JP2009260717A - 電子透かし埋め込み装置、電子透かし検出装置及び方法並びにプログラム - Google Patents

電子透かし埋め込み装置、電子透かし検出装置及び方法並びにプログラム Download PDF

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光義 鈴木
Toyokazu Sugai
豊和 菅井
Hiroyuki Yamada
浩之 山田
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麗 新名
Hiroshi Ito
浩 伊藤
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Abstract

【課題】白黒等の文書においても地紋電子透かしデータを正確に検出することができる電子透かし埋め込み装置、電子透かし検出装置及び方法並びに上記装置としてコンピュータを機能させるプログラムを提供する。
【解決手段】電子透かしの埋め込み対象の文書画像を複数のブロックに分割し、各ブロック内に存在する異なる色の領域の数をそれぞれ検出するとともに、領域のいずれかの色と同一の透かし図形をブロックに重畳してブロック内に存在する異なる色の領域の数を変化させることにより、当該領域の数に応じて規定される電子透かしデータをブロックに埋め込む。
【選択図】図1

Description

この発明は、印刷する文書に地紋電子透かしを埋め込む電子透かし埋め込み装置、地紋電子透かしの埋め込み方法及び文書から地紋電子透かしを検出する電子透かし検出装置、地紋電子透かしの検出方法並びに上記装置としてコンピュータを機能させるプログラムに関するものである。
地紋電子透かしとは、文書に細かな幾何学的な図形を重畳することで、人間の目には分からない情報を埋め込む技術である。例えば、秘密文書が流出したとき、流出した秘密文書の印刷者等の特定に用いることができる。また、地紋電子透かしを施しても、品質の悪いプリンタからの出力文書や、コピーを繰り返して品質が劣化した文書である場合、地紋電子透かしの情報を完全な情報として復元できないことが多い。このため、誤り訂正符号を用いて誤検出率を低下させる手法が用いられる(例えば、特許文献1参照)。
図14は、従来の地紋電子透かし文書であり、図15は、図14中の文字「あ」の部分の拡大図である。図14に示す文書は、地紋電子透かし文書をスキャナで採取した地紋電子透かしの検出用文書のビットマップ画像である。地紋電子透かし文書は、複数のブロックに分割されている。
地紋の図形は、所定位置にあるブロック内に重畳され、図形毎に対応するデータが埋め込まれる。例えば、図15に示すように、地紋図形として「○」図形と「×」図形がブロック領域に重畳される。ここで、デジタルデータ「0」を文書に埋め込むときは「○」図形を重畳し、デジタルデータ「1」を埋め込むときは「×」図形を重畳するものとする。この場合、図15中の文字「あ」の各ブロックには、図16に示すように、各図形に対応するデジタルデータが埋め込まれる。
特開2006−352294号公報
従来の地紋電子透かし技術には、下記のような課題があった。
(1)白黒の原文書における白色領域や黒色領域の位置とは無関係に地紋図形を重畳していたので、黒色領域に黒色の地紋図形が重なると検出時の判別が困難になり、地紋図形に対応するデータが誤認識される。
(2)原文書の黒色領域には、白色の地紋図形を重畳することも可能であるが、原文書の白色領域と黒色領域との境界部分では、上記白色の地紋図形を検出するのが困難となり、対応するデータが誤認識される。
(3)地紋図形の判別を容易にするため、地紋図形を大きくしたり、線を太くすることも考えられるが、地紋図形が強調され過ぎて文書が読みづらくなる。
(4)地紋電子透かし文書をスキャナで読み込む際に読み取りずれが生じると、地紋電子透かしを正確に検出できない。
(5)地紋電子透かしのデータ検出に誤りが多発すると、地紋電子透かし文書に対する改竄の有無を検証することができない。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、白黒等の文書においても地紋電子透かしデータを正確に検出することができる電子透かし埋め込み装置、電子透かし検出装置及び方法並びに上記装置としてコンピュータを機能させるプログラムを得ることを目的とする。
この発明に係る電子透かし埋め込み装置は、電子透かしの埋め込み対象の文書画像を複数のブロックに分割するブロック分割部と、ブロック分割部で分割した各ブロック内に存在する異なる色の領域の数をそれぞれ検出する領域数検出部と、前記領域のいずれかの色と同一の透かし図形をブロックに重畳し、領域数検出部で検出されたブロック内に存在する異なる色の領域の数を変化させることにより、当該領域の数に応じて規定される電子透かしデータを前記ブロックに埋め込む埋め込み部とを備えるものである。
この発明によれば、電子透かしの埋め込み対象の文書画像を複数のブロックに分割し、各ブロック内に存在する異なる色の領域の数をそれぞれ検出するとともに、領域のいずれかの色と同一の透かし図形をブロックに重畳してブロック内に存在する異なる色の領域の数を変化させることにより、当該領域の数に応じて規定される電子透かしデータをブロックに埋め込むものである。このように領域のいずれかの色と同一の透かし図形をブロックに重畳してブロック内に存在する異なる色の領域の数を変化させることで、ブロック内に電子透かしデータを埋め込むので、領域と透かし図形とが同じ色同士で重畳されることがなく、透かし図形の検出時の判別が容易である。また、異なる色の領域数を変化させるだけでよいので、透かし図形を大きくしたり、線を太くする必要がなく、透かし図形が強調されて文書が読みづらくなることがない。さらに、検出時にブロックの境界を特定するだけで、スキャナ等による読み取り時のずれを補正できることから、正確なデータ検出が可能である。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による電子透かし埋め込み装置及び電子透かし検出装置の各構成とその周辺機器を示す図である。地紋電子透かしの埋め込み側となる電子透かし埋め込み装置1は、誤り訂正符号化部2、地紋データ埋め込み部3、埋め込み位置決定部4、ブロック分割部5及び原文書領域検出部6を備える。なお、以降では、原文書として白黒2色の文書を扱う場合を例に挙げて説明する。
