JP2006128852A - ドキュメント作成方法および装置 - Google Patents

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【課題】原本であることを明らかにする不可視の識別情報をもつ紙ドキュメントを提供する
【解決手段】特定のハーフトーンパターンの一部分の画素値を変更することによって、識別データのビット値を表すマーキングパターンを生成し、そのマーキングパターンをドキュメントの原画像に重ねてプリントする。ハーフトーンパターンを例えば150線以上の緻密なパターンとする。マーキングパターンをプリントした紙ドキュメントを複写すると、マーキングパターンはアナログ変換の曖昧さにより元に似たパターンに置き換わる。このとき、マーキングパターンのもつ識別データが消失する。紙ドキュメントを複写した複製からは識別データを検出することができない。したがって、識別データの検出の可否によって、紙ドキュメントが原本(オリジナル)であるか複製であるかを判定することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、不可視の識別情報をもつ紙ドキュメントを作成する方法および装置に関する。
画像に人間が知覚できないように情報を埋め込むいわゆる電子透かしは、真正性の保証や著作物の権利保護などに利用されている。電子透かしでは、埋め込み情報が不可視であるので、埋め込み情報を削除したり改竄したりする不正な操作が困難である。画像を見る人に埋め込み自体を知られないようにすることができる。
一般に、電子透かしはデジタルデータの流通を前提としており、デジタル状態でのデータ複写に対しては埋め込み情報の耐性があるものの、印刷や画面キャプチャーといったアナログ変換を経由したときに埋め込み情報が破壊され易いという問題を有している。
しかし、デジタル画像データをプリントアウトした印刷物による情報伝達は日常的に行われるので、アナログ変換耐性、特に印刷に対する耐性をもつことが必要である。
印刷を想定した電子透かしに関しては、例えば特表2003−534753号公報に、紙ドキュメントに原本である旨の認証のための不可視マーキングを施すことが記載されている。特開2001−292302号公報には、多値画像に対して付加情報とともにその検出に有用なレジストレーション情報を埋め込む手法について詳しい記述がある。また、特開2004−228897号公報には透かし情報を埋め込んだ文書画像と潜像を含む地紋画像とを合成しておき、複写に際して透かし情報に基づいて潜像を可視化しまたは不可視とする印刷制御をすることが記載されている。
特表2003−534753号公報 特開2001−292302号公報 特開2004−228897号公報
従来では、識別データを埋め込んだ紙ドキュメントの複製が作成されてしまう、すなわち複製からも原本に埋め込まれた識別データを検出することができるという問題があった。
本発明の目的は、原本であることを明らかにする不可視(知覚不能)の識別情報をもつ紙ドキュメントを提供することである。
本発明においては、特定のハーフトーンパターンの一部分の画素値を変更することによって、識別データのビット値を表すマーキングパターンを生成し、そのマーキングパターンをドキュメントの原画像に重ねてプリントする。ハーフトーンパターンを例えば150線以上の緻密なパターンとする。
マーキングパターンをプリントした紙ドキュメントを複写すると、マーキングパターンはアナログ変換の曖昧さにより元に似たパターンに置き換わる。このとき、マーキングパターンのもつ識別データが消失する。紙ドキュメントを複写した複製からは識別データを検出することができない。したがって、識別データの検出の可否によって、紙ドキュメントが原本(オリジナル)であるか複製であるかを判定することができる。
本発明によれば、原本であることを明らかにする不可視の識別情報をもつ紙ドキュメントを作成することができる。
