JP4285300B2 - 情報埋め込み装置を実現するプログラム,および,情報読み取り装置を実現するプログラム - Google Patents

情報埋め込み装置を実現するプログラム,および,情報読み取り装置を実現するプログラム Download PDF

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本発明は,人間にとって不可読である形式で印刷用媒体に情報を埋め込み,また,該情報を検出し,読み取る技術に関する。
人間にとって不可読である形式で印刷用媒体に情報を埋め込み,また,該情報を検出し,読み取る技術は,これまでに多く提案されている。特に本発明と関係の深い公知技術としては,以下のものが挙げられる。
下掲特許文献1では,ドットの配列によって波の方向及び/または波長を変化させたドットパターンを複数用意し,1つのドットパターンに対して1つのシンボルを与え,ドットパターンを組み合わせて配置することにより,機密情報を印刷文書に埋め込む装置,及び,上記機密情報を印刷文書から検出する装置を提供する技術が開示されている。
下掲特許文献2では,情報をドットコードで表現し,紙などの媒体上に記録し,再生する技術が開示されている。上記技術のドットコードは,情報をデータドットパターンで表現し,上記データドットパターンには有り得ないパターンを持ち且つ上記データドットパターンに関して所定の位置関係で配置されるマーカを具備している。そして,情報再生システムにおけるドットコード復元手段は,ドットコードからマーカを検出した後,データ配列方向を検出し,データを検出する。
下掲特許文献3では,情報の存在が第三者に判らないようにして公開情報中に大量に埋め込んで印刷できる情報記録方法提供のための技術が開示されている。上記技術では,記録しようとする情報を2値化してブロック化し,その各ブロックの内容を十進数化することにより情報ブロックを作成する。そして,基準点マークと位置判別マークとの位置関係により,上記情報をブロックごとに表現している。
また,人間の視覚上,邪魔にならないように情報を埋め込む技術としては,一般に多く使われている静止画像用電子透かし技術も挙げることができる。特に本発明と関係の深い2値画像用電子透かし技術にも,非常に多くの公知技術が存在する。一般にこれらの技術は,人間の視覚上,ほとんど妨害にならないという特徴を備えている。
米国特許出願公開第2003/0021442号明細書 米国特許第5896403号明細書 特開平9−179494号公報
特許文献1に開示されている技術では,複数種類の固定ドットパターンを用いているため,透かし入り文書画像から使用されているドットパターンを容易に類推することができる。このため,ドットパターンを容易に入れ替えることができ,透かし入り文書画像を無効化されたり偽造されたりする危険があった。
特許文献2に開示されている技術では,マーカがドットのパターンから構成されているため,目立ちやすく,視覚上の妨害となってしまう場合があった。
特許文献3に開示されている技術では,基準点マーカと位置判別マークがドットのパターンからなっているため,目立ちやすく,視覚上の妨害となってしまう場合があった。
電子透かし技術では,埋め込める情報量は通常あまり多くなく,大量の情報を埋め込む必要のある場面には適用することは難しかった。
本発明は,以上述べたような実情に鑑みてなされたものである。
本発明は,第1には,大量の情報を,人間の視覚上邪魔にならないよう,印刷用媒体に埋め込む技術と,その技術を用いた情報埋め込み装置と印刷用媒体を提供する。
また,本発明は,第2には,人間の視覚上邪魔にならないように印刷用媒体に埋め込まれた大量の情報を読み出す技術と,その技術を用いた情報読み取り装置を提供する。
本発明による情報埋め込み装置は,その一態様において,印刷用媒体に複数の微小点を配置することによって情報の記録を行う情報埋め込み装置であって,印刷用媒体において情報を埋め込む際の情報埋め込み単位領域の配置を規定する領域規定点群決定部と,上記領域に配置されて埋め込まれる情報を表現する情報点群決定部と,埋め込み情報入力部と,印刷出力部とからなり,上記領域規定点群決定部は,上記領域規定点群の上記印刷用媒体上の配置を,他の点群と区別可能であるよう定めた領域規定点群配置規則によって,決定し,上記埋め込み情報入力部は,埋め込む情報を入力情報として上記情報埋め込み装置内に入力し,上記情報点群決定部は,入力情報が上記情報埋め込み単位領域に対する相対位置によって表現されるよう,上記情報点の上記印刷用媒体上の配置を決定し,上記印刷出力部は,共通の形状を持つ上記領域規定点群と上記情報点とを上記印刷用媒体に印刷するものである。
また,本発明による印刷用媒体は,その一態様において,複数の微小点を配置したことによって情報を記録した印刷用媒体であって,情報を埋め込んだ情報埋め込み単位領域の配置を規定する領域規定点群と,上記情報埋め込み単位領域に配置されて埋め込まれている情報を表現している情報点群とが,印刷されており,上記領域規定点群は,他の点群と区別可能であるよう定めた領域規定点群配置規則によって印刷用媒体に配置されており,上記情報点群は,埋め込まれている情報を,上記情報埋め込み単位領域に対する相対位置によって表現する1つ以上の情報点からなり,上記領域規定点群と上記情報点群に含まれる個々の点は,共通の形状を持つものである。
また,本発明による情報読み取り装置は,その一態様において,印刷用媒体に,共通の形状をもつ複数の微小点を配置することによって,情報の記録を行った印刷用媒体から,埋め込まれた情報を読み取る情報読み取り装置であって,上記共通の形状をもつ複数の微小点から,印刷用媒体において情報埋め込み単位領域の配置を規定している領域規定点群を認識し,上記情報埋め込み単位領域の配置を読み取る領域規定点群認識部と,上記共通の形状を持つ複数の微小点から,上記領域に配置されて埋め込まれている情報を表現している上記情報点群を認識し,上記埋め込み情報を読み取る情報点群認識部と,埋め込み情報出力部とを含み,上記領域規定点群決定部は,上記領域規定点群を,他の点群と区別可能であるよう定めた領域規定点群配置規則によって他の点群と区別し,上記情報点群認識部は,上記埋め込み情報を,情報点の上記情報埋め込み単位領域に対する相対位置によって認識するものである。
