JP2002012106A - バンパステイ - Google Patents

バンパステイ

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JP2002012106A JP2000200396A JP2000200396A JP2002012106A JP 2002012106 A JP2002012106 A JP 2002012106A JP 2000200396 A JP2000200396 A JP 2000200396A JP 2000200396 A JP2000200396 A JP 2000200396A JP 2002012106 A JP2002012106 A JP 2002012106A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】バンパ寄りをフレーム寄りに対して広くでき、
且つ蛇腹状に畳まれる座屈変形が容易で衝突時のエネル
ギを十分に吸収できると共に、形状等の精度が良く安価
に製造可能なバンパステイを提供する。 【解決手段】アルミニウム合金の押出形材11からなり
且つ複数の中空部12,13,14を有し、その押出方
向を車体の前後方向と平行にしてバンパ1とフレーム6
との間に配置されると共に、上記形材11におけるバン
パ寄り6の位置における車体の幅方向の幅がフレーム寄
りの幅よりも大としている、バンパステイ10。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車体の
前後に配置され、衝突時のエネルギを効率良く吸収する
バンパステイに関する。尚、本明細書においては、バン
パの強度部材であるバンパリィンフォースメントを含め
て単にバンパと称するものとする。また、フレームと
は、サイドフレーム等のバンパステイを介してバンパが
取り付けられる車体側の構造体を指す。
【0002】
【従来の技術】図6(A)の平面図に示すように、従来の
バンパステイ40は、鋼板を折り曲げ加工した略直方体
の本体41からなり、本体41の先端面に折り曲げ部材
43が固定されている。この部材43は、一対のフラン
ジ43a,43bをバンパリィンフォースメント46に
接触させると共に、頭部を溶着したボルト44をバンパ
リィンフォースメント46に貫通させ且つ反対側でナッ
ト45を締結している。これにより、バンパリィンフォ
ースメント46がバンパステイ40に固定される。ま
た、バンパステイ40は、図6(A)に示すように、その
後端面の両側に張り出した一対のフランジ42を、フレ
ーム47のフランジ48と接触させ、これらを貫通する
ボルト・ナット49により、フレーム47と固定される
(特開平7−277110号公報参照)。
【0003】また、図6(B)の平面図に示す従来のバン
パステイ50も、鋼板を折り曲げ加工し平面視で略台形
の本体51からなり、この本体51の先端面に折り曲げ
部材53が固定されている。この部材53は、一対のフ
ランジ53a,53bをバンパリィンフォースメント5
6に接触させると共に、その中間において頭部を溶着し
たボルト54をバンパリィンフォースメント56に貫通
させ、且つ反対側でナット55を締結している。これに
より、バンパリィンフォースメント56がバンパステイ
50に固定される。また、バンパステイ50は、図6
(B)に示すように、その後端面のフランジ52を、フレ
ーム57のフランジ58と接触させ、これらを貫通する
ボルト・ナット59により、フレーム57と固定される
(前記公開特許公報参照)。
【0004】しかしながら、前記バンパステイ40は、
その本体41とバンパリィンフォースメント46との接
触面積が狭いため、衝突時に生じる荷重がバンパリィン
フォースメント46とバンパステイ40の本体41との
狭い接触域に集中的に作用する。このため、バンパリィ
ンフォースメント46には、局部的な変形が生じ、衝突
エネルギが十分に吸収されないため、車体を損傷するお
それがあった。また、前記バンパステイ50は、その本
体51を前記略台形状とすることにより、バンパリィン
フォースメント56との接触面積を広げているが、これ
