JP2009262377A - 印刷機 - Google Patents

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幸和 小路
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泰伸 原田
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Abstract

【課題】ウェブやシートを用いてブランケット胴に取り付けられたブランケットを洗浄するにあたり、ブランケット胴に取り付けられたブランケットの幅方向全体を洗浄すること。
【解決手段】上ブランケット胴35に取り付けられたブランケット及び下ブランケット胴45に取り付けられたブランケットを洗浄する場合、洗浄液供給手段50、51は、練りローラ39、49に洗浄液Lを供給する。この状態で、上ブランケット胴35と下ブランケット胴45とでウェブWを挟持しつつ、ウェブWを搬送する。また、ウェブガイド25Aによって、上ブランケット胴35及び下ブランケット胴45の幅方向におけるウェブWの位置を変更する。
【選択図】 図2−1

Description

本発明は、印刷機の洗浄に関し、さらに詳しくは、ウェブやシートを用いてブランケット胴に取り付けられたブランケットを洗浄することに関する。
オフセット印刷においては、版に形成された画線像が転写されるブランケットの汚れによって印刷品質が低下するので、定期的にブランケットを洗浄する必要がある。例えば、特許文献1には、印刷終了後に印刷時と略同じ速度で走行するウェブを、印刷時と略同じ速度で回転しているブランケット胴のシリンダ表面に接触させた状態で、版胴へのインキ湿し水の供給を停止し、シリンダ表面のインキをウェブに転移させて洗浄するブランケット洗浄方法が開示されている。
特開2007−98734号公報(0014、0025、図1)
一般に、ブランケット胴及びブランケット胴に取り付けられるブランケットの幅、すなわち、ブランケット胴の回転軸と平行な方向におけるブランケットの寸法は、被記録媒体であるウェブやシート等の幅よりも大きいため、ウェブやシート等を用いてブランケット胴に取り付けられたブランケットを洗浄する場合、両端部の洗浄が不十分となるおそれがある。
特許文献1に開示されている方法では、ブランケット胴の幅方向、すなわち、ブランケット胴の回転軸と平行な方向を洗浄することには言及されておらず、ブランケット胴の両側の洗浄が不十分になるおそれがある。本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ウェブやシートを用いてブランケット胴に取り付けられたブランケットを洗浄するにあたり、ブランケット胴に取り付けられたブランケットの幅方向全体を洗浄することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る印刷機は、インキ供給元からブランケット胴までの少なくとも一つのローラに対して、洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、前記ブランケット胴から画線像が転写される被記録媒体と同じ経路で搬送されて、前記ブランケット胴に取り付けられたブランケットを洗浄する面状の洗浄体と、前記ブランケット胴の回転軸と平行な方向における前記ブランケット胴と前記洗浄体との相対的な位置関係を変更する洗浄体位置変更手段と、を備え、前記ブランケット胴を洗浄する場合、前記洗浄体と前記ブランケット胴とを接触させ、かつ前記洗浄液供給手段から前記洗浄液を供給しながら、前記洗浄体を搬送し、前記洗浄体位置変更手段により、前記回転軸方向における前記ブランケット胴と前記洗浄体との位置関係を変更することを特徴とする。
このように、ブランケット胴を洗浄する場合、洗浄体とブランケット胴とを接触させ、かつ洗浄液供給手段から洗浄液を供給しながらウェブを搬送する。そして、洗浄体位置変更手段により、ブランケット胴の回転軸方向、すなわちブランケット胴の幅方向におけるブランケット胴と洗浄体との位置関係を変更する。これによって、ウェブやシートを用いて、ブランケット胴の幅方向全体にわたって、ブランケット胴に取り付けられたブランケットを洗浄できる。
本発明の好ましい態様としては、前記印刷機において、前記ブランケット胴の前記洗浄体の入口側と出口側との少なくとも一方に、前記洗浄体が前記ブランケット胴に巻き付く方向に前記洗浄体を移動させる洗浄体移動手段を設け、前記ブランケット胴を洗浄する場合、前記洗浄体移動手段により、前記洗浄体を前記ブランケット胴に巻き付けることが望ましい。これによって、洗浄体とブランケット胴に取り付けられたブランケットとの接触する面積が大きくなるので、より確実にブランケット胴に取り付けられたブランケットを洗浄できる。
本発明の好ましい態様としては、前記印刷機において、前記ブランケット胴を洗浄する場合、前記ブランケット胴と、前記ブランケット胴に対向して配置されて前記洗浄体を挟持する対向胴との挟持を解除することが望ましい。これによって、ブランケット胴の幅方向に対する洗浄体の位置を変更する際には、ブランケット胴と対向胴とによる洗浄体の挟持を解除する必要はない。これによって、洗浄体の位置を変更する際における洗浄体の挟持を解除する動作が省略できるので、その分、ブランケットの洗浄に要する時間を短縮できる。