本発明の上記態様によれば,以下に挙げるような効果が得られる。
1.上記態様による情報埋め込み装置は,微小な点を配置することによって情報の記録を行う。このため,印刷用媒体に埋め込まれた情報を,視覚的に邪魔にならないようにできる。
2.上記態様では,領域規定点群と情報点群で共通の形状の微小点を用いる。このため,どちらかが目立つということがないようにでき,視覚的に邪魔にならないようにできる。
3.上記態様では,印刷用媒体の,文字や絵等が印刷されていない部分に情報を埋め込む。このため,文字や絵等に情報を埋め込む一般の電子透かしと比較して,埋め込み情報量を大きくすることができる。
4.上記態様では,微小な点を配置することによって情報の記録を行う。このため,埋め込める情報量を大きくできる。
5.上記態様では,領域規定点に微小点を用いる。このため,領域規定点が必要とする面積が小さく,領域規定点の面積によるオーバーヘッドを小さくできる。よって,情報点をより多く配置でき,埋め込める情報量を大きくできる。
6.上記態様では,領域規定点に微小点を用いる。このため,領域規定点の中心を高精度で合わせることが可能となり,安定した読み取りが可能となる。
7.上記態様は,ロゴマーク等が印刷されている印刷用媒体に適用することができる。ロゴマーク等は,視覚的な品質が重要で,かつ複雑な形状をしていないため電子透かしが適用しにくく,情報を埋め込みにくい。しかし,上記態様によれば,視覚的に邪魔にならないように情報を埋め込むことができ,かつ前記情報を読み出すことができる。
本発明によれば,大量の情報を,人間の視覚上邪魔にならないように印刷用媒体に埋め込むこと,また,人間の視覚上邪魔にならないように印刷用媒体に埋め込まれた大量の情報を読み出すことが可能になる。
以下,図面を参照しながら,本発明の実施例を詳細に説明する。まず,第1の実施例について,説明する。
図1は,本発明の第1の実施例にかかる情報埋め込み装置及び情報読み取り装置の構成を示す説明図である。情報埋め込み装置101は,埋め込み情報111と文書画像112を読み込んで,埋め込み情報111を微小点で表現して文書画像112に埋め込み,印刷文書113として印刷出力する装置である。情報読み取り装置102は,印刷文書113を読み込んで,印刷文書113に埋め込まれている情報を検出し,これを読み取り情報114として出力する装置である。印刷文書113の皺や破れといった媒体の状態が,許容範囲に収まっていれば,埋め込み情報111と読み取り情報114は一致する。
以下の各実施例における情報埋め込み装置101と情報読み取り装置102とは,それぞれ,CPUとメモリとを備える一般的な計算機を用いて実現することができる。さらに,上記実施例において各装置を構成する各処理部は,CPUがハードディスクまたは半導体メモリに格納されているプログラムを実行することにより,上記計算機上に具現化される。
各プログラムは,あらかじめ,上記計算機内に格納されていても良いし,必要なときに,計算機が利用可能な,着脱可能な記憶媒体または通信媒体(通信回線または通信回線上の搬送波)を介して,上記計算機に導入されてもよい。
(情報埋め込み装置101)
情報埋め込み装置101は,埋め込み情報入力部121と,コード化部122と,文書画像入力部123と,領域規定点群決定部124と,情報点群決定部125と,印刷出力部126と,から構成される。
図2は,情報埋め込み装置101の出力である印刷文書113,の模式例である。文字を印刷していない部分201を拡大した202に模式的に示すように,文書画像112に重ねて微小点を配置することによって,埋め込み情報111を印刷用媒体に埋め込んでいる。埋め込み情報111は微細な微小点で表現されるため,視覚的には薄い背景のように見え,視覚的に邪魔にならないという特徴を持っている。
以下,情報埋め込み装置101について詳細に説明する。
(埋め込み情報入力部121)
埋め込み情報入力部121は,媒体から読み込む,もしくは人間が直接入力する,などの方法によって,埋め込み情報111を,情報埋め込み装置101内に入力する。埋め込む情報は,一般的には数字や文字の列であるが,計算機が読めるようなバイナリファイルであっても構わない。埋め込み情報入力部121は,これら入力された情報を,情報埋め込み装置101が理解できるようなデジタル形式に変換してコード化部122に渡す。なお,埋め込み情報111は,デジタル情報として保存されるので,1あるいは0のシンボルが連続するビット列と捉えても,一般性を失わない。このため,以降では,埋め込み情報111は,その保存形式に関わらず,1あるいは0のシンボルが連続するビット列で表現されているとする。
(コード化部122)
コード化部122は,埋め込み情報111を入力として受け取り,暗号化や誤り訂正符号を,必要であれば適用し,コード化情報131を出力する。ここで,コード化情報131も,埋め込み情報111同様デジタル情報であり,その形式に関わらず,1あるいは0のシンボルが連続するビット列で表現されているとする。
なお,暗号化や誤り訂正符号を適用する必要がなければ,コード化部は埋め込み情報111をそのまま出力してもよい。
コード化部122では,一般に知られるデジタル暗号化方式を用いることができ,例えばDESやMULTI2といった公知の秘密鍵暗号方式や,例えばRSA暗号といった公開鍵暗号方式がその例であるが,これらに限定されない。
また,コード化部122では,一般に知られる誤り訂正符号を用いることができ,例えばBCH符号やRS符号,あるいは畳み込み符号や(272,190)符号がその例であるが,これらに限定されない。
(文書画像入力部123)
文書画像入力部123は,文書画像112を,スキャナやあるいはファイルからなどの方法によって,情報埋め込み装置101に入力する。典型例としては,600DPIで入力されるが,他の解像度で入力してもよい。入力された画像は,デジタル形式で領域規定点群決定部124に渡される。
