JP2009261275A - セルロース系バイオマスの糖化分解方法及び糖化分解装置 - Google Patents

セルロース系バイオマスの糖化分解方法及び糖化分解装置 Download PDF

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Abstract

【課題】亜臨界状態の高温高圧水によって、セルロース系バイオマス中のセルロース及び/又はヘミセルロースを、単糖やオリゴ糖まで分解するための方法及び装置であって、熱効率と糖類の収率に優れ、圧力容器の温度変化も少ない方法及び装置を提供する。
【解決手段】亜臨界状態の高温高圧水を用いてセルロース又はヘミセルロースを糖類に分解する際、高温高圧状態にある圧力容器内のスラリーを、セルロース系バイオマスのスラリーを充填した加熱途上の圧力容器内へとフラッシュ蒸発さることにより、大量のスラリーを亜臨界状態未満にまで急冷し、糖類が有機酸等にまで過分解することを防止し、かつ、熱エネルギーの回収により省エネ化が図れる。また、一連の工程を3種類の圧力容器を用いて行うため、各圧力容器の温度変化が少なく、圧力容器の製造コストも抑制しうる。
【選択図】図1

Description

本発明は、バイオマス、特にセルロース系バイオマスを原料として効率よく糖類を製造するための分解方法及び装置に関する。
バイオマスエネルギー利用の一環として、植物の主成分であるセルロース又はヘミセルロースを分解し、エタノール(バイオエタノール)を得ようとする試みがある。そこでは、得られたエタノールは、燃料用として主として自動車燃料に一部混入させたり、ガソリンの代替燃料として利用されることが計画されている。
植物の主な成分は、セルロース(炭素6個から構成されるC6単糖であるグルコースの重合物)、ヘミセルロース(炭素5個から構成されるC5単糖とC6単糖の重合物)、リグニン、デンプン等であるが、エタノールはC5単糖、C6単糖、それらの複合体であるオリゴ糖等の糖類を原料として、酵母菌等の醗酵作用によって生成される。
セルロースやヘミセルロース等のセルロース系バイオマスを糖類に分解するには、1)硫酸など強酸の酸化力により加水分解する方法、2)酵素により分解する方法、3)超臨界水又は亜臨界水等の酸化力を利用する方法、の3種類が工業的に利用されようとしている。しかし、1)の酸分解法は、添加した酸が酵母菌等の醗酵に対して阻害物質となることから、セルロースやヘミセルロースを糖類に分解した後、糖類をエタノール発酵させる前に添加した酸の中和処理が必須であり、その処理費用で経済的に実用化困難な面がある。
また、2)の酵素分解法は、常温定圧処理が可能ではあるが、有効な酵素が見出されておらず、発見されたとしても酵素の生産コストが高くなることが予想されており、経済性の面で未だ工業規模で実現の目処が立っていない。
ここで、3)の超臨界水又は亜臨界水によってセルロース等を加水分解して糖類とする方法として、セルロース粉末を240〜340℃の加圧熱水と接触させて加水分解することを特徴とする非水溶性多糖類の製造方法が、特許文献1に開示されている。また、細片されたバイオマスを140〜230℃で飽和水蒸気圧以上に加圧した熱水で所定時間加水分解してヘミセルロースを分解抽出し、その後セミセルロースの分解温度以上に加熱した加圧熱水で加水分解してセルロースを分解抽出する方法が、特許文献2に開示されている。また、平均重合度100以上のセルロースを、温度250℃以上450℃以下、圧力15MPa以上450MPa以下の超臨界水又は亜臨界水と0.01秒以上5秒以下接触反応させ、その後冷却して温度250℃以上350℃以下、圧力15MPa以上450MPa以下の亜臨界水と1秒以上10分以下接触させて加水分解することを特徴とするグルコース及び/又は水溶性セロオリゴ糖の製造方法が、特許文献3に開示されている。
一方、低分子量アルコールを主成分とする溶媒と、バイオマス系廃棄物とを含有する被処理物を密閉容器に収容し、密閉容器内を低分子量アルコールの超臨界状態に加圧加熱処理するバイオマス系廃棄物処理方法が、特許文献4に開示されている。また、セルロース系バイオマス等をC1〜C8の脂肪族アルコールに5〜20体積%の水を加えた混合溶媒を用いて、アルコールの超臨界条件又は亜臨界条件にて処理するバイオマスの分解・液化方法が、特許文献5に開示されている。
特開2000−186102号公報 特開2002−59118号公報 特開2003−212888号公報 特開2001−170601号公報 特開2005−296906号公報
バイオマスの主な構成成分のセルロース及びヘミセルロースを、高温高圧の超臨界水又は亜臨界水で糖化分解する方法は、強酸を用いる加水分解法に比べ、酸の中和処理が不要なため処理コストも安く、環境にも優しい処理方法である。しかし、超臨界水又は亜臨界水を用いると、その強力な酸化力のため数秒〜数分でセルロース及びヘミセルロースの分解が完了してしまうため、分解終了後直ちに冷却しなければ、せっかく生成した糖類が有機酸等にまで過分解してしまう欠点がある。
実験室レベルの小規模分解装置では、加熱容器内の超臨界水又は亜臨界水を急冷し、過分解を防止することも可能と思われるが、工業的規模の分解装置においては、短時間で大量の超臨界水又は亜臨界水を急冷することは非常に困難である。このため、高温高圧の超臨界水又は亜臨界水を用いるセルロース系バイオマスの分解方法は、プラント規模においては糖類の収率が低く、そのことが実用化を妨げる要因の一つとなっている。