本発明に係る識別データの埋め込みの応用例の1つとしてドキュメント情報(コンテンツ)の漏洩を防止するシステムがある。このシステムにおいては、例えば複製を禁止する透かし情報を埋め込んだ2値画像データを生成する。2値画像データはプリントアウトされ、紙ドキュメントの形態で管理される。この紙ドキュメントを複写機で複写しようとしたり、ファクシミリ装置で送信しようとしたりすると、複写機またはファクシミリ装置は紙ドキュメントを読み取った2値画像データの透かし情報を検出し、透かし情報が示す指示に従って複写または送信を禁止する。常に禁止するのではなく、所定のパスワードが入力されたときには複写または送信を行うように、さらに正規の識別データが検出されなかったときには複写対象の紙ドキュメントが複製である旨の表示や通知を行うようにシステムを構成することもできる。このようなシステムは、例えばデジタル複合機(多機能周辺機器:Multifunction Peripherals:MFPともいう)において具現することができる。
図1はデジタル複合機の概略構成を示す。
デジタル複合機1は、イメージリーダ10、プリンタ20、ファクシミリユニット30、および画像処理装置40を備える。デジタル複合機1にはコンピュータ5がネットワーク接続される。デジタル複合機1は、複写機、ファクシミリ機、コンピュータ5に対する画像出力手段、およびコンピュータ5に対する画像入力手段として利用される。
画像処理装置40には、イメージリーダ10、コンピュータ5、またはファクシミリユニット30の受信部から画像データが入力される。そして、画像処理装置40からプリンタ20またはファクシミリユニット30の送信部へ画像データが出力される。
画像処理装置40は、電子透かしに係るデータ埋め込み手段である埋め込みモジュール41と、データ検出手段である検出モジュール42とを有する。これらモジュールは本発明の画像処理方法に則ったプログラム、プログラムを実行するプロセッサ、およびプログラム実行に必要なメモリなどから構成される。
埋め込みモジュール41およびプリンタ20によって、所定の情報を埋め込んだ紙ドキュメント3が作成される。そして、この紙ドキュメント3の画像がイメージリーダ10を介して画像処理装置40に入力されると、埋め込まれた情報が検出モジュール42によって検出される。
上述のように、データ検出の結果に基づいて紙ドキュメントの真贋判定を行うことができる。すなわち、任意の紙ドキュメントを読み取ったとき、所定の埋め込み情報が検出されたならば、その紙ドキュメントはオリジナルであり、検出されなければ、その紙ドキュメントは複製であると判定することができる。また、検出した情報に応じて画像出力を制御することにより、画像情報の漏洩を防止することができる。
図2は埋め込みモジュールの機能構成を示す。
埋め込みモジュール41は、コンピュータから所定の伝送形式で送られたドキュメントデータを出力様式に合わせてラスタライズするデータ処理部(LIP処理部)413、識別データを埋め込むハーフトーンパターンを出力するハーフトーンパターン生成部414、識別データを埋め込んだハーフトーンパターンであるマーキングパターンを出力するデータ埋め込み部415、およびラスタライズされたビットイメージとマーキングパターンとを合成する画像合成部416からなる。
以下、埋め込みモジュール41および検出モジュール42の動作を説明する。
埋め込みモジュール41および検出モジュール42の動作のアルゴリズムは次の要件を満たす。
(1)2値画像(文字主体のビジネス文書や地紋パターンなど)に埋め込み可能である。
(2)データを紙ドキュメントに埋め込んでも検出可能である(アナログ変換耐性がある)。
(3)埋め込みデータは不可視である(人が一見では知覚できない)。
(4)検出に際して、埋め込み前の画像データおよび埋め込みデータが不要である。
図3は埋め込みアルゴリズムおよび検出アルゴリズムの概要を示す。
埋め込みにおいては、データ化されている2値の埋め込み対象画像(これをカバー画像という)を複数のブロックに分割し、ブロックごとに埋め込みデータの1ビット(重ね数1の場合)に対応したマーキングパターンを合成する。その際、マーキングパターンは以下の手順によって生成される。まず、規則的な模様に見えるマーキングパターンの元であってブロックと同じサイズのハーフトーンパターンに対して座標変換を行う。すなわち、ハーフトーンパターンの画素配列順序の入れ換えを行う。座標変換によって得られた変換パターンに対して、埋め込むべきビット値(0または1)に応じて部分的に画素値を変更する操作を行い、それによって検出用パターンを得る。このとき、画素値を変更する部分がビット値によって異なるので、得られる検出用パターンは2種のパターンのどちらかである。このような検出用パターンに対して先の座標変換と逆の変換を行う。これによって埋め込むべきビット値を不可視情報として含むマーキングパターンが得られる。