本発明の好ましい態様としては、前記印刷機において、前記ブランケット胴を洗浄する場合、前記ブランケット胴と、前記ブランケット胴に対向して配置される対向胴との間で前記洗浄体を挟持し、前記洗浄体位置変更手段により、前記回転軸方向における前記ブランケット胴と前記洗浄体との位置関係を変更する場合、前記ブランケット胴と前記対向胴とによる前記洗浄体の挟持を解除することが望ましい。これによって、洗浄体の切断を回避できる。
本発明の好ましい態様としては、前記印刷機において、前記ブランケット胴及び前記対向胴が複数ある場合、一つの前記ブランケット胴を洗浄している間は、他のブランケット胴と、これに対向する前記対向胴とによる前記洗浄体の挟持を解除することが望ましい。これによって、汚れを除去した洗浄体が他のブランケット胴を通過することが回避されるので、洗浄体の汚れが他のブランケット胴に取り付けられたブランケットへ移ることを回避できる。
本発明の好ましい態様としては、前記印刷機において、前記ブランケット胴の周速度と、前記洗浄体の搬送速度とに速度差を設けることが望ましい。周速度と搬送速度との速度差によって、ブランケット胴に取り付けられたブランケットと洗浄体との間に摩擦力が発生するので、洗浄体は、ブランケット胴に取り付けられたブランケットの汚れをより効率的に除去できる。
本発明の好ましい態様としては、前記印刷機において、前記洗浄体の搬送速度の方が前記ブランケット胴の周速度よりも遅いことが望ましい。これによって、洗浄体の消費量が抑制できる。
本発明の好ましい態様としては、前記印刷機において、前記ブランケット胴を洗浄する場合、前記洗浄体には、その搬送方向と平行な方向に張力を付与することが望ましい。これによって、洗浄体がブランケット胴に取り付けられたブランケットに押し付けられるので、ブランケット胴に取り付けられたブランケットから効率的に汚れを除去できる。
本発明の好ましい態様としては、前記印刷機において、前記洗浄体は、印刷に用いるシートよりも厚いことが望ましい。同じ量の洗浄液を吸収した場合、厚さの大きい洗浄体の方が厚さの小さい洗浄体と比較して強度低下は少ないので、洗浄中に洗浄体が切断するおそれを低減できる。
本発明は、ウェブやシートを用いて、ブランケット胴の幅方向全体を洗浄できる。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この発明を実施するための最良の形態(以下実施形態という)によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。以下においては、印刷機の例として輪転印刷機を説明するが、本発明の適用対象はこれに限定されるものではなく、例えば、紙やフィルムのシートに印刷する枚葉印刷機に対しても適用できる。
図1は、本実施形態に係る印刷機の構成を示す概略図である。図2−1は、本実施形態に係る印刷機が備える印刷ユニットを示す概略図である。図2−2は、ブランケット胴の拡大図である。図2−3は、ウェブガイドの他の配置例を示す説明図である。印刷機1は、オフセット式の輪転印刷機である。図1に示すように、印刷機1は、給紙装置11と、インフィード装置12と、複数の印刷ユニット21、22、23、24と、乾燥装置14と、冷却装置15、ウェブパス装置16と、折り装置17とを有している。これらの動作は、印刷機制御装置2によって制御される。本実施形態において、複数の印刷ユニット21、22、23、24は、4つのインキ色である藍(Cyan)、紅(Magenta)、黄(yellow)、墨(Black)の4個の印刷ユニットから構成されている。
給紙装置11に設けられたロール状のウェブ(被記録媒体であって、本実施形態では紙)Wがインフィード装置12により繰り出され、各印刷ユニット21、22、23、24により多色印刷が行われる。印刷されたウェブWは、乾燥装置14でインキが乾燥され、冷却装置15で冷却され、ウェブパス装置16を通って折り装置17に搬送され、ここで折帳が作成される。なお、各装置に設けられてウェブWが巻回される複数のローラの回転速度は、このウェブWの各ローラ間におけるテンションが最適になるように適宜制御されている。また、それぞれの印刷ユニット21、22、23、24の給紙装置11側(入口側)には、ウェブガイド25A、25B、25C、25Dが設けられる。ウェブガイド25A、25B、25C、25Dは、ウェブWの搬送中にウェブWの幅方向の位置を調整する。詳細は後述する。
次に、印刷ユニット21、22、23、24の構成を説明する。印刷ユニット21、22、23、24は、ほぼ同様の構成をなしている。図2−1に示すように、例えば、印刷ユニット21は、ウェブWの表面に印刷を行う上ユニット31と、ウェブWの裏面に印刷を行う下ユニット41とから構成されており、この上ユニット31、下ユニット41によりウェブWの両面に印刷できる。なお、印刷機1は、ウェブWに対して片面印刷のみが可能である構成でもよい。この場合、印刷ユニット21は、上ユニット31又は下ユニット41のいずれか一方を備えていればよい。
この上ユニット31は、印刷画像が形成された版が装着される版胴32と、版胴32にインキを供給するインキ供給装置33と、版胴32に湿し水を供給する湿し装置34と、版胴32に装着された版の画像をウェブWの表面に転写する印刷胴としてのブランケット胴35とを有している。インキ供給装置33は、インキ供給元であるインキ壺36及びインキ元ローラ37と、呼び出しローラ38と、呼び出しローラ38からインキを受け取る練りローラ39と、練りローラ39が受け取ったインキを練りながら版胴32まで搬送するインキ搬送ローラ群とで構成される。なお、練りローラ39及びインキ搬送ローラ群を含んだローラ群をインキローラ群という。