また、大量の超臨界水又は亜臨界水を使用するためには、スラリーの加熱に大きなエネルギーが必要であり、処理コストが上昇する要因ともなっている。アルコール等を溶媒とするスラリーを超臨界又は亜臨界状態で行なうセルロース系バイオマスの分解方法では、蒸気圧が非常に高くなるため、さらに大きなエネルギーが必要となり、使用する装置に要求される耐圧強度も増大する。
亜臨界状態の高温高圧水によって、セルロース系バイオマス中のセルロース及び/又はヘミセルロースを、単糖類やオリゴ糖(以下、糖類と呼ぶ)まで分解するための方法及び装置であって、熱効率と糖類の収率に優れた方法及び装置について、本発明者等は、既に特願2006−291194及び特願2008−512641を出願している。
上記特許出願に記載されているセルロース系バイオマスの糖化分解方法及び糖化分解装置では、同一種類の圧力容器を複数基使用し、一連の工程を同じ圧力容器内で行っていた。そのため、圧力容器の耐圧強度は、最も高温高圧となる分解工程を基準としなければならず、コスト高になる傾向があった。
また、セルロース系バイオマスのスラリーを圧力容器に充填する充填工程では、圧力容器内温度が25℃〜120℃程度であるのに対し、セルロース系バイオマスを糖類に加水分解する分解工程では、圧力容器内温度が210℃〜280℃となる。このため、一連の工程(20分〜40分)毎に大きな温度履歴と繰り返すこととなり、疲労強度を考慮して強固な部材設計が必要となり、製造コストの上昇を招きやすい。
本発明は、上記特許出願に記載されたセルロース系バイオマスの糖化分解方法及び糖化分解装置を、さらに改良した糖化分解方法及び糖化分解装置の提供を目的とする。
本発明者は、亜臨界状態の高温高圧水を用いてセルロース又はヘミセルロースを糖類に分解する際、高温高圧状態にある圧力容器内のスラリーを、セルロース系バイオマスのスラリーを充填した加熱途上の圧力容器内へフラッシュ蒸発させれば、大量のスラリーをセルロース分解温度以下にまで急冷し、糖類が有機酸等にまで過分解することを防止し、かつ、熱エネルギーの回収により省エネ化が図れることを見出した。さらに亜臨界状態の高温高圧水を用いてセルロース又はヘミセルロースを糖類に分解する工程のみ、専用の圧力容器内で行うようにすれば、内部が亜臨界状態のような高温高圧とならない工程を行う圧力容器の耐圧強度の要求基準を下げ、圧力容器の製造コストを抑制し、かつ、温度履歴も小さくできる点に着目し、本発明を完成させるに至った。
具体的に、本発明は、
複数の第一低圧圧力容器、高圧圧力容器及び第二低圧圧力容器を使用するセルロース系バイオマスの糖化分解方法であって、
充填工程、昇温工程、第一移送工程、分解工程、第二移送工程、降温工程及び排出工程が順次実行され、
充填工程が、セルロース系バイオマスを粉砕し水と混合したスラリーを第一低圧圧力容器に充填する工程であり、
昇温工程が、第一低圧圧力容器を密閉して昇温する工程であり、
第一移送工程が、昇温工程後のスラリーを第一低圧圧力容器から高圧圧力容器へと第一接続経路によって移送する工程であり、
分解工程が、セルロース系バイオマス中のセルロース及び/又はヘミセルロースを高温高圧水の酸化力によって、高圧圧力容器内で糖類に分解する工程であり、
第二移送工程が、分解工程後のスラリーを高圧圧力容器から第二低圧容器へと第一接続経路によって移送する工程であり、
降温工程が、第二低圧圧力容器内の高温高圧スラリーをフラッシュ蒸発させることにより降温する工程であり、
排出工程が、第二低圧圧力容器内のスラリーを取り出す工程であり、
ある第一低圧圧力容器において充填工程が実行されているとき、ある第二低圧圧力容器において排出工程が実行されており、充填工程実行中の第一低圧圧力容器に充填されるスラリーと排出工程実行中の第二低圧圧力容器から排出されるスラリーとの間で熱交換し、
別の第一低圧圧力容器において昇温工程が実行されているとき、別の第二低圧圧力容器において降温工程が実行されており、降温工程実行中の第二低圧圧力容器から排出されるフラッシュ蒸気を昇温工程実行中の第一低圧圧力容器に供給することにより熱回収する、ことを特徴とするセルロース系バイオマスの糖化分解方法に関する。
また、本発明は、
複数の第一低圧圧力容器、高圧圧力容器及び第二低圧圧力容器を備えるセルロース系バイオマスの糖化分解装置であって、
第一低圧圧力容器と高圧圧力容器とは第一接続経路によって接続されており、
高圧圧力容器と第二低圧圧力容器とは第二接続経路によって接続されており、
第二低圧圧力容器と第一低圧圧力容器とはフラッシュ経路によって接続されており、
第一低圧圧力容器内では、セルロース系バイオマスを粉砕し水と混合したスラリーを充填する充填工程と、第一低圧圧力容器を密閉して昇温する昇温工程とが実行され、
昇温工程後のスラリーは、第一移送工程として第一低圧圧力容器から高圧圧力容器へと第一接続経路によって移送され、
高圧圧力容器内では、セルロース系バイオマス中のセルロース及び/又はヘミセルロースを高温高圧水の酸化力によって糖類に分解する分解工程が実行され、
分解工程後のスラリーは、第二移送工程として高圧圧力容器から第二低圧容器へと第二移送経路によって移送され、
第二低圧圧力容器内では、高温高圧のスラリーをフラッシュ蒸発させることにより降温する降温工程と、第二圧力容器内のスラリーを取り出す排出工程とが実行され、
ある第一低圧圧力容器において充填工程が実行されているとき、ある第二低圧圧力容器において排出工程が実行されており、充填工程実行中の第一低圧圧力容器に充填されるスラリーと排出工程実行中の第二低圧圧力容器から排出されるスラリーとの間で熱交換し、