誤り訂正符号化部2は、地紋電子透かしとして原文書に埋め込みたい埋め込み情報aを入力し、埋め込み情報aに誤り訂正符号化による冗長ビットを付加して埋め込みデータbを生成する。埋め込み情報aとしては、原文書の著作権者、配布先、作成日等の原文書を取り扱う権限のある者を特定する情報などが挙げられる。
地紋データ埋め込み部(埋め込み部)3は、原文書をビットマップ画像とした原文書ビットマップeに対し、埋め込み位置決定部4で決定された埋め込み位置dに、埋め込みデータbを構成するビットデータを地紋として埋め込む。埋め込み位置決定部4は、例えば地紋電子透かしを埋め込む権限がある者により決定された鍵情報cに基づいて、埋め込みデータbを構成するビットデータの並び順を変更し、地紋としてどのブロックにどのビットデータを埋め込むのかの埋め込み位置dを決定する。
ブロック分割部5は、原文書ビットマップeを適当なサイズ(例えば、水平M=50ドット、垂直N=50ドット)のブロック毎に分割し、ブロック毎のブロック分割ビットマップfを生成する。原文書領域数検出部(領域数検出部)6は、ブロック分割ビットマップfに基づいて、各ブロック内の白色領域と黒色領域を検出してそれぞれの領域数を求める。
なお、電子透かし埋め込み装置1は、汎用のパーソナルコンピュータやワークステーションのコンピュータを、誤り訂正符号化部2、地紋データ埋め込み部3、埋め込み位置決定部4、ブロック分割部5及び原文書領域検出部6として機能させるプログラムを用いて具現化することができる。
地紋データ埋め込み部3で生成された地紋電子透かしを埋め込んだ原文書のビットマップデータは、プリンタ7で印刷することにより、紙媒体の地紋文書gを得られる。地紋文書gは、コピー機8でコピーを繰り返す等して紙面の汚れやコピーずれなどによる雑音が加わる攻撃により品質が劣化し、攻撃後地紋文書hとして流出することになる。
実施の形態1による電子透かし検出装置10は、攻撃後地紋文書hをスキャナ9で読み取って得られる地紋電子透かし検出用の検出文書ビットマップiを入力し、地紋電子透かしデータを検出する。電子透かし検出装置10は、その構成として、位置合わせ部11、地紋検出部12及び誤り訂正復号部13を備える。
位置合わせ部11は、検出文書ビットマップiを入力し、スキャナ9による読み込みで生じた文書紙面の傾きや歪みから地紋の位置を合わせる。地紋検出部(検出部)12は、検出文書ビットマップiの各ブロック内に埋め込まれた埋め込みデータbを構成するデジタルデータを検出データjとして検出する。誤り訂正復号部13は、地紋検出部12による検出データjを誤り訂正復号し、埋め込み情報aを検出情報kとして取得する。
なお、電子透かし検出装置10は、電子透かし埋め込み装置1と同様にして、汎用のパーソナルコンピュータやワークステーションのコンピュータを、位置合わせ部11、地紋検出部12及び誤り訂正復号部13として機能させるプログラムを用いて具現化することができる。
図2は、図1中の原文書領域数検出部の構成及びその動作を説明するための図であり、図2(a)は図1中の原文書領域数検出部の構成を示しており、図2(b)は図2(a)中のMxNブロックビットマップメモリの記憶内容を示し、図2(c)は図2(a)中のMxNブロック領域ビットマップメモリの記憶内容を示している。
図2(a)に示すように、原文書領域数検出部6は、MxNブロックビットマップメモリ14、演算処理部15及びMxNブロック領域マップメモリ16を備える。MxNブロックビットマップメモリ14は、ブロック毎のブロック分割ビットマップfを、MxNブロックの対応するブロックに格納するメモリである。
演算処理部15は、MxNブロックビットマップメモリ14から読み出した各ブロックにおいて、隣接する白色ドット同士又は隣接する黒色ドット同士に領域番号を付し、この領域番号から白色領域と黒色領域の領域数を算出する。原文書領域数検出部による処理の詳細は、図2(b)及び図2(c)を用いて後述する。
なお、演算処理部15は、例えば電子透かし埋め込み装置1として機能するコンピュータのプロセッサ及びこれに実行される原文書領域数検出用プログラムモジュールで具現化することができる。また、メモリ14,16は、上記コンピュータに標準的に搭載されているハードディスク装置、内部メモリ等の記憶領域上に構築される。
MxNブロック領域マップメモリ16は、ブロック分割ビットマップfで特定されるブロック内のドットとその領域番号を格納するメモリである。MxNブロック領域マップメモリ16の内容を確認することにより、原文書ビットマップeの各ブロック内のドットからなる領域とその領域番号を特定することができる。
次に動作について説明する。
先ず、電子透かし埋め込み装置1による地紋電子透かしの埋め込み動作を説明する。
電子透かし埋め込み装置1に入力された埋め込み情報aは、装置1内の誤り訂正符号化部2に入力される。誤り訂正符号化部2は、埋め込み情報aに誤り訂正符号化による冗長ビットを付加して埋め込みデータbを生成する。
また、埋め込み位置決定部4は、装置1に入力された鍵情報cに基づいて、埋め込みデータbを構成するビットデータの並び順を変更し、各ビットデータに対応する地紋図形を埋め込むための各埋め込み位置dを決定する。
ブロック分割部5では、地紋電子透かしの埋め込み対象の原文書ビットマップeを入力し、原文書ビットマップeを適当なサイズ(例えば、水平M=50ドット、垂直N=50ドット)に分割して、ブロック毎のブロック分割ビットマップfを得る。ここで、例えば各ブロック内の白色ドットにはデジタルデータ「0」を対応付け、黒色ドットにはデジタルデータ「1」を対応付けたブロック分割ビットマップfを生成し、原文書領域数検出部6へ出力する。
