JP2001038887A - 印刷装置 - Google Patents

印刷装置

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JP2001038887A
JP2001038887A JP11217206A JP21720699A JP2001038887A JP 2001038887 A JP2001038887 A JP 2001038887A JP 11217206 A JP11217206 A JP 11217206A JP 21720699 A JP21720699 A JP 21720699A JP 2001038887 A JP2001038887 A JP 2001038887A
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JP11217206A
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Toyoo Okamoto
豊雄 岡本
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】省スペースでの設置が可能で、且つ中間転写材
の清掃を確実に簡易に行うことができるクリーニング装
置を備えた印刷装置を提供する。 【解決手段】本発明の印刷装置は、印刷用版ドラム1−
1と、版ドラムに印刷インキを供給する現像装置3と、
版ドラムからインキを転写され受容する中間転写材4−
1を有する中間転写装置4と、中間転写材上のインキを
用紙Sに転写する用紙転写装置5と、用紙転写装置に用
紙を供給する用紙供給装置7と、転写終了後に中間転写
材上の残留インキを清掃するクリーニング装置6を備
え、クリーニング装置6は、ウエブ部材6−8を備え、
且つウエブ部材の未使用側を保持する繰り出しウエブロ
ール6−1と、ウエブ部材の使用済み側を巻き取る巻き
取りウエブロール6−2を備え、ウエブ部材と繰り出し
ウエブロール及び巻き取りウエブロールを印刷装置本体
に着脱自在なマガジンに収納してある構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中間転写材を用い
て単色や多色刷り印刷、フルカラー印刷を行うことがで
きる印刷装置に関し、さらに詳しくは、上記中間転写材
のクリーニング装置に特徴を有する印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一枚の原稿から大量の画像形成が
行える装置として印刷装置があり、この印刷装置にはオ
フセット印刷や孔版印刷などの方式がある。一般にオフ
セット印刷等の印刷技術では、版ドラムに巻装された印
刷用版を被印刷物に押し付け、この圧力により版面上の
色材を被印刷物に付着転移させる機構が用いられてい
る。また、孔版印刷では、上記機械的圧力を利用してイ
ンキを被印刷物面に向け押し出すようになっている。そ
して印刷には単色印刷、多色印刷、フルカラー印刷があ
り、多色やフルカラー印刷の場合には、色重ね処理が必
要となる。
【0003】従来、カラー印刷を行う場合の方式とし
て、印刷用版を版ドラムの外部近傍の版供給装置から給
版搬送して版ドラムに巻き付け、この巻きつけられた版
にインキング装置でインキングした後、ブランケットド
ラムの上にインキを色重ねして転写し、さらにブランケ
ットドラムから用紙に転写する方式(例えば、特公平3
−71983号公報)や、印刷用版としてシリコン系の
薄膜を基体ベースに塗布した版を使い、版はオフセット
印刷機の版胴内部に収納し、必要に応じて版胴の周面に
巻き出してレーザ光線で印刷データを書き込んだ後、こ
の版を用いてオフセット印刷する方式がある。これらの
方式に用いられる版としては、撥水性を有するものが一
例として用いられ、版のクリーニングに際しては、印刷
工による手作業によってインキの拭き取りが行われた
り、手作業でない場合にはインキを溶かす溶剤をかけて
インキを除去することなどが行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで従来の印刷装
置は、ドラムの組み合わせであるために装置が比較的大
型となる。このため、専用の印刷所や工場などに設置さ
れることが多く、オフィス等の比較的狭い場所での設置
が困難な場合が多い。例えば、オフセット印刷装置の場
合では、版胴、ブランケット胴及び圧胴の組み合わせが
必要であるので、フルカラー印刷の場合、上記3胴の組
み合わせに各色のインキ供給装置を加えたものを、色分
解数に応じた数だけ準備する構成となることから、1色
を対象とするオフセット印刷部の構成に対してかなりの
設置面積が必要となる。さらにオフセット印刷の際の作
業である印刷用版のセッティング、インキの調合や印刷
用紙の供給及び色合わせ調整などの作業は熟練を要する
ために専任のオペレータ、いわゆる印刷工が手作業で行
うことが多い。印刷工は、このような作業の他に、印刷
後の印刷機の清掃や各胴のクリーニングなどの作業も手
作業で行うことから、このような熟練がない事務員など
による印刷は殆ど行えないのが現状である。しかも、印
刷機自体も数百万から数千万と大変高価であり、専門の
印刷所などでしか購入できないことが多い。さらに印刷
コストの面でいうと、消耗品の内、印刷用版はPS版と
称される版が最もポピュラーで普及されており、耐刷印
刷枚数は数万枚可能であるが、版の価格が大変高価であ
るために、印刷枚数が数千部単位でないと印刷コストの
点で割に合わないことから、一般のユーザが簡単に入手
することができず、このことからも上述したように印刷
所や工場などの印刷を専門とする職種に限定されるのが
現状である。また、印刷のための作業環境においても、
インクが独特の臭いがすることや、このインクの除去、
清掃に用いられる揮発溶剤の臭いも悪臭であることか
ら、このインクを取り扱う環境が作業者にとって極めて
悪く、作業が苦痛となることからも一般のオフィスに設
置することが困難である。
【0005】一方、孔版印刷機は、操作が簡便で低価
格、つまり印刷機自体の価格は数百万円であるが、消耗
品である孔版の値段が極めて低価格であるので維持コス
トが低い。しかし、孔版印刷装置は、フルカラー印刷を
行うことができず、単色印刷の場合にも穿孔を介したイ
ンクの滲みを印刷方式としている関係上、印刷品質に関
してはオフセット印刷に比べて劣ることが原因して簡易
印刷やOA分野用(事務機分野)等に用途が限られてし
まい、本格的な印刷装置、つまり、画質が高く、カラー
印刷も行える装置としては用いられていないのが現状で
ある。
【0006】本発明は上記事情に鑑みなされたものであ
り、オフセット印刷機、孔版印刷機などの分野で性能、
機械価格、簡便操作性などの問題を解決し、低価格で小
型、コンパクトな印刷装置を提供することを目的とし、
より具体的には、印刷用版上の現像されたインキを一旦
中間転写材に転写し、その後、中間転写材上のインキを
印刷用紙に転写するタイプのカラー印刷が可能な、小
型、コンパクトに構成した新規な構成の印刷装置を提供
することを目的としている。さらには、その印刷装置の
中間転写材のクリーニングを簡易に且つ確実に行うこと
ができる新規なクリーニング装置を備えた印刷装置を提
供することを目的とし、より詳しくは、中間転写材上の
残留インキを揮発溶剤を使用せずに除去することがで
き、大変クリーンな、無臭のクリーニングができるクリ
ーニング装置を提案して印刷職場環境の問題を改善し、
OA分野の事務機等として一般のオフィス等にも設置す
ることができるようにした印刷装置を実現することを目
的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係る発明は、印刷用版と、周面に印刷用
