して連結される。
また、内クラッシュボックス15の第1後部取付板15cのサイドメンバ11a側端部は後方に向って折り曲げられた挟持部15eが形成され、第1後部取付板15cを第2ブラケット19の直交部19a前面に重合させた際に上記挟持部15eが第2ブラケット19とともに第1ブラケット17の箱状部17cを挟持するように構成される。そしてその挟持部15eには、第2ブラケット19に突設されたボルト21を挿通するためのスリット15fが後端から前方に延びて形成される。一方、第2ブラケット19の傾斜部19bには、第2後部取付板16cに突設された後部取付ボルト16eが挿通する挿通孔19cが形成される。そして、それぞれの後部取付ボルト16eを、対応する第2ブラケット19の挿通孔19cに挿通させた反対側からナット16gを螺着することにより第2後部取付板16cが第2ブラケット19に固定される。なお、図1の符号16hは外クラッシュボックス16のビーム14近傍に形成された座屈の基点となるV字ビードである。また、内クラッシュボックス15及び外クラッシュボックス16は、正面衝突時やオフセット衝突時に第1及び第2ブラケット17,19やビーム14より先に変形するように、比較的薄い鋼板により形成される。
内クラッシュボックス15の前端にはビーム14の第1折れ部14cが取付けられ、外クラッシュボックス16の前端にはビーム14の第2折れ部14eが取付けられる。第1折れ部14cには取付ボルト15dが挿通する第1挿通長孔14fが形成され、第2折れ部14eには前部取付ボルト16dが挿通する第2挿通長孔14gが形成され、これらの取付ボルト15d,16dを、対応する挿通長孔14f,14gに挿通させた反対側からナット15g,16fを螺着することによりアンダランプロテクタビーム14が左右のクラッシュボックス15,16に架設される。
一方、第2ブラケット19の傾斜部19b前面は、アンダランプロテクタビーム14の第2折れ部14eに対向し、かつこの第2折れ部14eに平行になるように形成される。そして、外クラッシュボックス16の前後面における第2前部取付板16b及び第2後部取付板16cは、第2筒状部16aの軸芯に直交するように構成され、これにより外クラッシュボックス16は車両進行方向Sに対して傾斜して設けられる。この実施の形態では、図1に示すように、その前端の車幅方向内端縁がその後端の車幅方向外端縁より車幅方向外側に位置するように傾斜して取付けられる場合を示す。そして、この外クラッシュボックス16の車両進行方向Sに対する傾斜角度θは、内クラッシュボックス15における第1筒状部15aの外側面M2の傾斜角度αより大きく形成される。具体的には、この実施の形態における第1筒状部15aの外側面M2の傾斜角度αは15〜25度であり、外クラッシュボックス16における第2筒状部16aの車両進行方向Sに対する傾斜角度θが25〜45度の範囲になるように、第2ブラケット19の傾斜部19b前面及びアンダランプロテクタビーム14の第2折れ部14eが形成される。そして、このアンダランプロテクタビーム14はフロントクロスメンバ11bより前方に位置するように取付けられる。
このように構成された大型車両の緩衝構造では、図7に示すように、アンダランプロテクタビーム14に他の車両である乗用車30が正面側からその側部にずれて衝突するオフセット衝突した場合、図8に示すように、その側部における内クラッシュボックス15及び外クラッシュボックス16が主に圧縮変形することになる。このため、そのオフセット衝突における衝撃エネルギはその側部における内クラッシュボックス15及び外クラッシュボックス16が軸方向にそれぞれ圧縮変形することにより吸収され、車両30が著しく変形することを防止するとともに、その他の車両30がフロントバンパ28の下方空間へ潜り込まないようにする。
ここで、内クラッシュボックス15及び外クラッシュボックス16は、アンダランプロテクタビーム14の左右の両端部に形成された第1折れ部14c及び第2折れ部14eに設けられ、内クラッシュボックス15における第1筒状部15aは、その内側面が大型車両10の進行方向Sに平行に形成され、その外側面が前方に向かって外側に傾斜するように形成されているので、他車両30の衝突の方向が大型車両の進行方向Sからずれていたとしても、上面視で変形した台形状を形成する内クラッシュボックス15は広範囲で軸方向に確実に圧縮変形する。このため、他車両30の衝突のエネルギを広範囲に安定して吸収することができる。更に、第2ブラケット19の直交部19aは、衝突方向である進行方向に直交しているため、その衝突に際して内クラッシュボックス15を確実に軸方向の圧縮変形とすることができる。特に、ビーム14における第1折れ部14cと第1筒状部15aの車幅方向外側の面M2を直交させると、この効果は顕著である。