原文書領域数検出部6は、ブロック分割部5から入力したブロック毎のブロック分割ビットマップfに基づいて、原文書ビットマップeの各ブロック内の白色領域及び黒色領域を検出し、それぞれの領域数を求める。以下、図2を用いて詳細を説明する。
ブロック分割ビットマップfは、原文書領域数検出部6内のMxNブロックビットマップメモリ14におけるMxNブロックの各ブロックで黒色ドットにはデジタルデータ「1」、白色ドットにはデジタルデータ「0」が格納される。これにより、図2(b)に示すように、MxNブロックのブロック毎のビットマップにおいて、原文書に対応した黒色領域と白色領域が特定される。
演算処理部15は、MxNブロックビットマップメモリ14からMxNビットマップを読み込み、ブロック内の各ドットに対応するデジタルデータを用いて、隣接する白色ドット同士と隣接する黒色ドット同士とにそれぞれ通し番号の領域番号を付し、この領域番号から白色領域と黒色領域の領域数を算出してMxNブロック領域マップメモリ16に格納する。
なお、MxNブロック領域マップメモリ16は、演算処理部15の算出結果が格納される前(領域未決定時)では、MxNブロックの各ブロック内のドットに対応するデータ(領域番号)が全て「0」に初期化されているものとする。
演算処理部15は、ブロック内の最も左上のドットを領域1(領域番号1のドット)とし、図2(c)に示すように、MxNブロック領域マップメモリ16の対応するブロック内の最も左上のドット(A地点)にデータ「1」を書き込む。続いて、演算処理部15は、A地点のドットから上下左右に領域未決定(MxNブロック領域マップメモリ16の対応するドットのデータが0)の地点のドットを探索し、MxNブロックビットマップメモリ14から読み出したデジタルデータをそれぞれ比較する。
この比較の結果として、A地点のドットに対応するデジタルデータ(デジタル値1)と等しいドット(図2(c)の例では、A地点と同一の黒色ドット)であれば、このドットにデータ「1」(A地点のドットと同じ領域番号)を付して、MxNブロック領域マップメモリ16に書き込む。
この後、このドットに対してさらに上下左右に隣接するドットとの間でデジタルデータの比較を行い、同一の黒色ドットであれば、MxNブロック領域マップメモリ16にデータ「1」を書き込む。この操作を繰り返すことにより、A地点のドットから始まって順に隣接する黒色ドット同士に対して同一の領域番号1が設定される。
領域番号1の設定が完了すると、演算処理部15は、領域未検出である最も左上に対応するドット(B地点)にデータ「2」(領域番号2)を書き込む。この後、領域1の場合と同様な操作を繰り返すことにより、B地点のドットから始まって順に隣接する白色ドット同士に対して同一の領域番号2が設定される。
領域番号2の設定が完了すると、演算処理部15は、領域未検出である最も左上に対応するドット(C地点)にデータ「3」(領域番号3)を書き込む。この後、上記と同様な操作を繰り返すことにより、C地点のドットから始まって順に隣接する黒色ドット同士に対して同一の領域番号3が設定される。
なお、図2(c)に示すD地点のドットのように、隣接する複数のドットが領域未検出である場合、D地点のドットのデジタルデータと、隣接する複数のドットのデジタルデータをそれぞれ比較して、一致すればデータ「3」を書き込む。
演算処理部15は、領域番号4以降の設定についても同様な操作を繰り返して、領域未検出である最も左上に対応するドット(E地点)にデータ「4」(領域番号4)を書き込み、E地点のドットから始まって順に隣接する白色領域のブロック同士に対して同一の領域番号4が設定される。同様にして、演算処理部15は、隣接する白色ドット同士に領域番号5を設定する。
このように上記操作を繰り返すことで、MxNブロック領域マップメモリ16のMxNブロックビットマップに領域番号を付与し、全てのブロック内のドットに領域番号を書き込むと処理を終了する。このとき、処理の最後に付与した領域番号Rが、そのブロック内の白色領域の数と黒色領域の数の合計数となる。領域の数は、白色領域と黒色領域に分けて付与した領域番号であってもよく、この場合白色領域の数と黒色領域の数を求めることができる。
なお、地紋データ埋め込み部3は、原文書領域数検出部6の図2に示す構成をそのまま用いて実現可能である。MxNブロック領域マップメモリ16のMxNブロックの全ブロックで白色領域及び黒色領域が検出されると、原文書領域数検出部6は、上記MxNブロックデータを地紋データ埋め込み部3へ出力する。
地紋データ埋め込み部3では、ブロック内で連続する同一色のドット群からなる領域のうちで所定閾値以上の広い面積を持つ領域を検出し、この領域内の例えば縦2ドットx横2ドット(4ドット)を、上記領域の色と反対の色に置き換えて埋め込みデータbを埋め込む。これにより、地紋電子透かしデータの埋め込みとともに、ブロック内の白色又は黒色の領域数を増やすことができる。
図3は、図1中の地紋データ埋め込み部による地紋電子透かしの埋め込み処理を説明するための図であり、図3(a−1)及び図3(b−1)は原文書のブロック分割ビットマップを示しており、図3(a−2)及び図3(b−2)は原文書のブロック分割ビットマップに地紋電子透かしを埋め込んだ場合を示している。
例えば、図3(a−1)に示す原文書のブロック分割ビットマップは、当該ブロック内で連続する白色ドット群(同一の領域番号が付されたドット群)からなる3つの白色領域と、連続する黒色ドット群からなる1つの黒色領域とからなる。図3(a−1)の場合、白色領域が3つであるが、黒色領域が所定閾値(隣接する所定数のドット群の色を反転しても領域の境界に架からない広さ)以上の面積であったとする。
この場合、地紋電子透かしとして上記黒領域に3つの白色ドット、白色領域に1つの黒色ドットを重畳することで、図3(a−2)に示すように白色領域を6つ、黒色領域を2つにすることができる。
図3(a−1)のように白色領域が3つある場合、白色領域の数を3つから、さらに少なくするのは、黒色ドットを多数重畳しなければならず困難である。そこで、領域数を例えば4(所定の定数)で割った余りをデータとすれば、図3(a−2)に示す白色領域では、データd1=2(6を4で割った余り)、黒色領域では、データd2=2(2を4で割った余り)が得られる。同様な操作を行うことにより、各ブロック内に0から3までの任意のデータ(埋め込みデータbとして設定できるデータ)を生成できる。