版が巻装された印刷用版ドラムと、該版ドラムに印刷イ
ンキを供給する現像装置と、版ドラムから印刷すべきイ
ンキを転写され受容する中間転写材を有する中間転写装
置と、上記中間転写材に転写されたインキを印刷用紙に
転写する用紙転写装置と、該用紙転写装置に印刷用紙を
供給する印刷用紙供給装置と、上記印刷用紙にインキを
転写終了後に上記中間転写材上の残留インキをクリーニ
ングするクリーニング装置を基本構成として備えた印刷
装置において、上記クリーニング装置は、ウエブ状材質
のクリーニング部材(以下、ウエブ部材と記す)を備
え、且つ上記ウエブ部材の未使用側を保持する繰り出し
ウエブロールと、上記ウエブ部材の使用済み側を巻き取
る巻き取りウエブロールを備え、上記ウエブ部材と繰り
出しウエブロール及び巻き取りウエブロールを、印刷装
置本体に着脱自在なクリーニングマガジンに収納してあ
る構成としたものである。
【0008】そして請求項2に係る発明では、請求項1
記載の印刷装置において、上記クリーニング装置は、上
記中間転写材上の残留インキをクリーニングする際に、
上記繰り出しウエブロールからウエブ部材を繰り出し、
上記中間転写材の搬送方向と同じ方向にウエブ部材を搬
送して、上記巻き取りウエブロールで巻き取る構成とし
たものである。請求項3に係る発明では、請求項1記載
の印刷装置において、上記クリーニング装置は、ウエブ
部材を上記中間転写材の搬送速度の1/10以下の搬送
速度で搬送しながら中間転写材をクリーニングする構成
としたものである。請求項4に係る発明では、請求項1
記載の印刷装置において、上記クリーニング装置の巻き
取りウエブロールは、上記中間転写材からウエブ部材で
拭き取ったインキを、該巻き取りウエブロールの内側に
巻き込むようにウエブ部材を巻き取る構成としたもので
ある。請求項5に係る発明では、請求項1記載の印刷装
置において、上記クリーニング装置は、上記ウエブ部材
が掛け渡され、上記中間転写材に加圧接離する加圧ロー
ラを備えた構成としたものである。
【0009】さらに請求項6に係る発明では、請求項1
記載の印刷装置において、上記クリーニング装置は、上
記中間転写材のクリーニングの際に、上記ウエブ部材を
一定量づつ繰り出すことのできる搬送送り出しローラを
備えている構成としたものである。請求項7に係る発明
では、請求項1または6記載の印刷装置において、上記
クリーニング装置には、上記ウエブ部材の巻き取りウエ
ブロール側の駆動系の一部に、ウエブ部材を送り出す送
り出しローラ側の送り速度より速い速度で巻き取る巻き
取り機構が設けられており、且つ、上記の駆動系の途中
には、ウエブ部材の送り出し速度と巻き取り速度の差を
吸収できるトルクリミッタが挿入されている構成とした
ものである。請求項8に係る発明では、請求項1または
6記載の印刷装置において、上記クリーニング装置に
は、ウエブ部材を一定量づつ送り出す送り出しローラ
と、ウエブ部材を巻き取る巻き取りロールに駆動伝達す
るため、クリーニングマガジンを印刷装置本体に装着す
る際に、印刷装置本体の駆動装置に駆動伝達が可能なよ
うに係合するカップリング装置が設置してある構成とし
たものである。請求項9に係る発明では、請求項1記載
の印刷装置において、上記クリーニング装置のクリーニ
ングマガジンには、該クリーニングマガジンが印刷装置
本体に装着されているか否かを検出する印刷装置本体側
の検出センサーに反応する部材が設けられている構成と
したものである。請求項10に係る発明では、請求項1
記載の印刷装置において、上記クリーニング装置には、
上記ウエブ部材の未使用部の終了を検出することができ
る検出装置が設置してある構成としたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態を
示す印刷装置の概略構成図であり、印刷用版を巻装した
複数の版ドラムと現像装置及び中間転写装置等を備えた
フルカラー対応の印刷装置の一例を示すものである。こ
の印刷装置は、印刷用版が巻装される印刷用版ドラム1
−1とその版ドラム1−1に収納・保持される印刷用版
1−2からなる複数の版ドラム装置1と、印刷用版1−
2に印刷するデータを各版ドラム1−1上で書き込む書
き込み装置2と、各版ドラム1−1上の印刷用版1−2
に印刷インキを供給する現像装置3と、各版ドラム1−
1上の印刷用版1−2に印刷されたインキが転写され一
時的に受容する中間転写材である転写ベルト4−1を持
つ中間転写装置(以下、転写ベルト装置と言う)4と、
転写ベルト4−1に転写されたインキを印刷用紙Sに転
写する転写ローラ5Aを有する用紙転写装置(以下、転
写ローラ装置と言う)5と、転写ローラ装置5に印刷用
紙Sを供給する印刷用紙供給装置7と、印刷用紙Sに転
写された印刷インキを定着する定着装置9と、定着後の
印刷用紙Sを排出する排紙装置10と、排出された印刷
用紙Sを受ける排紙受け装置11と、印刷終了後に転写
ベルト4−1をクリーニングするクリーニング装置6な
どを備えている。また、この構成例では、転写ベルト装
置4を印刷装置本体の中央に一つ配置し、複数の版ドラ
ム装置1を転写ベルト装置4の転写ベルト4−1にそれ
ぞれ対応配置し、各版ドラム1−1に対し現像装置3を
それぞれ配置し、書き込み装置2は各版ドラム1−1の
略上部近傍にそれぞれ配置し、印刷装置本体の下部には
印刷用紙Sの搬送ルートを形成し、該搬送ルートに、印
刷用紙供給装置7、転写ローラ装置5、搬送装置8、定
着装置9、排紙装置10、排紙受け装置11などを順次
配置している。
【0011】図1に示す構成では、従来の印刷機におけ
る問題点の幾つかを解決するため、最も有効にまたは合
理的に各装置ユニットを配置したものである。そして、
装置全体を小型・コンパクト化するために、中間転写装
置を転写ベルト4−1を用いた転写ベルト装置4にして
縦長になるように構成し、その転写ベルト装置4を印刷
装置のほぼ中央に配置し、複数の版ドラム装置1を転写
ベルト装置4の転写ベルト4−1にそれぞれ対応配置し
ていることにより、小型・コンパクト化、省スペース化
が達成できる。尚、従来のオフセット印刷機で中間転写
用に用いられているブランケットドラム方式では、機械
は本構成の2倍以上の大きさになりコンパクトには形成
できない。
【0012】さらに図1の構成では、小型化とコスト低
減のために印刷用版1−2を版ドラム1−1の中に収納
・保持している。これは版ドラムの外部に別に版供給装
置を設けてもよいのだが、図1の構成のように印刷用版
1−2を版ドラム1−1の中に収納することにより、一
般の印刷用版を版ドラムの外部から供給するタイプの印
刷装置、例えば孔版印刷機や水無し枚葉印刷機などに用
いられている版の収納スペースや版の供給装置や排版装
置などが不要となるなど、本構成は遥かに小型化やコス
ト低減化に有利である。また転写ベルト装置4と印刷用
版1−2と版ドラム1−1を有する装置全体でのさらな
る小型化とコスト低減化を図り、性能上も有利になるよ
うに、印刷用版1−2と版ドラム1−1を備えた版ドラ
ム装置1を転写ベルト4−1の左右に対称に配置し、左
右共通の構成となし、全体をバランスよく合理的に配置
している。
【0013】また、図1の構成では、印刷用紙Sのスム
ーズな搬送のためと、なるべく印刷用紙のジャムなどを
低減するためと、転写ベルトの有効な性能手段としての
曲率分離性能を有効に利用して大がかりな分離装置を排
除するためと、また印刷用紙の搬送路を用紙供給から転
写、定着、排紙までをほぼ直線的に構成するようにする
ために、印刷装置本体の下部に印刷用紙Sの搬送ルート
を直線的に形成し、該搬送ルートに、印刷用紙供給装置
7、転写ローラ装置5、搬送装置8、定着装置9、排紙