別の第一低圧圧力容器において昇温工程が実行されているとき、別の第二低圧圧力容器において降温工程が実行されており、降温工程実行中の第二低圧圧力容器から排出されるフラッシュ蒸気を昇温工程実行中の第一低圧圧力容器にフラッシュ経路によって供給することにより熱回収する、ことを特徴とするセルロース系バイオマスの糖化分解装置に関する。
本発明のセルロース系バイオマスの糖化分解方法及び糖化分解装置では、複数の第一低圧圧力容器、高圧圧力容器、第二低圧圧力容器内で、充填工程、昇温工程、分解工程、降温工程及び排出工程の5つの工程を順次行う。また、昇温工程と分解工程との間で第一移送工程が行われ、分解工程と高温工程との間で第二移送工程が行われる。
ここで、高圧圧力容器とは、内部が亜臨界状態の高温高圧となる分解工程を行う圧力容器を意味し、低圧圧力容器とは、内部で分解工程を行わない圧力容器を意味する。低圧圧力容器は、充填工程及び昇温工程を行う第一低圧圧力容器と、降温工程及び排出工程を行う第二低圧圧力容器とに分けられる。第一低圧圧力容器と高圧圧力容器とは、第一移送工程を行う第一接続経路で接続されており、高圧圧力容器と第二低圧圧力容器とは、第二移送工程を行う第二接続経路で接続されている。従って、本発明のセルロース系バイオマスの糖化分解方法及び糖化分解装置では、充填工程、昇温工程、第一移送工程、分解工程、第二移送工程、降温工程及び排出工程の7つの工程が順次実行される。
なお、ここでいう「低圧」とは、「亜臨界状態よりも低圧」ということ意味しており、大気圧付近の低圧力であることを意味するものではない。また、第一低圧圧力容器と第二低圧圧力容器とは、同じ種類の圧力容器であってもよく、異なる種類の圧力容器であってもよい。
降温工程にある第二低圧圧力容器と昇温工程にある第一低圧圧力容器とをフラッシュ経路によって接続することにより、降温工程にある第二低圧圧力容器内のスラリーをフラッシュ蒸発により急冷することができるため、生成した糖類の過分解を抑制することができる。同時に、高温のフラッシュ蒸気によって、昇温工程を行う第一低圧圧力容器内のスラリーを加熱することができるため、スラリーの加熱に要するエネルギーを節約することが可能である。
また、高圧容器の気相部分より減圧することで、スラリー中の溶解成分又は固形物が移動することもなく、フラッシュ蒸気を導通させるためのノズルや配管の閉塞の危険がない。さらに、特別な温度制御装置等も必要ない。なお、予熱される側(昇温工程にある第一低圧圧力容器)へのフラッシュ蒸気の供給は、スラリー液中に供給するようにすると、さらに効果的である。
また、本発明のセルロース系バイオマスの糖化分解方法及び糖化分解装置では、排出工程にある第二圧力容器から排出される排出(排水)スラリーと、充填工程にある第一低圧圧力容器に充填するスラリーとを熱交換するため、スラリーの加熱に要するエネルギーをさらに節約することが可能である。
セルロース系バイオマスのスラリーを亜臨界状態で加水分解する分解工程を、高圧圧力容器内でのみ行うことにより、それ以外の工程を行う圧力容器(第一低圧圧力容器及び第二低圧圧力容器)の耐圧強度の要求基準を低下させることができるため、圧力容器全体の製造コストを抑制することが可能となる。また、各圧力容器の温度変化(温度履歴)も小さくなる。さらに、耐圧強度の要求基準が低下する結果、圧力容器の構造が簡略化し、メンテナンス性も向上する。
前記7工程がすべて同じ所要時間である場合、第一低圧圧力容器、高圧圧力容器及び第二低圧圧力容器の基数がそれぞれ3m(mは自然数)であることが好ましい。2つの熱回収を行いつつ、一連の処理工程をスムースに行うためである。
前記分解工程以外の6工程がすべて同じ所要時間であり、かつ、前記分解工程の所要時間がそれ以外の6工程の所要時間のn倍(nは自然数)である場合には、第一低圧圧力容器及び第二低圧圧力容器の基数がそれぞれ3m(mは自然数)であり、高圧圧力容器の基数がm(n+2)であることが好ましい。分解工程が他の工程よりもn倍長い場合、分解工程を行う高圧圧力容器の基数をm(n+2)、他工程を行う第一低圧圧力容器又は第二低圧圧力容器の基数を3mとすれば、2つの熱回収を行いつつ、一連の処理工程をスムースに行うことができる。なお、m=nであってもよい。
前記分解工程の温度が140℃以上200℃以下であれば、ヘミセルロースを糖類(主にC5単糖)に分解することができる。ヘミセルロース含量の多いバイオマスの場合には、高温で処理するとC5単糖等が有機酸等にまで過分解してしまうため、比較的温和な条件で分解処理を行うことが好ましい。なお、ヘミセルロースを分解する場合の分解工程の温度は、160℃以上200℃以下とすることがより好ましい。
その後、前記排出工程で生じたスラリーを固液分離し、ヘミセルロースが分解され
溶媒側に溶出した後の固体分を分離して、新たに原料スラリーとし、前記充填工程に再び供すると共に、前記分解工程の温度を240℃以上280℃以下とすれば、セルロースを糖類(主にC6単糖)に分解することができる。
まず、バイオマス中のヘミセルロースを140℃以上180℃以下の温度範囲で糖類に分解した後、固液分離すればセルロースを固体として分離することができる。このセルロースをスラリーとして充填工程に供し、分解工程を240℃以上280℃以下の温度範囲で行えば、セルロースを糖類に分解することができる。セルロース及びヘミセルロースの含量が同程度のバイオマスに効果的である。
前記分解工程の温度が240℃以上280℃以下であれば、セルロースを糖類(主にC6単糖)に分解することができる。セルロースの含量が多いバイオマスの場合には、ヘミセルロースの過分解を考慮する必要性が低いため、比較的高温でセルロースのみを糖類に分解する方が効果的である。