また、図3(b−1)に示す原文書のブロック分割ビットマップでは、当該ブロック内で連続する白色ドット群からなる3つの白色領域と、連続する黒色ドット群からなる1つの黒色領域とからなる。このブロックでは、図3(a−1)の場合と異なり、黒色領域が狭く、白色領域が広い。この場合、黒色領域に白色ドットを重畳すると、黒色領域の数は増えるが、白色領域の数は減り、かつ重畳した白色ドットを特定することが困難となる。そこで、白色領域に「○」図形を3つ重畳することで、白色領域の数を6つにできる。
但し、この場合、黒色領域の数も4つに増えてしまうので、さらに白色領域に黒色ドットを2つ重畳し、黒色領域の数を6つにすることで、白色領域においてデータd1=2(6を4で割った余り)、黒色領域においてデータd2=2(6を4で割った余り)が得られる。同様な操作を行うことにより、各ブロック内に0から3までの任意のデータを生成することができる。
このように、地紋データ埋め込み部3では、ブロック内の白色領域と黒色領域の数を、黒色又は白色のドットや図形を重畳して変化させ、埋め込みデータbをブロック内に埋め込む。これを検出する際には、ブロック内の白色領域と黒色領域の数に基づいて埋め込みデータbを特定する(例えば、領域数を所定の定数で割った余りをデータとする)。
なお、以降では、説明の簡単のため、「白色領域の数と黒色領域の数の和を2で割ったときの余り」をデータとする。つまり、ブロック内の白色と黒色の領域数が偶数のとき、そのブロックにデジタルデータ「0」を埋め込み、いずれか一方の領域数が奇数のとき、デジタルデータ「1」を埋め込むものとする。
(2)地紋電子透かしの検出動作
次に電子透かし検出装置10による地紋電子透かしの検出動作を説明する。
電子透かし埋め込み装置1で生成した地紋電子透かしを施した原文書ビットマップは、プリンタ7で印刷することにより、紙媒体の地紋文書gが得られる。地紋文書gは、コピー機8でのコピーなどの攻撃により品質が劣化し、攻撃後地紋文書hとして流出する。
電子透かし検出装置10は、攻撃後地紋文書hをスキャナ9で読み取って得られる、地紋電子透かし検出用の検出文書ビットマップiを入力して、地紋電子透かしの検出処理が行われる。ここで、電子透かし埋め込み装置1で生成した地紋電子透かし文書について説明する。
図4は、実施の形態1による電子透かし埋め込み装置で生成した地紋文書の検出文書ビットマップを示す図であり、図5は、図4中の文字「あ」の部分の拡大図である。図4に示す検出用文書ビットマップiは、地紋電子透かし文書をスキャナ9で採取したものである。検出文書ビットマップiは、ソフト的な回転等の画像処理を加える場合もあり、原文書ビットマップeとは異なる品質を有する。
このため、地紋電子透かしの埋め込み側(地紋データ埋め込み部3)で、上述のようにしてビットマップを構成する各ブロックの4つの角に黒色又は白色のドットを検出時の位置合わせ用に重畳しておく。このドットを参照することで、検出側で検出文書ビットマップiのブロック分割を正確に行うことができる。
例えば、図5に示すように検出文書ビットマップiは、黒色又は白色のドット(図5中に丸形で示す)の中心を直線で結ぶことにより、正確にブロックを規定できる。図5中のブロックAでは、文字「あ」と重なる頂点に白色ドット、重ならない頂点に黒色ドットが重畳されている。
また、ブロックAには、黒色領域(領域2)が地紋として重畳されており、ブロックの4つ角にある黒色又は白色のドットを含めないと、白色領域の数が2つ、黒色領域の数が2つとなる。ここで、埋め込みデータbは「白色領域の数と黒色領域の数の和を2で割ったときの余り」で規定されているので、2+2を2で割った余り、すなわちデジタルデータ「0」として検出できる。
図6は、図4中の文字「あ」の部分領域に埋め込まれた地紋電子透かしデータを示す図である。各ブロックに設定する埋め込みデータbを「白色領域の数と黒色領域の数の和を2で割ったときの余り」で算出すると、図6に示すように、ブロックAからデジタルデータ「0」を検出することができる。このようにして、この実施の形態1による電子透かし埋め込み装置1で生成した地紋文書の各ブロックのビットマップから正確に埋め込みデータbを検出することができる。
地紋電子透かし検出動作の説明に戻ると、上述のようにスキャナ9で採取された検出文書ビットマップiは、電子透かし検出装置10内の位置合わせ部11に入力される。位置合わせ部11は、検出文書ビットマップiについて、スキャナ9の採取時に生じた文書紙面の傾きや歪みから地紋の位置を合わせる。
図7は、図1中の位置合わせ部の構成を示すブロック図である。図7において、位置合わせ部11は、輪郭強調フィルタ17、相関ベクトル計算部18、ノイズ除去部19、補間部20及び位置変換部21を備える。輪郭強調フィルタ17は、検出文書ビットマップi内の文字の輪郭や地紋を強調した輪郭強調フィルタ後ビットマップを生成する。
相関ベクトル計算部18は、輪郭強調フィルタ後ビットマップを上下左右にずらして、ブロックの位置合わせドットの周期性に基づき相関のよいベクトルを算出する。ノイズ除去部19は、輪郭強調フィルタ後ビットマップからブロック毎の位置合わせドット以外のドットをノイズとして除去する。
補間部20は、ノイズ除去部19による処理後のビットマップにおいて、各ブロック内の位置合わせ用ドットの有無を検出し、位置合わせドットがない場合、周囲の位置合わせドットと相関ベクトルを用いて位置合わせドットを補間する。位置変換部21は、位置合わせドットを座標変換し、埋め込み側と同一の文書ビットマップを生成する。
なお、輪郭強調フィルタ17、相関ベクトル計算部18、ノイズ除去部19、補間部20及び位置変換部21は、例えば電子透かし検出装置10として機能するコンピュータのプロセッサ及びこれに実行される位置合わせ用プログラムモジュールで具現化することができる。
