JP2009258411A - 偏光板、その製造方法および液晶表示装置 - Google Patents

偏光板、その製造方法および液晶表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の目的は、偏光子の膜厚を薄くすることにより液晶表示におけるコントラストを改善した偏光板の製造方法を提供することにある。
【解決手段】偏光子と該偏光子に隣接する少なくとも1枚の偏光板保護フィルムを有する偏光板の製造方法おいて、偏光子を形成するためのポリマーと偏光板保護フィルムを形成するためのポリマーを積層して積層体を作製する工程、該積層体を延伸する工程を有することを特徴とする偏光板の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、偏光板、その製造方法および液晶表示装置に関し、より詳しくは偏光子の膜厚を薄くすることにより液晶表示におけるコントラストを改善した偏光板の製造方法に関する。
液晶表示装置に使用される偏光板は、通常ポリビニルアルコール系ポリマーをフィルム状に形成し(以下、PVA系フィルムと略す)、そのフィルムにヨウ素または二色性染料を吸着させることによって形成された偏光子の両面を、2枚の偏光板保護フィルムで挟む構成が取られている。
PVA系フィルムへのヨウ素または二色性染料の吸着は、フィルムのごく表面の領域に限られていることが知られており、それ以外の領域は、フィルムのヘイズを大きくし結果、液晶表示のコントラストを劣化させる要因となり、そのためできるだけ薄い偏光子を作製することが望まれていた。
PVA系フィルムへヨウ素または二色性染料を吸着させて偏光子とする方法は、通常PVA系フィルムをヨウ素または二色性染料を含有させた水溶液に浸漬し、その後一軸方向に延伸することで行われている。
そして偏光板は、前述のようにして作製した偏光子を、あらかじめ作製した2枚の偏光板保護フィルムで貼合することで作製される(特許文献1)。
しかしながらこの方法では、偏光子の膜厚が10μmよりも薄くなると、フィルムの強度が著しく低下するため、偏光子と偏光板保護フィルムを貼合する際の取り扱いが極めて難しくなり、実際に10μm以下の偏光子を使用した偏光板の大量生産はされていない。
一方、このようなPVA系フィルムの強度不足等を補うために、他のポリマーで偏光子を作製する試みがされてきているが、偏光子本来の要求性能である偏光度が必ずしも満足いくものではなく、いまだ実用化は難しい状況にある(特許文献2)。
薄くするだけであれば特許文献3にあるように塗布型偏光子の技術が開示されているが、塗布しただけの偏光子では偏光度が十分ではない。
特開2008−40487号公報 特開2004−333849号公報 特表2005−509919号公報
したがって本発明の目的は、偏光子の膜厚を薄くすることにより液晶表示におけるコントラストを改善した偏光板の製造方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記構成により達成された。
1.偏光子と該偏光子に隣接する少なくとも1枚の偏光板保護フィルムを有する偏光板の製造方法において、偏光子を形成するためのポリマーと偏光板保護フィルムを形成するためのポリマーを積層して積層体を作製する工程、該積層体を延伸する工程を有することを特徴とする偏光板の製造方法。
2.前記積層体を作製する工程において、偏光子を形成するためのポリマーを、偏光板保護フィルムを形成するポリマーに塗布して積層することを特徴とする前記1記載の偏光板の製造方法。
3.前記1または2のいずれかに記載の製造方法で得られることを特徴とする偏光板。
4.前記3の偏光板を用いたことを特徴とする液晶表示装置。
本発明により、偏光子の膜厚を薄くした偏光板を作製することができ、液晶表示におけるコントラストを改善することができる。
以下本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<偏光子と該偏光子に隣接する少なくとも1枚の偏光板保護フィルムを有する偏光板の製造方法>
通常の偏光板の製造方法においては、完成品である偏光子と偏光板保護フィルムとを貼合するのに対し、本発明では、偏光子とする前の未延伸状態で偏光板保護フィルムと積層することにより、延伸して薄膜とした場合であっても、偏光板保護フィルムが存在するため偏光子のフィルム強度低下を防ぐことができることを特徴とする。
したがって、積層体を延伸する工程では偏光板保護フィルムを両面に設けてもよいが、偏光子のフィルム強度低下を防ぐことができるのであれば、偏光子の少なくとも片面に隣接して偏光板保護フィルムを設けることで本発明の目的を達成することができる。
<偏光子を形成するためのポリマー>
本発明の偏光子を形成するためのポリマーとしては、目的に応じて任意の適切な偏光子を形成するポリマーが採用され得る。
例えば、ポリビニルアルコール系ポリマー、部分ホルマール化ポリビニルアルコール系ポリマー、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化ポリマー等の親水性ポリマーが好ましい。
本発明の偏光子では、これらのポリマーにヨウ素や二色性染料等の二色性物質を吸着させて一軸延伸したフィルム、ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物等ポリエン系配向フィルム等を使用することができる。
本発明に用いられる二色性染料としては、分子構造上二色性を有する直接染料、分散染料および酸性染料などを挙げることができ、これらの中でも、分解などの変質を起こさない二色性染料を用いることが好ましい。
具体的には、黄色系、橙色系、青色系、紫色系、赤色系などの染料を使用することができる。代表的な二色系染料としては、例えば、C.I.Direct系のブラック17,19および154、ブラウン44,106,195,210および223、レッド2,23,28,31,37,39,79,81,240,242および247、ブルー1,15,22,78,90,98,151,168,202,236,249および270、バイオレット9,12,51および98、グリーン1および85、イエロー8,12,44,86および87、オレンジ26,39,106および107等の直接染料;C.I.Disperse系のブルー214、レッド60、イエロー56等の分散染料を挙げることができる。
偏光フィルムでは、通常、ニュートラルグレイ色が使用される。可視光領域である400〜700nmに一定の吸収を有する偏光フィルムを得るためには、二色性染料を2種以上併用する。
また、二色性染料として好適な化合物としては、アゾ系、キノフタロン系、アントラキノン系およびペリレン系の化合物を挙げることができる。
二色性染料の使用量は、PVA系フィルムに対する染料の着色能力および目的とする偏光子の厚さを考慮して決定される。例えば、厚さ30〜200μmの偏光子を得る場合には、PVA系フィルムに対する染料の割合は0.00001〜0.5質量%であることが好ましい。
<偏光板保護フィルムを形成するためのポリマー>