装置10、排紙受け装置11などを順次配置している。
【0014】以上のように、図1に示す構成の印刷装置
では、版ドラム装置1、書き込み装置2、並びに現像装
置3等は、転写ベルト4−1に対して左右対称に配置し
且つ構成の共通化を図り、装置の小型・コンパクト化、
低コスト化を図ると共に、印刷用紙の搬送のために、印
刷装置本体の下部に印刷用紙Sの搬送ルートを形成し、
用紙供給から転写、定着、排紙までをほぼ直線的に構成
したので、印刷用紙の搬送のためにも安定した性能を確
保できる。
【0015】尚、図1に示すような印刷装置の配置構成
にすることにより上記のような効果が得られるが、本発
明に係る印刷装置はこの構成に限るものではなく、転写
ベルトの片側に全ての版ドラムを直線的に配置し転写ベ
ルトを縦長に配置する構成や、転写ベルトを横長に配置
し、転写ベルトの上に版ドラムを並設する構成等とする
こともでき、種々の配置構成とすることができる。
【0016】次に図1に示す印刷装置の各部の構成につ
いて述べる。まず、フルカラー印刷の各色に対応する各
版ドラム装置1の版ドラム1−1内には、未使用の印刷
用版1−2が巻き付けられている版供給ロール1−2−
1と、使用済みの版を巻き取る巻き取りロール1−2−
2から構成される版供給機構が収納されており、版供給
ロール1−2−1から送り出された版の未使用部分は、
版ドラム1−1のスリット状の開口から外部に出て版ド
ラム1−1の外周に巻き付けられて保持され、印刷終了
後は、版の使用済部分が版ドラム1−1のスリット状の
開口から版ドラム内に戻り、巻き取りロール1−2−2
にて巻き取られる構成となっている。従って版供給は、
版ドラム1−1内部に収納された版供給機構により新し
い版が自動で版ドラム表面に供給され、印刷終了後は使
用済み部分の版が自動で版ドラム内に巻き取られて、次
の新しい版が版ドラム表面に供給されるようになってい
【0017】この印刷用版1−2並びに版ドラム1−1
は図1から明らかなように、フルカラー印刷の基本色
(プロセス色)の分だけ、例えばイエロー(Y)、マゼ
ンタ(M)、シアン(C)の各色のインキに対応する分
だけ用意されており、さらに文字や墨入れなどのための
黒(Bk)インキのためにもう一つの版と版ドラムがあ
り、全部で4色分の版と版ドラムを具備している。ま
た、各版ドラム装置1に対応して小型でコンパクトな構
成の現像装置を配備している。
【0018】各版ドラム装置1にそれぞれ設けられた書
き込み装置2は、版ドラム1−1の上に上下昇降できる
ように構成されたサーマルヘッド(感熱書き込み装置)
であり、版ドラム1−1に巻き付けられた印刷用版1−
2に印刷用のデータを書き込む時に下降し版ドラムに接
触してデータを書き込み、その後上昇して待機している
装置である。ここで、印刷用版1−2としては例えば感
熱性で撥水性の印刷用版が用いられ、この感熱性撥水性
印刷用版1−2は撥水性を有する材料からなり、加熱さ
れたところの撥水性が材料の特性から失われ、撥水性の
逆、すなわち親水性に変わる性質を有しており、サーマ
ルヘッドからなる感熱書き込み装置2により簡易に潜像
の書き込みを行うことができる。より具体的に述べる
と、印刷用版1−2としては例えば本出願人が先に提案
した(特開平3−178478号公報等)感熱性撥水性
印刷用版が用いられており、この感熱性撥水性印刷用版
1−2は、ポリエチレン・テレフタレート(PET)か
らなる基材上に含フッ素アクリレート材料からなる撥水
層を備え、サーマルヘッドなどの書き込み装置2によっ
て印刷データに応じて書き込みが行われると、その書き
込み内容に応じて親水部と撥水部とが形成され、潜像と
なる親水部にインキを付着させることができるようにな
っている。尚、上記の例ではサーマルヘッドを用いた書
き込み装置の例を示したが、書き込み装置としてはこの
他、レーザ光による書き込み装置等も用いることができ
る。また、版ドラム1−1に印刷用版1−2を巻装して
から書き込む例を示したが、印刷用版に書き込んでから
(あるいは書き込みながら)版ドラムに巻き付けるなど
の方法も採用することが可能である。
【0019】各版ドラム装置1にそれぞれ設けられた現
像装置3は、版ドラム1−1上で書き込み装置2により
印刷データを書き込まれた印刷用版1−2に対して各色
(イエロー、マゼンタ、シアン、黒)の印刷インキを供
給する装置である。この現像装置3は、版ドラム1−1
上の版にインキを付与する現像ローラ3−3と、インキ
補充用のインキマガジン3−1と、インキマガジン3−
1から供給されたインキを現像ローラ3−3との間に溜
めるためのインキ溜め部3−2と、インキ溜め部3−2
の下部に設けられ該インキ溜め部3−2から現像ローラ
3−3に供給されたインキを適性の厚みに規制するブレ
ード3−4と、現像ローラ3−3上で回転揺動しブレー
ド3−4通過後のインキ層をより均一に均す揺動ローラ
3−5などから主に構成されている。そして適正な量の
インキが現像ローラ3−3に供給されると、現像装置3
の現像ローラ3−3は版ドラム1−1に押しつけられ、
印刷用版1−2の前記に説明した印刷データを書き込ん
だ潜像部分にインキが付着転移する。このように現像装
置3から印刷用版1−2の印刷データに該当するところ
にインキが転移することにより、版ドラム1−1上には
印刷インキの画像ができるわけである。
【0020】転写ベルト装置4は、既に述べたように各
版ドラム1−1上の版1−2に現像されたインキが転写
され一時的に受容するゴム製の転写ベルト4−1を持つ
装置であり、転写ベルト4−1は駆動ローラ4−3や従
動ローラ等の複数のローラに掛け渡されている。この転
写ベルト4−1により複数枚の印刷をするためには、転
写ベルト4−1は各版ドラム1−1から繰り返しインキ
の供給を受け、その都度転写ベルトから印刷用紙にイン
キを転写するため、転写ベルト上の前回までのインキが
乗った位置に再度版ドラムが出会わなければならない。
そのため、転写ベルトの周長は版ドラムの整数倍の長さ
に設定されている。
【0021】転写ベルト4−1を構成するゴムは一般に
はニトリルゴムまたはウレタンゴムなどの材料でできた
物である。またその表面は、インキの版ドラム1−1か
らの転移と印刷用紙へのインキの転移などを加味した表
面粗さが施されている。また、転写ベルト装置4の転写
ベルト4−1の内側には、各版ドラム1−1に対応する
位置に印刷時に転写ベルト4−1を版ドラム1−1に加
圧し、印刷終了時には転写ベルト4−1を版ドラム1−
1から解離させるプラテンローラ4−2が設けられてお
り、版ドラム1−1にインキ画像ができた後、転写ベル
ト4−1内のその画像のできた版ドラム1−1に該当す
るところのプラテンローラ4−2が版ドラム1−1に転
写ベルト4−1を押し当てるように加圧し、版ドラム1
−1上のインキ画像を転写ベルト4−1に転移させる。
【0022】尚、転写ベルト装置4の各プラテンローラ
部分には、プラテンローラ4−2と、そのプラテンロー
ラ4−2を版ドラム1−1に対して選択的に加圧する図
示しない加圧機構とを備えており、このプラテンローラ
4−2と加圧機構は各版ドラム1−1に該当する位置に
それぞれ設けられている。
【0023】版ドラム1−1上にインキによる画像が形
成されると、前述したようにプラテンローラ4−2とそ
の加圧機構の作用で転写ベルト4−1がインキの載った
版に押し付けられるから当然インキは転写ベルト4−1
に転移する。そのようにして必要な色のインキ画像の形
成及び転移が各版ドラム部分で行われる。図1の印刷装
置では、4つの版ドラム1−1に対してカラー印刷など
に必要なイエロー、マゼンタ、シアン、黒の各色のイン
キが用意されているので、4つの版ドラム上にイエロ
ー、マゼンタ、シアン、黒の各色のインキ画像を形成し
