JP2007261428A - バンパーステイの製造方法 - Google Patents

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栄徳 斎藤
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Abstract

【課題】アルミニウム合金製の押出形材を利用してバンパーステイを製造する方法であって、製造されるバンパーステイの重量が必要以上に嵩むことがないバンパーステイの製造方法を提供すること。
【解決手段】平坦な面板201aを有するホロー部201と、面板201aと面一となるようにホロー部201から張り出す張出部202とを備えるアルミニウム合金製の押出形材200を利用して、車体とバンパーリインフォースメントとの間に介設されるバンパーステイ2を製造する方法であって、押出形材200を、その押出方向を法線方向とする平面で切断してブロック体200’を形成する第一工程と、ブロック体200’において、ホロー部201の押出方向の端部201’を、少なくとも面板201aを残して切除する第二工程と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、バンパーステイの製造方法に関する。
車体とバンパーリインフォースメントとの間に介設されるバンパーステイであって、アルミニウム合金製の押出形材を利用して構成されたバンパーステイが特許文献1などに開示されている。このバンパーステイは、平坦な面板を有するホロー部と、この面板と面一となるようにホロー部から張り出す張出部とを備えるアルミニウム合金製の押出形材を、その押出方向を法線方向とする平面で切断することで製造され、ホロー部の両側にある張出部(フランジ)にボルト等を挿通することによってバンパーリインフォースメントや車体に固定される。
特開2001−294106号公報
前記した製造方法では、ホロー部と張出部の奥行寸法(押出方向の長さ寸法)が等しいバンパーステイだけしか製造することができないという不可避的な問題がある。したがって、ホロー部に必要とされる奥行寸法よりも張出部に必要とされる奥行寸法の方が大きい場合には、ホロー部の奥行寸法を張出部の奥行寸法に合せる必要があることから、バンパーステイの重量が必要以上に嵩んでしまう。
このような観点から、本発明は、アルミニウム合金製の押出形材を利用してバンパーステイを製造する方法であって、製造されるバンパーステイの重量が必要以上に嵩むことがないバンパーステイの製造方法を提供することを課題とする。
このような課題を解決する本発明は、平坦な面板を有するホロー部と、前記面板と面一となるように前記ホロー部から張り出す張出部とを備えるアルミニウム合金製の押出形材を利用して、車体とバンパーリインフォースメントとの間に介設されるバンパーステイを製造する方法であって、前記押出形材を、その押出方向を法線方向とする平面で切断してブロック体を形成する第一工程と、前記ブロック体において、前記ホロー部の押出方向の端部を、少なくとも前記面板を残して切除する第二工程と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、バンパーステイの重量が必要以上に嵩むことを防止することが可能となる。すなわち、本発明では、所定の断面形状を呈する押出形材からブロック体を切り出すとともに、切り出したブロック体において、ホロー部の押出方向の端部を、面板を残して切除することとしたので、ホロー部に必要とされる奥行寸法よりも張出部に必要とされる奥行寸法の方が大きい場合でも、ホロー部の奥行寸法(押出方向の長さ寸法)が必要以上に大きくなることがなく、したがって、製造されたバンパーステイの重量が必要以上に嵩むこともない。なお、ホロー部と張出部とを備える押出形材を、その押出方向を法線方向とする平面で切断するだけの従来の製造方法では、ホロー部の両側だけにしかフランジを形成することができないが、本発明の製造方法によれば、ホロー部を取り囲むようにフランジを形成することができる。つまり、本発明により得られたバンパーステイにおいては、面板の押出方向の端部と張出部とが、残置されたホロー部の「フランジ」となるので、バンパーリインフォースメントや車体に固定するためのボルト等を、比較的自由に配置することが可能となる。
本発明によると、重量が必要以上に嵩むことがないバンパーステイを得ることが可能となる。