本発明の偏光板保護フィルムを形成するポリマーとしては、偏光板の保護フィルムとして使用できる任意の適切なフィルムが採用され得る。このようなフィルムの主成分となる材料の具体例としては、セルロースエステル、ポリエステル系、ポリビニルアルコール系、ポリカーボネート系、ポリアミド系、ポリイミド系、ポリエーテルスルホン系、ポリスルホン系、ポリスチレン系、ポリノルボルネン系、ポリオレフィン系、アクリル系、アセテート系等のポリマーが挙げられる。
また、アクリル系、ウレタン系、アクリルウレタン系、エポキシ系、シリコーン系等の熱硬化型ポリマーまたは紫外線硬化型ポリマー等も挙げられる。
この他にも、例えば、シロキサン系ポリマー等のガラス質系ポリマーも挙げられる。また、特開2001−343529号公報(WO01/37007)に記載のポリマーフィルムも使用できる。
このフィルムの材料としては、例えば、側鎖に置換または非置換のイミド基を有する熱可塑性ポリマーと、側鎖に置換または非置換のフェニル基ならびにニトリル基を有する熱可塑性ポリマーを含有するポリマー組成物が使用でき、例えば、イソブテンとN−メチルマレイミドからなる交互共重合体と、アクリロニトリル・スチレン共重合とを有するポリマー組成物が挙げられる。
これらのポリマーのなかでも、偏光子と同時に延伸処理することが可能なポリマーが選択される。つまり、偏光子を形成するためのポリマーのガラス転移温度(以下、Tgと略す)、溶融温度(以下、Tmと略す)に対して±30℃の範囲でTg、Tmを有するポリマーであることが好ましい。
<偏光子を形成するためのポリマーと偏光板保護フィルムを形成するためのポリマーを積層して積層体を作製する工程>
〈偏光子を形成するためのポリマーの積層〉
本発明では、偏光子を形成するためのポリマーと偏光板保護フィルムを形成するためのポリマーとを積層する工程を有する。
積層するためには、偏光板保護フィルムを形成するためのポリマーでフィルムを形成し、そのフィルム上に偏光子を形成するためのポリマーを塗設することが好ましい。
偏光子がPVA系フィルムである場合、塗設するための塗布液濃度としては、10〜70質量%の偏光子を形成するポリマーを含有することが好ましい。
全て水系であることが好ましいが、ポリビニルアルコールを膨潤させ、偏光板保護フィルムとの接着性を得るために有機溶媒を使用することもできる。
有機溶媒としては、例えば、炭化水素類(トルエン、キシレン、)、アルコール類(メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、シクロヘキサノール)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン)、エステル類(酢酸メチル、酢酸エチル、乳酸メチル)、グリコールエーテル類、その他偏光板保護フィルムの可塑剤となる有機溶媒の中から適宜選択し、あるいはこれらを混合し利用できる。
プロピレングリコールモノアルキルエーテル(アルキル基の炭素原子数として1〜4)またはプロピレングリコールモノアルキルエーテル酢酸エステル(アルキル基の炭素原子数として1〜4)等を5質量%以上、より好ましくは5〜80質量%以上含有する上記有機溶媒を用いるのが好ましい。
また塗布液には、界面活性剤を添加することが好ましく、シリコン化合物を添加することが好ましい。例えば、ポリエーテル変性シリコーンオイルなどが好ましく添加される。ポリエーテル変性シリコーンオイルの数平均分子量は、例えば、1000〜100000、好ましくは、2000〜50000が適当であり、数平均分子量が1000未満では、塗膜の乾燥性が低下し、逆に、数平均分子量が100000を越えると、塗膜表面にブリードアウトしにくくなる傾向にある。
シリコン化合物の市販品としては、DKQ8−779(ダウコーニング社製商品名)、SF3771、SF8410、SF8411、SF8419、SF8421、SF8428、SH200、SH510、SH1107、SH3749、SH3771、BX16−034、SH3746、SH3749、SH8400、SH3771M、SH3772M、SH3773M、SH3775M、BY−16−837、BY−16−839、BY−16−869、BY−16−870、BY−16−004、BY−16−891、BY−16−872、BY−16−874、BY22−008M、BY22−012M、FS−1265(以上、東レ・ダウコーニングシリコーン社製商品名)、KF−101、KF−100T、KF351、KF352、KF353、KF354、KF355、KF615、KF618、KF945、KF6004、シリコーンX−22−945、X22−160AS(以上、信越化学工業社製商品名)、XF3940、XF3949(以上、東芝シリコーン社製商品名)、ディスパロンLS−009(楠本化成社製)、グラノール410(共栄社油脂化学工業(株)製)、TSF4440、TSF4441、TSF4445、TSF4446、TSF4452、TSF4460(GE東芝シリコーン製)、BYK−306、BYK−330、BYK−307、BYK−341、BYK−344、BYK−361(ビックケミ−ジャパン社製)日本ユニカー(株)製のLシリーズ(例えばL7001、L−7006、L−7604、L−9000)、Yシリーズ、FZシリーズ(FZ−2203、FZ−2206、FZ−2207)等が挙げられ、好ましく用いられる。
これらの成分は塗布液中の固形分成分に対し、0.01〜3質量%の範囲で添加することが好ましい。塗布液の塗布方法としては、押出コーター、グラビアコーター、ディップコーター、リバースコーター、ワイヤーバーコーター、ダイコーター、インクジェット法等公知の方法で塗設することができる。
塗布量はウェット膜厚として10〜300μmが適当で、好ましくは、10〜200μmである。また、延伸前の乾燥後膜厚としては1〜100μm、好ましくは5〜60μmである。
塗設する前に、コロナ放電、大気圧プラズマ放電等の偏光板保護フィルムの前処理をしてもよい。
〈偏光板保護フィルムを形成するためのポリマーによるフィルム形成〉
本発明の前記塗設するための偏光板保護フィルムが、セルロースエステルである場合を具体例として説明する。
本発明の偏光板保護フィルムは、少なくともセルロースエステルおよび可塑剤を加熱溶融させてフィルム状に形成する。
本発明における溶融流延とは、溶媒を用いずセルロースエステルを、流動性を示す温度まで加熱溶融し、その後、流動性のセルロースエステルを流延することを溶融流延として定義する。
加熱溶融する成形法はさらに詳細には溶融押出成形法、プレス成形法、インフレーション法、射出成形法、ブロー成形法、延伸成形法などに分類できる。これらの中で、機械的強度及び表面精度などに優れるフィルムを得るためには、溶融押出し法が優れている。
本発明の可塑剤としては、偏光子を延伸することを考慮し偏光子を形成するポリマーと相溶性のよい可塑剤を使用するのが好ましい。
本発明の可塑剤としては、水溶性可塑剤に疎水性可塑剤を混合して用いることが好ましい。水溶性可塑剤とは、25℃での100gの純水への溶解量が5g以上のものをいう。好ましくは、7g以上である。疎水性可塑剤とは、25℃での100gの純水への溶解量が5g未満のものをいう。好ましくは、3g以下である。
本発明に用いる可塑剤としては、通常偏光板用保護フィルムとして使用することができる可塑剤を適宜採用することができる。例えばリン酸エステル誘導体、カルボン酸エステル誘導体が好ましく用いられる。