このように、本発明によれば、同じ分解装置で分解工程の温度を制御することにより、バイオマスに含まれるヘミセルロース及びセルロースを、どちらか一方又は両方とも選択して加水分解することも可能である。ただし、通常はヘミセルロース分解用とセルロース分解用、それぞれの耐圧仕様に合わせた別個の分解装置を用いた方が経済的である。
前記充填工程において、原料スラリーにエタノールを2mol%以上10mol%以下添加することが好ましい。少量のエタノールを原料スラリーに添加することにより、亜臨界水によるセルロース及び/又はヘミセルロースの糖類への分解反応速度が遅くなる。これにより、分解工程におけるセルロース及び/又はヘミセルロースの分解時間を調整し、有機酸等に過分解することを防止しやすくなることで、収率を上げることができる。
ここで、原料スラリーに添加されたエタノールは、降温工程においてフラッシュ蒸気に大部分移行し、昇温工程にある別の圧力容器内のスラリーへと回収される。排出工程で取り出された糖類を含む水溶液は、エタノール発酵に供されてバイオエタノールへと変換されるが、エタノール発酵の当初にエタノールが残存していると、酵母による発酵が阻害される。請求項7に係る発明では、分解工程におけるエタノール濃度を維持しつつ、排出工程後のセルロース及び/又はヘミセルロースを含むスラリーにはエタノールが減少するため、エタノール発酵が阻害されにくいという特徴がある。
なお、特許文献4又は特許文献5に開示されているように、アルコール等を主成分とする媒体を亜臨界状態とすると、例えば280℃で圧力容器内が12MPa以上の高圧となる。しかし、請求項7に係る発明では、同じ280℃で7.5〜9.7MPa程度の圧力にしかならず、加圧エネルギーを節約できると共に、圧力容器の要求耐圧強度をさらに軽減でき経済的である。
本発明によれば、複数基の圧力容器を用いて、低コスト、かつ、高い収率でセルロース系バイオマス中のセルロース及び/又はヘミセルロースを糖類に分解することができる。また、本発明によれば、糖化分解反応に適した温度まで予熱するのに、他工程にある圧力容器の廃熱を容易に回収できるため、必要熱量の約60%を節約でき、経済的に非常に優れている。
さらに、特願2006−291194及び特願2008−512641に記載されているセルロース系バイオマスの糖化分解方法及び糖化分解装置よりも、圧力容器のコストダウンが可能であり、メンテナンス性も向上する。
以下に、本発明の実施の形態について、適宜図面を参照しながら説明する。なお、本発明は、以下に限定されない。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1として、全7工程数の所要時間が等しく、それぞれ3基の第一低圧圧力容器、高圧圧力容器及び第二低圧圧力容器を用いる糖化分解装置について説明する。
図1は、本実施の形態の糖化分解装置の概略構成図である。この糖化分解装置は、第一低圧圧力容器5a〜5c、第一接続経路(経路6a,6b,6c→経路7→経路8a,8b,8c→経路9a,9b,9c)、高圧圧力容器10a〜10c、第二接続経路(経路11a,11b,11c→経路12a,12b,12c→経路13→経路14a,14b,14c)、第二低圧圧力容器15a〜15c、フラッシュ経路(経路16a,16b,16c→経路17→経路18a,18b,18c)、及び付属機器から構成されている。
セルロース系バイオマス(例えば、バガスや甜菜かす、わら等の草木系バイオマス)を数mm以下(好ましくは100μm以下)の大きさに粉砕し、水又は希エタノール水溶液(2〜10mol%)を用いて固形物濃度30%以下(好ましくは20%程度)の原料スラリーとする。原料タンク1内の原料スラリー2は、ポンプPによって、熱交換器3、充填経路4a〜4cを経て第一低圧圧力容器5a〜5cへと充填される(充填工程)。
原料スラリー充填後、第一低圧圧力容器5a〜5cは密閉される。糖化分解装置を始動させたときには、第二低圧圧力容器15a〜15cから排出される熱エネルギーがないので、スラリーは熱交換によって予熱されない。運転開始後は第二低圧圧力容器15a〜15cから供給されるフラッシュ蒸気によって昇温する(昇温工程)。
昇温工程後、70℃〜120℃に昇温されたスラリーは、ポンプP〜Pによって、第一接続経路を経て高温圧力容器10a〜10cへと供給される(第一移送工程)。
経路9a〜9cには、それぞれ熱交換器21a〜21cが設置されており、外部熱源(例えば、高温スチーム等)から供給される熱エネルギーによって、スラリーを亜臨界状態となるまで加熱する。このとき、スラリーは、亜臨界状態となるまで、ポンプP〜Pによって、高圧圧力容器10a,10b,10c→経路11a,11b,11c→経路9a,9b,9c→高圧圧力容器10a,10b,10cを循環している。そして、所定温度になれば、高温高圧水の酸化力によって、高圧圧力容器内でスラリーに含まれるセルロース系バイオマスが糖類に分解される(分解工程)。
このとき、原料スラリーにエタノールを2mol%以上10mol%以下の濃度範囲で添加しておけば、分解反応速度を低下させることができるので、セルロース又はヘミセルロースの分解反応を制御しやすくなる。
ここで、本発明でいう分解工程とは、スラリーが亜臨界状態となっている時間だけではなく、昇温工程で温度上昇したスラリーを、亜臨界状態にまで加熱するための時間も含んでいる。