(領域規定点群決定部124)
領域規定点群決定部124は,後述する情報埋め込み単位領域301の,文書画像112上への配置を決定し,上記配置に応じて領域規定点群を決定する。本実施例では,文書画像112上に,同一矩形状の情報埋め込み単位領域301が,繰り返し配置される。
(情報埋め込み単位領域301)
情報の埋め込みは,単位矩形領域ごとに行われる。この単位矩形領域を,情報埋め込み単位領域301と呼ぶ。その構造を図3に示す。
本実施例では,情報埋め込み単位領域301は,領域規定点群領域311と,1つ以上の情報スロット312と,を少なくとも含む。これらの配置はあらかじめ決めた規則に従う。
なお,本実施例では情報埋め込み単位領域301を矩形としているが,他の形状で実施することもできる。
(領域規定点群領域311)
領域規定点群領域311は,図4に示すような構造になっている。領域規定点群領域311の内部には,横方向に規則正しく並んだ微小点と,縦方向に規則正しく並んだ微小点がある。今,横方向に規則正しく並んだ微小点の,各微小点間距離をax画素とし,縦方向に規則正しく並んだ微小点の,各微小点間距離をay画素とする。これら,横方向ax画素毎,または縦方向ay画素毎に規則正しく並んだ微小点を,領域規定点401と呼ぶ。また,縦横の領域規定点401の列の両方に含まれる領域規定点401を特に領域規定格子点402とも呼ぶ。
なお図17に例示するように,横方向に隣接する情報埋め込み単位領域301では,領域規定点401は,隣接する情報埋め込み単位領域301の境界を越えて,横方向にax画素毎に規則正しく並ぶように配置される。同様に,縦方向に隣接する情報埋め込み単位領域301では,領域規定点401は,隣接する情報埋め込み単位領域301の境界を越えて,縦方向にay画素毎に規則正しく並ぶように配置される。
(情報スロット312)
情報スロット312は,図5に示すような構造になっている。情報スロット312の内部は,一つ以上の,情報点配置領域501と,それ以外の領域とに分かれる。そして,情報点配置領域501毎に,情報点601と呼ぶ微小点を1つ打つか,あるいは全く打たないかのどちらかの状態を設定する。そして,各情報点配置領域501の状態によって,情報スロット312で情報を表現する。
なお,情報点601は,領域規定点401と共通の形状をしている。
(情報点群決定部125)
情報点群決定部125は,情報スロット312に情報点601を配置することにより,文書画像112に埋め込み情報111を埋め込み,それを後続の印刷出力部126に渡す。
(シンボルを表現する情報スロット312の例)
図6は,情報スロット312にシンボル0とシンボル1を割り当てた例である。図5で示す4つの情報点配置領域501において,右下の情報点配置領域501に情報点601を配置し,その他の情報点配置領域501には情報点601を配置しない,という状態を,シンボル0に割り当てている。また,図5で示す4つの情報点配置領域501において,左上の情報点配置領域501に情報点601を配置し,その他の情報点配置領域501には情報点601を配置しない,という状態を,シンボル1に割り当てている。情報点601を配置する情報点配置領域501では,情報点配置領域501内のどこに情報点601を配置するかは,任意の方法により択一的に決定される。一つの実現例としては,乱数を用いて,どこに情報点601を配置するかを決定する。こうすることによって,情報点配置領域501の配置を知らない第三者が,シンボル0やシンボル1を表現する情報スロット312の推定をすることが,難しくなる効果が得られる。しかし,情報点配置領域501のどこに情報点601を配置するかは,乱数でなく関数で決めても良い。
本実施例では,シンボル0とシンボル1のみを情報スロット312に割り当てるが,他の実施例として,例えば図5の右上の情報点配置領域501に情報点601を配置することで,シンボル2を一つの情報スロット312に割り当てても良いし,他の情報点配置領域501を使うことで,それ以上の数のシンボルを,一つの情報スロット312に割り当てても良い。
また,複数の情報点配置領域501に情報点601を配置して,シンボルを割り当ててもよい。また,情報スロット312内の全ての情報点配置領域501に,情報点601が配置されていない,という状態に,シンボルを割り当ててもよい。
(印刷出力部126)
印刷出力部126は,情報点群決定部125の出力を入力として受け取り,印刷文書113という形で印刷出力する機能を備える。印刷は,例えば600DPIの解像度で行われるが,これに限定されず,他の解像度であっても良い。また,印刷出力部126が備える印刷機は,典型例ではレーザプリンタであるが,他方式のプリンタであっても良い。
(情報読み取り装置102)
情報読み取り装置102は図1に示すように,次に述べる各機能より構成される。印刷文書入力部141は,印刷文書113を入力として受け取り,印刷文書画像データ151を出力する。情報読み取り部142は,領域規定点群認識部705と,情報点群認識部707を含んでおり,読み取られた印刷文書画像データ151を入力として受け取り,読み取りコード化情報152を出力する。情報デコード部143は,読み取りコード化情報152を入力として受け取り,読み取り情報114を出力する。
(印刷文書入力部141)
印刷文書入力部141は,印刷文書113を入力として受け取り,これを画像データに変換し,印刷文書画像データ151を出力する。ここで使用される入力用機材は,例えばスキャナやデジタルカメラであるが,これらに限定されない。入力用機材によって印刷文書113を画像データに変換するが,この際,印刷出力部126で用いた解像度と,入力の際の解像度が大きく異なる場合,入力画像の拡大もしくは縮小処理を実行する。拡大・縮小処理は,一般に用いられている方法で実行できる。
印刷文書入力部141の出力である,印刷文書画像データ151の画像データ形式は,例えば8ビット階調のビットマップ形式であるが,これに限定されない。