また、特開2003−12859号に記載の重量平均分子量が500以上10000以下であるエチレン性不飽和モノマーを重合して得られるポリマー、アクリル系ポリマー、芳香環を側鎖に有するアクリル系ポリマーまたはシクロヘキシル基を側鎖に有するアクリル系ポリマーなども好ましく用いられる。
本発明の可塑剤は、水溶性可塑剤と疎水性可塑剤とは、構造的に近似しているものであっても、水に対する溶解性が異なることによって、フィルムの平面性、光学特性への寄与が大きくことなり、水溶性の相違をもって同じ系統の化合物から適宜選択することができる。
<可塑剤>
可塑剤としては、アルコール系化合物、リン酸エステル系可塑剤、エチレングリコールエステル系可塑剤、グリセリンエステル系可塑剤、ジグリセリンエステル系可塑剤(脂肪酸エステル)、多価アルコールエステル系可塑剤、ジカルボン酸エステル系可塑剤、多価カルボン酸エステル系可塑剤、ポリマー可塑剤等が挙げられる。
添加量はセルロースエステル100質量部に対して好ましくは1〜50質量%、より好ましくは3〜30質量%である。特に5〜15質量%が好ましい。
(アルコール系化合物)
本発明に用いられるアルコール系化合物は、1価〜多価のアルコール系化合物を用いることができる。
具体的には、1価のアルコールとしては、ブチルアルコール、(iso−またはn−)アミルアルコール、ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコール、1−オクタノール、2−エチルヘキシルアルコール、n−ドデシルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコール等、2価のアルコールとしては、1,5−ペンタジオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、2メチル2,4ペンタジオール、1,6−ヘキサンジオール等、3価のアルコールとしては、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、グリセリン、フィタントリオール等、4価のアルコールとしては、ペンタエリスリトール、ジグリセリン等、多価アルコールとしては、ポリグリセリンが挙げられる。
これらの中で、炭素数が7以上の1価のアルコールが好ましい。さらに沸点が160℃以上であることが好ましい。
また、水溶性となる為ブリードアウト耐性が劣化する。上記アルコール系化合物の中では、ヘプチルアルコール、1−オクタノール、2−エチルヘキシルアルコール、n−ドデシルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコール等が本発明の効果を得る上で好ましいアルコール系化合物である。
以下、その他で本発明に好ましく用いられる可塑剤についてさらに説明する。具体例はこれらに限定されるものではない。
(リン酸エステル系の可塑剤)
具体的には、トリアセチルホスフェート、トリブチルホスフェート等のリン酸アルキルエステル、トリシクロベンチルホスフェート、シクロヘキシルホスフェート等のリン酸シクロアルキルエステル、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、クレジルフェニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェート、ジフェニルビフェニルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリナフチルホスフェート、トリキシリルオスフェート、トリスオルト−ビフェニルホスフェート等のリン酸アリールエステルが挙げられる。
これらの置換基は、同一でもあっても異なっていてもよく、さらに置換されていても良い。またアルキル基、シクロアルキル基、アリール基のミックスでも良く、また置換基同志が共有結合で結合していても良い。
(エチレングリコールエステル系の可塑剤)
具体的には、エチレングリコールジアセテート、エチレングリコールジブチレート等のエチレングリコールアルキルエステル系の可塑剤、エチレングリコールジシクロプロピルカルボキシレート、エチレングリコールジシクロヘキルカルボキシレート等のエチレングリコールシクロアルキルエステル系の可塑剤、エチレングリコールジベンゾエート、エチレングリコールジ4−メチルベンゾエート等のエチレングリコールアリールエステル系の可塑剤が挙げられる。
(グリセリンエステル系の可塑剤)
具体的にはトリアセチン、トリブチリン、グリセリンジアセテートカプリレート、グリセリンオレートプロピオネート等のグリセリンアルキルエステル、グリセリントリシクロプロピルカルボキシレート、グリセリントリシクロヘキシルカルボキシレート等のグリセリンシクロアルキルエステル、グリセリントリベンゾエート、グリセリン4−メチルベンゾエート等のグリセリンアリールエステル、ジグリセリンテトラアセチレート、ジグリセリンテトラプロピオネート、ジグリセリンアセテートトリカプリレート、ジグリセリンテトララウレート、等のジグリセリンアルキルエステル、ジグリセリンテトラシクロブチルカルボキシレート、ジグリセリンテトラシクロペンチルカルボキシレート等のジグリセリンシクロアルキルエステル、ジグリセリンテトラベンゾエート、ジグリセリン3−メチルベンゾエート等のジグリセリンアリールエステル等が挙げられる。
(多価アルコールエステル系の可塑剤)
具体的には、特開2003−12823号公報の段落30〜33記載の多価アルコールエステル系可塑剤が挙げられる。
(ジカルボン酸エステル系の可塑剤)
具体的には、ジドデシルマロネート(C1)、ジオクチルアジペート(C4)、ジブチルセバケート(C8)等のアルキルジカルボン酸アルキルエステル系の可塑剤、ジシクロペンチルサクシネート、ジシクロヘキシルアジーペート等のアルキルジカルボン酸シクロアルキルエステル系の可塑剤、ジフェニルサクシネート、ジ4−メチルフェニルグルタレート等のアルキルジカルボン酸アリールエステル系の可塑剤、ジヘキシル−1,4−シクロヘキサンジカルボキシレート、ジデシルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボキシレート等のシクロアルキルジカルボン酸アルキルエステル系の可塑剤、ジシクロヘキシル−1,2−シクロブタンジカルボキシレート、ジシクロプロピル−1,2−シクロヘキシルジカルボキシレート等のシクロアルキルジカルボン酸シクロアルキルエステル系の可塑剤、ジフェニル−1,1−シクロプロピルジカルボキシレート、ジ2−ナフチル−1,4−シクロヘキサンジカルボキシレート等のシクロアルキルジカルボン酸アリールエステル系の可塑剤、ジエチルフタレート、ジメチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート等のアリールジカルボン酸アルキルエステル系の可塑剤、ジシクロプロピルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート等のアリールジカルボン酸シクロアルキルエステル系の可塑剤、ジフェニルフタレート、ジ4−メチルフェニルフタレート等のアリールジカルボン酸アリールエステル系の可塑剤が挙げられる。
(多価カルボン酸エステル系の可塑剤)