本発明を実施するための最良の形態を、添付した図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は、バンパーリインフォースメント1とバンパーステイ2とにより構成されたバンパー構造100を示す分解斜視図であり、図2の(a)は、同じく平面図である。なお、本実施形態では、バンパー構造100がフロントバンパーを構成する場合を例示し、「前後」、「右左」、「上下」は車体に取り付けられた状態を基準とする。
図1および図2の(a)に示すように、バンパーリインフォースメント1は、車体の前方に配置されるアルミニウム合金製の部材であって、その両端部が車体の一部であるサイドメンバM側(後方)に傾斜している。なお、以下の実施形態においては、バンパーリインフォースメント1のうち、車体側に傾斜している部位を傾斜部11と称し、車幅方向に沿って配置される直線状の部位を中央部12と称することとする。
傾斜部11は、図2の(a)に示すように、その側端に向かうに従ってサイドメンバM側に近づくように中央部12の側端部から延出している。なお、図1に示すように、傾斜部11の前壁には、複数の透孔11a,11a,…が形成されており、傾斜部11の後壁には、透孔11aに対応する位置に、透孔11aよりも径の小さいボルト挿通孔11b,11b,…が形成されている。
このようなバンパーリインフォースメント1は、アルミニウム合金製の中空押出形材に曲げ加工を施すことにより得ることができる。バンパーリインフォースメント1となる中空押出形材は、図2の(b)に示すように、角筒状を呈する外殻部1Aと、この外殻部1Aの内部に配置された補強部1Bとを備えている。補強部1Bは、バンパーリインフォースメント1の断面剛性を向上させる目的で配置されたものであり、本実施形態では、外殻部1Aの内部空間を上下二つに分割するように配置されている。
バンパーステイ2は、図1に示すように、車体を構成するサイドメンバMとバンパーリインフォースメント1の間に介設されるアルミニウム合金製の部材であり、前後方向に間隔をあけて配置された一対の筒状部2A,2Bと、この筒状部2A,2Bを連結するように配置された一対の壁部2C,2Cとを備えて構成されている。一対の筒状部2A,2Bおよび一対の壁部2C,2Cは、サイドメンバMとバンパーリインフォースメント1との間に、前後方向に並ぶ三つの筒状空間2x,2y,2zを形成する。筒状空間2x,2y,2zは、それぞれ、上面および下面が開口している。
なお、一対の筒状部2A,2Bを区別する場合には、前側(バンパーリインフォースメント1側)に位置する筒状部2Aを「前側筒状部2A」と称し、後側(サイドメンバM側)に位置する筒状部2Bを「後側筒状部2B」と称することとする。
前側筒状部2Aは、図3の(a)および(b)に示すように、バンパーリインフォースメント1の傾斜部11に固定される取付部21と、この取付部21から壁部2Cとの接続点j1に至る変形部22と、一方の接続点j1から他方の接続点j1に至る仕切部23とを備えて構成されている。なお、取付部21と、対向する一対の変形部22,22と、仕切部23とで囲まれた空間が筒状空間2xに相当する。筒状空間2xには、その内部を左右に仕切るような補強リブ等が存在しない。つまり、前側筒状部2Aの内部には、壁部2Cの減り込みを阻害するような補強リブ等は存在しない。
取付部21は、平板状を呈していて、傾斜部11の後壁に当接する。取付部21には、傾斜部11のボルト挿通孔11b(図1参照)に対応する位置に、ボルト挿通孔21aが形成されている。ボルト挿通孔21aには、バンパーリインフォースメント1をバンパーステイ2に固定するための固定ボルトB(図1参照)が挿通される。また、取付部21の中央部には、他の部位よりも肉厚の薄い薄肉部21bが形成されている。薄肉部21bには、バンパーリインフォースメント1の内部から図示せぬリベットが打ち込まれる。
変形部22は、二つの屈曲点b1,b2を有し、この屈曲点b1,b2で屈曲している。一方の屈曲点b1は、二つの接続点j1,j1を通る直線p1よりも壁部2C側(サイドメンバM側)に位置しており、他方の屈曲点b2は、直線p1よりも取付部21側(バンパーリインフォースメント1側)に位置している。なお、以下の説明においては、取付部21と変形部22との接続点j2(本実施形態では取付部21の縁端)から屈曲点b2に至る平板状の部位(すなわち、取付部21からサイドメンバMに向かって起立した部位)を起立片22aと称し、変形部22と壁部2Cとの接続点j1から屈曲点b1に至る平板状の部位(すなわち、仕切部23の端縁から張り出した部位)を張出片22bと称することとする。また、屈曲点b1から屈曲点b2に至る平板状の部位(すなわち、起立片22aと張出片22bとを連結する部位)を接続片22cと称することとする。