は斜め前方からの衝突に対する補強を目的とするもので
ある。係る形状の本体51を折り曲げおよび立体的な形
状に組み立てるのに、煩雑な作業の工程を数多く要しコ
スト高となる。しかも、本体51の形状や寸法精度がバ
ラツキ易い。更に、バンパステイ40,50は、本体4
1,51が鋼板からなるため重量が嵩み、衝突時にて蛇
腹状で連続的に折り畳むことにより、多くの衝突エネル
ギを吸収する形態の座屈変形を生じにくい。このため、
衝突エネルギが十分に吸収されないので、衝撃をフレー
ム47,57側に伝え易い、という問題もあった。
【0005】
【発明が解決すべき課題】本発明は、以上にて説明した
従来の技術における問題点を解決し、バンパステイのバ
ンパ寄りにおける車体の横方向の長さ(幅)をフレーム寄
りに対して長くすることで、バンパリィンフォースメン
トの局部的変形を防止する。これにより、比較的小さな
衝突の際におけるバンパリィンフォースメントの局部的
変形により生じる車体の損傷を防ぎ、多くのエネルギを
吸収する形態の座屈変形が容易で衝突時のエネルギを十
分に吸収できると共に、形状等の精度が良く安価に製造
可能なバンパステイを提供すること、を課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するため、バンパステイにアルミニウム合金からな
り、断面四角形の中空部を有する押出形材を活用すると
共に、そのバンパ寄りにおける車体の横方向の幅がフレ
ーム寄りの幅よりも、少なくとも車体幅の中心方向にお
いて大とする、ことに着想して成されたものである。即
ち、本発明のバンパステイは、アルミニウム合金の押出
形材からなり且つ単数または複数の四角形の中空部を有
し、その押出方向を車体の前後方向と平行にしてバンパ
とフレームとの間に配置されると共に、上記形材のバン
パ寄りにおける車体の横方向の幅が、フレーム寄りの幅
よりも、少なくとも車体幅の中心方向にて大である、こ
とを特徴とする。
【0007】これによれば、バンパステイのバンパ寄り
がフレーム寄りに対して断面積が大きいため、衝突時に
おけるバンパにおけるバンパステイとの接触域に作用す
る荷重が分散する。このため、バンパに局部的変形が生
じにくいので、軽度の衝突に際し、バンパが変形して車
体を損傷するおそれがなくなる。また、素材がアルミニ
ウム合金からなり長手(押出)方向に沿って均質で同じ断
面形状であると共に、1または複数の四角形の中空部が
形成されている。このため、その長手方向、即ち押出方
向に沿ってバンパ寄りの端部またはフレーム寄りの端部
から徐々に蛇腹状に座屈変形するので、衝突時のエネル
ギを十分に吸収することができる。従って、乗員等の安
全を確実に図ることができる。しかも、上記押出形材を
用いるので、形状および寸法の精度も高くでき、且つ容
易且つ安価に製造することもできることにより、必要な
吸収エネルギ量を考慮した設計が確実に行える。尚、上
記形材は、押出成形された中空部を有する押出形材を、
その押出方向と直交して所定の長さで切断したものを指
す。
【0008】また、前記形材におけるバンパ寄りの車体
の横方向における幅が、フレーム寄りの幅よりも、少な
くとも車体幅の中心方向にて大となる断面に形成される
と共に、上記形材におけるフレーム寄りの部分がバンパ
寄りの部分よりも幅が狭くなるように車体の横方向に圧
縮加工されている、バンパステイも含まれる。これによ
れば、フレーム寄りの幅を狭くしたバンパステイを精度
良く容易に得ることができる。尚、上記圧縮加工は、例
えば中空押出形材を、テーパ面を有する成形型内に押し
込むことにより、フレーム寄りの両側壁を中央寄りに圧
縮することにより容易に行える。この場合、中空部は直
列に三個内設した形材を用いると、一層容易に係る圧縮
加工を行える。これにより、バンパステイにおけるフレ
ーム寄りの幅が狭くなるので、車体側のフレームにおけ
る端部に容易に取り付けることができる。
【0009】更に、前記形材の複数の中空部を車体の横
方向に沿って形成すると共に、前記フレームの端部に上
記形材の断面よりも大きい受け部を形成し、該形材のフ
レーム寄りの部分がバンパ寄りの部分よりも幅が狭くな