具体的には、トリドデシルトリカルバレート、トリブチル−meso−ブタン−1,2,3,4−テトラカルボキシレート等のアルキル多価カルボン酸アルキルエステル系の可塑剤、トリシクロヘキシルトリカルバレート、トリシクロプロピル−2−ヒドロキシ−1,2,3−プロパントリカルボキシレート等のアルキル多価カルボン酸シクロアルキルエステル系の可塑剤、トリフェニル2−ヒドロキシ−1,2,3−プロパントリカルボキシレート、テトラ3−メチルフェニルテトラヒドロフラン−2,3,4,5−テトラカルボキシレート等のアルキル多価カルボン酸アリールエステル系の可塑剤、テトラヘキシル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボキシレート、テトラブチル−1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボキシレート等のシクロアルキル多価カルボン酸アルキルエステル系の可塑剤、テトラシクロプロピル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボキシレート、トリシクロヘキシル−1,3,5−シクロヘキシルトリカルボキシレート等のシクロアルキル多価カルボン酸シクロアルキルエステル系の可塑剤、トリフェニル−1,3,5−シクロヘキシルトリカルボキシレート、ヘキサ4−メチルフェニル−1,2,3,4,5,6−シクロヘキシルヘキサカルボキシレート等のシクロアルキル多価カルボン酸アリールエステル系の可塑剤、トリドデシルベンゼン−1,2,4−トリカルボキシレート、テトラオクチルベンゼン−1,2,4,5−テトラカルボキシレート等のアリール多価カルボン酸アルキルエステル系の可塑剤、トリシクロペンチルベンゼン−1,3,5−トリカルボキシレート、テトラシクロヘキシルベンゼン−1,2,3,5−テトラカルボキシレート等のアリール多価カルボン酸シクロアルキルエステル系の可塑剤トリフェニルベンゼン−1,3,5−テトラカルトキシレート、ヘキサ4−メチルフェニルベンゼン−1,2,3,4,5,6−ヘキサカルボキシレート等のアリール多価カルボン酸アリールエステル系の可塑剤が挙げられる。
(ポリマー可塑剤)
本発明のセルロースエステルフィルムはポリマー可塑剤を使用することも好ましい。
その中でも特にアクリル系ポリマーが好ましい。具体的には、脂肪族炭化水素系ポリマー、脂環式炭化水素系ポリマー、ポリアクリル酸エチル、ポリメタクリル酸メチル、メタクリル酸メチルとメタクリル酸−2−ヒドロキシエチルとの共重合体(例えば、共重合比1:99〜99:1の間の任意の比率)等のアクリル系ポリマー、ポリビニルイソブチルエーテル、ポリN−ビニルピロリドン等のビニル系ポリマー、メタクリル酸メチルとN−ビニルピロリドンの共重合体(例えば、共重合比1:99〜99:1の間の任意の比率)、ポリスチレン、ポリ4−ヒドロキシスチレン等のスチレン系ポリマー、メタクリル酸メチルと4−ヒドロキシスチレンの共重合体(例えば、共重合比1:99〜99:1の間の任意の比率)、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド等のポリエーテル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリウレア等が挙げられる。
数平均分子量は1,000〜500,000程度が好ましく、特に好ましくは、5000〜200000である。1,000以下では揮発性が大きくなり、500,000を超えると可塑化能力が低下する傾向があり、セルロースエステル光学フィルムの機械的性質に悪影響を及ぼす可能性がある。
これらポリマー可塑剤は1種のモノマーの繰り返し単位からなる単独重合体でも、複数のモノマーの繰り返し構造体を有する共重合体でもよい。また、上記ポリマーを2種以上併用して用いてもよい。
(糖エステル可塑剤)
本発明のセルロースエステルフィルムは、フラノース構造およびピラノース構造から選押し出し機少なくとも一種の構造が1〜12個結合した糖化合物の水酸基をエステル化した糖エステル可塑剤を使用することも好ましい。
本発明に用いられる糖エステル化合物としては、グルコース、ガラクトース、マンノース、フルクトース、キシロース、アラビノース、ラクトース、スクロース、セロビオース、セロトリオース、マルトトリオース、ラフィノースなどが挙げられるが、特にフラノース構造とピラノース構造を両方有するものが好ましい。例としてはスクロースが挙げられる。
市販品としては、例えばモノペットSB(第一工業製薬(株)製)等が挙げられる。
上記可塑剤の中でも熱溶融時に揮発成分を生成しないことが一般的には好ましい。具体的には特表平6−501040号に記載されている不揮発性リン酸エステルが挙げられ、例えばアリーレンビス(ジアリールホスフェート)エステルや上記例示化合物の中ではトリメチロールプロパントリベンゾエート等が好ましいがこれらに限定されるものではない。
揮発成分が上記可塑剤の熱分解によるとき、上記可塑剤の熱分解温度Td(1.0)は、1.0質量%減少したときの温度と定義すると、フィルム形成材料の溶融温度よりも高いことが求められる。可塑剤は、上記目的のために、セルロースエステルに対する添加量が他のフィルム構成材料よりも多く、揮発成分の存在は得られるフィルムの品質に与える劣位となる影響が大きいためである。熱分解温度Td(1.0)は、市販の示差熱重量分析(TG−DTA)装置で測定することができる。
<セルロースエステル>
本発明に用いるセルロースエステルは、炭素数2〜22程度のカルボン酸エステルであり、芳香族カルボン酸のエステルでもよく、特にセルロースの低級脂肪酸エステルであることが好ましい。
セルロースの低級脂肪酸エステルにおける低級脂肪酸とは炭素原子数が6以下の脂肪酸を意味している。水酸基に結合するアシル基は、直鎖であっても分岐してもよく、また環を形成してもよい。さらに別の置換基が置換してもよい。
同じ置換度である場合、前記炭素数が多いとフィルムの腰がなくなるため、炭素数としては炭素数2〜6のアシル基の中で選択することが好ましい。
本発明のセルロースエステルとしては、アセチル基置換度Xとプロピオニル基の置換度Yが2.0≦X+Y≦3.0、1.1≦Y≦2.0が好ましく、さらに1.1≦Y≦1.8が好ましい。
アシル基の置換度の測定方法はASTM−D817−96に準じて測定することができる。
セルロースエステルの分子量は数平均分子量(Mn)で60000〜300000のものが好ましく、70000〜200000のものがさらに好ましい。本さらに用いられるセルロースエステルは重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)比が4.0以下であることが好ましく、さらに好ましくは1.4〜2.3である。
セルロースエステルの平均分子量および分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用い測定できるので、これを用いて数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)を算出し、その比を計算することができる。
測定条件は以下の通りである。
溶媒: メチレンクロライド
カラム: Shodex K806,K805,K803G(昭和電工(株)製を3本接続して使用した)