左右の起立片22a,22aは、前後方向(車軸方向)に沿って平行に配置されており、それぞれ、取付部21と斜交している。本実施形態では、バンパーリインフォースメント1の中央側(図3においては右側)に位置する起立片22aの方がバンパーリインフォースメント1の端部側(図3においては左側)にある起立片22aよりも長くなっている。張出片22bは、仕切部23の端縁から側方に向かって張り出し、かつ、屈曲点b1に向かうに従ってサイドメンバMに近づくように仕切部23に対して傾斜していて、その中心線(中心面)c2が起立片22aの中心線(中心面)c1と鋭角に交わっている(図3の(b)参照)。本実施形態では、バンパーリインフォースメント1の中央側(図3においては右側)に位置する張出片22bの方がバンパーリインフォースメント1の端部側(図3においては左側)にある張出片22bよりも短くなっている。なお、張出片22bの肉厚は、起立片22aの肉厚および接続片22cの肉厚よりも小さくするとよい。例えば、起立片22aおよび接続片22cの肉厚が5.0mmである場合には、張出片22bの肉厚を3.5〜4.0mm程度にするとよい。
仕切部23は、左右の変形部22,22を連結するものであり、取付部21と対向して配置されている。仕切部23は、本実施形態では、直線p1に沿って配置されていて、平板状を呈している。なお、仕切部23の肉厚は、張出片22bの肉厚と等しくするとよい。
後側筒状部2Bは、サイドメンバMの取付面M1に固定される取付部24と、この取付部24から壁部2Cとの接続点j3に至る変形部25と、一方の接続点j3から他方の接続点j3に至る仕切部26とを備えて構成されている。なお、取付部24と、対向する一対の変形部25,25と、仕切部26とで囲まれた空間が筒状空間2yに相当する。筒状空間2yには、その内部を左右に仕切るような補強リブ等が存在しない。つまり、後側筒状部2Bの内部には、壁部2Cの減り込みを阻害するような補強リブ等は存在しない。
取付部24は、平板状を呈していて、サイドメンバMの取付面M1に当接する。取付部24は、変形部25,25を取り囲むように形成されたフランジ24aを備えている(図1参照)。フランジ24aには、取付面M1に形成された雌ネジM11(図1参照)に対応する位置に、ボルト挿通孔24bが形成されている。
変形部25は、二つの屈曲点b3,b4を有し、この屈曲点b3,b4で屈曲している。なお、一方の屈曲点b3は、二つの接続点j3,j3を通る直線p2よりも壁部2C側(バンパーリインフォースメント1側)に位置しており、他方の屈曲点b4は、直線p2よりも取付部24側(サイドメンバM側)に位置している。なお、以下の説明においては、取付部24と変形部25との接続点j4から屈曲点b4に至る平板状の部位(すなわち、取付部24からバンパーリインフォースメント1に向かって起立する部位)を起立片25aと称し、接続点j3から屈曲点b3に至る平板状の部位(すなわち、仕切部26から張り出した部位)を張出片25bと称することとする。また、屈曲点b3から屈曲点b4に至る平板状の部位(すなわち、起立片25aと張出片25bとを連結する部位)を接続片25cと称することとする。
左右の起立片25a,25aは、前後方向(車軸方向)に沿って平行に配置されており、それぞれ、取付部24と直交している。張出片25bは、仕切部26の端縁から側方に向かって張り出し、かつ、屈曲点b3に向かうに従ってバンパーリインフォースメント1に近づくように仕切部26に対して傾斜していて、その中心線(中心面)c4が起立片25aの中心線(中心面)c3と鋭角に交わっている(図3の(b)参照)。本実施形態では、バンパーリインフォースメント1の中央側(図3においては右側)に位置する張出片25bの方がバンパーリインフォースメント1の端部側(図3においては左側)にある張出片25bよりも短くなっている。なお、張出片25bの肉厚は、起立片25aの肉厚および接続片25cの肉厚よりも小さくするとよい。例えば、起立片25aおよび接続片25cの肉厚が5.0mmである場合には、張出片25bの肉厚を3.5〜4.0mm程度にするとよい。