図8は、位置合わせ部による検出文書ビットマップの位置合わせを説明するための図であり、この図に沿って位置合わせ部11の動作を詳細に説明する。位置合わせ部11は、例えば図8(a)に示す検出文書ビットマップiを入力すると、輪郭強調フィルタ17が検出文書ビットマップiの各ドットから白色又は黒色のドットを検出し、これらドットを黒色ドットに変換し、図8(b)に示すような輪郭強調フィルタ後ビットマップを生成する。
図8(b)に示す輪郭強調フィルタ後ビットマップでは、図8(a)の検出文書ビットマップiにおける、ブロックの位置合わせ用ドット、原文書の点である文字「あ」の輪郭上で強調されたドット、地紋データの点である黒丸図形、及び、ノイズとなる汚れ等の輪郭が強調されたドットが検出され、黒色ドットに変換されている。
このように、輪郭強調フィルタ17では、検出文書ビットマップi上のブロックの位置合わせ用ドット、原文書の点、地紋データの点、ノイズの輪郭が強調された点を含むドットを検出する。なお、図8(b)において、文字「あ」の輪郭上のドットを他ドットと識別するために白色ドットで記載しているが、実際には黒色ドットに変換される。
相関ベクトル計算部18は、図8(b)に示す輪郭強調フィルタ後ビットマップを上下左右にずらして相関のよいベクトルを求める。例えば、ビットマップ上にはブロックの位置合わせ用ドットが周期的にあるため、図8(c)に示す相関ベクトルのように原点から8つのベクトルを検出できる。これらのベクトルの先を繋ぐことにより、ビットマップ上にブロックの形を生成できる。
輪郭強調フィルタ後ビットマップ及びこのビットマップから算出された相関ベクトルデータは、ノイズ除去部19に入力される。ノイズ除去部19では、輪郭強調フィルタ後ビットマップ上の各黒色ドットを原点として、図8(c)に示す相関ベクトルの整数倍の位置に黒色ドットが所定数あるか否かに基づき、上記原点とした黒色ドットが位置合わせ用ドットであるか否かを判定する。
ここで、位置合わせ用ドットでないと判定すると、ノイズ除去部19は、上記原点とした黒色ドットをノイズとして削除する。この操作を輪郭強調フィルタ後ビットマップ上の全ての黒色ドットに行うことで、図8(d)に示すノイズ除去後ビットマップビットが得られる。
ノイズ除去後ビットマップ及び相関ベクトルデータは、補間部20に入力される。補間部20は、ノイズ除去後ビットマップ上でブロックの位置合わせ用ドットがあるべき位置にない場合、当該位置の周囲に存在する位置合わせ用ドットと上記相関ベクトルを用いて位置合わせ用ドットを補間する。図8(d)では、矢印Bで示す本来位置合わせ用ドットがあるべき位置に位置合わせ用ドットがない。補間部20は、このような位置に位置合わせ用ドットを補間する。
また、補間部20は、上述のようにして位置合わせ用ドットを補間すると、ビットマップ上の全ての位置合わせ用ドットを格子状に繋ぐことで、図8(e)に示すようにビットマップ上にブロック境界を特定する。
位置変換部21は、検出文書ビットマップi及び補間部20でブロック境界が特定されたビットマップを入力し、検出文書ビットマップi上の位置合わせ用ドットが上記ブロック境界に整合するように検出文書ビットマップiの座標を変換する。これにより、検出文書ビットマップiにおけるスキャナ9の採取時の位置ずれが除かれ、埋め込み側と同一の地紋位置のビットマップが生成される。
地紋検出部12は、原文書領域数検出部6と同様の構成を有しており、位置合わせ部11で位置合わせされた検出文書ビットマップを入力すると、各ブロック内のドットが黒色ドットか白色ドットかを判別して、内部の不図示のMxNブロックビットマップメモリに、黒色ドットでデジタルデータ「1」を格納し、白色ドットでデジタルデータ「0」を格納する。
続いて、地紋検出部12は、上記MxNブロックビットマップメモリからMxNビットマップを読み込み、原文書領域数検出部6と同様に、ブロック内の各ドットに対応するデジタルデータを用いて隣接する白色ドット同士と隣接する黒色ドット同士とにそれぞれ通し番号の領域番号を付し、この領域番号から白色領域と黒色領域の領域数を算出し、内部の不図示のMxNブロック領域マップメモリに格納する。
この後、地紋検出部12は、上記MxNブロック領域マップメモリからMxNブロックデータとして各ブロック内の白色領域と黒色領域の数を読み出し、「白色領域の数と黒色領域の数の和を2で割ったときの余り」を検出データとするとの規定に従い、各ブロックで白色領域と黒色領域の数が偶数であれば、そのブロックからデジタルデータ「0」を検出し、いずれか一方の領域数が奇数のとき、デジタルデータ「1」を検出する。
また、地紋検出部12には、電子透かし埋め込み装置1の埋め込み位置決定部4で決定された埋め込み位置dが登録されている。地紋検出部12は、埋め込み位置dに従って、各ブロックで検出したデジタルデータの並べて埋め込みデータbを復元し、検出データjとして誤り訂正復号部13へ出力する。誤り訂正復号部13では、地紋検出部12からの検出データjを誤り訂正復号して地紋電子透かしデータの検出情報kを出力する。
以上のように、この実施の形態1によれば、電子透かし埋め込み装置1が、電子透かしの埋め込み対象の文書画像を複数のブロックに分割するブロック分割部5と、ブロック分割部5で分割した各ブロック内に存在する白色及び黒色の領域の数をそれぞれ検出する原文書領域数検出部6と、前記領域の白色又は黒色と同一の透かし図形をブロックに重畳し、原文書領域数検出部6で検出されたブロック内に存在する白色及び黒色の領域の数を変化させることにより、当該領域の数に応じて規定される透かしデータをブロックに埋め込む地紋データ埋め込み部3とを備える。
また、電子透かし検出装置10が、入力した文書画像の各ブロックに重畳された透かし図形に基づいて文書画像内の各ブロックの位置を特定する位置合わせ部11と、位置合わせ部11で特定した各ブロック内に存在する白色及び黒色の領域の数をそれぞれ検出し、当該領域の数に応じて規定される透かしデータを検出する地紋検出部12とを備える。
このようにブロック内の白色領域と黒色領域との数に基づいてデータの埋め込みと検出を行うことにより、白黒2色の原文書がどのようなビットマップであっても正確に地紋電子透かしデータを検出することができる。
実施の形態2.