なお、原料スラリーに対して10mol%を越える濃度までエタノールを添加すると、必要以上に分解時間が長引くと共に、圧力容器に要求される耐圧強度も上がる。また、排出工程で排出(排水)スラリーにもエタノールが高濃度で残存することになるため、実用的価値が損なわれる。
ここで、分解工程においてバイオマス中のヘミセルロースを糖化分解する場合には、セルロースが糖化分解する温度範囲(240℃〜280℃)までは昇温せず、ヘミセルロースのみが糖化分解する140℃〜180℃の温度範囲に調整する。一方、バイオマス中のセルロースを糖化分解する場合には、セルロースが糖化分解する温度範囲(240℃〜280℃)まで昇温する。
分解工程後の高温高圧スラリーは、第二接続経路を経て第二低圧圧力容器15a〜15cへと供給される(第二移送工程)。このとき、第二接続経路によって高圧圧力容器10a〜10cと第二低圧圧力容器15a〜15cとが接続されて内容積が倍増するため、スラリーの圧力及び温度は分解工程よりも低下する。これにより、高圧圧力容器、第二接続経路及び第二低圧圧力容器内部が糖化分解温度以下まで低下し、糖類の有機酸等への過分解反応を停止することができる。なお、第二移送工程においては、ポンプP〜Pは低出力状態とすることが可能である。
第二移送工程後、第二低圧圧力容器15a〜15cと第二接続経路とを遮断する。そして、第二低圧圧力容器15a〜15c内のスラリーから発生するフラッシュ蒸気を、フラッシュ経路によって昇温工程にある第一低圧圧力容器5a〜5cへと供給し、第二低圧圧力容器15a〜15c内のスラリー温度を下げる(降温工程)。
このとき、第一低圧圧力容器5a〜5c内の原料スラリーを加熱することにより、フラッシュ蒸気の熱回収がなされ、分解工程においてスラリーを亜臨界状態とするためのエネルギーが節約される。なお、フラッシュ蒸気は第一低圧圧力容器内の原料スラリーへと供給することが好ましい
降温工程後、第二低圧圧力容器15a〜15c内のスラリーは、経路19a,19b,19cを経由し、ポンプPによって、経路20→熱交換器3→経路22を経て糖液タンク23内に貯蔵される(排出工程)。
このとき、経路20を流れるスラリーは、分解過程の温度が240〜280℃の場合、110〜150℃程度であるため、熱交換器3によって、原料タンク1から第一低圧圧力容器5a〜5cへと充填されるスラリーとの間で熱交換する。これにより、第一低圧圧力容器5a〜5cに充填される原料スラリーが予熱されると共に、経路23を経て糖液タンク23へと貯蔵されるスラリーを冷却することができる。
3基ずつの第一低圧圧力容器、高圧圧力容器及び第二低圧圧力容器は、充填工程→昇温工程→分解工程→降温工程→排出工程を順次繰り返しており、装置全体としては充填工程→昇温工程→第一移送工程→分解工程→第二移送工程→降温工程→排出工程という7工程を順次繰り返している。そして、3基ずつの第一低圧圧力容器、高圧圧力容器及び第二低圧圧力容器は、同じ工程を同時に行うのではなく、時間差をおいて運転している。
すなわち、図1においては、第一低圧圧力容器は5aが充填工程、5bが第一移送工程、5cが昇温工程となっており;高圧圧力容器は10aが第一移送工程、10bが第二移送工程、10cが分解工程となっており;第二低圧圧力容器は15aが第二移送工程、15bが排出工程、15cが降温工程となっている。なお、図1において太線で示されている箇所は、スラリー又はフラッシュ蒸気が移動している状態を表している。
既に糖化分解装置を作動させており、第一低圧圧力容器5a〜5cで2回目以降の充填工程を行う場合には、排出工程にある第二低圧圧力容器15a〜15cから排出(排水)されるスラリー(糖類を含む)と、第一低圧圧力容器5a〜5cに充填する原料スラリーとの間で熱交換を行い、原料スラリーを予熱する。
排出工程で排出され(排水され)、さらに熱交換によって冷却されたスラリーには、糖類と残存固形分が共存する。分解工程が140℃〜180℃の温度範囲である場合には、残存固形分は主にセルロースとリグニンであり、分解工程が240℃〜280℃の温度範囲である場合には、残存固形分は主にリグニンである。
このスラリーは、固液分離によって残存固形分を除去した後、エタノール発酵に供され、酵母の発酵作用等によりバイオエタノールが製造される。このようなエタノール発酵技術は周知技術であるため、ここではその説明を省略するが、本発明によって得られた糖類は、酵母発酵以外の公知の発酵処理によってもバイオエタノールに変換することもできる。
次に、図1に示した糖化分解装置を、連続バッチシステムとして運転する場合のタイムスケジュールについて、図2を参照しながら説明する。なお、図2では、各工程の所要時間は、5分間としている。
まず、第一低圧圧力容器では、No.1から充填工程を行い、5分ずつ時間差をとってNo.2及びNo.3で順次充填工程を行う。各第一低圧圧力容器は、「C」→「PH」→「X1」という3工程を順次繰り返す。第一低圧圧力容器No.1内の原料スラリーは、第一移送工程「X1」で高圧圧力容器No.1へと移送される。同様に、第一低圧圧力容器No.2及びNo.3内の原料スラリーは、高圧圧力容器No.2及びNo.3へとそれぞれ移送される。
なお、第一低圧圧力容器No.1では1回目及び2回目の「PH」、第一低圧圧力容器No.2及びNo.3では最初の「PH」は、第二低圧圧力容器からのフラッシュ蒸気供給がないため、外部熱源からの熱エネルギーによって原料スラリーを予備加熱してもよい。
高圧圧力容器では、No.1から第一移送工程「X1」を行い、5分ずつ時間差をとってNo.2及びNo.3で順次第一移送工程「X1」を行う。各高圧圧力容器は、「X1」→「GL」→「X2」という3工程を順次繰り返す。高圧圧力容器No.1内の高温高圧スラリーは、第二移送工程「X2」で第二低圧圧力容器No.1へと移送される。同様に、高圧圧力容器No.2及びNo.3内の高温高圧スラリーは、第二低圧圧力容器No.2及びNo.3へとそれぞれ移送される。