(情報読み取り部142)
情報読み取り部142は,読み取られた印刷文書画像データ151を入力として受け取り,印刷文書画像データ151に埋め込まれた情報を読み,読み取りコード化情報152を出力する機能を有する。図7は,情報読み取り部142の処理を図示したブロック図である。情報読み取り部142は,以下のような順序でデータを処理する。
文字・図形領域除外部701は,印刷文書画像データ151を入力として受け取り,印刷文書画像データ151の画素から微小点領域702を抽出する。微小点情報認識部703は,微小点領域702に含まれる画素を処理し,全微小点の位置情報を内容とする微小点情報704を作成する。この微小点情報704は,領域規定点群認識部705の入力になるとともに,情報点群認識部707の入力ともなる。領域規定点群認識部705は,微小点情報704を入力として受け取り,領域規定情報706を生成する。情報点群認識部707は,領域規定情報706と微小点情報704を入力として受け取り,読み取りコード化情報152を出力する。
(文字・図形領域除外部701)
文字・図形領域除外部701は,印刷文書画像データ151を入力として受け取り,印刷文書画像データ151の画素から文字・図形を表現していると考えられる画素を取り除き,それ以外の部分を微小点領域702として抽出する機能を有する。すなわち,微小点領域702には,微小点や,背景部分や,認識ミスによって文字・図形と判断されなかった文字・図形など,文字・図形を表現していると考えられる画素以外が全て含まれる。この抽出には,画素の輝度を表現している画素値を用いて行う。
画素値は,典型例では8ビットのデータ形式であり,0から255までの値を取る。画素値が0である画素が最も暗い画素であり,すなわち黒微小点を表す。画素値が255である画素は最も明るい画素であり,すなわち白い領域を表す。その中間は,グレーの画素である。値が大きいほうが薄い,すなわち白に近いグレーになり,値が小さいほうが濃い,すなわち黒に近いグレーになる。
本実施形態で用いる微小点は微細であるため,印刷文書画像データ151では,薄いグレーとして読み取られる。一方で文書の文字や図形は,通常,濃いグレー,あるいは黒として読み取られる。よって,この差を用いて分類することができる。ある閾値を用意し,上記閾値以下の画素値を持つ画素は文字・図形を表現しているとして取り除き,上記閾値より大きい画素値を持つ画素だけを微小点領域702として抽出する。上記閾値の決定では,固定閾値を用いても良いし,印刷文書画像データ151の特性に適応した閾値を求めても良い。
(微小点情報認識部703)
微小点情報認識部703は,微小点領域702に含まれる画素を処理し,全微小点の位置情報を内容とする,微小点情報704を生成する。
図8は,微小点情報認識部703における処理の具体例を示した説明図である。今,図8Aに示すような階調画像として微小点が入力されたとする。そして,この時の画素値が図8Bに示すような値だったとする。
まず,微小点領域702に含まれる画素の画素値(図8B)で,例えば横方向の差分を取る(図8C)。なおここで,差分を取る方向はある固定の一方向であれば,縦方向でも,また任意の角度でも構わない。なお,差をとる対象の画素が存在しない,差分方向で最初の列や行では,差分値はないものとして取り扱っても良いし,差分値は差分方向で次の差分値と同じとしても良いし,他の方法を取っても良い。
次に差分値によって画素を+画素と−画素と0画素の3種類に分類する(図8D)。ここで分類は,閾値+と閾値−の2つの閾値によって行う。例えば閾値+は+8であり,例えば閾値−は−8である。差分値が閾値+以上であれば,その差分値の画素を+画素に分類する。また,差分値が閾値−以下であれば,その差分値の画素を−画素に分類する。また,差分値が,閾値−より大きく閾値+より小さければ,その差分値の画素を0画素に分類する。次に,隣り合う,同じ分類の画素をまとめて領域とする。もし,隣り合う,同じ分類の画素がなければ,その画素だけで領域を作る。このようにして,微小点領域702全体を,+領域と−領域と0領域の3種類の領域に分類する。図8Dの例では,太線によって+領域と−領域と0領域の境界を表現している。
ここで,文字・図形領域に隣接するか,紙の端の部分に隣接している領域であり,微小点を表現するよりは,文字や図形,あるいは紙の端の影を表現していると考えられる領域を,後述する方法によって削除してもよい。上記領域では,印刷時のインクの飛散その他の理由によって画素値が不規則に変動している部分もあり,これを削除することによって,上記不規則変動を微小点と誤認してしまう可能性を軽減できる。
上記処理について,図9に示す具体例を用いて説明する。図9は文字901を微小点領域702が取り囲んでいる例である。文字前縁902と文字後縁903は,微小点領域702に含まれているが,文字901は,文字・図形領域除外部701によって,微小点領域702から除外されている。ここで,文字前縁902と文字後縁903は,文字901の影を表現していると考えられる。よって,削除するが,文字901は画素値が低いため,文字前縁902はその画素値に向かって画素値が下がっていく領域となり,−領域になる。また,文字後縁903は文字901の画素値から画素値が上がっていく領域となり,+領域になる。よって,この性質を利用して,文字前縁902と文字後縁903を削除できる。
以上の処理を一般的に説明すると,以下のようになる。まず,微小点領域702の境界に接しており,差分の方向で上記境界の直後に隣り合って存在する+領域を,微小点領域702から削除し,以降処理の対象としないようにする。また同様に,微小点領域702の境界に接しており,差分の方向で上記境界の直前に隣り合って存在する−領域を,微小点領域から削除し,以降処理の対象としないようにする。