一方、下ユニット41は、印刷画像が形成された版が装着される版胴42と、版胴42にインキを供給するインキ供給装置43と、版胴42に湿し水を供給する湿し装置44と、版胴42に装着された版の画像をウェブWの表面に転写する印刷胴としてのブランケット胴45とを有している。インキ供給装置43は、インキ供給元であるインキ壺46及びインキ元ローラ47と、呼び出しローラ48と、呼び出しローラ48からインキを受け取る練りローラ49と、練りローラ49が受け取ったインキを練りながら版胴42まで搬送するインキ搬送ローラ群とで構成される。練りローラ49及びインキ搬送ローラ群を含んだローラ群をインキローラ群という。なお、インキ供給装置33、43の構成は、この構成に限定されるものではない。以下の説明では、上ユニット31のブランケット胴35と下ユニット41のブランケット胴45とをそれぞれ上ブランケット胴35と下ブランケット胴45と称する。
図2−2に示すように、上ブランケット胴35及び下ブランケット胴45には、ブランケットBLが巻き付けられている。ブランケットBLの両端部は、上ブランケット胴35及び下ブランケット胴45に設けられるブランケット固定装置FAによって、上ブランケット胴35及び下ブランケット胴45の表面に取り付けられる。なお、以下の説明においては、ブランケットBLは省略する。
上ブランケット胴35と下ブランケット胴45とは、所定の印圧で互いに対向して接しており、印刷ユニット21に搬送されたウェブWは、この上ブランケット胴35と下ブランケット胴45との間のニップ部に供給され、このニップ部を通過することでウェブWの両面に印刷が行われる。ここで、下ブランケット胴45は上ブランケット胴35に対向して配置される。そして、印刷時においては、上ブランケット胴35と下ブランケット胴45との間でウェブWを挟持する。
このように、上ブランケット胴35を基準とすると、下ブランケット胴45は、上ブランケット胴35に対向して配置され、上ブランケット胴35とともにウェブWを挟持する対向胴となる。また、下ブランケット胴45を基準とすると、上ブランケット胴35が対向胴となる。なお、片面印刷である場合、ブランケット胴と対向して配置されて、ブランケット胴とともにウェブWを挟持する対向胴は、圧胴である。
上ユニット31には、上ブランケット胴35を洗浄する際に、洗浄液Lを練りローラ39へ供給する洗浄液供給手段50が設けられる。また、下ユニット41には、下ブランケット胴45を洗浄する際に、洗浄液Lを練りローラ49へ供給する洗浄液供給手段51が設けられる。洗浄液供給手段50、51は、例えば、スプレーである。
本実施形態に係るブランケットの洗浄方法によって上ブランケット胴35及び下ブランケット胴45を洗浄する際には、洗浄液供給手段50、51から洗浄液Lを練りローラ39、49へ供給しながら、上ブランケット胴35と下ブランケット胴45とでウェブWを挟持して、上ブランケット胴35及び下ブランケット胴45にウェブWを接触させながらウェブWを搬送する。これによって、洗浄液Lで上ブランケット胴35及び下ブランケット胴45が洗浄され、上ブランケット胴35及び下ブランケット胴45の汚れがウェブWによって取り除かれる。このように、ウェブWは、画線像が印刷される被記録媒体であるとともに、上ブランケット胴35及び下ブランケット胴45を洗浄する洗浄体としての機能を有する。
ここで、洗浄体とは、例えば、ウェブ(巻取紙)やシート(定形紙)等といった面状かつ柔軟な素材で構成されるものであり、特に、印刷に用いる被記録媒体としてのウェブやシートである。洗浄体の素材としては、容易に入手でき、また比較的安価であり、さらに印刷に用いるものを流用できることから、紙が好ましいが、これに限定されるものではない。例えば、織物、不織布のような面状かつ柔軟な素材を洗浄体として用いてもよい。
洗浄体は、上述したように、ブランケット胴に取り付けられたブランケットを洗浄するとともに、ブランケット胴から画線像が転写される被記録媒体、すなわち印刷に供されるウェブやシートと同じ経路で搬送される。例えば、印刷に供するウェブWを洗浄体とする場合、ウェブWは、被記録媒体として機能するとともに洗浄体としても機能するので、図1、図2−1に示すように、両者の搬送経路は同一になる。また、後述するように、ブランケットの洗浄時において、より洗浄に適したウェブ等を洗浄体として用いる場合も、この洗浄体は、印刷に供されるウェブやシートと同じ経路で搬送される。
本実施形態に係るブランケットの洗浄方法では、ウェブWを利用してブランケット胴を洗浄するので、洗浄液供給手段50、51のみを用意するだけで、ブランケット胴を洗浄するための特別な装置を用意する必要はない。これによって、印刷機1の製造コストを低減できる。また、ブランケット胴の汚れを洗浄液とともにブレードで掻き取る手法も考えられるが、この手法は、ブランケット胴に取り付けられるブランケットよりも硬度の高いブレードがブランケットの表面に接触するので、ブランケットの耐久性を低下させるおそれがあり、採用できない。しかし、ブランケット胴に取り付けられるブランケットよりも軟らかいウェブWを用いることにより、ブランケットの耐久性低下を招くことなく、確実にブランケット胴の汚れを除去できる。
ブランケット胴を洗浄する場合、ウェブWは、その搬送方向と平行な方向に張力を付与することが好ましい。これによって、ウェブWがブランケット胴に押し付けられるので、ブランケット胴から効率的に汚れを除去できる。なお、ウェブWに前記張力を与える場合、例えば、ブランケット胴の入口側と出口側とにそれぞれをテンションローラを設け、これによって、ウェブWに前記張力を付与する。