第二低圧圧力容器では、No.1から第二移送工程「X2」を行い、5分ずつ時間差をとってNo.2及びNo.3で順次第二移送工程「X2」を行う。各第二低圧圧力容器は、「X2」→「F」→「DC」という3工程を順次繰り返す。
降温工程「F」にある第二低圧圧力容器No.1のフラッシュ蒸気は、昇温工程「PH」にある第一低圧圧力容器No.2に供給され、熱回収が図れる。同様に、降温工程「F」にある第二低圧圧力容器No.2及びNo.3のフラッシュ蒸気は、昇温工程「PH」にあるNo.3及びNo.1の第一低圧圧力容器にそれぞれ供給され、熱回収が図られる。
また、排出工程「DC」にある第二低圧圧力容器No.1から排出(排水)されるスラリーは、充填工程「C」にある第一低圧圧力容器No.1に充填される原料スラリーと熱交換される。同様に、排出工程「DC」にある第二低圧圧力容器No.2及びNo.3から排出されるスラリーは、充填工程「C」にある第一低圧圧力容器No.2及びNo.3に充填される原料スラリーとそれぞれ熱交換される。
こうした連続バッチシステムによれば、セルロース系バイオマスを短時間、かつ、省エネルギーで連続糖化分解することができる。なお、本実施の形態においては、第一低圧圧力容器No.1が充填工程「C」を開始し、第二低圧圧力容器No.1が排出工程「DC」を完了するまでの1サイクルは、35分となっている。
[分解工程におけるエタノール添加の影響]
ここで、セルロース系バイオマスとして、試薬セルロースを亜臨界状態で糖化分解させる場合におけるエタノール添加の影響について検討した。上記セルロースに、純水と5重量%(2mol%)のエタノール水溶液をそれぞれ同じ280℃で通水した実験結果を図3に示す
図3は反応時間と糖類の収率(%)との関係を示したものである。糖類の最高収率そのものにはエタノールの添加による影響は、ほとんど認められなかった。しかし、糖類の生成速度及び分解速度は、エタノールを添加した場合の方が明らかに低く、例えば、最高収率に到達する時間は、エタノール添加によって約3倍(0.7分→2.0分)に拡大した。
亜臨界状態である反応時間を工業規模において秒単位で制御することは困難であるため、原料スラリーへのエタノール添加は、糖類の収率を上げる点で、有効であることが確認された。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2として、分解工程以外の6工程の所要時間がすべて2.5分であり、分解工程の所要時間が5分(分解工程以外の6工程の所要時間の2倍)である場合に、第一低圧圧力容器及び第二低圧圧力容器の基数がそれぞれ3、高圧圧力容器の基数が4である糖化分解装置を、連続バッチシステムとして運転する場合のタイムスケジュールを、図4を参照しながら説明する。
なお、分解工程以外の6工程の所要時間が短くなっているのは、分解工程はセルロース系バイオマス中のセルロース及び/又はヘミセルロースを糖類へと加水分解する工程であるため、最低5分程度の所要時間が必要であるのに対し、それ以外の工程はスラリーの加熱、冷却、移送又はフラッシュ蒸気の移動を行うに過ぎないため、所要時間を短縮することが可能だからである。
まず、第一低圧圧力容器では、No.1から充填工程を行い、2.5分ずつ時間差をとって第一低圧圧力容器No.2及びNo.3で順次充填工程を行う。各第一低圧圧力容器は「C」→「PH」→「X1」という3工程を順次繰り返す。第一低圧圧力容器No.1内の原料スラリーは、第一移送工程「X1」で高圧圧力容器No.1へと移送される。同様に、第一低圧圧力容器No.2及びNo.3内の原料スラリーは、高圧圧力容器No.2及びNo.3へとそれぞれ移送される。
高圧圧力容器では、No.1から第一移送工程「X1」を行い、2.5分ずつ時間差をとってNo.2〜No.4で順次第一移送工程「X1」を行う。各高圧圧力容器は、「X1」→「GL」→「X2」という3工程を順次繰り返す。
ここで、第一低圧圧力容器では「C」→「PH」→「X1」という3工程が、2.5分×3=7.5分で一巡する。一方、高圧圧力容器では、「X1」→「GL」→「X2」という3工程が、2.5分+5分+2.5分=10分で一巡する。このため、第一低圧圧力容器No.1の2回目の第一移送工程「X1」では、高圧圧力容器No.4へとスラリーが移送される。以下、同様にして、第一低圧圧力容器No.1〜No.3から高圧圧力容器No.1〜No.4へと順次スラリーが移送される。
高圧圧力容器No.1内の高温高圧スラリーは、第二移送工程「X2」で第二低圧圧力容器No.1へと移送される。同様に、高圧圧力容器No.2及びNo.3内の高温高圧スラリーは、第二低圧圧力容器No.2及びNo.3へと順次移送される。
ここで、高圧圧力容器では、「X1」→「GL」→「X2」という3工程が、2.5分+5分+2.5分=10分で一巡する。一方、第二低圧圧力容器では「X2」→「F」→「DC」という3工程が、2.5分×3=7.5分で一巡する。このため、高圧圧力容器No.4の1回目の第二移送工程「X2」では、第二低圧圧力容器No.1の2回目の第二移送工程「X2」としてスラリーが移送される。以下、同様にして、高圧圧力容器No.1〜No.4から第二低圧圧力容器No.1〜No.3へとスラリーが順次移送される。