仕切部26は、左右の変形部25,25を連結するものであり、取付部24と対向して配置されている。仕切部26は、本実施形態では、直線p2に沿って配置されていて、平板状を呈している。なお、仕切部26の肉厚は、一方の張出片25bの肉厚と等しくするとよい。
壁部2Cは、二つの屈曲点b5,b6を有し、この屈曲点b5,b6で屈曲している。屈曲点b5,b6は、壁部2Cと前側筒状部2Aの接続点j1および壁部2Cと後側筒状部2Bの接続点j3を通る直線p3より外側に位置している。つまり、壁部2Cは、外側に凸となるような形状を呈している。なお、以下の説明においては、接続点j1から屈曲点b5に至る平板状の部位(すなわち、前側筒状部2Aから後側筒状部2Bに向かって起立する部位)を前壁部27と称し、接続点j3から屈曲点b6に至る平板状の部位(後側筒状部2Bから前側筒状部2Aに向かって起立する部位)を後壁部28と称することとする。また、屈曲点b5から屈曲点b6に至る平板状の部位(すなわち、前側起立部27と後側起立部28とを連結する部位)を中壁部29と称することとする。
前壁部27は、前側筒状部2Aの仕切部23に対して傾斜し、かつ、変形部22の張出片22bと鋭角に交わっている。同様に、後壁部28は、後側筒状部2Bの仕切部26に対して傾斜し、かつ、変形部25の張出片25bと鋭角に交わっている。また、中壁部29は、前後方向(車軸方向)に沿うように形成されている。
左右の壁部2C,2Cの最大離隔距離(本実施形態においては、中壁部29,29の離隔距離)d3は、前側筒状部2Aの最大幅寸法(本実施形態においては、起立片22a,22aの離隔距離)d1および後側筒状部2Bの最大幅寸法(本実施形態においては、起立片25a,25aの離隔距離)d2よりも小さくなっている(図3の(b)参照)。
なお、壁部2Cは、前側筒状部2Aの仕切部23と後側筒状部2Bの仕切部26とによって他方の壁部2Cと連結されていることから、横倒れし難い構造になっている。
左右の壁部2C,2Cは、前側筒状部2Aの仕切部23と後側筒状部2Bの仕切部26とともに、筒状空間2zを形成する。筒状空間2zは、二つの屈曲点b5,b6を有する壁部2C,2Cを利用して形成されていることから、本実施形態では、八角筒(断面八角形)を呈する。
ここで、図4を参照して、バンパーステイ2の製造方法について詳細に説明する。
バンパーステイ2を製造する際には、平坦な面板201aを有するホロー部201と、面板201aと面一となるようにホロー部201から張り出す張出部202とを備えるアルミニウム合金製の押出形材200を利用するとよい。具体的には、図4の(a)に示すように、押出形材200を、その押出方向を法線方向とする平面で切断してブロック体200’を形成する第一工程と、図4の(b)に示すように、ブロック体200’において、ホロー部201の押出方向の端部201’を、少なくとも面板201aを残して切除する第二工程とを実行し、さらに、ホロー部201や張出部202に穴あけ加工等を施すことで、バンパーステイ2を製造することができる。なお、押出形材200の断面形状は、バンパーステイ2の断面形状と等しくなっていて、ホロー部201の端部201’を切除する際に残置された面板201aと、張出部202とがフランジ24a(図1参照)となる。
このように、所定の断面形状を呈する押出形材200からブロック体200’を切り出すとともに、切り出したブロック体200’において、ホロー部201の押出方向の端部201’を、面板201aを残して切除することとしたので、ホロー部201に必要とされる奥行寸法よりも張出部202に必要とされる奥行寸法(押出方向の長さ寸法)の方が大きい場合でも、ホロー部201の奥行寸法が必要以上に大きくなることがなく、したがって、製造されたバンパーステイ2の重量が必要以上に嵩むこともない。なお、押出形材200を、その押出方向を法線方向とする平面で切断するだけの製造方法では、ホロー部201の両側だけにしかフランジを形成することができないが、ホロー部201の端部201’を、面板201aを残して切除すれば、ホロー部201の周囲を取り囲むようにフランジ24a(図1参照)を形成することができる。フランジ24aがあれば、ボルト挿通孔24b(図1参照)を比較的自由に配置することが可能となる。