るように、上記複数の中空部の一部がフレーム寄りの位
置において部分的に切除されている、バンパステイも含
まれる。これによれば、前述した作用・効果の他に、中
空部を切除したフレーム寄りの部分が、第1段階として
衝突時の始めに蛇腹状の連続的な座屈変形により衝突エ
ネルギを吸収し、第2段階として第1段階よりも大きな
座屈荷重によりバンパ寄りの中空部が切除されていない
部分の座屈が開始される。これにより、軽度の衝突の際
は、第1段階における座屈変形によりエネルギを吸収し
て、車体側の乗員等に加わる衝撃を小さくすることがで
きる。一方、これよりも重度の衝突の際には、第2段階
の座屈変形によってエネルギを吸収し、車体側に加わる
衝撃は大きくなるが、衝突エネルギの吸収量が多くなる
ため、車体側の乗員等に大きな損傷を与えないで済む、
という効果が得られる。
【0010】尚、以上のバンパステイとバンパおよびフ
レームとの連結は、例えばバンパステイの端部に固定し
た取付板により行われる。また、バンパステイの中空部
内に、押出方向に沿った複数のビスホールを予め付設し
ておき、バンパリィンフォースメントやフレーム側から
セルフタッピングボルトを上記ビスホール内にねじ込む
ことによっても、バンパステイをバンパおよびフレーム
に連結することが可能である。この場合、直列に3個の
中空部を内設した形材を用い、中央の中空部内に上記ビ
スホールを付設すると、前記圧縮加工の影響を受けにく
く且つ前記切除によっても係るビスホールを残すことが
できる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下において本発明の実施に好適
な形態を図面と共に説明する。図1(A)は、バンパ1の
両端部とフレーム6,6との間に、本発明による一形態
のバンパステイ10,10を配置した状態を示す。バン
パ1は、外側に表皮3を有するバンパリィンフォースメ
ント2を含み、後者の両端部4,4の側面5,5にバン
パステイ10,10が配置される。また、フレーム6
は、角形断面の中空部7を内設し、且つその端部にフラ
ンジ(受け部)8を有する。バンパステイ10は、図1
(B),(C)に示すように、略直方体を呈する押出形材1
1からなる。この押出形材11は、アルミニウム合金
(JIS:A6063,A6N01,A6061等で調質
T5またはT6)から押出成形された形材を、その押出方
向と直交して所定の長さで切断したものである。
【0012】図1(B),(C)に示すように、押出形材1
1は、バンパ1寄りの端面11aからフレーム6寄りの
端面11bへと貫通する断面略正方形の三個の中空部1
2,13,14を、隔壁11c,11dを介して直列に
内設している。押出形材11において、車体の横方向の
側壁15,16には、前記フレーム6寄りが中央に傾む
いた傾斜面17,18が設けられている。これに隣接す
るフレーム6寄りの端面11bには、上下面に一対ずつ
の細長い円弧形の凹み19が対称に形成されている。即
ち、バンパステイ10は、前記バンパ1寄りの端面11
aの幅(断面積)が、フレーム6寄りの端面11bの幅
(断面積)よりも大きく形成されている。そして、バンパ
ステイ10は、溶接またはその端部に溶接等により固定
された図示しない取付板を利用して、ボルトおよびナッ
トにより、前記バンパリィンフォースメント2及びフレ
ーム6のフランジ8に固定される。
【0013】係るバンパステイ10は、図2に示すよう
にして製造される。図2(A)は、アルミニウム合金から
押出成形された押出形材11eを示し、端面11aと端
面11b間に中空部12,13,14が直列に貫通して
いる。中空部12,13,14は、対向する側面12
w,13w,14wに挟まれている。図2(B)に示すよ
うに、本体22中に一対のテーパ面24を対向させた中
空の成形部23を有する成形型20を用意し、上記形材
11eにおいてフレーム6寄りとなる端面11bを、成
形部23内に配置する。この状態で、押出形材11eを
図2(B)中の矢印のように下向きに押し込む。この結
果、図2(C)に示すように、押出形材11eの両側壁1
5,16の下部は中央寄りに圧縮加工され、一対の傾斜