本実施形態において、ブランケット胴を洗浄する際に用いるウェブWは、印刷に用いるウェブWを利用してもよいし、洗浄に用いるウェブWと、印刷に用いるウェブWとを異ならせてもよい。この場合、洗浄に用いるウェブWは、洗浄用の専用品としてもよいし、印刷機1での印刷に用いるウェブWの中から、後述するような洗浄に適した性質を有するウェブWを選択して用いてもよい。本実施形態において、ブランケット胴を洗浄する際に用いるウェブWは、印刷に用いるウェブWよりも洗浄に適した媒体を用いてもよい。このようにすることで、より確実にブランケット胴を洗浄できる。
洗浄に用いるウェブWと、印刷に用いるウェブWとを異ならせる場合、例えば、洗浄に用いるウェブWは、印刷に用いるウェブWよりも表面粗さが大きい方が好ましい。これによって、より効率的にブランケット胴の汚れを除去できる。また、洗浄に用いるウェブWと、印刷に用いるウェブWとを異ならせる場合、洗浄に用いるウェブWは、印刷に用いるウェブWよりも厚さが大きい方が好ましい。厚さの大きいウェブWと厚さの小さいウェブWとで同じ量の洗浄液Lを吸収した場合、厚さの大きいウェブWの方が強度低下は少なく、また、引っ張り強度も大きいので、洗浄中におけるウェブWの切断のおそれを低減できる。さらに、洗浄に用いるウェブWと、印刷に用いるウェブWとを異ならせる場合、洗浄に用いるウェブWは、印刷に用いるウェブWよりも幅が大きい方が好ましい。幅の大きいウェブWと幅の小さいウェブWとで同じ量の洗浄液Lを吸収した場合、幅の大きいウェブWの方が強度低下は少なく、また、引っ張り強度も大きいので、洗浄中におけるウェブWの切断のおそれを低減できる。
また、洗浄に用いるウェブWと、印刷に用いるウェブWとを異ならせる場合、洗浄に用いるウェブWは、印刷に用いるウェブWよりも強度が大きいことが好ましい。これによって、洗浄中におけるウェブWの切断のおそれを低減できる。なお、洗浄に用いるウェブWと、印刷に用いるウェブWとを異ならせる場合、例えば、印刷機1が備える既存のペースター装置を用いることで、印刷用のウェブWと洗浄用の媒体とを簡易に交換できる。
ここで、洗浄液供給手段50、51は、インキ供給元からブランケット胴(上ブランケット胴35、下ブランケット胴45)までに存在する少なくとも一つのローラに対して洗浄液を供給すればよい。したがって、例えば、洗浄液供給手段50、51によって、上ブランケット胴35、下ブランケット胴45へ直接洗浄液Lを供給してもよいし、インキを版胴32、42へ搬送するインキローラ群の少なくとも一つのローラへ洗浄液Lを供給してもよい。なお、上ブランケット胴35、下ブランケット胴45よりもインキ供給源側のローラに洗浄液を供給すれば、上ブランケット胴35、下ブランケット胴45の洗浄時には、洗浄液Lを供給したローラから上ブランケット胴35、下ブランケット胴45までのすべてのローラを洗浄できるので、好ましい。
印刷ユニット21は、ウェブWの搬送方向(矢印Mで示す方向)の上流側、すなわち、入口側には、ウェブガイド25Aが配置される。ウェブガイド25Aは、2本の可動ローラ60A、60Bと、2本の固定ローラ61A、61Bとで構成される。そして、ウェブガイド25Aは、ウェブWが2本の可動ローラ60A、60B及び2本の固定ローラ61A、61Bを通過する間に、ウェブWの幅方向における位置、すなわち、上ブランケット胴35の回転軸Zb1あるいは下ブランケット胴45の回転軸Zb2と平行な方向におけるウェブWの位置を調整する。ここで、ウェブWの幅方向は、ウェブWの搬送方向Mと直交する方向である。
ここで、図2−3に示すように、ウェブガイド25は、1色目の印刷ユニット21_1の入口側(印刷ユニット21_1外)と、最終色目の印刷ユニット21_Lの出口側(印刷ユニット21_L外)との二箇所に設けてもよい。これによって、ウェブガイド25Aの個数を少なくできるので、印刷機1の製造コストの低減、制御が容易になるといった利点が得られる。
また、これまでの印刷機のように、図1に示すインフィード装置12とウェブパス装置16とに元々設けられたウェブガイドを利用してもよい。このようにすれば、ウェブガイドを新たに設置する必要はないので、印刷機の製造コストの上昇をさらに抑制できる。次に、ウェブガイド25Aについて説明する。図1に示す印刷機1は、4台のウェブガイド25A、25B、25C、25Dを備えるが、いずれも同一の構成なので、ウェブガイド25Aを説明する。
図3−1は、本実施形態の印刷機が備えるウェブガイドを示す側面図である。図3−2、図3−3は、本実施形態の印刷機が備えるウェブガイドを示す平面図である。ウェブガイド25Aは、ウェブWの搬送方向Mの最も上流側に固定ローラ(以下第1固定ローラという)61Aが配置され、ウェブWの搬送方向Mの最も下流側に固定ローラ(以下第2固定ローラという)61Bが配置される。また、第1固定ローラ61Aと第2固定ローラ61Bとの間であって、ウェブWの搬送方向Mの上流側には、可動ローラ(以下第1可動ローラという)60Aが配置され、ウェブWの搬送方向Mにおける第1可動ローラ60Aの下流側には可動ローラ(以下第2可動ローラという)60Bが配置される。
第1可動ローラ60Aは、第1可動ローラ60Aと第2可動ローラ60Bとの間におけるウェブWの表面と平行な平面(可動ローラ間ウェブ面)上で、第1固定ローラ61Aに対して傾斜するように動く。また、第2可動ローラ60Bは、第1可動ローラ60Aと第2可動ローラ60Bとの間におけるウェブWの表面と平行な平面上で、第2固定ローラ61Bに対して傾斜するように動く。第1可動ローラ60Aは、可動ローラ動作手段である第1可動ローラ動作装置62Aによって動き、第2可動ローラ60Bは、可動ローラ動作手段である第2可動ローラ動作装置62Bによって動く。第1可動ローラ動作装置62A及び第2可動ローラ動作装置62Aは、図1に示す印刷機制御装置2で制御される。