以上のように構成されたバンパー構造100においては、図5の(a)〜(e)に示すように、前後方向に作用した衝突荷重によって、バンパーリインフォースメント1が直線状に伸ばされた後に、バンパーステイ2の少なくとも一部が前後方向に圧潰し、その後にバンパーリインフォースメント1の前後方向への圧潰が進行するように、バンパーリインフォースメント1およびバンパーステイ2の剛性が設定されている。すなわち、図5(a)に示すバンパー構造100において、バンパーリインフォースメント1に車体前後方向の衝突荷重が作用すると、図5の(b)に示すように、まず、バンパーリインフォースメント1の傾斜部11と中央部12との境界部分が直線状に曲げ伸ばされることで衝突エネルギーが吸収され、さらに、図5の(c)および(d)に示すように、バンパーステイ2の筒状部2A,2Bが前後方向に圧潰することで衝突エネルギーが吸収され、加えて、図5の(d)および(e)に示すように、バンパーリインフォースメント1の傾斜部11が前後方向への圧潰することで衝突エネルギーが吸収される。
図6を参照してバンパーステイ2の各部の剛性について説明する。
バンパーステイ2においては、一対の壁部2C,2Cが筒状部2A,2Bに減り込むように、筒状部2A,2Bおよび一対の壁部2C,2Cの剛性・強度が設定されている。すなわち、バンパーステイ2においては、筒状部2A,2Bにより形成される前後二つの筒状空間2x,2yよりも、一対の壁部2C,2Cを利用して形成される中央の筒状空間2zの方が潰れ難くなっていて、二つの筒状部2A,2Bの前後方向への潰れ(すなわち、筒状空間2x,2yの前後方向への潰れ)が進行した後に(図6の(b)および(c)参照)、一対の壁部2C,2Cの変形(すなわち、筒状空間2zの前後方向への潰れ)が進行する(図6の(d)参照)。なお、本実施形態においては、筒状部2A,2Bのうち、変形部22,25の圧潰強度が壁部2Cの圧潰強度よりも小さくなっていて、壁部2Cの塑性曲げ変形や座屈が進行する前に変形部22,25に塑性曲げ変形や座屈が生じることで、筒状空間2x,2yの潰れが進行する。
そして、バンパーステイ2に車体前後方向に衝突荷重が作用すると、壁部2C,2Cが筒状部2A,2Bに減り込むことで衝突エネルギーが吸収され、さらに、壁部2C,2Cが前後方向に圧潰することで衝突エネルギーが吸収される。
バンパーステイ2においては、後側筒状部2Bの剛性が、前側筒状部2Aの剛性よりも大きくなっていて、剛性の小さい前側筒状部2Aの潰れが進行した後に(図6の(b)参照)、剛性が大きい後側筒状部2Bの潰れが進行する(図6の(b)参照)。すなわち、前側筒状部2Aの変形部22,22に塑性曲げ変形や座屈が発生して壁部2C,2Cと仕切部23とが取付部21に近づくことで、前側筒状部2Aの潰れ(筒状空間2xの潰れ)が進行し、さらに、後側筒状部2Bの変形部25,25に塑性曲げ変形や座屈が発生して壁部2C,2Cと仕切部26とが取付部24に近づくことで、後側筒状部2Bの潰れ(筒状空間2yの潰れ)が進行する。なお、壁部2C,2Cは、塑性曲げ変形や座屈を起こしつつ前側筒状部2Aおよび後側筒状部2Bに減り込む(図6の(c)および(d)参照)。
ここで、前側筒状部2Aの変形部22に発生する塑性曲げ変形は、図3の(a)に示す壁部2Cとの接続点j1、取付部21との接続点j2、屈曲点b1,b2などで進行し易く、後側筒状部2Bの変形部25に発生する組成曲げ変形は、壁部2Cとの接続点j3、取付部24との接続点j4、屈曲点b3,b4などで進行し易い。また、図7の(a)〜(d)に示すように、前側筒状部2Aにおいては、バンパーリインフォースメント1の中央側(図7においては右側)に位置する変形部22がバンパーリインフォースメント1の端部側(図7においては左側)に位置する変形部22よりも先に変形を開始する。すなわち、バンパーリインフォースメント1が直線状に伸ばされるのに伴ってバンパーリインフォースメント1の中央側に位置する変形部22の塑性曲げ変形や座屈が進行し(図7の(b)参照)、バンパーリインフォースメント1の傾斜部11がサイドメンバMの取付面M1と略平行になってから、バンパーリインフォースメント1の端部側に位置する変形部22の塑性曲げ変形や座屈が大きくなり(図7の(c)参照)、最終的には、仕切部23が取付部21に突き当たるほどに筒状空間2xが押し潰される(図7の(d)参照)。