カラム温度:25℃
試料濃度: 0.1質量%
検出器: RI Model 504(GLサイエンス社製)
ポンプ: L6000(日立製作所(株)製)
流量: 1.0ml/min
校正曲線: 標準ポリスチレンSTK standard ポリスチレン(東ソー(株)製)Mw=1,000,000〜500迄の13サンプルによる校正曲線を使用した。13サンプルは、ほぼ等間隔に用いることが好ましい。
本発明のセルロースエステル中の残留硫酸含有量は、硫黄元素換算で0.1〜45ppmの範囲であることが好ましい。これらは塩の形で含有していると考えられる。残留硫酸含有量が45ppmを超えると熱溶融時のダイリップ部の付着物が増加する傾向がある。
また、熱延伸時や熱延伸後でのスリッティングの際に破断しやすくなる傾向がある。したがって1〜30ppmの範囲がより好ましい。残留硫酸含有量は、ASTM D817−96に規定の方法により測定することができる。
本発明のセルロースエステル中の遊離酸含有量は、1〜500ppmであることが好ましい。上記の範囲であると、ダイリップ部の付着物の増加がなく、また破断しにくい。
さらに、本発明については、1〜100ppmの範囲であることが好ましく、さらに破断しにくくなる。特に1〜70ppmの範囲が好ましい。遊離酸含有量はASTM D817−96に規定の方法により測定することができる。
合成したセルロースエステルの洗浄を、溶液流延法に用いられる場合に比べて、さらに十分に行うことによって、残留アルカリ土類金属含有量、残留硫酸含有量、および残留酸含有量を上記の範囲とすることができ好ましい。
また、セルロースエステルの洗浄は、水に加えて、メタノール、エタノールのような貧溶媒、あるいは結果として貧溶媒であれば貧溶媒と良溶媒の混合溶媒を用いることができ、残留酸以外の無機物、低分子の有機不純物を除去することができる。
また、本発明のセルロースエステルはフィルムにしたときの輝点異物が少ないものであることが好ましい。輝点異物は、輝点の直径0.01mm以上が200個/cm以下であることが好ましく、さらに100個/cm以下であることが好ましく、50個/cm以下であることが好ましく、30個/cm以下であることが好ましく、10個/cm以下であることが好ましいが、皆無であることが最も好ましい。
また、0.005〜0.01mm以下の輝点についても200個/cm以下であることが好ましく、さらに100個/cm以下であることが好ましく、50個/cm以下であることが好ましく、30個/cm以下であることが好ましく、10個/cm以下であることが好ましいが、皆無であることが最も好ましい。
<その他の添加剤>
本発明におけるセルロースエステルフィルムには、フィルムの劣化を防止する酸化防止剤、紫外線吸収機能を付与する紫外線吸収剤、フィルムに滑り性を付与する微粒子(マット剤)、フィルムのリターデーションを調整するリターデーション調整剤等の添加剤を含有させても良い。
〈酸化防止剤〉
本発明では、酸化防止剤としては、通常知られているものを使用することができる。
特に、ラクトン系、イオウ系、フェノール系、二重結合系、ヒンダードアミン系、リン系化合物のものを好ましく用いることができる。
例えば、チバ・ジャパン株式会社から、“IrgafosXP40”、“IrgafosXP60”という商品名で市販されているものを含むものが好ましい。
上記フェノール系化合物としては、2,6−ジアルキルフェノールの構造を有するものが好ましく、例えば、チバ・ジャパン株式会社、“Irganox1076”、“Irganox1010”、(株)ADEKA“アデカスタブAO−50”という商品名で市販されているものが好ましい。
上記リン系化合物は、例えば、住友化学株式会社から、“SumilizerGP”(AO2)、株式会社ADEKAから“ADK STAB PEP−24G”、“ADK STAB PEP−36”(AO1)および“ADK STAB 3010”、チバ・ジャパン株式会社から“IRGAFOS P−EPQ”(AO4)、堺化学工業株式会社から“GSY−P101”(AO3)という商品名で市販されているものが好ましい。
上記ヒンダードアミン系化合物は、例えば、チバ・ジャパン株式会社から、“Tinuvin144(AO2)”および“Tinuvin770”、株式会社ADEKAから“ADK STAB LA−52”という商品名で市販されているものが好ましい。
上記イオウ系化合物は、例えば、住友化学株式会社から、“Sumilizer TPL−R”および“Sumilizer TP−D”という商品名で市販されているものが好ましい。
上記二重結合系化合物は、住友化学株式会社から、“Sumilizer GM”(AO5)および“Sumilizer GS”(AO3)という商品名で市販されているものが好ましい。
さらに、酸捕捉剤として米国特許第4,137,201号明細書に記載されているような、エポキシ基を有する化合物を含有させることも可能である。
これらの酸化防止剤等は、再生使用される際の工程に合わせて適宜添加する量が決められるが、一般には、フィルムの主原料である樹脂に対して、0.05〜20質量%、好ましくは0.1〜1質量%の範囲で添加される。
これらの酸化防止剤は、一種のみを用いるよりも数種の異なった系の化合物を併用することで相乗効果を得ることができる。例えば、ラクトン系、リン系、フェノール系および二重結合系化合物の併用は好ましい。
〈リターデーション調整剤〉
本発明のセルロースエステルフィルムにおいてリターデーションを調整するための化合物を含有させてもよい。
リターデーションを調整するために添加する化合物は、欧州特許第911,656A2号明細書に記載されているような、二つ以上の芳香族環を有する芳香族化合物を使用することもできる。
また2種類以上の芳香族化合物を併用してもよい。該芳香族化合物の芳香族環には、芳香族炭化水素環に加えて、芳香族性ヘテロ環を含む。芳香族性ヘテロ環であることが特に好ましく、芳香族性ヘテロ環は一般に不飽和ヘテロ環である。中でも1,3,5−トリアジン環を有する化合物が特に好ましい。
〈着色剤〉
本発明においては、着色剤を使用することが好ましい。着色剤と言うのは染料や顔料を意味するが、本発明では、液晶画面の色調を青色調にする効果またはイエローインデックスの調整、ヘイズの低減を有するものを指す。
着色剤としては各種の染料、顔料が使用可能だが、アントラキノン染料、アゾ染料、フタロシアニン顔料などが有効である。
〈紫外線吸収剤〉
本発明に用いられる紫外線吸収剤は特に限定されないが、例えばオキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、トリアジン系化合物、ニッケル錯塩系化合物、無機粉体等が挙げられる。高分子型の紫外線吸収剤としてもよい。
〈マット剤〉
本発明では、フィルムの滑り性を付与するためにマット剤を添加することが好ましい。