第二低圧圧力容器では、No.1から第二移送工程「X2」を行い、2.5分ずつ時間差をとってNo.2及びNo.3で順次第二移送工程「X2」を行う。各第二低圧圧力容器は、「X2」→「F」→「DC」という3工程を順次繰り返す。
なお、本実施の形態においては、第一低圧圧力容器No.1が充填工程「C」を開始し、第二低圧圧力容器No.1が排出工程「DC」を完了するまでの1サイクルは、20分となっている。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3として、分解工程以外の6工程の所要時間がすべて1分であり、分解工程の所要時間が5分(分解工程以外の6工程の所要時間の5倍)である場合に、第一低圧圧力容器及び第二低圧圧力容器の基数がそれぞれ3、高圧圧力容器の基数が7である糖化分解装置を、連続バッチシステムとして運転する場合のタイムスケジュールを、図5を参照しながら説明する。
なお、分解工程以外の6工程の所要時間が短くなっているのは、実施の形態2で述べた理由と同じである。
まず、第一低圧圧力容器では、No.1から充填工程を行い、1分ずつ時間差をとって第一低圧圧力容器No.2及びNo.3で順次充填工程を行う。各第一低圧圧力容器は「C」→「PH」→「X1」という3工程を順次繰り返す。第一低圧圧力容器No.1内の原料スラリーは、第一移送工程「X1」で高圧圧力容器No.1へと移送される。同様に、第一低圧圧力容器No.2及びNo.3内の原料スラリーは、高圧圧力容器No.2及びNo.3へとそれぞれ移送される。
高圧圧力容器では、No.1から第一移送工程「X1」を行い、1分ずつ時間差をとってNo.2〜No.7で順次第一移送工程「X1」を行う。各高圧圧力容器は、「X1」→「GL」→「X2」という3工程を順次繰り返す。
ここで、第一低圧圧力容器では「C」→「PH」→「X1」という3工程が、1分×3=3分で一巡する。一方、高圧圧力容器では、「X1」→「GL」→「X2」という3工程が、1分+5分+1分=7分で一巡する。このため、高圧圧力容器を7基とし、第一低圧圧力容器No.1〜No.3の2回目の第一移送工程「X1」では、高圧圧力容器No.4〜No.6へとスラリーが移送される。そして、第一低圧圧力容器No.1の3回目の第一移送工程「X1」では、高圧圧力容器No.7へとスラリーが移送される。以下、同様にして、第一低圧圧力容器No.1〜No.3から高圧圧力容器No.1〜No.7へとスラリーが順次移送される。
高圧圧力容器No.1内の高温高圧スラリーは、第二移送工程「X2」で第二低圧圧力容器No.1へと移送される。同様に、高圧圧力容器No.2及びNo.3内の高温高圧スラリーは、第二低圧圧力容器No.2及びNo.3へとそれぞれ移送される。
ここで、高圧圧力容器では、「X1」→「GL」→「X2」という3工程が、1分+5分+1分=10分で一巡する。一方、第二低圧圧力容器では「X2」→「F」→「DC」という3工程が、1分×3=3分で一巡する。このため、高圧圧力容器No.4〜No.6の1回目の第二移送工程「X2」では、第二低圧圧力容器No.1〜No.3の2回目の第二移送工程「X2」としてスラリーが順次移送される。また、高圧圧力容器No.7の1回目の第二移送工程「X2」では、第二低圧圧力容器No.1の3回目の第二移送工程「X2」としてスラリーが移送される。以下、同様にして、高圧圧力容器No.1〜No.7から第二低圧圧力容器No.1〜No.3へとスラリーが順次移送される。
第二低圧圧力容器では、No.1から第二移送工程「X2」を行い、1分ずつ時間差をとってNo.2及びNo.3で第二移送工程「X2」を行う。各第二低圧圧力容器は、「X2」→「F」→「DC」という3工程を順次繰り返す。
なお、本実施の形態においては、第一低圧圧力容器No.1が充填工程「C」を開始し、第二低圧圧力容器No.1が排出工程「DC」を完了するまでの1サイクルは、11分となっている。
本発明は、セルロース系バイオマスを分解し、糖類を製造する方法及び装置として、バイオ、エネルギー等の分野において有用である。また、酵素・酵母によるバイオマスの糖化反応での前処理としても、熱効率のよい方法及び装置として適用可能である。
実施の形態1の糖化分解装置の概略構成図である。 実施の形態1の糖化分解装置を、連続バッチシステムとして運転する場合のタイムスケジュールを表す図である。 バイオマスの糖化分解反応における反応時間と糖類の収率(%)との関係を表すグラフである。 実施の形態2の糖化分解装置を、連続バッチシステムとして運転する場合のタイムスケジュールを表す図である。 実施の形態3の糖化分解装置を、連続バッチシステムとして運転する場合のタイムスケジュールを表す図である。
符号の説明
1:原料タンク
2:原料スラリー
3:熱交換器
4a,4b,4c:充填経路
5a,5b,5c:第一低圧圧力容器
6a,6b,6c:経路
7:経路
8a,8b,8c:経路
9a,9b,9c:経路
10a,10b,10c:高圧圧力容器
11a,11b,11c:経路
12a,12b,12c:経路
13:経路
14a,14b,14c:経路
15a,15b,15c:第二低圧圧力容器
16a,16b,16c:経路
17:経路
18a,18b,18c:経路
19a,19b,19c:経路
20,22:経路
21a,21b,21c:熱交換器
23:糖液タンク

Claims (10)

  1. 複数の第一低圧圧力容器、高圧圧力容器及び第二低圧圧力容器を使用するセルロース系バイオマスの糖化分解方法であって、
    充填工程、昇温工程、第一移送工程、分解工程、第二移送工程、降温工程及び排出工程が順次実行され、
    充填工程が、セルロース系バイオマスを粉砕し水と混合したスラリーを第一低圧圧力容器に充填する工程であり、