た後、転写ベルト4−1の同じ位置に重ね合わせて転移
させればフルカラー印刷が可能となる。また、4つの版
ドラムから特定のものを選択すれば、1色刷り、2色刷
り、3色刷り等の選択印刷や特色印刷が可能となる。各
版ドラムからのインキが転移した転写ベルト4−1は、
転写ベルト装置4の最下端部分に搬送されてきて、転写
ローラ装置5により印刷用紙Sと合わされ、最終的に印
刷用紙S上にインキが転移される。
【0024】さて、転写ベルト装置4のその他の重要な
構成部分は、転写ベルト4−1を駆動する駆動ローラ4
−3と、転写ベルト4−1に張力を与えているテールロ
ーラ4−4であり、転写ベルト装置4の最下端部分に位
置するベルト駆動ローラ4−3の直下には、図1に示す
ように、転写ベルト4−1と共に印刷用紙Sを圧着搬送
する転写ローラ装置5の転写ローラ5Aが配設されてい
る。
【0025】また、その他の重要な構成として、インキ
転写後の印刷用紙Sが転写ベルト4−1に巻き付くのを
防止するために、転写ベルト4−1から印刷用紙を剥離
分離するための構成が必要である。従来の印刷機などで
は、転写ドラム等に機械的に転写前の紙を咥えさせて紙
搬送を行い転写後分離する装置とか、あるいは剥がし分
離爪などを備えた分離ドラムなどの方法が採られている
が、何れも高価で構成が複雑であり、不安定で紙ジャム
の原因にもなっている。
【0026】本構成の転写ベルト装置4ではそのような
ことの解決手段として、ベルトの特性を利用した曲率分
離部を転写ベルトの一部に備えたことが特徴の一つであ
る。すなわち図1に示す構成の転写ベルト装置4では、
転写後の印刷用紙を分離する位置に、小径の分離ローラ
4−5を備えており、この分離ローラ4−5に掛けられ
たベルト部分の曲率が非常に小さくなるようにしてい
る。このため印刷用紙Sは用紙自身の腰の強さと、転写
ベルト4−1の曲率が小さくなっている部分(分離ロー
ラ4−5に掛けられた部分:分離部)の作用により、ベ
ルトに巻き付かずに自然に剥がれるように搬送され、自
動的に印刷用紙は転写ベルト4−1から剥離分離され、
搬送装置8側に送られる。
【0027】また、図1に示す印刷装置において、転写
ベルト装置4の下部に対向して設置された転写ローラ装
置5は、転写ベルト4−1上の印刷インキを印刷用紙S
に加圧転写する転写ローラ5Aと、この転写ローラ5A
を転写ベルト4−1に対して接離する接離機構5B(転
写ローラ支持アーム、カム、スプリング等で構成され、
カムでアームを揺動してローラを接離させる機構)から
構成されている。そして転写ベルト4−1上の印刷イン
キが丁度真下に来るときに合わせて印刷用紙供給装置7
及びレジストローラ7Aにより印刷用紙Sが供給され、
そのときのタイミングに合わせて転写ローラ5Aが転写
ベルト4−1に接触され、印刷用紙Sを転写ベルト4−
1に加圧し且つ用紙を搬送し、転写ベルト4−1上の印
刷インキを印刷用紙Sに転写させる。
【0028】一方、前述のクリーニング装置6は、転写
ベルト4−1上の印刷インキが印刷用紙Sに転写され印
刷が完了した際に転写ベルト4−1を清掃する役目であ
り、次の印刷工程に備え、ウエブ等のクリーニング部材
により転写ベルト4−1上から前の印刷の残留インキを
除去しクリーニングする。尚、本発明の印刷装置では、
この転写ベルト4−1をクリーニングする際のクリーニ
ング装置に特徴を有するものであるが、そのクリーニン
グ装置の詳細については後述する。
【0029】印刷用紙供給装置7は、印刷用紙Sの収納
部や給紙ローラ等からなり、印刷のタイミングに合わせ
て印刷用紙Sを転写部に向けて一枚づつ給紙する。搬送
装置8は図1の例では搬送ベルトからなり、印刷インキ
が転写され転写ベルト4−1から分離された印刷用紙S
を次工程の定着装置9まで搬送する。定着装置9は印刷
用紙S上の生乾き状態のインキを紙に強固に定着する装
置であり、定着ローラ9Aと、該定着ローラ9Aに圧接
する加圧ローラ9Bとからなり、印刷インキの定着で
は、定着ローラ9Aは、印刷インキの溶剤を吸収する耐
油性のゴム(例えばシリコンゴーム、フッ素ゴム等)か
ら構成されるローラである。また、定着ローラの内部に
定着を促進するための熱源(電気ヒータ、ハロゲンラン
プ等)を設けると、より良好な定着となる。上記定着後
の印刷用紙Sは、一対のローラ等からなる排紙装置10
により機外に排出され、排出された印刷用紙Sは、印刷
装置本体側部に設置されている排紙受け装置11のトレ
イ上に排紙される。
【0030】以上、本発明に係る印刷装置の一実施形態
について図1を参照して説明したが、本発明の印刷装置
はフルカラー印刷が可能な印刷装置で、フルカラーに必
要な各色のプロセスインキを印刷する4つの同じような
構成の印刷部を持つ印刷装置である。そして、その各印
刷部で印刷用版を収容する版ドラム装置1は、印刷用版
を版ドラム内部に収容し、必要なときに新品に自動的に
交換して使用済み部分を巻き取り、新規な版への交換を
版ドラム部で自動的に行うことができるようになってい
る。このような版ドラムを用いる印刷装置では、従来は
PS版を版ドラムに手動で巻き付け位置合わせなど全て
を人手で行っていたので、印刷終了後は版の交換取り付
けもまた大変な作業であり、印刷の作業効率を著しく非
効率にしていた点であるが、本発明の印刷装置ではその
点を格段に改善できるものである。
【0031】また従来のオフセット印刷機などでは、中
間転写材として各色毎にブランケットドラムを具備して
おり、例えばフルカラー印刷の場合には4つのブランケ
ットドラムを必要としていた。そして現状のオフセット
印刷機等では、印刷用紙の上で4つのブランケットドラ
ム上の印刷インキを重ね合わせてフルカラー印刷を行っ
ている。これに対して本発明では、中間転写材である転
写ベルト4−1上で4色のインキを重ね合わせた後、一
度に印刷用紙に転写する原理である。そのためにはプロ
セス上のインキの特性、転写ベルトの性質などがそれを
可能ならしめるような性質と性能を備えているのは言う
までもない。上記のように本発明の印刷装置では転写ベ
ルト4−1は一つの装置で済むため、印刷装置の小型化
に大変寄与している。また中間転写装置が一つで済んで
いるため、機械価格の低減化にも大変寄与していること
になる。
【0032】以上のように、中間転写材に転写ベルトを
用いたタイプの印刷装置は従来のオフセット印刷機等に
比べて小型化でき、機械価格も低減できるため、今まで
以上に市場性を広げることができる。従って専門の印刷
業だけでなく、OA分野、事務機分野でも使用できるこ
とになる。しかし、印刷用版を使った印刷装置は一般に
は粘着性のインキを使うため、次の印刷用版を印刷する
時は、転写ベルト等の中間転写材上に残留している前の
印刷用版のインキをクリーニングする必要がある。
【0033】粘着性のインキの中間転写材からのクリー
ニングには、現在、揮発溶剤を中間転写材につけ、イン
キをある程度溶かしてからウエブのような物で拭き取る
ことしかできていない。しかし、揮発溶剤を用いるクリ
ーニング法では、特に揮発溶剤の臭気が強く、作業環境
を悪化させる恐れがあるため、OA分野、事務機分野で
の使用はできなかった。そこで本発明では、新規なクリ
ーニング装置を新たに提案することでその点を解決する
ものである。また、前述のような機械の価格やコンパク
ト性のためにも、本発明に係るクリーニング装置はコン
パクトで低コストなクリーニング装置として寄与するこ
とができ、印刷装置全体の目的にもかなうものである。
尚、本発明は印刷用版上の現像されたインキを一旦中間
転写材に転写し、その後、中間転写材上のインキを印刷
用紙に転写する印刷装置であり、図1の実施例では中間
転写材に転写ベルトを用い、クリーニング装置は転写ベ
ルト上の残留インキをクリーニングするクリーニング装