埋め込みデータの各ビットに同様に要領で生成された複数のマーキングパターンが対応するように、すなわちデータの冗長性が得られるように、カバー画像の全体にわたって埋め込みデータのビット数分のマーキングパターン群を繰り返し合成する。
データが埋め込まれた合成画像は、位置ずれ補正用の不可視のマークを付加してプリントされる。埋め込み済みの合成画像をプリントした紙ドキュメントがアナログ状態での2値画像の原本(オリジナル)である。この原本から埋め込みデータを検出するため、原本がスキャニングによってデータ化される。位置ずれ補正をした後の2値画像が検出対象の画像である。
検出においても、読み取りデータが表す2値の検出対象画像を、埋め込みと同様に複数のブロックに分割し、ブロックごとに以下の処理を行う。ブロックに対して埋め込み時と同じ座標変換を行う。これにより、カバー画像がノイズ成分として含まれた検出用パターンが得られる。得られた検出用パターンについて、これがビット値0に対応するパターンかビット値1に対応するパターンかを表す判定量を算出する。この判定量を埋め込みデータの該当ビットに対応する判定量に加算する。つまり、判定量を示すレジスタの内容を更新する。この要領で検出対象画像の全体にわたって判定量の加算を行う。その後、その時点の各ビットの判定量に基づいてビット値を判定する。
図4はハーフトーンパターンの一例を示す。
ハーフトーンパターン生成部414は、図4(A)の閾値マトリクス60に基づく単位ハーフトーンパターン60Aを繰り返し出力する。閾値マトリクス60においては、600dpiで17階調を表す4×4の升目に番号が振られており、その順番に印字が行われる。単位ハーフトーンパターン60Aは闘値6まで印字した例である。この単位ハーフトーンパターン60Aにおいて、B/W比は37.5(=6/16)%であり、線数は212線である。ハーフトーンパターン生成部414は単位ハーフトーンパターン60Aをタイリングすることによってハーフトーンパターンを生成する。
図5はマーキングパターンの概念図である。
単位ハーフトーンパターン60Aを単純にタイリングすると、全体にわたって均一な模様であるハーフトーンパターンが得られる。コンピュータ5から送られてきた埋め込みデータに応じて、データ埋め込み部415は後述のようにハーフトーンパターンの一部分の画素値を反転させる。そうすることによって、模様が部分的に欠けたハーフトーンパターンであるマーキングパターン62が得られる。模様の欠けは、プリントした状態のマーキングパターン62を見ても目立たない程度である。しかし、マーキングパターン62をイメージリーダ10によって読み取り、あらかじめ決められたデコード方法でマーキングパターン62から元の埋め込みデータを検出することが可能である。
以下において、埋め込みおよび検出のアルゴリズムをさらに詳しく説明する。
〔埋め込みアルゴリズム〕
図6はカバー画像の分割を示す。
埋め込みは、メモリ空間内のカバー画像50を正方形の複数のブロック51に分割してブロックごとに同様の操作を繰り返す順次処理の形式で行われる。各ブロック51にはk×k個の画素が含まれる。ただし、kは可変の動作パラメータである。ブロック51は、所定ビット数(例えば32バイト)の擬似ランダム化された埋め込みデータD1の1ビットを埋め込む単位の大きさをもち、一辺の長さはマーキングパターンの繰り返し周期に相当する。当然ながらブロック51の一辺はカバー画像50(例えば600dpi、A4サイズ:4608×6144画素)の短辺よりも短い。埋め込みデータD1はカバー画像50の全体を利用して繰り返し埋め込まれるので、カバー画像50の全体では埋め込みデータD1の各ビットに多数のブロック51が対応する。
図7は画像空間から検出用空間への変換を示す。
単位ハーフトーンパターン60Aのタイリングで得られるハーフトーンパターン61はブロック51と同じサイズをもつ。このハーフトーンパターン61に対して、これを画像空間から埋め込み・検出空間へ置き換える処理として座標変換が行われる。変換は1回に限らず、動作パラメータである変換回数mの指定値が2以上であれば指定された回数だけ変換が繰り返えされる。1回以上の変換によって、検出用空間でのハーフトーンパターンである変換パターン71が生成される。変換式は次のとおりである。