面17,18が形成される。同時に、これらに隣接して
凹み19がそれぞれ形成され、前記フレーム6寄りの幅
を狭くした押出形材11からなるバンパステイ10が得
られる。
【0014】図3は、バンパステイ10の衝突時におけ
る変形の過程に関する。図3(A)に示すように、バンパ
ステイ10のバンパ寄りの端面11aには、蛇腹状の変
形を誘発すると共に、座屈開始荷重を低く押さえるた
め、側面12w,13w,14w、側壁15,16、隔
壁11c,11dごとに、緩くカーブしたトリガTが、
交互に逆向きにして予め形成されている。バンパステイ
10を前記バンパ1とフレーム6間に固定したと同様の
状態に固定し、図3(B)に示すように、バンパ1寄りの
端面11aから図中の矢印で示す荷重Pを中空部12〜
14の長手方向に沿って加える。すると、荷重Pを加え
た当初では、図3(B)に示すように、端面11aにおけ
る両端の中空部12,14を挟んだ両側面12w,14
wが外側に張り出し、これらに隣接する中空部13を挟
んだ両側面13wが中空部13内に凹む。尚、両側壁1
5,16および中空部12〜14を仕切る隔壁11c,
11dは、隣接する変形と逆向きに張り出すか、または
凹む。
【0015】上記荷重Pを受け続けることによって、図
3(C)に示すように、端面11aにおける両端の中空部
12,14を挟んだ両側面12w,14wには、凸部1
2a,14aが形成され、且つこれらのフレーム6寄り
に隣接して凹部12b,14bが形成され始める。同時
に、端面11aにおける中央の中空部13を挟んだ両側
面13wには、凹部13bが形成され、且つこれらのフ
レーム6寄りに隣接して凸部13aが形成され始める。
平行して、フレーム寄りの端面11bに近い中空部13
を挟んだ両側面には、浅い凹部13eが生じる。尚、車
体の横方向に沿った位置では、同じ位置の隔壁11c,
11dも含めて、上記凸部と凹部とが交互に形成され
る。
【0016】更に荷重Pを受け続けることにより、図3
(D)に示すように、上記凹部12b,14bのフレーム
6寄りが凹み始め、上記凸部13aのフレーム6寄りに
隣接して凹部13cおよび凸部13dが形成される。ま
た、この間にて、側壁15,16は短くなり、これに連
れて車体の前後方向における全体の寸法も短くなる。引
き続き荷重Pを受け続けることにより、図3(E)に示す
ように、中空部12,14を挟んだ両側面における上記
凹部12b,14bに隣接して凸部12c,14cが形
成される。且つ側壁15,16にも凹・凸部が形成され
ると共に蛇腹状に折り畳まれた形に変形される。これに
伴って傾斜面17,18も短くなる。
【0017】そして、荷重Pを受け続けたことにより、
図3(F)に示すように、中空部12,14を挟んだ両側
面12w,14wには、凸部12a,14a、凹部12
b,14b、および凸部12c,14cが蛇腹状に形成
される。同時に、中央の中空部13を挟んだ両側面13
wには、凹部13b、凸部13a、凹部13c、凸部1
3d、および凹部13eが蛇腹状に形成される。また、
一対の凹み19も褶曲形状となり、車体の前後方向の寸
法が当初の約3分の1乃至4分の1になるよう蛇腹状に
座屈変形したバンパステイ10aとなる。以上の変形過
程において、バンパステイ10は、衝突に伴って生じる
エネルギを徐々に且つ十分に吸収することができる。従
って、バンパステイ10を用いることにより、乗員の安
全を一層図ることが可能となる。
【0018】図4は、前記バンパステイ10の変形形態
及び応用形態に関する。尚、図4において、前記形態と
同様の部分や要素には共通の符号を用いるものとする。
図4に示すバンパステイ25は、前記バンパステイ10
の変形形態であり、前記形材11eの側壁15の前記フ
レーム6寄りにのみ傾斜面17を設け、他方の側壁16
には前記傾斜面18を設けないものである。このバンパ
ステイ25は、前記成形型20でテーパ面24を一方の
み設けた成形型を用いることにより、容易に製造され
る。係るバンパステイ25によっても、図3に示したと
同様な蛇腹状の座屈変形が可能であり、衝突時のエネル
ギを十分に吸収することができる。