置であるが、以下に示すクリーニング装置は、転写ドラ
ムを用いた中間転写装置のクリーニング装置としても有
効に使用することが可能である。
【0034】以下、本発明の印刷装置に適用されるクリ
ーニング装置の具体例についてさらに詳細に説明する。
図2にクリーニング装置6の構成例を示す。図2のクリ
ーニング装置6は、クリーニング部材としてウエブ部材
6−8を使用し、一つの画像の印刷完了後、中間転写材
である転写ベルト4−1上の残留インキをウエブ部材6
−8で拭き取りクリーニングする装置である。
【0035】上記クリーニング装置6のウエブ部材6−
8には不織布等の布、またはパルプなどからなるウエブ
等を使用する。図2に示すように、クリーニング装置6
の構成部材は箱状のケースからなるクリーニングマガジ
ン(以下、マガジンと記す)6−10内に収納されてお
り、このマガジン6−10内には、ウエブ部材6−8の
未使用部分側が巻き付けられている繰り出しウエブロー
ル6−1と、ウエブ部材6−8のクリーニング後の使用
済み部分を巻き取る巻き取りウエブロール6−2が設け
られており、両ロールから転写ベルト4−1に向けて引
き出されたウエブ部材6−8の転写ベルト4−1をクリ
ーニングする位置には、該ウエブ部材6−8を掛け渡さ
れたウエブ加圧ロール6−5が設けられている。この加
圧ローラ6−5は、マガジン6−10に略中央部を揺動
自在に軸支されたへの字型形状の揺動レバー6−9の揺
動端側において回転自在に支持されており、揺動レバー
6−9の他端側は図示しない加圧駆動手段に連結されて
いる。そして、印刷完了後のクリーニングの際には、揺
動レバー6−9が図示しない加圧駆動手段により転写ベ
ルト4−1側に揺動されることでウエブ部材6−8が加
圧ローラ6−5と共に転写ベルト4−1に当接され、ウ
エブによる転写ベルト上の残留インキの拭き取りが行わ
れるように構成されている。尚、中間転写装置側の転写
ベルト4−1の裏面には、クリーニング装置6のウエブ
加圧ローラ6−5の圧力を受ける加圧受けローラ4−
6,4−7が配設されており、クリーニング装置6のウ
エブ加圧ローラ6−5と中間転写装置側の加圧受けロー
ラ4−6,4−7の間に転写ベルト4−1を挟むことに
よりウエブによるクリーニングが行われる。
【0036】本実施例のクリーニング装置6は、粘着性
の印刷インキを転写ベルト4−1からクリーニングする
際に、インキを溶かす溶剤を使わない乾式クリーニング
方式のため、転写ベルト4−1側にも工夫が施されてい
る。すなわち転写ベルト4−1の表面にはインキを適当
に付着するが、インキを程よく拭き取ることができるよ
うな撥水性・撥油性の材料が塗布されている。この塗布
材としてはフッ素系の材料やシリコン系の材料が適当で
ある。インキの付着と撥水性・撥油性の度合いは塗布材
の材料の表面エネルギーが10dyn/cm以上で30dyn/
cm以下ならばよい。また塗布の仕方として、塗布厚みで
も程よく下地が露出する程度に塗るのもよい。本実施例
の印刷装置では、上記のような材料を表面に塗布された
転写ベルト4−1を用いているので、インキを拭き取る
のに揮発性の溶剤などを使用することなく乾式のクリー
ニング装置6のウエブ部材6−8で拭き取ることができ
る。
【0037】次に図2のクリーニング装置6のより具体
的な構成について説明する。クリーニング装置6は前述
したようにウエブ部材6−8を使用して転写ベルト4−
1から残留インキを拭き取るわけであるが、ウエブは当
然、消耗材であるので、消耗材であるウエブの交換が必
要になる。そのためウエブ部材6−8は、印刷装置に対
して着脱自在で交換可能なマガジン6−10に収納して
ある。そして交換の際には、マガジン6−10を印刷装
置から外して機外に取り出し、ウエブ部材6−8をロー
ルごと交換する。また、クリーニング装置のコストにも
よるが、低価格に製作できる場合は、マガジン6−10
ごと交換するのもよい。いずれにしても印刷装置本体に
対して交換可能なマガジン内に消耗品であるウエブ部材
を収容してあるクリーニング装置6であり、ウエブ部材
6−8の交換を容易に行えるようになっている。
【0038】さて、クリーニング装置6のマガジン6−
10内に収納されているウエブ部材6−8で転写ベルト
4−1をクリーニングする際には、転写ベルト4−1と
ウエブ部材6−8を搬送しながらクリーニングするが、
その際、クリーニング効果として転写ベルト4−1と同
方向にウエブ部材6−8を搬送しながらクリーニングす
るとよい。この時、ウエブ部材6−8と転写ベルト4−
1の搬送速度の相対的速度差が問題であり、特に転写ベ
ルト4−1の速度の1/10以下の速度でウエブ部材6
−8を搬送するのがクリーニング性の点で良い効果があ
る。また、ウエブ部材6−8の適度な搬送速度は、拭き
取ったインキを適度に移動し、ウエブ部材6−8の新し
い面を転写ベルト4−1に供給しながら拭き取ることが
できる速度である。この点でもウエブ部材6−8の搬送
速度は、最低限のウエブの消費でクリーニング効果を上
げることができるように転写ベルトの搬送速度の1/1
0以下がよい。既に述べたように、ウエブ部材6−8は
布製の材料で不織布などが最適であるが、転写ベルト4
−1に押し当てるには加圧できる構成のローラなどの部
材に掛け渡されている必要があり、図2に示す実施例で
は加圧ローラ6−5が設置してある。また、この加圧ロ
ーラ6−5による加圧は、当然最適な加圧力が必要であ
り、5kgf/mm2程度の加圧力が最適である。
【0039】図2に示すようにウエブ部材6−8はロー
ル状に巻かれている状態に製作されているのが一番理想
的ではあるが、場合によっては折り畳んだ状態のウエブ
部材でもよい。図2のように繰り出しウエブロール6−
1に巻かれたり、あるいは折り畳まれたウエブ部材を一
定量ずつ繰り出すために、本実施例では、マガジン6−
10内に一対の送り出しローラ6−3,6−4を備えて
いる。すなわち、単に繰り出しウエブロール6−1の一
定量回転でウエブを繰り出すと、当然ながら使用と共に
ロール径は減少するため、一定の量のウエブを繰り出す
ことができなくなる。そのため、一定速度で回転する一
対の送り出しローラ6−3,6−4を設けてウエブの送
り出し量を制御する構成が必要である。
【0040】また、送り出し性能と同じく、巻き取る側
の巻き取りウエブローラ6−2の方もウエブを巻き取る
につれてロール外径が段々大きくなるため、巻き取りも
一定量ずつ巻き取る必要があるが、ウエブ部材6−8は
繰り出しウエブロール6−1から送り出しローラ6−
3,6−4、加圧ローラ6−5などを経由して巻き取り
ウエブロール6−2に至る間、ピンと張っている必要が
あるため、巻き取り側のロール6−2はウエブの送り出
し側よりも必ず速い速度で巻き取っている必要がある。
そのため、巻き取り側のロール6−2の駆動系には必ず
前記の送り出し速度と巻き取り速度の差を吸収する機構
が必要である。そこで本実施例のクリーニング装置で
は、図6に示すようにマガジン6−10の後部にある駆
動系の機構に、トルクリミッタ装置6−2−4が設けら
れている。
【0041】ここでクリーニング装置の駆動系について
より具体的に説明する。図6において、クリーニング装
置の駆動系では、送り出しローラ6−3のマガジン6−
10の壁面から飛び出している軸6−3−1の先端に、
印刷装置本体側の駆動装置に設けられている駆動伝達用
カップリング装置6−3−2の切り欠き部に係合するピ
ンが植えてある。そしてこのカップリング装置6−3−
2の切り欠き部に係合するピンを介して送り出しローラ
6−3の軸6−3−1には印刷装置本体の駆動装置から
駆動力が伝達される。また、上記カップリング装置6−
3−2は、印刷装置本体側の駆動軸6−3−3の一端側