Jw=J+K
Kw=Jw+K
(Jw,Kwは埋め込み・検出空間における座標、J,Kは画像空間における座標)
変換式は代表例であり、他の式を適用することができる。
変換の目的は、画像空間と検出用空間において次の2つの事項を両立させることである。
(1)マーキングパターンが、画像空間ではドットがほぼ均一に分散したような目立たないパターンであり、検出用空間では検出の容易なパターンである。
(2)カバー画像が、画像空間ではそのままに見え、検出用空間では単なるランダムノイズとなってパターン検出を妨げない。
変換の回数は、これらの事項を考慮して適切に指定される。
なお、変換には画像の位置ずれの影響が小さいという利点もある。一方の空間での位置ずれは基本的に他方の空間での位置ずれであり、データ検出を妨げるパターンの乱れの原因にはなりにくい。
図8は検出用パターンの概要を示す。
上述の変換パターン71を埋め込むべきビット値に応じて修正することによって検出用パターン72A,72Bを作成する。例えば、ビット値が1ならば図8(A)のように水平方向の特異性をもつ検出用パターン72Aを作成し、ビット値が0ならば図8(B)のように垂直方向の特異性をもつ検出用パターン72Bを作成する。具体的には動作パラメータとして指定された埋め込み幅wだけ、変換パターン71における垂直方向の一端部分または水平方向の一端部分の黒画素を削除する。つまり、水平方向または垂直方向に長く幅がwである長方形の白抜け領域を形成する。
検出用パターンの生成において重ね埋め込みが可能である。動作パラメータの重ね数nの指定値が1であれば、重ね埋め込みは行われず、2以上であれば次の重ね埋め込みが行われる。m回の座標変換で得られた変換パターン71を部分的に白抜けにした検出用パターンを作成した後、さらにm回の座標変換を行い、重ねて埋め込むべきビット値に応じて再びパターンの一部を白抜けにする。これをn回繰り返し、1つのパターンに対してn個のビット値を埋め込む。
重ね埋め込みによって埋め込みデータ量が増えるものの、あるビット値の検出に際して他のビット値の処理がノイズとして作用するので、nが大きくなるほど検出の成功確率は低下する。
図9は検出用空間から画像空間への逆変換を示す。
上述の要領で作成された検出用パターン72A,72Bを座標変換と同じ回数(m回)だけ逆変換し、それによってマーキングパターン62を得る。ただし、実際に逆変換演算を行う必要はなく、座標変換の前と後の座標の対応を記憶しておけばよい。
図10はマーキングパターンの合成を示す。
カバー画像50の各ブロック51とそれに対応するマーキングパターン62を合成し、それによって埋め込みデータD1を不可視情報として含む合成画像55を得る。合成は、ブロック51の各画素とそれに対応するマーキングパターン62の画素とについて画素値を比較し、どちらかが黒であれば合成画像の画素値を黒とし、両方が白の場合のみ白にするという重ね合わせ処理である。
1つのブロック51の処理が終わり、処理の対象が次のブロック51に移ると、埋め込むべきビット値は次のビットのビット値になる。埋め込みデータD1のビット数と同数個のブロック51の処理が終わると、埋め込みデータD1の先頭ビットへ戻って再び最終ビットまで進むという要領で埋め込みデータD1の埋め込みを繰り返す。これにより埋め込みは冗長性をもち、画像全体に埋め込みデータD1が分散する。
以上の埋め込み動作において、変換パターン71および検出用パターン72A,72Bは概念上のパターンである。埋め込み方法を実施する実際の処理はカバー画像50の画素ごとに行う順次処理である。すなわち、実際には各画素の座標変換をする都度、変換後の画素位置が検出用パターン72A,72Bの白抜き領域に相当するか否かを判別し、相当すれば黒を白に置き換えるという操作が行われ、これによって結果的にマーキングパターン62が生成される。つまり、実際の処理では逆変換のための演算は不要であり、座標変換の前と後の座標の対応を記憶しておくことが逆変換に相当する。
〔検出アルゴリズム〕