本発明で用いられるマット剤としては、得られるフィルムの透明性を損なうことがなく、溶融時の耐熱性があれば無機化合物または有機化合物どちらでもよく、例えば、タルク、マイカ、ゼオライト、ケイソウ土、焼成珪成土、カオリン、セリサイト、ベントナイト、スメクタイト、クレー、シリカ、石英粉末、ガラスビーズ、ガラス粉、ガラスフレーク、ミルドファイバー、ワラストナイト、窒化ホウ素、炭化ホウ素、ホウ化チタン、炭酸マグネシウム、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、アルミノ珪酸マグネシウム、アルミナ、シリカ、酸化亜鉛、二酸化チタン、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭化ケイ素、炭化アルミニウム、炭化チタン、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化チタン、ホワイトカーボンなどが挙げられる。
これらのマット剤は、単独でも二種以上併用しても使用できる。粒径や形状(例えば針状と球状など)の異なる粒子を併用することで高度に透明性と滑り性を両立させることもできる。
これらの中でも、セルロースエステルと屈折率が近いので透明性(ヘイズ)に優れる二酸化珪素が特に好ましく用いられる。
二酸化珪素の具体例としては、アエロジル200V、アエロジルR972V、アエロジルR972、R974、R812、200、300、R202、OX50、TT600(以上日本アエロジル(株)製)、シーホスターKEP−10、シーホスターKEP−30、シーホスターKEP−50(以上、株式会社日本触媒製)、サイロホービック100(富士シリシア製)、ニップシールE220A(日本シリカ工業製)、アドマファインSO(アドマテックス製)等の商品名を有する市販品などが好ましく使用できる。
粒子の形状としては、不定形、針状、扁平、球状等特に制限なく使用できるが、特に球状の粒子を用いると得られるフィルムの透明性が良好にできるので好ましい。粒子の大きさは、可視光の波長に近いと光が散乱し、透明性が悪くなるので、可視光の波長より小さいことが好ましく、さらに可視光の波長の1/2以下であることが好ましい。
粒子の大きさが小さすぎると滑り性が改善されない場合があるので、80nmから180nmの範囲であることが特に好ましい。
なお、粒子の大きさとは、粒子が1次粒子の凝集体の場合は凝集体の大きさを意味する。また、粒子が球状でない場合は、その投影面積に相当する円の直径を意味する。
〈粘度低下剤〉
本発明において、溶融粘度を低減する目的として、水素結合性溶媒を添加することができる。水素結合性溶媒とは、J.N.イスラエルアチビリ著、「分子間力と表面力」(近藤保、大島広行訳、マグロウヒル出版、1991年)に記載されるように、電気的に陰性な原子(酸素、窒素、フッ素、塩素)と電気的に陰性な原子と共有結合した水素原子間に生ずる、水素原子媒介「結合」を生ずることができるような有機溶媒、すなわち、結合モーメントが大きく、かつ水素を含む結合、例えば、O−H(酸素水素結合)、N−H(窒素水素結合)、F−H(フッ素水素結合)を含むことで近接した分子同士が配列できるような有機溶媒をいう。
これらは、セルロース樹脂の分子間水素結合よりもセルロースとの間で強い水素結合を形成する能力を有するもので、本発明で行う溶融流延法においては、用いるセルロース樹脂単独のガラス転移温度よりも、水素結合性溶媒の添加によりセルロース樹脂組成物の溶融温度を低下することができる。
または同じ溶融温度においてセルロース樹脂よりも水素結合性溶媒を含むセルロース樹脂組成物の溶融粘度を低下することができる。
水素結合性溶媒としては、例えば、アルコール類:例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、2−エチルヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール、ドデカノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ヘキシルセロソルブ、グリセリン等、ケトン類:アセトン、メチルエチルケトン等、カルボン酸類:例えば蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸等、エーテル類:例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等、ピロリドン類:例えば、N−メチルピロリドン等、アミン類:例えば、トリメチルアミン、ピリジン等、等を例示することができる。
これら水素結合性溶媒は、単独で、または2種以上混合して用いることができる。これらのうちでも、アルコール、ケトン、エーテル類が好ましく、特にメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、オクタノール、ドデカノール、エチレングリコール、グリセリン、アセトン、テトラヒドロフランが好ましい。
さらに、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール、グリセリン、アセトン、テトラヒドロフランのような水溶性溶媒が特に好ましい。ここで水溶性とは、水100gに対する溶解度が10g以上のものをいう。
これらの溶媒は、溶融製膜時に揮発し、最終的には含有溶媒量として0.01質量%以下とされる。
<積層体を延伸する工程>
本発明において、積層体は、水中で延伸すること(以下、水中延伸と略す)が好ましい。
本発明において、水中延伸は、流延製膜してロール状のフィルムとしたものを、巻き取るまでの間で、水を満たした水槽に所定の時間浸漬して行う。
水中延伸の水は、純水、蒸留水、イオン交換水、水道水等、通常工業的に使用できるものをいずれも採用することができる。
水中延伸に使用される水の温度は、室温以上100℃以下であり、好ましくは、50〜98℃を選択することができる。
水中延伸の時間は、フィルム膜厚等の諸条件にしたがい、適宜定めることができるが、20〜120μmのフィルムの場合、1〜120分、好ましくは、5〜70分の範囲で選択することができる。
水中延伸のための水槽は1槽以上に分離させてもよい。4槽以下であることが、工程管理の点から好ましい。複数の水槽を採用する場合、水槽の切り替わり箇所において、水切り処理をすることが好ましく、また、水槽毎の水の混じりあいを避けるために、別途シャワーによる水洗処理をしてもよい。最後の水槽を通過した後は、フィルムを乾燥させることが好ましい。
水中延伸に使用する水は、使用時間を重ねることにより、フィルムの添加剤の染み出しが発生し汚染されてくるが、汚染度を適宜測定し、新たな水に置き換えることができる。また、循環浄化使用することも可能である。
複数水槽が採用された場合、水槽毎に前記諸条件は、適宜選択することができる。水槽の一部で、ケン化処理をすることも可能である。
水中延伸するために水槽に浸漬されている間、フィルムは、テンター等によって、延伸処理される。延伸処理は、通常、位相差の調整のために使用される処理をそのまま採用することができる。
偏光板保護フィルムを形成するためのポリマーが押し出し機から押出され、冷却ドラムに密着させられた後、冷却ドラムから剥離されたフィルムは、水中延伸工程に導入される前にも、横延伸や縦延伸、あるいは特開2004−226465号公報に開示されているような、斜め方向の延伸を行うことによって、平面性を向上させ、かつ生産速度を向上させることができる。
ついで積層体が水中に導入され水中延伸される。これらの延伸は、複数回行っても良く、複数回行う際には、同時であっても逐次であっても良い。複数回の延伸を行った際には、全ての延伸倍率の積が、最終延伸倍率となる。例えば、2倍の延伸を2回行えば、最終延伸倍率は4倍となる。