に固定されていて、駆動軸6−3−3の他端側には歯車
6−3−4が取り付けられている。さらに上記歯車6−
3−4に噛み合う歯車6−2−5が設けられており、こ
の歯車6−5−2はトルクリミッタ6−2−4を介して
駆動軸6−2−3の一端側につながっている。そして駆
動軸6−2−3の他端側には上記と同様の駆動伝達用の
カップリング装置6−2−2が設けられており、このカ
ップリング装置6−2−2の外周部には突起部が設けら
れ、この突起部が巻き取りウエブロール6−2の軸6−
2−1側に設けた切り欠き部に係合して駆動を伝達する
ようになっている。また、上記の2つの歯車6−2−
4,6−2−5の何れか一方には、別途の図示していな
い歯車が係合しており、その歯車を介して印刷装置本体
側の駆動装置と連結され、該印刷装置本体側の駆動装置
によりクリーニング装置を駆動できるようになってい
る。尚、当然ながらマガジン6−10の着脱時には、上
記の2つのカップリング装置6−2−2,6−3−2の
部分で簡単に切り離しができるようになっている。
【0042】以上のように、本実施例のクリーニング装
置の駆動系では、ウエブ部材の送り出しローラ6−3と
巻き取りウエブロール6−2が駆動機構で連結さてお
り、且つ駆動機構の2つの歯車6−3−4,6−2−5
の歯数比の設定により適度な速度関係を持たせることが
でき、ウエブ部材を送り出す送り出しローラ6−3側の
送り速度より速い速度で巻き取りウエブロール6−2を
回転して巻き取ることができる。また、上記の駆動機構
の途中には、トルクリミッタ6−2−4が挿入されてい
るので、ウエブ部材の送り出し速度と巻き取り速度の速
度差を吸収することができる。
【0043】ところで上記クリーニング装置6のマガジ
ン6−10は印刷装置本体に着脱自在に設けられている
ので、マガジン6−10の装着忘れ、装着ミスなどの不
具合を防ぐために、マガジン6−10が印刷装置本体に
装着されているか否かの確認のため、図6に示すよう
に、印刷装置本体側にはマガジンの装着を検知するセン
サー6−6−1が設けられており、マガジン6−10側
には、該マガジン6−10が印刷装置本体に装着されて
いるか否かを検出する印刷装置本体側のマガジン検出セ
ンサー6−6−1に反応する部材6−6が設けられてい
る。この反応部材6−6としては、機械的突起や光反射
材などからなり、センサー側のタイプに応じて適宜選択
されるものである。尚、図6の例では、マガジン6−1
0側に反応部材6−6として機械的突起を設け、印刷装
置本体側の検出センサー6−6−1には光源と受光素子
からなる透過式の光感応型センサーを用いた例である。
【0044】また、マガジン6−10が印刷装置に装着
されていても、ウエブ部材6−8が無くなったらクリー
ニングができないので、ウエブ部材の未使用部の終了を
検知するセンサーとその感応部材が必要である。そこで
図2に示すクリーニング装置の例では、ウエブ部材6−
8の送り出しローラ6−3に掛け渡された所に光源と受
光素子からなる反射式の光感応型センサーをウエブ部材
終了検知センサー6−7として設置し、この光感応型セ
ンサーでウエブ部材からの反射光を検知し、ウエブ部材
の終了を判別している。この場合、ウエブ部材6−8は
白色にし、送り出しローラ6−3は黒色にしてあり、ウ
エブ部材6−8が有るうちは光反射があるが、ウエブ部
材が無くなると送り出しローラ6−3からの光反射が無
いため、ウエブ部材6−8の終了を容易に検出できるよ
うになっている。
【0045】以上が本発明の印刷装置に具備されるクリ
ーニング装置とそのマガジンに関連する構成の説明であ
るが、さらに本発明に係る印刷装置のクリーニング装置
に関する説明を続ける。図1に示す印刷装置において
は、中間転写材として転写ベルト4−1を用いた例を示
しているが、中間転写材に転写ドラムを用いることも可
能である。しかし、中間転写材に転写ベルトを用いる場
合と転写ドラムを用いる場合とではクリーニングの仕方
が異なるので、ここではその違いについて説明する。
【0046】まず中間転写材に転写ベルトを使うタイプ
の場合、印刷に必要な搬送精度の制御搬送が大変困難な
技術的課題となる。すなわち転写ベルトは蛇行やスリッ
プが生じることが基本的性質のため、従来は印刷用版を
用いる印刷機には不向きと考えられていた。また、印刷
用版を用いる印刷機では中間転写材上のインキを印刷用
紙に転写後、中間転写材上に残留インキが存在するた
め、残留インキの部分に再度正確に版ドラムからインキ
の供給を受けないと、残留インキと再度の新規インキの
画像が二重になり、ドットが太ったりして良好な画像が
得られないという問題がある。
【0047】転写ベルトの蛇行やスリップを抑える方法
については色々考えられているが、本発明にかかる印刷
装置では、蛇行、スリップが多少有っても問題にならな
い工夫がしてある。すなわち本発明に係る印刷装置にお
いては、クリーニング装置により印刷中にも残留インキ
が再度転写しない程度にクリーニングすることができる
ように構成しており、この印刷中の残留インキが再度転
写しない程度のクリーニングをハーフクリーニング方法
と名づけている。
【0048】このハーフクリーニングを可能にするため
には、転写ローラ装置5の転写ローラ5Aが転写ベルト
4−1に加圧しインキを印刷用紙Sに転写後の位置から
次の印刷が開始される位置、すなわち最初の版ドラムが
転写ベルトにインキを転写する位置迄の間にクリーニン
グ装置があることが必須になる。また、印刷中にハーフ
クリーニングを行うためには、前述のようにウエブ部材
を用いて簡単に転写ベルトから乾式でインキを拭き取る
ことが必要である。そのため、前述したように転写ベル
トに適度な撥水性・撥油性の材料を塗布してある転写材
を用いることが必須となる。
【0049】しかしインキの性質や転写ベルトの性質、
印刷速度などにより、上記の工夫だけでは十分なハーフ
クリニングが達成できないこともある。そのような場合
は、クリーニング用のウエブ部材6−8に事前にインキ
を多少溶かす不揮発性の溶剤、例えばパラフィン系、も
しくはオレフィン系の水との乳化溶剤などの無臭の溶剤
を湿らせておくことも有効である。このようなウエブ部
材に不揮発性溶剤を湿らせたウエットウエブ方式では、
乾式よりさらにクリーニング性が改善できる。また、ウ
エブ部材6−8に事前にインキを溶かす溶剤を染み込ま
せていない場合は、図3に示すように、クリーニング装
置6のマガジン6−10内の加圧ローラ6−5の手前に
不揮発性溶剤を染み込ませた発泡性の塗布ローラ6−1
1を設置し、クリーニングする直前に発泡性の塗布ロー
ラ6−11でウエブ部材6−8に不揮発性溶剤を塗布す
るようにしても良い。
【0050】以上のような工夫により、本発明に係る印
刷装置ではハーフクリーニングが可能となり、そのた
め、中間転写材に転写ベルトを使用し、蛇行やスリップ
が多少あっても良好な印刷が可能となる。そして、中間
転写材に転写ベルトが使用できると印刷装置の小型化と
コストの低減に役立つことは前述した通りである。
【0051】次に中間転写装置に転写ドラムを用い、そ
の転写ドラムに転写材を巻き付けて使用するタイプで
は、転写ドラムは版ドラムと正確に同期して回転させる
ことができ、印刷の必要精度を比較的容易に確保するこ
とができる。そのためクリーニングは一連の画像の印刷
が完了してからクリーニングを行うことで十分である。
そのため、クリーニング装置の配置位置は特に限定され
ないのである。しかし、転写ドラムに巻き付ける転写材
に、程よい撥水性・撥油性の材料を塗布した転写材を用
いることと、ウエブ等により乾式でクリーニングを行う
ことは、転写ベルトの場合と同様である。
【0052】さて、以上に示した例においては、転写ベ
ルト4−1にウエブ部材6−8を直接押し当て加圧ロー