埋め込みデータの検出も埋め込みと同様に対象画像を正方形のブロックに分割してブロックごとに同様の操作を繰り返す順次処理の形式で行われる。ブロックのサイズも埋め込みと同様である。したがって、ブロックのサイズ情報を埋め込みと対応させて保持しなければならない。
検出においては、カバー画像に合成された状態のマーキングパターン、すなわちカバー画像(文書情報)をノイズ成分として含むマーキングパターン(ブロック)を埋め込みと同様に座標変換する。変換式は埋め込みと同様である。座標変換は埋め込みに際して指定された回数(m)だけ繰り返す。
指定された重ね数(n)の重ね埋め込みが行われた場合には、m回の座標変換をして後述のパターン検知と判定量算出という一連の処理をn回繰り返す。
図11はパターンの種類の検知方法を示す。
データ検出の対象画像のブロックを座標変換した検出用パターン52の種類を検知するため、検知幅w2を決める。検知幅w2は埋め込み幅w(図5参照)よりも小さくする。検出用パターン52の一辺にわたる長さと検知幅w2と等しい幅をもつ水平方向に沿うマスク81および垂直方向に沿うマスク82を想定する。検出用パターン52の全体を走査するように、マスク81を垂直方向に、マスク82を水平方向に移動させながら、マスク81,82内の黒画素の数U,Vをカウントする。走査終了後に、マスクによる走査の方向ごとにカウント値の最大値Umax,Vmaxと最小値Umin,Vminとの差dU,dVを計算する。そして、埋め込まれたビット値の判定量として差dUと差dVとの差(=dU−dV)を算出する。
ここで、仮に検出用パターン52が図5(A)のような水平方向の白抜け領域をもつパターンであれば、水平方向のマスク81と白抜け領域とが重なったときの黒画素の数Uが0になる。すなわち、Uminが0になり、dU=Umaxとなる。逆に検出用パターン52が図5(B)のような垂直方向の白抜け領域をもつパターンであれば、dV=Vmaxとなる。したがって、判定量dU−dVが正の大きな値であるほどビット値が“1”である確率が大きく、判定量dU−dVが負の大きな値であるほどビット値が“0”である確率が大きい。
図12は判定量に基づくビット値の統計的判定の概要を示す。
各検出用パターン52につき1個ずつ定まる判定量を最終的に画像の全体にわたって統計的に処理することによって埋め込みデータを検出する。そのために、各検出用パターン52の判定量を埋め込みデータのビットごとに足し合わす。すなわち、先頭の検出用パターン52を算出すると、その判定量を検出すべきデータ(ビット数は既知)の先頭ビットの判定量として記憶する。次の検出用パターン52の判定量は2番目のビットの判定量として記憶する。この要領で検出すべきデータのビット数分の判定量を記憶する。続けて、次の検出用パターン52の判定量を先頭ビットの判定量に加算し、さらに次の検出用パターン52の判定量を2番目のビットの判定量に加算するという要領で、検出すべきデータのビット数分の判定量を更新する。このような判定量の更新を埋め込み済み画像における最尾の検出用パターン52の処理が終わるまで繰り返す。
全ての検出用パターン52の処理を終えた後、その時点の判定量に基づいて埋め込まれたデータのビット値を判定する。判定量の値が負(−)であればビット値を0、判定量の値が正(+)であればビット値を1と判定する。このとき、判定量の値が0であればビット値は不明となる。ビット列の全てにわたって判定量が0に近い場合には埋め込みなしの可能性があるので、適切な閾値を設定して埋め込みの有無を判定してもよい。
図13はパターンの耐性の実験結果を示す。
図13(A)はマーキングパターン62の印字状態、すなわちオリジナルの紙ドキュメントにおけるマーキングパターン62Aを示す。図13(B)はマーキングパターン61の複写状態、すなわち複写装置によって複製された紙ドキュメントにおけるマーキングパターン62Aに対応したハーフトーンパターン62Bを示す。マーキングパターン62の印字および複写にはコニカミノルタ社製の複写装置(CF3102)を使用した。
図13からは、マーキングパターン62Aが複写によって全く異なるハーフトーンパターン62Bに変わることが判る。上記装置によってオリジナルの紙ドキュメントおよびその複製を読み取って埋め込みデータの検出を試みたところ、マーキングパターン62Aからは埋め込みデータを問題なく検出することができたが、ハーフトーンパターン62Bからは埋め込みデータを検出することができなかった。