図3−2に示すように、第1固定ローラ61Aと第1可動ローラ60Aと第2可動ローラ60Bと第2固定ローラ61Bとがすべて平行である場合、搬送されるウェブWは、ウェブガイド25Aを通過する過程で幅方向の位置は変更されない。一方、図3−3に示すように、可動ローラ間ウェブ面上で、第1可動ローラ60Aが第1固定ローラ61Aに対して傾斜し、かつ第2可動ローラ60Bが第2固定ローラ61Bに対して傾斜する場合、搬送されるウェブWは、ウェブガイド25Aを通過する過程で幅方向の位置が変更される。
図3−3に示す例では、第2固定ローラ61Bの出口側では、第1固定ローラ61Aの入口側よりもウェブWの幅方向に対してΔYだけ位置が変更される。第1可動ローラ60A、第2可動ローラ60Bを第1固定ローラ61A、第2固定ローラ61Bに対して傾斜させる方向を変更すれば、第2固定ローラ61Bの出口側におけるウェブWの移動方向を変更できる。このように、ウェブガイド25Aは、第1可動ローラ60A、第2可動ローラ60Bを第1固定ローラ61A、第2固定ローラ61Bに対して傾斜させることにより、ウェブWの幅方向における位置を変更できる。なお、ΔYは、第1可動ローラ60A及び第2可動ローラ60Bの傾斜角度によって変更できる。
ウェブガイド25Aによって、ウェブWの幅方向における位置が変更され、その状態で上ブランケット胴35と下ブランケット胴45との間にウェブWが送り込まれる。したがって、ウェブガイド25Aによって、上ブランケット胴35の回転軸Zb1あるいは下ブランケット胴45の回転軸Zb2と平行な方向におけるウェブWの位置を調整できる。このように、ウェブガイド25Aは、上ブランケット胴35と下ブランケット胴45と洗浄体であるウェブWとの、上ブランケット胴35の回転軸Zb1あるいは下ブランケット胴45の回転軸Zb2と平行な方向における相対的な位置関係を変更する、洗浄体位置変更手段として機能する。なお、ウェブガイド25Aは、ブランケットの洗浄時においては洗浄体位置変更手段として機能し、印刷時においては、上ブランケット胴35と下ブランケット胴45との幅方向中央部分にウェブWが送り込まれるように、ウェブWの位置を調整する。
本実施形態では、洗浄体位置変更手段としてウェブガイド25Aを用いるが、本実施形態において洗浄体位置変更手段はこれに限定されるものではない。例えば、インフィード装置12にウェブWの幅方向位置を変更する機能を付加して、これによって洗浄体位置変更手段としてもよい。また、印刷機1に、ブランケット胴の回転軸と平行な方向にブランケット胴を移動させる機構を設けて、ブランケット胴の回転軸と平行な方向におけるウェブWの幅方向位置を変更してもよい。この場合、ブランケット胴の回転軸と平行な方向にブランケット胴を移動させる機構が洗浄体位置変更手段となる。
また、枚葉印刷機である場合、印刷機に紙を送る紙送り装置に、紙幅方向(紙の搬送方向と直交する方向)における紙の位置を変更して印刷機に紙を搬送できる機能を付加して、洗浄体位置変更手段としてもよい。この場合、ブランケットの洗浄においては、前記機能によって紙幅方向における洗浄体(例えば、印刷に用いる紙)の位置を変更しながら印刷機へ送り出してもよい。これによって、ブランケット胴の回転軸と平行な方向における洗浄体の位置が変更できるので、ブランケット胴の幅方向全体にわたってブランケット胴を洗浄できる。次に、本実施形態に係るブランケットの洗浄方法を説明する。
図4は、本実施形態に係るブランケットの洗浄方法の手順を示すフローチャートである。図5−1、図5−2は、本実施形態に係る印刷機でブランケット胴を洗浄している状態を示す説明図である。図6−1〜図7−2は、本実施形態に係る印刷機において、ウェブの幅方向の位置を変更している状態を示す説明図である。図8−1、図8−2は、本実施形態に係る印刷機でブランケット胴を洗浄する手順を示す模式図である。
本実施形態に係るブランケットの洗浄方法を用いてブランケット胴を洗浄するにあたり、ステップS101において、図1に示す印刷機制御装置2は、ブランケットの洗浄要求があるか否かを判定する。ステップS101でNoと判定された場合、すなわち、印刷機制御装置2がブランケットの洗浄要求はないと判定した場合、本実施形態に係るブランケットの洗浄方法は終了する。
ステップS101でYesと判定された場合、すなわち、印刷機制御装置2がブランケットの洗浄要求はあると判定した場合、ステップS102へ進む。ステップS102において、印刷機制御装置2は、図2に示す洗浄液供給手段50、51から洗浄液Lを練りローラ39、49へ供給する。次に、ステップS103において、印刷機制御装置2は、印刷機1を駆動してウェブWを搬送する。
図5−1に示すように、ブランケット胴を洗浄している状態では、図2に示すインキローラ群からの洗浄液Lが版胴32、42へ送られて、上ブランケット胴35、下ブランケット胴45に取り付けられるブランケットへ供給される。この状態で、ウェブWは、上ブランケット胴35と下ブランケット胴45とに挟持されて搬送される。これによって、洗浄液Lがブランケットの表面に付着した汚れを落とし、その汚れをウェブWが洗浄液Lとともに除去する。このように、ウェブWが上ブランケット胴35と下ブランケット胴45との間を通過する過程で洗浄液L及び汚れを除去するので、練りローラ39、49へ供給された洗浄液Lは、インキローラ群や版胴32、42へ滞留せず、ウェブWへ持ち去られる。