次に,図8Eに示すように,微小点情報認識部703において,差分の方向で,−領域と+領域が連続しているか,ある決まった間隔の0領域を挟んで−領域と+領域が隣り合って並んでいる所を取り出す。取り出した領域は,微小点が存在しているため,画素値が低下(黒に近づく)し,また画素値が上昇(白に近づく)している場所であると推定できる。よって上記領域中,最も画素値が低い画素を見つけて上記領域を代表する微小点とし(図8F),その位置座標を微小点情報に登録する。この処理は,差分の方向で,−領域と+領域が連続しているか,ある決まった間隔の0領域を挟んで−領域と+領域が隣り合って並んでいる所,全てについて行う。
以上の処理の結果,画像から,1画素分の座標だけを持つよう抽象化された微小点,の情報の集合である微小点情報704が得られる。
なお,本実施例では,以上の処理例において差分を一方向だけに取ったが,例えば横と縦など,二方向以上の差分を取り,−画素や+画素を求めてもよい。
(領域規定点群認識部705)
領域規定点群認識部705は,微小点情報704を入力として受け取り,領域規定点401に相当する微小点を読み取って領域規定点群を認識し,領域規定情報706を生成する。図10に,領域規定点群認識部705の処理を示す。
まず,単体規則性評価部1001が,微小点情報704を入力として受け取り,各微小点について縦方向と横方向の2つの単体評価点1002を算出する。次に,連続規則性評価部1003が,各微小点の単体評価点1002を入力として受け取り,各微小点の連続評価点1004を算出する。次に,領域規定格子候補点選択部1005が,全て微小点の連続評価点1004を入力として受け取り,領域規定格子候補点1006を出力する。次に,領域規定情報構成処理部1007が,領域規定格子候補点1006を入力として受け取り,領域規定情報706を出力する。
(単体規則性評価部1001)
単体規則性評価部1001は,評価対象の微小点が領域規定点401であるかどうかを判定するための評価点である単体評価点1002を,算出する処理部である。この評価点が高い方が,よりその微小点が領域規定点401である可能性が高い,と判定される。
単体規則性評価は,対象微小点から,縦あるいは横方向に,他の微小点がないかどうかを調べ,また,対象微小点からある決まった距離離れた場所に微小点があるかどうかを調べることで行う。図11は,単体規則性評価に関係する調査対象画素の例を図示したものである。図11左は右方向規則性評価の調査対象画素の例であり,図11右は下方向規則性評価の調査対象画素の例である。微小点1101は単体規則性評価をする評価対象微小点を表している。また1102は微小点1101の周囲の領域を現しているが,1101や1103は,1102の領域には含まれていない。
評価対象微小点1101の周囲の領域1102では,微小点がない方が評価点が高くなる。この領域を微小点非存在期待領域1102と呼ぶ。そして,評価対象微小点からax画素,あるいはay画素離れており,決まった誤差を許す領域1103を,微小点存在期待領域1103と呼ぶ。微小点存在期待領域1103では,微小点がある方が,評価点が高くなる。
この評価点の付け方により,隣の微小点と,ax画素,あるいはay画素離れている微小点に高い評価点を付けることになる。
(連続規則性評価部1003)
連続規則性評価部1003は,単体評価点1002を入力として受け取り,微小点の連続評価点1004を算出する。これは,連続規則性評価の対象微小点から,ある一方向にn連続している微小点の単体評価点1002を総計した評価点であり,その対象微小点が領域規定点401であるかどうかを,巨視的に判定するための評価点である。
連続規則性評価は,例えば図12のように行われる。図12は,右方向5連続評価の例である。単体規則性評価の際,微小点存在期待領域1103に微小点が存在した場合,その微小点の単体評価点を,連続規則性評価対象微小点の連続評価点1004に加算する。もし微小点存在期待領域1103に微小点が存在しない場合,その微小点存在期待領域1103の中心に微小点があると仮定して次の微小点を検索し,もし次の微小点が存在すれば,その微小点の単体評価点1002を,連続規則性評価対象微小点の連続評価点1004に加算する。なお,微小点が存在しなかった部分の単体評価点は,例えば0点,あるいはマイナス点として計算する。このようにして,n連続評価点は,n個の単体評価点の総和として算出される。
なお,連続規則性評価は,例えば右方向や下方向に行われるが,右に行くと印刷文書画像データ151の画像データ平面をはみ出しそうな場合などが存在するため,左方向や上方向に行われても良い。さらに,画像データ平面上で最適な方向を自動的に選択できるようにしても良い。これは,例えば,画像データ平面上で対象微小点が左上1/4に含まれていれば,右方向や下方向に連続規則性評価を行い,画像データ平面上で対象微小点が右上1/4に含まれていれば,左方向や下方向に連続規則性評価を行い,画像データ平面上で対象微小点が右下1/4に含まれていれば,左方向や上方向に連続規則性評価を行い,画像データ平面上で対象微小点が左下1/4に含まれていれば,右方向や上方向に連続規則性評価を行う,というようにしても実現できる。
(領域規定格子候補点選択部1005)
領域規定格子候補点選択部1005は,連続評価点1004を入力として受け取り,縦方向と横方向の連続評価点1004がどちらも高い微小点を抜き出し,領域規定格子候補点1006を出力する。この領域規定格子候補点1006は,領域規定格子点402だと推定される微小点である。この推定は,領域規定格子点402を除く領域規定点401は,一方向のみ連続評価点1004が高くなるが,領域規定格子点402は,縦横の両方向の連続評価点1004が高くなることを利用している。
(領域規定情報構成処理部1007)
領域規定情報構成処理部1007は,領域規定格子候補点1006を入力として受け取り,領域規定情報706を出力する。領域規定格子候補点1006は,読み取り誤差その他の理由により,座標に誤差が含まれている。さらに,領域規定格子候補点1006の中には,正しくは領域規定格子点ではない微小点が含まれている可能性がある。さらに,領域規定格子候補点1006は,全ての領域規定格子点を含んではいない可能性がある。