ラ6−5で加圧してクリーニングする場合について述べ
たが、別の方法で転写ベルト上の残留インキを除去する
方法を以下に述べる。図4は本発明に係るクリーニング
装置の別の構成例を示しており、この例では、揺動レバ
ー6−9に軸支され、揺動レバー6−9を介して図示し
ない加圧機構で転写ベルト4−1に直接押し当てられ加
圧されるクリーニングローラ6−5−1を設け、このク
リーニングローラ6−5−1で転写ベルト4−1上のイ
ンキを取り、クリーニングローラ6−5−1上のインキ
をウエブ部材6−8で拭き取る構成としたものである。
また、この構成の場合、送り出しローラ6−3から巻き
取りロール6−2に至る間のウエブ部材6−8は、クリ
ーニングローラ6−5−1に対向して配置された対向ロ
ーラ6−12に掛け渡されており、その対向ローラの手
前には、必要に応じてウエブ部材6−8に不揮発性溶剤
を塗布する塗布ローラ6−11が設けられる。尚、クリ
ーニングローラ6−5−1としては、材質または表面が
インキを取ることができる粘着性の材料からなるローラ
が用いられる。より具体的には、例えばロール材質とし
てブタジエンゴムなどが最適である。また、粘着性のロ
ーラに比べてインキの取れる程度は多少落ちるが金属等
のローラでも用いることが可能であり、中間転写装置が
転写ドラムの場合には、クリーニングは前述したように
印刷完了後に行うので、クリーニング時間を十分取るこ
とができるので、金属ローラでも使用可能である。
【0053】上記のようなインキを取る粘着性のローラ
または金属ローラなどをクリーニングローラ6−5−1
として用いた場合、クリーニングローラ6−5−1はイ
ンキを転写ベルト4−1から剥ぎ取るとすぐにその表面
がインキで汚れるため、クリーニングできなくなる。そ
のため、クリーニングローラ6−5−1をクリーニング
する必要があり、図4の構成例ではウエブ部材6−8で
クリーニングローラ6−5−1上のインキを拭き取るよ
うに構成している。また、このような構成の場合にも、
ウエブ部材にインキを溶かす不揮発性溶剤を染み込ませ
るか、あるいは図4のように塗布ローラ6−11を用い
てウエブ部材に不揮発性溶剤を塗布することにより、良
好なクリーニングが達成できる。さらにまた図5に示す
別の構成例のように、クリーニングローラ6−5−1に
対しても不揮発性溶剤を染み込ませた塗布ローラ6−5
−2を設け、クリーニングローラ6−5−2にも不揮発
性溶剤を塗布することにより、さらに良好なクリーニン
グが達成できる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の印
刷装置においては、印刷用版と、周面に印刷用版が巻装
された印刷用版ドラムと、版ドラムに印刷インキを供給
する現像装置と、版ドラムから印刷すべきインキを転写
され受容する中間転写材を有する中間転写装置と、上記
中間転写材に転写されたインキを印刷用紙に転写する用
紙転写装置と、該用紙転写装置に印刷用紙を供給する印
刷用紙供給装置と、上記印刷用紙にインキを転写終了後
に上記中間転写材上の残留インキをクリーニングするク
リーニング装置を基本構成として備えているので、従来
のオフセット印刷機などから比べて小型、コンパクトで
低価格な印刷装置を提供することができる。そして請求
項1記載の印刷装置においては、上記クリーニング装置
は、ウエブ状材質のクリーニング部材(ウエブ部材)を
備え、且つ上記ウエブ部材の未使用側を保持する繰り出
しウエブロールと、上記ウエブ部材の使用済み側を巻き
取る巻き取りウエブロールを備え、上記ウエブ部材と繰
り出しウエブロール及び巻き取りウエブロールを、印刷
装置本体に着脱自在なクリーニングマガジンに収納して
ある構成としたので、ウエブ部材を用いた着脱自在なコ
ンパクトなクリーニング装置により中間転写材を乾式ク
リーニングでき、揮発性溶剤を用いない大変クリーンな
無臭のクリーニングが実現でき、印刷職場環境の改善を
図ることができる。また、印刷装置本体からマガジンご
と外してウエブ部材の交換等を簡便に行うことができる
ので、クリーニング装置のメンテナンスが容易で一般の
事務員等でも簡単に取り扱うことができる。そのため、
印刷専門分野に限らず、OA分野等の事務機として一般
のオフィス等にも設置することができる。また乾式クリ
ーニングで且つ簡便な小型のクリーニング装置なので、
価格も大変安くでき、印刷装置の更なる小型、コンパク
ト化、低価格化を図ることができる。
【0055】請求項2に係る発明では、請求項1記載の
印刷装置において、上記クリーニング装置は、上記中間
転写材上の残留インキをクリーニングする際に、上記繰
り出しウエブロールからウエブ部材を繰り出し、上記中
間転写材の搬送方向と同じ方向にウエブ部材を搬送し
て、上記巻き取りウエブロールで巻き取る構成としたの
で、中間転写材の搬送を阻害することなくウエブ部材で
残留インキを拭き取ることができ、また、ウエブ部材の
インキを拭き取った使用済み部分は巻き取りウエブロー
ラに巻き取られ、繰り出しウエブローラから新しいウエ
ブ部材が繰り出されるので、常に良好なクリーニングを
行うことができる。また、請求項3に係る発明では、請
求項1記載の印刷装置において、上記クリーニング装置
は、ウエブ部材を上記中間転写材の搬送速度の1/10
以下の搬送速度で搬送しながら中間転写材をクリーニン
グする構成としたので、中間転写材に対してウエブ部材
を適度な速度で摺接してインキを拭き取ることができ
る。さらに請求項4に係る発明では、請求項1記載の印
刷装置において、上記クリーニング装置の巻き取りウエ
ブロールは、上記中間転写材からウエブ部材で拭き取っ
たインキを、該巻き取りウエブロールの内側に巻き込む
ようにウエブ部材を巻き取る構成としたので、ウエブ部
材のインキが付着した面が表側に出ることが無く、ウエ
ブ部材の交換等の際に、手などを汚す恐れがない。ま
た、請求項5に係る発明では、請求項1記載の印刷装置
において、上記クリーニング装置は、上記ウエブ部材が
掛け渡され、上記中間転写材に加圧接離する加圧ローラ
を備えた構成としたので、加圧ローラでウエブ部材を中
間転写材に押し当てて加圧しながらインキを拭き取るこ
とができ、クリーニングを良好に行うことができる。
【0056】請求項6に係る発明では、請求項1記載の
印刷装置において、上記クリーニング装置は、上記中間
転写材のクリーニングの際に、上記ウエブ部材を一定量
づつ繰り出すことのできる搬送送り出しローラを備えて
いる構成としたので、常にウエブ部材の新しい部分で中
間転写材のインキを拭き取ることができ、クリーニング
を良好に行うことができる。請求項7に係る発明では、
請求項1または6記載の印刷装置において、上記クリー
ニング装置には、上記ウエブ部材の巻き取りウエブロー
ル側の駆動系の一部に、ウエブ部材を送り出す送り出し
ローラ側の送り速度より速い速度で巻き取る巻き取り機
構が設けられており、且つ、上記の駆動系の途中には、
ウエブ部材の送り出し速度と巻き取り速度の差を吸収で
きるトルクリミッタが挿入されている構成としたので、
ウエブ部材を常に張った状態で良好に搬送でき、クリー
ニングを良好に行うことができる。請求項8に係る発明
では、請求項1または6記載の印刷装置において、上記
クリーニング装置には、ウエブ部材を一定量づつ送り出
す送り出しローラと、ウエブ部材を巻き取る巻き取りロ
ールに駆動伝達するため、クリーニングマガジンを印刷
装置本体に装着する際に、印刷装置本体の駆動装置に駆
動伝達が可能なように係合するカップリング装置が設置
してある構成としたので、クリーニング装置を印刷装置
本体側の駆動装置で駆動でき、クリーニング装置側には
モータ等の駆動源を設ける必要がないので、クリーニン