ここで、上ブランケット胴35及び下ブランケット胴45の周速度Vcと、ウェブWの搬送速度Vwとに速度差を設けることが好ましい。このようにすると、周速度Vcと搬送速度Vwとの速度差によって、上ブランケット胴35及び下ブランケット胴45とウェブWとの間に摩擦力が発生するので、ウェブWは、上ブランケット胴35及び下ブランケット胴45の汚れをより効率的に除去できる。周速度Vcが搬送速度Vwより大きくてもよく、また、搬送速度Vwが周速度Vcより大きくてもよいが、前者のようにすると、ウェブWの消費量が抑制できるので、より好ましい。
ブランケットの洗浄を開始したら、印刷機制御装置2は、ステップS104において、ブランケットの洗浄開始からの経過時間Tを取得して、予め定めた経過時間閾値Tcと比較する。経過時間閾値Tcは、ブランケットの洗浄が終了したか否かを判定するための閾値であり、実験や経験値等に基づいて定められる。なお、ステップS104では、ブランケットの洗浄が終了したか否かが判定できればよく、この判定は、上記手法に限定されるものではない。例えば、上ブランケット胴35と下ブランケット胴45との間を通過したウェブWの汚れに基づいて、ブランケットの洗浄が終了したか否かを判定してもよい。
ステップS104でNoと判定された場合、すなわち、印刷機制御装置2がT≦Tcであると判定した場合、ブランケットの洗浄は終了していないと判定できる。この場合、ブランケットの洗浄が終了するまで、ステップS102〜ステップS104を繰り返す。ステップS104でYesと判定された場合、すなわち、印刷機制御装置2がT>Tcであると判定した場合、ブランケットの洗浄は終了したと判定できる。この場合、ステップS105へ進み、印刷機制御装置2は、洗浄液Lの供給を停止する。すなわち、ブランケットの洗浄が終了したと判定できるので、洗浄液Lの供給を停止した状態でウェブWのみを搬送して、上ブランケット胴35、下ブランケット胴45や、インキローラ群に残留する洗浄液Lを除去する。
次に、ステップS106へ進み、印刷機制御装置2は、上ブランケット胴35及び下ブランケット胴45の幅方向全体の洗浄が終了したか否かを判定する。ステップS106でNoと判定された場合、すなわち、印刷機制御装置2が幅方向全体の洗浄は終了していないと判定した場合、ステップS107へ進む。
図5−2に示すように、ウェブWの幅は、上ブランケット胴35の幅、及び下ブランケット胴45の幅よりも小さいので、この状態では、上ブランケット胴35及び下ブランケット胴45の幅方向全体を洗浄できない。図5−2に示す状態では、上ブランケット胴35及び下ブランケット胴45の両側が洗浄できない。したがって、ウェブガイド25AによってウェブWの幅方向の位置を調整し、変更する。ここで、幅方向とは、上ブランケット胴35の回転軸Zb1あるいは下ブランケット胴45の回転軸Zb2と平行な方向である。
ウェブWの幅方向の位置を変更するにあたり、ステップS107において、印刷機制御装置2は、上ブランケット胴35と下ブランケット胴45とを脱胴する。すなわち、図6−1、図7−1に示すように、上ブランケット胴35と下ブランケット胴45とによるウェブWの挟持を解除する。ウェブWが挟持された状態でウェブWの位置を変更するとウェブWが切断されるおそれがあるが、上ブランケット胴35と下ブランケット胴45とによるウェブWの挟持を解除することにより、ウェブWの位置を変更するときにウェブWが切断されることを回避できる。
次に、ステップS108において、印刷機制御装置2は、図3−1に示すウェブガイド25Aの第1可動ローラ60A及び第2可動ローラ60Bを、可動ローラ間ウェブ面上で第1固定ローラ61A及び第2固定ローラ61Bに対して傾斜するように動作させる。これによって、図6−2、図7−2に示すように、上ブランケット胴35及び下ブランケット胴45の幅方向におけるウェブWの位置が調整される。
図6−2は、図5−2に示す状態、すなわち、上ブランケット胴35及び下ブランケット胴45の中央部分をウェブWで洗浄している状態から、上ブランケット胴35及び下ブランケット胴45の一方の端部側にウェブWをΔY1だけ移動させた例を示す。図7−2は、図5−2に示す状態から、上ブランケット胴35及び下ブランケット胴45の他方の端部側にウェブWをΔY2だけ移動させた例を示す。このように、ウェブガイド25Aによって上ブランケット胴35及び下ブランケット胴45の幅方向におけるウェブWの位置を調整して変更することにより、上ブランケット胴35及び下ブランケット胴45の幅方向全体を洗浄できる。
ウェブWの位置が調整され、変更されたら、ステップS109へ進む。ステップS109において、印刷機制御装置2は、上ブランケット胴35と下ブランケット胴45とでウェブWを挟持する。その後、ステップS102へ戻り、印刷機制御装置2は、図2に示す洗浄液供給手段50、51から洗浄液Lを練りローラ39、49へ供給する。そして、印刷機制御装置2は、印刷機1を駆動してウェブWを搬送して(ステップS103)、上ブランケット胴35及び下ブランケット胴45の幅方向における異なる位置を洗浄する。このようにして、ステップS106においてYesと判定されるまで、すなわち、上ブランケット胴35及び下ブランケット胴45の幅方向全体の洗浄が終了するまで、ステップS102〜ステップS109が実行される。