よって,領域規定情報構成処理部1007では,これらを補正し,領域規定格子点402に沿って決定される領域座標を領域規定候補点に振る処理を行う。そして,領域規定情報706として,全ての情報埋め込み単位領域に,後述する領域座標と,対応する微小点座標がつけられている情報を出力する。なお,ここで微小点座標とは,印刷文書画像データ151における,微小点の画素座標である。
領域規定情報構成処理部1007では,まず,領域規定格子候補点1006を,その座標に従って並べ,横方向に所定の誤差を許してgx画素離れて並んでいる微小点の列を,横微小点列1301と定義する。同様に,縦方向に所定の誤差を許してgy画素離れて並んでいる微小点の列を,縦微小点列1302と定義する。なお,微小点列の長さは,含まれている微小点の数と定義する。
ここで,長さが短い微小点列は,読み取りミスによるものである可能性が高いため,例えば長さが2以下の微小点列など,所定の長さに満たない微小点列1301,1302を削除する処理をしてもよい。さらに,所定の長さ以上の横微小点列1301同士が,所定の誤差を許してn×gx画素(nは小さい整数)離れている場合,間に内分あるいは直線近似あるいは多項式近似によって,微小点を補完した上で,当該の2つの横微小点列1301を接続して,新しい横微小点列1301としても良い。同様に,所定の長さ以上の縦微小点列1302同士が,所定の誤差を許してn×gy画素(nは小さい整数)離れている場合,間に内分あるいは直線近似あるいは多項式近似によって,微小点を補完した上で,当該の2つの縦微小点列1302を接続して,新しい縦微小点列1302としても良い。
次に,横微小点列1301と縦微小点列1302の両方に含まれている微小点を使い,横微小点列1301と縦微小点列1302を格子状に並べる。並べた例を図13に示す。そして,この並べた微小点列から領域座標を決定する。領域座標は,格子状に並べた微小点列の最左微小点をx座標0,格子状に並べた微小点列の最上微小点をy座標0と定義し,他の領域規定格子候補点1006の領域座標は,最左微小点,最上微小点から,微小点列での距離でどれくらい離れているかで決定する。例えば,最左微小点と同じ横微小点列1301に含まれており,最左微小点の右隣に位置する微小点の領域座標は,x座標が1となる。
以上の結果,領域座標が決定するが,領域規定情報はまだ不完全であり,領域規定格子候補点1006がなかった部分や,あっても微小点列にならなかった部分の格子に領域座標が割り当てられていない。例えば図13では,1303に微小点消失部分を示している。この部分の微小点を補完によって補う。補完法は,内分や外分,直線近似あるいは多項式近似などを用いることができる。さらに,補完法によって計算された微小点座標の近辺に,読み取った微小点が存在する場合,計算された微小点座標ではなく,読み取った微小点の微小点座標を,その格子の微小点座標に用いても良い。
以上の処理の結果,全ての領域規定格子について,領域座標と微小点座標との対応をつけることができる。この情報が領域規定情報706である。
(情報点群認識部707)
情報点群認識部707は,領域規定情報706と微小点情報704を入力として受け取り,情報埋め込み単位領域301に含まれる情報スロットが,それぞれどのシンボルを表すかを読み取り,読み取りコード化情報152を出力する。
領域規定情報706には,全ての領域規定格子の,微小点座標と領域座標が含まれており,互いに変換可能である。また,微小点情報704には,全ての微小点の座標情報が含まれている。
これらによって,以下のように,各情報埋め込み単位領域毎に情報を読み取る。
今,読み取り対象の情報埋め込み単位領域の,左上の領域規定格子点の領域座標を(u,v)とする。読み取り対象の情報埋め込み単位領域の,四隅の領域規定格子点の領域座標は,(u,v),(u+1,v),(u+1,v+1),(u,v+1)である。また,それぞれの領域規定格子点の微小点座標を(x0,y0),(x1,y1),(x2,y2),(x3,y3)とする。
これらより,読み取り対象の情報埋め込み単位領域内の,情報スロットや,情報点配置領域501の微小点座標を決定できる。これは例えば図14に示すように,情報埋め込み単位領域の四辺を比で分割することによって,決定できる。また,隣接する領域規定格子点も用いて立方格子補完を行ってもよい。
そして,情報スロット312毎に,情報点配置領域501内に微小点が存在するか否かを判定する。そして,例えば図6のように,シンボルを決定した場合,情報点配置領域501内での微小点の存在・非存在の状態が,図6のシンボルのどちらに近いかで,その情報スロットのシンボルを決定する。これらをデジタルデータとして並べたものが,出力すべき読み取りコード化情報152になる。
(情報デコード部143)
情報デコード部143は,読み取りコード化情報152を入力として受け取り,情報をデコードし,読み取り情報114を出力する。
情報デコード部143でのデコードは,コード化部122で行われた,暗号化や誤り訂正符号の適用を,復号するものである。ここで具体的に用いられる暗号化方式や誤り訂正符号は,コード化部122で用いられるものと同一である。
(本実施例の効果)
本実施例によれば,以下に挙げるような効果が得られる。
1.本実施例では,領域規定点群を読み取る際,一部が欠落していても,他の読み取れた点群から補完する。このため,安定した読み取りが可能となる。
2.本実施例では,重複して情報を埋め込むようにできる。このようにすると,印刷用媒体の汚れなどがあった場合でも,安定した読み取りが可能となる。
3.本実施例では,領域規定点群であることの判定は広範囲にわたる特徴から行う。このため,印刷用媒体が折り曲げられたりしわがつけられたりして局所的に領域規定点群の特徴が失われても,領域規定点群を認識でき,安定した読み取りが可能となる。
4.本実施例では,情報点の個々の配置は,所定の範囲で定められた候補の中から択一的に選択されるようにできる。このようにすると,上記範囲を広く取り,かつ情報との対応を秘密にしておくことで,情報を埋め込んだ印刷用媒体から情報を解読しにくくすることが可能となる。