グ装置の小型化、低コスト化が達成でき、印刷装置の小
型化、低コスト化を図ることができる。請求項9に係る
発明では、請求項1記載の印刷装置において、上記クリ
ーニング装置のクリーニングマガジンには、該クリーニ
ングマガジンが印刷装置本体に装着されているか否かを
検出する印刷装置本体側の検出センサーに反応する部材
が設けられている構成としたので、クリーニング装置の
装着忘れや装着ミスを防止することができる。請求項1
0に係る発明では、請求項1記載の印刷装置において、
上記クリーニング装置には、上記ウエブ部材の未使用部
の終了を検出することができる検出装置が設置してある
構成としたので、ウエブ部材の終了を確実に知ることが
でき、ウエブ部材の交換忘れによるクリーニング不良の
発生を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す印刷装置の概略構成
図である。
【図2】図1に示す印刷装置に具備されるクリーニング
装置の構成例を示す概略構成図である。
【図3】図1に示す印刷装置に具備されるクリーニング
装置の別の構成例を示す概略構成図である。
【図4】図1に示す印刷装置に具備されるクリーニング
装置のさらに別の構成例を示す概略構成図である。
【図5】図1に示す印刷装置に具備されるクリーニング
装置のさらに別の構成例を示す概略構成図である。
【図6】図1に示す印刷装置に具備されるクリーニング
装置の駆動系の構成例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1:版ドラム装置 1−1:版ドラム 1−2:印刷用版 2:書き込み装置 3:現像装置 4:転写ベルト装置(中間転写装置) 4−1:転写ベルト(中間転写材) 4−6,4−7:加圧受けローラ 5:転写ローラ装置(用紙転写装置) 5A:転写ローラ 6:クリーニング装置 6−1:繰り出しウエブロール 6−2:巻き取りウエブロール 6−3,6−4:送り出しローラ 6−5:ウエブ加圧ローラ 6−5−1:クリーニングローラ 6−5−2,6−11:塗布ローラ 6−6:反応部材 6−6−1:マガジン検出センサー 6−7:ウエブ部材終了検知センサー 6−8:ウエブ部材 6−9:揺動レバー 6−10:クリーニングマガジン 6−12:対向ローラ 7:印刷用紙供給装置 8:搬送装置 9:定着装置 10:排紙装置 11:排紙受け装置

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】印刷用版と、周面に印刷用版が巻装された
    印刷用版ドラムと、該版ドラムに印刷インキを供給する
    現像装置と、版ドラムから印刷すべきインキを転写され
    受容する中間転写材を有する中間転写装置と、上記中間
    転写材に転写されたインキを印刷用紙に転写する用紙転
    写装置と、該用紙転写装置に印刷用紙を供給する印刷用
    紙供給装置と、上記印刷用紙にインキを転写終了後に上
    記中間転写材上の残留インキをクリーニングするクリー
    ニング装置を基本構成として備えた印刷装置において、 上記クリーニング装置は、ウエブ状材質のクリーニング
    部材(以下、ウエブ部材と記す)を備え、且つ上記ウエ
    ブ部材の未使用側を保持する繰り出しウエブロールと、
    上記ウエブ部材の使用済み側を巻き取る巻き取りウエブ
    ロールを備え、上記ウエブ部材と繰り出しウエブロール
    及び巻き取りウエブロールを、印刷装置本体に着脱自在
    なクリーニングマガジンに収納してあることを特徴とす
    る印刷装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の印刷装置において、上記ク
    リーニング装置は、上記中間転写材上の残留インキをク
    リーニングする際に、上記繰り出しウエブロールからウ
    エブ部材を繰り出し、上記中間転写材の搬送方向と同じ
    方向にウエブ部材を搬送して、上記巻き取りウエブロー
    ルで巻き取ることを特徴とする印刷装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の印刷装置において、上記ク
    リーニング装置は、ウエブ部材を上記中間転写材の搬送
    速度の1/10以下の搬送速度で搬送しながら中間転写
    材をクリーニングすることを特徴とする印刷装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載の印刷装置において、上記ク
    リーニング装置の巻き取りウエブロールは、上記中間転
    写材からウエブ部材で拭き取ったインキを、該巻き取り
    ウエブロールの内側に巻き込むようにウエブ部材を巻き
    取ることを特徴とする印刷装置。
  5. 【請求項5】請求項1記載の印刷装置において、上記ク
    リーニング装置は、上記ウエブ部材が掛け渡され、上記
    中間転写材に加圧接離する加圧ローラを備えたことを特
    徴とする印刷装置。
  6. 【請求項6】請求項1記載の印刷装置において、上記ク
    リーニング装置は、上記中間転写材のクリーニングの際
    に、上記ウエブ部材を一定量づつ繰り出すことのできる
    搬送送り出しローラを備えていることを特徴とする印刷
    装置。
  7. 【請求項7】請求項1または6記載の印刷装置におい
    て、上記クリーニング装置には、上記ウエブ部材の巻き
    取りウエブロール側の駆動系の一部に、ウエブ部材を送
    り出す送り出しローラ側の送り速度より速い速度で巻き
    取る巻き取り機構が設けられており、且つ、上記の駆動
    系の途中には、ウエブ部材の送り出し速度と巻き取り速
    度の差を吸収できるトルクリミッタが挿入されているこ
    とを特徴とする印刷装置。
  8. 【請求項8】請求項1または6記載の印刷装置におい
    て、上記クリーニング装置には、ウエブ部材を一定量づ
    つ送り出す送り出しローラと、ウエブ部材を巻き取る巻
    き取りロールに駆動伝達するため、クリーニングマガジ
    ンを印刷装置本体に装着する際に、印刷装置本体の駆動
    装置に駆動伝達が可能なように係合するカップリング装
    置が設置してあることを特徴とする印刷装置。
  9. 【請求項9】請求項1記載の印刷装置において、上記ク
    リーニング装置のクリーニングマガジンには、該クリー
    ニングマガジンが印刷装置本体に装着されているか否か
    を検出する印刷装置本体側の検出センサーに反応する部
    材が設けられていることを特徴とする印刷装置。
  10. 【請求項10】請求項1記載の印刷装置において、上記
    クリーニング装置には、上記ウエブ部材の未使用部の終
    了を検出することができる検出装置が設置してあること
    を特徴とする印刷装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008155393A (ja) * 2006-12-21 2008-07-10 National Printing Bureau ブランケットシリンダ除塵装置
US9266361B2 (en) * 2012-07-02 2016-02-23 Leonhard Kurz Stiftung & Co. Kg Method and device for providing a substrate with an imprint and with a transfer coating, and finished substrate

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