    昇温工程が、第一低圧圧力容器を密閉して昇温する工程であり、
    第一移送工程が、昇温工程後のスラリーを第一低圧圧力容器から高圧圧力容器へと第一接続経路によって移送する工程であり、
    分解工程が、セルロース系バイオマス中のセルロース及び/又はヘミセルロースを高温高圧水の酸化力によって、高圧圧力容器内で糖類に分解する工程であり、
    第二移送工程が、分解工程後のスラリーを高圧圧力容器から第二低圧容器へと第一接続経路によって移送する工程であり、
    降温工程が、第二低圧圧力容器内の高温高圧スラリーをフラッシュ蒸発させることにより降温する工程であり、
    排出工程が、第二低圧圧力容器内のスラリーを取り出す工程であり、
    ある第一低圧圧力容器において充填工程が実行されているとき、ある第二低圧圧力容器において排出工程が実行されており、充填工程実行中の第一低圧圧力容器に充填されるスラリーと排出工程実行中の第二低圧圧力容器から排出されるスラリーとの間で熱交換し、
    別の第一低圧圧力容器において昇温工程が実行されているとき、別の第二低圧圧力容器において降温工程が実行されており、降温工程実行中の第二低圧圧力容器から排出されるフラッシュ蒸気を昇温工程実行中の第一低圧圧力容器に供給することにより熱回収する、ことを特徴とするセルロース系バイオマスの糖化分解方法。
  2. 前記7工程がすべて同じ所要時間であり、第一低圧圧力容器、高圧圧力容器及び第二低圧圧力容器の基数がそれぞれ3m(mは自然数)である請求項1に記載のセルロース系バイオマスの糖化分解方法。
  3. 前記分解工程以外の6工程がすべて同じ所要時間で、かつ、前記分解工程の所要時間がそれ以外の6工程の所要時間のn倍(nは自然数)である場合に、
    第一低圧圧力容器及び第二低圧圧力容器の基数がそれぞれ3m(mは自然数)であり、
    高圧圧力容器の基数がm(n+2)である請求項1に記載のセルロース系バイオマスの糖化分解方法。
  4. 前記分解工程の温度が140℃以上200℃以下であり、ヘミセルロースを糖類に分解する請求項1乃至3のいずれか1項に記載のセルロース系バイオマスの糖化分解方法。
  5. 前記排出工程で生じたスラリーを固液分離し、ヘミセルロースが分解し水に溶解した後の固体分をスラリーとし、固液分離後のスラリーを前記充填工程に供すると共に、前記分解工程の温度を240℃以上280℃以下とすることにより、セルロースを糖類に分解する請求項4に記載のセルロース系バイオマスの糖化分解方法。
  6. 前記分解工程の温度が240℃以上280℃以下であり、セルロースを糖類に分解する請求項1乃至3のいずれか1項に記載のセルロース系バイオマスの糖化分解方法。
  7. 前記充填工程において、原料スラリーにエタノールを2mol%以上10mol%以下添加する請求項1乃至6のいずれか1項に記載のセルロース系バイオマスの糖化分解方法。
  8. 複数の第一低圧圧力容器、高圧圧力容器及び第二低圧圧力容器を備えるセルロース系バイオマスの糖化分解装置であって、
    第一低圧圧力容器と高圧圧力容器とは第一接続経路によって接続されており、
    高圧圧力容器と第二低圧圧力容器とは第二接続経路によって接続されており、
    第二低圧圧力容器と第一低圧圧力容器とはフラッシュ経路によって接続されており、
    第一低圧圧力容器内では、セルロース系バイオマスを粉砕し水と混合したスラリーを充填する充填工程と、第一低圧圧力容器を密閉して昇温する昇温工程とが実行され、
    昇温工程後のスラリーは、第一移送工程として第一低圧圧力容器から高圧圧力容器へと第一接続経路によって移送され、
    高圧圧力容器内では、セルロース系バイオマス中のセルロース及び/又はヘミセルロースを高温高圧水の酸化力によって糖類に分解する分解工程が実行され、
    分解工程後のスラリーは、第二移送工程として高圧圧力容器から第二低圧容器へと第二移送経路によって移送され、
    第二低圧圧力容器内では、高温高圧のスラリーをフラッシュ蒸発させることにより降温する降温工程と、第二圧力容器内のスラリーを取り出す排出工程とが実行され、
    ある第一低圧圧力容器において充填工程が実行されているとき、ある第二低圧圧力容器において排出工程が実行されており、充填工程実行中の第一低圧圧力容器に充填されるスラリーと排出工程実行中の第二低圧圧力容器から排出されるスラリーとの間で熱交換し、
    別の第一低圧圧力容器において昇温工程が実行されているとき、別の第二低圧圧力容器において降温工程が実行されており、降温工程実行中の第二低圧圧力容器から排出されるフラッシュ蒸気を昇温工程実行中の第一低圧圧力容器にフラッシュ経路によって供給することにより熱回収する、ことを特徴とするセルロース系バイオマスの糖化分解装置。
  9. 前記7工程がすべて同じ所要時間であり、第一低圧圧力容器、高圧圧力容器及び第二低圧圧力容器の基数がそれぞれ3m(mは自然数)である請求項8に記載のセルロース系バイオマスの糖化分解装置。
  10. 前記分解工程以外の6工程がすべて同じ所要時間で、かつ、前記分解工程の所要時間がそれ以外の6工程の所要時間のn倍(nは自然数)である場合に、
    第一低圧圧力容器及び第二低圧圧力容器の基数がそれぞれ3m(mは自然数)であり、
    高圧圧力容器の基数がm(n+2)である請求項8に記載のセルロース系バイオマスの糖化分解装置。
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