この実施の形態2は、上記実施の形態1の図1で示した構成と同一であるが、データ埋め込み処理とデータ検出処理の詳細が異なる。そこで、相違する内容を主に説明する。
図9は、この発明の実施の形態2による電子透かし埋め込み装置で生成した地紋文書の検出文書ビットマップを示す図であり、図10は、図9中の文字「あ」の部分の拡大図である。図9に示す検出用文書ビットマップは、地紋電子透かし文書をスキャナ9で採取したものである。ここでは、「白の領域の数+黒の領域の数を2で割ったときの余り」でデータを規定し、埋め込み側でブロックの中心に黒色又は白色のドットを重畳又は重畳しないかによって、データの値を0又は1に変化させる。
例えば、図10に示す検出文書ビットマップでは、ブロック内の黒色又は白色のドット(図10中に黒色の四角形で示す)の中心を結んだ破線の縦及び横に隣接する破線同士の中間位置にある実線がブロック境界となる。図10中のブロックAでは、ブロックの中心が文字「あ」と重なるため、埋め込み側(地紋データ埋め込み部3)で、文字「あ」を形成する黒色領域内に白色ドットの領域3を重畳しておく。
なお、上記黒色又は上記白色のドットがないブロックについては、検出側(位置合わせ部11の補間部20)で、上下左右にあるブロック内の黒色又は白色のドットの中心を結んだ破線を、当該ブロック(上記黒色又は上記白色のドットがないブロック)まで延長することで補間できる。
また、ブロックAには、黒色領域(領域2)が地紋として重畳されており、ブロックの4つ角にある黒色又は白色のドットを含めないと、白色領域の数が2つ、黒色領域の数が2つとなる。ここで、埋め込みデータbは「白色領域の数と黒色領域の数の和を2で割ったときの余り」と規定されているので、2+2を2で割った余り、すなわちデジタルデータ「0」として検出できる。
図11は、図9中の文字「あ」の部分領域に埋め込まれた地紋電子透かしデータを示す図である。図11に示すように、各ブロックに設定する埋め込みデータbを「白色領域の数と黒色領域の数の和を2で割ったときの余り」で算出することにより、ブロックAからデジタルデータ「0」を検出することができる。このようにして、各ブロックのビットマップから正確に埋め込みデータbを検出することができる。
以上のように、この実施の形態2によれば、ブロックの中心にドットを重畳し、このドットを結んだ破線の縦及び横に隣接する破線同士の中間位置にある実線をブロック境界とする。また、中心にドットが重畳されていないブロックがあっても、このブロックの上下左右に位置するブロックの中心ドットから延長した破線で補間する。このようにすることで、上記実施の形態1のようにブロックの4つ角に位置合わせ用ドットを重畳する場合と比較して、ブロック境界を特定するためにビットマップに重畳するドットの数を削減でき、地紋の濃度が薄くて読みやすい文書を提供することができる。
実施の形態3.
この実施の形態3は、上記実施の形態1の図1で示した構成と同一であるが、データ埋め込み処理の詳細が異なる。そこで、相違する内容を主に説明する。
図12は、この発明の実施の形態3による地紋電子透かしの埋め込み処理を説明するための図である。地紋検出部12が、ブロック内の領域数を求めるとき、スキャナ9の解像度によっては検出文書ビットマップ上で白黒が明確でない部分がある。
そこで、検出側で白色領域か黒色領域かの判定が困難になると考えられる所定のパターンに合致する場合、埋め込み側(地紋データ埋め込み部3)が、補正用の白色又は黒色の図形を重畳する。これにより、原文書の品質を大きく劣化させずに正確に地紋データを検出できる。
先ず、実施の形態3においても「白の領域の数+黒の領域の数を2で割ったときの余り」でデータを規定する。図12(a−1)、図12(b−1)及び図12(c−1)に示す各画像は、上述した、検出側で白色領域か黒色領域かの判定が困難になると考えられる地紋データ埋め込みパターンを示している。
図12(a−1)は、原文書の白色領域と黒色領域の境界がブロックの位置合わせ図形と重なる場合を示している。この場合、位置合わせ図形を重畳してもブロック内の白色領域の数と黒色領域の数が変化せず、地紋データを重畳できない。
そこで、埋め込み側(地紋データ埋め込み部3)で、図12(a−2)に示すように、黒色の位置合わせ図形を重畳し、補正用に白色ドットで構成した白線で原文書の黒色領域(例えば、文字を形成する黒色領域)と分離する。また、図12(a−3)に示すように、白色の位置合わせ図形を重畳し、補正用に黒色ドットで構成した黒線で原文書の白色領域(例えば、文字が記載されていない白色領域)と分離する。このようにしても、ブロック内の白色領域の数と黒色領域の数を変化させられ、自由に地紋データを埋め込むことが可能である。
図12(b−1)は、原文書の白色領域と黒色領域との境界が交差する場合を示している。この場合、白色領域の数と黒色領域の数の和が3つであるか、4つであるかを判定しにくい。
そこで、埋め込み側(地紋データ埋め込み部3)で、図12(b−2)に示すように、白色領域と黒色領域との境界線の交点に補正用の黒色ドットを重畳し、黒色領域を結合して白色領域を分離する。また、図12(b−3)に示すように、白色領域と黒色領域との境界線の交点に補正用の白色ドットを重畳し、白色領域を結合して黒色領域を分離する。このようにすることで、白色領域の数と黒色領域の数の和を正確に3つと確定できる。
図12(c−1)は、原文書の白色領域と黒色領域の境界がブロック境界と一致する場合を示している。この場合、各領域がどのブロック内の領域であるかを判定しにくい。
そこで、埋め込み側(地紋データ埋め込み部3)が、図12(c−2)に示すように、ブロック内でブロック境界に黒色ドットや黒色ドットで構成した黒線を重畳し、黒色図形をブロック内に確実に入れる。また、図12(c−3)に示すように、ブロック境界に白色ドットや白色ドットで構成した白線を重畳し、原文書の黒色領域とブロック境界とを分離する。このようにしても白色領域の数と黒色領域の数を正確に判定することができる。
以上のように、この実施の形態3によれば、ブロック内に存在する白色及び黒色の領域間の区別ができない地紋埋め込みパターンである場合、当該領域間の区別が明確になるようにさらに透かし図形を重畳するので、コピーなどの攻撃により多少濃度が濃い又は薄い攻撃後地紋文書hをスキャナ9で読み込んだときのずれを含む文書に対してもブロック境界を的確に特定でき、地紋データを正確に検出することができる。
実施の形態4.