図14は種々のハーフトーンパターンについての実験結果を示す。図14(A)は線数を変えた場合の結果を示し、図14(B)はB/W比を変えた場合の結果を示す。
紙ドキュメントがオリジナルであるか複製であるかを識別するには、オリジナルからは埋め込みデータを検出できるという要求(検出可能)と、複製からは埋め込みデータを検出できないという要求(コピー不可能)の両方を満たす必要がある。特に“コピー不可能”は確実に満たさなければならない。“検出可能”が満たされずにオリジナルかどうかが不明であることは許されても、“コピー不可能”が満たされずに複製がオリジナルと判定されるのは許されないからである。
図14から、線数については141線から212線の範囲(好ましくは150線〜200線)であればよく、B/W比については30%以下であればよいことが判る。
以上の実施形態では、埋め込みと検出とを1台のデジタル複合機1で行う構成を例示したが、埋め込みと検出とを別体の複数の装置によって別個に行うことができる。埋め込みモジュール41とプリントアウト手段とを一体化する必要はなく、検出モジュール42と画像読み取り手段とを一体化する必要もない。埋め込みモジュール41および検出モジュール42の片方または両方をコンピュータに組み入れてもよい。
本発明は、情報の記録・伝達媒体として広く利用される紙ドキュメントを対象とした実用性の高い電子透かしを提供し、紙ドキュメントの画像情報の不正な流出や偽造・改竄の防止に貢献する。
デジタル複合機の概略構成を示す図である。 埋め込みモジュールの機能構成を示す図である。 埋め込みアルゴリズムおよび検出アルゴリズムの概要を示す図である。 ハーフトーンパターンの一例を示す。 マーキングパターンの概念図である。 カバー画像の分割を示す図である。 画像空間から検出用空間への変換を示す図である。 検出用パターンの概要を示す図である。 検出用空間から画像空間への逆変換を示す。 マーキングパターンの合成を示す図である。 パターンの種類の検知方法を示す図である。 判定量に基づくビット値の統計的判定の概要を示す図である。 パターンの耐性の実験結果を示す図である。 種々のハーフトーンパターンについての実験結果を示す図である。
符号の説明
1 デジタル複合機(ドキュメント作成装置)
3 紙ドキュメント
D1 埋め込みデータ(識別情報)
61 ハーフトーンパターン
62 マーキングパターン
50 カバー画像(原画像)
55 合成画像
40 画像処理装置(画像データ処理手段)
414 ハーフトーンパターン生成部
415 データ埋め込み部
416 画像合成部

Claims (4)

  1. 不可視の識別情報をもつ紙ドキュメントを作成するドキュメント作成方法であって、
    特定のハーフトーンパターンを用意し、
    前記ハーフトーンパターンの一部分の画素値を変更することによって、識別データのビット値を表すマーキングパターンを生成し、
    前記マーキングパターンをドキュメントの原画像に重ねる画像合成を行い、
    画像合成で得られた画像を用紙にプリントする
    ことを特徴とするドキュメント作成方法。
  2. 前記ハーフトーンパターンの線数は150線以上である
    請求項1記載のドキュメント作成方法。
  3. 前記ハーフトーンパターンのB/W比は30%以下である
    請求項1記載のドキュメント作成方法。
  4. 不可視の識別情報をもつ紙ドキュメントを作成するドキュメント作成装置であって、
    原画像に対応したプリントデータを出力する画像データ処理手段と、前記プリントデータを記録用紙にプリントするプリンタとを備え、
    前記画像データ処理手段は、
    ハーフトーンパターンを出力するパターン生成部と、
    前記ハーフトーンパターンの一部分の画素値を変更することによって、識別データのビット値を表すマーキングパターンを生成するデータ埋め込み部と、
    前記マーキングパターンと前記原画像とを合成し、合成結果を示すデータを前記プリントデータとして出力する画像合成部とを有する
    ことを特徴とするドキュメント作成装置。

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