また、内クラッシュボックス15の外側に設けられる外クラッシュボックス16における第2筒状部16aを車両進行方向Sに対して傾斜して取付けるので、衝突の方向が第1筒状部15aの外側面の傾斜角度を超えるオフセット衝突であっても、そのオフセット衝突時にビーム14を介して外クラッシュボックス16に伝達される衝突の方向が外クラッシュボックス16の軸方向から著しくずれるようなことはなく、この外クラッシュボックス16は軸方向に圧縮変形する。そして、この外クラッシュボックス16の圧縮変形とともに内クラッシュボックス15も軸方向に圧縮変形するので、これによりそのエネルギを吸収することができる。また、外クラッシュボックス16の車両進行方向Sに対する傾斜θを、内クラッシュボックス15における外側面M2の傾斜角度αより大きくすると、オフセット衝突に対して有効である。特に、この実施の形態では、第1筒状部15aの外側面が大型車両の進行方向Sに対して成す角度αが15〜25度、第2筒状部16aの軸芯Cがその進行方向Sに対して成す角度θが25〜45度とすると、オフセット衝突における衝突の方向が比較的広範囲であっても、内クラッシュボックス15及び外クラッシュボックス16をそれらの軸方向に確実に圧縮変形させることができ、その衝突エネルギを広範囲にかつ効果的に吸収することができる。更に、第2ブラケット19の傾斜部19bとビーム14の第2折れ部14eを平行にすると、外クラッシュボックス16には軸圧縮の入力となり、クラッシュ作用を効果的に生じさせることができる。特に、互いに平行な第2ブラケット19の傾斜部19bとビーム14の第2折れ部14eに対して外クラッシュボックス16を直角にすると、この効果は顕著である。また、外クラッシュボックス16の車両進行方向Sに対する傾斜θを、内クラッシュボックス15における外側面M2の傾斜角度αより大きくすると、前述したように、オフセット衝突に際して確実に広範囲であってかつ安定的に衝突エネルギを吸収することができる。
一方、図9に示すように、このアンダランプロテクタビーム14に他の車両である乗用車30が正面の中央から衝突すると、このアンダランプロテクタビーム14及びこの内クラッシュボックス15が主に圧縮変形することによりその衝撃エネルギを吸収し、その他の車両30が著しく変形することを防止するとともに、その他の車両30がフロントバンパ28の下方空間へ潜り込まないようにする。ここで、外クラッシュボックス16は前端開口部が第2折れ部14eに設けられた第2筒状部16aを有し、その前端開口部の車幅方向内端縁が後端開口部の車幅方向外端縁より車幅方向外側に位置するように車両の進行方向Sに対して傾斜するように取付けると、このアンダランプロテクタビーム14に他の車両30が正面中央から衝突し、図9に示すように、外クラッシュボックス16は圧縮変形されずにビーム14に対して倒れることになる。このため、左右における内クラッシュボックス15,15に衝突時のエネルギを集中させることができ、その左右の内クラッシュボックス15,15を確実に圧縮変形させてその衝撃エネルギを効果的に吸収し、その他の車両である乗用車30が著しく変形することを確実に防止することができる。
そして、アンダランプロテクタビーム14をフロントクロスメンバ11bより前方に位置させると、内クラッシュボックス15及び外クラッシュボックス16の車両前後方向の長さを長くすることができ、それにより圧縮変形により吸収し得るエネルギを増大させることができる。
本発明実施形態の大型車両の緩衝構造を示す図7のA部拡大断面図である。 図1のC−C線断面図である。 その緩衝構造を示す要部斜視図である。 その緩衝構造を示す図3の分解斜視図である。 そのフロントアンダランプロテクタの構成を示す分解斜視図である。 図1のB−B線断面図である。 その大型車両に他の車両がオフセット衝突する直前の状態を示す平面図である。 その大型車両に他の車両がオフセット衝突した状態を示す平面図である。 その大型車両に他の車両が前面の中央に衝突した状態を示す平面図である。 従来の緩衝構造を示す図3に対応する要部分解斜視図である。
符号の説明
10 車両
11a サイドメンバ
11b フロントクロスメンバ
13 フロントアンダランプロテクタ
14 アンダランプロテクタビーム
15 内クラッシュボックス
15a 第1筒状部
16 外クラッシュボックス
16a 第2筒状部

Claims (2)

  1. 一対のサイドメンバ(11a)の前部に架設されたフロントクロスメンバ(11b)と、このフロントクロスメンバ(11b)の下方前方に衝突用の他車両の潜り込みを阻止するために設けられたフロントアンダランプロテクタ(13)とを備え、前記フロントアンダランプロテクタ(13)が前記大型車両(10)の前面に沿って設けられたアンダランプロテクタビーム(14)と前記ビーム(14)と前記一対のサイドメンバ(11a)を連結するクラッシュボックス(15)とを有する大型車両の緩衝構造において、
    前記クラッシュボックス(15)は前記サイドメンバ(11a)側の内側面が前記大型車両(10)の進行方向(S)に平行に形成され前記大型車両(10)の車幅方向外側の外側面が前記大型車両(10)の進行方向(S)に対して前方に向かって外側に傾斜するように形成された第1筒状部(15a)を有する
    ことを特徴とする大型車両の緩衝構造。
  2. フロントアンダランプロテクタ(13)がクラッシュボックス(15)の車幅方向外側に設けられてアンダランプロテクタビーム(14)を一対のサイドメンバ(11a)の外側に連結する外クラッシュボックス(16)を更に備え、
    前記外クラッシュボックス(16)は大型車両の進行方向(S)に対して前方に向かって外側に傾斜して取付けられた第2筒状部(16a)を有する請求項1記載の大型車両の緩衝構造。
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