この実施の形態4は、上記実施の形態1の図1で示した構成と同一であるが、データ改竄の検出が可能な地紋データ埋め込み処理及び改竄検出を含むデータ検出処理を行う点で異なる。そこで、相違する内容を主に説明する。
図13は、この発明の実施の形態4による地紋データの改竄検出を説明するための図である。先ず、実施の形態4においても「白の領域の数+黒の領域の数を2で割ったときの余り」でデータを規定する。また、上記実施の形態1〜3と同様に、各ブロックには0又は1の1ビットのデジタルデータを埋め込むものとする。
実施の形態4による地紋データ埋め込み部3は、図13(a)に示すように、原文書ビットマップを分割して縦8x横8の64ブロックの配列とし、左上から右下へ順にデジタルデータd63〜d0の64ビット分を埋め込む。このうちデータd63〜d16の48ビットは埋め込みたいデータ、データd15〜d0の16ビットは、データd63〜d16のハッシュ値(パリティ)とする。
ハッシュ関数としては、例えば生成多項式:x16+x15+x2+1で割った余りを用いる。この場合、ハッシュ値は下記式(1)で表せる。但し、Hは、ハッシュ関数である。
d15,d14,d13,・・・,d1,d0
=H(d63,d62,d61,・・・・,d16)
=1010111010110110(16ビット) ・・・(1)
地紋データ埋め込み部3は、このようにしてハッシュ値を求めると、図12(b)に示すように、8x8ブロック配列におけるデータd15〜d0のブロックに対して、データ(1010111010110110)を順に埋め込む。
検出側(地紋検出部12)では、検出文書ビットマップを検出して各ブロックから得たデータd63〜d0について、下記式(2)が成り立てば、このブロック配列が正常であり、改竄されていないと判断する。
H(d63,d62,d61,・・・・,d17,d15)
=d15,d14,・・・,d2,d1,d0 ・・・(2)
つまり、データd63,d62,d61,・・・・,d17,d15が、正しいデータであることが分かる。
一方、上記式(2)が成り立たず、H(d63,d62,d61,・・・・,d17,d15)≠d15,d14,・・・,d2,d1,d0である場合、このブロックは異常であり、どこかが改竄されていると判断する。これにより、地紋検出部12では、データd63,d62,d61,・・・・,d17,d15も、正しいデータであることを保証しない。
以上のように、この実施の形態4によれば、ブロック内の領域の数に応じて規定した改竄検証データを文書画像の所定のブロック配列に埋め込む。例えば、いくつかのブロックの配列のデータを並べ、そのデータのハッシュ値が0になる等の規定で地紋を埋め込み、検出した文書でそのハッシュ関数を計算することで、その配列に変更や改竄があったことを検出することができる。
この発明の実施の形態1による電子透かし埋め込み装置及び電子透かし検出装置の各構成とその周辺機器を示す図である。 図1中の原文書領域数検出部の構成及びその動作を説明するための図である。 図1中の地紋データ埋め込み部による地紋電子透かしの埋め込み処理を説明するための図である。 実施の形態1による電子透かし埋め込み装置で生成した地紋文書の検出文書ビットマップを示す図である。 図4中の文字「あ」の部分の拡大図である。 図4中の文字「あ」の部分領域に埋め込まれた地紋電子透かしデータを示す図である。 図1中の位置合わせ部の構成を示すブロック図である。 位置合わせ部による検出文書ビットマップの位置合わせを説明するための図である。 この発明の実施の形態2による電子透かし埋め込み装置で生成した地紋文書の検出文書ビットマップを示す図である。 図9中の文字「あ」の部分の拡大図である。 図9中の文字「あ」の部分領域に埋め込まれた地紋電子透かしデータを示す図である。 この発明の実施の形態3による地紋電子透かしの埋め込み処理を説明するための図である。 この発明の実施の形態4による地紋データの改竄検出を説明するための図である。 従来の地紋電子透かし文書である。 図14中の文字「あ」の部分の拡大図である。 図14中の文字「あ」の部分領域に埋め込まれた地紋電子透かしデータを示す図である。
符号の説明
1 電子透かし埋め込み装置、2 誤り訂正符号化部、3 地紋データ埋め込み部(埋め込み部)、4 埋め込み位置決定部、5 ブロック分割部、6 原文書領域数検出部(領域数検出部)、7 プリンタ、8 コピー機、9 スキャナ、10 電子透かし検出装置、11 位置合わせ部、12 地紋検出部(検出部)、13 誤り訂正復号部、14 MxNブロックビットマップメモリ、15 演算処理部、16 MxNブロック領域マップメモリ、17 輪郭強調フィルタ、18 相関ベクトル計算部、19 ノイズ除去部、20 補間部、21 位置変換部。

Claims (15)

  1. 電子透かしの埋め込み対象の文書画像を複数のブロックに分割するブロック分割部と、
    前記ブロック分割部で分割した各ブロック内に存在する異なる色の領域の数をそれぞれ検出する領域数検出部と、
    前記領域のいずれかの色と同一の透かし図形を前記ブロックに重畳し、前記領域数検出部で検出された前記ブロック内に存在する異なる色の領域の数を変化させることにより、当該領域の数に応じて規定される電子透かしデータを前記ブロックに埋め込む埋め込み部とを備えた電子透かし埋め込み装置。
  2. 文書画像の各ブロックは、第1及び第2の色のうちの少なくとも一方の色の領域からなり、
    埋め込み部は、前記第1の色の領域の数と前記第2の色の領域の数を定数で割った余りを電子透かしデータとして埋め込むことを特徴とする請求項1記載の電子透かし埋め込み装置。