5.本実施例による情報埋め込み装置は,印刷用媒体に,文字として印刷されている情報を,微小点を用いて埋め込んでおくことができる。このようにすると,文書の改ざんを検知することが可能となる。また,文字を改ざんしても微小点として埋め込まれている情報を優先するようにすると,改ざんを無効化することが可能となる。
6.本実施例における,領域規定点群決定部124と領域規定点群認識部705は,位置を合わせる機構として利用できる。
本発明の第2の実施例では,第1の実施例で説明した情報埋め込み装置101において,コード化部122に付帯情報算出機能を追加したことと,情報読み取り装置102において,情報デコード部143に付帯情報検証表示機能を追加したこと,を特徴とする。第2の実施例は,上記コード化部122と情報デコード部143以外の部分は第1の実施例と同じ構成であるので,重複する説明は省略し,以下,第2の実施例におけるコード化部122と情報デコード部143について説明する。
(第2の実施例におけるコード化部122)
第2の実施例におけるコード化部122は,入力された埋め込み情報111の付帯情報を算出し,次に上記付帯情報を,暗号化や誤り訂正符号の適用によってコード化し,コード化情報131として出力する。ここで,算出される付帯情報の例としては,埋め込み情報111の電子署名や,埋め込み情報111のハッシュ値があり,さらに,これら付帯情報と,もとの埋め込み情報111を合わせて付帯情報としても良い。
また,文書画像112に電子署名を施した情報や,文書画像112のハッシュ値や,そのほかの方法で文書画像112から算出した情報,を付帯情報としても良い。
(第2の実施例における情報デコード部143)
第2の実施例における情報デコード部143は,読み取りコード化情報152を入力として受け取り,適用されている暗号や誤り訂正符号を復号して得られる付帯情報を取り出し,その検証を行い,結果を読み取り情報114として出力する。上記付帯情報は,第2の実施例におけるコード化部122で使われた付帯情報と同一の情報を用いる。そして,上記付帯情報が,正当であるかどうか検証し,その結果を読み取り情報114として出力する。出力方法の例としては,モニタへの表示,音による出力,印刷出力,記憶装置に出力,などの方法が挙げられる。
(本実施例の効果)
本実施例によれば,印刷用媒体に,情報とともに上記情報の電子署名情報などの付帯情報を埋め込んでおき,情報読み取り装置でその情報を検証することができる。このようにすると,情報の真正性を確認することが可能となる。
本発明の第3の実施例では,第1の実施例で説明した情報埋め込み単位領域301や情報スロット312,あるいは情報点配置領域501が,矩形でない場合の実施方法について述べる。
図15は,一般の曲線や直線を境界線とした情報埋め込み単位領域301と,情報スロット312の例である。この場合においても,領域規定点群領域311は直線による境界線を持つ。ただし本実施例では,領域規定点群領域311は直角で交わってはおらず,また印刷用媒体の辺と平行ではないとする。
領域規定点群領域311の内部には,第1の実施例で説明したとおり,2方向に所定の間隔で,領域規定点が規則的に並んでいる。よって,領域規定点群の規則性のみから領域規定点群を認識する領域規定点群認識部705では,規則性評価の方向を合わせる変更を行うことで,領域規定点群認識部705は正しく領域規定点を認識できる。このため,領域規定点群認識部705は一般の曲線や直線を境界線とした情報埋め込み単位領域301の座標を正しく読み取ることができる。
また,情報スロット312も一般の曲線や直線を境界線としているが,この情報スロット312の配置は,領域規定点群領域311との相対位置によっており,情報スロット312の形状とは無関係である。このため,情報読み取り装置102にあらかじめ,情報埋め込み単位領域301内の情報スロット312の配置や形状を入力しておけば,情報読み取り装置102は情報スロット312の配置を認識することができ,座標を決定することができる。
また,図16は一般の曲線や直線を境界線とした情報点配置領域501の例である。この場合も,情報点配置領域501の配置は,情報スロット312との相対位置によっており,情報点配置領域501の形状とは無関係である。このため,情報読み取り装置102にあらかじめ,情報スロット312内の情報点配置領域501の配置や形状を入力しておけば,情報読み取り装置102は情報点配置領域501の配置を認識することができ,情報点配置領域501の座標を決定することができる。
以上のように座標を決定できれば,他の変更は必要なく,実施可能となる。
(本実施例の効果)
本実施例による情報埋め込み単位領域は,印刷用媒体の形状に依存しないようにできるので,本実施例を任意の形状の印刷用媒体に適用することが可能となる。
第1の実施例における全体の処理フローである。 第1の実施例によって情報を挿入した文書の例である。 情報埋め込み単位領域301の構造を示した説明図である。 領域規定点群領域311の構造を示した説明図である。 情報スロット312の構造を示した説明図である。 情報スロット312にシンボルを割り当てた例を示した説明図である。 情報読み取り部142の処理フローである。 微小点情報認識部703の処理の具体例を示した説明図である。 微小点情報認識部703において,文字の縁の処理例を示した説明図である。 領域規定点群認識部705の処理フローである。 単体規則性評価部1001における,微小点存在期待領域1103と微小点非存在期待領域1102を示す説明図である。 連続規則性評価部1003における,右方向5連続規則性評価の例である。 領域規定情報構成処理部1007における,縦微小点列1302と,横微小点列1301の例を示した説明図である。 情報点群認識部707において,領域規定情報706を用いて,情報埋め込み単位領域301の領域座標から,情報スロット312の微小点座標を求める方法を示した説明図である。 第3の実施例における情報埋め込み単位領域301の例を示した説明図である。 第3の実施例における情報点配置領域501の例を示した説明図である。 隣接する情報埋め込み単位領域301で,領域規定点401が情報埋め込み単位領域301の境界を越えて規則正しく並んでいることを例示した説明図である。