偏光子を製造するための延伸倍率としては、1.5〜8倍であることが好ましい。
水中延伸する温度は、本発明の積層体を構成する各ポリマーのガラス転移温度との関係で適宜選択されるが、偏光子を形成するためのポリマーと偏光板保護フィルムを形成するためのポリマーのいずれか高い方のTgに対して(Tg−50)〜(Tg+50)℃、より好ましくは(Tg−30)〜(Tg+30)℃の範囲内で加熱して搬送方向(長手方向;MD)あるいは幅手方向(TD)に延伸することが好ましい。
水中延伸の水には、塩、界面活性剤、pH調整剤、防腐剤等の添加剤を含有させてもよく、水のpHは1〜12の間で緩衝剤を添加することにより適宜選択することができる。
延伸後のホウ酸処理は、染色されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホウ酸含有水溶液に浸漬することにより行われる。ホウ酸含有水溶液におけるホウ酸の量は、水100質量部あたり、通常2〜15質量部程度、好ましくは5〜12質量部程度である。
また、ホウ酸含有水溶液の温度は、通常50℃以上であり、好ましくは50〜85℃であるが、水延伸温度との関係で決定される。
ホウ酸処理後のPVA系フィルムの積層体は、通常、水洗処理される。水洗処理は、例えば、ホウ酸処理されたPVA系フィルムの積層体を水に浸漬することにより行われる。
水洗後は乾燥処理がされる。水洗処理における水の温度は、通常5〜40℃程度であり、浸漬時間は、通常1〜180秒程度である。その後に行われる乾燥処理は通常、熱風乾燥機や遠赤外線ヒーターを用いて行われる。乾燥温度は、通常40〜100℃である。乾燥処理の時間は、通常120〜600秒程度である。
こうして得られる偏光子においては、延伸方向に二色性色素が並ぶので、延伸方向が吸収軸となる。したがって、延伸を縦一軸延伸で行えば、ロール状で得られる偏光子の長手方向が吸収軸となる。
<偏光板保護フィルムを形成するためのポリマーのフィルム状への加工>
本発明の偏光子を形成するポリマーを塗設するための偏光板保護フィルムを形成するためのポリマーのフィルム状への加工は、通常の溶液流延製膜法、溶融流延製膜法にいずれによっても形成することができるが、ここでは溶融流延製膜法について述べる。
加熱溶融する溶融流延による製膜法は、さらに詳細には、溶融押出成形法、プレス成形法、インフレーション法、射出成形法、ブロー成形法、延伸成形法等に分類できる。これらの中で、機械的強度および表面精度等に優れる偏光板保護フィルムを得るためには、溶融押出し法が優れている。
本発明の偏光板は連続的に製造される。このような非常に長大なフィルムを安定して生産するためには、溶融製膜中に分子量をいかに低下させないかが重要である。
分子量の低下を防ぐためには、前述のような安定化剤を添加するのみならず、材料の購入前または合成時に混入している溶媒や不純物や、酸素・水分などを、溶融プロセス前になるべく除去しておくことが重要である。
前記水分や不純物等の揮発成分は、製膜する前に、または溶融前に除去されていることが好ましい。この除去する方法は、乾燥による方法が適用でき、加熱法、減圧法、加熱減圧法等の方法で行うことができる。
乾燥は空気中または不活性ガスとして窒素あるいはアルゴン等の不活性ガスを選択した雰囲気下で行ってもよい。これらの不活性ガスは水や酸素の含有量が低いことが好ましい。酸素濃度は0.1%以下であることが好ましく、ガスの露点は−30℃以下であることが好ましい。最も好ましくは、実質的に含有しないことである。
これらの公知の乾燥方法を行うとき、フィルム構成材料が分解しない温度領域で行うことがフィルムの品質上好ましい。例えば、前記乾燥工程で除去した後の残存する水分または不純物は、各々フィルム構成材料の全体に質量に対して1質量%以下とすることが好ましく、さらに好ましくは0.5質量%以下にすることである。
特にセルロースエステルの水分は、0.3質量%未満のものが好ましく用いられる。これらの特性値はASTM−D817−96により測定することができる。セルロースエステルは、さらに熱処理することで水分を低減させて0.1〜1000ppmとして用いることが好ましい。
また残留有機不純物量は、ヘッドスペースガスクロ法により測定できる。即ち、既知量のセルロースエステルフィルムを密閉容器内で120℃、20分間加熱し、その密閉容器内の気相に含まれる有機溶媒をガスクロマトグラフにより定量する。この結果から残留有機溶媒量(%)を算出することができる。
乾燥工程によって、フィルム形成材料中の水分・不純物等の揮発性成分を除去した後、フィルム形成材料は個別に、あるいは事前に混合/ペレット化されて、加熱された押し出し機に送られ、溶融・流動化したのち、Tダイによってシート状に押出され、例えば、静電印加法等により冷却ドラムあるいはエンドレスベルト等に密着させ、冷却固化されてシート状に固化し、未延伸シートを得る。これらの工程は、流延工程と呼押し出し機。
得られるフィルムの物性を鑑みると、溶融温度(押し出し機内の温度)は150〜250℃の範囲であることが好ましく、180℃〜230℃であることがより好ましく、さらに好ましくは190℃〜220℃である。冷却ドラムの温度は、90〜150℃に維持されていることが好ましい。
本発明の偏光板保護フィルムの厚さは10〜500μmが好ましい。特に10〜100μmが好ましく、20〜80μmが好ましく、特に好ましくは30〜60μmである。
また、フィルム支持体の膜厚変動は、±3%、さらに±1%、さらに好ましくは±0.1%の範囲とすることが好ましい。これらの膜厚変動は、延伸することによって低減することができる。
近年の液晶ディスプレイの大型化を鑑みると、偏光板保護フィルムの幅は1m以上が好ましい。他方で、4mを超えると装置が大型化し、また搬送が困難となるため、本発明の光学フィルムの幅は1〜4mが好ましく、特に好ましくは1.4〜2mである。
(機能性層)
本発明の偏光板には、帯電防止層、ハードコート層、反射防止層、易滑性層、易接着層、防眩層、バリアー層、光学補償層等の機能性層を塗設してもよい。
特に、帯電防止層、ハードコート層、反射防止層、易接着層、防眩層および光学補償層から選押し出し機少なくとも1層を設けることが好ましい。この際、コロナ放電処理、プラズマ処理、薬液処理等の各種表面処理を必要に応じて施すことができる。
<偏光板>
本発明の積層体を延伸処理した後に、PVA系フィルム側に通常の偏光板保護フィルムを貼合することにより偏光板を製造することができる。その製造方法は特に限定されず、一般的な方法で作製することができる。
得られた延伸後の積層体をアルカリ処理し、完全鹸化ポリビニルアルコール水溶液を用いて、例えばコニカミノルタタックKC8UX、KC4UX、KC5UX、KC8UY、KC4UY、KC8UCR−3、KC8UCR−4、KC12UR、KC8UXW−H、KC8UYW−HA、KC8UX−RHA(コニカミノルタオプト(株)製)等のセルロースエステルフィルムを偏光板保護フィルムとして水中延伸後の積層体に貼合することができる。
<液晶表示装置>
液晶表示装置には通常2枚の偏光板の間に液晶を含む基板が配置されているが、本発明の偏光板の製造方法で製造した偏光板を適用した液晶表示装置は、偏光子を薄くすることができることからコントラストに優れる。