  3. 埋め込み部は、各ブロックの境界を特定するための透かし図形をブロックの角位置に重畳することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の電子透かし埋め込み装置。
  4. 埋め込み部は、各ブロックの境界を特定するための透かし図形をブロックの中心位置に重畳することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の電子透かし埋め込み装置。
  5. 埋め込み部は、ブロック内に存在する異なる色の領域間の区別ができない場合、当該領域間の区別が明確になるように透かし図形を重畳することを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載の電子透かし埋め込み装置。
  6. 埋め込み部は、ブロック内の領域の数に応じて規定した改竄検証データを文書画像の所定のブロック配列に埋め込むことを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1項記載の電子透かし埋め込み装置。
  7. 請求項1記載の電子透かし埋め込み装置で生成された電子透かしデータを埋め込んだ文書画像から前記電子透かしデータを検出する電子透かし検出装置において、
    入力した前記文書画像の各ブロックに重畳された透かし図形に基づいて前記文書画像内の各ブロックの位置を特定する位置合わせ部と、
    前記位置合わせ部で特定された各ブロック内に存在する異なる色の領域の数をそれぞれ検出し、当該領域の数に応じて規定される電子透かしデータを検出する検出部とを備えたことを特徴とする電子透かし検出装置。
  8. 検出部は、請求項2記載の電子透かし埋め込み装置で生成された文書画像から電子透かしデータを検出するにあたり、第1の色の領域の数と第2の色の領域の数を定数で割った余りを電子透かしデータとして検出することを特徴とする請求項7記載の電子透かし検出装置。
  9. 位置合わせ部は、請求項3記載の電子透かし埋め込み装置で生成された文書画像から電子透かしデータを検出するにあたり、ブロックの角位置に重畳された透かし図形からブロックの境界を特定することを特徴とする請求項7又は請求項8記載の電子透かし検出装置。
  10. 位置合わせ部は、請求項4記載の電子透かし埋め込み装置で生成された文書画像から電子透かしデータを検出するにあたり、ブロックの中心に重畳された透かし図形からブロックの境界を特定することを特徴とする請求項7又は請求項8記載の電子透かし検出装置。
  11. 検出部は、請求項6記載の電子透かし埋め込み装置で生成された文書画像から電子透かしデータを検出するにあたり、文書画像の所定のブロック配列から改竄検証データを検出したか否かに応じて、前記文書画像の改竄を検証することを特徴とする請求項8から請求項10のうちのいずれか1項記載の電子透かし検出装置。
  12. 電子透かしの埋め込み対象の文書画像を複数のブロックに分割するステップと、
    前記ステップで分割した各ブロック内に存在する異なる色の領域の数をそれぞれ検出するステップと、
    前記領域のいずれかの色と同一の透かし図形を前記ブロックに重畳し、前記ステップで検出された前記ブロック内に存在する異なる色の領域の数を変化させることにより、当該領域の数に応じて規定される電子透かしデータを前記ブロックに埋め込むステップとを備えた電子透かし埋め込み方法。
  13. 請求項1記載の電子透かし埋め込み装置で生成された、電子透かしデータを埋め込んだ文書画像から前記電子透かしデータを検出する電子透かし検出方法において、
    入力した前記文書画像の各ブロックに重畳された透かし図形に基づいて前記文書画像内の各ブロックの位置を特定するステップと、
    前記ステップで特定された各ブロック内に存在する異なる色の領域の数をそれぞれ検出し、当該領域の数に応じて規定される電子透かしデータを検出するステップとを備えたことを特徴とする電子透かし検出方法。
  14. 電子透かしの埋め込み対象の文書画像を複数のブロックに分割するブロック分割部、
    前記ブロック分割部で分割した各ブロック内に存在する異なる色の領域の数をそれぞれ検出する領域数検出部、
    前記領域のいずれかの色と同一の透かし図形を前記ブロックに重畳し、前記領域数検出部で検出された前記ブロック内に存在する異なる色の領域の数を変化させることにより、当該領域の数に応じて規定される電子透かしデータを前記ブロックに埋め込む埋め込み部としてコンピュータを機能させるプログラム。
  15. 請求項1記載の電子透かし埋め込み装置で生成された、電子透かしデータを埋め込んだ文書画像から前記電子透かしデータを検出する電子透かし検出装置としてコンピュータを機能させるプログラムにおいて、
    入力した前記文書画像の各ブロックに重畳された透かし図形に基づいて前記文書画像内の各ブロックの位置を特定する位置合わせ部、
    前記位置合わせ部で特定された各ブロック内に存在する異なる色の領域の数をそれぞれ検出し、当該領域の数に応じて規定される電子透かしデータを検出する検出部として前記コンピュータを機能させるプログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2020116176A1 (ja) * 2018-12-05 2020-06-11 日本電信電話株式会社 埋め込み装置、抽出装置及びプログラム

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