以上説明したように、バンパー構造100によれば、車体前後方向の衝突荷重が作用したときに、バンパーリインフォースメント1の曲げ伸ばしと、バンパーステイ2の潰れと、バンパーリインフォースメント1の潰れとが、時間差を持って発生するので、圧潰荷重のピークを低く抑えつつ衝突エネルギーの吸収量を大きくすることが可能となる。
また、バンパーステイ2においては、車体前後方向に衝突荷重が作用したときに、壁部2C,2Cが筒状部2A,2Bに減り込こむことで筒状部2A,2Bが前後方向に潰れるので、車体幅方向外向きの座屈を起こし難い。また、このバンパーステイ2においては、筒状部2A,2Bにより形成される筒状空間2x、2yよりも、一対の壁部2C,2Cを利用して形成される筒状空間2zの方が潰れ難くなっていて、筒状部2A,2Bの前後方向への潰れ(すなわち、筒状空間2x,2yの前後方向への潰れ)が進行した後に、一対の壁部2C,2Cの変形(すなわち、筒状空間2zの前後方向への潰れ)が進行することになるので、前後方向への変形量が大きいうえに、圧潰荷重のピークが極端に高くなることもない。つまり、バンパーステイ2は、平均圧潰荷重が高く、エネルギー吸収量も大きい。
また、二つの筒状部2A,2Bの剛性を異ならせたので、筒状部2A,2Bが同時に潰れることはなく、したがって、圧潰荷重のピークが極端に高くなることがない。
さらに、バンパーステイ2においては、一対の壁部2C,2Cの最大離隔距離d3を、筒状部2A,2Bの最大幅寸法d1,d2よりも小さくしたので(図3参照)、一対の壁部2C,2Cが筒状部2A,2Bに減り込み易くなり、その結果、車体の幅方向外向きの座屈がより一層起き難くなる。
加えて、前側筒状部2Aの変形部22に屈曲点b1,b2を設けるとともに、後側筒状部2Bの変形部25に屈曲点b3,b4を設けたので(図3参照)、塑性曲げ変形の位置を制御することが可能となる。つまり、屈曲点b1〜b4で塑性曲げ変形が起き易くなるので、前側筒状部2Aおよび後側筒状部2Bが思わぬ方向に変形することを防止することが可能となり、ひいては、吸収される衝突エネルギー量にばらつきが生じ難くなる。
しかも、変形部22の屈曲点b1を、二つの接続点j1,j1を通る直線p1よりも壁部2C側に位置させるとともに、変形部25の屈曲点b3を、二つの接続点j3,j3を通る直線p3よりも壁部2C側に位置させたので、一対の壁部2C,2Cが筒状部2A,2Aに減り込みやすい。
さらに、バンパーステイ2においては、バンパーステイ2をアルミニウム合金製の押出形材200(図4参照)で形成したので、その軽量化・低コスト化を図ることが可能となり、さらには、製造が容易になるとともに、品質が安定する。
なお、本実施形態においては、筒状空間2x,2y,2zの開口が上下になるように、バンパーステイ2を配置したが、これに限定されることはなく、図示は省略するが、筒状空間2x,2y,2xの開口が左右になるようにバンパーステイ2を配置しても差し支えない。
バンパー構造を示す分解斜視図である。 (a)はバンパー構造を示す平面図、(b)は(a)のX−X線断面図である。 (a)はバンパーステイを示す断面図、(b)はバンパーステイ各部の中心線を示す図である。 (a)および(b)は、本実施形態に係るバンパーステイの製造方法を説明するための斜視図である。 (a)〜(e)は、バンパー構造の変形の進み方を説明するための模式的な平面図である。 (a)〜(d)は、バンパーステイの変形の進み方を説明するための示す模式的な平面図である。 (a)〜(d)は、バンパーステイの筒状部の変形の進み方を説明するための模式的な平面図である。
符号の説明
1 バンパーリインフォースメント
2 バンパーステイ
2A,2B 筒状部
2C 壁部
2x,2y,2z 筒状空間
100 バンパー構造
200 押出形材
201 ホロー部
201a 面板
202 張出部
M サイドメンバ

Claims (1)

  1. 平坦な面板を有するホロー部と、前記面板と面一となるように前記ホロー部から張り出す張出部とを備えるアルミニウム合金製の押出形材を利用して、車体とバンパーリインフォースメントとの間に介設されるバンパーステイを製造する方法であって、
    前記押出形材を、その押出方向を法線方向とする平面で切断してブロック体を形成する第一工程と、
    前記ブロック体において、前記ホロー部の押出方向の端部を、少なくとも前記面板を残して切除する第二工程と、
    を備えることを特徴とするバンパーステイの製造方法。
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