本発明の偏光板は垂直配向モードに代表されるMVA(Multi−domain Vertical Alignment)モード、特に4分割されたMVAモード、電極配置によってマルチドメイン化された公知のPVA(Patterned Vertical Alignment)モード、電極配置とカイラル能を融合したCPA(Continuous Pinwheel Alignment)モード、OCB(Optical Compensated Bend)モードへおよびIPSモードに好ましく使用することができる。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
図1記載の製造ラインにより連続的に作製した。
(偏光板保護フィルム用組成物1)
セルロースアセテートプロピオネート(CAP1)
(重量平均分子量;200000、アセチル基置換度;1.95、プロピル基置換度;0.75) 100質量部
ポリエチレングリコール(数平均分子量600) 10質量部
トリメチロールプロパントリベンゾエート(旭電化工業社製) 5質量部
モノペットSB(第一工業製薬(株)製) 5質量部
TINUVIN144(チバ・ジャパン(株)製) 4質量部
紫外線吸収剤LA−31(旭電化工業社製) 1質量部
Irganox1010(チバ・ジャパン(株)製) 0.5質量部
アデカスタブPEP−36(ADEKA(株)製) 0.08質量部
SumilizerGS(住友化学(株)製) 0.2質量部
R972V(日本アエロジル社製) 50g
上記組成物1をヘンシェルミキサーにて3000rpm、3minの条件で攪拌し、添加剤の分散およびセルロースとの混合を行った。
得られた混合物を、真空乾燥機(yamato社製DP41)にて真空ポンプを引きながら、パージ口から露点−40℃のNガスを注入し、ドライN雰囲気下、130℃、3hrの条件で乾燥を行った。
乾燥後の成型物の水分量をカールフィッシャー水分量測定装置(ダイアインスツルメンツ社製:CA−06、VA−06)を用い電量滴定法にて測定したところ、120ppmであった。
乾燥後の上記混合物を、Tダイを具備した2軸成形機に投入し、スクリュー回転数は200rpmとし、押出し機内の温度(溶融温度)は240℃に設定し、溶融し流動化したセルロースエステル組成物を、130℃に保持された冷却ドラム上にキャスティングした後、冷却ドラムを搬送する間に製膜方向(MD)に25%延伸を行った。この時点で膜厚は200μmであった。
製膜条件;(投入部温度)80℃
(押し出し機温度)240℃
(Tダイ温度)222℃
(スクリュー回転数)200rpm
(押出し量)3kg/hr
(滞留時間)3分
(Tダイリップ)250μm
ついで、作製したセルロースエステルフィルムの表面をプラズマ処理した後、下記の塗布組成物を、乾燥後の膜厚が20μmとなるように押出塗布機で塗設し、乾燥させ積層体1を得た。
(偏光子用塗布組成物)
エチレン変性PVA1 100質量部
(エチレン単位の含有量2.5モル%、ケン化度99.95モル%、重合度2400)
グリセリン 10質量部
染料 (C.I.Direct Black17) 0.75質量部
水 170質量部
積層体1を水温80℃の水槽1に導入し、120秒間でテンターにより5倍幅手方向に、250%/minの速度で延伸した。その後、下記条件の水槽2に搬送し50℃、120秒浸漬した。
(水槽2の条件)
硼酸濃度40g/L
塩化亜鉛濃度10g/L
水槽2で浸漬後、付着した水をスクイーズし、乾燥、延伸した積層体を巻き取った。積層体の膜厚は44μm、偏光子部分の膜厚は4μmであった。
この44μmの延伸した積層体の偏光子面に、表面をケン化処理したコニカミノルタタックKC4UYを、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて圧力20〜30N/cm、搬送スピードは約2m/分で貼合し試料偏光板101を作製した。
さらに乾燥膜厚、延伸倍率を表1のようにして試料偏光板102〜107を試料偏光板101と同様に作製した。ただし、試料107は、延伸せずに幅保持だけを行った。
比較偏光板として、通常の製造方法によって5倍に一軸延伸して作製した、20μmのエチレン変性PVA1偏光子の両面にコニカミノルタタックKC4UYを貼合した比較偏光板201を作製した。
《評価》
作製した試料、比較例の評価を実施した。
<液晶表示装置の作製>
視野角測定を行う液晶パネルを以下のようにして作製し、液晶表示装置としての特性を評価した。
SONY製40型ディスプレイKLV−40J3000のあらかじめ貼合されていた両面の偏光板を剥がして、上記作製した偏光板101〜107をそれぞれ液晶セルのガラス面の両面に貼合した。
その際、その偏光板の貼合の向きは、コニカミノルタタックKC4UYの面が、液晶セル側となるように、かつ、あらかじめ貼合されていた偏光板と同一の方向に吸収軸が向くように行い、液晶表示装置101〜107、201を各々作製した。
この液晶表示装置について正面コントラストについて評価した。結果を表1に示す。
《正面コントラストの評価》
23℃55%RHの環境で、各々の液晶表示装置のバックライトを1週間連続点灯した後、測定を行った。測定にはELDIM社製EZ−Contrast160Dを用いて、液晶表示装置で白表示と黒表示の表示画面の法線方向からの輝度を測定し、その比を正面コントラストとした。
正面コントラスト=(表示装置の法線方向から測定した白表示の輝度)/(表示装置の法線方向から測定した黒表示の輝度)
◎:比較201に対して10%以上改善のコントラスト
○:比較201に対して5〜10%改善のコントラスト
△:比較201に対して0〜5%改善のコントラスト
×:比較201と同等のコントラスト
××:比較201と同等未満のコントラスト
Figure 2009258411
本発明では、偏光子の薄膜化が可能となり、コントラストを改善することができた。
本発明に係わる製造装置の断面図である。
符号の説明
1 押出し機
2 フィルター
3 スタチックミキサー
4 流延ダイ
11 第1冷却ドラム
12 第2冷却ドラム
13 第3冷却ドラム
14 剥離ロール
15 ダンサーロール
16 乾燥機
17 スリッター
18 エンボスリング
19 バックロール
20 巻取り機
30 水中テンター
31−1 水槽1
31−2 水槽2
32 乾燥機
C コーター
F 巻き取られた光学フィルム

Claims (4)

  1. 偏光子と該偏光子に隣接する少なくとも1枚の偏光板保護フィルムを有する偏光板の製造方法において、偏光子を形成するためのポリマーと偏光板保護フィルムを形成するためのポリマーを積層して積層体を作製する工程、該積層体を延伸する工程を有することを特徴とする偏光板の製造方法。
  2. 前記積層体を作製する工程において、偏光子を形成するためのポリマーを、偏光板保護フィルムを形成するポリマーに塗布して積層することを特徴とする請求項1記載の偏光板の製造方法。
  3. 請求項1または2のいずれかに記載の製造方法で得られることを特徴とする偏光板。
  4. 請求項3の偏光板を用いたことを特徴とする液晶表示装置。
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