【0019】図5は、異なる形態のバンパステイ30,
30aに関する。図5(A)に示すバンパステイ30は、
前記同様のアルミニウム合金からなる押出形材31から
なり、前記バンパ1寄りの端面31aからフレーム6寄
りの端面31bに貫通する断面矩形の3個の中空部3
2,33,34を直列に内設している。尚、中央の中空
部33は、両側の中空部32,34よりも、車体の横方
向に沿って予め大きく形成されている。
【0020】図5(A)に示すように、押出形材31のフ
レーム6寄りの位置において、車体の横方向の側壁3
5,36には、中空部32,34および端面31bを含
めて逆L字形の切り欠き(切除)加工が施され、両側に一
対の段部37が対称に形成される。これにより、前記バ
ンパ1寄りを幅広としたバンパステイ30が得られる。
尚、図5(A)に示すように、段部37,37間には、中
央の中空部33を内設する細径部38が残り、その端面
31bには取付板39が固定される。この取付板39
は、フレーム6の端部に固定されたフランジ(受け部)8
に面接触し、且つ複数のボルト27・ナット28により
フレーム6に固定される。
【0021】以上のバンパステイ30は、前記バンパ1
とフレーム6との間で、中空部32,33,34を車体
の前後方向に沿って固定することにより、衝突時に第1
段階としてフレーム6寄りの小さい断面積の部分α(細
径部38)がフレーム6寄りの端31b部から比較的小
さな荷重で蛇腹状に順次座屈変形して、衝突エネルギを
吸収する。衝突の程度が第1段階のエネルギ吸収で吸収
しきれないほど大きい場合は、中空部32,34を有す
るバンパ寄りの部分βにおける段部37に隣接する端部
が、取付板39に接触する。この状態で荷重が増加する
と、バンパ寄りの部分βの中空部32〜34が第1段階
に引き続いて蛇腹状に座屈変形を開始し、第2段階とし
て第1段階よりも多くの衝突エネルギを吸収しながら、
連続的な座屈変形を開始する。
【0022】また、図5(B)に示すバンパステイ30a
は、上記バンパステイ30の変形形態であり、前記形材
31の側壁35の前記フレーム6寄りにのみ段部37を
設け、他方の側壁36には段部37を設けないものであ
る。上記形材31のフレーム6寄りには、端面31bを
有するやや幅の狭い細径部38aが位置する。係るバン
パステイ30aは、フレーム6寄りの側壁35および中
空部32付近を一方のみを切除することにより、容易且
つ安価にして製造できる。係るバンパステイ30aによ
っても、上記図5(A)と同様な2段階での蛇腹状の座屈
変形が可能であり、且つ衝突時のエネルギを十分に吸収
することができる。
【0023】本発明は、以上において説明した各形態に
限定されるものではない。例えば、前記押出形材11,
31は、3個の中空部12〜14,32〜34を内設し
ているが、隔壁を1つまたは4つ以上として一対または
4つ以上の中空部を設けても良い。或いは、車体の横方
向に沿った隔壁を内設することにより、縦・横方向に2
つずつ以上の中空部を設けることも可能である。
【0024】また、前記押出形材11は、隔壁を設け
ず、前記圧縮加工が可能であれば、単一の中空部のみ内
設する形態としても良い。更に、前記押出形材11に対
する圧縮加工は、前記成形型20の他に、ハンマーやポ
ンチによる打ち込み加工、或いはプレス加工も含まれ
る。尚、本発明のバンパステイは、自動車の前後のバン
パに用いられるが、例えば鉄道車両のスカートを支持す
る部材に適用することも可能である。
【0025】
【発明の効果】以上において説明した本発明のバンパス
テイによれば、バンパ寄りがフレーム寄りに対して断面
積が大きいため、バンパのバンパステイ取付部における
局部的な集中荷重が緩和され、軽度の衝突時におけるバ
ンパの変形による車体側の損傷を防げる。また、蛇腹状
の座屈変形により、衝突時のエネルギを十分に吸収する
ことができる。従って、乗員の安全を確実に図ることが
できる。しかも、アルミニウム合金の押出形材を用いる
ので、形状・寸法の精度も高くでき、容易且つ安価に製
造することもできる。
【0026】また、請求項2のバンパステイによれば、
フレーム寄りの幅を狭くしたバンパステイを精度良く容