ステップS106においてYesと判定された場合、上ブランケット胴35及び下ブランケット胴45の幅方向全体の洗浄は終了するので、印刷ユニット21に対する本実施形態に係るブランケットの洗浄方法は終了する。上述したブランケットの洗浄方法では、図1に示す印刷機1を構成するすべての印刷ユニット22、23、24が備えるブランケット胴を同時に洗浄する。
なお、本実施形態に係るブランケットの洗浄方法では、図1に示す印刷機1を構成するそれぞれの印刷ユニット21、22、23、24が備えるブランケット胴を、順番に洗浄してもよい。この場合、図8−1に示すように、印刷ユニット21の洗浄中には、印刷ユニット21が備える上ブランケット胴35及び下ブランケット胴45によってのみウェブWを挟持してこれらを洗浄する。そして、印刷ユニット21の洗浄中においては、他の印刷ユニット22、23、24の上ブランケット胴35及び下ブランケット胴45はウェブWの挟持を解除する。
そして、印刷ユニット21が備える上ブランケット胴35及び下ブランケット胴45の洗浄が終了したら、図8−2に示すように、印刷ユニット22が備える上ブランケット胴35及び下ブランケット胴45でウェブWを挟持する。同時に、他の印刷ユニット21、23、24の上ブランケット胴35及び下ブランケット胴45はウェブWの挟持を解除して、印刷ユニット22が備える上ブランケット胴35及び下ブランケット胴45が洗浄される。
このように、複数の印刷ユニットがある場合、すなわち、ブランケット胴が複数ある場合には、一つのブランケット胴を洗浄している間は、他のブランケット胴によるウェブWの挟持を解除する。これによって、ブランケット胴を洗浄した後のウェブWが、ウェブWの搬送方向M側に配置される他の印刷ユニットが備えるブランケットの洗浄に用いられることはない。したがって、汚れを除去したウェブWが他のブランケット胴と接触することが回避されるので、ウェブWの汚れが他のブランケット胴へ移ることを回避できる。その結果、ブランケット胴の汚れを確実に取り除くことができる。また、洗浄液の吸収過多によるウェブWの強度低下も抑制できるので、ブランケットの洗浄中にウェブWが切断するおそれも低減できる。
(変形例)
図9、図10は、本実施形態の変形例においてブランケット胴を洗浄する例を示す説明図である。この変形例では、上ブランケット胴35及び下ブランケット胴45のウェブWの入口側に、洗浄体移動手段として入口側可動ガイドロール70Aを配置し、出口側に洗浄体移動手段として出口側可動ガイドロール70Bを配置する。そして、入口側可動ガイドロール70AよりもウェブWの搬送方向Mの上流側には、入口側固定ガイドロール71Aを配置し、出口側可動ガイドロール70BよりもウェブWの搬送方向Mの下流側には、出口側固定ガイドロール71Bを配置する。
入口側可動ガイドロール70A及び出口側可動ガイドロール70Bは、印刷時においてはウェブWの印刷位置Ppと干渉しない待機位置(図9、図10の点線で示す位置)に配置される。上ブランケット胴35及び下ブランケット胴45を洗浄する場合、入口側可動ガイドロール70Aは、ウェブWが上ブランケット胴35に巻き付く方向、すなわち、待機位置からウェブWの印刷位置Ppに対して上ブランケット胴35側に移動する。また、出口側可動ガイドロール70Bは、ウェブが下ブランケット胴45に巻き付く方向、すなわち、待機位置からウェブWの印刷位置Ppに対して下ブランケット胴45側に移動する。入口側固定ガイドロール71A及び出口側固定ガイドロール71Bは、印刷時もブランケットの洗浄時も同じ位置に固定されている。
これによって、本変形例においてブランケット胴を洗浄する場合、上述した実施形態と比較して、ウェブWが上ブランケット胴35に接触する長さC1(すなわち、上ブランケット胴35とウェブWとの接触面積)、及びウェブWが下ブランケット胴45に接触する長さC2(すなわち、下ブランケット胴45とウェブWとの接触面積)を大きくできる。これによって、上ブランケット胴35及び下ブランケット胴45の汚れをより効率的に除去できる。
図10に示す例では、ブランケットの洗浄時には、上ブランケット胴35と下ブランケット胴45とによるウェブWの挟持を解除する。そして、この状態で、入口側可動ガイドロール70Aは待機位置からウェブWの印刷位置Ppに対して上ブランケット胴35側に移動し、出口側可動ガイドロール70Bは待機位置からウェブWの印刷位置Ppに対して下ブランケット胴45側に移動する。このようにすれば、上ブランケット胴35及び下ブランケット胴45から汚れを除去できるとともに、上ブランケット胴35及び下ブランケット胴45の幅方向に対するウェブWの位置を変更する際には、ウェブWの挟持を解除する必要はない。これによって、ウェブWの位置を変更する際におけるウェブWの挟持を解除する動作が省略できるので、その分、ブランケットの洗浄に要する時間を短縮できる。
以上、本実施形態及びその変形例では、ブランケット胴を洗浄する場合、洗浄体であるウェブとブランケット胴とを接触させ、かつ洗浄液供給手段から洗浄液を供給しながらウェブを搬送し、さらに、洗浄体位置変更手段により、ブランケット胴の回転軸方向、すなわちブランケット胴の幅方向におけるブランケット胴と洗浄体との位置関係を変更する。これによって、ウェブやシートを用いて、ブランケット胴の幅方向全体にわたって、ブランケット胴に取り付けられたブランケットを洗浄できる。
以上のように、本発明に係る印刷機は、オフセット印刷においてブランケット胴に取り付けられたブランケットを洗浄することに有用であり、特に、ウェブやシートを用いてブランケット胴に取り付けられたブランケットを洗浄することに適している。