符号の説明
101:情報埋め込み装置,102:情報読み取り装置,111:埋め込み情報,112:文書画像,113:印刷文書,114:読み取り情報,121:埋め込み情報入力部,122:コード化部,123:文書画像入力部,124:領域規定点群決定部,125:情報点群決定部,126:印刷出力部,131:コード化情報,141:印刷文書入力部,142:情報読み取り部,143:情報デコード部,151:印刷文書画像データ,152:読み取りコード化情報,201:拡大元,202:拡大図,301:情報埋め込み単位領域,311:領域規定点群領域,312:情報スロット,401:領域規定点,402:領域規定格子点,501:情報点配置領域,601:情報点,701:文字・図形領域除外部,702:微小点領域,703:微小点情報認識部,704:微小点情報,705:領域規定点群認識部,706:領域規定情報,707:情報点群認識部,901:文字,902:文字前縁,903:文字後縁,1001:単体規則性評価部,1002:単体評価点,1003:連続規則性評価部,1004:連続評価点,1005:領域規定格子候補点選択部,1006:領域規定格子候補点,1007:領域規定情報構成処理部,1101:単体規則性評価対象微小点,1102:微小点非存在期待領域,1103:微小点存在期待領域,1301:横微小点列,1302:縦微小点列,1303:微小点消失部分,1501:付帯情報埋め込み装置,1502:付帯情報検証装置,1511:付帯情報算出部,1512:付帯情報検証表示部。

Claims (4)

  1. 入力画像に複数の微小点を配置することによって情報を記録した情報記録済み画像を作成する情報埋め込み装置を実現するプログラムであって,
    前記情報は,前記入力画像上に構成する複数の情報埋め込み単位領域に記録されるものであり,
    一つの前記情報埋め込み単位領域は,前記入力画像上の当該情報埋め込み単位領域を識別するために,前記微小点が領域規定点として配置される領域規定点群領域と,記録される前記情報を構成する一つのシンボルを表現するために,前記微小点が情報点として配置される情報スロットと,を含み,
    前記情報スロットは,当該情報スロットにおける位置が予め定められた一つ以上の情報点配置領域を含み,
    一つの前記情報点配置領域は,当該領域内の複数の位置に前記微小点を配置可能である場合に,
    計算機が備えるCPUが前記プログラムを実行することにより,前記計算機上に具現化される前記情報埋め込み装置は,
    前記入力画像前記複数の情報埋め込み単位領域配置するために,前記領域規定点としての前記微小点の配置を決定する領域規定点群決定部と,
    前記情報点としての前記微小点の配置を決定する情報点群決定部と,を備え,
    前記領域規定点群決定部は,互いに隣接する前記情報埋め込み単位領域の境界を越えて,前記領域規定点としての前記微小点が所定の規則で並ぶように,前記微小点を配置し,
    前記情報点群決定部は,一つの前記情報スロットが一つの前記シンボルを表現するよう,前記シンボルに応じて,一つの前記情報スロットに含まれる前記情報点配置領域毎に,領域内のいずれかの位置に微小点を配置するか,または微小点を配置しないかのどちらかの状態を設定し,
    前記微小点が配置される情報点配置領域内について,前記微小点の位置を,前記複数の位置から択一的に決定する
    ことを特徴とする情報埋め込み装置を実現するプログラム。
  2. 請求項に記載の情報埋め込み装置を実現するプログラムであって,
    前記情報点群決定部は,前記情報点配置領域内での,前記微小点の位置を,所定の範囲で定められた候補の中から択一的に選択する
    ことを特徴とする情報埋め込み装置を実現するプログラム。
  3. 請求項に記載の情報埋め込み装置を実現するプログラムであって,
    前記情報点群決定部は,前記情報点配置領域内での,前記微小点の位置を,乱数を用いて決定する
    ことを特徴とする情報埋め込み装置を実現するプログラム。
  4. 請求項1ないしいずれか一に記載の前記情報埋め込み装置を用いて作成された前記情報記録済み画像が印刷された印刷用媒体から,埋め込まれた前記情報を読み取る情報読み取り装置を実現するプログラムであって,
    計算機が備えるCPUが当該プログラムを実行することにより,前記計算機上に具現化される前記情報読み取り装置は,
    当該印刷用媒体から入力した印刷画像上の前記微小点の位置を認識し,微小点情報として出力する微小点情報認識部と,
    前記微小点情報に基づき,前記領域規定点群を認識し,前記情報埋め込み単位領域の配置を示す領域規定情報を出力する領域規定点群認識部と,
    前記領域規定情報に基づき,各々の前記情報埋め込み単位領域に含まれる一つ以上の前記情報スロットを認識し,認識した前記情報スロットに基づき,埋め込まれた前記情報を構成するシンボルを読み取る情報点群認識部と,
    を備え,
    前記領域規定点群認識部は,前記領域規定情報の出力に際して,消失している微小点情報があれば,他の微小点情報と,内分,外分,直線近似,多項式近似のいずれかの補完法と,に基づき,前記消失している微小点情報を補完し,
    前記情報点群認識部は,
    一つの前記情報スロットに含まれる前記一つ以上の情報点配置領域について,前記微小点配置されているか配置されていないかの状態を認識し,前記状態に基づき,当該情報スロットが表現する一つの前記シンボルを読み取り,
    読み取った前記シンボルの並びに基づき,前記シンボルによって構成される,埋め込まれた前記情報を出力する
    ことを特徴とする情報読み取り装置を実現するプログラム。
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