易且つ安価に得ることができる。更に、請求項3のバン
パステイによれば、衝突エネルギは2段階で吸収される
ので、軽度の衝突時における乗員が受ける衝撃は小さく
なり、比較的重度の衝突時であっても、本バンパステイ
により多くの衝突エネルギを吸収できるので、乗員が受
ける衝撃を小さくて済ませることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)はバンパとフレームの間に、本発明のバン
パステイを配置した状態を示す斜視図、(B),(C)は上
記バンパステイをそれぞれ異なる角度から観た斜視図。
【図2】(A)乃至(C)は図1のバンパステイの製造工程
を示す概略図。
【図3】(A)乃至(F)は図1のバンパステイの衝突時に
おける変形過程を示す概略図。
【図4】図1のバンパステイの変形形態を示す斜視図。
【図5】(A)および(B)は本発明による異なる形態のバ
ンパステイを示す斜視図。
【図6】(A)および(B)はそれぞれ従来のバンパステイ
およびその付近を示す平面図。
【符号の説明】
1………………………………バンパ 6………………………………フレーム 8………………………………フランジ(受け部) 10,25,30,30a…バンパステイ 11,31……………………押出形材 11a,31a………………バンパ寄りの端面(バンパ
寄り) 11b,31b………………フレーム寄りの端面(フレ
ーム寄り) 12〜14,32〜34……中空部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々本 隆 静岡県庵原郡蒲原町蒲原1丁目34番1号 日本軽金属株式会社グループ技術センター 内 (72)発明者 樋野 治道 静岡県庵原郡蒲原町蒲原1丁目34番1号 日本軽金属株式会社グループ技術センター 内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウム合金の押出形材からなり且つ
    単数または複数の四角形の中空部を有し、その押出方向
    を車体の前後方向と平行にしてバンパとフレームとの間
    に配置されると共に、 上記形材のバンパ寄りにおける車体の横方向の幅がフレ
    ーム寄りの幅よりも少なくとも車体幅の中心方向におい
    て大である、ことを特徴とするバンパステイ。
  2. 【請求項2】前記形材におけるバンパ寄りの車体の横方
    向における幅が、フレーム寄りの幅よりも、少なくとも
    車体幅中心方向にて大となる断面に形成されるとと共
    に、上記形材におけるフレーム寄りの部分がバンパ寄り
    の部分よりも幅が狭くなるように車体の横方向に圧縮加
    工されている、 ことを特徴とする請求項1に記載のバンパステイ。
  3. 【請求項3】前記形材の複数の中空部を車体の横方向に
    沿って形成すると共に、前記フレームの端部に上記形材
    の断面よりも大きい受け部を形成し、該形材のフレーム
    寄りの部分がバンパ寄りの部分よりも幅が狭くなるよう
    に、上記複数の中空部の一部がフレーム寄りの位置にお
    いて部分的に切除されている、 ことを特徴とする請求項1または2に記載のバンパステ
    イ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007261428A (ja) * 2006-03-28 2007-10-11 Nikkeikin Aluminium Core Technology Co Ltd バンパーステイの製造方法
JP2009262678A (ja) * 2008-04-23 2009-11-12 Hino Motors Ltd 大型車両の緩衝構造
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JP2009280145A (ja) * 2008-05-23 2009-12-03 Aisin Seiki Co Ltd 車両用衝撃吸収具及び車両用バンパ装置

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