本実施形態に係る印刷機の構成を示す概略図である。 本実施形態に係る印刷機が備える印刷ユニットを示す概略図である。 ブランケット胴の拡大図である。 ウェブガイドの他の配置例を示す説明図である。 本実施形態の印刷機が備えるウェブガイドを示す側面図である。 本実施形態の印刷機が備えるウェブガイドを示す平面図である。 本実施形態の印刷機が備えるウェブガイドを示す平面図である。 本実施形態に係るブランケットの洗浄方法の手順を示すフローチャートである。 本実施形態に係る印刷機でブランケット胴を洗浄している状態を示す説明図である。 本実施形態に係る印刷機でブランケット胴を洗浄している状態を示す説明図である。 本実施形態に係る印刷機において、ウェブの幅方向の位置を変更している状態を示す説明図である。 本実施形態に係る印刷機において、ウェブの幅方向の位置を変更している状態を示す説明図である。 本実施形態に係る印刷機において、ウェブの幅方向の位置を変更している状態を示す説明図である。 本実施形態に係る印刷機において、ウェブの幅方向の位置を変更している状態を示す説明図である。 本実施形態に係る印刷機でブランケット胴を洗浄する手順を示す模式図である。 本実施形態に係る印刷機でブランケット胴を洗浄する手順を示す模式図である。 本実施形態の変形例においてブランケット胴を洗浄する例を示す説明図である。 本実施形態の変形例においてブランケット胴を洗浄する例を示す説明図である。
符号の説明
1 印刷機
2 印刷機制御装置
11 給紙装置
12 インフィード装置
14 乾燥装置
15 冷却装置
16 ウェブパス装置
17 折り装置
21、22、23、24 印刷ユニット
25、25A、25B、25C、25D ウェブガイド
31 上ユニット
32、42 版胴
33、43 インキ供給装置
34、44 湿し装置
35 上ブランケット胴(ブランケット胴)
36、46 インキ壺
37、47 インキ元ローラ
38、48 呼び出しローラ
39、49 練りローラ
41 下ユニット
45 下ブランケット胴(ブランケット胴)
50、51 洗浄液供給手段
60A 第1可動ローラ
60B 第2可動ローラ
61A 第1固定ローラ
61B 第2固定ローラ
62A、62B 可動ローラ動作装置
70A 入口側可動ガイドロール
70B 出口側可動ガイドロール
71A 入口側固定ガイドロール
71B 出口側固定ガイドロール

Claims (9)

  1. インキ供給元からブランケット胴までの少なくとも一つのローラに対して、洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、
    前記ブランケット胴から画線像が転写される被記録媒体と同じ経路で搬送されて、前記ブランケット胴に取り付けられたブランケットを洗浄する面状の洗浄体と、
    前記ブランケット胴の回転軸と平行な方向における前記ブランケット胴と前記洗浄体との相対的な位置関係を変更する洗浄体位置変更手段と、を備え、
    前記ブランケット胴を洗浄する場合、前記洗浄体と前記ブランケット胴とを接触させ、かつ前記洗浄液供給手段から前記洗浄液を供給しながら、前記洗浄体を搬送し、前記洗浄体位置変更手段により、前記回転軸方向における前記ブランケット胴と前記洗浄体との位置関係を変更することを特徴とする印刷機。
  2. 前記ブランケット胴の前記洗浄体の入口側と出口側との少なくとも一方に、前記洗浄体が前記ブランケット胴に巻き付く方向に前記洗浄体を移動させる洗浄体移動手段を設け、
    前記ブランケット胴を洗浄する場合、前記洗浄体移動手段により、前記洗浄体を前記ブランケット胴に巻き付けることを特徴とする請求項1に記載の印刷機。
  3. 前記ブランケット胴を洗浄する場合、前記ブランケット胴と、前記ブランケット胴に対向して配置されて前記洗浄体を挟持する対向胴との挟持を解除することを特徴とする請求項2に記載の印刷機。
  4. 前記ブランケット胴を洗浄する場合、前記ブランケット胴と、前記ブランケット胴に対向して配置される対向胴との間で前記洗浄体を挟持し、
    前記洗浄体位置変更手段により、前記回転軸方向における前記ブランケット胴と前記洗浄体との位置関係を変更する場合、前記ブランケット胴と前記対向胴とによる前記洗浄体の挟持を解除することを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷機。
  5. 前記ブランケット胴及び前記対向胴が複数ある場合、一つの前記ブランケット胴を洗浄している間は、他のブランケット胴と、これに対向する前記対向胴とによる前記洗浄体の挟持を解除することを特徴とする請求項4に記載の印刷機。
  6. 前記ブランケット胴の周速度と、前記洗浄体の搬送速度とに速度差を設けることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の印刷機。
  7. 前記洗浄体の搬送速度の方が前記ブランケット胴の周速度よりも遅いことを特徴とする請求項6に記載の印刷機。
  8. 前記ブランケット胴を洗浄する場合、前記洗浄体には、その搬送方向と平行な方向に張力を付与することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の印刷機。
  9. 前記洗浄体は、印刷に用いるシートよりも厚いことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の印刷機。
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